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2021年6月

2021/06/30

周冠宇(アルピーヌ)、オーストリアGPのフリー出走へ

周 冠宇 (C)Renault Sport
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アルピーヌF1(前ルノー)の開発ドライバーである周冠宇(チョウ・グアンユー)が、今週行われるオーストリアGP金曜日のフリー走行1回目セッションに出走することが明らかとなった。
マシンはカーナンバー14のフェルナンド・アロンソのものとなる。

周冠宇(22歳)はプレマ・レーシングから2015年にはイタリアF4に参戦してランキング2位に、2017年にはFIA・F3ヨーロピアン選手権にやはり同チームから参戦したランキング8位、またFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)にも同時に参画していた。
これまでルノーでF1テストの経験はあるが、グランプリ公式セッションはこれが初の機会。

中国人ドライバーとしては馬清華、方駿宇に次ぐ3人目の体験に、周は「グランプリの週末にF1マシンを走らせるというのはドライバーとして名誉なこと」と、意欲をみせている。

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フェルスタッペン父、「シューマッハはハースに残留すべき」

Max & Jos Verstappen (C)Redbull Racing
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今シーズン、まだポイント獲得のないドライバーの一人であるミック・シューマッハ(ハースF1)について、マックス・フェルスタッペンの父親で自身も元F1ドライバーだったヨス・フェルスタッペン紙が、高い評価を与えている。

「ミック・シューマッハについてはとても注目しているよ。
戦闘力に欠けた今年のハースはとてもじゃないけれど入賞するのは困難。
そんなマシンで彼は間違いなく才能の一端をみせていると思う」

その上で「来季は(同じフェラーリ系列の)アルファロメオに移籍という話を聞くけれど、僕はむしろハースF1に留まることを勧めるな。
来季のハースは大きく戦闘力を増す筈だから」と、付け加えた。

ちなみに1994年、当時ベネトン・チームのドライバーだったヨス氏は、ミックの父親であるミハエル・シューマッハとチームメイト。
この時は3位表彰台2回がやっとだったヨス・フェルスタッペンに対し、ミハエル・シューマッハは優勝8回を含む10回の表彰台と圧倒している。

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次期F1エンジン会議にポルシェとアウディも出席へ

Image (C)Mercedes Motorsport
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F1は新しいエンジン規制が予定される2025年以降の基本方針検討について、オーストリアGPが行われる今週末に首脳会議の場を持つ予定だが、これにドイツのポルシェとアウディ両社の代表も加わることがわかった。

共にフォルクスワーゲン・グループに属する両社はかねてF1参戦の候補として名前が挙げられてきた存在。
この会議への参加がすなわちF1参入を意味するものではないが、少なくとも両社が関心を持ってない訳ではないとは言えそうだ。
なお現行のエンジン・サプライヤーからは、すでに撤退を表明しているホンダを除くメルセデス(ダイムラー)、フェラーリ、ルノー、そしてレッドブルらの参加が予定されている。

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2021/06/29

シュタイヤーマルクGPも最速ピットストップはレッドブル

Redbull/Pitstop (C)Redbull Racing
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日曜日に行われたシュタイヤーマルクGP決勝レースで最速のピットストップタイム(DHLファステスト・ピットストップ・アワード)を記録したのは、モナコ、アゼルバイジャン、フランスに続きまたしてもレッドブル・レーシングのクルーだった。

今回の最速タイムは29周目にピットインしたマックス・フェルスタッペンをコースに送り出した際の2.09秒というもの。
2番手はストロール(アストンマーティン)の2.22秒、3番手はアロンソ(アルピーヌ)の2.24秒となっている。

このレースの『ドライバー・オブ・ザ・デー』は、接触でいったん最後尾まで順位を落としながら7位まで挽回してみせたルクレール(フェラーリ)の手に。
また『ファステストラップ・アワード』を獲得したのはレース最終盤の69周目にソフトタイヤに交換して最速ラップに挑んだハミルトン(メルセデス)が記録した。

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FIA、フェルスタッペンの「バーンアウト」に警告

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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シュタイヤーマルクGPでみごとポールTOウィンを果たしたレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンに対し、FIA(国際自動車連盟)が警告を発したことがわかった。

それによればフェルスタッペンはチェッカーフラッグをかいくぐった後、ピットウォールに集まったチームクルーの前で自らの勝利を祝う「バーンアウト」を行ったが、これについてFIAのマイケル・マシ/FIAレースディレクターが不快感を示したものという。
バーンアウトはハミルトン(メルセデス)もよくやる常套技。
明確にレギュレーションで禁止されたものではないが、状況によっては不適切とされ、今回はそれに該当するとされた。

これについてフェルスタッペンは「安全な状況であることは確認した」と、当惑の表情をみせている。

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ペレス(レッドブル)、表彰台逸失を悔やむ

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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27日(日)行われたシュタイヤーマルクGP決勝レースを4位でフィニッシュしたレッドブル・レーシングのセルジオ・ペレスは、それでも「あと1周あれば表彰台に届いた」と、悔やんだ。

それによればレース終盤、タイヤをソフトタイヤに換えて3位のボタス(メルセデス)追撃を図ったペレスは、急速にそのギャップを詰め、最終的にその背後まで迫ったものの結局オーバーテイクには至らず、フェルスタッペンとのW表彰台のチャンスを逸したもの。

ペレスは「チームは二人のドライバーでそれぞれ異なる戦略を立てたが、トラフィックのせいで2ストップ作戦はうまく機能しなかった。
せめてあと1周あればボタスをかわせた筈なのに」と、悔やんだ。

それでもチームがコンストラクターズ・ランキング首位の座を死守したことでチームのペレスへの評価は高かったようだ。

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2021/06/28

フェルスタッペン、ミディアム – ハード の1ストップ戦略で優勝 (ピレリ)

マックス・フェルスタッペン (C)Pirelli Motorspotrs
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2021 シュタイアーマルクグランプリ 決勝
2021年6月27日、シュピールベルク

キーポイント
• レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、ミディアム – ハードと繋ぐ1ストップ戦略でシュタイアーマルクグランプリを制しました。ポール・トゥ・ウィンによるフェルスタッペンの優勝は、自身の2連勝、レッドブルの4連勝となるものでした。2位でフィニッシュしたメルセデスのルイス・ハミルトンは、終盤までフェルスタッペンと同じ戦略を採っていましたが、残り2周時点でソフトタイヤへ交換し、ファステストラップポイントを獲得しました。
• P Zeroレッド・ソフトタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、レッドブルのセルジオ・ペレスでした。ペレスは、1回目のピットストップで時間を要したためにメルセデスのバルテリ・ボッタスに抜かれ、4位でフィニッシュしました。ペレスは、残り17周時点でP Zeroイエロー・ミディアムへ交換する2回目のピットストップを行い、ボッタスを猛追しましたが、わずかに届きませんでした。
• 4名の2ストッパー(ハミルトン、ペレス、フェラーリのシャルル・ルクレール、ウィリアムズのニコラス・ラティフィ)以外の完走者は、全て1ストッパーでした。ルクレールは、一時最下位に後退しながらも7位を獲得しました。
• スタート時に自由にタイヤを選択できるドライバーたちは、アルファロメオのキミ・ライコネンを除いて、最も汎用性の高いミディアムタイヤを装着してスタートしました。一方、予選Q2をソフトタイヤで通過したドライバーたちは、ソフトタイヤでスタートしました。
• 週末を通して雨の予報が続き、レース終盤にかけて雨雲が近づいてきましたが、71周のレース中、雨が降ることはありませんでした。高温のドライコンディションが継続し、スタート時の気温は31℃、路面温度は47℃でした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2 : 気温が高くなったこともあり、P Zeroホワイト・ハードは、第2スティントの鍵を握るタイヤとなりました。実際、ミディアムもしくはソフトでスタートしたドライバーたちは、2名を除いて第2スティントでハードを使用しました。ハードでスタートした唯一のドライバーであるアルファロメオのキミ・ライコネンは、ハードで36周を走行後、ミディアムへ交換しました。スタート直後の接触で1周目にハードへ交換したルクレールは、ライコネンと同じ36週をハードで走行しました。
• ミディアムC3: 表彰台の3名のドライバーたちは、いずれもミディアムでスタートし、ほぼ同じタイミング(お互いのピットストップの差が3周以内)で1回目のピットストップを行いました。フェラーリのカルロス・サインツとマクラーレンのダニエル・リカルドは、ミディアムで41周を走行しました。広いピットストップウィンドウを持つミディアムは、今日のレースで最も汎用的なコンパウンドとなり、トップ10グリッドより後方のドライバーたちの大半がミディアムでスタートしました。
• ソフト C4: 7名のドライバーたちがソフトでスタートしました。ハミルトンは、ソフトでファステストラップを記録しました。高温のコンディションが影響し、ソフトは、予想よりもオーバーヒートと高いデグラデーションを被るコンパウンドとなりました。

ピレリ F1およびカーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「ミディアムがベストなスタートタイヤであったため、トップ10グリッド以外のドライバーたちのほぼ全員がミディアムコンパウンドでスタートし、一方、トップ10グリッド中の7名がソフトコンパウンドでのスタートを余儀なくされました。その結果、スタート時の戦略が大きく分かれ、レース中も戦略の違いが継続し、最終的にはトップ5で4つの異なる戦略が採用されました。第2スティントでは、ハードが最適なコンパウンドとなりました。予想されていた雨が降ることはなく、高温のコンディションとなり、49℃まで上昇した路面温度がタイヤの挙動に影響を与えました。そのような中、ハードとミディアムでは40周を超える長いスティントが見られました。また、ハミルトンがファイナルラップでファステストラップを記録したように、ソフトは十分なスピードを発揮しました」

ピレリジャパンプレスリリース

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(6/27)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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オーストリアのレッドブル・リンクで行われたシュタイアーマルクGPの決勝は、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンが圧倒的なペースを見せて優勝。
チャンピオンシップでのリードを拡大しました。
Hondaパワーユニット勢は、3台がポイント獲得を果たしています。

前日の予選では全員がQ3進出を果たしたため、Q2でベストタイムを記録したタイヤでのスタートとなり、セルジオ・ペレス、ピエール・ガスリー、角田裕毅がソフトタイヤ、フェルスタッペンはミディアムを装着。
ポールポジションのフェルスタッペンを先頭に、ペレスが4番手、
ガスリーが6番手からのスタートとなる一方、角田はグリッド降格ペナルティーを受けたために11番グリッドとなりました。

スタートでは、フェルスタッペンがリードを守り、ペレスが3番手をかけてランド・ノリス(マクラーレン)と争う展開に。
ガスリーはスタート直後のターン3へ向かうストレートで、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のフロントウイングによって左リアタイヤを傷つけられてパンクを喫し、これがマシンにダメージをもたらしたことから、1周目でのリタイアとなりました。
Scuderia AlphaTauri Hondaは角田のみでのレースとなりましたが、角田は1周目で9番手までポジションアップを果たしました。

10周を終えて、ペレスがノリスを攻略して3番手に浮上。
後続にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が迫ります。
Red Bull Racingは、26周目にペレスをピットインさせ、ハードタイヤに交換しますが、作業でのタイムロスがあり、その次の周にピットインしたボッタスへ先行を許し、ペレスは4番手でレースを進めます。

角田もペレスと同じ周回でピットインし、ソフトタイヤからハードタイヤに交換。
トップ10圏内でレースへ復帰し、最後までこのタイヤで走りきる戦略を採ります。

フェルスタッペンは、29周目にピットイン。
その後、多くのトラフィックをかき分けながら、2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)との差を広げていきます。
ペレスはボッタスの後方に迫るものの、オーバーテイクには至らず、残り17周でミディアムタイヤに交換して、ボッタスを追撃する戦略へと切り替えます。

タイヤ交換直後から、ペレスはファステストラップを記録しながらボッタスに迫ります。
最終ラップ直前にピットインしたハミルトンにファステストラップを更新され、1ポイント獲得はなりませんでしたが、ボッタスを約0.5秒差まで猛追。
パスするには至らなかったものの、4位でのフィニッシュとなりました。

角田は、ルクレールにパスを許したものの、終始フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の背後に迫りながらレースを進め、10位でフィニッシュ。自身3度目の入賞を果たしました。

30秒以上の大差を築いたフェルスタッペンは、2戦連続のポール・トゥ・ウインを達成。
Hondaとしては通算83勝目で、2戦連続のポール・トゥ・ウインが1991年の日本GP・オーストラリアGP以来、4連勝は同じく1991年のアイルトン・セナ選手(アメリカ・ブラジル・サンマリノ・モナコ)以来となりました。

次戦は1週間後、3連戦の締めくくりとなるオーストリアGPで、今週と同じくレッドブル・リンクでの開催となります。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のシュタイアーマルクGP決勝は、ポールポジションからスタートしたフェルスタッペン選手がパーフェクトなレース運びでポール・トゥ・ウイン、Red Bull Racing Hondaは4連勝を飾ることができました。
金曜日のFP1からマシンのパフォーマンスがよく、PP獲得そして優勝と、マックス選手、チームともに素晴らしい週末をマネージすることができました。

チームメートのペレス選手は、レース序盤にオーバーテイクを見せ、5番手スタートから3番手までポジションを上げましたが、タイヤ交換でのタイムロスで後退を余儀なくされ、4位フィニッシュに終わりました。
終盤、2ストップ作戦にスイッチして3位ボッタス選手を猛追したものの、残念ながら最後にわずかに及びませんでしたが、チームに貴重なポイントをもたらしてくれました。

Scuderia AlphaTauri Hondaの角田選手は、予選結果が8番手だったものの、3グリッド降格ペナルティーのため11番手からのスタートとなりました。したがって、周りの多くのマシンが新品のミディアムタイヤでスタートする中、角田選手は予選で使用した中古のソフトタイヤでスタート、激戦の中団グループのマシンとの接戦の中で粘り強くレースを続け、10位入賞でポイントを獲得しました。
また一つ学び、これから先につなげてくれると思います。

チームメートのガスリー選手はスタート直後の接触が原因で残念ながらリタイアとなりましたが、このサーキットでは速さを見せてくれていたので、来週のパフォーマンスに期待しています。

この優勝で4連勝となりました。本当にうれしく思っています。
れわれのPUもパフォーマンスに貢献できていると感じます。
また来週末にこのサーキットでのレースとなりますが、各チームは今週のデータを見直してパフォーマンスアップを図ってくる筈です。
われわれも十分に今週の結果を見直して、再び力強いレースができるように準備を進めます」

【山本 雅史(マネージング・ディレクター)】

「今日はRed Bullの本拠地である、オーストリア、レッドブル・リンクで見事にフェルスタッペン選手が今季4勝目、Red Bull Racing Hondaとして今季5勝目を挙げてくれました。
Red Bull Racingとは今日の勝利で通算10勝を一緒に積み上げてきたことになりますが、2年前にこのサーキットで初勝利を挙げたことを思うと、非常に感慨深いものがあります。
また、今日の勝利で連勝を4に伸ばすことができたのですが、これはチャンピオンを獲得し、われわれにとって黄金時代だった1991年に並ぶ記録です。

偉大な先輩たちを追いかけてここまでやってきましたが、その背中が少し見えてきたように感じています。
Red Bull Racing、Scuderia AlphaTauriともに強いレースができるようになってきています。
これも、2つのパートナーチームとともに、日本のHRD-Sakura、英国の拠点であるHRD-UKのメンバー全員がここまで積み上げてきた努力のおかげです。
また、ここまで、苦しいときも含めて応援をいただいてきた皆様のおかげでもあると思っています。本当に、ありがとうございます。

また来週は、このレッドブル・リンクでのレースになります。
今日とはタイヤのコンパウンドが異なりますが、チームと一緒に万全の準備をして、またいいレースを見せられればと思いますので、引き続きのご声援をよろしくお願いいたします」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 1位)

「ホームであるレッドブル・リンクで勝利を挙げられてものすごくうれしいですし、特別な気分です。
レースをとても楽しむことができました。
マシンはよく機能しましたし、このコースでのドライビングはいつも楽しいものです。
自分のレースに集中し、タイヤのケアのことと、自分の望む形でエイペックスを攻めようとだけ考えていましたが、うまくやり遂げられました。
日曜日の決勝で自分たちにどれだけ競争力があるのか、ライバルとどのくらいの差なのかということは事前に分からないですし、レースウイークを通じて、(Red Bullとメルセデス)2チームのロングランペースはとても僅差だったので、今日このような形になるとは予想していませんでした。

終わってみれば、とてもポジティブなレースウイークでしたが、もちろん来週も全く同じになる筈はありません。
全員がこのレースから学ぶでしょうから、当然僕らもトップに立ち続けるために、向上できるようにトライして、改善し続けなければなりません。
チーム全員の努力の証なので、みんなに本当に感謝しています。
ファクトリーのみんなにも、また素晴らしい勝利を届けられました」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(決勝 4位)

「不運にも今日はうまくいかず、ダブル表彰台を逃したことは残念です。
あと一周あれば可能だったと思いますが、しょうがないことです。
このレースでは、ソフトタイヤが思ったよりもよくなくて、最初のスティントの終盤にかけてそれが痛手となりましたし、ピットストップに時間がかかったことでボッタスにポジションを明け渡してしまったので、レース結果に影響しました。
チームは違いを作ろうと2ストップ戦略を採りましたが、トラフィックにつかまりました。
これはよくあることですし、何か試さなければいけない状況だったので仕方ありません。

マックスの勝利は、彼が最高の仕事をしたということと、僕らには力強いパッケージがあるということなので、とてもうれしいです。
来週が楽しみですし、また一緒に表彰台へ立てるように取り組んでいきます」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(決勝10位)

「先週からいい進歩を果たせましたし、ポイントを獲得することができてうれしいです。
ここ数週間にわたって多くの作業に取り組んでくれたチームに感謝していますし、トップ10でフィニッシュできたことはとてもいいことだと思います。
今日はポテンシャル的には8~9位でフィニッシュできるチャンスがあったと思うので、しっかりと分析して来週に向けて取り組んでいく必要があります。
ここまでのレースで最もコンスタントに戦えた週末だと思うので、全体としてはハッピーだと感じています。

ピエール(ガスリー)のレースはとても残念でしたが、マシンのペースがいいことは分かったので、来週一緒に全力を尽くしたいと思います。
週明けにAlphaTauriとRed Bullが面白いアクティビティーを計画しているようですし、来週のオーストリア2戦目に向けた準備も始めていきます」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 リタイヤ)

「率直に言うと、今日は話せることがあまりありません。
ストレートの中盤でインシデントが起きてしまったので、できることがあまりないという状況が信じられませんでした。
それまでは素晴らしいレースウイークになっていたし、ここではポイントを取れるパッケージがあると思っていたので、レースに参加できなかったことはものすごく残念です。
コンストラクターズチャンピオンシップでも僅差の争いが続いているのでとてもフラストレーションがたまりますが、まだ5位につけていることはチームにとってポジティブです」

提供:本田技研工業(株)

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メルセデス首脳、ボタスのスピン騒動に不快感示す

Toto Wolff (C)Mercedes Motorsports
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メルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスが受けたグリッド3番降格のペナルティについて、同チームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは「一部のチームがコトを荒立てたために厳しい裁定になった」と、不快感を示した。

それによればこのインシデント(出来事)が起きた際、あるチームの代表がまるでこの世の終わりのように大袈裟に騒ぎ立てたため、FIA(国際自動車連盟)のレースディレクターも止むを得ず厳しい処分に誘導された、というもの。

同氏はそのチーム名を明らかにしなかったが、これは危うくボタスのマシンが飛び込みそうになったマクラーレン・レーシングのことであるとパドックでは理解されている。

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ホンダ、30年ぶりの快挙に沸く

Ayrton Senna & Gerhard Berger (C)Honda Racing
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ホンダF1は、今回のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)によるシュタイヤーマルクGPの勝利で、実に30年ぶりの快挙を記録した。

それによればこの勝利はホンダF1として通算83勝目。
優勝は前戦に続くポールTOウィンとなったが、2戦連続のポールTOウィンは1991年の日本GP(ゲルハルト・ベルガー)&オーストラリアGP(アイルトン・セナ)以来。
また4連勝は同じく1991年のアメリカGP(フェニックス)、ブラジルGP(インテルラゴス)、サンマリノGP(イモラ)、モナコGP(モンテカルロ)のアイルトン・セナ以来となった。

今週は同じレッドブルリンクでのオーストリアGPとなっていて、さらなる記録の更新に期待が掛かる。

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2021/06/27

シュタイヤーマルクGPもフェルスタッペン(レッドブル)完勝

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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6月27(日)15時(日本時間:22時)から今季F1第8戦シュタイヤーマルクGPの決勝レースがレッドブルリンクを舞台に全71周で行われた。
スタート時の天候は曇り、気温は26度、路面温度53度、路面はドライコンディションとなっている。

スタートでガスリー(アルファタウリ)が失速して他車と接触か最後尾までポジションを落とす。
ピットインしたマシンは左後部を大破していてレース続行断念に追い込まれた。
序盤の順位はフェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ボタス、ノリス、ストロール、アロンソ、ラッセル、角田裕毅、サインツ。
26周目、3位のペレスがピットストップでタイヤ交換に時間を喰い、直後に入ったボタスに痛恨のオーバーテイクを許す。
39周目、ニューマチックの操作用エア補充のため再三ピットインを余儀なくされていたラッセル(ウィリアムズ)がガレージに戻り続行を断念、リタイヤとなった。
70周目、2位のハミルトンがファステストラップ・ポイント狙いでソフトタイヤにチェンジ。

ポールからスタートしたフェルスタッペン(レッドブル)が71周を走りきってトップでチェッカーフラッグを受けた。
前戦フランスGPに続く連勝で今季4勝目、自身通算14回目の優勝、チャンピオンシップ争いをらに有利にした。
またホンダにとっては実に30年ぶりとなる4連勝になった。
2位は首尾よくファステストラップ・ポイント1を加えたハミルトン(メルセデス)。
3位ボタス(メルセデス)、4位追い付いたもののボタスを捕らえきれなかったペレス(レッドブル)、5位ノリス(マクラーレン)、6位サインツ(フェラーリ)、7位ルクレール(フェラーリ)、8位ストロール(アストンマーティン)、9位アロンソ(アルピーヌ)、そして10位角田裕毅(アルファタウリ)までがポイント獲得。
以下、11位ライコネン(アルファロメオ)、12位ベッテル(アストンマーティン)、13位リカルド(マクラーレン)、14位オコン(アルピーヌ)、15位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、16位シューマッハ(ハース)、17位ラティフィ(ウィリアムズ)、18位マゼピン(ハース)までが完走。
リタイヤはラッセル(ウィリアムズ)とガスリー(アルファタウリ)の2台だった。
F1次戦は来週同じくここレッドブルリンクで行われるオーストリアGP(7月04日決勝)になる。

