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2020年11月

2020/11/30

ハミルトン、ミディアム – ミディアム – ハードと繋ぐ完璧な2ストップ戦略で優勝 (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 バーレーングランプリ 決勝
2020年11月29日、サヒール

キーポイント
• ハースのロマン・グロージャンの重大な事故後のバリア補修のために、レースは1時間以上遅延しました。幸い、グロージャンは軽症でした。
• リスタートルールの下、各チームはタイヤ交換と修理を行うことができました。メルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス、ルノーのダニエル・リカルド、マクラーレンのランド・ノリスの4名はタイヤ交換を行いませんでした。
• 3周目からのリスタート時、上位9名はミディアムタイヤを装着していました。ハードを装着したドライバー中最上位グリッドのドライバーは、10番グリッドに位置したアルファタウリのピエール・ガスリーでした。
• リスタート後、セーフティーカーが導入されたことと、サーマル・デグラデーションと摩耗を抑制する比較的冷涼な気温25℃・路面温度26℃というコンディションが、スティントを伸ばす効果をもたらしました。
• ポールポジションからスタートしたハミルトンが2ストップ戦略で優勝しました。P Zeroイエロー・ミディアムタイヤでスタートしたハミルトンは、19周目に中古のミディアムへ、35周目にP Zeroホワイト・ハードタイヤへ交換し、22周のファイナルスティントを走行しました。
• 2位を獲得したレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ハミルトンと異なる戦略を採りました。スタート時と再スタート時にミディアムを使用したフェルスタッペンは、第3・第4スティントを新品のハードタイヤで、ファイナルスティントで中古のミディアムで走行しました。フェルスタッペンとハースのケビン・マグヌッセンのみが、4回タイヤ交換を行いました。
• 今年のバーレーングランプリのタイヤ選択が昨年より一段階軟らかいものだったこともあり、ピットストップ数は例年よりも多くなりました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2 : 6名を除く他の完走者がファイナルスティントで使用したハードタイヤは、路面が粗いバーレーンの路面でスピードと強さを示しました。ガスリーは、1周目を除く全ラップを2セットのハードで走行し、6位を獲得しました。
• ミディアムC3 : 本日の代表的なコンパウンドとなりました。予選Q2をミディアムで通過したトップ10グリッドを含む大半のドライバーがスタート時に装着したミディアムは、性能と耐久性の良好なバランスを示しました。ハミルトンは、レースの半分以上をミディアムで走行しました。フェルスタッペンは、11周のファイナルスティントをミディアムで走行し、ファステストラップポイントを獲得しました。
• ソフト C4 : マクラーレンのカルロス・サインツのみがレッド・ソフトでスタートしました。リスタート時、サインツとアルファタウリのダニール・クビアトの2名のみがソフトを装着しました。冷涼なコンディション下でソフトが機能したこともあり、15番グリッドからスタートしたサインツは、一時3位を走行し、最終的には5位でフィニッシュしました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「まず何よりも、オープニングラップでの重大事故においてロマン・グロージャンが軽症で済んだことが救いでした。このことに比べれば、他の出来事は大きな意味を持ちません。そして、現代の安全基準が、この事故から命を救ったと思います。レースに関して、長い中断が戦略に影響を及ぼしました。すなわち、カルロス・サインツがリスタート後のスティントで示した通り、ソフトタイヤが予想以上の性能を発揮しました。また、ミディアムタイヤのスティントがより長くなったと思います。この点は、ハミルトンの走行に代表されます。ハミルトンは、2つのロングスティントをミディアムで走行後、ハードタイヤへ交換してフィニッシュしました。ガスリーが2セットのハードを使用した2ストップ戦略で6位を獲得するなど、レース全体を通して、広範囲に渡る戦略が展開されました。F2でもタイヤマネジメントが極めて重要となり、ミディアムタイヤが数名のドライバーにとって重要な役割を演じました。デレトラズのみがミディアムでスタートし、その後ハードへ交換する戦略を完璧に活かし、Formula 2の特徴とも言える後方からの激しい追い上げを見せました」

ピレリジャパン・プレスリリース

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クビアト(アルファタウリ)、事故でペナルティ・ポイント

FIA
29日(日)行われたバーレーンGP決勝レース中に起きたストロール(レーシング・ポイント)とクビアト(アルファタウリ)との接触事故について、同GPのレーススチュワード(審査委員)は関連したビデオやテレメトリーのデータ等を検証した結果、クビアトにその大きな原因があるとして、ペナルティ・ポイント2点を科したことを明らかにした。
今回の処分でクビアトは過去12か月で計4点のペナルティ・ポイントということになった。

なおクビアトにはレース中、すでに10秒のストップ&ゴー・ペナルティが科せられているが、結果11位でゴールしたことを考えるとこのタイムペナルティがなければポイントを獲得できたかも知れない。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(11/29)

Podium Scene (C)Redbull Racing
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第15戦バーレーンGPの決勝は、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンが2位・3位でそろって表彰台に登壇。
Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーも6位入賞を果たし、Hondaパワーユニット勢は3台がポイントを獲得しました。

オープニングラップでロマン・グロージャンはダニール・クビアトの前を横切る形でコースアウトし、高速でコース外のバリアに衝突。
マシンは真っ二つに割れ、大きな炎が上がりましたが、幸いにもグロージャンは自力で脱出し、深刻な事態は免れました。
これにより赤旗が掲示され、レースは1時間以上中断となります。

レースはスタンディングスタートで再開されましたが、そのグリッドは2番手にフェルスタッペン、5番手にアルボン、9番手にガスリー、15番手にクビアトとなりました。
Red Bull Racingは2人ともスタート時に履いていたミディアムタイヤで再開に臨み、首位のルイス・ハミルトン(メルセデス)を追いました。

クビアトは、再開後のレースでも、ターン8でイン側に切り込んできたランス・ストロール(レーシングポイント)と交錯し、ストロールのマシンは横転してストップ。
これによりセーフティカーが出動し、クビアトには10秒のタイム加算ペナルティーの裁定。ピットイン時に消化し、大幅にポジションを落とす結果となりました。

ミディアムタイヤでスタートしたガスリーは、赤旗中断の間にタイヤ交換を行い、ハードに変更して再開後のレースに臨みました。

また、フェルスタッペンは、1度目のピットストップを終えたあと、ハミルトンよりも先にピットインをして新品タイヤに交換する戦略を採ります。
しかし、2度目のピットストップでは作業時間が多くかかってしまったこともあり、ハミルトンの約3秒後方でレースに復帰します。

アルボンは、リスタート後にバルテリ・ボッタス(メルセデス)の前方で4番手につけると、前を行くセルジオ・ペレス(レーシングポイント)へプレッシャーをかけながらレースを進めます。
ミディアムタイヤで2スティントを走行した後、ハードタイヤへの交換を行うも、なかなか差を詰めることができませんでしたが、残り3周となったところでペレスのMGU-Kにトラブルが発生してリタイア。
これで3位を手に入れたアルボンは、自身2度目の表彰台登壇を果たしました。
また、Honda PUとしてのダブル表彰台は、昨年のブラジルGP以降で通算3度目となります。

アルボンが2ストップ、フェルスタッペンは3ストップとなる一方で、ガスリーは1ストップ戦略を採用。
ハードタイヤを持たせながら粘り強く走りますが、終盤で5番手から7番手までポジションダウン。
しかし、ペレスのリタイアによって順位を1つ上げ、6位でフィニッシュしました。

クビアトは、10秒のペナルティーにもかかわらず、11番手まで追い上げましたが、前を行くシャルル・ルクレール(フェラーリ)に迫っていたところで、ペレスのリタイアによるセーフティカーが出動。
そのままレース終了となり、11位でチェッカーフラッグを受けました。

次戦は1週間後、再びバーレーン・インターナショナル・サーキットが舞台となりますが、コースレイアウトが外周ルートを使用する形に大きく変更され、サクヒールGPとして開催されます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)

「もちろんレースの初めで今日のような大きな炎を見るのはとてもショッキングです。
ああいった炎が出るということは悪いことが起こっているということなので、ロマン(グロージャン)が自力で脱出できたことや、治療で治るケガだったことにみんなが胸をなでおろしましました。
彼の少しでも早い回復を祈っています。
ああいった事故はなるべく見たくないものですが、ドライバースーツの安全性は素晴らしいですし、ヘイローがガードレールを彼の頭の上に押し上げたことで、本当に今日は彼の命を救ったと思います。
レースではルイス(ハミルトン)についていくためににできることをすべてしたので、あれ以上できることはあまりなかったのですが、残念ながら僕たちにはスピードが足りていませんでした。
もう少しプレッシャーをかけられたかもしれませんが、マシンのペースを考えれば結局は2位が今日のベストな結果だったと思います。
ダブル表彰台はチームにとって素晴らしいことですし、アレックスのことを思うとうれしく感じます。
ここではマシンの動きはいいようなので来週レイアウトが変わってどうなるか楽しみですが、できればもう少しペースを上げて、できる限りのリザルトを得られればと思っています」


【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 3位)

「今日の結果は運の要素があったことは否定しませんし、セルジオはいいレースをしていました。
ただ、僕らも何かが起こったときに、チャンスをつかみ取ることができる位置にいたからこその結果なので、とてもうれしいです。
チームはセルジオのエンジンに問題が起こっているかもしれないと伝えてくれたとき、彼のマシンからオイルが漏れているかもしれないと考えました。
そこで彼の真後ろにはつきたくないと思い、ラインを外して走り、それがうまくいきました。
金曜日のマシンダメージから、チームのみんなは素晴らしい仕事ぶりで土曜に向けてマシンを準備してくれたので、こうしてそれに報いることができてよかったです。
このレースウィークでは、ペースがずっとよかったので、それが結果に結びついてうれしいです。
結果には表れていませんでしたが、ここ数戦で徐々に向上していたと思いますし、今週末さらに前進できたことに満足しています。
来週は異なるレイアウトですが、特性は似ているので、この再現ができればと思っています。パドックの全員がそうだったように、僕もロマンがあのアクシデントの後で、自力でマシンから出たのを見てほっとしました。
あの場面を見返すとショッキングですし、安全分野の担当チームは素晴らしい仕事をしてくれたと思います」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(決勝11位)

「11位で終えるというのはとてもフラストレーションが溜まります。
オープニングラップでは、ロマンの動きに最初は少し怒りを感じましたが、炎が上がり、クラッシュのひどさを目の当たりにして、とても心配になりましたし、無事を願っていました。
幸いなことに深刻な状態にならなくてよかったです。
その後、2度目のレーススタートでは、ストロールとのインシデントが起こりました。
僕は彼の内側にいたのに、彼はまるで僕がいないかのようにターンインしてきたと感じました。
自分のマシンを完全に縁石の内側に入れましたが、あれ以上できることはありませんでした。
したがって、この僕へのペナルティーというスチュワードの見解には同意できません。この裁定で僕のレースは台無しになってしまったので、残念です。
憤りを感じますが、残念ながら結果は覆りません」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 6位)

「今日なによりも大切なのは、ロマンがあの恐ろしいクラッシュから自力で脱出する姿を見られたことです。
ショッキングなシーンでしたが、彼が無事だったことを心からうれしく思いましたし、彼が回復して、早く復帰してくれることを願っています。
パフォーマンス面では、自分たちの仕事ぶりに大満足です。
ギャンブルとも言えるリスキーな戦略を採りましたが、それが功を奏しました。
自分のキャリアでも一番タフなレースだったかもしれません。
コクピットの中で多くのハードワークをして、なるべくタイヤを傷めないようにマネージしながらプッシュして、可能な限り多くの周回を走ろうと取り組みました。
本当に難しいことをやってのけなければいけませんでしたが、僕らにとっては今年のベストレースの一つと言える結果を得ることができました。
最大の結果を残し、またポイントを獲得できたことがうれしいです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「本日のレースは、スタート直後の大きな事故でいきなり長い赤旗中断となりましたが、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が2位、アルボン選手が3位表彰台と、我々にとって中東3連戦の初戦はポジティブな結果となりました。

2人のドライバーともにレースを通して堅実なドライブでダブルポディウム、加えてフェルスタッペン選手がファステストラップを獲得してくれことをとてもうれしく思っています。
Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は全マシンの中で唯一の1ストップ作戦を取りましたが、こちらも粘り強くタイヤをマネージしながら6位と、いい結果でレースを終えてくれました。
クビアト選手については再開直後の接触によりペナルティーを受け、11位と惜しくも入賞を逃しました。
来週は、今週と同じバーレーン・インターナショナル・サーキットで、レイアウトを変えてのレースが行われます。
今回のいい結果を次戦、そして最終戦のアブダビGPにつなげ、さらによい戦いができるように準備を進めていきます。

最後に、スタート直後のクラッシュでハースのグロージャン選手に幸いにも深刻なケガがなかったことにとてもホッとしています。
昨今では稀に見る大きな事故でしたが、現代のF1マシンの安全性の高さを証明することとなったと感じており、FIAやチームの安全に対する取り組みに、改めて敬意を表したいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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レーシング・ポイント、痛恨のWリタイヤ

Sergio Perez (C)Racing Point
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前戦のトルコGPまで、メルセデス&レッドブルに次ぐコンストラクターズ・ランキング3位とチーム史上最高の成績を挙げていたレーシング・ポイントだが、今回はストロールが社と接触して転覆リタイヤ、ペレスに至ってはあとチェッカーまで数周というところまで表彰台圏内を走っていながら派手な炎と白煙を上げてリタイヤするなど共倒れに。

一方、直接のライバルであるマクラーレンは前戦とは打って変わってノリスが4位、サインツも5位でフィニッシュするなど大量得点を重ね、レーシング・ポイントを逆転する好成績を見せつけた。

これにより大量17ポイントもの差を付けられてランキング4位に転落したレーシング・ポイントでは、ピット・ギャントリーで頭を抱えるオットマー・サフナウアー代表の姿が国際映像で世界に配信される始末となった。

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大波乱のバーレーンGPはレッドブルがW表彰台獲得

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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11月29日(日)17時10分(日本時間:23時10分)から今季F1第15戦バーレーンGPの決勝レースがバーレーン国際サーキットを舞台に全57周で行われた。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
スタート時の天候は曇り、気温は25度、路面温度28度、路面はドライコンディションと報告されている。

スタート直後、1コーナー先で後方に位置したグロージャン(ハース)がコースアウト・クラッシュ、炎上して赤旗中断となった。
マシンは前後に真っ二つという大事故になったが幸いドライバーに大きな怪我はない模様。
他のすべてのマシンはピットレーンに一列になって留め置かれている。

約80分ほど遅れてレース再開。
セーフティカーに先導されて隊列は再始動の後、グリッドに着いて再度スタンディングスタートとなった。
この段階での上位はハミルトン(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、ペレス(レーシング・ポイント)、ボタス(メルセデス)、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、オコン(ルノー)、ガスリー(アルファタウリ)、ベッテル(フェラーリ)の順となっている。
しかしストロール(レーシング・ポイント)のマシンが他車と接触して転覆、レースはダブル・イエローコーション&セーフティカー先導に。

9周目、今度は無事にレース再開。
ストロールと接触のあったクビアト(アルファタウリ)に10秒のタイムペナルティが通告される。
残り3周となった54周目、2位を走っていたペレス(レーシング・ポイント)が炎と白煙を上げてストップ、レースは再びセーフティカー先導となり、そのままチェッカーフラッグとなった。
優勝はポールポジションからスタートのハミルトン(メルセデス)で、アイフェルGP以来5戦連続で今季11勝目、自身通算95回目の快挙となった。
2位フェルスタッペン、3位アルボンとレッドブルの二人が共に表彰台獲得で、アルボンにとっては今年のトスカーナGP以来2度目の最高位、またレッドブルにとってW表彰台は2017年の日本GP以来の快挙になった。

4-5位はマクラーレンのノリスとサインツが入り、今回ノーポイントに終わったレーシング・ポイントを逆転する結果になった。
6位ガスリー(アルファタウリ)、7位リカルド(ルノー)、8位ボタス(メルセデス)、9位オコン(ルノー)、10位ルクレール(フェラーリ)までが入賞。
以下、11位ペナルティに泣いたクビアト(アルファタウリ)、12位ラッセル(ウィリアムズ)、13位ベッテル(フェラーリ)、14位ラティフィ(ウィリアムズ)、15位ライコネン(アルファロメオ)、16位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、17位マグヌッセン(ハース)、最後ストップした18位のペレス(レーシング・ポイント)までが完走。
リタイヤとなったのはストロール(レーシング・ポイント)とグロージャン(ハース)となった。

次戦のF1第16戦サクヒールGPは来週、12月06(日)20時10分(日本時間:翌2時10分)から今度は同じバーレーン・サーキットの外周コースを舞台に全87周で行われる。

バーレーンGP決勝レースの結果はこちら
バーレーンGPの画像はこちら

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2020/11/29

ホンダ系チーム、公式予選コメント(11/28)

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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今日のバーレーンGPの予選で、HondaのPUを搭載した4台すべてが予選Q3への進出を果たしました。
Honda勢の4台揃ってのQ3進出はエミリア・ロマーニャ以来の2戦ぶり、今季2回目となります。

