ハード(C3)コンパウンドによる長いスティントがレースの鍵となる (ピレリ)
2020 アブダビグランプリ 決勝
2020年12月13日、ヤス・マリーナ
キーポイント
レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、キャリア通算 10 勝目となる今シーズン 2 勝目をポールトゥウィンで飾りました。ポールポジションからの優勝は、アブダビグランプリで 6 年連続となりました。フェルスタッペンは、ミディアム – ハードと繋ぐ 1 ストップ戦略を採りました。2 位、3 位に続いたメルセデスのバリテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンをはじめ、他の 6 名のドライバーも同じ戦略を使用しました。
・スタート時には、トップ 3 グリッドをはじめとするドライバーが装着したイエロー・ミディアム、レッド・ソフト、ホワイト・ハードの全 3 種類のコンパウンドが見られました。ハードを選択したドライバーは、長いスティントによるトラックポジションアップを狙っていました。
・10 周目のセーフティーカー導入がレースに重要な影響を及ぼし、上位勢を含む多数の
ドライバーがハードタイヤへ交換しました。この時、ステイアウトしたドライバーは、フェラーリの両ドライバー、ルノーのダニエル・リカルド、ハースのケビン・マグヌッセン、アルファロメオのアントニオ・ジョヴィナッツィでした。
・ハードタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、11 番グリッドからスタートしたリカルドでした。リカルドは、39 周のオープニングスティントを走行して 7 位を獲得しました。
・1 ストッパーが主流となり、2 ストッパーはウィリアムズのニコラス・ラティフィとマグヌッセンのみでした。唯一の 3 ストッパーは、マグヌッセンのチームメイトのピエトロ・フィッティパルディでした。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハード C3 : 多くのラップで使用され、レースの基盤を構成するタイヤとなりました。セーフティーカー導入によって、大半のドライバーが予定よりも早くハードへ交換しました。4名のドライバーが、長い第 1 スティントを狙ってハードでスタートしました。また、9 名のドライバーが、セーフティーカー導入周回からフィニッシュまでの 45 周のスティントを走行し、ハードタイヤの非常に低いデグラデーションレートと一貫した性能を示しました。
・ミディアム C4 : 11 名のドライバーが、スタート時にミディアムを装着しました。レースで重要な役割を演じると予測されていましたが、セーフティーカーの導入によって、その役割は限定的となりました。フェラーリのシャルル・ルクレールとアルファロメオのジョヴィナッツィは、ミディアムでスタートし、セーフティーカー導入周回中ステイアウトしました。また、リカルドは、ファイナルラップでミディアムを使用してファステストラップを記録しました。
・ソフト C5: 限定的な使用となり、5 名のドライバーが第 1 スティントで、フィッティパルディのみがファイナルスティントでソフトを装着しました。ソフトは、他のコンパウンドよりも若干大きなデグラデーションを示していました。
ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「セーフティーカーがレースに大きな影響を及ぼしました。ピットストップのロスタイムを抑制すべく、大半のドライバーが予定よりも早いピットストップをセーフティーカー導入周回中に行いました。この結果、ハードタイヤがレースの鍵となり、ドライバーたちはフィニッシュまでタイヤマネジメントに徹することを余儀なくされましたが、ハードタイヤは 45 周の走行というチャレンジに非常に良く持ちこたえました。各チームは、我々の予測通りの戦略を採用し、スタート時には全 3 種類のコンパウンドが見られました。レース週末を席巻したマックス・フェルスタッペンと、極めて困難な状況下に素晴らしい 17 レースを開催した Formula 1 を称賛したいと思います。我々は、火曜日に開催されるヤングドライバーテストのためにアブダビに残ります。このテストは、2020年型タイヤの最後の使用機会となります」
ピレリジャパンプレスリリース
| 固定リンク
最近のコメント