シュタイヤーマルクGP決勝レースの結果はこちら
シュタイヤーマルクGPの画像はこちら

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/26)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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シュタイアーマルクGPの予選は、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンがポールポジション(PP)を獲得。
Red Bull Racingにとってのホームグランプリで自身初のPPとなりました。

フェルスタッペンは、全ドライバー中唯一となる1分3秒台の圧倒的な走りで、2戦連続のPP獲得。Hondaとしては83回目のPPとなりました。

前日、パワーユニット(PU)にデータ異常が見られたScuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーは、この日のFP3からMGU-Kを交換。
3基目のコンポーネント投入となりましたが、FP3ではHondaパワーユニット勢が全車トップ6入りと好調な流れで予選へと向かいます。

予選Q1は全車が順当に突破を果たし、フェルスタッペンがトップタイム。
角田裕毅が4番手、セルジオ・ペレスが5番手と続きます。
ガスリーは序盤のアタックでターン10でのトラックリミット違反によりラップタイムが取り消されたものの、その後タイムを出し直して8番手となりました。

Q2は、各車のタイムが接近する中でQ3進出をかけた激しい戦いとなりました。
ペレスはここをトップタイムで通過。
ガスリー、角田とともにソフトタイヤでの突破を果たしました。
フェルスタッペンは、ミディアムタイヤでの突破を果たし、チームメートと異なる戦略でレースに臨みます。

Q3では、フェルスタッペンが2回のアタックともに、ただ一人1分3秒台をマーク。
1回目のアタックで出した1分3秒841が最速となり、PP獲得を果たしました。

ペレスはフェルスタッペンから0.3秒差の5番手となりましたが、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がグリッド降格ペナルティーを受けるため、2列目4番グリッドからのスタート。
ガスリーはペレスとわずか0.05秒差の6番手で、5番グリッドとなります。
角田は8番手に入りましたが、Q3最初のアタックでボッタスの進路を妨害したとして、3グリッド降格のペナルティーが科され、11番グリッドからのスタートとなります。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のシュタイアーマルクGP予選は、Red Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手が2戦連続でのポールポジション獲得、トップ8にHonda勢4台が入り、われわれにとっていい予選結果になりました。
フェルスタッペン選手は、他のマシンが僅差の戦いをする中で素晴らしいパフォーマンスを見せ、ミスのない走りで2位に0.2秒という大きな差をつけました。
5番手となったチームメートのペレス選手は、明日のレースではミディアムタイヤでスタートするフェルスタッペン選手とは異なる戦略を採り、ソフトタイヤでのスタートになります。
レースがうまい選手ですので、ここからさらにポジションを上げてくれると思います。

Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、今日も安定したパフォーマンスでフランスGPに続く予選6番手、チームメートの角田選手も予選8番手と、自身2回目の予選Q3でいい走りをしてくれました。
どのドライバーもプラクティスでのロングランのペースはいいので、明日もいいレースができることを期待しています。4台ともにいいポジションでフィニッシュできるよう、最大限の準備を続けていきます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 1位)

「もちろんRed Bullのホームコースでチームにとって初のポールポジションを獲得できたことは素晴らしいですし、とてもうれしいです。
今年は予選のパフォーマンスを大きく改善できています。

このサーキットではレースウイークの初めから調子がよかったのですが、それでも予選に向けていくつかの変更は必要でした。
特にQ3の1回目のアタックがうまくいったと思っています。
このサーキットはコーナーの数は少ないですが、ターン3とターン4の繋ぎのブレーキなど、小さなミスで簡単にコンマ数秒を失うので、うまくラップをまとめるのが難しいです。
ここのようにドライバーのコーナーのドライビングの仕方で大きな差がつくサーキットはあまりないので、F1にデビューした当初から好きな場所でした。
他のサーキットは、どのようにコーナリングするかについて割とシンプルな場合が多いのですが、ここはいくつも選択肢があり、とても楽しいサーキットです。
明日のレースは、再びかなりの接戦になるはずです。
メルセデスはいいマシンを持っていますし、タイヤにも優しいので、僅差のレースを想定しますが、ファンにとっては楽しめるものになると思います」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(予選 5位)

「今日の予選は少し残念に感じています。
特にQ1がよくなく、予選全体で妥協を強いられることになってしまいました。
Q1の最初のアタックでバランスに満足がいかず、2回目のアタックで2セット目のタイヤを使わざるを得ませんでした。
これによって、Q3での最初のラップはユーズドタイヤとなり、そのラップはなかなかよかったのですが、新品タイヤでのアタックは難しいものになってしまい、期待したほどの向上ができませんでした。
ここでは非常に僅差となりますし、中団勢も近づいてくるので、最初のアタックで何が起きていたのかをしっかりと分析して反省しなければなりません。
明日に向けては僕らにはいい戦略がありますし、ソフトタイヤでのスタートですが、長いレースで、多くの選択肢があるので楽しみです。
レースではいい戦いができると信じています。今日もマックスはいい結果で、素晴らしい仕事をしてくれました」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(予選 6位)

「週末を通してマシンの感触はよく、いい形でステップアップできました。
予選では、最初からあまりプッシュしない形で入り、セッションを経るごとに徐々にハードにアタックしていきました。
最後のアタックは完ぺきではなかったのですが、Q3に進出できたことはうれしかったですし、正しい方向に進んでいると思います。
残念ながら(グリッド降格により)11番グリッドからのスタートになりますが、雨の可能性もあるので、色々なシチュエーションを想定した上でレースに臨みます」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 8位)*

「今日はとても満足のいく結果でした。
昨日FP2で走れなかったので、簡単にはいかないと思っていましたが、マシンはレースウイークを通じて素晴らしく、自信を持って予選に入れました。
その自信を、結果で示せたのではないかと思います。

Q1ではタイヤ1セットのみで突破を果たせたのもいいことですし、フロントローからもコンマ数秒の差でした。
チームのすべての仕事に満足していますし、ここまで各レースウイークで向上できていることもうれしいです。
僕らにとってはエキサイティングな時間ですし、プッシュし続ける必要はありますが、不可能なことはないと思うので、明日が楽しみです」

提供:本田技研工業(株)

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角田裕毅、他車のアタック妨害で3グリッド降格に

FIA
シュタイヤーマルクGPのレーススチュワード(審査委員)は、26日(土)に行われた公式予選セッション中、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅がバルテリ・ボタス(メルセデス)のアタックを妨害したとして予選グリッド3番降格のペナルティを科したことを明らかにした。

当時自身のアタックを終えてスロー走行していた角田は、背後からボタスが迫っているのを無線で知らされず、切瑳にイン側からオーバーテイクされると判断して避けたものの結果的に妨害したと判定された。
これにより予選8番手だった角田裕毅は11番手に降格となる。

なお角田には別途ペナルティ・ポイントが1点科せられた。
ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、角田はこれで通算2点目となった。

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ピレリ、オーストリアGPで新構造タイヤテストへ

F1 Tyre Image (C)Pirelli Motorsport
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アゼルバイジャンGPでの度重なるタイヤバーストから、その信頼性に疑問符が投げ掛けられるピレリタイヤでは、来週行われるオーストリアGP(レッドブルリンク)で新しい構造(コンストラクション)のリヤタイヤをテストする方針を明らかにした。

それによれば金曜日の2回のフリー走行セッションで、いちドライバーあたり2セツトずつの新仕様リヤタイヤを供給、従来のものとの比較を評価してもらうとのこと。

多くの関係者はピレリが安全面の懸念から対策を講じたものと理解するが、ピレリは来シーズンから導入予定である18インチ径タイヤ開発の一環で、従来から予定されていたものであると強調している。

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2021/06/26

シュタイヤーマルクGP予選、フェルスタッペンがポール獲得

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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6月26日(土)15時(日本時間:22時)からレッドブルリンクを舞台に2021年F1第8戦シュタイヤーマルクGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

最初にコースインしたのは珍しくハミルトン(メルセデス)で、タイヤのウォームアップに苦慮していることが窺われる。
まずは1'04.205をマークした。
角田はボタスのアタックの際の避け方が不十分であるとして審議対象とされた。

トップタイムを記録したのはフェルスタッペン(レッドブル)でただ一人1分03秒台に入れる1'03.841でポールポジションを確定。
フェルスタッペンのポールは前戦フランスGPに続くもので今季3回目、自身通算6回目の快挙となった。
2番手に意地のボタス(メルセデス)が食い込んだが、既報のようにボタスにはグリッド3番降格のペナルティが決まっていて日曜日は5番グリッドということになる。
3番手はハミルトン(メルセデス)で、チームメイトに負けるのはモナコ以来で今季3度目になる。
4番手ノリス(マクラーレン)でリカルドが脱落したのと対称的な結果に。
5番手ペレス(レッドブル)、6番手ガスリー(アルファタウリ)、7番手ルクレール(フェラーリ)、8番手角田裕毅(アルファタウリ)、9番手アロンソ(アルピーヌ)、10番手がストロール(アストンマーティン)というトップ10になった。
シュタイヤーマルクGP決勝レースは27日(日)15時(日本時間:22時)から全71周で行われる。

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予選Q2、角田裕毅(アルファタウリ)8番手でQ3進出

引き続きシュタイヤーマルクGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

1回目の走行でトップはガスリー(アルファタウリ)、続いてフェルスタッペン(レッドブル)、3番手にノリス(マクラーレン)、4番手ペレス(レッドブル)が続いた。
角田裕毅(アルファタウリ)は6番手。

最後のアタックを終え、トップはペレス(レッドブル)が記録。
2番手ノリス(マクラーレン)、3番手ガスリー(アルファタウリ)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手ボタス(メルセデス)、6番手ハミルトン(メルセデス)、7番手アロンソ(アルピーヌ)、8番手角田裕毅(アルファタウリ)、9番手ルクレール(フェラーリ)、10番手ストロール(アストンマーティン)までがQ3進出。

ここでの敗退はラッセル(ウィリアムズ)、サインツ(フェラーリ)、リカルド(マクラーレン)、ベッテル(アストンマーティン)、そしてジョビナッツィ(アルファロメオ)の5台となった。

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予選Q1、角田裕毅(アルファタウリ)4番手タイムでQ2へ

6月26日(土)15時(日本時間:22時)からレッドブルリンクを舞台に2021年F1第8戦シュタイヤーマルクGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は曇り、セッション開始時の気温は25度、路面温度は55度、いまのところコースはドライコンディションとなっている。

最初のアタックではフェルスタッペン(レッドブル)がトップ。
角田裕毅(アルファタウリ)も今回は無事Q1進出に有効なタイムを記録している。
結局トップはフェルスタッペン(レッドブル)、2番手ボタス(メルセデス)、3番手ノリス(マクラーレン)、4番手角田裕毅(アルファタウリ)、5番手ペレス(レッドブル)、6番手ハミルトン(メルセデス)、7番手ルクレール(フェラーリ)、8番手ガスリー(アルファタウリ)、9番手スターティンググリッド、10番手サインツ(フェラーリ)、11番手アロンソ(アルピーヌ)、12番手ラッセル(ウィリアムズ)、13番手ベッテル(アストンマーティン)、14番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、そして15番手リカルド(マクラーレン)までがQ2進出を決めた。

ここでの敗退はラティフィ(ウィリアムズ)、オコン(アルピーヌF1)、ライコネン(アルファロメオ)、シューマッハ(ハース)、そしてマゼピン(ハース)の5台となった。

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フリー3回目、角田裕毅(アルファタウリ)5番手タイム

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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6月26日(土)12時(日本時間:19時)からレッドブルリンクを舞台に第8戦シュタイヤーマルクGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は21度、路面温度45度、コースはドライコンディションとなっている。

例によってハースF1の2台からコースイン、さらにFP2を走れなかったガスリー(アルファタウリ)が交換したMGU-K(運動エネルギー回生システム)確認のため早々にコースインし
た。
セッションもほぼ半ばになってやっと走り始めたフェルスタッペン(レッドブル)はいきなりタイミングモニターのトップに。
いったん出した2番手タイムが10コーナーのトラックリミット・オーバーで取り消された角田裕毅(アルファタウリ)は再度挑戦して再び全体の2番手に。
今回もトラックリミットでタイム取り消しが相次いだが、最終的にハミルトン(メルセデス)が1'04.369のトップタイム。
これにフェルスタッペン(レッドブル)が1'04.573で続いた。
以下、3番手ボタス(メルセデス)、4番手ペレス(レッドブル)、5番手角田裕毅(アルファタウリ)、6番手ガスリー(アルファタウリ)、7番手ルクレール(フェラーリ)、8番手アロンソ(アルピーヌ)、9番手ストロール(アストンマーティン)、10番手ベッテル(アストンマーティン)。
本来ならベスト5に入るノリス(マクラーレン)はタイム取り消しで19番手に留まった。
セッション終了後はホームストレートで各車スタート練習。
なお天候は予断を許さず、この後の公式予選では雨に見舞われる可能性もありそうだ。

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ボタス(メルセデス)、危険行為で3グリッド降格ペナルティ

FIA
シュタイヤーマルクGPのレーススチュワード(審査委員)は、25日(金)に行われたフリー走行1回目セッション中、メルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスが危険行為をしたとして予選グリッド3番降格のペナルティを科したことを明らかにした。

それによればボタスはピット前からスタートの際、マシンのコントロールを失いスピンして危険な状況を作ったというもの。

なおボタスには別途ペナルティ・ポイントが2点科せられた。
ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、ボタスはこれが最初のペナルティとなった。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(6/25)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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今週と来週にかけてオーストリアのレッドブル・リンクで行われる2連戦の第1戦、シュタイアーマルクGPが開幕しました。

初日は、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンが両セッションでトップタイムをマーク。
Scuderia AlphaTauri Hondaも、ピエール・ガスリーがFP2に出走できない不運はあったものの、Red BullのホームGPとなるサーキットで好調さを見せて初日を終えました。

FP1では、Hondaパワーユニット勢が序盤からペースを上げ、一時はフェルスタッペン、ガスリー、セルジオ・ペレス、角田裕毅の順でトップ4を独占。
ペレスはソフトタイヤでのアタックラップのターン4でスピンを喫し、最終的にはトップ10圏外となりましたが、フェルスタッペンがトップタイムをマークし、ガスリーが2番手、角田が5番手に続きました。

しかし、FP1終了後にガスリーのパワーユニットのデータに異常が見られたため、詳細な調査を行うことを決断しました。
これにより、残念ながらガスリーはFP2には出走しませんでした。

FP2でも、フェルスタッペンは順調に走行を重ね、2番手に約0.3秒差をつけてトップでセッションを終えます。
ペレスはアタックラップでイエローフラッグが出たこともあり、9番手に。
角田は15番手となりましたが、雨粒の落ちる難しいコンディションの中で39周を走行し、多くのデータを収集しました。

この日収集したデータを詳細に分析し、明日の予選でさらなる向上を果たせるように取り組んでいきます。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のシュタイアーマルクGP初日は、2つのチームともにそれぞれいいスタートが切れたと思います。
ただ、P1でScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手のPUのデータに異常が見られ、詳細に状態の確認を行うために、午後のP2に出走できませんでした。
ガスリー選手はP1では2番手タイムを記録しており、P2でさらなるファインチューニングを進める予定だっただけに、ガスリー選手およびチームに大変申し訳なく、残念に思っています。
チームとともに、明日のP3での挽回を図り、予選・レースに向けて準備を進めていきます。

今日のFP2開始前にも少し雨がぱらつきましたが、明日、明後日も同様に不安定な天候の予報が出ています。
どのような状況にも素早く適応していいパフォーマンスを出せるよう、さまざまな想定をした上で明日以降のセッションに臨みます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(1- 1番手)

「全体的に、僕らにとってはいい一日になりました。
いつもの金曜と同様、まだ確認すべき点はいくつかあるものの、現状はマシンにとても満足しています。
FP2では、取り消しになったルイス(ハミルトン/メルセデス)のタイムのほうが速かったので、タイムシートと実際の力関係は少し異なるように見えますが、僕らと彼らの2チームがトップにつけていると考えています。
予報では、明日は一日中天気が変わっていくようなので、実際どうなるのか見ていきますが、明日も再び僅差の戦いになると思います」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(13-9番手)

「 FP2開始時の路面コンディションは難しかったのですが、徐々に改善していきました。
マシンにまだポテンシャルがありますし、ここでは0.1~2秒の違いが大きな差になるので、もう少し調整していく必要があります。
僕はまだマシンのベストなセットアップについて学んでいる最中ですし、いつものように、正解を見つけるためにエンジニアと話す時間を取っていきます。
僕らにはいいペースがあり、ロングランには強みがあると思います。今夜、向上策が見つかれば明日は十分に戦えるはずですし、Q3でいいラップができればと思います」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】((5-15番手)

「今日はかなり満足のいく一日でした。
FP1ではショートランのペースがとてもいいことが確認できましたし、何度かいいラップタイムを出すことができました。
しかし、FP2でのロングランでは少しマシンバランスに苦戦したので、今夜の作業でその部分に取り組んでいく必要があります。
明日は雨の可能性があることは分かっていますが、正直に言うとドライコンディションになったほうがいいと思っています。
F1ではウエットの経験があまりないので、難しい戦いになると思います。
もしドライになれば、予選では全力を尽くして、一歩ずつ自信を深めていく必要があります」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(2-**番手)

「今日の午前のセッションでは、マシンのパフォーマンスも僕たちのペースも力強く、すべてがうまくいき、いいレースウイークのスタートになりました。
しかし、残念ながら、チームがFP1の後にPUのデータに異常を確認したために、万全を期して午後のFP2をスキップしてPUの確認に時間をあてることに決めました。

FP2でトライしたかったことがあったので、走行できなかったのは残念ですが、僕にはどうすることもできない状況でしたし、今は明日の走りを楽しみにしています。
角田選手は午後のセッションでは午前ほどに手ごたえがよくなかったようなので、その部分も含めて明日に向けて分析を行い、予選ですべてをまとめられればと思っています」

提供:本田技研工業(株)

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2021日本GPのチケット販売は9月5日からに変更

2021日本GPロゴ (C)Honda Racing
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F1日本GPの開催地である鈴鹿サーキットの運営者『モビリティランド』は、今年の日本GP(10月10日決勝)のチケットを来たる9月5日(日)から一般販売開始すると発表した。
これまでは8月29日(日)からとされていたので1週間遅れということになる。

新型コロナウイルスの影響ではないということだが、残念ながら2輪のモトGP日本GPは中止が発表となったばかり、現実には懸念されるところだ。

今年は角田裕毅が7年ぶりに日本人F1ドライバーとして参戦する一方、ホンダにとってF1ラストイヤーでもあり、どうしても日本でF1を開催したい意向とみられる。
すでにホンダはF1日本GPのタイトルスポンサーに就くことを決め、イベント名も『2021 FIA F1世界選手権 Honda日本グランプリレース』の名称になることが決まっている。

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ピレリ首脳、タイヤへの批判に不満

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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アゼルバイジャンGPで相次いだタイヤトラブルについて、ピレリ社でF1タイヤの責任者を務めるマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは、ピレリへの批判は不当なものと不満を漏らした。

「アゼルバイジャンで起きたストロール(アストンマーティン)とフェルスタッペン(レッドブル)のタイヤバーストは、共にタイヤの内圧が低かったことが原因とわかっている。
不法な行為ではないが、二つのチームは共にわれわれが推奨した数値よりも低い内圧でレースに臨んでいたのだ。
その証拠に、内圧を高めた次のフランスGPでは同様のトラブルは一つも起きていない」と、イゾーラ氏。
その上でフェルスタッペンやレッドブルらから向けられた欠陥タイヤ騒動に対しては「まったく不当な言い掛かり」と、あらためて疑惑を否定した。

とはいえ、ピレリは早ければ夏休み明けにも構造(コンストラクション)から見直した仕様のタイヤを投入すると伝えられている。

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2021/06/25

フリー2回目、ガスリー(アルファタウリ)トラブルで走れず

Redbull Ring (C)Pirelli Motorsport
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6月25日(金)15時(日本時間:22時)からレッドブルリンクを舞台に2021年F1第8戦シュタイヤーマルクGPのフリー走行2回目セッションが始められた。

天候は曇り、セッション開始時の気温は22度、路面温度43度、コースはドライコンディションだが、一部で雨粒が車載カメラのレンズに当たっているのが確認できる。
1回目のセッションで2番手タイムをマークしたガスリー(アルファタウリ)だが、マパワーユニットに異常が見つかったということで作業のためガレージに留まったままになっている。
途中、ピットストップしたボタスがガレージ前でスピンするという椿事が起きた。

結局雨はホンのわずかで走行に支障はなくセッションは終了。
1回目に引き続きフェルスタッペン(レッドブル)がトップタイム。
2番手復調なったかリカルド(マクラーレン)、3番手オコン(アルピーヌ)、4番手ハミルトン(メルセデス)、5番手アロンソ(アルピーヌ)、6番手ベッテル(アストンマーティン)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手ストロール(アストンマーティン)、9番手ペレス(レッドブル)、10番手がジョビナッツィ(アルファロメオ)となった。

ガスリー(アルファタウリ)はこのセッション走れずただ一人ノータイムに。
その分までロングランに終始したためか、僚友角田裕毅(アルファタウリ)は15番手タイムに留まった。
明日はフリー走行3回目セッションと注目の公式予選が行われる予定となっている。

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トルコGP、シンガポールGPの代替開催が決定

Istanbul Circuit (C)Pirelli Motorsport
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F1は、新型コロナウイルスの影響で中止に追い込まれたシンガポールGPの代替として、トルコGP(イスタンブール・サーキット)が復活することを正式発表した。
期日は同じ10月3日(日)になる。
トルコGPは、やはり新型コロナウイルスの影響で中止となったカナダGPの代替候補として挙げられていたが、海外からの入国制限が障害となって計画は消滅となっていた。

【2021年F1カレンダー】修正版(6/25)

No. 日程 グランプリ 開催地
1 03月28日 バーレーンGP バーレーン・サーキット
2 04月18日 ロマーニャGP イモラ・サーキット
3 05月02日 ポルトガルGP アルガルベ・サーキット
4 05月09日 スペインGP バルセロナ・サーキット
5 05月23日 モナコGP モンテカルロ市街地特設コース
6 06月06日 アゼルバイジャンGP バクー市街地特設コース
7 06月20日 フランスGP ポールリカール・サーキット
8 06月27日 シュタイヤーマルクGP レッドブルリンク
9 07月04日 オーストリアGP レッドブルリンク
10 07月18日 イギリスGP シルバーストーン・サーキット
11 08月01日 ハンガリーGP ハンガロリンク
12 08月29日 ベルギーGP スパフランコルシャン・サーキット
13 09月05日 オランダGP ザンドフールト・サーキット
14 09月12日 イタリアGP モンツァ・サーキット
15 09月26日 ロシアGP ソチ・サーキット
16 10月03日 トルコGP イスタンブール・サーキット
17 10月10日 日本GP 鈴鹿サーキット
18 10月24日 アメリカGP(US-GP) オースティン・スピードウェイ
19 10月31日 メキシコGP ロドリゲス・サーキット
20 11月07日 ブラジルGP インテルラゴス・サーキット
21 11月21日 オーストラリアGP アルバートパーク市街地特設コース
22 12月05日 サウジアラビアGP ジェッダ市街地特設コース
23 12月12日 アブダビGP ヤス・マリーナ・サーキット