昨日のFP2でのアルボンのクラッシュの後、Aston Martin Red Bull Racingは、シャシーの交換を行い、今日のセッションにマシンを間に合わせました。
FP3ではアルボンが力強いペースで走り、チームメートのフェルスタッペンはトップタイムを記録。
予選ではScuderia AlphaTauri Hondaの2台も競争力のあるペースで走り、Honda PUを搭載した4台は危なげなくQ1突破を果たしました。

明日のスタートタイヤを決めることになる予選Q2では、どのチームもソフトタイヤでの決勝スタートを避けるべく、ミディアムタイヤでのQ2突破を目指し、接戦を繰り広げました。
Red Bull Racingのフェルスタッペンとアルボンはトップ5でQ3に進出し、Scuderia AlphaTauriのクビアトとガスリーも9~10番手でQ3進出を果たしました。

Q3では、フェルスタッペンが最初のタイムアタックでトップから0.2秒差でメルセデスの2台の間に入ります。
しかし、最後のタイムアタックではライバルほどタイムを伸ばせず、3番手に終わりました。
フェルスタッペンは路面の汚れが少ない奇数列からスタート。
予選自己ベストタイの結果だったチームメートのアルボンは、その隣の4番グリッドからレースを開始します。

トップ4以降のバトルは10番手までの7台が0.296秒の間に入る接戦になりました。
僅差の戦いの中で、ガスリーが8番手、クビアトが10番手でQ3を終えています。
結果としてイモラでの予選と同じく全4台がトップ10入りを果たし、明日は4台ともに戦略的に有利なミディアムタイヤでレースをスタートします。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「予選のアタックはまずまずでしたが、低速コーナーでリアのグリップを欠いてしまった部分がありました。ただ全体としてはいい予選だったと思います。

もちろんポールポジションを獲りたかった気持ちはありますが、それは現実的ではない状況でしたし、あまり汚れていない奇数側3番グリッドからのスタートという結果は悪くないと思っています。
ここはタイヤに非常に厳しいサーキットなので、ベストな選択をしていければと思いますし、レースがどうなるか楽しみにしています。
僕たちはタイヤについていくつかの選択肢を残しているので、明日のレースで正しいチョイスをできることを願っています。
メルセデスと戦えるかという点についてはいつも難しい部分ですし、今日も彼らはいい走りを見せていました。
ただ、明日のレースではできる限り彼らの近くを走り、チャンスを見出せればと考えています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 4位)

「もう少しいい結果が欲しかったと思う部分もありますが、自身の予選でのベストリザルトに並べたことはうれしく思っていますし、昨日起こったことを考えればいい結果だと感じています。
2台が2列目からスタートできるということも、メルセデスと戦っていくうえでは僕たちにメリットをもたらしてくれます。
FP3でも調子が良かったので、プッシュしていくつもりで予選に臨みました。
昨日に比べて僕たちは驚くほど速くなっていましたが、まだロングランは走っていないので、明日のレースでどうなるかが楽しみです。
明日はミディアムタイヤでのスタートになりますが、ここではタイヤの摩耗が激しいのでタイヤマネジメントがキーになります。
明日は間違いなく面白いレースになると思います!」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選10位)

「予選では、いい走りができて、非常に満足しています。
Q2で、2種類のコンパウンドのタイヤでそれぞれ一発勝負を行いましたが、手堅い走りができました。
プレッシャーがありましたが、やり切りました。
Q3ではいくつかミスがあったのと、フロントウイングのセッティングがわずかに悪かったので、結果に対してそれほど満足していません。
しかし、予選全体では力強い走りができましたし、いい位置から決勝をスタートできます。
このトラックではタイヤの消耗が激しいので、ここまでの想定とは違います。
これまでもタイヤマネジメントが難しいレースはいくつかありましたが、明日は特に興味深いチャレンジになると思います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 8位)

「2台がそろってQ3に進出し、ポジティブな結果になりました。
チームのことを考えるとうれしいのですが、僕自身は8番手という結果に少しがっかりしています。
レースウイークに入って非常に好調だったので、今日はもっといい結果を望んでいました。
トップ5まで0.1秒差という接戦でしたし、3列目からスタートしたかったと感じています。
しかし、結果は結果ですし、決勝のスタート位置としては十分にいいグリッドだと思います。
明日のレースは非常にエキサイティングなものになることを予想していますし、いい順位でフィニッシュするチャンスがあると考えています。
戦略面では、普段とは少し異なるものになる気がしていますし、チームによって異なるオプションを取る可能性もあると思います。
タイヤのデグラデーションがキーになりますし、明日のレースが楽しみです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のバーレーンGP予選は、4台が揃ってQ3進出を果たし、まずまずの結果になりました。
Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が3番手、アルボン選手が4番手と、2台揃って2列目からレースをスタートできることは、悪くないと思っています。
Scuderia AlphaTauri Hondaの2台については調子のよさを見せていただけに、非常に僅差での8番手と10番手はやや残念な部分もありますが、ロングランペースは悪くないのでレースでポジションを上げてくれればと考えています。
ここのところ予選結果を上手くレースの結果に繋げられていないので、チームと連携して明日はよいポジションでフィニッシュできるように準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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アルボン(レッドブル)、汚名返上の予選4番手

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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28日(土)行われたバーレーンGP予選で、レッドブル・レーシングは2台が揃って第2列に並ぶ3-4番グリッドを獲得した。
明らかにポールポジションを狙っていたフェルスタッペンはともかく、アルボンにとって4番グリッドは2年に渡るF1生活で自己最高位に並ぶものだ。

前日のフリー走行2回目セッションでは派手なコースアウト・クラッシュを演じ、マシンを大破させ大きなショックを受けたアルボン。
チーム代表であるクリスチャン・ホーナー氏からは明らかに不興を買ったようで「正直言ってかなりの損害額」と、指摘されていた。

まだ不透明な来季シートとの兼ね合いもあり、落ち込んでいたアルボンだったが、この予選結果は明らかに励まされるもの。
本人は「まだ予選が終わっただけ。
これを結果に結び付けて名誉挽回を果たしたい」と、日曜日の決勝レースに意欲をみせている。

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バーレーンGP予選、メルセデスAMG勢フロントロウに並ぶ

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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11月28日(土)17時(日本時間:23時)からバーレーン・サーキットを舞台に2020年F1第15戦バーレーンGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

再び全車ソフトタイヤとなった予選Q3、最初のアタックではハミルトンがトップに。
2番手フェルスタッペン、続いてボタス、ペレス、ガスリーの順。
2度目のアタックを終え、ポールポジションを獲得したのはハミルトン(メルセデス)でこれはポルトガルGP以来となる今季10回目、自身通算98回目の快挙となった。
2番手も僚友ボタスがつけ、メルセデスAMG勢のフロントロウ独占。
3番手フェルスタッペン、4番手アルボンとレッドブル勢が2列目に並んだ。
5番手ペレス(レーシング・ポイント)、6番手リカルド(ルノー)、7番手オコン(ルノー)、8番手ガスリー(アルファタウリ)、9番手ノリス(マクラーレン)、10゛んてがクビアト(アルファタウリ)となった。

バーレーンGP決勝レースは29日(日)17時10分(日本時間:23時10分)から全57周で行われる。

バーレーンGP公式予選の結果はこちら
バーレーンGPの画像はこちら

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2020/11/28

予選Q2、ホンダ・パワー勢全員Q3進出

引き続きバーレーンGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。
Q1では全車ソフトタイヤだったが、このQ2では決勝レースを見据えミディアムタイヤ装着車がほとんどだ。

1回目の走行でサインツ(マクラーレン)がマシントラブルでスビン、コース上にストップしたためいきなり赤旗中断、まだ誰も有効なタイムを記録していない。
残り時間約9分でセッション再開。

2度目のアタックを終え、トップはハミルトン(メルセデス)でベストタイムを1分27秒台に入れた。
2番手フェルスタッペン(レッドブル)、3番手ボタス(メルセデス)、以下リカルド(ルノー)、アルボン(レッドブル)、ノリス(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)ねクビアト(アルファタウリ)、ガスリー(アルファタウリ)までがQ3進出。

ここでの敗退はベッテル(フェラーリ)、ルクレール(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてストップしたサインツ(マクラーレン)の5台となった。

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予選Q1、ストロール(レーシング・ポイント)2番手

11月28日(土)17時(日本時間:23時)からバーレーン・サーキットを舞台に2020年F1第16戦バーレーンGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は曇り、空も暗くなったセッション開始時の気温は26度、路面温度は28度、コースはドライコンディションとなっている。

最速はハミルトン(メルセデス)、2番手ストロール(レーシング・ポイント)、3番手アルボン(レッドブル)、以下ボタス(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(アルファタウリ)、サインツ(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、ルクレール(フェラーリ)、ベッテル(フェラーリ)、クビアト(アルファタウリ)、ペレス(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)、ラッセル(ウィリアムズ)、ノリス(マクラーレン)の順。

ここでの敗退はジョビナッツィ(アルファロメオ)、ライコネン(アルファロメオ)、マグヌッセン(ハース)、グロージャン(ハース)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の5台となった。

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フリー3回目、フェルスタッペン(レッドブル)最速タイム

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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11月28日(土)14時(日本時間:20時)からバーレーン・サーキットを舞台に2020年F1第15戦バーレーンGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は28度、路面温度32度、多少風があるがコースはドライコンディションとなっている。
なお初日のフリー走行2回目セッションでクラッシュしたアルボン(レッドブル)のマシンはモノコック交換を強いられたもののPU(パワーユニット)は無事の模様、損傷部の修復は終えている。
なお無効タイムが相次いで不評だった4コーナーでのトラックリミットは今日になって不問扱いと変更されている。

マグヌッセン(ハース)を先頭にコースインしたものの、今回は2021年仕様タイヤのテスト義務がないためか各車の出だしは低調だ。
最速タイムを記録したのはメルセデスAMG勢の前に出たフェルスタッペン(レッドブル)だが、ラップ中たびたびリヤウィングの作動不良をチェックしていたのが気掛かりだ。
2番手ハミルトン(メルセデス)、3番手ボタス(メルセデス)、以下アルボン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)、ノリス(マクラーレン)、クビアト(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ペレス(レーシング・ポイント)というトップ10。
ホンダ・パワー勢はここでも4台共がトップ10圏内に入った。

バーレーンGPフリー走行3回目の結果はこちら
バーレーンGPの画像はこちら

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ライコネン(アルファロメオ)もピットレーン速度違反で罰金

FIA
バーレーンGPのレーススチュワード(審査委員)はまた、やはり27日(金)行われたフリー走行2回目セッション中、キミ・ライコネンにもピットレーン速度違反があったとして、所属するアルファロメオ・レーシングに対し200ユーロ(約2万5千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればライコネンは制限80キロのところを81.3キロで走行したとのこと。
レギュレーションでは1,000ユーロを上限として制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっている。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(11/27)

Bahrain Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今季最後の3連戦の初戦となる第15戦バーレーンGPが開幕しました。
初日はアレクサンダー・アルボンのクラッシュがあったものの、Hondaパワーユニット勢は好ラップタイムをマークし、好調なスタートとなりました。

FP1では時折雨が見られたものの、コース上に影響が出るほどではなく、来季用ピレリタイヤのプロトタイプのテストも交えながら順調に走行を重ねていきました。

この3連戦では、予選・決勝が日没後の実施となりますが、FP1は日中の開催となるため、通常はコンディションが多少異なります。
しかしながら今日は午前の雨やその後の曇天により、日中でも気温は上がらず、両セッションともに比較的決勝・予選に近 い状況で行われました。
そのなかでHonda PU勢はミディアムタイヤでベストタイムをマークしたScuderia AlphaTaur Hondaのピエール・ガスリーを筆頭に、4台中3台がトップ7に入る好スタートを切りました。

Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンは、最終コーナーでスピンを喫し、その後FP1では走行しませんでしたが、トータル18周で6番手につけ、そこから0.008秒差の7番手にアルボンが続きます。
37周を走行したダニール・クビアトは、ターン4でのトラックリミット違反 によってラップタイムが取り消され、17番手で最初のセッションを終えました。

FP2ではセッション中盤にアルボンが最終コーナーで大きなクラッシュを喫し、アウト側のウォールにヒットしてしまいます。
幸いにもドライバーにケガはありませんでしたが、PUについてはダメージの詳細を確認し、チームと対応を決めていきます。
アルボンは、フェルスタッペンと僅差のパフォーマンスを見せていましたが、そのフェルスタッペンはミディアムタイヤで2番手タイムをマーク。
ソフトタイヤで臨む予選ではさらなる向上が見込まれます。

ガスリーとクビアトもこれに続き、6番手と9番手に。さらにアルボンも10番手となり、Honda PU勢は全車がトップ10以内で初日を終えました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(6-2番手)

「FP1ではいくつかのアイテムをテストしており、望んでいたほど多くの周回数をこなせませんでしたが、FP2はよかったと思います。
完璧なバランスというのはあり得ないことですし、まだ理解を深めなければならない部分はあるものの、全体的にはポジティブな初日になったと思います。
メルセデス勢は相変わらず速いですが、僕らは自分たちのマシンのベストを引き出すとともに、ここではレースでタイヤの消耗が激しいので、その対策に集中していきます。

今日は両セッションで2021年用のタイヤを試しましたが、僕らがどのコンパウンドで走っていたのかは分かりません。
グリップ、バランスの両面ともにまだまだと感じましたが、そこはピレリが対応していくべきことですし、こうしたテストをやる意義でもあります」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(7-10番手)

「FP1からマシンの感触は上々だったので、FP2では新たなことをいくつか試しましたが、それがうまくいきませんでした。
セッション後半では路面のグリップの少なさにやや驚きましたし、アクシデントでは少しおかしな角度からヒットしてしまいました。
僕自身は問題ないですし、こうしたことは起こり得るものではありますが、ガレージのみんなには申し訳ないと思っています。
今年はリアタイヤの扱いに苦戦してきたのですが、不思議なことに今日はフロントにそれが見られたので、確認してより長く持たせるためにどうすればいいかを見ていきます。
また、今日はいくつかの種類のプロトタイプタイヤを試しましたが、どれもあまりグリップが得られなかったので、ここからピレリが開発していくでしょうし、改善してくれればと思っています」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(17-9番手)

「今日は面白い一日でした。
FP1ではマシンバランスにそれほど満足いきませんでしたが、FP2ではかなり改善しました。
僕らが進むべき方向性は理解できたと思うので、いい結果です。
明日に向けてたくさんいいデータが取れたので、もう一段、さらなる向上ができればと思います。
ソフトタイヤを履いた走行のときに赤旗が出てしまったのは少し残念でしたが、今日のペースはかなりいいと感じました。
このコースはタイヤの消耗が激しいので、ライバルよりもうまくやるにはどうすべきか見ていく必要があります」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(5-6番手)

「2週間前と比べて、通常のコンディションに近い状況になったことはよかったです。
今日はいい初日となり、おそらく今季で一番力強いセッションの一つになったと思いますし、FP1からずっとマシンの感触はよかったです。
ペースの面でも競争力があるように思いますが、マシンバランスについては、僕らのパッケージから引き出せる部分がもっとあります。
今回は期待できると思いますので、明日の予選に向けてさらにタイムアップできるように取り組んでいきます」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のバーレーンGP初日のセッションは、FP2でのアルボン選手のクラッシュというトラブルはあったものの、それを除くとPUとしては順調な一日になりました。
午前に雨が降り、それ以降も雲で覆われた天候だったため、FP1、FP2共に例年とは少々異なる、低い外気温と路面温度というコンディションの中で行われました。
予選も決勝も日没後の開始となるため、外気温と路面温度の推移などに注意し、今日のデータを参考にしながらPU・車体それぞれのセッティングを進めていきます。
なお、アルボン選手のPUについてはここからダメージの詳細確認を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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オコン(ルノー)、ピットレーン速度違反で罰金

FIA
バーレーンGPのレーススチュワード(審査委員)は、27日(金)行われたフリー走行2回目セッション中、エステバン・オコン(ルノー)にピットレーン速度違反があったとして、ルノー・チームに対し600ユーロ(約7万5千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればオコンは制限80キロのところを85.7キロで走行したとのこと。
レギュレーションでは1,000ユーロを上限として制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっている。

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バーレーンGPのスチュワードにミカ・サロ氏

Mika Salo (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われているバーレーンGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元フェラーリ等のF1ドライバーであるミカ・サロ氏(53歳:フィンランド)を指名したことを明らかにした。

サロ氏がスチュワードを務めるのは今年のロシアGP以来となるもので今季3度目、自身通算21回目ということになる。

日本女性と結婚するなど親日家として知られるサロ氏は1994年に当時のロータス・チームからF1デビュー、その後ティレルやアロウズ、フェラーリ、ザウバー等を経て、最後はトヨタまで100戦以上出走。
最高位はフェラーリ時代に記録した1999年ドイツGPの2位(フェラーリ)、またトヨタ時代には2回のポイント獲得をもたらせた。
(フェラーリの2位は首位走行中、チームオーダーに従ったもの)

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フリー2回目、ホンダ・パワー勢4台がトップ10内に

Bahrain Circuit (C)Pirelli Motorsport
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11月27日(金)18時(日本時間:24時)から引き続きバーレーン・サーキットを舞台に2020年F1第15戦バーレーンGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は26度、路面温度も26度、コースはドライコンディションと報告されている。
時間的にはこのセッションが最も土曜日の公式予選や日曜日の決勝レースと近いものとなるので注目される。
なおここでもピレリの2021年仕様C3タイヤのテストが行われた。

