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2021/04/19

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(4/18)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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2021年F1グランプリの第2戦、エミリア・ロマーニャGP決勝は、波乱の多い展開の中で、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンが盤石のドライビングとともに今季初勝利を挙げました。

スタートの約1時間前に雨が降り出したことから、予選での使用タイヤにかかわらず、全ドライバーがスタートタイヤを選択可能な状況となりました。
Hondaパワーユニット勢は、Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーのみがウエットタイヤを装着し、フェルスタッペン、セルジオ・ペレス、角田裕毅は浅溝のインターミディエイトを選択しました。

スタートでは、3番グリッドのフェルスタッペンが素晴らしい飛び出しを見せ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)のインを突くと、首位を奪い取ります。
ペレスはそこに並びかけて3ワイドになり、3番手を確保。
しかし、厳しい路面コンディションも あり、ペレスはその後4番手にポジションを落としてしまいます。
この直後にアクシデントが発生し、セーフティカー(SC)導入となりました。

SC走行が明ける直前に、ペレスはターン9でコースアウトし、2台に抜かれます。
この際に、コース復帰後すぐにポジションを戻したものの、これがSC走行中の追い越し行為と裁定され、タイムペナルティーを科されました。

ウエットタイヤでスタートした各車は苦戦を強いられ、ピットインしてタイヤ交換を余儀なくされましたが、ガスリーも同様に15周目でインターミディエイトタイヤに交換。
これにより後方へと大きくポジションを下げる形になります。

角田はオープニングラップで最後尾から14番手までジャンプアップ。
ペースの上がらないガスリーを交わして、序盤で13番手まで順位を上げました。

路面は徐々に乾いていき、2番手のハミルトンからのプレッシャーも強まってきたことから、Red Bull Racingはフェルスタッペンを27周目にピットインさせ、ドライ用のミディアムタイヤに交換。
ハミルトンもこの直後にピットインしましたが、コース復帰後にはフェルスタッペンが5秒近くのリードを築いて首位をキープしました。
この後、ハミルトンのコー スアウトもあり、フェルスタッペンは大きくリードを拡大。
しかし、34周目にジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)とバルテリ・ボッタス(メルセデス)が激しくクラッシュし、レースは赤旗中断となりました。

この中断によって、各車はタイヤ交換が可能となり、フェルスタッペンはミディアム、ペレスと角田はソフトを装着。リスタート時にはフェルスタッペンがハーフスピンを喫する場面もありましたが、首位をしっかりと維持。
中断前にペナルティーを消化していたペレスは4番手までポジションを戻しました。
角田もリスタートで9番手までポジションを上げたものの、ターン2でスピンを喫してポイント圏外まで順位を落としてしまいました。

その後、ペレスもターン6でスピンしてしまい、最終的に12位でフィニッシュ。
角田は13位に終わりました。ガスリーはレース再開後から素晴らしい追い上げを見せ、キミ・ライコネン(アルファロメオ)をオーバーテイクすると、ランス・ストロール(ア ストンマーティン)やダニエル・リカルド(マクラーレン)へ最後までプレッシャーをかけ続け、7位入賞。
6ポイントを獲得しました。

フェルスタッペンは後続との差を大きく広げ、最後は20秒以上のリードを保ったままチェッカーフラッグ。
今季初勝利を挙げました。
この勝利は、Hondaとしては79勝目、イモラでHondaエンジン搭載マシンが勝利するのは、1991年のアイルトン・セナ選手以来 となります。

※レース後、他車にペナルティーが科されたため、ペレスは11位、角田は12位に繰り上がりました。


【山本 雅史(マネージング・ディレクター)】

「今シーズンは序盤戦が非常に大事だと思って臨んでいますが、この2戦目でフェルスタッペン選手が初勝利を挙げてくれたことを本当にうれしく思っています。
今日の表彰台でRed Bull Racing Hondaという名前を聞いたときには、グッとくるものがありました。

レース前に突然雨が降るという難しいコンディションの中で、フェルスタッペン選手の雨の中の走らせ方、うまさが光り、本当にいいレースをしてくれました。
また、われわれのマシンが十分に戦えることがよく分かったレースでもあるので、改めてここからも一戦一戦大事に戦わなくてはいけないと感じています。
々バーレーンの開幕戦ではハミルトン選手が優勝し、フェルスタッペン選手が2位でしたが、今日はその逆の結果になりました。
この先も同じような戦いが続いていくのではないかと思っていますが、今日は改めて王者ハミルトン選手の速さが光ったレースでもあり、この先も楽なレースになるとは全く思っていません。
われわれにはあと21戦が残されているのみですが、ここからも一戦ずつしっかりと戦いきることが、最終的な結果につながると思っていますので、それを信じて全力でレースに挑んでいきます。
今日も含め、ここまで応援を続けてくれているファンの皆さんに改めて感謝を申し上げます。
そして、これからも一緒に喜びを分かち合えればと思っていますので、引き続きのご声援をよろしくお願いいたします」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のエミリア・ロマーニャGPでRed Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手が、今シーズン初優勝を果たしました。
スタート前に降り出した雨の影響により、非常に難しい路面コンディションの中でアクシデントが多発し、赤旗中断などがあるトリッキーなレース展開でしたが、ドライバー、チーム、そしてHondaのメンバーそれぞれが着実な仕事をしたことで得られた勝利です。
懸命な開発によって競争力のあるPUを送り込んでくれたHRD-SakuraとHRD-UKのメンバー、そして素晴らしい車体を開発してきたRed Bull Racingに感謝の言葉を贈ります。