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フリー1回目、角田裕毅(アルファタウリ)が5番手タイム

Redbull Ring (C)Pirelli Motorsport
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6月25日(金)11時30分(日本時間:18時30分)からオーストリアのレッドブルリンクを舞台に2021年F1第8戦シュタイヤーマルクGPのフリー走行1回目セッションが始められた。

天候は曇り、セッション開始時の気温は23度、路面温度46度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおアルファロメオ・レーシングはライコネンに替えてテスト&開発ドライバーのロバート・クビサを起用している。

セッション前半は各車ソフトタイヤを履いてタイムアップを図っていたものの、現地は午後から雨になる予報が出されていることを受け後半は多くが決勝レースを見据えたロングランに終始した。
それでもやはりここレッドブルリンクの最速はフェルスタッペン(レッドブル)でベストタイム1'05.910を記録した。
2番手ガスリー(アルファタウリ)で1'06.166、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手ボタス(メルセデス)、5番手に角田裕毅(アルファタウリ)、6番手アロンソ(アルピーヌ)、7番手オコン(アルピーヌ)、8番手ストロール(アストンマーティン)、9番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、10番手ルクレール(フェラーリ)となった。
ベッテル(アストンマーティン)は14番手。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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今年のイギリスGP、通常の観客動員へ

British GP Image (C)Sauber Motorsport
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今年7月に予定される第10戦イギリスGPの主催者は、かねて宣言していた通り観客の入場に制限を設けず通常の観客動員(最大15万人)で行うことを明らかにした。

イギリスを含めヨーロッパ地域では概ね新型コロナウイルスの影響が静まりつつあり、先のフランスGPでも今年は一部観客の入場が認められ始めていたが、とりわけイギリスGPではスプリントレースが初導入されることもあり、制限の解除が期待されていた。

ただ観客には『観戦14日前までの2回目のワクチン接種の完了証明』か『サーキット現地での検査で陰性判定』が必要で、オーストリアの『ams』による新型コロナ検査プログラム『ラテラル・フロー』が活用されるという。

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シュタイヤーマルクGPの週末、いずれもにわか雨の可能性

Redbull Ring (C)Pirelli Motorsport
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今週、レッドブルリンクで開催される2021年F1第8戦シュタイヤーマルクGPの開催地であるシュピールベルク地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、そして決勝レースの日曜日いずれもにわか雨が降る可能性があり、とりわけ金曜日は雨が避けられない見通しとの予報を出している。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
6月25日(金) フリー走行 曇り/雨 13- 22度 90%
6月26日(土) 公式予選 曇り/にわか雨 13- 25度 60%
6月27日(日) 決勝レース 曇り/にわか雨 15- 28度 70%

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ピレリ、レッドブルリンク2連戦で異なるタイヤ用意

F1 Tyre Image (C)Pirelli Motorsport
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F1は今週のシュタイヤーマルクGP、そして来週のオーストリアGPといずれも同じレッドブルリンクでの2連戦が続くが、タイヤを独占供給するピレリではそれぞれ異なる仕様のタイヤを投入することを明らかにしている。

それによれば今週のシュタイヤーマルクGPでは5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種のタイヤを選択。
一方来週のオーストリアGPではホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という最も柔らかい部類のタイヤ3種を選択している。

同じサーキット、さらに同じ時期で開催されるイベントに異なるスペックのタイヤを選択するというのは前例にないこと。
これが二つのグランプリのレース展開にどのような影響を及ぼすのか注目だ。

なお、この2連戦翌週の7月6日と7日には、アルファタウリ・ホンダにより同サーキットで2022年用18インチタイヤのテストが実施される予定。

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2021/06/24

シュタイヤーマルクGPのスチュワードにエマニュエル・ピロ氏

Emanuele Pirro (C)Audi Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる2021年F1第8戦シュタイヤーマルクGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元ベネトン等のF1ドライバー、エマニュエル・ピロ氏(59歳:イタリア)を指名したことがわかった。
同氏のスチュワード就任は今年開幕戦バーレーンGP以来となるもので、自身通算37回目となり引き続き全体の最多記録を更新するものになった。

ピロ氏はスポーツカーレースで活躍、5回のルマン24時間レース優勝を記録したレジェンド。
F1では1989年オーストラリアGPの5位(ベネトン・フォード)が最高位。
一昨年のカナダGPではベッテル(フェラーリ)の勝利をフイにするペナルティ裁定を下したことで一躍渦中の人となった経緯がある。

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アルファロメオ、シュタイヤーマルクGPフリーでクビサ起用

Robert Kubica (C)Alfaromeo Racing
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アルファロメオ・レーシングは、今週末行われる第8戦シュタイヤーマルクGPの金曜日フリー走行1回目セッションで、同チームのリザーブ&開発ドライバーであるロバート・クビサ(36歳:ポーランド)を起用することを明らかにした。

クビサが出走するのは今年5月の第4戦スペインGP以来のもので、今回もキミ・ライコネンのマシンをドライブする予定とのこと。
今シーズンから金曜日のセッションは60分に縮小されているので開発ドライバーの仕事はかなりのハードスケジュールを強いられている。

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オーストラリアGP、コース改修で魅力増大へ

Australia GP Scene (C)Mercedes Motorsports
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新型コロナウイルスの影響により今季は第21戦として11月に開催が予定されるオーストラリアGPの開催地アルバートパーク特設コースが、それまでの時間を活用して一部コースを改修することで承認されたことがわかった。

それによれば、一部コーナーの拡幅やシケインの削除、路面を全面的に再舗装することやカントの調整など多岐に渡るもの。
またこれに伴いDRSゾーンを増やし、オーバーテイクの機会を増加させることも計画されているという。
完成すれば、市街地特設コースとパーマネント・サーキット両方の特色を活かした独特の魅力が期待されそうだ。

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フランスGP開催成功も、来年以降の先行きは不明

Image (C)Pirelli Motorsport
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結果的にはフェルスタッペン(レッドブル)のポールTOウィンで終わったフランスGPだったが、その内容はスリリングなもので、関係者からも名レースの一つと高い評価を得たようだ。
しかしながら同グランプリの開催責任者である元マクラーレン・チーム代表のエリック・ブイユ氏は、来年以降の開催について現時点で目途は付いていないことを明かした。

「確かに今年のレースは面白いもので成功だったといえるが、それはスポーツとしてであって、興行的には成り立っていない。
なぜなら観客は一日当たりわずか15,000人に制限されたものだったからね。
来年以降も続けるのであれば、誰もが制限されることなく観客としてここに来られるようにならなくては駄目だ」と、悲観的。

地元フランスの『ウエスト・フランス』紙が伝えるところによれば、こうした窮状を踏まえ、フランスGPはリバティ・メディアに開催権料の減額を求めているとのこと。
ただ開催候補地は軒を連ねていて、要望通り認められるかどうかは不明だ。

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2021/06/23

アブダビGP、コースレイアウトの変更を模索

Abu Dhabi GP Scene (C)Mercedes Motorsports
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今シーズンも第23戦として最終のスケジュールが組まれているアブダビGPが、開催地であるヤス・マリーナ・サーキットのレイアウト変更を模索していることが伝えられた。
まだ具体的なスペックについては明らかにされていないが、今後ドライバーを始めとした関係者の意向も踏まえ、この夏から数か月を要し効果的な変更に取り組むという。

ヤス・マリーナ・サーキットはその性格からオーバーテイクが難しく、昨年のレースも退屈だったとの悲観的な感想が多かった。

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フランスGPの最速ピットストップもレッドブル・レーシング

Redbull/Pitstop (C)Redbull Racing
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日曜日に行われたフランスGP決勝レースで最速のピットストップタイム(DHLファステスト・ピットストップ・アワード)を記録したのは、モナコ、アゼルバイジャンに続き今回もレッドブル・レーシングのクルーだった。

最速タイムは24周目にセルジオ・ペレスがピットインした際のもので、全チーム中最速となる2.04秒を記録したもの。
これに次ぐ2番手はハミルトン(メルセデス)で2.20秒、また3番手はリカルド(マクラーレン)の2.32秒というものだった。
優勝したフェルスタッペン(レッドブル)は2.36秒で全体の5番手だった。
なおレッドブルの今季最速ピットストップは開幕バーレーン戦の1.93秒というもの。

またこのレースの『ドライバー・オブ・ザ・デー』は、優れた戦略で結果的に劇的なポールTOウィンを飾ったフェルスタッペン(レッドブル)が選ばれた。

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ホームレースで無念のオコン(アルピーヌF1)

Esteban Ocon (C)Alpine F1 Team
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チームの、そして自身にとってもホームグランプリとなったエステバン・オコン(24歳:フランス)だったが、フォース・インディア時代に続く2度目のフランスGPも14位と無念の結果となった。

「全然僕らが期待したペースじゃなかった。
タイヤもすぐにグラデーションが起きて持たなかったし、スピードも足りなかった。
何が原因だったのかはこれから分析するけれど、とにかく期待外れ。
ただレースは連続するので時間が足りないよ」と、嘆いた。

オコンにとって無念だったのは、チームメイト(アロンソ)との比較もある。
これまでリタイヤした前戦を除きすべのレースで元チャンピオンを凌駕してきたものの、肝心の今回は完敗でチャンピオンシップ・ポイントでも逆転される結果となった。

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2021/06/22

シューマッハ(ハース)、僚友マゼピンに怒りの声

Mick Schumacher (C)Haas F1 Team
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今シーズン、共にF1ルーキーで構成されるハースF1チームだが、必ずしもその関係は良好なものとは言えないようだ。

2週間前のアゼルバイジャンGP決勝レースで、チームメイトをオーバーテイクしようとしたシューマッハに対し、マゼピンは突然進路を変更、シューマッハは危うくガードレールにクラッシュというシーンが演じられた。
ただこの時はマゼピンが「シューマッハは逆の側から来ると思った」と弁明。
無線では声を荒げたシューマッハもそれ以上事を荒立てることはなかった。

しかし今回のフランスGPでもこの両車は4コーナーで互いのポジション争いの結果、コース外に押し出されるというチームメイト同士らしからぬ緊迫の争いを再現。
これについてシューマッハは「彼の行動は信じられない。
同じチームなのに馬鹿げているよ。
トンでもない事故にならないうちに、チームは彼と話し合う必要がある」と、断罪した。

タイトルを争うトップチームではしばしば起こるチームメイト同士の軋轢だが、今年のハースF1は残念ながらその立場ではない。

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角田裕毅(アルファタウリ)、ピットスタートはフロア交換のせい

角田 裕毅 (C)Scuderia Alphatauri
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フランスGP公式予選Q1でいきなりクラッシュしたアルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、予選ノータイムのため最後尾のグリッドが指定されたが、実際にはさらに「後方」となるピットレーンからのスタートになった。

これについてチームでは、クラッシュによるマシン修復の際、フロアパネルを旧型のものに戻したためと説明した。
レギュレーションでは修復のためのパーツ交換は同じものに限定されているが、今回チームに同じ新しい仕様のフロアがなく、逆に旧仕様のもので対応するしか選択肢がなかったという。
そのためマイナスの理由でピットレーンスタートを余儀なくされたことになる。

開幕以来の度重なる角田裕毅のクラッシュは、チーム事情をも徐々に追い詰めつつある。

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ボタス(メルセデス)、チームの『戦略ミス』に憤り

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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日曜日に行われたフランスGP決勝レースで4位に終わったメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスは、期待に反して表彰台を逸したレース結果について、チームの戦略に不満をみせた。

「間違いなく今回の戦略のキモは2ストップにあった。
だからフェルスタッペンが2度目のタイヤ交換のためピットインした直後、無線で僕らも入るべきだと進言したんだよ。
でもチームは僕の言う事は聞かずそのまま1ストップのままいくことを決めたんだ。
そりゃ後から言うのは簡単だ、と言われるかも知れないけれど、もしも2ストップしていたなら、表彰台どころかフェルスタッペンと互角に争うこともできた筈なのに」と、ぼやくボタス。

また4位転落後も後続とのギャップがあったボタスには、最終盤フレッシュ・タイヤに替えてファステストラップ・ポイントを狙う選択肢もあったが、結局採用されなかった。
そのボタスに奮起を促す意図があってか、来季ラッセル(現ウィリアムズ)と交替との噂が誠しやかに広められている。

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2021/06/21

命拾いした3位表彰台のペレス(レッドブル)

Redbull Duo (C)Redbull Racing
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フランスGP決勝レースで1-3位に入賞、チームに大量ポイントをもたらせたレッドブル・レーシングのフェルスタッペン&ペレスだったが、スチュワードの判定次第ではレース結果が異なっていた可能性もあった。

これは、レース終盤4位走行中のペレスが3位だったボタス(メルセデス)を10コーナーでオーバーテイクした際、トラックリミットをオーバーしたとして審議対象とされたもの。
もしこれによりゲイン(利益)を得たと判定された場合には順位降格などのペナルティも考えられた。

しかしスチュワードは「トラックリミットをオーバーした時点でペレスはすでにコーナー出口で実質的にボタスのオーバーテイクは終えており、トラックリミットを利用したとは認められない」との甘い判断を示した。
お陰で最終順位に変動はなく、レッドブル・レーシングはコンストラクターズ・ランキングのリードをさらに拡大する結果となった。

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フェルスタッペン、ミディアム – ハード – ミディアムと繋ぐ マスタークラスの2ストップ戦略で優勝 (ピレリ)

マックス・フェルスタッペン (C)Pirelli Motorspotrs
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2021 フランスグランプリ 決勝
2021 年 6 月 21 日、ル・カステレ

キーポイント
• レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、非凡な 2 ストップ戦略でフランスグランプリを制しました。P Zero イエロー・ミディアムでスタートしたフェルスタッペンは、P Zero ホワイト・ハード - ミディアムと繋ぎ、上位勢ではただ一人の 2 ストッパーとなりました。フェルスタッペンは、ファイナルラップの 1 周前にトップの座を奪い返しました。• メルセデスのルイス・ハミルトンは、スタート直後の第一コーナーでトップに立ちました。フェルスタッペンが 2 回目のストップを行なった際、ハミルトンはステイアウトを決断し、大半が使用したミディアム – ハードの 1 ストップ戦略を選択しました。もう一人の 2 ストッパーは、16 位でフィニッシュしたフェラーリのシャルル・ルクレールでした。
• トップ 10 グリッドを含む大半のドライバーが、ミディアムタイヤでスタートしました。ハードタイヤでスタートしたドライバーは、アストンマーティンの両ドライバー、アルファロメオの両ドライバー、アルピーヌのエステバン・オコン、ハースのニキータ・マゼピンでした。レース中、ソフトタイヤは使用されませんでした。• ミディアムタイヤでスタートしたドライバーが上位 8 名を占めた中、ハードタイヤでスタートしたドライバー中の最上位ドライバーは、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルでした。ベッテルは、ハードタイヤで 37 周のオープニングスティントを走行後、ミディアムタイヤへ交換して 9 位を獲得しました。同じストラテジーを採ったチームメイトが 10 位で続きました。• 昨日よりも冷涼な天候となった中、日曜朝の雨が、路面に載ったラバーを洗い流しました。気温は約 27℃、路面温度は、フリー走行や予選時よりも 15℃程低い約 37℃でした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2 : 大半のドライバーが長い第 2 スティントで使用しました。第 1 スティントで使用ベッテルを含む数名のドライバーが、ハードで 37 周を走行しました。ハミルトンは、フィニッシュまでハードタイヤで競い合いました。• ミディアム C3: フェルスタッペンの勝利の鍵となりました。レッドブルは、フェルスタッペンの 2 ストップ戦略を決断し、フェルスタッペンはファイナルスティントでミディアムを使用しました。マクラーレンのランド・ノリスもミディアムを効果的に使用しました。長いオープニングスティントをミディアムで走行したノリスは、ハードでファイナルスティントを走行し、5 位を獲得しました。• ソフト C4: レースでは使用されませんでした。「グリーン」なトラックを含む今日のコンディションは、P Zero レッド・ソフトよりも耐グレイニング性能が高い、より硬いコンパウンドの使用を促しました。

ピレリ F1 およびカーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「低い路面温度、今朝の雨によってグリーンな状態になったトラック、ドライバーに影響を及ぼした風などの未知の要素によって、今日のレースは緊迫した戦略的戦いとなりました。また、これらの要因によって左フロントタイヤのグレイニングが増加したことも、今日の鍵の一つでした。
結果的に、1 ストッパーが予測された中、レッドブルとフェルスタッペンが決断した 2 ストッパーの可能性も生まれました。2 ストップと 1 ストップの差が非常に微妙であることは明らかでした。いずれの戦略も、成功させるためには、多くの責任と実行力が求められました。ファイナルラップまで誰も結果を予測できない、マスタークラスの戦略を実行したフェルスタッペンとレッドブルを祝福します」

ピレリジャパンプレスリリース

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(6/20)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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フランスGPの決勝は劇的な展開となり、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンが優勝、セルジオ・ペレスが3位に入り、チームにとっては今季初のダブル表彰台を獲得。
この勝利で、Hondaパワーユニットは1991年以来の3連勝を果たしました。

戦略の違いによって結果が左右される僅差のレースでしたが、Scuderia AlphaTauri Hondaもピエール・ガスリーが7位入賞。激しい中団争いでポイントを獲得しました。

午前中には雨が降ったポールリカール・サーキットですが、F1決勝のスタート時には路面も乾き、ドライコンディションでのレースとなりました。

前日の予選でクラッシュを喫した角田裕毅は、ギアボックスの交換に加えて、予選と異なる仕様のフロア装着とサスペンションセッティングの変更を行ったため、レギュレーションによって最後尾からのピットレーンスタートとなりました。
角田はスタートタイヤにミディアムタイヤを選択。
トップ10スタートとなった他の3名も、予選Q2で使用したミディアムタイヤでのスタートとなりました。

ポールポジションからのスタートとなったフェルスタッペンは、スタートを上手く決めてターン1へ進入しましたが、出口で膨らんでしまい、ルイス・ハミルトン(メルセデス)にリードを奪われます。
ペレス、ガスリーはそれぞれ4番手、6番手をキープしてオープニングラップを終えました。

角田は素晴らしい出だしを見せ、ハース、ウイリアムズのドライバーをオーバーテイク。
その後、Honda PU勢の中で最初となる15周目にピットストップを行い、ハードタイヤに交換しました。

ガスリーは17周目にピットイン。
ダニエル・リカルド(マクラーレン)に前を行かれる展開となってしまいます。
フェルスタッペンは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)のピットインに反応して、18周目にピットへ。ここで見事なペースを見せ、ボッタスの前方に留まるだけでなく、その1周後にピットインしたハミルトンの前に出て、実質的なリードを奪います。
その後、ペレスが24周目までピットストップを遅らせ、4番手でレースを進めます。


首位を走行していたフェルスタッペンでしたが、後方のハミルトンからプレッシャーを受け続け、タイヤのデグラデーションも進んだことから、Red Bull Racingは32周目に2度目のピットインを行うことを決断。
ミディアムタイヤに交換して4番手でレースへ復帰すると、首位奪還を目指して追い上げを狙います。

3番手のペレスとポジションを入れ替えたフェルスタッペンは、ファステストラップを更新しながらメルセデス勢との差を詰めていきます。
残り9周で、ボッタスを捕らえて2番手に浮上。
この時点でハミルトンとの差は大きかったものの、ペースを緩めずに追撃します。
その後、ペレスもボッタスへ追いつき、高速コーナーの“シーニュ”でアウト側から並びかけてオーバーテイク。
Red Bull Racingは2-3番手となります。

フェルスタッペンは、残り2周でハミルトンに追いつき、ミストラルストレートのシケインでオーバーテイクを決めて、今季3勝目を挙げました。
また、ファステストラップによる1ポイントも追加し、ドライバーズチャンピオンシップでのリードを12ポイントに拡大しました。

ペレスも順位を守って3位でフィニッシュ。
Red Bull Racingは、2人のドライバーが合わせて41ポイントを獲得し、コンストラクターズチャンピオンシップでメルセデスに37ポイント差をつけてリードを守っています。

ガスリーはランド・ノリス(マクラーレン)との激しいバトルを経て、36周目にカルロス・サインツをパスするなど、2台のフェラーリをオーバーテイク。
その後、前方のマクラーレン勢へ迫り、7位入賞を果たして6ポイントを獲得しました。

角田は一時11番手まで浮上しましたが、終盤でタイヤが厳しくなったこともあり、13位でフィニッシュ。
最後尾のピットレーンスタートから7つ順位を上げて完走を果たしました。

Scuderia AlphaTauriはコンストラクターズランキング5位を守り、4位のフェラーリとの差を6ポイント詰めて今大会を終えました。

次戦は、1週間後のシュタイアーマルクGP。その翌週のオーストリアGPまで、レッドブル・リンクでの2連戦です。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のフランスGP決勝は、Red Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手が優勝、ペレス選手が3位表彰台と、Red Bull Racing Hondaとして2人のドライバーが表彰台に上がるとともに、モナコ、アゼルバイジャンに続く3連勝を飾ることができました。
ポールポジションからスタートしたフェルスタッペン選手は、一度は2番手に下がったものの、メルセデスと異なる戦略を採り、ラスト2周でハミルトン選手を逆転。
見事なパフォーマンスで優勝を獲得しました。

終始4番手を走行していたペレス選手も、先行する3台との間隔を上手く見計らいながらレースを組み立てて、終盤ボッタス選手を抜いて3位フィニッシュ。
マシンのパフォーマンス、ドライバーの腕、チームの戦略などすべてが上手く噛み合い、本当に素晴らしいレースになりました。

Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手も粘り強い走りを続けて7位、5戦連続で入賞を果たし、安定した力を見せています。
Q1でのクラッシュから、車体側のパーツを交換したためにピットレーンスタートとなった角田選手は最後尾からいくつものオーバーテイクを見せて13番手と、昨日の予選から巻き返しを見せてくれました。

今週末のパフォーマンス状況から予想されていた通りに、非常なタフなレース展開になりましたが、それぞれがきっちりとやるべきことを果たし、このような結果を得られたことはこの先シーズンを闘う上で大きな励みになります。
またすぐにレースがやってきます。
オーストリアでの2連戦に向けてこの勢いを維持していきたいと思います」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 1位)

「この勝利は、チームの素晴らしい努力によるものです。
さらに、このコースでダブル表彰台というのは、現場とミルトンキーンズのファクトリーのみんな、そしてHondaのハードワークの結果です。