約45分が経過した頃、アルボン(レッドブル)が最終コーナーでコースアウト・クラッシュ、セッションは赤旗中断となる。
しかし再開後に今度はコース内に犬が迷い込むという珍事で再び赤旗に。
結局ここでもトップタイムはハミルトン(メルセデス)となったが、メルセデスAMG勢の間にフェルスタッペン(レッドブル)が割って入ってみせた。
3番手にボタス&ハミルトン、以下ペレス(レーシング・ポイント)、リカルド(ルノー)、ガスリー(アルファタウリ)、ノリス(マクラーレン)、ストロール(レーシング・ポイント)、クビアト(アルファタウリ)、アルボン(レッドブル)の順でホンダ・パワー勢は4台すべてがトップ10内に入るという結果となった。

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2020/11/27

バーレーンGPフリー1回目、メルセデスAMG勢最速

Bahrain Circuit (C)Pirelli Motorsport
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11月27日(金)14時(日本時間:20時)から中東のバーレーン・サーキットに舞台を移し2020年F1第15戦バーレーンGPのフリー走行1回目セッションが始められた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は26度、路面温度27度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
今日の2回のセッションで2021年仕様のC3を各車最低6ラップ以上のテストをすることになっている。
なおウィリアムズ・チームではラッセルに代えてロイ・ニッサニーが、またアルファロメオはライコネンに代えてロバート・クビサがステアリングを握っている。

30分過ぎ、グロージャン(ハース)がコースオフしてわずかにバリヤに接触する場面がみられた。
装着タイヤの違いもあって単純には比べられないが、ここでも走り慣れたコースということもあって最速タイムはメルセデスAMGの2台。
トップはハミルトン、2番手に僚友ボタス。
以下ペレス(レーシング・ポイント)、サインツ(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)、マシンに問題があって多くを走れなかったフェルスタッペン(レッドブル)、アルボン(レッドブル)、オコン(ルノー)、ストロール(レーシング・ポイント)、リカルド(ルノー)の順。
クビサ(アルファロメオ)は健闘13番手、クビアト(アルファタウリ)は17番手となった。

このあと18時(日本時間:24時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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レッドブル・ホンダ首脳陣にも新型コロナ感染者

Redbull (C)RedBull Racing
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レッドブル・ホンダのスポーティングディレクターであるジョナサン・ウィートリー氏が、バーレーンGPを前に行われた新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たため、今週末の中東遠征を取り止めることとなった。

これは同氏がバーレーンへ渡航する前にイギリス国内で受けた規定の新型コロナウイルス検査の結果、陽性反応を示したため公式プロトコルに従い10日間の隔離生活に入ったもの。
これによりレッドブル・ホンダは幹部の一人が不在のままバーレーンGPと、おそらく引き続き翌週行われる予定のサクヒールGP(同地)も欠席となる見通しとなった。
なお今のところ、他のチームスタッフには陽性者は出ていないとのことだ。

F1ではウィリアムズ・チームでもサイモン・ロバーツ代表が陽性となり、先のトルコGPを欠場に追い込まれたことがある。

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アルファロメオ、フリーで再びクビサを起用へ

Robert Kubica (C)Alfaromeo Racing
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アルファロメオ・レーシングは、今週行われるバーレーンGPのフリー走行1回目セッションに、同チームのリザーブドライバーであるロバート・クビサ(35歳:ポーランド)を起用することを明らかにした。
今回クビサがステアリングを握るのはキミ・ライコネンのマシンになる予定で、アントニオ・ジョビナッツィとのコンビということになる。

同チームのクビサの起用はシュタイヤーマルクGP、ハンガリーGP、アニバーサリーGPのそれぞれフリー走行1回目に続いて、今回でシーズン4回目ということになる。

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バーレーンGPの週末、3日間共に晴れ時々曇り

Bahrain Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週バーレーン国際サーキットで開催される2020年F1第15戦バーレーンGPの舞台地であるサクヒール地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースの日曜日いずれも晴れ時々曇りになると予報している。
なお気温は前戦よりずっと暖かくなる見込み。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
11月27日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 23- 26度 10%
11月28日(土) 公式予選 晴れ時々曇り 22- 27度 20%
11月29日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 21- 27度 10%

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2020/11/26

アロンソ(ルノー)、1月1日からの作業開始を要望

Wind Tunnel (C)Renault Sport F1
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来シーズン、ルノー・チームからのF1復帰に備え、プライベートテストの敢行やファクトリーでの開発など積極姿勢をみせているフェルナンド・アロンソが、今度は新年の作業にもチームに要望を出していることがわかった。

現在のルールでは、2022年マシンの風洞実験によるエアロダイナミックス開発は2011年の1月1日から作業が解禁となっている。
通常、どこのチームでも新年は数日の休みが組まれているのだが、アロンソは初日の1日からの作業開始をチームに求めているのだという。

同チームでエクゼクティブ・ディレクターを務めるマルチン・ブコウスキー氏によるとアロンソは初日の1月1日からエンストンのファクトリーに出向き、作業の手伝いをする意思までみせているということだ。

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ピレリ、バーレーン&アブダビで来季タイヤテストへ

Pirelli 2020 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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F1にタイヤを独占供給するピレリは、今季の残り3戦のうち今週のバーレーンGPと再来週行われる最終戦のアブダビGPで、2021年仕様タイヤのテストをいずれも金曜日のフリー走行セッションで実車テストを行う方針を明らかにした。

それによればバーレーンGPでは中間の『C3スペック』を、またアブダビGPではより柔らかい『C4スペック』のタイヤがいずれも1台あたり2セットずつ支給されるということだ。

ピレリでは20年ぶりとなる2011年シーズンから、F1タイヤを独占供給し続けている。

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「シーズン終了まで全力尽くす」と、ベッテル(フェラーリ)

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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これまでの蜜月時代とは一転、自身の不振もあってチームとの間にはすきま風が感じられるフェラーリ・チームとセバスチャン・ベッテルの関係だが、それでもベッテルは「シーズン終了まで全力を尽くす」意思をあらためて強調している。

「フェラーリとの良い関係はもう続いていないことを認めるけれど、これで僕のキャリアが終わった訳じゃない。
現在の契約が終了する最終戦まで、もちろんチームのために全力を尽くして戦うつもりだよ。
それに僕はまだ33歳。
引退を考えるには早過ぎる。
40歳になってもまだ走っているとは考えてないけれど、少なくともあと3年はこの世界にいることだろう。
そして新しいチームのために僕のこれまでの経験を活かしたい。
アストンマーティンとの新しいプロジェクトには多くの可能性があると思うからね」

来シーズン、アストンマーティンのワークスチームに体制変更するレーシング・ポイントは、今季すでに大きな躍進を遂げていて、明らかに上り調子の注目チームだ。

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2020/11/25

2021年のブラジルGP、サンパウロGPになる可能性

Sao Paulo Image (C)Haas F1 Team
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イタリアの専門紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』らが報じるところによれば、2021年の暫定カレンダーに第21戦として掲載されているブラジルGPは、名称がサンパウロGPになる可能性があるということだ。

これは、開催契約が難航しているサンパウロに対抗し、リオデジャネイロがブラジルGPの開催地としてその場を奪うのでは、と噂になっているため。
イベントの名称変更が噂になるのは、すでにリオデジャネイロがリバティ・メディアとの交渉で何らかの進展があったものと推測されていることからだ。

現在ブラジルGPはサンパウロのインテルラゴス・サーキットを舞台に行われるのが定着しているが、かつて1980年代にはリオデジャネイロのジャカレパグア・サーキットで行われていた時期がある。
ただリオデジャネイロ近郊に建設とされた新サーキットは環境問題から計画が進捗しておらず、代替地への変更も候補に挙がっているという。

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ルノー・チーム、ランキング後退にもリカルドは積極姿勢

Daniel Ricciardo (C)Redbull Racing
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シーズン終盤になって、さらに激しい順位争いが繰り広げられている今年のコンストラクターズ・チャンピオンシップでは前戦のロマーニャGP終了時に3位だったルノー・チームがトルコGPのわずか1戦で5位に転落するという急変をみせた。
しかしこれについて同チームのエースドライバーであるダニエル・リカルド(31歳:オーストラリア)は次のようにポジティブな姿勢をみせた。

「もうあと1戦でシーズンが終わるという訳じゃない。
まだ3戦も巻き返しのチャンスはあるんだ。
諦める必要は全然ないし、落胆することもない。
もちろんトルコの結果はわれわれにとって受け入れがたいものだったけど、まだチャンスが残されている以上、チーム全員で死に物狂いで戦うさ。
残り3レースは雨になる可能性は少ないので実力勝負になると思うな」

リカルドはさらに「(ライバルの)レーシング・ポイントは仲間うちでバトルをすることになるかも知れないしね」と、不敵な笑いをみせた。
ただ、またリカルドが表彰台に上がることになっても、ハミルトン(メルセデス)は「もうシューイ(靴で美酒を飲むこと)にはつきあわない」と、予防線を張っているという。

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フェリッペ・マッサ、アロンソのF1復帰に懐疑的

Fernando Alonso (C)Renault Sport F1
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2021年シーズン、ルノー・チームから2018年以来となるF1復帰を果たすフェルナンド・アロンソ(39歳:スペイン)は、これまでプライベートテストやファクトリーでの作業を重ねるなど着々と準備を進めている。
しかしこれに冷や水を掛けるような発言がかつてのチームメイトから寄せられた。

発言の主はフェラーリ時代に同僚だった同い年のフェリッペ・マッサ氏(39歳:ブラジル)だ。
同氏は「アロンソがF1ドライバーとして類い稀な才能を持っているのは明白なことだ。
でも第一線から離れてすでに2年のブランクがある。
そして年令は40の大台に乗るんだ。
それらを考えると僕はミハエル・シューマッハのことを思い出してしまうね。
彼の場合、結局全盛期のレベルを取り戻すことなく再びF1生活を終えることになったんだ。
アロンソのような有能なドライバーが加わることには賛成だけど、シューマッハの二の舞を演じることがないよう願うばかりだ」と、語った。

マッサ氏はシューマッハとも同じチームで戦った経験を持つ。

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2020/11/24

角田裕毅、「来季F1昇格駄目なら帰国」

角田 裕毅 (C)Honda Racing
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来シーズン、アルファタウリ・ホンダからのF1デビューが噂されている角田裕毅(20歳)は、もしも実現できなければ日本に帰国する意思をみせた。

角田が来季のF1ステップアップに必要なスーパーライセンスを獲得するには、今参戦しているF2シリーズで最終的にシリーズ・ランキング5位以内に入ることが必要とされる。
現在あと2戦4ラウンドを残してランキング3位に位置しているが、ライバルたちとの点差は非常に僅差で、わずか1戦で順位は大きく変化する状況。
角田は5位以内の順位に自信をみせているものの、もし届かずにスーパーライセンス獲得が叶わなかった場合、さらに1年F2に参戦する計画はないとしている。

あと3週間後には重大な岐路に立っている角田裕毅の運命が決まることになる。

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レッドブル、タイムリミットまであと1週間

Honda Power Unit (C)Honda Racing
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2021年限りでホンダ製パワーユニットを失うことが決まっているレッドブル・レーシング&アルファタウリは、ホンダF1の知的財産等を継承して引き続き参戦を継続する道を探っていて、その前提として現行エンジン規定の凍結を求めている。
しかしそのためには他の陣営の了解が必要になるとされ、同意のタイムリミットについてレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は11月末が限度であると表明していた。

伝えられるところではメルセデスは前向き。
フェラーリは当初反対とされていたが、最近は軟化しているとのこと。
ただ以前「喧嘩別れ」したことで難航が予想されるルノーは、表向き強い反対の姿勢は見せていないものの、本心は不明だ。

ホーナー代表が期限とした11月末まですでに残り1週間となった。

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「契約駄目なら引退も覚悟」と、クビアト(アルファタウリ)

Daniil Kvyat (C)Honda Racing
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レッドブル・グループ傘下のアルファタウリでは、ピエール・ガスリーの残留がいち早く発表されたのに対し、ダニール・クビアトの来季は依然不透明なままとなっている。

パドック雀の間では、現在F2ドライバーでアルファタウリ&ホンダ双方の育成プログラムの一員でもある角田裕毅のステップアップが噂となっていて、こちらが決まらないとクビアトの去就も決まらないというのが真相とみられているようだ。

これについてクビアトは、「もちろん僕の希望はアルファタウリに残留するのが一番。
正直言って、いつ言い渡されるのか一日千秋の思いで待っているのが真情だ。
でも、もう考えるのは止めた。
今は今シーズンの戦いに集中すべきだからね。
将来の選択肢はいっぱいあるけれど、ただ怖れていた最悪のケースになった場合、まったく走らないという覚悟もできているよ」と、モーターレーシングの世界からの引退すらも示唆した。
クビアトは今年まだ26歳の若さだ。

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2020/11/23

イタリア自動車クラブ会長、国内複数GP開催に意欲

Tifosi (C)Pirelli Motorsport
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イタリアでは1950年の現代グランプリ発祥以来、モンツァ・サーキットでのイタリアGP開催が定着しているが、かつてはイモラ・サーキットを舞台にしたサンマリノGPの名称で、1981年から2006年まで複数開催が行われていた時期があった。
また今年は新型コロナウイルスの影響で、例外ながらもムジェロ・サーキットも加えたF1史上例のない1か国3回開催が成功を収めている。

これを踏まえ、再び複数開催を望む声がイタリア国内で持ち上がっているという。
そうした気運を引っ張っているのがイタリアのACN(各国のモータースポーツ権能団体)であるACI(イタリア自動車クラブ)のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長だ。

同氏は「2021年には二つのグランプリ開催をしたいと考えているし、その準備はできている」と注目発言。
同年のF1カレンダーはすでに暫定スケジュール案が示されていて、可能性があるとすれば当初ベトナムGPが予定されていた4月25日の週末ということになりそうだ。
実現すれば4月のイモラ、9月のモンツァということで時期的に問題はなさそうに受け止められている。

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集中治療室のアレッサンドロ・ザナルディ、容態好転で転院

Alex Zanardi (C)BMW Motorsports
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6月にハンドサイクルのイベント『オビエッティボ・トリコローレ』に参加中交通事故に遭い、病院に緊急搬送され手当を受けていた元ウィリアムズ・チーム等のF1ドライバーであるアレッサンドロ・ザナルディ(53歳:イタリア)の容態が好転、ミラノ市内の病院の集中治療室から自宅近くの病院に転院したことがわかった。

新たな神経外科手術を実施したサンラッファエーレ病院のピエトロ・モルティーニ教授によれば、「顕著な臨床的改善がみられた」とのことだ。
今度の病院は自宅近くとなり、家族の負担も多少軽減されることになりそうだ。

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メルセデスは「2030年風洞禁止案」に安全面から慎重構え

Wind Tunnel (C)Mercedes Motorsport
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F1が主にコスト削減の観点から提示している「2030年までに風洞設備の使用を禁止する案」に、メルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは慎重な構えをみせた。

「確かに風洞設備(ウィンド・トンネル)はコストが掛かるものでこれがF1チームの大きな財政的負担になっていることは否定しない。
だから長期的にみて、禁止しようとする案が出て来るのは多くのチームの自然な総意だろうと受け止めている。
しかしその条件にはCFD(計算流体力学)の進化が必須なのであって、現状では必ずしもこれが直ちに風洞設備の代わりになるレベルとは言い難い。
われわれがレースしているのは地上で最も速いマシンなんだ。
安全面ではただの一歩たりとも譲ることはあり得ない」と、強調。

こうした意見もあり、FIA(国際自動車連盟)ではまだこの案は検討段階として、さらなる意見の集約を図りたい構えのようだ。

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2020/11/22

カルロス・サインツ、シーズン前テスト日程に異議

F1 Cockpit (C)Sauber Motorsport
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来シーズンに掛けての注目移籍ドライバーの一人であるカルロス・サインツ(26歳:スペイン)は「現在のテスト規制は移籍組を不利にしている」との持論を展開した。
現マクラーレンのサインツは来季フェラーリへの移籍が決まっている。

「来年のシーズン前テストはわずか3日間となっているけれど、明らかにこれは短すぎる。
もしも悪天候に見舞われたり、大きなトラブルとかあったら、さらに走行する時間は短くなるからね。
そもそも今年はその倍の6日間、去年はさらに多くて8日間もあったのに、だよ。
これは僕ら移籍ドライバーにとって更に深刻なことだ。
まずマシン、そしいチームに溶け込んで新しい環境に慣れていかなければならないのに、これじゃ時間が足りなすぎる。
ぜひとも考え直して欲しいと思っているよ」

現代のF1コクピットは走行中も多くの操作をドライバーに強いるが、それはチームによってみな異なるものとなっている。

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フェルスタッペン(レッドブル)、自家用ジェット購入

Max Verstappen (C)Honda Racing
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レッドブル・ホンダでF1を戦うマックス・フェルスタッペン(オランダ)が、まだ23歳の若さで自家用のプライベート・ジェット機を購入したことがわかった。