5番手スタートのScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、序盤のウエットタイヤでの走行で一時は大きくポジションを落としましたが、粘り強い走りで巻き返しを見せ、7位入賞を獲得してくれました。
Red Bull Racingのペレス選手、Scuderia AlphaTauriの角田選手も、ともにいい走りを見せていましたが、残念なことに濡れた路面でスピンを喫し、完走を果たしたもののポイント圏外に終わりました。
まだ2戦を終えたところですが、いい戦いができていることをうれしく思っています。
ここからも長いシーズンが続きますが、一戦一戦を大事に全力で前進を続けていきます」

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 1位)

「今日の優勝は本当にうれしいですし、この勝利はチームとHondaのメンバー全員のものだと思います。
今日はいいスタートを切れたことがカギだったと思います。
昨年はいつもウエットタイヤでのスタートに苦しんでいましたが、改善のためにみんなで懸命に努力してきました。
特にレース序盤のコンディションが非常に難しかったですし、コースアウトしないように走り続けることが本当に難しかったのですが、結果的にトラブルフリーでレースを終えることができました。
後ろからルイス(ハミ ルトン)がよくついてきていたので、僕がレースを支配したと言えるほど速かったとは思いませんし、赤旗中断からの再開後にあそこまで上がれたということは、彼のマシンに速さがあったということだと思います。
勝利できたのはチームが正しいタイ ヤ選択をしてくれたからですし、すべてをうまくマネージしてくれました。
インターミディエイトタイヤの摩耗状況を考慮すると、スリックタイヤに交換するタイミングは難しかったのですが、チームが正しいときにピットに呼んでくれました。リス タート前にタイヤを温める際、一瞬スピンしそうになったのですが、幸運にも無事にレースを続けることができました。
まだまだ僅差なので改善することがありますが、今日のところは結果に非常に満足しています。
ポルトガルは素晴らしいサーキッ トなのでレースが楽しみですし、その後のバルセロナはどんなところかよく理解できているサーキットです。
これからどこまで行けるか分かりませんが、今のところはいいシーズンのスタートを切れていると思っています」

【セルジオ・ペレス(レッドブル)】(決勝11位)

「今日のコンディションはとても難しく、いくつかのミスが結果に響いてしまいました。
タイヤを一定の温度に保つのに苦しみ、セーフティカー走行中にコントロールを失って、10秒ペナルティーにつながってしまいました。
もちろん、マシンに慣 れることや今日の出来事から学ぶことは重要ですが、気分は落ち込んでいて、自分自身にがっかりしていますし、チームにもとても申し訳ないです。
リスタートの時点では表彰台は狙えると思っていましたし、マシンのペースもよかったですので、1-2フィニッシュも可能だったと思います。
今は次のレースに切り替え、チームとハードワークをして、強くなって戻ってきたいと思います」

【角田 裕毅(アルファタウリ)】(決勝12位)

「見ていたファンの皆さんにとっては、素晴らしいレースになったと思いますが、僕は自分自身にがっかりしていますし、チームにも申し訳なく思っています。
いいレースができていて、ペースもすごくよかったので、赤旗中断後のスピンは本当に残念でした。
ウエットでF1マシンを走らせるのは初めてでしたが、慎重に、特に加速では気を付けなければならないと学びました。
レインコンディションの中、インターミディエイトタイヤでスタートしたのも難しかったのですが、異なるコンディシ ョンでこのタイヤがどう機能するのかを理解する貴重な機会になりました。
今日はポイント獲得が可能だったはずですが、すべてが学びになったので、この経験を次戦に活かしていきたいと思います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 7位)

「今日は間違いなく厳しい一日でした。
5番手からのスタートでしたが、スタート時のタイヤ選択が周りと異なり、後方まで順位を下げてしまいました。
とても残念ではあるものの、戦い続け、赤旗中断後は順位を挽回して7位に入り、ポイントを獲 得できたことはよかったです。
簡単なレースではなかったので、ポイント獲得で終われたことはポジティブです。
ただ、今日のスターティンググリッドを考えればもっと上を目指せたと思います。
土曜日にはマシンのポテンシャルを示すことができたので、次はレースウイークすべてでそれを発揮する必要があります」

提供:本田技研工業(株)

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