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2021/09/13

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(9/12)

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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モンツァ・サーキットで行われたイタリアGPの決勝は、Hondaパワーユニット勢3台が完走を逃す結果となる中、セルジオ・ペレスが奮闘を見せて5位フィニッシュを果たしました。

前日のスプリント予選でクラッシュを喫したピエール・ガスリーは、スタートが最後尾となることが決まっていたことから、パワーユニット(PU)を交換。
エナジーストアが新スペックとなったため、レギュレーションによってピットレーンスタートが決まりました。
しかし、レコノサンスラップでガスリーが異常を報告。
これを修復してのスタートとなりました。

角田裕毅は、一度グリッドに着いたものの、こちらも問題が発覚し、グリッド上での修復を断念。
ガレージに戻ったものの解決することができず、スタートに間に合いませんでした。
さらに、ガスリーも1周目を終えてリタイアせざるを得ず、Scuderia AlphaTauri Hondaは2台ともポイントを逃す厳しい結果となりました。

ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンは、ターン1でダニエル・リカルドに先行を許し、2番手で追走する形になりました。
戦略を駆使してポジションを上げるべく、23周目にピットストップを行いましたが、作業時間が長くなり、集団の中でレースに復帰する形となりました。

挽回を期して追い上げたフェルスタッペンは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)のピットアウト直後にターン1で並びかけますが、そのまま2台が接触。
双方が絡んでコース外にストップし、ともにリタイアとなりました。

これによってセーフティカーが出動したタイミングで、ペレスがピットイン。
ミディアムタイヤからハードタイヤに交換し、4番手でレースへ復帰しました。

ペレスは3番手に浮上しますが、このオーバーテイクの際にコース外を走行してアドバンテージを得たとして、5秒加算のタイムペナルティーが科されます。
その後も1-2番手を走行するマクラーレン勢の後方でペースを維持し、背後で追い上げるバルテリ・ボッタス(メルセデス)の追撃も振り切ったペレスは、3番手のままでチェッカーフラッグを受け、5秒が加算されて5位入賞となりました。

これで後半戦の皮切りとなった3連戦が終了。
次戦は、9月26日(日)に決勝が行われる、ソチでのロシアGPです。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「 今日のイタリアGPは、Red Bull Racing Hondaのペレス選手のみが完走と、我々Honda勢にとっては非常に厳しい結果になりました。

9番手からスタートしたペレス選手は粘り強く走って3番手でフィニッシュしましたが、レース中に5秒のペナルティーを受けたことからレースリザルトとしては5位入賞となりました。
コンストラクターズチャンピオンシップを争っているチームにとって、貴重なポインを持ち帰ってくれました。

一方で、Scuderia AlphaTauri Hondaは2台のマシンともにトラブルを抱え、角田選手がスタート前、ガスリー選手がスタート直後にリタイアすることとなってしまいました。
中盤のフェルスタッペン選手とハミルトン選手との接触により、フェルスタッペン選手がリタイアを喫し、Honda勢としては3台がリタイアとなってしまいました。
この先の残る後半戦、まだまだレースは続きます。
ここからもチャンピオンシップ獲得に向けては厳しい戦いが続いていきますので、われわれはすぐにこの先のレースに向けて準備に入ります。
最後に、本日のレースで1-2フィニッシュを果たしたかつてのパートナーであるマクラーレンに祝福の言葉を贈ります」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 リタイヤ)

「今日はポジションを巡って(ルイス・ハミルトンと)激しいバトルを展開していましたが、そういった状況では、コーナーで2人が息を合わせて走る必要があります。
ただ、今日はルイスが僕を押しやる形でスペースを残さず、2台がクラッシュしてしまいました。
彼がピットを出たときに、すでに僕にスペースを与えない動きを取り始め、そのまま1コーナーに進入していたため、トラック上の緑色の部分を走行せざるを得ませんでした。
非常にタイトでしたが、外側に回る余裕はありました。
ただ、その後、オレンジ色の縁石の上に押しこまれ、乗り上げる形になりました。
本来は、激しいながらもフェアにレースをしたかったと思っています。
(次戦の3グリッド降格の)ペナルティーには全く同意できませんし、これはレーシングインシデントだと思っています。
今日起こったことは残念ですが、2人ともプロのドライバーですし、ここからも前を向いていくのみです」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(決勝 5位)

「波乱の多いレースでしたが、表彰台を逃したことはとても残念です。
ペナルティーについては、もっと広い視野で見てもらえれば、僕がシャルル(ルクレール/フェラーリ)の前にいて、あの場面は僕のコーナーだったということが分かると思いますが、しょうがないことなので、挽回すべく取り組みました。
僕らはチームとして可能な限りのことはやりましたが、オーバーテイクができず、前のマシンに接近し続けるのが本当に難しかったです。
マクラーレンはとても速く、勝つのは厳しかったです。
今週末の彼らは調子がよく、特に直線ではついていくのが大変でした。
トラクションは強力で、僕は彼らを脅かすことができませんでした。
ただ、チームとしてもここは相性がよくないので、気持ちを切り替えてロシアでの戦いを楽しみにしています。
まだチャンピオンシップ争いの道のりは長いです」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(決勝 リタイヤ)

「グリッドへ向かうラップでメカニカルトラブルを発見しました。
グリッド上で解決しようとしたのですが、それができずにガレージへと引き返し、レースに間に合うようにトライしました。
メカニックは問題を解決すべく頑張ってくれたのですが、不運にもスタートすることができませんでした。
走行距離が増やせずにこのマシンでの経験が積めなかったことは厳しいのですが、切り替えてロシアへとフォーカスしていきます」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 リタイヤ)

「レースウイークのスタートは素晴らしく、予選でも引き続きいいパフォーマンスが発揮できたのですが、昨日のスプリント予選以降はとても残念な形になってしまいました。
レコノサンスラップで異常があることが分かったのですが、レースまでに解決できませんでした。
僕らのホームレースだけに、2台とも走れないというのは厳しい結果です。
マシンパフォーマンスがいいことは分かっているので、ハードワークをして次のレースの準備に取り組むことが重要です」

提供:本田技研工業(株)

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