機体は新しいものではなく、元ヴァージン・レーシングのオーナーでF1チームの運営もしたことで知られるリチャード・ブランソン会長が所有していた『ファルコン900EX』であるという。
それでも相当な高金額であることは容易に推察される。

なおF1ドライバーではハミルトン(メルセデス)も30億円ともいわれるプライベート・ジェット機を所有しているが、さしもの王者でも購入したのは28歳ですでにチャンピオンになってからのことだった。

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チェイス・キャリー/CEO、「年間最大24戦構想」を明らかに

Chase Carey/CEO (C)Liberty Media Group
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F1のチェイス・キャリー/CEOは、ここ数年のうちにF1の年間最大開催数を24戦まで拡大する意向であることを明らかにした。

すでに発表のあった2021年の暫定カレンダーでは初開催となるサウジアラビアGPが組まれるなど23戦が予定されていて、これは史上最多となるもの。
(同じく初開催のベトナムGPは暫定カレンダーでは未定の扱い)

同氏は「長期のパートナーシップが重要」と既存のイベント優先を強調する一方で、「新たなグランプリの問い合わせが絶えない」と、拡大の方針を示すが、現場のスタッフだけでなくチームやドライバーからも「もうすでに限界」との悲痛な声が響いている。

なお今年F1をも襲ったコロナ禍の影響については、「来シーズンは今年のような混乱はない」との楽観的な見通しを示している。

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2020/11/21

フェラーリ、フォコ&シュワルツマンを合同テストに

A.fuoco & R.Schwartzman (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームは、今シーズン終了後にヤス・マリーナ・サーキットで行われるアブダビ合同テストに、同チームのFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)出身のメンバーであるアントニオ・フォコとロバート・シュワルツマンを起用することを明らかにした。

アントニオ・フォコは、2018年にF2をランキング7位で終えた後に2013年から在籍したアカデミーを卒業し、現在はシミュレーターによるフェラーリF1の開発を担当、これまでも数回テストでF1マシンを走らせた経験を持つ。

また2019年のF3チャンピオンであるロバート・シュワルツマンは、今季現在F2でランキング5位。
今季最終戦アブダビGPの金曜日フリー走行1回目セッションでアルファロメオないしハースからの出走が予定されている。

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F1、「2030年までに風洞禁止案」検討が明らかに

Ferrari Wind Tuunel (C)Ferrari S.p.A
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F1では増大するコストの削減に向け、さまざまな対策が講じられてきているが、その一つとして『2030年までに風洞設備の使用を禁止する案』が検討されていることがわかった。

近年のF1ではマシンのエアロダイナミックスが戦闘力の重要なファクターになっていて、上位チーム゛てはサーキット毎にウィングを変更するなどコスト増大の大きな原因にもなっている。
またそれを裏付ける空力の開発に使われる風洞設備は驚くほど高額で、チームによって大きな差があることも問題になっているもの。

戦力に大きく関わる問題だけに、近視的な視野ではなかなかチームの合意を得るのは難しいが、10年先という長期にすることで意見の一致を図っているということだ。

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「F1活動は継続」と、ダイムラー新会長が明言

Ola Kallenius (C)Mercedes Motorsport
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現在のルールが変更となる2021年をもってF1活動を終了させるのではないか、との噂が絶えないメルセデスAMGチームだが、親会社でるダイムラー社そしてメルセデス・ベンツ社の/CEO(最高経営責任者)であるオーラ・ケレニウス氏はこれを否定した。

これはシュトゥットガルトで行われたイベント『アウト・モータースポルト』の席上、「F1は大きな利益を生む投資である」として、F1参戦継続の意向を示したもの。
同氏はまた「バイエルン・ミュンヘンが何回タイトルを獲得しても参加を止めないのと同じこと」と、ドイツで人気のサッカーを引き合いに出して説明した。

メルセデスAMGチームは現行のエンジン規定になった2014年以来、無敵の7連覇を決めたばかり。
ケレニウス/CEOはF1に好意的だったディーター・ツェッチェ氏の後任で、マクラーレン・オートモーティブの役員を務めた経験もあるがモータースポーツについての姿勢に関心が集まっていたもの。

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2020/11/20

アルファロメオはカラム・アイロットを合同テストに起用

Callum Ilott (C)Alfaromeo Racing
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アルファロメオ・レーシングは、今シーズン終了後にヤス・マリーナ・サーキットで行われるアブダビ合同テストに、同チームのテストドライバーで、同チームへのパワーユニット供給元であるFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)のメンバーでもあるカラム・アイロット(22歳:イギリス)を起用することを明らかにした。

現在『F2シリーズ』でランキング2位に位置しているアイロットは、ニュルブルクリンクでの今季第10戦アイフェルGPフリー走行1回目セッションに出走の予定だったが残念ながら悪天候のため中止となっている。

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ウィリアムズ、合同テストにニッサニー&エイトケン起用

Roy Nissany (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは、今シーズン終了後にヤス・マリーナ・サーキットで行われるアブダビ合同テストに、同チームのテストドライバーであるロイ・ニッサニー(25歳:イスラエル)とリザーブドライバーであるジャック・エイトケン(24歳:イギリス)を起用することを明らかにした。

このテストは主に若手ドライバーを対象としたもので、グランプリでの走行経験が2回以下の者とされている。

またニッサニーは11月27日の第15戦バーレーンGPのフリー走行1回目セッションに出走することも合わせて発表された。

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ライコネン(アルファロメオ)、復調ベッテルにエール

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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今回のトルコGPではベッテルが今季初となる3位表彰台をゲットするなど復活の兆しをみせたフェラーリ・チームに対し、2018年まで同チームのレースドライバーを務めたキミ・ライコネン(アルファロメオ)がイタリア・メディアを通じエールを贈った。

「フェラーリでは僕も長い間走ってきたけれど、とても強い年がある一方、全然戦闘力を欠いた年があるのも特色のチームなんだ。
僕自身、タイトルを獲った2008年や2009年にはとても強かったのに、翌年は突然駄目になったからね。
それもこのチームの特徴の一つ。
でも今回の表彰台はフェラーリだけでなくベッテルのためにとても良いリザルトだ。
これを復活のきっかけにして欲しいと思っているよ」

2008年(ライコネン&マッサ)以来、フェラーリはコンストラクターズ・タイトルからも遠ざかったままとなっている。

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2020/11/19

ハミルトン(メルセデス)の契約交渉は年末に持ち越しか

Turkey GP Podium Scene (C)Mercedes Motorsports
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先のコンストラクターズ・タイトル獲得に続き、今回のトルコGPでドライバーズ・タイトルの獲得も決め、一通りの区切りがついたとみられるメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトン(35歳:イギリス)だが、それでも本人はまだ契約交渉のテーブルに着く時期ではないとしている。

「グランプリはまだ残っているじゃないか。
シーズンはまだ終わっていないのだし、それにタイトル獲得だけが僕の仕事という訳じゃない。
やるべき仕事はまだ残ってるのだから、余計なプレッシャーを掛けたくもない。
それはトト・ウォルフもわかっていると思うよ。
おそらく契約について話をするのは年末になってから、それで十分さ」

最近は人種差別解消運動にも力を注いでるハミルトン。
以前は『タイトル獲得まで契約の話はしない』と語っていた。
2022年にはF1勢力図が大きく変わる可能性があり、慎重になっているのは複数年契約を念頭に置いているためかもしれない。

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レッドブル首脳、ホンダと「提携協議」のため来日へ

Helmut Marko (C)RedBull Racing
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レッドブル・グループの幹部であるヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーが、ホンダとの「提携協議」のため今週来日することがわかった。

それによれば現在結ばれているスーパー・フォーミュラやスーパーGTなど日本のモータースポーツをホンダを通じて支援していることについて、契約が切れる2022年以降の継続について協議するものとしている。

しかしこれは表向きのもので、その実態はPU(パワーユニット)供給契約が2021年で終了した以降のF1体制について話し合いが持つのが真意なのではないか、との見方がされているようだ。
噂ではレッドブルがホンダF1の知的財産権を継承してパワーユニット製造を自社で行う計画が浮上しているもの。

ただ両者ともこれについては表向き否定している。

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来季、アストンマーティンのセーフティカーも

Mercedes AMG F1 Safetycar (C)Mercedes Motorsport
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F1では現在メルセデスAMG-GTRの車両がセーフティカーとして使われているが、来シーズンはこれにアストンマーティンのものが加わることになりそうだ。

メルセデスがセーフティカーに採用されたのは1996年シーズンのことで、以来メディカルカーと共に同社製の車が独占して提供されてきた。
しかし来季現レーシング・ポイントがアストンマーティンのワークスチームとして衣替えして参戦するのに合わせ、新たに契約を結ぶのではという噂が広まっているもの。

最終的な決定はまだなされていないが、2021年は両車が顔を揃えて並ぶだろうという説が有力だ。
同チームを率いるローレンス・ストロール氏はアストンマーティン社の大株主でもあり、F1活動を同車の知名度普及にも活かしたい意向のようだ。

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2020/11/18

レーシング・ポイント、ストロール失速の原因解明

Lance Stroll (C)Racing Point F1
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先のトルコGPでランス・ストロール(レーシング・ポイント)はポールポジションからスタートしながらも、決勝レースでは結局9位という期待外れの結果に終わった

序盤のレースをリードしたストロールは、しかしインターミディエイトタイヤに履き替えた2スティント目あたりからパフォーマンスに苦しみ始めペースが上がらずにずるずる後退、最終的に9位でチェッカーを受けたもの。

これについて同チームはストロールのマンシのフロント部に何かしらのダメージがあったためと説明している。
これはレース中のテレメトリーでフロントのダウンフォースが低下してることから推測されていたというが、直接の原因は不明だったとのこと。
しかしレース後マシンがパルクフェルメに戻ってからチェックしたところ、フロントウィングの下側に損傷のあることが確認されたという。
このためエアロダイナミックスに影響が及び、設定されたダウンフォースが得られない状態だったとみられる。

一方、無傷だったチームメイトであるペレスのほうは1ストップで走りきり、2位表彰台を獲得している。
自身初、レースをリードするシーンも経験したストロールにとって、大きな代償となるトラブルだった。

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ピレリタイヤ責任者、新型コロナウイルス陽性で隔離に

Pirelli F1 Staff (C)Pirelli Motorsport
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トルコGPの際に行われた新型コロナウイルスの検査で、マリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングが陽性反応を示したことがわかった。
同氏は現在F1にタイヤを独占供給するピレリタイヤの現場責任者。

ただイゾーラ氏に陽性反応は出たものの自覚症状はなく、また濃厚接触者とされた関係者もみな再検査を受けた結果、すべて陰性であったという。
念のため同氏は医療ガイドに基づき現在隔離措置を受けているとのことだ。

F1チーム同様、ピレリタイヤもグランプリ毎にハードワークを強いられており、タイヤスタッフにコロナ禍の拡大が起きることのないよう、F1責任者は戦々恐々だ。

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共に空振りに終わった『メモリアル記念レース』

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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今回のトルコGPは、レッドブル・レーシングが2005年のオーストラリアGP初参戦以来の通算300戦目に、またアルファロメオ・レーシングも前身のザウバー・チームが1993年の南アフリカGP初参戦以来通算500戦目の節目となる『メモリアルレース』だった。

しかしレッドブル・レーシングは予選こそ2-4番グリッドを得たものの、決勝レースでは6-7位と期待した結果を出せず、同チームのホーナー代表は「肝心のレースでこの週末みせたパフォーマンスを発揮できなかった」と悔やんだ。

またアルファロメオ・レーシングのほうもライコネンが今季初、予選Q3に進出するなど期待を持たせたが、こちらもレースではいいところなく入賞に手が届かずに終えた。
ライコネンは「天気を見てレースの展開は予想できていたが、フルウェットはともかくこうした混在したコンディションは僕たちに味方しなかった」と、振り返った。

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2020/11/17

アルボン(レッドブル)のリードラップはタイ国史上初の快挙

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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レッドブル・レーシングのアレクサンダー・アルボン(23歳:タイ)は15日(日)行われたトルコGP決勝レース中、各車がピットインして順位が目まぐるしく変わるなか、12周目についに首位に躍り出た。
その後自身もピットインしたため順位を落としたが、この貴重なリードラップは母国であるタイにとって史上初の快挙となった。
タイ出身のF1ドライバーはこれまでビラ親王(最高位4位)の一人だけで、リードラップの記録はない。

ちなみにこのレースではスタートからストロール(レーシング・ポイント)、続いてペレス(レーシング・ポイント)、フェルスタッペン(レッドブル)からルアルボンに。
その後再びストロール、ペレスと続き最後はハミルトン(メルセデス)がリードしてレースを終えている。

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肩を落とす、ポールのストロール(レーシング・ポイント)

Lance Stroll (C)Racing Point F1
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自身初となるポールポジションを獲得した前日とは一転、9位フィニッシュに留まったレーシング・ポイントのランス・ストロールは、納得しがたい成績に肩を落とすぱかりだった。

「いまだにレースで何が起きたのか、理解できないでいるよ。
このレースについてはデータを持ち帰ってよく分析しなければならないね。
ポールポジションからスタートも決めて予定通りのレース展開になったのに。
最初のスティントでは2位のペレスに10秒もの大きな差を付けていたからね。
すべて予定通りだったのに……。
次のタイヤの選択は難しいものだったね。
履いていたタイヤはグレーニング(ささくれ摩耗)ができるなど状態が良くなかった。
チームの判断は間違っていなかったと思うけれど、あのタイヤではポジションを守ることができなかった。
もしもステイアウトしていれば、とかも考えてしまうけれど、これがレースというものだからね」

一方、チームメイトのペレスのほうはベテランらしく2位表彰台にマシンを持ち込んでみせた。

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トルコGPも最速ピットストップはレッドブル・レーシング

Redbull/Pitstop (C)RedBull Racing
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今回行われたトルコGP決勝レースで最速のピットストップタイムを記録したのは、再びレッドブル・レーシングの熟達されたクルーたちだった。

これは18周目にタイヤ交換のためピットインしたマックス・フェルスタッペンに対してのもので、全体1位となる2.03秒というタイム。
最速タイムの常連である同チームとしてはいささか平凡なものだったが、全体の2番手もアルボンに対する2.08秒。
ちなみに今季最速はポルトガルGPのアルボン対してのもので圧巻の1.86秒を記録している。
レッドブル・レーシングによる最速タイムはこれで今季14戦中12回目の快挙となった。

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2020/11/16

ハミルトン、Cinturatoグリーン・インターミディエイトの卓越した性能を活かし、歴史に名を刻む (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 トルコグランプリ 決勝
2020年11月15日、イスタンブール
キーポイント
• メルセデスのルイス・ハミルトンが、非常にトリッキーな展開となったトルコグランプリを制し、ドライバーズタイトル4連覇達成とともに、史上最多タイとなる7度目のワールドチャンピオンに輝きました。Cinturatoブルー・フルウェットタイヤで8周を走行したハミルトンは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトへ交換し、フィニッシュまでの50周を走行しました。レーシングポイントのセルジオ・ペレス、アルファタウリのダニール・クビアト、そしてハミルトンの3名のみが1ストップ戦略を採りました。
• Cinturatoグリーン・インターミディエイトでスタートしたウィリアムズの両ドライバー以外の全員が、Cinturatoブルー・フルウェットタイヤでスタートしました。
• クロスオーバーポイント(インターミディエイトがフルウェットよりも速くなるポイント)は、スタート後10周前後に訪れ、大半のドライバーにインターミディエイトへの交換を促しました。その後、大半のドライバーが再度フレッシュなインターミディエイトへ交換しました。
• インターミディエイトでスタートしたウィリアムズのジョージ・ラッセルは、オープニングスティント最長の32周を走行しました。第2スティントでは、ハミルトンがインターミディエイトで50周を、ペレスがインターミディエイトで48周を走行しました。
• スタート前には雨が降り、気温13℃前後の低温のコンディションが継続しました。レースの進行に伴って路面は乾いていきましたが、滑りやすい路面とレース終盤に降雨の予報もあったことから、スリックタイヤへ交換するドライバーは皆無でした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• インターミディエイト: レースの大半で使用されました。また、ウィリアムズのみがインターミディエイトでスタートしました。第2スティントでは、全ドライバーがインターミディエイトを装着しました。その後のピットストップは、タイヤの摩耗度合いに依存しました。そのような中、ハミルトンは、インターミディエイトで50周を走行しました。このタイヤは中古のセットだったことから、正確には53周を走行したことになります。
• フルウェット: 大半のドライバーがフルウェットでスタートしましたが、使用された周回数は、58周で行われるレース中のわずか10周前後でした。レッドブルのアレックス・アルボンは、フルウェットで最長となる12周のオープニングスティントを走行しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「6番グリッドからのスタートで優勝し、7度目のタイトルを獲得したルイス・ハミルトンを祝福します。ハミルトンの見事なタイヤマネジメントは、この偉業達成に大変重要なことでした。ハミルトンは1回のストップのみを行い、インターミディエイトをフィニッシュまでにスリックタイヤのように変え、タイヤの能力を最大限に引き出しました。最初から非常に複雑なレースになることは明らかで、スタート時のウェット路面が徐々に乾いていく中、不安定な天候状態に対応することが不可欠となりました。クロスオーバーポイントの見極めが鍵となりました。その最初のポイントは、フルウェットからインターミディエイトへの交換の判断でした。次に、レース後半、スリックタイヤがグリップする路面になっているか、もしくは再度インターミディエイトへ交換するかの判断でし
た。フルウェットからインターミディエイトへのクロスオーバーポイントの判断は、昨日のデータもあり、比較的シンプルでした。しかし、非常に稀なコンディション下、2回目のピットストップでのこれらのことを決めるのは、非常に複雑だったと思います」