当然、自分で前に出て後続を突き放してという展開を望んでいましたが、F1ではそれが上手くいかないことはよくあるので、今日は本当に苦労しました。
2チームが非常に僅差であることが分かったと思いますし、こうして戦略の差で残り2周で前に出て勝利を挙げられたことで、報われた思いです。

スタート後のターン1でリアを失ってコースアウトし、ルイス(ハミルトン/メルセデス)に前を行かれたことで、簡単なレースにはなりませんでした。
もちろんすぐに対抗しようと思いましたが、まだレースは長いことが分かっていたので、集中し続けました。
最初のスティントでは、ルイスと戦えるペースはなかったので、リスクを取って先にピットへ入りましたが、正直ここでアンダーカットが成功して前へ出られるとは予想していませんでした。
彼らはハードにプッシュして僕をパスしようとしてきましたが、運よく前に留まれましたし、ミスができないとも思っていました。
終盤にかけて少し風が収まり、路面にラバーが乗ってきたことで、そのコンディションにマシンが合っていたので、2ストップ戦略を決断し、それがうまくいきました。
最終的に、僕らチームは2台とも適切な戦略を採り、チェコ(ペレス)とともに表彰台に立てて最高の気分でした。
オーストリアまでの数日はこの勝利を楽しみ、また戦っていきます」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(決勝 3位)

「チームは最高の戦略で素晴らしい仕事を成し遂げました。
いいタイミングで適切な判断をして、現場とファクトリーのメンバーはよくやってくれたと思います。
最高の結果が出せたことは大きいですし、とてもうれしいです。
ドライバーは常に勝利だけを目指すものなので、僕としては望んだ結果とは言えませんが、最高のマシンを手にしているわけですから、これからもハードワークを続け、改善していくことでさらにいい結果を得られればと思います。

2戦連続の表彰台となり、多くのポイントを獲得できましたが、あと3周あればルイスもパスして1-2フィニッシュが果たせたと思うので、僕らにとってホームレースとなるオーストリアではそれが実現できるように、プッシュし続けていきます。
2レース続けてシュピールベルク(レッドブル・リンク)でレースがあるのは、僕にとっていいことで、1週目でコースに合わせたマシンパフォーマンスについての理解を深め、2週目にはより高いベースラインから臨むことができます。
この勢いを維持して、優勝争いに加われればと思います」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(決勝13位)

「1周目はとてもいい形で、ピットレーンからスタートしてポジションを3つ上げられました。
タイヤコンパウンドの異なるアルファロメオ勢の後方で抑えられてしまったので、アンダーカットを試みようとハードタイヤに交換しました。
このタイヤを履いてすぐにプッシュしなければならず、レースの終わりには完全にタイヤが終わってしまいました。
今回も、F1でのレース経験を積み、走行距離を伸ばすことができたので、僕にとってはとてもいいことだと思います。
もっと上位のグリッドからスタートし、ポイント獲得のチャンスを増やせるように、予選について取り組んでいかなければなりません」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 7位)

「いいレースができたと思います。
手強いライバルの後ろでフィニッシュする形となりましたが、不満はありません。
もちろん、心の底にはホームの観衆の前でグリッドから大きく順位を上げてフィニッシュしたかったという気持ちはありますが、難しいレースでしたし、僕らにできることをすべてやりきったと思います。

ピットストップでは、リカルド(ダニエル/マクラーレン)とシャルル(ルクレール/フェラーリ)にアンダーカットを許し、2つポジションを落としてしまい、それが尾を引きました。
このあとデータを見直して、何か違うことができたのかを確認しなければなりません。
今日は持てる力をすべて出し尽くしました。
素晴らしいバトルがありましたし、結果には満足しなければなりません。
7位フィニッシュというのは僕らにとっていい結果ですし、ホームで貴重なポイントを獲得できました」

提供:本田技研工業(株)

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ハミルトン(メルセデス)、「もう選択肢がなかった」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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フランスGP決勝レース、タイヤ戦略の違いからレース終盤に首位の座を奪われるというシーンを演じたメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンは、しかし「他に選択肢はなかった」と、振り返った。

「2度目のタイヤ交換をフェルスタッペンが決行したとき、僕たちには対抗する術がなかった。
すでに彼がリードを奪っていたので、こっちはステイするしかなかったんだ。
後からピットインしても追いつけないことはわかっていたからね。
今回は彼らの戦略勝ちだったよ」と、ハミルトン。

これについてはチームも「今回の敗因はわれわれの戦略にあった」と、同意。
チャンピオンシップ・ポイントのギャップは今回のレースでさらに拡大する結果となった。

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メルセデス、今度はレッドブルのピットストップに異議?

Redbull/Pitstop (C)RedBull Racing
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レッドブルでレーシング・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ氏によれば、メルセデスAMGチームが今度はレッドブル・レーシングのピットストップに異議を唱える構えをみせているとのことだ。

マルコ氏は、「メルセデスが今度はウチのピットストップ装置に違法箇所があると言い出したようだ。
残念ながらわれわれの装置に何も問題はない。
彼らは初めて自分たちが脅かされる立場になって、少し冷静さを失っているのではないか」と牽制。

レッドブル・レーシングのピット作業の速さには定評があり、『DHLファステスト・ピットストップ・アワード』の常連となっていると共に勝因の一つにもなっている。
なおメルセデスはレッドブル『RB16』のリヤウィングについても違法なたわみがあると訴えている。

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2021/06/20

フランスGPはフェルスタッペン(レッドブル)がポールTOウィン

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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6月20(日)15時(日本時間:22時)から今季F1第7戦フランスGPの決勝レースがポールリカール・サーキットを舞台に全531周で行われた。
スタート時の天候は曇り、気温は21度、路面温度26度、路面はドライコンディションとなっている。
最後尾スタートの角田裕毅はピットレーンスタートを選んでいる。

オープニングラップ、ポールのフェルスタッペンがわずかにコースオフ、その間にハミルトンが先頭に立つ。
20周目、最初のピットストップで再びフェルスタッペンが実質首位を取り返す。
ガスリーはノリスとのバトルの際、トラックリミットをオーバーしたが審議の結果お咎めなしとされた。
33周目、トップのフェルスタッペンが先に2度目のピットストップでミディアムタイヤに履き替える。
その後2位のボタスはオーバーテイクしたものの、首位のハミルトンにはなかなか届かず。
一方、ペレスはボタスを捕らえて3位に上がる。
ラスト2周、ついにフェルスタッペンがハミルトンをオーバーテイクして首位に返り咲き、そのままポジションをキープしてトップでチェッカーフラッグをかいくぐった。

フェルスタッペン(レッドブル)の優勝はモナコGP以来で今季3勝目、自身通算13勝目を飾った。
合わせてファステストラップも記録、1ポイントを加えた。
レッドブル・ホンダは前戦のペレスを合わせこれで3連勝となり、ドライバーズ・ランキング、コンストラクターズ・ランキング共に首位をキープした。

2位ハミルトン(メルセデス)、3位ペレス(レッドブル)、4位ボタス(メルセデス)、5位ノリス(マクラーレン)、6位リカルド(マクラーレン)、7位ガスリー(アルファタウリ)、8位アロンソ(アルピーヌ)、9位ベッテル(アストンマーティン)、10位ストロール(アストンマーティン)までが入賞でポイント獲得。
11位サインツ(フェラーリ)、12位ラッセル(ウィリアムズ)、13位角田裕毅(アルファタウリ)、14位オコン(アルピーヌ)、15位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、16位ルクレール(フェラーリ)、17位ライコネン(アルファロメオ)、18位ラティフィ(ウィリアムズ)、19位シューマッハ(ハース)、20位がマゼピン(ハース)でリタイヤはなしで珍しく全車完走となった。

F1次戦は続いて翌週、レッドブルリンクで行われるシュタイヤーマルクGP(6月27日決勝)になる。

フランスGP決勝レースの結果はこちら
フランスGPの画像はこちら

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/19)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ポールリカール・サーキットで開催中のフランスGPは、6月19日(土)に予選が行われ、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンがポールポジション(PP)を獲得。
Hondaエンジン/パワーユニットにとって、開幕戦バーレーンGP以来、通算82回目のPPとなりました。

予選Q1では、Scuderia AlphaTauri Hondaの角田裕毅が、最初のアタックのターン1でリアを失い、後方からバリアに接触してストップ。
これによって赤旗中断となりました。
接触自体は軽く、角田はピットへ戻ろうとしたものの、ギアが入らなかったために再始動ができず、タイムを記録できないまま最下位で予選を終えることとなりました。

さらに、Q1終了間際にミック・シューマッハ(ハース)もクラッシュを喫して2度目の赤旗中断に。
セッションはそのまま終了となりましたが、その前に上位タイムをマークしていたフェルスタッペン、セルジオ・ペレス、ピエール・ガスリーは、危なげなくQ2進出を果たしました。
このクラッシュ修復で部品交換によるグリッド降格ペナルティーがあった場合、角田は19番グリッドからスタートすることになります。

Q2でも、3台のHondaパワーユニット勢は好調な走りを見せ、ペレスが3番手、フェルスタッペンが4番手、ガスリーが6番手で突破を果たします。
3台とも、他車同様にミディアムタイヤでベストタイムを記録しており、明日はトップ10全車がミディアムタイヤでスタートすることになります。

Q3では、再び全車がソフトタイヤでアタック。
1度目のアタックでは、フェルスタッペンがルイス・ハミルトン(メルセデス)に0.4秒差をつけてトップに立つと、最終となった2度目のアタックでもその差を維持してさらにタイムアップ。
開幕戦バーレーンGP以来のPP獲得を果たしました。
ペレスも上位に肉薄し、僅差の4番手に。
ガスリーはペレスの真後ろからのスタートとなる、3列目6番グリッドを獲得しました。

フェルスタッペンは今季2度目、Red Bull RacingとしてはHondaパワーユニットで5度目のPPとなりました。
また、ガスリーの6番手は、フランスGPの予選における、Scuderia AlphaTauriの過去最高成績です。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のフランスGP予選は、Red Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手が開幕戦以来のポールポジションを獲得しました。
Honda勢としては、4台のうち3台がトップ6に入る、いい予選結果になりました。
フェルスタッペン選手はFP2、FP3と連続でトップタイムを記録し、予選もミスのない走りで2番手に0.258秒の差を付けてのポールポジション獲得です。
ペレス選手も3番手に僅差の4番手と、明日のレースでRed Bullの2台がメルセデスの2台とともに1-2列目でスタートできることは、レースでのチーム戦略を考えてもいい結果だと思います。

母国GPとなるScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、徐々に調子を上げ、予選では6番グリッドを確保し、3列目でペレス選手の後ろからスタートします。
これで、3戦連続で予選トップ6という素晴らしい結果になります。
今シーズンはレースペースでも安定してよいパフォーマンスを見せてくれていますので、明日のレースでのポジションアップを期待しています。

チームメートの角田選手については、Q1の最初のアタックでコントロールを失いクラッシュしてしまうという残念な予選になってしまいました。
マシンには速さがありますし、彼にとってここポールリカールはレース経験のあるサーキットですので、明日は着実に走りポジションを上げてフィニッシュしてくれると思います。

まずは、ヨーロッパのパーマネントサーキットに戻っての3連戦初戦でポールポジションを獲得できたことは大きな励みになります。
ただ、大切なのは明日のレース結果です。
何が起こるか分からないレース、色々な状況を想定して対応できるようにチームとともに万全の準備を進めていきます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 1位)

「このコースはパフォーマンス的に僕らにとって得意と言える場所ではないので、ポールポジションを獲得できたことで、希望が湧きますし、チームも大きく勢いがつくと思います。
この結果は予想していなかったので、とてもうれしいです。
レースウイーク中、すべてがとてもうまく機能していますし、セットアップを最適にするためのハードワークの結果、今日は昨日に比べて大きな進歩を果たせました。
FP3を終えて自信はありましたが、予選での自分の実力や周りのドライバーが何をしてくるかは分からなかったので、このパフォーマンスにはとても満足しています。
このコースはターン1までの距離が長いので、明日はいいスタートを決めなければならないですし、ライバルも接近してくるはずですが、FP2でのロングランペースはよかったと思うので、またいい戦いができると思います」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(予選 4位)

「今日はマックスとともにフロントロー独占を狙えた筈なので、Q3のアタックでミスをしてしまい、タイムをやや失ったという点で、理想的な予選にはなりませんでした。
セッティングの方向性は間違っておらず、マシンの感触もよかったのですが、ターン12で縁石に乗ってしまったために、チャンスを逃してしまいました。
ただ、重要なのは明日の結果ですし、僕たちのレースペースは予選でのポジションよりもいい筈なので、いいレースができると思っています。
メルセデスとは接戦になるので、最初からプレッシャーをかけていきます。
ここまでいいスタートを決められているので、明日はスタートでポジションを上げ、そこからレースをマネージし、1-2フィニッシュという結果を持って帰れればと思っています。
タイヤマネジメントがカギになるはずなので、その部分でライバルを上回りたいところですが、どちらにせよ明日はファンにとっても面白いレースになる筈ですし、僕自身もとても楽しみにしています」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(予選20位)

「 今日の予選は僕のミスなので、チームには申し訳なく思っています。
ターン1で黄色の縁石に乗りすぎてしまい、スピンを喫しました。
バリアへの接触を避けるために、できる限り強くブレーキをかけようとしましたが、後ろ向きに氷の上を滑るように行ってしまいました。
衝撃は軽かったものの、マシンにはダメージがあったので、チームは明日に向けて今夜作業をしなければならなくなりました。
チームのみんなへの感謝を示すには、明日いいレースをするしかありません。
ここはオーバーテイクの難しいコースですが、すべてのラップで可能な限りプッシュするとともに、訪れるチャンスを逃さないようにしたいと思います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 6位)

「とてもいい一日になりました。
予選6番手はとてもうれしいです。
ここに至るまで、厳しいレースウイークでした。
マシンが快適に感じられず、コンディションの変化にも少し苦しんでいました。
ウイークを通じて多くのセットアップ変更を行い、予選でそれが実を結びました。
Q3の最初のアタックでラップタイムが取消となったことに気づいてがっかりしましたし、その後、一発で決めなければならないことは分かっていました。
アドレナリンが高まり、さらにいいタイムを出すことができたので、満足しています。
通常のサーキットに戻ってきたこともあり、明日は興味深い展開になる筈です。
周囲のマシンと同じタイヤでスタートするので、戦略がカギになります。
持てる力すべてを出しきり、ホームの観衆の前で多くのポイントを持ち帰ることができればと思います」

提供:本田技研工業(株)

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クラッシュの角田裕毅、「僕のミス、申し訳ない」

角田 裕毅 (C)Scuderia Alphatauri
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19日(土)行われたフランスGP公式予選で、有効なタイムを記録することなくクラッシュで終えたアルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、「スピンは自分のミス」と、謝罪した。

角田は「1コーナーで黄色の縁石に乗りすぎてしまいスピンした。
バリアにぶつからないようブレーキを踏んだがマシンは氷のように滑ってコントロールできなかった。
僕のミスで、頑張ってくれたチームに申し訳ない」と、釈明したが、クルーは今回もクラッシュによる修復作業を強いられることとなった。
一方、チームメイトのガスリーはみごと6番グリッドを獲得しており、明暗を分けている。

なおFIA(国際自動車連盟)のレーススチュワードは、チームから出された嘆願により予選でノータイムではあるもののフリー走行でのタイムを考慮し、角田裕毅の決勝レースへの出走を認めている。

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ペレス(レッドブル)、ピットレーン速度違反で罰金

FIA
フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、18日(金)行われたフリー走行1回目セッションの開始直後、セルジオ・ペレスにピットレーン速度違反があったとして、レッドブル・レーシングに対し限度額である1,000ユーロ(約13万1千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればペレスは制限60キロのところを76.5キロで走行したとのこと。
ピットレーン制限速度は通常80キロだが、今回のフランスでは60キロとされていた。
レギュレーションでは制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっているが、最大1,000ユーロを上限としている。

なおペレスは先のアゼルバイジャンGPでもピットレーン速度違反に問われ罰金を科せられている。

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2021/06/19

フランスGP予選、フェルスタッペンが今季2回目ポール獲得

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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6月19日(土)15時(日本時間:22時)からポールリカール・サーキットを舞台に2021年F1第7戦フランスGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

注目のポールポジションが決まるQ3の最初のアタックはフェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ボタス、サインツの順。
ガスリーも好タイムをマークしたが6コーナーでトラックリミットに問われ、惜しくもノータイムに。

フランスGP公式予選は結局ただ一人ベストタイムを1分30秒を切る1'29.990をマークしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が獲得した。
フェルスタッペンのポールは今季開幕戦のバーレーンGP以来で今季2度目、自身通算5回目の快挙となった。
2番手ハミルトン(メルセデス)でこちらは1'30.248、3番手ボタス(メルセデス)、4番手ペレス(レッドブル)、5番手サインツ(フェラーリ)、6番手ガスリー(アルファタウリ)、7番手ルクレール(フェラーリ)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手アロンソ(アルピーヌ)、10番手リカルド(マクラーレン)というトップ10グリッドになった。
フランスGP決勝レースは20日(日)15時(日本時間:22時)から全53周で行われる。

フランスGP公式予選の結果はこちら
フランスGPの画像はこちら

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予選Q2、地元オコン(アルピーヌ)突破できず

引き続きフランスGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなるため、上位はミディアムタイヤでのアタック。

2回のアタックを終え、トップはボタス(メルセデス)、2番手ハミルトン(メルセデス)、3番手ペレス(レッドブル)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手サインツ(フェラーリ)、6番手ガスリー(アルファタウリ)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手アロンソ(アルピーヌ)、9番手ルクレール(フェラーリ)、10番手リカルド(マクラーレン)までがQ3進出。

ここでの敗退はオコン(アルピーヌ)、ベッテル(アストンマーティン)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、そして走れなかったシューマッハ(ハース)の5台となった。

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予選Q1、角田裕毅(アルファタウリ)クラッシュ・ノータイム

6月19日(土)15時(日本時間:22時)からポールリカール・サーキットを舞台に2021年F1第7戦フランスGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は曇り、セッション開始時の気温は28度、路面温度は43度、コースはドライコンディションとなっている。

セッション開始直後、2コーナーでなんと角田裕毅(アルファタウリ)がいきなりスピン、後部からガードレールにクラッシュしてセッションは赤旗中断に。
僚友ガスリー(アルファタウリ)の最初のアタックをフイにしただけでなく、角田自身またしても痛恨の予選ノータイムとなった。

残り約15分でセッション再開。
前半のアタックではフェルスタッペン(レッドブル)、ハミルトン(メルセデス)、ペレス(レッドブル)、ボタス(メルセデス)、ノリス(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)らが上位に。
ストロール(アストンマーティン)はトラックリミットでまだタイムが記録されていない。
残り30秒でシューマッハ(ハース)がクラッシュして赤旗、そのままセッションは終了となった。

トップはフェルスタッペン(レッドブル)、2番手ハミルトン(メルセデス)、3番手ペレス(レッドブル)、4番手ボタス(メルセデス)、5番手ノリス(マクラーレン)、6番手ガスリー(アルファタウリ)、7番手サインツ(フェラーリ)、8番手ベッテル(アストンマーティン)、9番手オコン(アルピーヌ)、10番手アロンソ(アルピーヌ)、11番手リカルド(マクラーレン)、12番手ルクレール(フェラーリ)、13番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、14番手シューマッハ(ハース)、15番手ラッセル(ウィリアムズ)までがQ2進出。
皮肉にもシューマッハは初のQ2進出となった。

ここでの敗退はラティフィ(ウィリアムズ)、ライコネン(アルファロメオ)、マゼピン(ハース)、ストロール(アストンマーティン)、そして角田裕毅(アルファタウリ)の5台となった。

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フリー3回目、フェルスタッペン(レッドブル)が最速

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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6月19日(土)12時(日本時間:19時)からポールリカール・サーキットを舞台に第7戦フランスGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は25度、路面温度36度、コースはドライコンディションとなっている。
なお今日から6コーナーにトラックリミットが設けられた。
これに該当するとその周のラップタイムは無効になる。

セッション開始となっても各車様子見ですぐにコースインするマシンはなく、10分ほど過ぎてやっとマゼピンとシューマッハのハース勢が走り出した。
案の定、トラックリミットでタイム取り消しが相次ぐ。
そんな中トップタイムはフェルスタッペン(レッドブル)でただ一人1分31秒台の1'31.300を記録。
2番手ボタス(メルセデス)で1'32.047、以下3番手サインツ(フェラーリ)、4番手ペレス(レッドブル)、5番手ハミルトン(メルセデス)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手アロンソ(アルピーヌ)、8番手オコン(アルピーヌ)、9番手ガスリー(アルファタウリ)、10番手にリカルド(マクラーレン)となった。
トラックリミットによりタイム取り消しが相次いだ角田裕毅(アルファタウリ)は17番手に留まった。

フランスGPフリー走行3回目の結果はこちら
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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(6/18)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ポールリカール・サーキットで開幕したフランスGPの初日は、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンがFP2でトップタイムをマーク。しかし、各マシンのタイムは非常に僅差で、激しい戦いを予感させる結果となりました。

なお、今回のレースから、Red Bull Racingの2台とScuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーのマシンに2基目のPUを投入しています。
第2戦のクラッシュ時に2基目を投入しているScuderia AlphaTauriの角田裕毅については、これまでのPUを継続して使用しています。

快晴で高気温という南仏らしい天候でスタートしたFP1は、序盤からコースオフするマシンが続出。
Scuderia AlphaTauriの角田も、アタックラップへと向かう直前の最終コーナーで、タイヤが冷えていたためにスピンを喫しましたが、マシンにダメージはなく、すぐにプラン通りの走行を行うことができました。

このFP1で、Red Bull Racingは、フェルスタッペンが3番手、ペレスが4番手と好調なスタート。
Scuderia AlphaTauriもガスリーが8番手につけ、そこから約0.1秒差の10番手に角田が入り、Hondaパワーユニット勢は全車がトップ10入りして最初のセッションを終えました。

FP2では、フェルスタッペンがコーナー出口の縁石によってパーツを破損する場面があったものの、それでリズムを崩すことなくトップタイムをマーク。
ペレスはソフトタイヤを履いたアタックラップで、スロー走行していたマシンに引っかかり、12番手に終わりました。

中団勢もタイム差が近く、6~8番手はわずか0.013秒差となりましたが、ガスリーはFP1からさらに順位を上げて7番手に。
角田は13番手だったものの、6番手とのタイム差は約0.25秒。
明日の予選も非常に僅差の戦いとなる可能性が高く、最大限のパフォーマンスを発揮できるように、収集したデータを分析して準備をしていきます。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「5月のスペインGP以来となるパーマネントサーキット、ポールリカールでのフランスGP初日が終了しました。
今日は快晴となり、外気温、路面温度ともに比較的高い状況下でセッションが行われました。
今回のレースでは、Red Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手、ペレス選手とScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手のマシンに新たなPUを投入しています。
両チームともに大きな問題の発生はなく、基本的なプログラムを消化して新PUの機能確認を含めて多くのデータ収集ができました。
今回もライバルとは非常に僅差となりそうです。
僅差では、ほんの小さなパフォーマンスの差が結果に大きく影響しますので、チームと一緒に細部に至るまでデータを確認し、最適化を進めていきます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-1番手)

