ホンダ系チーム、決勝レースコメント(10/10)
Redbull Honda Duo (C)Honda Racing
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トルコGPの決勝はウエットコンディションによって、ミスの許されない戦いとなりましたが、Red Bull Racing Honda、Scuderia AlphaTauri Hondaともにレースを上手くマネージし、3台がトップ6入りを果たしました。
スタート前の霧雨は落ち着いたものの、雨が完全に止むことはなく、曇り空と低気温によって路面が乾かないままで各車がグリッドに並ぶこととなりました。
このため、スタートには全車がインターミディエイトタイヤを選択。
マックス・フェルスタッペンはフロントローの2番手、ピエール・ガスリーが4番手、セルジオ・ペレスが6番手、角田裕毅は9番手からのスタートとなりました。
ターン1でフェルスタッペンが順位をキープする一方、ペレスは4番手までポジションアップ。
ガスリーはペレスとフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に挟まれる形となって、外側にいたアロンソに接触。
アロンソがスピンを喫し、ガスリーにはこの原因を作ったとして5秒のタイムペナルティーが科されました。
角田は順調なスタートを見せると、背後に迫るルイス・ハミルトン(メルセデス)を数周にわたって抑え続け、最終的にオーバーテイクを許したものの、
見事なバトルを展開します。
しかし、22周目にターン9でスピンを喫し、トップ10圏外へ順位を落としてしまいました。
2番手を走行していたフェルスタッペンは、タイヤをいたわりながらも、首位を走るバルテリ・ボッタス(メルセデス)との差を詰めようとしますが、なかなか近づけない展開に。
しかし、後方のシャルル・ルクレール(フェラーリ)には大きく差を広げ、順位を盤石なものとします。
各車ともにドライタイヤで走行できるコンディションが訪れる可能性を考慮したことで、レースは膠着状態となり、フェルスタッペンが2番手、ペレスが4番手、ガスリーが6番手となったまま順位に変動が見られなくなってきます。
その後、路面状況が改善する見込みがなくなると、ペースを上げたペレスでしたが、後方から迫ってくるハミルトンとサイド・バイ・サイドの争いになり、前を行かれても抜き返す力強い走りで順位を守ります。
角田は35周目にピットインして、再びインターミディエイトタイヤを装着。
フェルスタッペンがその次の周、ペレスはさらにその翌周にインターミディエイトタイヤを履き替えます。
ガスリーも39周目にピットへ入り、ペナルティーを消化した上でタイヤを替えて、6番手でレースへ復帰しました。
その後、タイヤを交換せずにフィニッシュまで走りきろうとするハミルトンとルクレールが、5番手にいたペレスの前方につけますが、終盤で両者ともにピットイン。
ハミルトンはペレスの後方でコースに戻り、ペレスは目の前でレースに復帰したルクレールをターン12でオーバーテイクして3番手を手に入れます。
レースはこのままチェッカーフラッグを迎え、日本GP仕様の特別カラーリングで戦ったRed Bull Racingがダブル表彰台でフィニッシュ。
ガスリーは6位となり、この6戦で4度目のトップ6フィニッシュを果たしました。
この結果、フェルスタッペンが再びドライバーズチャンピオンシップの首位に立ち、残り6戦時点で6ポイント差のリードとなりました。
次戦は2週間後の10月24日(日)決勝のアメリカGP。時差の関係で、日本では月曜日早朝のスタートとなります。
【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】
「今日のトルコGP決勝は、フェルスタッペン選手が2位、ペレス選手が3位に入り、Red Bull Racing Hondaがダブル表彰台を獲得できました。
優勝を逃したことは残念ですが、今週末のメルセデスの速さを考えると、われわれとしては、持てるパフォーマンスを最大限に発揮していいレース結果を得ることができたと思います。
フェルスタッペン選手はいつも通り安定した走りで2位を堅持しました。
ペレス選手もタイヤを上手くマネージして前車をパスし、スタートポジションから一つ上げて3位となり、フェルスタッペン選手と揃って表彰台に登りました。
今後のチャンピオンシップを考慮しても、意味のある結果になったと思います。
Scuderia AlphaTauri Hondaはガスリー選手が6位と、残念なレースが続いたここ数戦から挽回するパフォーマンスを見せてくれました。