ピレリジャパン・プレスリリース

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(11/15)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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イスタンブール・パークで行われた第14戦トルコGPの決勝は、路面コンディションの変化によって目まぐるしく展開が変わる中、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンがポイント圏内でレースをフィニッシュしました。

フェルスタッペンが2番グリッド、アルボンが4番グリッドからスタートとなる一方で、予選でのイエローフラッグ無視などによって中団以降のグリッドが大きく変動しました。
Scuderia AlphaTauri Hondaのダニール・クビアトが予選順位から1つ繰り上がって16番手、ピエール・ガスリーはパワーユニット(PU)交換に関連するペナルティーにより、最後尾からのスタートとなりました。

スタート1時間前に雨が降ったことから、完全なウエットコンディションとなり、グリッド上の全車がウエットタイヤを選択。
路面のグリップがかなり低い状況の中、スタンディングスタートでレースの幕開けとなりました。

シグナルが消えてスタートが切られる中、Red Bull Racingのフェルスタッペンとアルボンは加速できずに大幅なポジションダウンを喫します。
しかし、そこから巻き返しを図り、4番手と5番手まで順位を取り戻しました。
一方のScuderia AlphaTauri勢は好スタートを切り、クビアトが12番手、ガスリーが13番手とトップ10を視野に入れる位置でレースを進めます。

路面の状況が改善していく中、序盤のポイントは浅溝のインターミディエイトタイヤに交換するタイミングでした。
フェルスタッペンとアルボンはウエットタイヤでも十分な速さを見せ、上位を走行していたランス・ストロール、セルジオ・ペレス(ともにレーシングポイント)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がピットインして前が開けると、ファステストラップを更新しながらペースを上げていきます。

一方のScuderia AlphaTauri勢は、クビアトが8周目にインターミディエイトタイヤに交換。
その2周後にガスリーもタイヤ交換を行います。両者ともにトップ10圏内を目指しますが、ピットインせずにとどまっていたケビン・マグヌッセン(ハース)に前をふさがれる形となって、ペースを上げられないままレースが進んでいきます。

フェルスタッペンは11周目にタイヤを交換し、ペレスとベッテルの間の4番手でコースへ復帰。
アルボンは12周目にピットインし、ベッテルとルイス・ハミルトン(メルセデス)の6番手でレースへ戻ります。

その直後、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入されますが、アルボンはタイヤをうまく作動させ続け、VSCが明けるとターン12でハミルトンをオーバーテイク。
さらにその勢いのままベッテルもパスして、4番手に浮上します。

コース上で最速のペースを見せていたフェルスタッペンでしたが、2番手を目指して前方のペレスをパスしようと仕掛けたところでスピンを喫し、再度のタイヤ交換を余儀なくされます。
これにより、フェルスタッペンはアルボン、ベッテル、ハミルトンの後方までポジションダウンし、カルロス・サインツ(マクラーレン)の後方8番手でコースへ戻ります。
アルボンが快調なラップを刻む一方で、フェルスタッペンはこのトラフィックに引っかかる形となってペースが上がりません。

アルボンは前を行く2台を追い詰めますが、この頃には路面がだいぶ乾き、タイヤの消耗が激しくなっていたことから、多くのドライバーが再びピットインして新たなインターミディエイトタイヤを装着。
ガスリーも33周目でタイヤを交換しましたが、クビアトは1ストップ作戦を遂行すべくステイアウトを選択します。

同じくステイアウトしていたアルボンですが、タイヤの消耗は激しく、ターン4でスピン。
34周目で新たなインターミディエイトタイヤに交換すると、コース復帰後にストロールをパスして5番手までポジションを上げます。
しかし、ペースで勝るサインツにパスを許し、6番手でレース後半を戦うことになります。

フェルスタッペンは他車のピットインもあり、3番手までポジションを上げましたが、タイヤの摩耗によってピットイン。
アルボンの後方7番手でレースへ復帰します。
前方を行くフェラーリ勢を追いかけますが、乾いていく路面コンディションに苦戦してペースを上げられず、さらにはフェルスタッペンが再びスピンを喫します。
フェルスタッペンはそこから巻き返し、残り7周のところでアルボンの前に出ると、両者ともにそのままフィニッシュ。6位と7位で計14ポイントを獲得しました。

Scuderia AlphaTauri勢は、クビアトが1ストップ、ガスリーが2ストップと戦略を分けましたが、序盤でマグヌッセンの前に出られなかったマシンは軒並みポイント圏外に留まっており、クビアトとガスリーも同様に上位進出は果たせず、12位と13位でレースを終えました。

次戦は2週間後、11月29日(日)に決勝が行われるバーレーンGP。今季初めて欧州以外での開催となります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 6位)

「正直に言うと、今日はとても難しいレースでした。
グリッドの偶数列はグリップが低く、スタートがうまくいかずに4番手までポジションを落としました。
3番手までポジションを戻すと、コントロールの難しい中でチェコ(ペレス選手)についていこうとしましたが、コーナー出口の縁石の外にあるグリーンゾーンまで出てしまい、大きなスピンを喫しました。
ウォールにはぶつからないようにしましたが、タイヤにフラットスポットができたことでピットインせざるを得ませんでした。
新しいタイヤに交換して、前に追いつくまではできましたが、パスすることができませんでした。
コース上には1つの走行ラインしかなく、そのラインですらもとても滑りやすいという状況で、前のマシンと同じラインしか走れないというのはとてもフラストレーションが溜まりました。
また、路面も完全に乾ききってはいなかったので、スリックタイヤに交換することもできず、消耗の早いインターミディエイトで走り続けなければなりませんでした。
あとは前方のマシンについていくレースになり、グリップのない中で生き残ろうとトライしていきました。
いい一日にはなりませんでしたし、自分たちが意図したようなレースでもありませんでした」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 7位)

「今日はすべてが計画通りにいって勝利が目指せたと思うので、7位という結果には複雑な気分です。
レースウイークを通じて僕らの競争力は高かったので、今日の結果はつらいです。
僕らは2台ともスタートがよくなかったのですが、ポジションを上げていき、インターミディエイトに交換したときは素晴らしいグリップがあってとても速かったです。
しかし、ペースはとてもよかったものの、2セット目のインターミディエイトに交換してからはグリップがなくなってペースを失い、少し困惑しました。
理解しがたい状況ですが、冷静になり、なぜこのようなレースになったのかを分析しなければなりません。
今週末はマシンの進化を確認できましたし、トライしたこともとてもうまくいったので、その部分には満足しています。
ガレージのみんながすごく助けてくれたので、次のバーレーンでまたそれを再現するのが待ちきれません」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(決勝12位)

「今日は語るべきことはあまりないレースになりました。
自分のレースに徹して12位となりましたが、これ以上にできることはあまりありませんでした。
僕らはポイントが獲得できず、レース中ずっと戦っていたのに成果が得られなかったことには、フラストレーションが溜まります。
とても難しいレースでしたが、幸いにも一度のスピンのみであまりミスをしませんでした。
ドライバーにとってはこうしたコンディションで無事に完走できて気分がいいものですし、集中力を養うためのいいトレーニングになりました。
全体的に振り返ると、今週末ウエットでの僕らのペースはあまりよくなく、マシンを作動領域に入れるのに苦しんでいました。
何がよくなかったのかを見極め、そこから学んでいきます」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝13位)

「レースウイークを通じて僕らはあまりよくありませんでした。
昨日はウエットタイヤではパフォーマンスを発揮できず、今日も同じようにかなり苦戦することは分かっていました。
金曜日のドライコンディションではすべてがよかったのでやや困惑しましたが、ウエットやインターミディエイトになるととても遅くなってしまい、FP3や予選でもタイヤを適切に作動させられずに苦戦しました。
さらに、今日はペナルティーも受けました。
次に同じコンディションとなった場合に備えて、今回なにが悪くて、もっとうまくやるには何が機能しなかったのかを理解する必要があります。
すでにいくつか答えは見えていますが、僕らはもっといい仕事をすべきでしたし、とてもがっかりしています。
この週末は終わったわけですから、この先のレースに目を向けていきます」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のトルコGP決勝は、スタート前に降った雨のためウエットコンディションでのレースとなりました。
レース時には止んだものの、低い外気温であったこともあり、終了までドライにはならず、徐々に路面の状況が変わる中でタイヤマネージメントなど難しいレースになりました。

プラクティス、また予選での感触がよかったAston Martin Red Bull Racingですが、フェルスタッペン選手が6位、アルボン選手が7位と残念なポジションでの終了となりました。

Scuderia AlphaTauri Hondaの2台は、濡れた路面で走行ラインを外してのオーバーテイクが難しい状況などからポジションアップに苦しみ、ポイント圏外でのフィニッシュとなりました。

今シーズンは中東での3連戦を残すのみとなりました。
いい形でシーズンを終えられるよう、ここから準備をしていきます。
最後に、難しいコンディションで予選6番手から見事なレース運びで優勝を飾り、7回目のチャンピオンシップ獲得を決めたハミルトン選手に、Hondaを代表して祝福の言葉を贈ります」

提供:本田技研工業(株)

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フェルスタッペン(レッドブル)の違反はお咎めなしに

FIA
トルコGPのレーススチュワード(審査委員)は15日(日)行われた決勝レース中にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対して通告した審議対象事案について、お咎めなしとしたことを明らかにした。

これはピットレーンから本コースに合流する箇所に設けられた白線を、フェルスタッペンがルールに反してラインオーバーしたというもの。
審議の結果、これは意図して犯したものではないと判断されたとのことだ。

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ピレリ、イスタンブール・サーキット再舗装にうらみ節

Istanbul Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今回のトルコGPでは、9年ぶりのグランプリに備え、開催地であるイスタンブール・パーク・サーキットがコース路面を全面的に再舗装したことから波乱が始まった。
セッションが始まりマシンがコースに乗り入れた瞬間からスピンするドライバーが相次いだためだ。
その原因は舗装に使用したアスファルトから油分が表面に滲み出たものであるとのこと。
現場では大量に水を撒いて対処したが、これもスリッピーな状況に追い討ちを掛けただけとされている。

この展開に振り回されたのがF1にタイヤを独占供給するピレリタイヤで、同陣営のマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは「われわれも路面の再舗装については聞いていなかった。
せめて事前に知らされていればこちらにも対処の方策があったのに」と、うらみ節。
グリップに関するドライバーの不満だけに、タイヤがその矢面に立ってしまったのは不運というしかない。

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2020/11/15

トルコGPはハミルトン優勝で7度目の年間王者に

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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11月15日(日)13時10分(日本時間:19時10分)から今季F1第14戦トルコGPの決勝レースがイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に全58周で行われた。
残念ながら路面はまたもウェットコンディションとなっている。

レコノサンスラップでいきなりジョビナッツィ(アルファロメオ)がコースアウト、グラベルベッドにはまって脱出できず、フロントノーズを損傷している模様だ。
さらにラッセル(ウィリアムズ)もコースアウトしてフロントノーズを傷めたが、すでに修復の時間はなくこちらはピットレーンスタートか。
情報ではチームメイトのラティフィもグリッドには付かずピットとなっている。
この2台がインターミディエイトの他は、すべてフルウェットタイヤのスタートとなっている。

スタートでフェルスタッペンが出遅れ、レーシング・ポイントが1-2体制に。
後方ではコースアウトするシーンが多くみられた。
8周目あたりからインターミディエイトに履き替えるマシンが続く。
13周目、ジョビナッツィ(アルファロメオ)がコースサイドにマシンを止めバーチャル・セーフティカーに。
19周目、2位のペレスをかわそうとしたフェルスタッペンがスピン、コースアウトして順位を落とす。
さらにフェルスタッペンにピットレーン出口の白線オーバーでレース後の審議対象にされたことが通告される。
34周目、やはり3位を走っていたアルボンがスピンしてハミルトンに先行される。
ここま゛てトップを守ったストロールがピットストップ、これで2番手になったハミルトンがペレスを交わしてついに首位に躍り出る。

結局6番手スタートだったハミルトンがトルコGPを制し、前戦ロマーニャGPに続いて4連勝、今季10勝目自身通算94勝目を飾ると同時にミハエル・シューマッハに並ぶ7度目のドライバーズ・タイトルを獲得してみせた。
2位にレーシング・ポイントのペレスが自己最高位タイ゛て続き、これに僅差で最後チームメイトを上回ったフェラーリのベッテルが表彰台を決めた。
4位ルクレール(フェラーリ)、5位サインツ(マクラーレン)、6位フェルスタッペン(レッドブル)、7位アルボン(レッドブル)、8位ノリス(マクラーレン)、9位ポールスタートだったストロール(レーシング・ポイント)、10位リカルド(ルノー)までが入賞。
以下11位オコン(ルノー)、12位クビアト(アルファタウリ)、13位ガスリー(アルファタウリ)、14位ボタス(メルセデス)、15位ライコネン(アルファロメオ)、16位ラッセル(ウィリアムズ)、17位マグヌッセン(ハース)までが完走扱い。
リタイヤはグロージャン(ハース)、ラティフィ(ウィリアムズ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)の3台となった。

次戦F1第15戦バーレーンGPは再来週、11月29(日)18時10分(日本時間:24時10分)からバーレーン国際サーキットを舞台に全57周で行われる。

トルコGP決勝レースの結果はこちら
トルコGPの画像はこちら

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トルコGPスターティンググリッド(修正版)

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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トルコGPのレーススチュワード(競技委員)は、次のように修正されたスターティンググリッドを発表した。
それによれば、進路妨害のサインツ(マクラーレン)がグリッド3番降格、ノリス(マクラーレン)とラッセル(ウィリアムズ)が黄旗無視でそれぞれ5番降格、ラッセルにはさらに規定数以上のPU(パワーユニット)使用で20番降格となっている。

【修正スターティンググリッド】

1. ストロール(レーシング・ポイント)
2. フェルスタッペン(レッドブル)
3. ペレス(レーシング・ポイント)
4. アルボン(レッドブル)
5. リカルド(ルノー)
6. ハミルトン(メルセデス)
7. オコン(ルノー)
8. ライコネン(アルファロメオ)
9. ボタス(メルセデス)
10. ジョビナッツィ(アルファロメオ)
11. ベッテル(フェラーリ) *
12. ルクレール(フェラーリ) *
13. ガスリー(アルファタウリ) *
14. マグヌッセン(ハース) *
15. ノリス(マクラーレン) *
16. サインツ(マクラーレン) *
17. クビアト(アルファタウリ) *
18. グロージャン(ハース) *
19. ラティフィ(ウィリアムズ) *
20. ラッセル(ウィリアムズ) *

* 印は変更のあったドライバー

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サインツ(マクラーレン)は他車の進路妨害でペナルティ

FIA
トルコGPのレーススチュワード(審査委員)はまた14日(土)行われた公式予選セッション中にカルロス・サインツ(マクラーレン)が、アタック中だった後続のセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)の進路を妨害したとしてグリッド3番降格、さらにペナルティ・ポイント1点を科したことを明らかにした。

なお今回の処分でサインツは過去12か月で計1点、ノリス(マクラーレン)は計5点、ラッセル(ウィリアムズ)は計6点のペナルティ・ポイントということになった。

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ノリス(マクラーレン)&ラッセル(ウィリアムズ)がグリッド降格に

FIA
トルコGPのレーススチュワード(審査委員)は、14日(土)行われた公式予選セッション中、イエローコーション無視の違反があったとして、マクラーレン・チームのランド・ノリスとウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルにいずれもグリッド5番降格のペナルティを科したことを明らかにした。
二人には別途ペナルティ・ポイント3点も科せられた。

なおこの件ではストロール(レーシング・ポイント)にも同様の疑義が掛けられたが、こちらはスロットルを戻したことが確認されたとして晴れて初のポールポジションが認められている。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(11/14)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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赤旗中断になりながらも行われた波乱のトルコGP予選セッションにて、フェルスタッペンはあと一歩のところでポールポジションを逃しましたが、2番手のポジションを獲得しました。
アルボンが4番手となり、Aston Martin Red Bull Racingの2台がイスタンブール・パークサーキットで迎える決勝のトップ4内からスタートすることになります。

降雨の影響により70分も要したQ1セッションでしたが、セッション開始後インターミディエートタイヤでの走行中に路面はフルウエットへと転じ、大雨のため危険と判断され1時間近くもセッションが中断されました。
セッションは残り約7分の状態からスタート。ロマン・グロージャン(ハース)がT1でコースアウトし再び赤旗が提示されると、誰もアタックができていない状況になります。
セッションは残り3分半の状況で再度再開。緊張感高まる終盤に、Scuderia AlphaTauri HondaのクビアトがT3でスピンをしてしまい、残念ながらQ1にて敗退が決定となりました。