「いい形で一日を終えることができましたし、セッションを通してかなり改善できました。
FP1からFP2の序盤にかけてはあまり満足できませんでしたが、FP2で2セット目のタイヤでは感触がとてもよくなり、マシンとのつながりを感じられました。
ここはコースが開けた場所にあり、風も強いのでラップをまとめるのは簡単ではなく、いまだ苦戦しています。
風は突然吹いてくるので、1周は問題ないと感じても、次のラップでは風が強くなり、中速コーナーでのスピードの判断が難しいですが、みんな状況は同じだと思います。
明日僕らがどの位置にいるかを明言するのは難しいですし、今夜みんながどんな対応をするのかも分かりませんが、ロングランの手ごたえは悪くありません。
明日は非常に僅差の戦いになると予想しているので、簡単にはいかない筈です」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(4-12番手)

「今日はトラフィックでいい走りができなかったので、タイムシート上は実際の実力よりも低い結果となってしまいました。
僕はこの位置で終わりましたが、マックスはいいポジションで一日を終えています。
僕らはセッション中にいくつか変更を行ったので、今夜は何が機能したのかを確認して、明日は混戦の中に入れるようにペースを向上させられればと思います。
バクーとは大きく異なるコースですが、いい勢いは続いていますし、マシンの理解も進んでいるので、今日の内容からも多くのポジティブな要素を得られています」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(10-13番手)

「今日はいい一日でした。
ポールリカールでの走行経験があるので、ここフランスでのアプローチは、過去数戦よりも少し楽になりました。
FP1ではスピンしてしまいましたが、今日の2セッションを通じて進歩を果たせたと思います。
FP2ではセットアップについてやや苦戦しましたが、うまく適応できて、一日の終わりにはマシンの挙動に満足することができました。
間違いなくマシンに対する自信を取り戻せていますし、バクーでの結果もその一助になっています。
予選に向けて、やるべきことははまだ多いですし、非常に僅差となっているので、混戦になると思いますが、速さは確実にあると思います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(8-7番手)

「今日は上々の一日でしたが、風によってマシンのドライブが難しくなり、厳しい状況でもありました。
両セッションでトップ10入りし、パフォーマンス面はいいと思いますが、過去2戦よりは難しくなっています。
今日はマシンバランスの調整に取り組んだので、今夜すべてのデータを分析して、明日はもっと自信を持ってコースへ出られるようにセットアップを改善しなければなりません。
ここではホームのファンの前でレースをするので、予選では再びQ3進出を狙います。
グランドスタンドにたくさんのフランス国旗が見えるのは素晴らしい気分で、今週末は応援してくれる皆さんのためにもいい戦いをしたいです。
日曜はみんなが喜んでくれる結果を出せればと思います」

提供:本田技研工業(株)

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アストンマーティンF1、さらに技術部門を強化へ

『AMR21』 (C)Aston Martin F1 Team
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旧フォース・インディア時代から強力な体制強化を進めているアストンマーティンF1は、アルファロメオでチーフ・デザイナーを務めたルカ・フルバック氏を獲得、技術部門のさらなる強化を図ることを明らかにした。

フルバック氏はB.A.R・ホンダやマクラーレン、トロ・ロッソ、ザウバー等でキャリアを積んだベテラン。
この改編で現テクニカル・ディレクターのアンドリュー・グリーン氏は新たに設けたチーフ・テクニカル・オフィサーのポジションに昇格、フルバック氏はグリーン氏傘下のエンジニアリング・ディレクターに就くことになるという。

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メルセデスAMG、マジック・ブレーキボタンを改良

Steering Wheel Image (C)Mercedes Motorsport
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メルセデスAMGチームは今回のフランスGPへ臨むにあたり、渦中の「マジック・ブレーキボタン」を小改良したことを明らかにした。

これは、前戦アゼルバイジャンGPの決勝レース終盤、赤旗中断からの再スタート時に、1コーナーでのオーバーテイクを図ったルイス・ハミルトンを襲ったトラブルによるもの。
それによればボタンの位置そのものは変わらないものの、ボタンの周囲に小さなカバーをつけて誤って操作することがないようにされたという。

ハミルトンによれば今回の措置は暫定的なものとのこと。
「ステアリングホイールの操作系はよく考えて構成され配置された完成形のものなので、簡単に変更するのは難しい」と説明している。

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2021/06/18

フリー2回目、フェルスタッペン(レッドブル)トップタイム

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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6月18日(金))15時(日本時間:22時)からポールリカール・サーキットを舞台に2021年F1第7戦フランスGPのフリー走行2回目セッションが始められた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は27度、路面温度47度、コースはドライコンディションとなっている。

開始約12分、フェルスタッペン(レッドブル)がフロントウィングのエンドプレートを破損、デブリ(破片)回収のためバーチャル・セーフティカーとなった。
各車ソフトタイヤの持ちが悪く、ミディアムタイヤ主体の走行になっているようだ。
このセッションでトップに立ったのはフェルスタッペン(レッドブル)で1'32.872を記録。
2-3番手はボタス&ハミルトンのメルセデスAMG勢、4番手アロンソ(アルピーヌ)、5番手ルクレール(フェラーリ)、6番手オコン(アルピーヌ)、7番手ガスリー(アルファタウリ)、8番手サインツ(フェラーリ)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手ノリス(マクラーレン)という順。
ペレス(レッドブル)は12番手、角田裕毅(アルファタウリ)は13番手だった。
ガスリーと角田裕毅だとのタイムはわずか0.259秒の差だが、順位は7番手と13番手に開く接近戦となっている。
明日はフリー走行3回目セッションと注目の公式予選が行われる予定となっている。

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フランスGPフリー1回目、ボタス(メルセデス)が最速

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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6月18日(金)11時30分(日本時間:18時30分)からポールリカール・サーキットを舞台に2021年F1第7戦フランスGPのフリー走行1回目セッションが始められた。

天候は晴れ、セッション開始時の気温は25度、路面温度40度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは5種類用意されたコンパウンドのうち今回は、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお今シーズンから金曜日のフリー走行セッションは1・2回共に1時間に短縮、ウィリアムズ・レーシングではこのセッション、テストドライバーのロイ・ニッサニーがジョージ・ラッセルのマシンをドライブしている。

開始約15分、ベッテル(アストンマーティン)が11コーナーでスピン、ガードレールに後部から接触してイエローコーションになる。
60分のセッションを終え、トップはボタス(メルセデス)の1'33.448。
これに0.335秒差でハミルトン(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ペレス(レッドブル)、5番手オコン(アルピーヌ)、6番手リカルド(マクラーレン)、7番手アロンソ(アルピーヌ)、8番手ガスリー(アルファタウリ)、9番手ノリス(マクラーレン)、10番手角田裕毅(アルファタウリ)となった。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

フランスGPフリー走行1回目の結果はこちら
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『BWT』、オーストリア2連戦のタイトル・スポンサーに

『BWT』 (C)Force India F1
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以前、フォース・インディア・チームのタイトル・スポンサーを務めた世界的な水処理会社大手の『BWT』が、6-7月に掛けてシュタイヤーマルクGP、オーストリアGPと続くオーストリア・レッドブルリンクでの2連戦で、両イベントのタイトル・スポンサーを務めることがわかった。

『BWT』は元々オーストリアの企業であることから決まったもの。
これにより、この2戦ではレッドブルリンクのコースサイドが同社のコーポレイテッドカラーであるピンクに染まることになりそうだ。

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アルピーヌF1、オコンとの契約を延長

Esteban Ocon (C)Alpine F1 Team
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アルピーヌF1は、同チームのレースドライバーであるエステバン・オコン(24歳:フランス)と新たに3年間の契約を結んだことを明らかにした。
なおもう一人のレースドライバーであるフェルナンド・アロンソ(39歳:スペイン)との契約も複数年であることから、これで来季もアロンソ&オコンという現行のドライバー・ラインナップが継続されることが確定した。

同チームには一時、現アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーに白羽の矢を立てているとの報道が地元メディアで流れたが、ルノー社のアルピーヌ部門CEO(最高経営責任者)であるローラン・ロッシ氏はドライバー・ラインナップを変更するつもりのないことを明言していた。

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フランスGPの週末、雨が降る心配はなくなる

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週、ポールリカール・サーキットで開催される2021年F1第7戦フランスGPの開催地であるマルセイユ地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日はいずれも曇りながら、決勝レースの日曜日は一時にわか雨が降る可能性があるとしていたが、その後月曜日に先送り、日曜日も持ち直してきたとされる。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
6月18日(金) フリー走行 曇り 19- 29度 10%
6月19日(土) 公式予選 曇り 21- 32度 10%
6月20日(日) 決勝レース 曇り 18- 29度 20%

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2021/06/17

ニッサニー(ウィリアムズ)、フランスGPのフリー走行出走へ

Roy Nissany (C)Williams F1
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今週末行われる第7戦のフランスGPの金曜日フリー走行1回目セッションで、ウィリアムズ・レーシングはテストドライバーのロイ・ニッサニー(26歳:イスラエル)を起用する方針を明らかにした。
今季第4戦のスペインGP以来ということになる。
ニッサニーはジョージ・ラッセルのマシンを走らせる予定。

昨季の『FIA・F2選手権』ではランキング19位に留まったが、カナダの資産家シルヴァン・アダムス氏の厚い支援を受けている。
フランスGPフリー走行セッションは6月18日(金)にスタートする。

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フランスGPのスチュワードにヤニック・ダルマス氏

Yannik Dalmas (C)LeMans Org.
FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる第7戦フランスGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、地元フランス出身の元F1ドライバーであるヤニック・ダルマス氏(59歳)を指名したことを明らかにした。
ダルマス氏がスチュワードを務めるのは2019年のフランスGP以来で今回が通算3度目となるが、これまですべてこの同じフランスGPだった。

ダルマス氏は1987年から1994年に掛けてローラやラルースからF1に出走、1987年のオーストラリアGPでは5位フィニッシュを果たしているが当時の年間エントリーに関する規定から公式なポイント獲得は認められていない。
その後参戦したスポーツカーレースではルマン24時間レースに4回もの勝利という偉業を成し遂げている。

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イギリスGPは大幅観客数増の入場狙う

2017 Event (C)Sauber Motorsport
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ヨーロッパ地域では概ね新型コロナウイルスの影響が静まりつつあり、各グランプリでも再びそれぞれ無観客レースからの脱却を図りつつあるようだ。

今週のフランスGPでは当局の指導によりまだ5,000人程度とみられるが、7月のイギリスGPでは、土曜日にF1で初となるスプリントレースでの予選が予定されていることもあり、土曜日・日曜日共に最大14万人の観客を見込むとされる。
実現すれば、これはコロナ騒動が始まって以来最も多くの入場者数ということになる。
ただイギリスでも最終的なロックダウン緩和を4週間延期したこともあり、まだ予断を許さない状勢と言える。

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2021/06/16

アロンソもラッセル(ウィリアムズ)の才能評価

George Russell (C)Mercedes Motorsports
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来季はメルセデスAMGチームのレースドライバーに抜擢されるとの噂がしきりのジョージ・ラッセル(現ウィリアムズ)について、元F1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)もその才能を高く評価した。

「去年、外部のいちファンとしてテレビでF1を観ている時に、ラッセルの仕事ぶりに感銘を受けたんだ。
ウィリアムズのマシンは決して戦闘力が高いとは言えないが、彼はそこから最大限のものを引っ張り出していたね。
それは外部からでもわかることだよ。
彼が勝てるポテンシャルを持ったマシンに乗れば、間違いなく結果に結び付けてみせることだろう」と、太鼓判。

その一方でラッセル離脱ならウィリアムズにとっては打撃になると同情した。

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マクラーレン、パトリシオ・オワードをテスト起用へ

Pato O'Ward (C)McLaren Group
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マクラーレン・レーシングは、同チームの若手ドライバーであるパトリシオ・オワード(22歳:メキシコ)をF1テストに起用することを明らかにした。
12月の今季最終戦アブダビGP終了後に行われる若手ドライバー対象の合同テストがその舞台になる。

2019年までレッドブルのジュニア・チームに所属したオワードは、F2戦や日本のスーパー・フォーミュラにも参戦。
2018年のインディ・ライツのチャンピオンでもあり、今季はインディカー・シリーズにマクラーレンから参戦、5月に行われたテキサス戦でみごと初優勝。
優勝したご褒美としてF1テストが約束されていたものだ。

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ピレリ、タイヤバースト原因に内圧不足を疑う

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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F1にタイヤを独占供給するピレリでは、前戦アゼルバイジャンGP決勝レース、フェルスタッペン(レッドブル)のアクシデントを誘発したタイヤトラブルについて、新たな原因の可能性を示唆した。

これはイタリアの専門紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が報じたもので、これまで初期段階の見解として示した路面のデブリ(破片)によるバーストではなく、タイヤ自体の内圧が不足していた疑いがあるとしたもの。
これにより、今週末のフランスGPでは再びタイヤ内圧の指示値が高められそうだ。

まだこれが原因についての公式発表ではないものの、ピレリの「タイヤ本体に構造的な欠陥はない」との見解は一貫している。

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2021/06/15

アメリカで2グランプリ開催模索の動き

Circuit of the Americas (C)Pirelli Motorsport
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今年10月に予定されていたシンガポールGPが中止となることを受け、F1のステファーノ・ドメニカリ/CEOはアメリカでの代替開催を模索しているようだ。

アメリカでは過去にも一国二開催の歴史は豊富にあるが、その中でかつて2007年までロードコースとして開催されていたインディアナポリスが筆頭候補に挙げられているとされる。
しかし同スピードウェイのオーナーであるロジャー・ペンスキー氏は、「現段階でそんな話は聞いていないし、少なくとも今年代替開催のつもりもない」と、にべもない。

こうした状況を受け、今度は現在のアメリカGP開催地であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで2週連続の開催を模索する動きがみられ始めた。
こちらもまだ具体的な打診はないとするものの、「話があれば検討に値する」と、前向きだ。
ただその場合、近接するイベントのさらなるスケジュール調整も考えられ、10月10日の日本GPへの影響も懸念される。

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ウィリアムズ・レーシング、「ラッセル離脱なら打撃」

George Russell (C)Williams F1
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現ウィリアムズ・レーシングのジョージ・ラッセルについて、再びメルセデスAMGチーム移籍の噂が伝えられた。
今回は7月のイギリスGPの会場で正式発表されるという具体的なもので、これまでより現実味を増しているもの。
これを受け、ウィリアムズ・レーシングでビークル・パフォーマンス責任者であるデイブ・ロブソン氏が次のように語っている。

「ラッセルはチームにとってはなくてはならない資産と言える。
彼には成績に表されたもの以上の存在感がある。
ポイント獲得こそ果たしていないものの、チームを引っ張るようなポジションにあるんだ。
さらに、彼のチームでの役割は非常に特別だ。
彼は、チームが一丸となって戦うことについてリードする立場にある。
そんな彼を失うことになれば、われわれのチームにとって大きなダメージになりかねない」

昨年、メルセデスAMGチーム派遣からラッセルが戻った時、真っ先に歓迎の意を表明したのもこのロブソン氏だった。

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フェルスタッペン(レッドブル)、マシンの損傷は軽微

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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前戦アゼルバイジャンGP決勝レース、左リヤタイヤの突然のバーストにより大クラッシュを演じたレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンだったが、想定外にその損傷は軽微なものに留まったようだ。

国際放送で映し出された映像では大きなアクシデントに映ったが、ガードレールに突っ込む角度が幸いし、衝撃の多くをフロントノーズ部で吸収したものとみられるからだ。
またマシン後部を直接激しくぶつけていないため、心配されたギヤボックスも無事とみられる。
レギュレーション上では今回リタイヤに終わったためギヤボックスを交換してもペナルティは科せられないことになっているが、他方現在のF1では予算制限が設けられているので金銭的な心配もある。

なおタイヤバーストの原因についてピレリはデブリ(破片)が原因であると初期段階で示唆しているが、リタイヤ直後タイヤに蹴りを入れたフェルスタッペンの心情を思えば、納得のいく解明が求められるところだ。

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2021/06/14

アロンソ(アルピーヌ)、「フランスGPから展開変わる」

Fernando Alonso (C)Alpine F1 Team
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目下コンストラクターズ・ランキング7位と、中団グループのなかで苦戦を強いられているアルピーヌF1だが、今季このチームでF1復帰を果たしたフェルナンド・アロンソ(39歳:スペイン)は今週のフランスGPからの挽回を期している。

「今シーズンも中団グループの争いは紙一重の差に過ぎない。
そんな中、バクーでフェラーリがポールポジションを獲得するスピードをみせたという事実は、それなりの理由があったということ。
今回、われわれは苦戦したけれど、ライバルたちは市街地コースという特殊なシチュエーションの中でうまくタイヤを機能させることに成功したと言えるだろう。
でもシンガポールGPもなくなるというし、あと市街地はサウジアラビアGPくらい。
今後は通常のサーキットでのグランプリがほとんどになる。
そうすればわれわれのマシンにもライバルに打ち勝つチャンスがあるということ。
とりわけ『A521』に向いていると思われる今週のフランスGPには期待しているよ」と、元2回のF1チャンピオン。

またフランスGPはルノーを母体とする同チームのホームグランプリでもある。

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レッドブル首脳、ガスリーの来季他チーム移籍を否定

Pierre Gasly (C)Scuderia Alphatauri
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アルピーヌF1(前ルノー)が、同じフランス系であるピエール・ガスリー(アルファタウリ)の獲得に動いているとの噂が流れているが、アルピーヌ側の否定に加え、アルファタウリ側の人事権を持つレッドブル・グループのヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーもこれを否定した。

同氏はドイツの専門誌『アウト・ビルド・モータースポルト』に対し、次のように語っている。
「見ての通り、ガスリーはいまアルファタウリで絶好調だ。
チームとドライバーとがやっとうまく噛みだし始めたんだ。
われわれは彼のパフォーマンスに満足しているよ。
他のチームが獲得に関心を持つというのはわかるが、残念ながら彼が移籍することはない。
なぜなら、彼とは複数年有効な契約を結んでいるからね」

ガスリーは今季すでに31ポイントを獲得、チームのコンストラクターズ・ランキング5位躍進に貢献している。

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フェラーリ新CEO就任でF1界から懸念の声も

Ferrari Prancing Horse (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリはセルジオ・マルキオンネ前会長が死去したあと暫定が続いていたCEO(最高経営責任者)職に、半導体メーカー『STマイクロエレクトロニクス社』代表だったベネデット・ヴィーニャ氏(52歳:イタリア)を指名したが、この人選にF1界から懸念の声が聞かれている。

同氏は今年9月1日付でフェラーリCEOに就任することになっているが、その背景には世界的に進む自動車の電動化があるものと推定されている。
しかしその一方で同氏とモーターレーシング界との結び付きは報道されておらず、果たしてフェラーリのモータースポーツ活動にどれほどの理解と関心があるかは不明。
F1活動の行く末に懸念を示す向きも多いようだ。

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2021/06/13

ロズベルグ氏、「F1チームの監督には興味なし」

Mercedes AMG Duo (C)Mercedes Motorsports
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元F1チャンピオンで、現在は『エクストリームE』のチーム監督も行っているニコ・ロズベルグ氏(36歳:ドイツ)だが、F1チームの監督には関心がないようだ。

これは地元ドイツのサイト『Formel1.de』に次のように語ったもの。
「僕は現役自体にトト(ウォルフ:メルセデスAMGチーム代表)の仕事ぶりを見ていたけれど、あんな激務に自分が就きたいとは思わないね。
彼は何から何まで朝昼晩、一日中フルタイムで仕事に追われていたよ。
責任ばかりが重たいし、お金を積まれても自分がやりたいとはまったく思わないな」と、激白。

現役当時、ロズベルグはチームメイトであるルイス・ハミルトンと壮絶な゛ハトルを繰り広げてチームに緊迫感をもたらせていたが、多少なりともそうした責任の一角は自覚しているようだ。

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マゼピン(ハース)に迫るさらなる困難の追い討ち

Nikita Mazepin (C)Haas F1 Team
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マシンの戦闘力不足もあり開幕から困難が続くハースF1チームのニキータ・マゼピンだが、ここに来てさらなる困難の追い討ちが伝えられている。

先のアゼルバイジャンGP決勝レースの最終ラップ、マゼピンは共に同一順位を争っていたチームメイトのシューマッハに対し、オーバーテイクを阻止するようにストレートで進路を変更、幅寄せをする形でガードレール側に追い込んだ。
この危険動作についてペナルティものと問題視する向きもあるが、いまのところチーム首脳もFIA(国際自動車連盟)のレースディレクターも動きをみせていない。

しかしさらにマゼピンを悩ますのがロシアの兵役義務であるという。
徴兵制度をとるロシアでは、18歳から27歳の男性に1年間の兵役の義務が課せられていて、これは著名なスポーツ選手であっても例外ではない。
マゼピンにとって考えられるのは、大学での軍事教練課程を修了し予備役に就きながら平時はレーシングドライバーとしての生活を送るというものだが、その場合であっても定期的に訓練合宿に参加することが義務付けられるという。

ロシアでも名だたる大富豪であるパパのドミトリー・マゼピン氏が、この難題も持ち前の経済力で解決できるのか、注目を集めている。

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メルセデス、来季ラッセル(現ウィリアムズ)起用の噂

George Russell (C)Mercedes Motorsports
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メルセデスAMGチームで、かねて噂になっている来季ジョージ・ラッセル(現ウィリアムズ)獲得話がいよいよ現実味を増してきたようだ。
それによれば同チームはルイス・ハミルトンの間で年棒減額の上で契約更新。
一方ボタスは放出となり、その後任にラッセルを充てるというもの。
なおボタスは入れ替わりで古巣ウィリアムズに戻る可能性もある。

現在戦闘力に欠けるウィリアムズ・レーシングで苦戦するラッセルだが、昨年みせたハミルトンの代役としてのパフォーマンスは記憶に新しい。
噂では、ドライバーが二人ともイギリス人になることもあって7月18日(日)に予定されるイギリスGPの会場で正式発表されるとも言われている。

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2021/06/12

アルピーヌF1首脳、「来季もアロンソ&オコンで」

Esteban Ocon (C)Alpine F1 Team
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フランスを代表するF1チームであるアルピーヌF1(前ルノー)が、現アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーに白羽の矢を立てているとの報道が地元メディアで流れた。
同チームでは今季フェルナンド・アロンソ(スペイン)とエステバン・オコン(フランス)というドライバー・ラインナップで戦っているが、ガスリーが同じフランス人ドライバーということもあり、獲得に関心を持っているというもの。