角田選手は小さなミスからポジションを落として入賞圏外に終わったことは残念でしたが、序盤にハミルトン選手を後ろに抑え続け、いい走りを見せてくれました。
今週は、本来日本GPが行われる筈だった週末ということで、2つのチームとともに士気高く臨みました。
優勝は逃しましたが、ダブル表彰台を獲得し、ドライバーズチャンピオンシップでもトップを取り戻せたことは、日本で応援してくれているファンの皆さんにも喜んでもらえる結果になったかなと思っています。
これで残すはアメリカ大陸と中東での6戦のみになりました。最高の形でシーズンを終えられるよう、ここからも全力でレースに挑んでいきます」
【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)
「今日は2位と3位でフィニッシュできて、チームとして素晴らしい結果になりました。
なかなか動きのないレースになりましたが、妥当な結果になったと思います。
タイヤマネージメントが中心のレースになり、最後まで持たせることを目指しましたが、常にハードにプッシュしたいと思っているので、ドライブしていて楽しいレースにはなりませんでした。
今日は最大限の成果を得られたと思いますし、ドライバーズチャンピオンシップで再び首位に立てたのもいいことです。
マシンにもう少しペースがあればと思いますが、まだ戦いは続くので、プッシュし続けて、今後のレースでどのくらい競争力を発揮できるか見ていきます」
【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(決勝 3位)
「 簡単なレースではなかったので、今日の表彰台はとても特別なものになります。
かなり厳しく、疲れのたまるレースだったので、とてもうれしいです。
しばらく表彰台から遠ざかっており、この数戦は手が届いた筈だと思いますが、不運に見舞われました。
いいスタートが決まり、フェルナンド(アロンソ)とピエール(ガスリー)の接触があったと思いますが、そのときは僕も含めた3台が並んでいて、上手く切り抜けられるとは思いませんでしたが、結果的に僕にとっていい形になりました。
その後、最初のスティントではマシンがあまり快適ではなく、かなり差を付けられてしまいましたが、次のスティントでは適切なタイミングでプッシュすることが重要だったので、チームに表彰台をもたらすためにも経験を活かして走りました。
ルイス(ハミルトン)がかなりの速さで差を詰めてきたとき、僕はタイヤに苦しんでいました。
彼はいいペースで、パスされるかもしれないと思いましたが、いいバトルができて順位を守れました。
ルイスはトップドライバーなので、彼とレースをするのは楽しいです。
ポディウムに立ったときに、グランドスタンドに多くのメキシコ国旗が見えました。母国から遠いトルコでこの光景を見られてうれしかったです。
今回のレースから学べることは多くあると思います。
チームにとっていい結果になりましたし、オースティンも楽しみです」
【角田 裕毅(アルファタウリ)】(決勝14位)
「 今日はトップ10以内でフィニッシュできる位置にいたので、本当に残念です。
序盤のハミルトン選手とのバトルでタイヤを使い過ぎたことで、その後はペースを保つのが大変でした。
不運にもスピンを喫してしまい、レースが台無しになってしまいました。
今日はインターミディエイトタイヤで周回を重ねたことで、学びを大きく深められましたが、チームのチャンピオンシップのために何としてもポイントを獲得したかったので、がっかりしています」
【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 6位)
「またトップ6のポジションに戻ってくることができてとてもうれしいです。
今日は、今シーズンのベストパフォーマンスの一つではないかと思いますし、特にこうした難しいコンディションの中で上手くやれました。
5秒ペナルティーを受けたにもかかわらず、表彰台圏内から10秒差でフィニッシュできたことはよかったです。
スタート直後にセルジオ(ペレス)とフェルナンド(アロンソ)に挟まれ、不運にも接触してしまいました。
接触はわずかでしたが、アロンソ選手をスピンさせてしまったので、彼には謝りたいと思います。
その後のペースもとてもよかったですし、今週末のマシンパフォーマンスには満足しています。
初日から好調だったというのはとてもいい気分です」
提供:本田技研工業(株)
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