Q2は時間通りに行われましたが、インターミディエートタイヤとウエットタイヤを選択するチームが分かれる難しいセッションとなりました。
フェルスタッペンとアルボンはQ2をトップ1-2で通過。
しかしガスリーは雨で気温も低いコンディションでタイヤが十分に機能させられず、15番でQ2敗退が決定しました。

トップ10を決めるQ3で、フェルスタッペンは序盤からトップタイムをマーク。
このレースウイークでの各セッションのトップタイムとなったフェルスタッペンに、ポールポジションの期待がかかりました。
しかし他チームのマシンがインターミディエートタイヤに変更しタイムを出しはじめると、フェルスタッペンも同じくインターミディエートへの変更を決断しました。
フェルスタッペンはトラフィックに引っかかりながらも健闘をみせましたが、わずか0.3秒の差でポールポジションの座を逃しました。

明日の決勝ではフェルスタッペンはポールポジションのランス・ストロール(レーシングポイント)の背後2番手からスタート。
Q3終盤に自己ベストタイムを更新したアルボンは、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)に並んで2列目4番手からスタートとなり、Aston Martin Red Bullの2台にとっていい決勝スタート位置となりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 2位)

「正直、予選の結果が2番手となりとても残念です。
いいポジションにも関わらずこのようなことを言うのは少しおかしく聞こえるかもしれません。
しかし、どのセッションも大きく差をつけてトップタイムを出していたので、ポールポジション獲得への期待は大きく、叶えることができなかったショックはその分大きく感じています。

フルウエットのコンディションでは問題がなかったタイヤも、インターミディエートタイヤを装着するとライバルと比べてうまく発動させることができませんでした。
キミ(ライコネン)の後ろに引っかかってしまったのも問題でしたが、それ以前にタイヤ面で解明しなくてはならない問題があります。

皆さんも知っている通り、僕はいつもベストの結果を目指し、自分のベストを尽くしているので、2番手という結果を喜ぶことができません。
しかし変えられない結果だということも理解しています。
いつも自分が望む結果が出せるというわけではない、というのがレースであり、自分が満足するためにはどのようなコンディションでも最大限の結果を出していくしかありません。
予選でのポイントを獲得できるわけではないですし、マシンはいいペースで走行できています。
明日の決勝はさらにいい結果につなげて、僕たちの実力を証明できる一戦になることを願っています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 4位)

「予選4番手は十分いい結果ですが、このレースウイークで力強さをみせていたので残念な部分もあります。
FP1でのマシンの感触やペースは驚くほどよかったため、今日の状態にはあまり納得がいっていません。
今日はタイヤを機能させられるかどうかがカギとなり、Q3のインターミディエートタイヤでの走行時にとても苦戦しました。
インターミディエートタイヤをうまく使ったレーシングポイントの2台が予想外の速さをみせたQ3でしたが、その中でも2列目4番からのグリッドポジションを獲得でき、明日の決勝に期待をしています。
自分サイドのガレージでいくつかのことを試した結果、自信を持つことができました。
このようなコンディションの中レースをするのに必要なのは、自信を持って臨むことです。
いいペースでこのレースウイークを進んできているので、引き続き明日の決勝もいいレースにできるよう戦います」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選17位)

「今日は僕たちにとっていい日ではなかったですし、自分自身にがっかりしています。
1周目でミスを犯し、すべきではないところでスピンを喫してしまいました。
結果的にそれで予選が終わってしまいました。

プッシュをしていたこともあり、トラックをはみ出さないように走ることが難しく、特にリアのコントロールに苦労しました。
今日の僕たちはきちんとタイヤを機能させることができなかったのですが、驚くほどにグリップが低い特殊な状況でしたし、今日のようなコンディションでのドライブは通常ではあまり考えられません。
ただ、それはどのドライバーにも同じことですし、自分が思うようなドライビングができなかったことも事実です。
明日もウエットとドライが入り混じったような予報なので、あらゆることが起こりうると思います。
僕らはただプッシュを続けるのみです」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選15位)

「今日はとても残念な一日になりました。
コンディションが通常と異なる中で、ウエットでも速さがあると思っていたのですが、きちんとタイヤを機能させることができませんでした。
あらゆるところで滑ってしまい、タイヤの熱を適正レンジにコントロールできなかったと思います。
明日のレースが似たようなコンディションになることも想定し、ここから多くのことをレビューし、理解する必要があります。
明日は懸命にプッシュし、ポイント獲得のためにポジションを上げていきたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「トルコGPの2日目は、雨に大きく影響された一日となりました。
午前中は小降りの雨の中でFP3がスタートし、各車最低限の走行で終了しました。
予選前に雨は一時上がったものの、Q1開始直後から雨脚が強くなり赤旗で中断。
その後も降ったり止んだりという難しい路面コンディションでの走行となり、チームとドライバーにとっても状況に応じた迅速な判断が求められるセッションでした。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が昨日のFP1から今日のQ2まですべてのセッションをトップで終えていたことを考えると、予選結果については悔しい気持ちもありますが、フェルスタッペン選手2番手、アルボン選手4番手というポジションはレースに向けて非常にポジティブだと思っています。

Scuderia AlphaTauri Hondaの2台についてはクビアト選手はスピンを喫してQ1敗退。
ガスリー選手も15番手と予選としては残念な結果となりましたが、Red Bullの2台と合わせて、明日はいいレースを期待しています。
大切なのはレースの結果です。
4台ともにポジションを上げてフィニッシュできるよう、不安定な天候への対応などの検討を含めて準備を進めて臨みます」

提供:本田技研工業(株)

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「ポールはショック」と、ストロール(レーシング・ポイント)

Lance Stroll (C)Racing Point
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F1参戦4シーズン目、もちろん自身初の勲章となるポールポジションをトルコGP予選で獲得したレーシング・ポイントのランス・ストロール(22歳:カナダ)は、この快挙に「ショックを受けた」と、その胸中を表した。

「今回、フリー走行ではずっと苦しんでいたのでまさか予選でここまで回復できるなんて考えていなかったから、無線で結果を聞いて信じられなかった、ショックを受けたよ。
予選に向けてはあまりにも改善すべきことが多かったからね。
あのタイムわ出すまではずっとウェットタイヤを履いていたので、事実上インターミディエイトでは初めてのアタックだった。
でも僕の目の前でボタスがスピンしたので仕方なく最後にもう1ラップしたんだ。
なんとかまとめることができて、そしたらチームから『ポールだ』って聞いてそりゃあ驚いたね。
頑張ってくれたチーム全員のためにこれは励まされる結果だよ」と、喜びを表した。

カナダ人ドライバーとしては1997年のヨーロッパGPのジャック・ビルニューブ以来となるもの。
チームとしても、前身であるフォースインディア時代の2009年ベルギーGPでのジャンカルロ・フィジケーラ以来の記録となった。

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ハミルトン(メルセデス)、「契約遅れ」の理由を弁明

T.Wolff & L.Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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F1の大物ドライバーの中で、いまだに来季の去就が明確になっていないのがメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンだ。
すでに上位チームはほとんど体制が決まっていることもあり、来季も同チームへの残留が確実と周囲からは見られているものの、依然として正式発表はないままだ。

これについてハミルトンは次のように現在の状況を語っている。
「トト・ウォルフとは何回も交渉の場を持っているけれど、別になにか揉めている訳じゃないんだ。
実はF1でマシンをドライブすること以外でいろいろ話をしなくてはならないことが多くてね、そうしたことに時間が必要なんだよ」と、チャンピオンシップ・リーダー。

最近ハミルトンがF1以外で力を入れているのは人種差別に関する運動のようだ。
そして今年もまもなく7度目となるタイトルを手にする時期が迫っている。

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2020/11/14

トルコGP、ストロール(レーシング・ポイント)が初PP獲得

Lance Stroll (C)Racing Point
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11月14日(土)15時(日本時間:21時)からイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に2020年F1第14戦トルコGPの公式予選がウェットコンディションの中行われた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

各車ウェットタイヤだったが、ペレスがインターミディエイトで最速タイムを記録すると他車もこれに倣ってインターミディエイトに履き替える。
しかしペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢の速さは際立ち、ここまで全セッションで最速だったフェルスタッペンも、フロントロウ常連のメルセデスAMG勢も届かなかった。

ポールポジションはレーシング・ポイントのランス・ストロール(21歳:カナダ)が大逆転で獲得、もちろん初体験、またカナダ人ドライバーとしてはジャック・ビルニューブ(1997年ヨーロッパGP)以来の快挙となった。
2番手フェルスタッペン(レッドブル)で0.290秒ポールに届かなかった。
3番手ペレスでレーシング・ポイントとしては前身も含めチーム設立以来の好グリッドに。
4番手アルボン(レッドブル)、5番手リカルド(ルノー)、6番手ハミルトン(メルセデス)、7番手オコン(ルノー)、8番手ライコネン(アルファロメオ)、9番手ボタス(メルセデス)、10番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)というトツプ10。
メルセデスAMG勢は今季最悪、これが通算500戦目(ザウバー含め)のアルファロメオは今季最高の予選になった。

11番手以下はノリス(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)、サインツ(マクラーレン)、ルクレール(フェラーリ)、ガスリー(アルファタウリ)、マグヌッセン(ハース)、クビアト(アルファタウリ)、ラッセル(ウィリアムズ)、グロージャン(ハース)、ラティフィ(ウィリアムズ)の順。

トルコGP決勝レースは15日(日)13時10分(日本時間:19時10分)から全58周で行われる。
トルコGP公式予選の結果はこちら
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引き続きウェットの予選Q2、アルファロメオ勢が大健闘

引き続きトルコGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
またドライタイヤの場合、上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。
ただまだインターミディエイトのマクラーレン以外はみなウェットタイヤとなっている。

1回目の走行ではフェルスタッペン、ペレス、ストロール、ボタス、オコン、ハミルトン、アルボンの順で、コンディション回復と共にタイムが短縮されていく。
最後のアタックを終え、トップはフェルスタッペン(レッドブル)、2゛んてアルボン(レッドブル)、3番手ハミルトン(メルセデス)、以下ストロール(レーシング・ポイント)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、オコン(ルノー)、ボタス(メルセデス)ねライコネン(アルファロメオ)、ペレス(レーシング・ポイント)、リカルド(ルノー)までがQ3進出。

ここでの敗退はノリス(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)、サインツ(マクラーレン)ねルクレール(フェラーリ)、そしてガスリー(アルファタウリ)の5台となった。

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ウェットの予選Q1、赤旗中断が相次ぐ

11月13日(土)15時(日本時間:21時)からイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に2020年F1第14戦トルコGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は小雨か、セッション開始時の気温は11度、路面温度は13度、コースはウェットコンディションでこのセッションの雨の確率は90%以上となっている。

ここまで好調のフェルスタッペンを先頭にコースイン。
タイヤはインターミディエイトとウェットタイヤが入り混じっている。
雨は強さを増したようでイエローが続出、全車ウェットタイヤに履き替えて走行。
残り約7分弱でコースコンディション不良のため赤旗中断となった
この時点でルクレールやガスリーはノックアウト圏内になっている。

やがて天候も回復し、残り6分56秒でセッション再開。
グロージャンがコースアウトしてスタック、再びセッションは赤旗中断に、残りはわずか3分30秒のみ。
結局トップはフェルスタッペン(レッドブル)、2番手アルボン(レッドブル)、以下ライコネン(アルファロメオ)、ベッテル(フェラーリ)、ルクレール(フェラーリ)、ガスリー(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、オコン(ルノー)、ボタス(メルセデス)、ノリス(マクラーレン)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ストロール(レーシング・ポイント)、サインツ(マクラーレン)、ハミルトン(メルセデス)、ペレス(レーシング・ポイント)までがQ2進出。
ここでの敗退はマグヌッセン(ハース)、クビアト(アルファタウリ)、ラッセル(ウィリアムズ)、グロージャン(ハース)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の5台となった。

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トルコGPフリー3回目は大雨に見舞われる

Wet Tyre (C)Pirelli Motorsport
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11月14日(土)12時(日本時間:18時)からイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に2020年F1第14戦トルコGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は12度、路面温度15度だが、天気予報通り雨雲が近づいており、すでに一部はウェットコンディションと伝えられている。

グロージャン(ハース)が真っ先にコースインしたが、タイヤはインターミディエイト。
しかし各所でスライドがみられる。
やがて雨は強くなり、フルウェットタイヤに履き替えるマシンが増えたが、結局各車ガレージに戻る始末。

このセッション最速タイムはフェルスタッペン(レッドブル)の1'48.485というものだが他車同様、序盤のまだコンディションがましだった時点でのもの。
なおこれでフェルスタッペンはフリー走行の全セッションでトップタイム、これは初のことになる。
2番手はルクレール(フェラーリ)でこちらは1'49.430のタイム。
以下、アルボン(レッドブル)、オコン(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)、ペレス(レーシング・ポイント)、ボタス(メルセデス)、マグヌッセン(ハース)、ストロール(レーシング・ポイント)の順。
アクシデントコンディションに走る気をみせないハミルトン(メルセデス)はコースインはしたもののノータイムで最下位に位置した。
このあと15時(日本時間21時)から予定される公式予選での状態が気掛かりだ。

トルコGPフリー走行3回目の結果はこちら
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ルクレール(フェラーリ)、ピットレーン速度違反で罰金

FIA
トルコGPのレーススチュワード(審査委員)は、13日(金)行われたフリー走行1回目セッション中、シャルル・ルクレールにピットレーン速度違反があったとして、フェラーリ・チームに対し1,000ユーロ(約12万4千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればルクレールは制限80キロのところを101.1キロで走行したとのこと。
レギュレーションでは1,000ユーロを上限として制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっている。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(11/13)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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2011年以来の開催となるトルコGPが、インタンブール・パーク・サーキットで始まりました。
新しく路面舗装が施され、またFP開始前に清掃のために水が撒かれたことも影響し、特に午前は非常に滑りやすい中でのセッションになりました。

Aston Martin Red Bull Racing と Scuderia Alpha Tauri Hondaの両チームにとって、チャレンジングなレースウイークの幕開けとなった初日は、マックス・フェルスタッペンが2つのセッションでトップタイムと、幸先のよいスタートとなりました。

フェルスタッペンが「氷の上で走っているようだ」と表現したFP1では、セッションを通して状況が改善されることはありませんでした。
セッション終了時のタイムは、スリックタイヤでの走行だったのにも関わらず、レースウイーク前に想定されていたタイムより15秒もかけ離れたタイムとなりました。
しかしその中でもタイムシートの上位に並んだのは、セッションのトップタイムをマークしたフェルスタッペンをはじめ、Honda PUを搭載した4台のマシンでした。
アレクサンダー・アルボンが続いて2番手をマークし、このトルコGPで通算300回目のGP参戦となるRed Bull Racingはセッションの1-2を独占しました。
続いてScuderia AlphaTauriのピエール・ガスリーが4番手、そしてダニール・クビアトが6番手と続く好調を見せました。

FP1の走行後にラバーが乗り始めた路面は、FP2時にはコンディションが劇的に好転し、ソフトコンパウンドでの走行では約7秒近く速いタイムが計測されました。
アルボンが幾度かトップタイムをマークしながら進んだFP2でしたが、最後はフェルスタッペンがFP1に続いてトップタイムをマーク。
最終的にアルボンは5番手、続いてクビアト6番手、ガスリーが7番手で初日のセッションを終えました。

明日は雨の予報もあり、今朝のように再びグリップレベルが下がることも予想されています。
いつもと違う状況の中で行われた練習走行の日となりましたが、得られたデータをもとにできる限りの改善を行い、土曜日に行われる予選に向けてマシンとPUの最適化を行っていきます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(1-1番手)

「マシンの調子もよさそうですし、今日はポジティブな一日になり満足しています。
このレースウイークに向けていい準備はできたのですが、今日はそれ以上に路面コンディションに対応していかなくてはなりませんでした。
路面はとても滑りやすく大変でしたが、それは誰にとっても同じ状況なので、どう対応していくかが大事です。
しかし。今日のセッションのタイムでは、このサーキットでの理想的なタイムにはまだ5秒ほど足りていないと思います。
明日は雨が降ってしまうと、スパイクが必要なぐらいになってしまうので、できればドライになってほしいです。
ソフトタイヤでの走行時にタイムを伸ばすことはできましたが、タイヤの柔らかさで違いが出たわけではなく、走行を重ねてターマックのグリップ力が上がっただけだと思います。
きっと明日はメルセデスがタイムをまとめてくると思いますが、予選と決勝でいい戦いができるように準備して明日を迎えたいと思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(2-5番手)

「新しいサーキットを走るのはいつでも楽しく、今日は結果もポジティブな一日になりました。
FP1とFP2が行われましたが、まるでアイスリンクの上を走行しているようで、ドリフトカーを運転しているようなおかしな感覚で走行をしていました。
マシンがスライドしながらの走行は、もちろん楽しいのですが、F1マシンに乗っている感覚ではありません。
タイヤを機能させるために、通常の許容範囲よりさらにプッシュする必要がありましたが、それはそれで仕方ないと思います。
グリップを上げるためにソフトタイヤに履き替えて試しましたが、期待していたほどの効果はありませんでした。
予選までにチームがどのように改善できるかまだ予想がつきません。
決勝では皆がソフトタイヤを装着し、燃料を積んで長距離を走り切る、というのが最善な策と考えているような気がします。
明日予報されているコンディションを元に、今夜準備をして明日を迎えたいと思います。
何が起こるか分からない予選日となりそうですが、今日はポジティブな一日にすることができました」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(6-6番手)