しかしこれについてルノー社のアルピーヌ部門CEO(最高経営責任者)であるたローラン・ロッシ氏はドライバー・ラインナップを換えるつもりのないことを明らかにした。
「ガスリーがいいドライバーであるということは認める。
しかしわれわれには現在アロンソ&オコンという実力のあるドライバーが揃っていて、期待に反しない活躍をみせている。
従ってあえてわれわれが来年のドライバーを変更するという考えは持っていないよ」

現在二人はアロンソがランキング11位、オコン12位とまずまずの実績を残している。

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リバティ・メディア、モナコGPの開催権料大幅引き上げへ

Montecarlo Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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F1を代表する伝統のイベントで世界三大レースの一つとされるモナコGPは、旧FOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)と結んだ現在の10年契約が今年で満了するが、来年以降の新しい契約については大幅な開催権料の引き上げが行われそうだ。

これは現在のF1保有者であるリバティ・メディアが示唆したもので、それによればF1モナコGPは別格のイベントとして、通常のグランプリに比べ破格の低料金になっているとのこと。
それは『デイリー・メール』によれば1年1,000万ドル(約11億円)程度とみられ、これは他の多くのグランプリに比べて3分の1程度に過ぎない。
新規イベントほど高額で、今年初開催となるサウジアラビアGPではモナコの7倍にも及ぶとされる。

リバティ・メディアはさらにコースの改善や伝統の日程にまで変更を求めているとしていて、今後ACM(オートモビル・クラブ・ド・モナコ)との交渉の行方に注目が集まりそうだ。

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メルセデス、マジック・ブレーキの改善を図る

Image (C)Mercedes Motorsports
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メルセデスAMGチームは、アゼルバイジャンGP決勝レースで同チームのルイス・ハミルトンに起きたいわゆる『マジック・ブレーキ』のトラブルについて、次戦フランスGPまでに解決策を講じることを言明した。

これは、アゼルバイジャンGPの終了間際、赤旗中断からの再スタート時ハミルトンがブレーキを温めるための装置であるマジック・ブレーキをフォーメーションラップ中に作動させたたまま、解除のボタンを操作するのを忘れたと報道されているもの。
そのためフロントにブレーキバランスが偏り、制動が間に合わずにオープニングラップの1コーナーで、真っ直ぐコースオフしたというものだ。

同チームで技術部門を預かるマイク・エリオット/ディレクターは、「今回のトラブル原因がドライバーの誤った動作であるとしても、そうした間違いの起きないシステムを開発しておかなければならない」とした。

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2021/06/11

ボタス(メルセデス)、不振続けばシーズン中にも交替の噂

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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今シーズン、目下ランキング6位とチームの期待に応えられていないメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスについて、また穏やかでない噂が持ち上がっている。
これは、チームの再三の否定にもかかわらず、シーズン中のドライバー交替についてのものだ。

今回指摘されているのが予選での10位というパフォーマンス。
ボタスのレースについては、これまでドライバーには不可抗力な部分もあるとされてきたが、この予選結果には首脳陣も失望したと伝えられる。

同チームのトト・ウォルフ代表は「今年もボタスには信じられないほど不運に見舞われている」と、擁護の姿勢をみせているが、巷では「このままメルセデスがタイトルを逸するような状勢が続けば、ラッセル(現ウィリアムズ)との交替もあり得る」との見方も広がってきている。

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レッドブル、セルジオ・ペレスの活躍を高評価

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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アゼルバイジャンGPで移籍後の初勝利をチームにもたらせたレッドブル・レーシングのセルジオ・ペレスについて、同チームのクリスチャン・ホーナー代表はその活躍ぶりを絶賛、ドライバー選択に誤りがなかったことを強調した。

昨季、サクヒールGPで自身初勝利を記録しながらもレーシング・ポイントから契約終了の浮き目に遭ったペレスは、チャンピオンシップを争うチームであるレッドブルから抜擢。
健闘していたアルボンを放出しての獲得には批判する声も多かった。
しかし当初予選こそ苦しんだものの、決勝レースでは持ち前のドライビング・テクニックからモナコGPまでの5戦で4回の入賞、4位も2回で表彰台まであと一歩の走りをみせた。

ホーナー代表は「ペレスがこうしたコースを得意としているのはわかっていたけれど、これほど素晴らしいとは、ね。
彼は週末を通して常に速かったし、われわれの期待以上の活躍をみせてくれた」と、称賛。
レース後の祝勝会には悲運のレースに泣いたフェルスタッペンも真っ先に訪れて勝利を祝ったという。

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サウジアラビアGP主催者、準備の進捗に自信みせる

Jeddah Ciucuit (C)Jeddah Ciucuit
今年12月5日(日)に2021年の第21戦として開催が予定されている中東サウジアラビアGPの主催者が中間報告を発表し、順調に開催への準備が進んでいるところをアピールした。

同グランプリでは全長6.175km、27のコーナーを持つ高速サーキットで、紅海沿岸のジェッダ・コーニッシュに新設するというもの。
実現すれば今年のカレンダー中、ベルギーのスパ・フランコルシャン(7.004km)に続く長さのサーキットとなる。

いまのところ新型コロナウイルスの影響もなく、サウジアラビア自動車連盟のアル・アブドラ・アル・ファイサル会長は、「12月には最高のホスピタリティで世界からの観客をお迎えする」と、成功に自信をみせている。

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2021/06/10

事故後のセーフティカー導入の遅れに非難の声

Mercedes AMG F1 Safetycar (C)Mercedes Motorsport
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アゼルバイジャンGP決勝レースではストロール(アストンマーティン)、フェルスタッペン(レッドブル)と2度に渡るタイヤバースト事故によりコース上にデブリ(破片)が散乱、イエローコーションとなったが、この際のセーフティカー導入に時間が掛かったことに非難の声が挙がっている。

その一人であるフェラーリ・チームのルクレールは、「路面はあんなひどい状況だったのに、なんでセーフティカーの導入に時間が掛かったのかわからない。
僕の考えでは、他車の安全を守るため、直ちにレースを止めるべきだったと思うな。
路面には様々なパーツが散らかっていて、僕らはどこを通ったらいいのかわからないくらいだったんだから。
あれじゃいつまた大きな事故が起きてもおかしくないほどさ」と、糾弾した。

FIA(国際自動車連盟)ではこうした声を受け、次戦フランスGPでのドライバーズ・ブリーフィングでこの件について説明と確認をするとしている。

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ウィリアムズ・レーシング代表が離脱

Simon Roberts (C)Williams F1
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ウィリアムズ・レーシングは6月9日(水)リリースを発表、同チームのサイモン・ロバーツ代表がチームを離脱したことを正式発表した。
理由はチーム再編の一環としているが、詳細は明確でない。

ロバーツ氏は2020年6月に加入したばかり。
ウィリアムズ・チームの所有権移動やリーダーシップの移行を通じて重要な役割を果たし、その手腕が評価された。
同氏は「名門であるウィリアムズ・チームが創業一家から新しい体制へと移行する中、重要な仕事ができたことを誇りに思っている。
今後はまた新たな挑戦を楽しみたい」と、コメントした。
なお後任はヨースト・カピート/CEO(62歳:ドイツ)の名前が挙げられている。

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アゼルバイジャンGPも最速ピットストップはレッドブル

Redbull/Pitstop (C)RedBull Racing
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今回行われたアゼルバイジャンGP決勝レースで最速のピットストップタイム(DHLファステスト・ピットストップ・アワード)を記録したのは、前戦のモナコGPに続いて常連レッドブル・レーシングのクルーだった。

12周目にピットインしたマックス・フェルスタッペンに対してのもので、全チーム中最速となる1.98秒を記録したもの。
2-3番手には共に2.13秒の同タイムでライコネン(アルファロメオとラッセル(ウィリアムズ)が並んだ。
なおレッドブルの今季最速ピットストップは開幕バーレーン戦の1.93秒というもの。

このレースの『ドライバー・オブ・ザ・デー』は、11番手スタートから2位に入ったアストンマーティンF1のセバスチャン・ベッテルが2戦連続で選ばれた。
またDHLファステストラップ・アワードを受賞したのは、トップを走行していながらもタイヤトラブルによって戦線離脱を喫したフェルスタッペンが44周目に記録した1'44.481。
フェルスタッペンはリタイヤのため無効とみられたが、公式記録で完走扱いとなったため、獲得が決まった。

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2021/06/09

ロス・ブラウン氏、再スタートの決断を支持

Image (C)Mercedes Motorsports
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アゼルバイジャンGP決勝レース、残り実質わずか2周というところで再スタートの決定をしたFIA(国際自動車連盟)のマイケル・マシ/レースディレクターの判断について、F1のロス・ブラウン/モータースポーツ・ディレクターが支持する発言をしている。

この判断については、すでにレースが成立する75%の距離を終えていたことから、さらなる危険防止のためあえて再スタートをする必要はなかったとする意見も多かった。
しかしブラウン氏は、「わずか2周のスプリントレースで、これほどエキサイティングなレースができることを立証した」と、称賛。
今シーズンF1が予定しているイギリスGPなどの『スプリントレース案』にも繋がるものだとしている。

確かに今回はこの2周だけで、中身の濃い大きな順位変動がもたらされた。

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「アクシデント納得できない」ストロール(アストンマーティン)

Image (C)Aston Martin F1 Team
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アゼルバイジャンGP決勝レースで、タイヤバーストにより戦線離脱を余儀なくされたアストンマーティンF1のランス・ストロールは、「なぜストレートでスピンしたのかわからない」と、疑問を投げ掛けた。

「それまで順調で何の兆候もなかったので突然のアクシデントには納得できない。
今後のためにも、早く正確な事故原因を究明して対処しなければ、われわれは安心してレースできないよ」と、訴えた。
これについてF1タイヤを独占供給するピレリでは路面のデブリ(破片)によるものとの見解を示しているが、まったく同様のアクシデントに見舞われたレッドブルのフェルスタッペン共々この説明に納得てきない姿勢をみせている。

なおトラブルなく走り切ったチームメイト(ベッテル)のほうはチーム設立以来の最高位となる2位表彰台を獲得している。

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ベッテル(アストンマーティン)、「チームのため良い結果」

Sebastian Vettel (C)Pirelli Motorsport
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今シーズン体制を一新して臨むアストンマーティンF1は、新たに迎え入れた元F1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルの手により、開幕6戦にして初の2位表彰台を獲得した。

予選11番グリッドからの快挙に、ベッテル自身も喜びを隠していない。
「こうしてチームに2位という素晴らしい結果をプレゼントできてうれしいよ。
発展途上のこのチームにとって2位というのは大きな意味があるし、まさに天にも昇る心地さ。
まさか11番グリッドから表彰台に上がれるなんてレース前には予想もしていなかったけれど、この週末みんなが頑張ってマシンは大きな進歩を遂げていたからね。
結果はそのご褒美さ」

1959年から1960年に掛けて参戦した当時のアストンマーティンの最高位は6位というものだった。
またベッテルにとっても表彰台は昨年のトルコGP(フェラーリ)以来の快挙ということになった。

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2021/06/08

ルクレール(フェラーリ)、「木の枝が転落のきっかけ」

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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アゼルバイジャンGPをポールポジションからスタートしながら、4位フィニッシュと表彰台にも届かずにレースを終えたフェラーリ・チームのシャルル・ルクレールは、「路面の木の枝がそもそもの始まりだった」と、述懐した。

それによればルクレールは、無難にスタートを決めて1位のポジションのままレースをリード。
そして3周目のこと、路面に落ちていた木の枝を確認。
これを避けるためコーナーをショートカットした形になりアドバンテージを得ないために一瞬スピードを落としたのだという。
しかしこれで後続のハミルトン(メルセデス)に追撃のチャンスを与えることとなり、順位を落とすきっかけになったとのこと。
その後は前車の起こす乱気流にも悩まされ、さらに順位を落とす結果となった。

これで2019年のシンガポールGP以来、5戦連続でポールポジションの優位を活かせないレースが続くこととなった。

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ノリス(マクラーレン)、グリッド降格ペナルティに不満顔

Digiflag (C)Renault F1 UK
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アゼルバイジャンGP決勝レースで、赤旗中断のシグナルが呈示された際に十分な減速を行わずにピットレーン入口を過ぎ、コースに留まったノリス(マクラーレン)に対し、レーススチュワードは3グリッド降格と3点のペナルティ・ポイントを科したが、本人はこれに不満を示している。

「僕らはその瞬間まで全力を出して走っているんだ。
最高速で走っているのにいきなり赤旗が出てもスピードは落ちないしあそこからピットに入ることのほうが危険だよ」と主張。

しかしこれについてFIA(国際自動車連盟)のレースディレクターであるマイケル・マシ氏は、「赤旗は最大級の危険を示すものだから、いかなる時にも直ちに減速してピットに戻るのが鉄則。
これは6歳で初めてカートに乗る子どもだってみんな知ってること。
安全にモータースポーツをやるための基本中の基本なんだ」と、一蹴、取り合わない姿勢をみせた。
それでも本来なら5グリッド降格のところを3グリッドに留めたのは赤旗が出された時のノリスの位置を考慮したものとみられている。

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薄氷だった、優勝のペレス(レッドブル)

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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信じられないタイヤトラブルにより首位のフェルスタッペンが戦線を去った後、みごとにそのポジションを守り切ってレッドブル・レーシングに優勝トロフィーを持ち帰ったセルジオ・ペレスだったが、実はこちらもトラブルを抱えての走行で、まさに薄氷を踏む思いだったようだ。

ペレスによれば、レース終盤マシンはハイドロリック系のトラブルに見舞われていて、エンジニアとの無線交信の結果、トラブルが深刻な結果を招く前にマシンを止めることを決断、実際にピットレーン出口にストップ、パルクフェルメへはメディカルカーに便乗して戻っていた。

「最後の数周はハラハラだった」と明かすペレスは、それでも「フェルスタッペンの無念を晴らすためにも絶対に勝ちたかった」と、打ち明けた。

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2021/06/07

ピレリ、「タイヤトラブルはデブリのせい」

事故と無関係です (C)Mercedes Motorsports
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日曜日に行われたアゼルバイジャンGP決勝レースでは、ストロール(アストンマーティン)、そしてフェルスタッペン(レッドブル)とまったく同じようなタイヤトラブルによりマシンを大破するアクシデントに見舞われた。
いずれもコーナーではない箇所で、突然左リヤタイヤがビード部分から破損するという深刻なもの。

その症状からパドックではタイヤ自体の構造的な欠陥を懸念する声が聞かれたが、これについてF1タイヤの独占サプライヤーであるピレリタイヤのマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは直ちに否定した。
それによれば「現時点での初期所見」としながらも、損傷は路面に残されたマシンのデブリ(破片)がタイヤを傷つけた可能性が高いというもの。
だ正確な原因を突き止めるにはイタリア・ミラノの研究所に現物を持ち帰って検査する必要性があるとしている。

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ペレスがアゼルバイジャングランプリを制す: ピレリ、フェルスタッペンとストロールに発生した問題調査の第一報を報告

セルジオ・ペレス (C)Pirelli Motorspotrs
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2021 アゼルバイジャングランプリ 決勝
2021年6月6日、バクー

キーポイント
• レッドブルのセルジオ・ペレスが、P Zeroレッド・ソフト – P Zeroホワイト・ハード – P Zeroレッド・ソフトの2ストップ戦略で優勝しました。残り3周時点で、トップを走っていたレッドブルのマックス・フェルスタッペンに発生したアクシデントによって、レースは赤旗中断となりました。赤旗に関するレギュレーションの下、ドライバーたちは最後のスティントへ向けてタイヤ交換を行うことができました。
• 赤旗中断になるまで、大半のドライバーがソフトからハードへ繋ぐ戦略を選択していました。彼らは、赤旗中断中にソフトへ交換しました。
• レース中盤、左リアタイヤのパンクによって、アストンマーティンのランス・ストロールがピットレーン入口付近でクラッシュしたことを受け、セーフティーカーが導入されました。ピットレーンがオープンされると、5名のドライバーがタイヤ交換を行いました。
• 左リアタイヤに発生したインシデントの原因調査に関する最初の観察結果として、問題となったタイヤと同等もしくはそれ以上の周回を走行した他のタイヤには、過度の摩耗などの兆候は一切見られず、一方、ルイス・ハミルトンが同じスティント中に装着していた左リアタイヤにカット痕が発見されていることが挙げられました。また、問題発生前に警告やバイブレーション等は無く、このサーキットにおいて左リアタイヤが最も負荷のかかるタイヤではないことも分かっています。これらのことから、何らかの外部的要因が存在した可能性も排除できません。
• 昨日よりも冷涼な天候となり、スタート時の気温は約26℃、路面温度は39℃ほどでした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C3 : アゼルバイジャンでの鍵を握るコンパウンドとなり、大半のドライバーが長い第2スティントでハードを使用しました。
• ミディアムC4: 主にソフトとハードが使用され、ミディアムはスタート時に3名のドライバーが使用したのみでした。
• ソフト C5: トップ10グリッドを含む多くのドライバーがソフトでスタートしました。2位を獲得したアストンマーティンのセバスチャン・ベッテルは、18周のオープニングスティントをソフトで走行し、レース序盤には一時トップを走行しました。

ピレリ F1およびカーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「ランス・ストロールとマックス・フェルスタッペンのマシンで発生したインシデントを完全に理解するために、その背後にある事実を明確にする必要があります。現時点で言えることは、ハミルトンの左リアタイヤにもカット痕が存在していたこと、また、このサーキットでは左リアタイヤよりも右リアタイヤの負荷が高いことです。警告やバイブレーション等は検出されておらず、問題となったタイヤと同等もしくはそれ以上の周回を走行した他のタイヤにおいては過度の摩耗はありませんでした。したがって、今回のようなことはあってはならないことであり、回答の必要性を理解していますが、外部的要因が存在した可能性を排除できない状況です」

ピレリジャパンプレスリリース

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(6/06)

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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アゼルバイジャンGPの決勝は、さまざまなドラマの巻き起こる波乱の展開になりました。
それでも、Red Bull Racing Hondaのセルジオ・ペレスが今季初優勝を果たし、Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーが3位表彰台を獲得。
Hondaパワーユニットはダブル表彰台に加え、モナコGPに続き1992年以来の連勝を果たしました。

スターティンググリッドではマックス・フェルスタッペンが3番手、ガスリーが4番手と2列目につけ、ペレスが6番手、角田裕毅が7番手と、全車が上位からレースを開始したHondaパワーユニット勢。
オープニングラップではフェルスタッペンが3番手を堅持し、ペレスは2つポジションを上げて4番手となります。
前方のシャルル・ルクレールを、2周目にフェルスタッペンが、3周目にペレスがオーバーテイクし、Red Bull Racingは2-3番手でレースを進めます。

Scuderia AlphaTauri勢は、ガスリーがペレスに交わされて5番手、角田は1つポジションを下げますが、すぐさまフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)をオーバーテイクして順位を戻します。
角田は、Hondaパワーユニット勢の中で最初となる9周目にピットイン。
その2周後にガスリーがピットへ入り、両者ともハードタイヤへ履き替えました。

Red Bull Racingは、フェルスタッペンが12周目にピットイン。
これで首位を走行していたルイス・ハミルトン(メルセデス)の前に出て、リードを広げます。
ここからペレスがペースを上げて、ファステストラップを連発しながらピットへ。
タイヤ交換にやや時間がかかったものの、ハミルトンの前でコースへ戻り、Red Bull Racingが1-2体制を築きます。

30周目に、ランス・ストロール(アストンマーティン)の左リアタイヤが、高速区間でバーストしてクラッシュ。
セーフティカーが出動します。このリスタートでも、フェルスタッペンとペレスは1-2の位置をキープ。
ガスリーはより新しいタイヤを履いていたセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)にパスを許して5番手となります。

レースが残り5周に差し掛かったとき、首位を快走していたフェルスタッペンの左リアタイヤが突如パンク。
時速320㎞以上に及ぶメインストレートでスピンを喫します。
幸いにもフェルスタッペンにケガはなかったものの、コース上に散らばった破片やタイヤの状況を考慮して、レースは赤旗中断となります。

中断の間に全ドライバーがタイヤ交換を完了し、全車がソフトタイヤを装着。
レースは、残り2周からスタンディングスタートで再開され、ポールポジションにペレス、ガスリーと角田は4番手と7番手からのリスタートとなりました。
2番手のハミルトンはペレスをオーバーテイクすべく、ターン1で並びかけてきますが、そのまま止まりきれずにコースアウト。
これによってリードを確保したペレスは、Red Bull Racing Honda加入後初めての勝利を手にしました。

一方のガスリーはリスタート時のターン1で、3番手に浮上。
しかし、後方のルクレールと激しいバトルとなり、ファイナルラップ突入直前のストレートで一度は前に出られるも、スリップストリームに入って再び抜き返し、3位でチェッカーフラッグを受けました。
角田はリスタートでのバトルを経て7位でフィニッシュ。自己最高順位を更新しました。

Hondaとしては、この勝利が通算81勝目。
モナコGPに続く勝利で、1992年のモナコGP・カナダGP以来の連勝となりました。
また、Hondaパワーユニットのダブル表彰台は、2020年のバーレーンGP以来。
異なる2チームが同時に表彰台へ登壇するのは、2019年のブラジルGP以来です。

この結果、Red Bull Racing Hondaはコンストラクターズチャンピオンシップでのリードを26ポイント差に拡大。
Scuderia AlphaTauri Hondaも、アストンマーティンを抜き、ランキング5位へと浮上しました。

次戦は、6月20日(日)決勝のフランスGP。
その翌週からはオーストリアでの2連戦と、ここから3週連続の戦いとなります。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のアゼルバイジャンGP決勝は、トップを快走していたRed Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手がクラッシュしたことにより、残り3周で赤旗中断になるという、われわれにとっては大きな波乱が起こったレースになりました。

チームメートのペレス選手は、終始フェルスタッペン選手に続く2番手を走行し、同僚のリタイアによりトップとなった赤旗中断の後にも、きっちりとポジションを守りきり、自身のキャリア2回目、Red Bull Racing Hondaへの移籍後初となる優勝を獲得しました。
また、Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手が力強い走りとともに3位でフィニッシュしたことにより、Honda F1としてダブル表彰台を獲得することができました。
角田選手も7位入賞を果たし、熾烈な中団グループで闘うAlphaTauri Hondaにとって貴重なポイントを獲得したことにより、コンストラクターズランキングを5位に押し上げました。

今週末の4人のドライバーの好パフォーマンスと、戦略やピットストップなど、チームの素晴らしい働きが、マシンに速さを与え、予選での4台Q3進出、そして今日のレースでの好結果に結び付きました。
ここからは1週を挟んで欧州での3連戦に向かいます。
タフな戦いが続きますので、十分に準備をして、またいい戦いができればと思います」

