ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/05)
Pierre Gasly (C)Scuderia Alphatauri
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アゼルバイジャンGPの予選は、アクシデントが多発する波乱の展開になったものの、Hondaパワーユニット勢全車がQ3進出を果たし、トップ8に入りました。
Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンは、FP3でクラッシュを喫して、セッション後半で走行ができなかったものの、Q1では序盤でトップタイムをマーク。
さらに、セルジオ・ペレスも2番手に続きます。
ここから、Q1は立て続けに2度の赤旗中断に阻まれ、残り約9分でセッションが再開された時点では、Scuderia AlphaTauri Hondaを含む約半数のマシンがタイムを記録していない状況でした。
Q1は開始から終了まで40分ほどを要しましたが、Scuderia AlphaTauriのピエール・ガスリー、角田裕毅ともに再開後にきっちりとアタックを決めて、Q2進出を果たしました。
Q2でも、フェルスタッペンとペレスが最初のアタックで1-2位のタイムをマークする中、ガスリーがトップ10入り。
さらにその後、クリアラップを取ることができた角田が、トップのフェルスタッペンから0.029秒差の4番手タイムをマークします。
セッション終盤でダニエル・リカルド(マクラーレン)がクラッシュを喫して、再び赤旗が出されたことで、Q2はそのまま終了しました。
この結果、Hondaパワーユニット勢は今季初めて4台全車がQ3へ進出。
さらに、角田にとっては自身初めてのQ3進出となりました。
日本人ドライバーとしては2012年の小林可夢偉選手以来の快挙となりました。
Q3では、少しでもタイムを上げようと、各チームがスリップストリーム(トウ)を狙えるタイミングを伺う展開となります。
1回目のアタックを終えて、フェルスタッペンが3番手、フェルスタッペンに先行してトウを与えたペレスが7番手につけました。
アタックのタイミングを他チームとはずらしたScuderia AlphaTauriは、角田が前を走り、ガスリーがトウを得る形で走行し、ガスリーが4番手、角田が8番手タイムをマークしました。
この後、残り時間わずかとなり、各車が最後のアタックへと入っていく中で、角田がターン3でクラッシュ。
再び赤旗が掲示され、予選はこのまま終了となりました。
なお、6番手のランド・ノリス(マクラーレン)にグリッド降格ペナルティーが科されたため、明日のレースはペレスが6番グリッド、角田が7番グリッドからのスタートとなります。
【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】
「今日のアゼルバイジャンGPの予選は、すべてのセッションでクラッシュによる赤旗中断が発生するという難しい状況での戦いになりました。
その中で、今季初めてHondaのPUを搭載する4台がQ3に進出できたことはよかったと思います。
両チームとともに昨日の走行データの解析を行って本日のFP3を走行し、その結果からさらにセットアップを煮詰めていくことができた結果です。
Q3の最後に赤旗によりセッションが終了し、フェルスタッペン選手、ペレス選手、ガスリー選手がタイムを更新できなかったことについてはフラストレーションを感じます。
角田選手のクラッシュがその赤旗の原因となったことは残念ですが、初挑戦となるのバクーで初めてのQ3進出を果たすなど、いい走りを見せているので、明日のレースにも期待したいと思います。
狭いストリートコースですので、明日もアクシデントなどにより荒れた展開のレースになる可能性がありますが、4台ともにマシンの速さはあります。
チームとともにきっちりと完走して、予選ポジションより上でフィニッシュすることを目指して準備を進めます」
【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)
「ここではポールポジション争いができる自信がかなりありましたし、レースウイークでもいい感触だったので、満足はしていません。
予選は多くの赤旗中断で荒れた展開になりましたし、Q3の最後の赤旗ではタイム向上を狙った全員が阻まれました。
残念ですが、高速のストリートサーキットですので、こういったことが起こるのは仕方ないことです。
もちろん、もっと前からスタートしたいとは思いますが、3番手も悪くはありません。
マシンがいい状態なのが分かっているので、勝機はまだありますし、この位置からでもいい戦いができるはずです。
予選を見て分かるように、このサーキットでは何が起きるか分からないので、クリーンなスタートを決めて、前方へプレッシャーをかけられればと思います。
上位3グリッドを3チームが占めたので、戦略面ではなかなか面白いレースになると思いますし、タイヤを持たせることも重要になります。
勝利を手にできる位置にいるので、明日何ができるかを見ていきます」
【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(予選 7位)
「今週はここまで非常にいいペースで走れていただけに、タイムを出さなければいけない肝心の予選でうまくまとめることができず、本当に残念な一日になりました。
もっと向上の余地がありましたし、これよりもいい結果を期待していましたが、これはこれで仕方ないことだと思っています。
Q3の最初のアタックではターン4のところでロックしてしまい、そこから残りのラップでなんとかリカバーしようと試みました。
2回目のアタックは、非常にいい手応えで走っていたのですが、ユウキ(角田/AlphaTauri)とカルロス(サインツ/フェラーリ)のクラッシュにより赤旗が出てしまい、そこでセッション終了となりました。
あの場所でこんなにも多くの赤旗が出たことはこれまでも記憶にないのですが、とにかく重要なのは明日のレースですし、そこでもまた波乱の展開になる可能性があります。
ここまでの週末では多くのポジティブな収穫がありますし、どのセッションでも速さを見せています。
いい進歩を見せられているので、それについてもうれしく思っています。
明日は長いレースになりますし、色々なことが起こると思うので、目の前のことに集中して結果を残すのみです。
マシンに速さはあるので、表彰台獲得が目標になります」
【角田 裕毅(アルファタウリ)】(予選 8位)
「今日は本当に複雑な気分です。
ここバクーで週末を通して進歩を見せられていたことはとてもポジティブですし、初めてQ3に進出することもできました。
もっと前のポジションでレースをスタートできるポテンシャルがあったのですが、少しプッシュしすぎてしまい、思い通りの予選になりませんでした。
そのことについてはとても残念に思っていますし、チームに対しても本当に申し訳なく感じています。
明日はまた別の一日になるので、気持ちを改めてレースに臨みます。
このサーキットはモナコよりはるかにオーバーテイクがしやすいですし、タイヤ戦略をうまく機能させれば、僕たちにとっていいレースになると思っています」
【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 4位)
「率直に言うと、とんでもない一日でしたね。
FP3でトップタイムをマークして、予選に向けてはすごくエキサイティングな気持ちになりました。
今日は明らかにペースがよく、力強さも感じていました。
レースウイーク中はずっとプッシュし続けていますが、ここバクーではマシンをうまく機能させられています。
予選でのパフォーマンスにも満足していて、最終的にはトップ争いができる位置にいられたのではないかと思いますが、4番手というのも素晴らしい結果ですし、上位との差もわずかです。
チーム全員の素晴らしい努力の成果であり、ここまで向上できたことをみんなが誇りに思うべきです。
一周ごと、セッションごとに状態を上げていき、すべて限界までプッシュしようとしてきましたが、今週末はそれがうまくできています。
Q3では全力を出し切れて、明日のレースに向けて非常にいい位置につけられました。
ユウキは、プラン通りに締めくくることができませんでしたが、今週末はとてもよくやっていると思います。
各セッションを通じてペースを上げるために懸命に取り組んできたので、初のQ3進出を果たしたことを喜んでいいと思います」
提供:本田技研工業(株)
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