「初めてのサーキットでの初日は、予定していた走行プログラムを完了することができ、とても有益な一日になりました。
今日は特にグリップ力が低い一日でしたが、このようなコンディションでどうやってマシンを速く走らせることができるかを理解し、学ぶことができました。
グリップ力には悩まされるものの、このサーキットはとても楽しいコースだと思います。
明日マシンのポテンシャルを最大限に引き出せるよう、今夜チームと共に解析に努めます」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(4-7番手)

「今朝走行を開始した時、あまりに滑る路面にとても驚きました。
しかしこのようなコンディションの中での走行は、とても楽しかったです。
F1マシンを今日のようなグリップ力が低いコンディションで走行するのは、通常ではなかなかありません。
このレースウイークについては、(路面の状況を鑑みて)マシンのセットアップ面や戦略をもう一度練り直す必要があると思います。
マシンのパフォーマンス面での感触はとてもいいので、明日十分に戦えるように一つひとつを完璧に仕上げて明日を迎えられるように準備していきます」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のトルコGP初日は路面温度が上がらないことに加えて、舗装が新しいことが影響し、非常に滑りやすい路面に苦労した一日になりました。
チームもわれわれもマシンの状況に合わせて対応を行いながらの走行となりましたが、2チーム、4台問題なく走行し、現行のハイブリッドレギュレーションでの走行が初となる中で、多くのデータを収集することができました。
明日のFP3でもまだまだコンディションの変化が予想されますので、そのデータを反映し、予選・レースに臨みます。
時折、雨の降るような予報も出ていますので、どのような状況にもフレキシブルに対応できるよう、チームと万全の準備を進めていきます」

提供:本田技研工業(株)

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ラッセル(ウィリアムズ)、グリッド降格のペナルティ

George Russell (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは同チームのジョージ・ラッセルのマシンについて、今回のトルコGPで新しいPU(パワーユニット)を搭載することを決めたことがわかった。
ラッセルはすでにレギュレーションで定められた3基のパワーユニットを使用しておりこれが4基目となる。

今回投入するのは、新しいICE(エンジン)、TC(ターボチャージャー)、MGU-H(熱エネルギー回生システム)などいずれも4基目。
ラッセルのコンポーネントが不足したのは、開幕戦オーストリアGPの決勝でトラブルに見舞われ、ICE、TC、MGU-Hを交換したことが要因。

ルールによりラッセルは計グリッド20番以上降格のペナルティが科せられることになり、事実上のグリッド最後尾となることが必至。
このころ予選でも健闘していただけに不運な戦いとなった。

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「2日間日程は死活問題」と、オランダGP主催者

Zandvoort Circuit
このほどFIA(国際自動車連盟)が明らかにした2021年のF1カレンダーでは、史上最多となる全23戦が組まれているが、今後さらに拡大されるという噂が絶えない。
そのため、一部のイベントでは通常3日間で行われるグランプリウィークを2日間に短縮して行うのではないかとの見方が広まっている。
2日間のイベントは先に行われた第13戦のロマーニャGPで試行されたが、しかしチーム側からは不満の声が多かったという。

さらに今度はイベントの主催者側からも異が唱えられた。
声を挙げたのは今年実に35年ぶりの復活開催が組まれたオランダGP。
フェルスタッペン(レッドブル)の活躍もあって近隣のグランプリにはこれまでも母国の熱心なファンが多く駆け付ける光景がお馴染みだ。
同グランプリの開催地であるザンドフールト・サーキットの責任者は、「われわれは当初から3日間のイベントとして計画を立てている。
2日間に短縮となれば興行的にも根本から成り立たなくなる死活問題だ」と、拒絶の構え。

今後FIAの思惑通りに関係者の調整を図るというのは難業のようだ。

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2020/11/13

トルコGPはフリー2回目もフェルスタッペン(レッドブル)最速

Istanbul Circuit (C)Pirelli Motorsport
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11月13日(金)15時(日本時間:21時)から引き続きイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に2020年F1第14戦トルコGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は15度、路面温度19度、コースはドライコンディションだが風が強いと報告されている。

心配された路面は改善が著しく、各車走るごとに大幅にタイムを短縮しつつある。
とりわけメルセデスAMG勢を差し置いてレッドブルとフェラーリの4台が激しいタイム争いを演じるエキサイティングな展開は注目を集めた。

90分間のセッションを終え、トップはフェルスタッペン(レッドブル)で午前のベストタイム1分35秒から1分28秒台までタイムを縮めてみせた。
2番手はルクレール(フェラーリ)で0.401秒差、3番手ボタス(メルセデス)、4番手ハミルトン(メルセデス)。
そして5番手アルボン(レッドブル)、6番手クビアト(アルファタウリ)、7番手ガスリー(アルファタウリ)とホンダ・パワー勢が続いた。
8番手ベッテル(フェラーリ)、9番手ストロール(レーシング・ポイント)、10番手に今日が誕生日のノリス(マクラーレン)が付けた。

トルコGPフリー走行2回目の結果はこちら
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トルコGPのスチュワードにデレック・ワーウィック氏

Derek Warwick (C)Renault F1 UK
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われている第14戦トルコGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、ベテランのデレック・ワーウィック氏(66歳:イギリス)を指名した。

元ルノー等のF1ドライバー(最高位:2位)であるデレック・ワーウィック氏のスチュワード就任は今年のアイフェルGPに続くもので、自身通算31回目。
これは目下最多のエマニュエル・ピロ氏の35回に次ぐものになる。

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スリッピーなフリー1回目はホンダ・パワー勢が健闘

Istanbul Circuit (C)Pirelli Motorsport
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11月13日(金)11時(日本時間:19時)からイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に2020年F1第14戦トルコGPのフリー走行1回目セッションが始められた。

ピレリは今回も5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という最も堅い部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
天候は曇り、セッション開始時の気温は14度、路面温度18度、コースはドライコンディションとなっているが、グランプリ復活に伴い路面が再舗装されたということでかなりスリッピーのよう。
走り始めたドライバーからは「まるで氷の上を走っているよう」との声が続出している。

そんなコンディションでまだ参考にはならないものの、トップタイムはフェルスタッペン(レッドブル)、2番手にも同僚のアルボン(レッドブル)が続いた。
3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手ガスリー(アルファタウリ)、5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手クビアト(アルファタウリ)でホンダ・パワー勢が健闘。
7番手ノリス(マクラーレン)、8番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9番手ボタス(メルセデス)、10番手がオコン(ルノー)となった。
ハミルトン(メルセデス)はまだ15番手となっている 。

このあと15時(日本時間:21時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。
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レッドブル&アルファタウリ、イスタンブールでデモラン

Turkey Demo (C)Scuderia Alfatauri
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今週末に控えたトルコGPを前に、レッドブル・レーシング&アルファタウリの2チームが開催地イスタンブールでデモンストレーションランを行った。

参加したのはレッドブル・レーシングがアレクサンダー・アルボン、またアルファタウリのほうはピエール・ガスリーで、マシンはそれぞれのチームカラーが施されたレッドブル『RB7』。
2台は観光名所でもあるボスボラス大吊橋などを爆音と共に疾駆した。

レッドブル・レーシングにとって、今週のトルコGPはグランプリ参戦通算300戦目を迎える節目とのことだ。

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ヴィップス(レッドブル)、トルコGPリザーブドライバーに

Redbull Honda 『RB16』 (C)RedBull Racing
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レッドブル・レーシング&アルファタウリは、今週末行われるトルコGPで、同グループの若手育成プログラムの一員であるユーリ・ヴィップスが両チームのリザーブドライバーを務めることを明らかにした。
これに備え、同選手はスーパーライセンス獲得のため必要な300km以上のテスト走行を終えているとのことだ。

ヴィップスは本来今シーズンは日本のスーパー・フォーミュラに参戦予定であったものの新型コロナウイルスの影響で来日の目途が立たず、参戦できないでいたという。
(所属予定だったチームムゲンでは笹原右京を起用している)

本来のリザーブドライバーであるブエミとカマラらはいずれも今週他のレースとバッティングしたためと伝えられている。

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トルコGPの週末、土曜日ににわか雨の可能性も

2006 Turkey GP (C)Ex.Super Aguri F1
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今週イスタンブール・パーク・サーキットで9年ぶりに開催される2020年F1第14戦トルコGPの舞台地であるトルコ・イスタンブール地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、決勝レースの日曜日は概ね曇りであるものの、公式予選が行われる土曜日は一時にわか雨に見舞われる可能性があるとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
11月13日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 11- 16度 20%
11月14日(土) 公式予選 曇り一時にわか雨 11- 14度 30%
11月15日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 10- 16度 20%

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2020/11/12

ロバーツ代表(ウィリアムズ)、コロナでトルコGP欠場

Simon Roberts (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは、同チーム代表のサイモン・ロバーツ氏が新型コロナウイルス感染のため今週末行われるトルコGPを欠場すると発表した。
それによればロバーツ氏は、事前の新型コロナウイルス検査では陰性だったものの体調不良があったため再度検査。
その結果、陽性反応が確認されたとのこと。
規定に従って隔離措置が取られるため、イスタンブール行きはキャンセルされた。

マクラーレン・チームから今年6月にウィリアムズ・チームに加入したロバーツ氏は9月にマネージング・ディレクターからチーム代表に昇格したばかり。
チーム代表が新型コロナウイルスの影響でグランプリの現場を欠場するのは極めて異例なことになる。

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コンストラクターズ3位争いでフェラーリ脱落

Image (C)Ferrari S.p.A
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新型コロナウイルスに振り回された2020年シーズンも終盤となったが、メルセデスAMG、レッドブル・レーシングに続くコンストラクターズ・ランキング3位の座を巡る争いが熾烈になっている。
あと4戦を残した現在、ルノーが135ポイント、そしてマクラーレンとレーシング・ポイントが共に134ポイントとわずか1ポイントの差で続いているものだ。

これについてレーシング・ポイントのアンドリュー・グリーン/テクニカル・ディレクターはこれまで決勝レースでタイヤを労わる方向で戦ってそれなりの戦績を残して来たものを、今後は予選重視として、より前のグリッドからのスタートに切り換える方針を示した。
またルノー・チームもワークスチームの面目に掛けて3位を死守する構え。

これに対し、103ポイントで目下ランキング6位に沈んでいるフェラーリは深刻だ。
同チームのマッティア・ビノット代表は、すでに2020年のチャンピオンシップを残り4戦で浮上させるのは困難として来季のマシン準備に焦点を絞ることを明らかにした。
F1の名門フェラーリがランキング6位で終えれば実に1980年以来ということになる。

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リウッツィ(元F1ドライバー)、コロナでICU(集中治療室)

Vitantonio Liuzzi/Bike (C)Scuderia Toro Rosso
元フォース・インディア等のF1ドライバーであるビタントニオ・リウッツィ(39歳:イタリア)が、新型コロナウイルス感染症に感染し、一時重態だったことがわかった。

伝えられるところによれば、体調不良を感じたリウッツィは薬を服用したうえで念のため家族とともにウイルス検査を受けた結果、妻子共々陽性反応が発覚。
その後さらに体調が悪化したため緊急入院、一時ICU(集中治療室)に収容され人工呼吸器を装着する状況だったとのこと。
現在体調は快方に向かいつつあるとのことだが、健康体に戻るには今後数か月を要する見込みという。

2005年にレッドブルからF1デビューを果たしたリウッツィは、その後トロ・ロッソ、フォース・インディア、HRT等を渡り歩き2011年にF1から離れた。
最高位は2007年の中国GPと2010年韓国GPの6位。

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ザイドル代表(マクラーレン)は2日間日程に好意的

Image (C)Mercedes Motorsports
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大幅なスケジュール変更を強いられた今年のF1では、イモラ・サーキットでのロマーニャGPで初めての試みとしてグランプリウィークが土・日2日間の日程で行われた。
これは将来的に現在の3日間から2日間での開催の可能性を探る意味もあったとされる。

ただこれまでとは異なるルーティンに多くのドライバーやチーム関係者からはタイヤの評価やマシン・セッティングの時間が足りないなど否定的な意見が支配したようだ。
またデータ不足は多くのデータやリソースを持つ大規模チームにより有利に働くという危惧を持つ声もあった他、日程短縮による収入減という現実も指摘されている。

そんな中、マクラーレン・チームのアンドレアス・ザイドル代表は次のように前向きの見解を明らかにした。
「確かにマイナスの部分も考えられるが、それはみんな同じこと。
しかしF1全体の将来を考えれば、個々のグランプリウィークを短縮し、イベント数を拡大するというのも一つの案だろう。
現場だけでなくイベント主催者やテレビ局などの意見もよく聞いて採り入れるべきこと」と、BMWやポルシェで要職を務めた大物らしい度量の広いところをみせた。

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2020/11/11

ベトナムGP中止理由は国内の政治的混乱

Vietnam GP
以前、伝えられた2021年の暫定カレンダーでは、第2戦として3月28日に組まれていた初開催のベトナムGPだったが、このほど明らかにされたスケジュールでは4月25日の第4戦とされながらも『未定扱い』とされた。
この理由について、関係者はベトナム国内の政治的混乱があるとしている。

イギリスの『BBCスポーツ』によれば、グランプリ誘致活動の中心的人物であったハノイ市人民委員会主席のグエン・ドゥック・チュン氏が国家機密情報漏洩の容疑で逮捕されたことにより、情勢が一変したものという。
ベトナム政府当局は、政府には新型コロナウイルス対策や選挙、台風被害への対処などF1よりも優先すべき事項があるとしているとのことだ。

ベトナムGPは開催予定だった2020年もコロナ禍のため中止の浮き目に遭っている。

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また浮上するフォルクスワーゲンF1参戦の噂

Volks Wagen (C)VW Motorsport
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ホンダF1の撤退発表を受け、いまF1ではレッドブル・レーシング&アルファタウリが2022年以降、どのエンジンを搭載するのかが大きな話題になっているが、ここに来てまたVW(フォルクスワーゲン)の名前が浮上しているようだ。
ただ同社はこれを否定。

フォルクスワーゲン・グループではかつてポルシェがF1参戦の歴史を持っているが、こちらも期待の声は聞かれるもののF1復帰の意志はみせていない。
ただ電気自動車のレースであるフォーミュラEには同じ傘下のアウディと共に参戦中ではある。

フォルクスワーゲンが新たな『合成燃料』(二酸化炭素と水素の合成液体燃料)に関心を示しているとみられることからFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は2023年の『e-fuel』導入時でのF1参入を期待しているようだが、両チームにとってそれでは間に合わないことになる。

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2021年暫定F1カレンダー(11月10日)

FIA(国際自動車連盟)は2021年の暫定F1カレンダー案を下記のように発表した。
先に伝わっていたものと比べ、開幕戦にオーストラリアGPが戻ったことや、ベトナムGPが未定の扱いとなるなどの変更がある
日本GPは例年通り鈴鹿サーキットで10月10日(日)に決勝。
なお全23戦は史上最多の過密スケジュールとなるものだ。

【2021年暫定F1カレンダー】(11/10)

No. 日程 グランプリ 開催地
1 03月21日 オーストラリアGP アルバートパーク市街地特設コース
2 03月28日 バーレーンGP バーレーン・サーキット
3 04月11日 中国GP 上海サーキット
4 04月25日 未定 未定
5 05月09日 スペインGP バルセロナ・サーキット
6 05月23日 モナコGP モンテカルロ市街地特設コース
7 06月06日 アゼルバイジャンGP バクー市街地特設コース
8 06月13日 カナダGP ジル・ビルニューブ・サーキット
9 06月27日 フランスGP ポールリカール・サーキット
10 07月04日 オーストリアGP レッドブルリンク
11 07月18日 イギリスGP シルバーストーン・サーキット
12 08月01日 ハンガリーGP ハンガロリンク
13 08月29日 ベルギーGP スパフランコルシャン・サーキット
14 09月05日 オランダGP ザンドフールト・サーキット *
15 09月12日 イタリアGP  モンツァ・サーキット
16 09月26日 ロシアGP ソチ・サーキット
17 10月03日 シンガポールGP シンガポール市街地特設コース
18 10月10日 日本GP 鈴鹿サーキット
19 10月24日 アメリカGP(US-GP) オースティン・スピードウェイ
20 10月31日 メキシコGP ロドリゲス・サーキット
21 11月14日 ブラジルGP サンパウロ
22 11月28日 サウジアラビアGP ジェッダ市街地特設コース
23 12月05日 アブダビGP ヤス・マリーナ・サーキット

・サーキットは推定

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2020/11/10

レッドブル・レーシング、悩む二人目のドライバー

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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来シーズン、エースであるマックス・フェルスタッペンの残留は確定しているものの、そのチームメイトとなる二人目のドライバーについてレッドブル・レーシングからはいまだにアナウンスがない。