【本橋 正充(チーフ・エンジニア)】

「ここは最初のセクターは狭い街中を走る入り組んだレイアウトで、その後はエンジン負荷が高い長いストレートがレイアウトされています。
PUとしてはパワー、ドライバビリティー、エネルギーマネージメントなど、さまざまな要素をうまくバランスしなければならないとても難しいサーキットです。
そのような中でも、なんとかレース中にうまくマネージメントでき、われわれとしてできる限りのパフォーマンスを出すことができたと思っています。
特にエネルギーマネジメントの設定は非常に難解ですが、HRD-SakuraとHRD-UKがここまで積み上げてきた努力と経験により、今日のレースもいい設定で走ることができました。
両ファクトリーのエンジニアたちが開発を頑張ってきた成果が出たレースだったと思います。
荒れた展開ですので、レースオペレーションを担当するエンジニアとしてはすごく忙しく、かつ疲れるレースになりました。
事前にチームと一緒にさまざまなシナリオを想定してきましたし、終始いい走りを見せていたガスリー選手が赤旗などのチャンスを活かし、表彰台を獲得できたことは本当にうれしく思っています。
チーム一丸でレースができた結果だとも感じています。

角田選手についても、クラッシュはあったものの、昨日の予選からいいパフォーマンスを見せ、今日の難しいレースも走りきった上でポイント獲得と、非常にいい仕事をしてくれました。
ここ数戦は苦しいレースもありましたが、色々と頑張って努力しているのも見てきましたし、今週末も初めてのコースで、頑張って習熟しながら、徐々にパフォーマンスを上げていってくれました。

5位になったとはいえ、コンストラクターズランキングは非常に拮抗しています。
ただ、マシンのポテンシャルは高いので、取りこぼしなくパフォーマンスを出していけば、おのずと結果はついてくると思っています。
この後のレースでも、またAlphaTauriと一緒に表彰台に上がれるよう、全力を尽くして戦っていきます!」


【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 リタイヤ)

「レースをリードしながらフィニッシュ直前でリタイアするのは、とてもフラストレーションが溜まります。
マシンにおかしなところは全く感じず、突然左リアを失ってかなり激しくウォールにヒットしました。
クラッシュするのに適した場所ではなかったですし、正確な原因はまだ分かりませんが、完全な調査が行われるはずです。
それまでは、素晴らしい一日でした。
マシンは完璧と感じていましたし、悠々とリードを保ち、1-2フィニッシュは確実のように思っていましたが、このF1というスポーツでは、保証されるものは何もありません。
当然、今日僕が勝利を逃したことはフラストレーションですが、チェコ(ペレス)のが勝利したことはとてもうれしいです。
彼は、チームが望むすべてをやり遂げました。
素晴らしいスタートを決めて、僕らは2人ともピット戦略でルイスを抜き去りました。
彼はレース中ずっとディフェンスに徹していたと聞いたので、僕が勝てなくても彼が勝ってくれてうれしいです。
人間的にも素晴らしく、最高のチームメートです。
ポディウムでRed Bullでの初勝利を挙げた彼の笑顔が見られてよかったです。
次戦からは通常のコースへと戻り、メルセデスも強さを取り戻してくる筈なので、チャンピオンシップでルイスとの差を広げられなかったのは残念ですが、今後もさまざまなことが起こるはずですし、僕らチームにとってはいい結果だったと思います!」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(決勝 1位)

「バクーが大好きです!
Red Bull加入後の初勝利は素晴らしい気分です。
チームは大きな仕事を果たしてくれました。
この素晴らしい機会を得られたのも、僕にシートを与えてくれた (Red Bull創業者のディートリッヒ・)マテシッツ氏のおかげで、とても感謝しています。

マックスは勝利に値する走りをしていましたし、チームで1-2体制を築いていただけに結果としては残念で、思いきり喜ぶことはできません。
まるでジェットコースターのようなレース展開で、1周目から全開で走っていましたが、背後にルイス(ハミルトン)がいたので息つく暇もありませんでした。
とても激しい戦いでしたが、集中し続けました。
今日はすべてが完璧に機能しましたが、最後のリスタートだけは別で、グリップがありませんでした。
最後のたった2周でこのレースを落とすわけにはいかないと思い、ターン1へのブレーキングをできる限り遅らせていると、ルイスはロックアップしてランオフエリアへ真っすぐ行ってしまいました。
これが、僕らがどれだけ限界で戦っているか、どれほどのスピードでバトルをしているのかを示しています。
ルイスには気の毒ですし、こうしたことが起きるのはつらいものですが、僕らはみんなミスと紙一重のところにいるのです。
今日はペースも素晴らしく、レースに向けてとてもいいマシンになっていたことを喜びたいと思います。
そして、ここからも全力で取り組み、毎週末ベストを尽くしていきます。
まだ6戦目で、僕にはまだ伸びしろがありますし、マックスやチームとの関係も最高です。
チャンピオンシップ獲得への道のりはまだ長いです」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(決勝 7位)

「今週末、マシンのペースは力強かっただけに、今日の結果には少しフラストレーションを感じます。
レースのスタートはよかったと思いますし、赤旗まではとてもいいパフォーマンスができていたと思います。
残念ながら、最終ラップにかけて2つポジションを落としてしまいました。
違うやり方があったのかは定かではありませんが、さらに前に行くためにはどうすべきかを学ぶべく、今夜はすべてを分析しします。
7位という結果で、チームにとって貴重なポイントをもたらせました。
ピエールの表彰台を祝福したいです。
チームはそれに相応しい仕事をやり遂げ、素晴らしい結果が出せました!」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 3位)

「ものすごいレースウイークでした。
FP3でトップになり、予選では4番手、そして今日は表彰台に上がれました。
チームのみんなと喜んでいますし、素晴らしい結果です!
そして、レース内容も、残り2周でシャルル(ルクレール)との厳しいバトルを経て、激しく戦って手にしたポディウムです。
レース全体も激しい展開で、前を行くドライバーについていこうとしましたが、レース中盤からはエンジンに少し問題が出て、ストレートでのパワーを失い始めていたので、終盤にかけては厳しくなると分かっていました。
それでも、4番手を確保しており、リスタート後にはストレートでシャルルにパスされると思いましたが、目の前に表彰台は見えていたので、全力を尽くしました。
どうしても表彰台が欲しかったのです。
僕らが好きな、激しくもフェアな戦いでした。

マシンはレースウイークを通じて素晴らしく、感触がとてもよかったので、チーム全員にとって最高の結果になりました。
みんなに表彰台という成果で恩返しができてとてもうれしいです。
次はフランスに向かいますが、今週末で何が上手くいったのかを分析し、次戦に向けてどうやってそれを活かしていくかを確認する必要があります。
僕にとってはホームレースになるので、上手くいってほしいのですが、まずは今日の結果を祝います。
もうRed Bullを1本飲みましたが、今夜はもっと飲むことになりそうです!」

提供:本田技研工業(株)

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ハミルトンの敗因は「マジック・ブレーキボタン」のせい

Steering Wheel Image (C)Mercedes Motorsport
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日曜日に行われたアゼルバイジャンGP決勝レース終盤の再スタート時、1コーナーの進入時にブレーキが間に合わずエスケープゾーンに避難したことについて、原因は「マジック・ブレーキボタン」だったことを示唆した。

これは同チームのトト・ウォルフ代表がイギリスのスポーツ・チャンネル『スカイスポーツ』で明らかにしたもの。
それによれば同チームのマシンには「マジック・ブレーキボタン」なるものが設置されていて、フォーメーションラップやセーフティカー導入の再始動時にタイヤとブレーキを適温までに温めるために使用されるという。
その仕組みはブレーキバランスを通常よりフロント側にシフトさせ、加えられた制動力により余分な熱を発生し、その熱をフロントタイヤに放射させるものとのこと
しかし今回ハミルトンはこのボタンを解除しないままスタートしてしまった可能性があるということだ。

その結果、フェルスタッペン(レッドブル)とのチャンピオンシップ・ポイントを一気に逆転する最大のチャンスを逸することとなった。

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2021/06/06

大波乱のアゼルバイジャンGPはペレス(レッドブル)優勝

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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6月06日(日)16時(日本時間:21時)から今季F1第6戦アゼルバイジャンGPの決勝レースがバクー市街地コースを舞台に全51周で行われた。
スタート時の天候は曇り、気温は25度、路面温度41度、路面はドライコンディションとなっている。
なお別掲のように、予選6位のノリス(マクラーレン)はペナルティにより3グリッド降格となっている。

スタートで大きな順位変動はなかったが、3周目にハミルトンがルクレールを抜いて首位に立つ。
4周目にオコン(アルピーヌ)がマシントラブルを訴えてガレージに戻る。
7周目にはフェルスタッペンもルクレールを抜いて2位に上がる。
一連のピットストップの結果、フェルスタッペン&ペレスのレッドブル勢が1-2位にアップ、3位ハミルトンとなった。
31周目、ストロール(アストンマーティン)が左リヤタイヤをバーストさせてスピン・クラッシュしてストップ、マシンとデブリ(破片)回収のためセーフティカー導入に。
36周目にレース再開。
残り5周というところで今度は首位のフェルスタッペンがストレートで左リヤタイヤをバーストさせてストップ、セーフティカーに。
ストロールと同じアクシデントのようだ。
その後赤旗中断になり、レースは残り3周というところでピットレーン待機となり、全車ソフトタイヤに履き替える。

レースは18時10分(日本時間:23時10分)に再開。
17台によるスタンディングスタートで実質残り2周のレースということになる。
なお赤旗中断の最終日にピットレーンに戻らなかったラッセル(ウィリアムズ)ニ10秒のストップ&ゴー・ペナルティが科せられた。

再スタート直後、トップを狙ったハミルトンがなんとエスケープゾーンに逃げてポイント圏外の16位まで順位を落とす。
優勝はペレス(レッドブル)で、昨年のレーシング・ポイントでのサクヒールGP以来となる2勝目。
レッドブルに移籍してからは初の優勝だが、レッドブルとしては1-2勝利を目前に逸したことになる。
2位タイヤ戦略が功を奏したベッテル(アストンマーティン)、3位ガスリー(アルファタウリ)、4位ルクレール(フェラーリ)、5位ノリス(マクラーレン)、6位アロンソ(アルピーヌ)、7位角田裕毅(アルファタウリ)、8位サインツ(フェラーリ)、9位リカルド(マクラーレン)、10位ライコネン(アルファロメオ)までが入賞。
以下11位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、12位ボタス(メルセデス)、13ラティフィ(ウィリアムズ)、14位シューマッハ(ハース)、15位マゼピン(ハース)、16位ハミルトン(メルセデス)、17位ラッセル(ウィリアムズ)、18位フェルスタッペン(レッドブル)までが完走扱い。
リタイヤはストロール(アストンマーティン)とオコン(アルピーヌ)の2台となった。

F1次戦はポールリカール・サーキットで行われるフランスGP(6月20日決勝)になる。

アゼルバイジャンGP決勝レースの結果はこちら
アゼルバイジャンGPの画像はこちら

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アゼルバイジャンGPスターティンググリッド(修正版)

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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アゼルバイジャンGPのレーススチュワード(競技委員)は、ペナルティによりスターティンググリッドを修正した。

それによれば、予選6位だったノリス(マクラーレン)は赤旗時にコースに留まったとしてグリッド3番降格で9番グリッドに。
これにより7位のペレス(レッドブル)、8位の角田裕毅(アルファタウリ)、9位のアロンソ(アルピーヌ)3台がそれぞれ一つずつポジションをアップさせる結果に。
また予選ノータイムだったストロール(アストンマーティン)は19番手、ジョビナッツィ(アルファロメオ)は20番手にそれぞれ指定されている。

【修正スターティンググリッド】

1. ルクレール(フェラーリ)
2. ハミルトン(メルセデス)
3. フェルスタッペン(レッドブル)
4. ガスリー(アルファタウリ)
5. サインツ(フェラーリ)
6. ペレス(レッドブル) *
7. 角田裕毅(アルファタウリ) *
8. アロンソ(アルピーヌ) *
9. ノリス(マクラーレン) *
10. ボタス(メルセデス)
11. ベッテル(アストンマーティン)
12. オコン(アルピーヌ)
13. リカルド(マクラーレン)
14. ライコネン(アルファロメオ)
15. ラッセル(ウィリアムズ)
16. ラティフィ(ウィリアムズ)
17. シューマッハ(ハース)
18. マゼピン(ハース)
19. ストロール(アストンマーティン)
20. ジョビナッツィ(アルファロメオ)

* 印は変更のあったドライバー

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ストロール&ジョビナッツィ、決勝出走が認められる

FIA

アゼルバイジャンGPのレーススチュワード(審査委員)は、いずれも土曜日に行われた公式予選Q1セッションでクラッシュし、有効なタイムを出せずに終えたストロール(アストンマーティン)とジョビナッツィ(アルファロメオ)の2台について、フリー走行セッションでのタイムを考慮し、決勝レースへの出走を認めることを明らかにした。
規定によりグリッドは最後尾となるが、ストロールが19番手、ジョビナッツィが20番手と発表されている。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/05)

Pierre Gasly (C)Scuderia Alphatauri
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アゼルバイジャンGPの予選は、アクシデントが多発する波乱の展開になったものの、Hondaパワーユニット勢全車がQ3進出を果たし、トップ8に入りました。

Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンは、FP3でクラッシュを喫して、セッション後半で走行ができなかったものの、Q1では序盤でトップタイムをマーク。
さらに、セルジオ・ペレスも2番手に続きます。
ここから、Q1は立て続けに2度の赤旗中断に阻まれ、残り約9分でセッションが再開された時点では、Scuderia AlphaTauri Hondaを含む約半数のマシンがタイムを記録していない状況でした。

Q1は開始から終了まで40分ほどを要しましたが、Scuderia AlphaTauriのピエール・ガスリー、角田裕毅ともに再開後にきっちりとアタックを決めて、Q2進出を果たしました。

Q2でも、フェルスタッペンとペレスが最初のアタックで1-2位のタイムをマークする中、ガスリーがトップ10入り。
さらにその後、クリアラップを取ることができた角田が、トップのフェルスタッペンから0.029秒差の4番手タイムをマークします。

セッション終盤でダニエル・リカルド(マクラーレン)がクラッシュを喫して、再び赤旗が出されたことで、Q2はそのまま終了しました。
この結果、Hondaパワーユニット勢は今季初めて4台全車がQ3へ進出。
さらに、角田にとっては自身初めてのQ3進出となりました。
日本人ドライバーとしては2012年の小林可夢偉選手以来の快挙となりました。

Q3では、少しでもタイムを上げようと、各チームがスリップストリーム(トウ)を狙えるタイミングを伺う展開となります。
1回目のアタックを終えて、フェルスタッペンが3番手、フェルスタッペンに先行してトウを与えたペレスが7番手につけました。
アタックのタイミングを他チームとはずらしたScuderia AlphaTauriは、角田が前を走り、ガスリーがトウを得る形で走行し、ガスリーが4番手、角田が8番手タイムをマークしました。

この後、残り時間わずかとなり、各車が最後のアタックへと入っていく中で、角田がターン3でクラッシュ。
再び赤旗が掲示され、予選はこのまま終了となりました。

なお、6番手のランド・ノリス(マクラーレン)にグリッド降格ペナルティーが科されたため、明日のレースはペレスが6番グリッド、角田が7番グリッドからのスタートとなります。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のアゼルバイジャンGPの予選は、すべてのセッションでクラッシュによる赤旗中断が発生するという難しい状況での戦いになりました。
その中で、今季初めてHondaのPUを搭載する4台がQ3に進出できたことはよかったと思います。
両チームとともに昨日の走行データの解析を行って本日のFP3を走行し、その結果からさらにセットアップを煮詰めていくことができた結果です。

Q3の最後に赤旗によりセッションが終了し、フェルスタッペン選手、ペレス選手、ガスリー選手がタイムを更新できなかったことについてはフラストレーションを感じます。
角田選手のクラッシュがその赤旗の原因となったことは残念ですが、初挑戦となるのバクーで初めてのQ3進出を果たすなど、いい走りを見せているので、明日のレースにも期待したいと思います。

狭いストリートコースですので、明日もアクシデントなどにより荒れた展開のレースになる可能性がありますが、4台ともにマシンの速さはあります。
チームとともにきっちりと完走して、予選ポジションより上でフィニッシュすることを目指して準備を進めます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「ここではポールポジション争いができる自信がかなりありましたし、レースウイークでもいい感触だったので、満足はしていません。
予選は多くの赤旗中断で荒れた展開になりましたし、Q3の最後の赤旗ではタイム向上を狙った全員が阻まれました。
残念ですが、高速のストリートサーキットですので、こういったことが起こるのは仕方ないことです。
もちろん、もっと前からスタートしたいとは思いますが、3番手も悪くはありません。
マシンがいい状態なのが分かっているので、勝機はまだありますし、この位置からでもいい戦いができるはずです。
予選を見て分かるように、このサーキットでは何が起きるか分からないので、クリーンなスタートを決めて、前方へプレッシャーをかけられればと思います。
上位3グリッドを3チームが占めたので、戦略面ではなかなか面白いレースになると思いますし、タイヤを持たせることも重要になります。
勝利を手にできる位置にいるので、明日何ができるかを見ていきます」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(予選 7位)

「今週はここまで非常にいいペースで走れていただけに、タイムを出さなければいけない肝心の予選でうまくまとめることができず、本当に残念な一日になりました。
もっと向上の余地がありましたし、これよりもいい結果を期待していましたが、これはこれで仕方ないことだと思っています。
Q3の最初のアタックではターン4のところでロックしてしまい、そこから残りのラップでなんとかリカバーしようと試みました。

2回目のアタックは、非常にいい手応えで走っていたのですが、ユウキ(角田/AlphaTauri)とカルロス(サインツ/フェラーリ)のクラッシュにより赤旗が出てしまい、そこでセッション終了となりました。
あの場所でこんなにも多くの赤旗が出たことはこれまでも記憶にないのですが、とにかく重要なのは明日のレースですし、そこでもまた波乱の展開になる可能性があります。
ここまでの週末では多くのポジティブな収穫がありますし、どのセッションでも速さを見せています。
いい進歩を見せられているので、それについてもうれしく思っています。
明日は長いレースになりますし、色々なことが起こると思うので、目の前のことに集中して結果を残すのみです。
マシンに速さはあるので、表彰台獲得が目標になります」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(予選 8位)

「今日は本当に複雑な気分です。
ここバクーで週末を通して進歩を見せられていたことはとてもポジティブですし、初めてQ3に進出することもできました。
もっと前のポジションでレースをスタートできるポテンシャルがあったのですが、少しプッシュしすぎてしまい、思い通りの予選になりませんでした。
そのことについてはとても残念に思っていますし、チームに対しても本当に申し訳なく感じています。
明日はまた別の一日になるので、気持ちを改めてレースに臨みます。
このサーキットはモナコよりはるかにオーバーテイクがしやすいですし、タイヤ戦略をうまく機能させれば、僕たちにとっていいレースになると思っています」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 4位)

「率直に言うと、とんでもない一日でしたね。
FP3でトップタイムをマークして、予選に向けてはすごくエキサイティングな気持ちになりました。
今日は明らかにペースがよく、力強さも感じていました。
レースウイーク中はずっとプッシュし続けていますが、ここバクーではマシンをうまく機能させられています。
予選でのパフォーマンスにも満足していて、最終的にはトップ争いができる位置にいられたのではないかと思いますが、4番手というのも素晴らしい結果ですし、上位との差もわずかです。
チーム全員の素晴らしい努力の成果であり、ここまで向上できたことをみんなが誇りに思うべきです。
一周ごと、セッションごとに状態を上げていき、すべて限界までプッシュしようとしてきましたが、今週末はそれがうまくできています。
Q3では全力を出し切れて、明日のレースに向けて非常にいい位置につけられました。
ユウキは、プラン通りに締めくくることができませんでしたが、今週末はとてもよくやっていると思います。
各セッションを通じてペースを上げるために懸命に取り組んできたので、初のQ3進出を果たしたことを喜んでいいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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ノリス(マクラーレン)、3グリッド降格のペナルティ

FIA
アゼルバイジャンGPのレーススチュワード(審査委員)は、マクラーレン・レーシングのランド・ノリスに対し、赤旗無視により3グリッド降格のペナルティを科したことを明らかにした。
これにより予選6番手だったノリスは9番手に降格となる。

それによればノリスは土曜日に行われた公式予選Q1セッション中、ジョビナッツィ(アルファロメオ)がクラッシュしたことでセッションが赤旗中断となった際、ピット帰還に間に合ったにもかかわらず、そのまま走行を続けたと判定されたもの。

当時ストレートに差し掛かっていたノリスは、メーターパネルとコースサイドのガードレール部に赤信号が灯ったことを認識したが、ピットとの確認交信に手間取り、ピットレーン入口を過ぎガレージに戻らなかったという。
ただ本来であれば5グリッド降格のところ、スロットルを戻したことが確認されたため3グリッドの降格に留めたとのこと。

なおノリスにはさらにペナルティ・ポイント3点が科せられた。
ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、ノリスはこれで累計8ポイントとなった。

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2021/06/05

アゼルバイジャンGP予選、角田裕毅(アルファタウリ)クラッシュ

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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6月05日(土)16時(日本時間:21時)からバクー市街地コースを舞台に2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

Q3での最後のアタックで、角田裕毅(アルファタウリ)が15コーナーでクラッシュ、セッションが赤旗中断になったため、最初のアタックでの順位で予選が終わった。
トップは1'41.218のルクレール(フェラーリ)で前戦のモナコGPに続く今季2度目のポールポジション獲得、自身通算9回目の快挙となった。
2番手に復調なったかハミルトン(メルセデス)で0.232秒の差、スペインGP以来のフロントロウとなった。
3番手フェルスタッペン(レッドブル)で久々三つ巴の様相。
4番手ガスリー(アルファタウリ)、5番手サインツ(フェラーリ)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手ペレス(レッドブル)、8番手角田裕毅(アルファタウリ)、9番手アロンソ(アルピーヌ)、10番手にボタス(メルセデス)というトップ10になった。
アゼルバイジャンGP決勝レースは6日(日)16時(日本時間:21時)から全51周で行われる。

アゼルバイジャンGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、角田裕毅(アルファタウリ)がQ3進出

引き続きアゼルバイジャンGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

1回目の走行ではペレス(レッドブル)が最速タイム。
その後フェルスタッペン(レッドブル)が逆転、ハミルトン(メルセデス)3番手。
角田裕毅(アルファタウリ)最初のアタックではまだ12番手に留まっている。

最後のアタックで、リカルド(マクラーレン)が3コーナーでクラッシュ。
セッションが赤旗中断となったためQ2は打ち切りに。
トップはフェルスタッペン(レッドブル)の1'41.525、2番手ペレス(レッドブル)、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手角田裕毅(アルファタウリ)、5番手ルクレール(フェラーリ)、6番手サインツ(フェラーリ)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手ガスリー(アルファタウリ)、9番手ボタス(メルセデス)、10番手アロンソ(アルピーヌ)までがQ3進出。
角田裕毅のQ3進出はこれが初。

ここでの敗退はベッテル(アストンマーティン)、オコン(アルピーヌ)、リカルド(マクラーレン)、ライコネン(アルファロメオ)、そしてラッセル(ウィリアムズ)の5台となった。

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赤旗続出の予選Q1、ハミルトン(メルセデス)が最速

6月05日(土)16時(日本時間:21時)からバクー市街地コースを舞台に2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は26度、路面温度は49度、コースはドライコンディションとなっている。

フリー走行でマシントラブルを訴えストップしたラッセル(ウィリアムズ)はパワーユニット交換作業をまだガレージで行っている。
ラッセル以外の19台がコースインしたが、わずか4分でストロール(アストンマーティン)が15コーナーでクラッシュして右フロント部を破損、セッションはいきなり赤旗中断に。

16時15分からセッション再開。
思わぬ赤旗中断のおかげでラッセル(ウィリアムズ)のマシンは修復が間に合ったようだ。
さらにまた15コーナーでジョビナッツィ(アルファロメオ)がクラッシュ、再び赤旗中断となった。
Q1セッションは残り10分弱、この時点で有効なタイムを記録できているのはわずかに10台。
アルファタウリ・ホンダは2台ともまだノータイムだ。。

16時29分にセッション再開。
クラッシュした2台を除いた残りの8台もタイムを記録。
トップはハミルトン(メルセデス)で1'41.545。
2番手フェルスタッペン(レッドブル)、3番手ペレス(レッドブル)、4番手サインツ(フェラーリ)、5番手ノリス(マクラーレン)、6番手ルクレール(フェラーリ)、7番手ガスリー(アルファタウリ)、8番手リカルド(マクラーレン)、9番手オコン(アルピーヌ)、10番手ベッテル(アストンマーティン)、11番手角田裕毅(アルファタウリ)、12番手ボタス(メルセデス)、13番手ラッセル(ウィリアムズ)、14番手ライコネン(アルファロメオ)、15番手アロンソ(アルピーヌ)までがQ2進出。

ここでの敗退はラティフィ(ウィリアムズ)、シューマッハ(ハース)、マゼピン(ハース)、ストロール(アストンマーティン)、そしてジョビナッツィ(アルファロメオ)の5台となった。

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フリー3回目、ガスリーが最速、角田裕毅8番手タイム

Pierre Gasly (C)Scuderia Alphatauri
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5月05日(土)13時(日本時間:18時)からバクー市街地コースを舞台に2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は27度、路面温度53度、コースはドライコンディションとなっている。

共にこのコース初体験のハースF1のシューマッハ&マゼピンが真っ先ににコースインするが路面コンディションが良くないため多くは様子見で始まった。
開始20分時点ではガスリー&角田裕毅のアルファタウリ勢が1-2タイム。
開始約25分、なんと本命のフェルスタッペン(レッドブル)が15コーナーでガードレールにフロント部をクラッシュ、セッションは赤旗中断となった。
市街地特設コースということからセッション中にマシンをガレージに戻すのは不可能とされた。
この時点で3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手ペレス(レッドブル)、5番手フェルスタッペンと、トップ5のうちホンダ・パワー勢4台が占めている。

残り24分でセッション再開。
またイムが塗り替えられていく。
残り10分、16番手のラッセル(ウィリアムズ)が「ノーパワー、ノーギヤ」を訴えてストップ、バーチャル・セーフティカーとなった。
残り5分で解除、各車最後の走行に。
最速タイムはアルファタウリのガスリーが記録。
2番手もレッドブルのペレスでホンダ・パワーが1-2タイム。
3番手にやっと姿をみせてきたハミルトン(メルセデス)、4-5番手にルクレール&サインツのフェラーリ勢、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手アロンソ(アルピーヌ)、8番手角田裕毅(アルファタウリ)、9番手オコン(アルピーヌ)、10番手がリカルド(マクラーレン)となった。
ベッテル(アストンマーティン)は11番手、ストップのフェルスタッペン(レッドブル)は15番手となった。
このあと16時(日本時間21時)から公式予選が行われる。

アゼルバイジャンGPフリー走行3回目の結果はこちら
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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(6/04)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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アゼルバイジャンGPがバクー市街地サーキットで開幕。初日はFP2でRed Bull Racing Hondaが1-2につけ、Scuderia AlphaTauri Hondaも両ドライバーがトップ10入り。Hondaパワーユニット勢が好調なスタートを切りました。

昨年はコロナ禍の影響によって開催がなかったため、2年ぶりのバクーでの開催となりました。
『長いストレートを持つ市街地コース』という特性上、ストレートでの最高速と中低速セクションでの空力効率を両立させることが重要です。
FP1では、Red Bull Racingが好ペースを見せ、マックス・フェルスタッペンが首位、セルジオ・ペレスが4番手につけました。

Scuderia AlphaTauriも、ピエール・ガスリーがフェルスタッペンから約0.5秒差の6番手と上々の出だしを見せます。
バクーでのキャリア初走行となった角田裕毅は、コースの習熟に努め、コースオフする場面はあったものの、14番手でセッションを終えました。

FP2では各車さらにペースを上げ、ペレスがトップタイムをマーク。
フェルスタッペンも0.101秒差の2番手に続き、Red Bull Racingが1-2で締めくくります。
ガスリーは午前のセッションから1つポジションを上げ、トップから約0.4秒差の5番手に。
角田もタイム向上を果たし、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を上回る10番手となっています。

ロングランもこなし、充実した初日となりましたが、予選・決勝へ向けて最適なセッティングを施すべく、ここからも全力で取り組んでいきます。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のアゼルバイジャンGP初日は、昨日まで風が強かったせいもあり、路面が非常にダスティーな状態でスタートし、セッションが進むにつれて徐々に路面が改善されていく一日になりました。
90度コーナー手前でブレーキングしきれず、真っすぐにエスケープロードへ飛び込むマシンなどにより、イエローフラッグがかなりの頻度で出てアタックを止めなければいけないケースが頻繁にありましたが、われわれの4人のドライバーはまずまず順調に走行し、大きなトラブルなくセッションを終えました。
また、午後のFP2では4台がトップ10に入り、いい形で週末を始めることができたと考えています。

適正なマシンセッティングを見つけるのが難しいサーキットですので、ライバルもここからまだまだ改善を重ねていくと思っています。
われわれのPUも車体もまだまだ最適化の余地があります。
本日のデータを解析して明日の予選と日曜のレースに向けてセットアップを進めます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(1-2番手)

「今日はパフォーマンス面ではいいスタートを切れました。
風が強かったので走りやすくはなかったのですが、それにより面白い展開になるのではないかとも思っています。
FP1ではマシンの感触がよかったのですが、さらなる改善を図るためにいくつかの変更を加えて臨んだFP2では、僕たちの思惑通りになりませんでした。
今日の夜の作業で明日の予選ではどちらの方向性で行くのかについて分析していこうと思います。
ここまで、チームとして速さを見せられていることに満足しているので、明日がどうなるか楽しみです」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(4-1番手)

「今日は満足いく一日でした。
明らかな進歩を示せたと思います。
モナコを終えてからの分析がとてもうまくいき、今日はマシンをどのようにドライブする必要があるのか理解が深まっているように感じました。
僕にとっては、今シーズンでベストの初日ではないでしょうか。
データも多く収集できましたし、マシンの感触もよかったです。
明日は課題となっている予選ですが、クリーンでいいラップができればと思います。
今夜は引き続き改善へ向けてハードワークに取り組み、さらにラップタイムを向上させていきたいです」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】((14-10番手)

「このサーキットではほとんどのコーナーでハードブレーキングが必要なので、ブレーキングゾーンでの自信を徐々に高めながら、少しずつペースを上げていくという意味でモナコに少し似ていると思います。
何度かエスケープエリアに入ってしまうことはありましたが、限界を見つけるためのいい学びになりましたし、幸いにも壁にヒットすることもありませんでした!
午前のセッションではやや苦しんだのですが、FP2では前進し、いい形で改善していくことができました。
まだここからいくつか変えていきたい部分はありますが、ペース自体は間違いなくいいので、明日の予選ではすべてをうまくまとめていくだけだと思っています」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(6-5番手)

「今日は午前のセッションで6番手、午後のセッションで5番手と、非常にいい金曜になりました。
今のところ、マシンの感覚は非常にいいです。
1度か2度、行き過ぎてしまったことはありましたが、限界までアグレッシブにプッシュできていますし、こうやってマシンの能力を限界まで引き出していくものだと思っています。
今のところ満足していますし、特にここまでスリップストリームを使って走っていないので、まだまだタイムを上げていけると思っています」

提供:本田技研工業(株)

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フリー最速ペレス(レッドブル)、ピットレーンでも最速

FIA

アゼルバイジャンGPのレーススチュワード(審査委員)は、4日(金)に行われたフリー走行2回目セッション中、セルジオ・ペレスにピットレーン速度違反があったとして、レッドブル・レーシングに対し200ユーロ(約2万6千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればリカルドは制限80キロのところを81.7キロで走行したとのこと。
このセッションで最速だったペレスだが、ピットレーンでも最速だったことが証明されたことになる。
なおレギュレーションでは1,000ユーロを上限として制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっている。

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シンガポールGP、今年も開催中止へ

Marina Bay Circuit (C)Pirelli Motorsport
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来たる10月3日、今季第16戦としてカレンダーが組まれていたシンガポールGP(マリーナ・ベイ・サーキット)が、今年も開催中止となることがわかった。

これは英国の『BBCスポーツ』が報じたもので、理由はやはり新型コロナウイルスの影響とのこと。
厳しい入国制限が行われている現状から大規模な国際イベントの開催はできないとのシンガポール当局の意向によるものという。
同グランプリの中止はこれで2年連続ということになる。

なお同グランプリは日本GPの前週にあたり、こちらへの影響も懸念される。

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2021/06/04

アゼルバイジャンGPフリー2回目、レッドブル勢が1-2タイム

Baku Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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6月04日(金)16時(日本時間:21時)からバクー市街地特設コースを舞台に2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPのフリー走行2回目セッションが始められた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は28度、路面温度49度、コースはドライコンディションとなっている。

開始約12分、ラティフィ(ウィリアムズ)が13コーナーでエンジントラブルを訴えてストップ、マシン排除のためセッションは赤旗中断なった。
残り約40分でセッション再開。
残り約32分、ルクレール(フェラーリ)が15コーナーでタイヤをロックさせフロントウィング脱落によりイエローコーションに。
後半は各車、決勝レースを見据えたロングランに終始し、前半で築いた順位にほとんど変動はなかった。

トップに立ったのは好調レッドブル・レーシング勢の2台だが、ここではペレス(1'42.115)がフェルスタッペン(1'42.216)を抑えてセッション1位を獲得してみせた。
3-4番手はフェラーリ勢でルクレール、サインツの順、5番手ガスリー(アルファタウリ)、6番手アロンソ(アルピーヌ)、7番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手オコン(アルピーヌ)、そして角田裕毅(アルファタウリ)が10番手、ホンダ・パワー勢は4台すべてがトップ10内に食い込んだ。
ハミルトン(メルセデス)は11番手、ベッテル(アストンマーティン)15番手、ボタス(メルセデス)16番手だった。
明日はフリー走行3回目セッションと注目の公式予選が行われる予定となっている。

アゼルバイジャンGPフリー走行2回目の結果はこちら
アゼルバイジャンGPの画像はこちら

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フリー1回目、フェルスタッペン(レッドブル)が最速

Baku Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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6月04日(金)12時30分(日本時間:17時30分)からバクー市街地特設コースを舞台に2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPのフリー走行1回目セッションが始められた。

天候は曇り、セッション開始時の気温は26度、路面温度48度 、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち今回も前戦モナコに続き市街地一般路面ということで、ホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という最も柔らかい部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお今シーズンから木曜日のフリー走行セッションは1・2回共に1時間に短縮されている。

約28分、角田裕毅(アルファタウリ)が4コーナーでランオフエリアにストップ、イエローコーションの原因を。
どうやらリバースに入らないと無線で訴えているようだ。
ノリス(マクラーレン)、ハミルトン(メルセデス)らがいずれもセクター最速タイムを出しながらスピンしてベストタイム記録のチャンスを逸する。
セッション終了間際、ハースF1のマゼピン&シューマッハが相次いでスピン、イエローコーションの原因を作った。

このセッション最速タイムはフェルスタッペン(レッドブル)で1'43.184。
2番手0.043秒差でルクレール(フェラーリ)、さらにサインツ(フェラーリ)も続く。
4番手にペレス(レッドブル)、5番手リカルド(マクラーレン)、6番手ガスリー(アルファタウリ)、7番手ハミルトン(メルセデス)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手アロンソ(アルピーヌ)、10番手がボタス(メルセデス)となった。
角田裕毅(アルファタウリ)は14番手で初体験のバクーを走り抜けた。

このあと16時(日本時間:21時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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ラッセル(ウィリアムズ)、アルピーヌ移籍も選択肢に

George Russell (C)Williams F1
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現在ウィリアムズ・レーシングで3年目のF1を戦っているジョージ・ラッセル(23歳:イギリス)だが、今シーズン末までとされる同チームとの契約満了後は他チームへの移籍が囁かれている。

本来メルセデス系のドライバーであるラッセルの希望は、当然のことながら本家メルセデスAMGチームへの昇格だが、こちらはハミルトン&ボタスという現在の布陣が続く可能性が高い。
一方、同エンジンを搭載するウィリアムズではラッセルとのさらなる契約延長を期待しているとされるが、しかし戦闘力に欠ける同チームではグリッドの後尾がほぼ指定席で不満が溜まっているのは間違いないところ。

そこで名前が挙がっているのがアルピーヌF1への移籍だ。
同チームはルノー・エンジンのチームだが、すでに在籍するオコンもメルセデス系のドライバーということもあり、親元であるトト・ウォルフ氏(メルセデス)もこれを容認する構えと伝えられている。

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アゼルバイジャンGPの週末、雨の心配はなし

Baku Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週、市街地特設コースで開催される2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPの開催地であるバクー地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日はいずれも晴れ、決勝レースの日曜日も雲はあるもののいまのところ雨の心配はないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
6月04日(金) フリー走行 晴れ 18- 27度 0%
6月05日(土) 公式予選 晴れ 19- 26度 0%
6月06日(日) 決勝レース 曇り 18- 26度 10%

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サインツ(フェラーリ)、「バクーでもチャンスある」

Carlos Sainz (C)Ferrari S.p.A
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前戦モナコGPで自身最高位タイとなる2位表彰台をゲットして意気上がるフェラーリ・チームのカルロス・サインツは、今週も市街地特設コースが続くアゼルバイジャンGPにも強い意欲をみせている。

「バクーのコースはモナコよりは速いとはいえ、公道を使った同じ市街地コースだからウチのマシンに向いていると思うな。
ストレートでウチが一番とはならないだろうけれど、タイトな部分で取り返せる筈。
マシンに自信が持てればそれだけファイトできるし、それでさらに結果も付いてくるというものだよ」
その上で、「でも(古巣の)マクラーレンもモナコ同様ここでは強いことだろう。
とりわけノリスは要警戒だな」と、付け加えた。
モナコではそのノリスが3位になっている。

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2021/06/03

ムジェロ・サーキット、今年も代替開催に名乗り

Mugello Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今シーズン、ここまで開幕から順当にカレンダー通りの開催が続いているF1だが、シーズン後半に予定される南米やアジア、豪州などのグランプリについては依然として新型コロナウイルスの影響が懸念されている状況だ。

これについて昨年トスカーナGPとしてイタリア3グランプリの一翼を担ったムジェロ・サーキットでは、今年も代替開催を引き受ける用意のあることを地元市長が強調した。
さらにこうした動きを裏付けるように、先に当地で行われた2輪のモトGPの視察にF1のステファーノ・ドメニカリ/CEOが訪れたことが発覚、噂に拍車を掛けている。

2020年はイタリアGP(モンツァ)、ロマーニャGP(イモラ)と合わせ、17戦中の3戦をイタリアでの開催が占めた。

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アゼルバイジャンGPのスチュワードにエンリケ・ベルノルディ氏

Enrique Bernoldi (C)Ex.Arrows F1

FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるアゼルバイジャンGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元アロウズのF1ドライバーであるエンリケ・ベルノルディ氏(42歳:ブラジル)を指名した。
ベルノルディ氏がスチュワードを務めるのはこれが初になる。

同氏は2001-2002年に掛けて当時のアロウズからF1参戦、最高位は8位(2001年ドイツGP)。
ちなみに2001年のチームメイトはマックス・フェルスタッペン(現レッドブル)の父であるヨス・フェルスタッペンだった。

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レッドブル、『テゾス』とテクニカル・パートナーシップ契約

『Tezos』 (C)Redbull Racing
レッドブル・レーシングは、仮想通貨などブロックチェーンを扱う先進IT企業である『テゾス』と、テクニカル・パートナーシップ契約を結んだことを明らかにした。
契約年数など詳細は不明。
これにより同社のロゴがサイドポンツーンやハロー(頭部保護装置)のバーなどに掲出されることになる。

同社のフーベルトゥス・ソンハウザー 会長は今回の契約について「レッドブル・レーシングが今回チーム専属のプラットフォームにわれわれを選んでくれたことに感謝する。
テゾスのブロックチェーンは進化と適応を目的にデザインされており、F1のトップにあるレッドブル・レーシングと基本理念を完全に一致する。
今回の契約が両者に成功をもたらす素晴らしいパートナーシップになると確信している」と、歓迎のコメントを明らかにした。

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2021/06/02

ハミルトン(メルセデス)、大坂なおみ(テニス)の主張を擁護

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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全仏オープン大会で「アスリートの心身状態が無視されている」と主張、公式記者会見への参加を拒否し、罰金を科せられたプロテニスの大坂なおみ選手の主張について、F1レジェンドであるルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が賛同の意を表明した。

それによればハミルトン自身も差別意識による心身障害に悩んでいたとして、他にも救われるべき多くの人たちがいるとしたもの。
「僕らはみんな同じ一人の人間であって、何も差別される理由はない。
心ないメディアの言動が多くの人を苦しめてきた」と、主張した。

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オーストラリアGP、今年も開催は困難か

Albert Park Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今季11月21日に予定されるアルバートパーク特設コースでのオーストラリアGPだが、今年の開催にも疑問符が投げ掛けられている。
地元メルボルンの州政府が国外からの入国に掛けられた規制を緩める姿勢がみられないためだ。

昨年、開幕戦としてカレンダーに掲載されたオーストラリアGPは、フリー走行1回目セッションのスタート直前に新型コロナウイルスの影響により中止に追い込まれた。
今年は開幕戦の『権利』を手離し、第21戦としてカレンダーに掲載されたが、これについても実現できない場合、バーレーン・サーキットが開催を受け持つ代替案が浮上してきた。
その場合、昨年サクヒールGPとして行われたように、バーレーン・サーキットの外周部分を使ったセミ・オーバルのコースが使用される可能性が高い。

なおその他にもアメリカGPを除くアメリカ大陸でのグランプリ(メキシコ、ブラジル)にも開催懸念が、また東京五輪を抱える日本についても不安が指摘されているという。

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9月予定のオランダGP、コロナ制限解除に期待

Redbull Zandvoort Demo (C)Redbull Racing
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新型コロナウイルスの影響により、オランダでも現在大規模な集会やスポーツイベントには制限が掛けられているが、これらの規制が9月を目途に解除される予定とのこと。
その場合、9月5日曜日に決勝レースのF1オランダGPは、真っ先のその恩恵が受けられる見通しだ。
実現すれば、一日最大10万人以上が見込まれる。

昨年5月、実に35年ぶりとなる復活開催を予定したザンドフールト・サーキットでのオランダGPは、同国のスーパースターであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の活躍もあり、盛り上がったもののコロナ禍で中止に。
今シーズンは9月に移動したが、目下ランキング1位ということもありさらに盛り上がることが期待されている。
ただ新型コロナウイルスの勢いは欧州でもいまだ見極めがつかない様相で、予断を許さない状況が続いている。

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2021/06/01

レッドブル、ペレスとの契約交渉は夏休み以降に

Sergio Perez (C)Redbull Racing
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ここまで開幕5戦を終え、2014年以来となるコンストラクターズ・ランキング1位の座に復帰したレッドブル・レーシングでは、早くも来季ドライバーについて話題に上がっている。
昨年のアルボンがランキング7位だったのに対し、今年のセルジオ・ペレスは現在5位、チームの好成績に貢献しているのは間違いないところと言える。

しかし今年末までとされる同選手との契約について、同グループのヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーは次のようにコメントしている。

「決勝レースにおいて、間違いなくペレスは期待通りのペースをみせている。
とりわけタイヤのコントロールに長けていて、使い古したタイヤで走り抜く技術は一級だ。
ただ難点を挙げるとすれば、予選のパフォーマンスに少々欠けるということか。
その点については改善が必要だと考えている」

「来年のドライバー・ラインナップについてはまだ語るのは早計だ。
ただフェルスタッペンは問題ないとして、ペレスは1年契約なので夏休み明けくらいには話し合いを始めることになるだろう」と、ペレス残留に前向きな姿勢を滲ませた。

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スプリントレース導入で『グランドスラム』ポイント案が浮上

Image (C)Ferrari S.p.A
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今シーズンからイギリスGPなど3戦で初めて導入されることが決まっている『スプリントレース』だが、そのポイント・システムにさらなる提案がなされている。

これを提唱するのはF1でCEO(最高経営責任者)を務めるステファーノ・ドメニカリ氏で、それによれば「公式予選、スプリントレース、さらに決勝レースのすべてを制したグランドスラムのドライバーに、スペシャルのボーナス・ポイントを与える」というもの。
同氏は「若いファンが増える新しい時代に合わせ、F1もさらに魅力あるものにしなければならない」としている。

なおこれはすでに決まっているスプリントレースでの1位3点、2位2点、3位1点とは別のものになる。
ただ導入するとしても今シーズンには間に合わず、来年以降からになるとみられる。

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リカルド(マクラーレン)、次戦で新シャシー投入

Daniel Ricciardo (C)McLaren Group
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マクラーレン・レーシングは、次戦アゼルバイジャンGPで同チームのダニエル・リカルドへ、ブランニューのシャシーを投入することを明らかにした。

これまでのところ特にシャシーに異常は認められないものの、ここまでリカルドはドライビングに困難を訴え続けてきた。
開幕からチームメイトのランド・ノリスが好調な走りをみせる一方で、リカルドはしばしば後れを取っていて、新シャシーの投入で一気に不安を一掃しようというものだ。

なお前戦モナコGPで披露した『ガルフ・カラー』の特別カラーリングは各方面から好評な反響を得ているものの、事前の案内通り一戦限りのもので、アゼルバイジャンでは従来のものに戻されるという。

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