今シーズンの戦績で決めるなら、イタリアGPで2008年のベッテル以来となる優勝をもたらせたピエール・ガスリーが有力とみられたが、同選手はすでにアルファタウリ残留が正式発表されている。
また無難な選択としては現在のアレクサンダー・アルボンの残留もあるが、首脳部ではいまいちそのパフォーマンスに納得してないようだ。

そこで浮上する外部からの採用の場合、今年共にレーシング・ポイントで走ったニコ・ヒュルケンバーグやセルジオ・ペレスの名前が挙げられている。
フェルスタッペンの個人的見解としてはヒュルケンバーグとの良好な関係をほのめかすが、ペレスにも豊富な経験と強さ、さらに母国メキシコからの潤沢なスポンサーもチームにとっては魅力に違いない。

ホンダF1が撤退する2022年以降、同チームがどんなパワーユニットを搭載するかはまだ未定だが、いずれにせよ巨額のエンジン代が見込まれることから、さしものレッドブルでも資金面で手当てが必要になるとみられるからだ。

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アメリカのマイアミGP開催計画、なおも継続中

Miami GP Image (C)Hard Rock Stadium
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アメリカも例外でなく新型コロナウイルスに見舞われている今シーズンだが、そのせいで一時中断はあったものの、F1マイアミGP計画はまだ継続中であるという。
これはF1のチェイス・キャリー/CEOが認めたもので、現在も関係者からの接触は続いているとのこと。

同グランプリは当初の市街地特設コース案から始まったが、その後アメリカン・フットボールの人気チーム『NFLマイアミ・ドルフィンズ』の本拠地として知られる『ハードロック・スタジアム』を中心としたものに変更された。
しかし地元住民からの反対運動が持ち上がった他、新型コロナウイルスの影響で計画は中断したままの形となっている。

ただ開催に積極姿勢をみせたキャリー/CEOは今季限りでの退任が決まっていて、後任に決まっている元フェラーリのステファーノ・ドメニカリ氏の意向は不明だ。

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レッドブル、「来季もメルセデス追撃の手緩めない」

Christian Horner (C)RedBull Racing
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今季まだ4戦を残して早くもメルセデスAMGチームが7年連続のコンストラクターズ・タイトルを決めたが、その最大のライバルだったレッドブル・レーシングは来季も追撃の手を緩めないとしている。
これは同チームで現場の指揮を執るクリスチャン・ホーナー代表が次のようにメディアに語ったもの。

「2021年は現行レギュレーションでの最後の年で、今年と基本的にレギュレーションの変更がないため勢力図は変わらないという見方が強いようだが、われわれはそれを甘んじて受け入れるもりはない。
ライバルが慌てるようなエキサイティングなシーンを演じるつもりだ」と、宣戦布告(!)。

今年のドライバーズ・チャンピオンシップはまだ結着が付いていないが、獲得の可能性があるのはすでにメルセデスAMGチームの二人(ハミルトン&ボタス)に絞られている。

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2020/11/09

ウィリアムズ、コロナ禍でスタッフ交替迫られる

Pitstop_Scene (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは、先に行われた新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したスタッフが複数確認され、今週末行われるトルコGP(イスタンブール・パーク・サーキット)では交代要員の手当に追われることを明らかにした。

今シーズン、F1チームで陽性反応が発覚したのはマクラーレンやレーシング・ポイントそしてメルセデスらに続くものだが、おそらく現在のF1チームの中で最も小規模でスタッフ少数、財政的にも厳しいとみられるウィリアムズ・チームには踏んだり蹴ったりの痛手になりそうだ。

なお今シーズン、全10チームの中でいまだにノーポイントなのは唯一ウィリアムズだけとなっている。(昨季は1ポイント)

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F1、「ピンク・メルセデス」防止に新対策導入

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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F1は、今シーズン大きな話題になったいわゆる「ピンク・メルセデス」防止のため、新たな対策案を講じることとした。

これは、メルセデス製パワーユニット搭載チームであるレーシング・ポイントが、王者メルセデスAMGチームの昨季チャンピオン・マシンンである『W10』に酷似したマシン『RP20』を製作、これが『ピンク・メルセデス』だとして他チームから反発を受けたもの。
中でもルノー・チームはFIA(国際自動車連盟)に正式に抗議する姿勢をみせた。

今回F1は、同様のコピーの繰り返しを防ぐため、3Dカメラや複雑な専門のソフトウェアを使用することを禁止する方針を示した。
FIAのシングルシーターの技術責任者であるニコラス・トムバジス氏は、「これによりレーシング・ポイントが行ったような手段で他車を真似することはできなくなる」と、防止に自信をみせている。

なおルノーの抗議でレーシングポイントはコンストラクターズポイントの15ポイント剥奪と40万ユーロ(約49億円)もの罰金が科せられている。

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F1サポートのF2&F3レース、来季共に改編へ

F2 Image (C)Honda Racing
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F1グランプリのサポートレースとして定着しているF2&F3レースが、来季は共に負担軽減のため、大きく改編される見込みだ。
これはこれらチャンピオンシップを統括するFIA(国際自動車連盟)が明らかにしたもの。

それによればレース総数の大枠は変えないものの、開催場所を減らす一方で同じサーキットでのラウンド数を増やし、移動などエントラントの負担を軽減しようとするもの。
また同じ日程での重複開催を止め、F2とF3では異なるグランプリでのサポートにして両シリーズに同時参戦しているチームの負担を和らげる計画。

これにより、来季のF2はこれまでの12ラウンド24レースから来季は8ラウンド24レースに。
F3も今季の9ラウンド18レースから7ラウンド21レースとする方針という。
具体的な日程は今後調整のうえ、正式発表される。

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2020/11/08

ハミルトン、「コンストラクターズ王者のほうが価値ある」

Mercedes Team (C)Mercedes Motorsports
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メルセデスAMGチームは先に行われたロマーニャGPでハミルトン&ボタスが1-2フィニッシュを遂げたことにより、現行の規定になった2014年以来7年連続でコンストラクターズ・チャンピオンを獲得するという偉業を達成した。

その最大の貢献者で、自身も今季はミハエル・シューマッハに並ぶ通算7度目となるドライバーズ・チャンピオンになる可能性が高まっているハミルトンは、それでも「コンストラクターズ・タイトルのほうが価値がある」、と語っている。

「タイトルはどちらも意味のあるものだけど、それでも二つを比べるならば、僕はコンストラクターズ・タイトルのほうがドライバーズよりもエキサイティングで価値があると思っているよ。
F1はそれぞれ個人の戦いでもあるけれど、同時にチームの戦いでもあるというある意味特殊なスポーツ。
でも最優先されるのはチームのために走ってポイントを獲得することなんだ。
それは決して一人では不可能なことで、チームみんなが力を合わせて一つになって戦わなければ成し得ないもの。
コンストラクターズ・タイトルを決めた時のみんなの喜ぶ顔をみれば、それが如何に素晴らしいものかわかるよ」

ハミルトンの7度目タイトル獲得は早ければ次戦トルコGPにも確定する。

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ピレリ、年内に再度『2021年仕様タイヤ』テスト

Pirelli Tyre (C)Pirelli Motorsport
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F1にタイヤを独占供給するピレリは、年内にもう一度『2021年仕様タイヤ』のテストを行う予定であることを明らかにした。
これはFIA(国際自動車連盟)の了解のもとグランプリウィークの公式セッション内に行われるもので、先のポルトガルGPフリー走行2回目セッションに続くもの。

今回はシーズン終盤のバーレーンGPないし最終戦アブダビGPいずれかのフリー走行2回目セッションの最初の30分間が予定されているとのこと。
ポルトガルGPの際に得られたデータにより最終決定されたタイヤが持ち込まれるということで、これには全チーム全ドライバーの参加が義務付けられる。

最終決定された2021年仕様タイヤのパフォーマンスに、ピレリタイヤのマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは自信をみせているという。

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ブルツ会長(GPDA)、グランプリ数の増大に懸念

Alexander Wurz (C)Williams F1
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F1ドライバーの団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)のアレクサンダー・ブルツ会長が、拡大するグランプリ開催数について懸念を示した。

ここ数年拡大する一方のF1は、今シーズンコロナ禍に見舞われる前の当初は全22戦と史上最多に。
まだ正式発表はないもののすでに広まっている2021年案でもすでに今年と同数かそれ以上の数のグランプリが予定されているとみられる。

これについてかつて元ベネトン等で活躍したアレクサンダー・ブルツ会長は、「いまF1は金儲けのためにグランプリ数を増やし続けている。
グランプリウィークを2日間にしようとするなどは小手先の対策で、結果は主催者やチームに負担を掛けるもの。
ましてやそこにはドライバーへの配慮など感じられない」と、断じた。

ただGPDAはあくまでもF1ドライバーたちの任意団体で、必ずしもF1運営に具体的な影響力を及ぼすものではない。

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2020/11/07

2020年シーズン、残り4戦もすべて『無観客レース』か

Russia GP Scene (C)Pirelli Motorsport
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新型コロナウイルスの影響で例年とは大幅に異なる形態で行われた2020年のF1シーズンだが、ロシアGPやアイフェルGPなど縮小こそあったものの観客を入れてのレースがあった一方で、最初から無観客やロマーニャGP、トルコGPらのように直前になって無観客レースを強いられたケースもあった。

今シーズンはあとトルコ、バーレーン、サクヒールそして最終戦のアブダビGPと4戦を残すのみとなったが、F1を運営するリバティ・メディアはコロナ禍の懸念からそのすべてを観客レースとする方針を決めたようだ。

なおその結果、リバティ・メディアではあらたに1億ドル(約104億円)以上の損失が見込まれるとドイツの専門誌『アウト・ビルド・モータースポルト』は報じている。

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ハースF1代表、「ドライバー選びにルールない」

Gunther Steiner (C)Haas F1 Team
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まだ来季のドライバー・ラインナップが白紙である唯一のチームとなったハースF1では、二人とも新人ドライバーという組み合わせになるのではないかとの噂が高まっている。
ただこれについてはF1関係者からは疑問の声が聞かれるのも確か。
二人とも新人だった場合、マシン開発の方向性判断に不安が生じる可能性があるというものだ。

しかし同チームのギュンター・シュタイナー代表は次のような見解を明らかにした。
「確かに経験に欠ける新人ドライバー二人に任せるということにはリスクもある。
しかしそれは同時に未知の可能性も期待できるということなんだ。
チームが置かれた事情によっては、そうしたチャンスに賭ける必要に迫られることもある」と、チームが非常時にあることを示唆した。

同チームではグロージャン&マグヌッセンという長くチームを支えたドライバーを二人とも放出。
新しいドライバーにはミック・シューマッハ&ニキータ・マゼピンというまったくの新人の名前が挙げられている。

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アロンソ(ルノー)のテスト参加にマクラーレンも反対

Fernando Alonso (C)Renault Sport F1
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来シーズン、古巣のルノー・チームからのF1復帰が決まっているフェルナンド・アロンソは、シーズン終了後に行われるアブダビ合同テストへの参加を希望しているが、これには他チームから反対の声が挙がっている

その一つであるハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、「アブダビ合同テストは若手ドライバーのため、とルールにあるのに、そこへ2度もチャンピオンになった39歳のベテランが参加していたら、それはどう考えてもおかしいんじゃないか」と、皮肉。

ルノー・チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターによれば、反対しているのはハースF1チームだけでなく、レーシング・ポイントやマクラーレン・チームら3チームに及ぶということだ。
とりわけ昨シーズンまで在籍したマクラーレン・チームまで反対しているというのはアロンソにとって皮肉なことだろう。

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2020/11/06

野田樹潤、マラネロ行きの夢阻まれる

野田 樹潤
FIA(国際自動車連盟)で女性ドライバーの育成を図る『女性モータースポーツ委員会』は、かねて選抜プログラムを進めてきた『次世代の女性ドライバー計画』について、F4マシンで選抜した結果これまでの8名から4名に絞ったことを明らかにした。

しかしプロジェクトの責任者であるミシェル・ムートン委員長が発表した中に、残念ながらここまで候補に残っていた日本の野田樹潤選手の名前はなかった。
野田樹潤(Juju)は元F1ドライバー(ラルース)である野田英樹氏の次女で、現在はデンマーク在住のF4ドライバー。
4人からさらに最優秀選手として最終選出されれば、フェラーリのFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)にFIAから推薦されることになっているもの。

なお委員長であるムートン氏(69歳:フランス)は元WRC(世界ラリー選手権)ドライバーで、女性初の優勝者として歴史に名前を残した先駆者だ。

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2021年、サウジアラビアGPの初開催が確定に

Redbull/Saudi Demo Run (C)RedBull Racing
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2021年に中東サウジアラビアでF1グランプリが初開催されることが正式に決まった。
それによれば開催日は暫定カレンダーにあったように11月28日(日)が決勝日。
場所はジェッダの市街地特設コースで、シンガポールGPに続くナイトレースになる。
その後2023年にはキディヤに現在建設中である新設のサーキットに移る見込み。

情報によれば開催契約は10年間という大型のものになるとのこと。
サウジアラビアの大手エネルギー会社である『アラムコ』がタイトル・スポンサーを務めるものとみられている。

2021年の1暫定カレンダー案はこちら

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フェルスタッペン(レッドブル)、『史上最年少王者』の夢潰える

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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2015年に当時まだ17歳という若さでF1デビューを果たしたマックス・フェルスタッペン(23歳:オランダ)は、これまで『史上最年少優勝』や『史上最年少表彰台』など多くの記録を塗り替えてきたが、先のロマーニャGPの結果、レーシングドライバーを始めた時からの夢とされる『史上最年少チャンピオン』獲得の可能性消滅が確定することとなった。

このレースでリタイヤを余儀なくされたフェルスタッペンとは対照に、今年もポイントリーダーであるハミルトン(メルセデス)はさらに優勝してポイントを重ねた結果、今シーズンのフェルスタッペンのタイトル獲得は消えることに。
これにより史上最年少でのF1チャンピオン記録更新の可能性が消えることとなったもの。

なお現在の史上最年少チャンピオン記録はハミルトン(2008年:23歳300日)ではなく、2010年に23歳134日で獲得したセバスチャン・ベッテル(当時レッドブル)となっている。

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2020/11/05

アルファタウリ代表、角田裕毅のドライビングに高い評価

角田 裕毅 (C)Honda Racing
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イモラ・サーキットで角田裕毅にF1初テストの機会を与えたアルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は、その着実なドライビングに高い評価を与えた。

「今回のイモラにおける角田裕毅の初テストはとても有意義なものだった。
午前中は路面がまだ少し濡れた状態だったので、フルウエットタイヤで走行を開始したが、角田はミスすることもなくすぐにマシンに馴染み、やがて路面状態の改善と共にドライタイヤに交換するとすぐさまラップタイムを更新していった。
昼休みの後はほぼドライコンディションになったので初めて新品のスリックタイヤを装着したが、彼は1周ごとにタイムを短縮し、マシンに馴染んでいっていることが明らかだった。
フィードバックも的確なもので、われわれが期待していた通りの才能を見せた」と、評価。

同代表は角田がさらにシーズン終了後のアブダビ合同テストにも参加することを示唆した。

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アロンソ(ルノー)はバーレーンでプライベートテスト

Fernando Alonso (C)Renault Sport F1
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来シーズン、古巣ルノー・チームからの復帰が決まっているフェルナンド・アロンソが、先のバルセロナ・サーキットに続き、4日(水)今度はバーレーン・サーキットで同チームによるプライベートテストを行っていることがわかった。
マシンは規定により2年落ちの2018年仕様の『R.S.18』が使われたという。
この日アロンソは感触を確かめながらトータル93周を走り込んだということだ。

ドライビングでも、またフィジカル・トレーニングという意味でも開幕前に少しでも多く走っておきたいとするアロンソは、シーズン終了後に行われるアブダビ合同テストへの参加も希望しているとされるが、こちらは本来の目的が若手ドライバーのためのものということで実現は難しそうだ。

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角田裕毅(アルファタウリ)、ホンダリリース(11/04)

角田 裕毅 (C)Honda Racing
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先週末に2020年フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)第13戦エミリア・ロマーニャGPが行われたイタリアのイモラ・サーキットにて、Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)およびRed Bull Junior Teamに所属し、現在CarlinからFIAフォーミュラ2選手権に参戦している角田裕毅選手が、Scuderia AlphaTauri Honda(以下、AlphaTauri)の2018年型マシンを使用して、テスト走行を行いました。

走行開始の午前9時30分時点での天候は曇り、気温14度。早朝から立ち込めていた霧が薄くなり、路面はハーフウエットという状況の中でウエットタイヤを履いてのスタートになりました。
天候には終日大きな変化がなかったものの、インスタレーションラップと合わせて4度のスティントを経て路面がドライになった5度目のスティントからはドライタイヤでの走行を開始。
複雑なハイブリッドシステムを搭載し、ドライビング中にも多くの操作が求められるF1マシンでの初走行となりましたが、チームのエンジニアと随時コミュニケーションを取りながら問題なくドライブし、マシンの感触を確かめていきました。

角田選手は午前と午後にそれぞれ36周ずつ、合計72周(約350km)を走行し、大きなトラブルなく予定されていたテスト項目をすべて終了しています。

なお、日本人ドライバーがF1マシンをドライブするのは、2019年のF1日本GPのフリー走行1回目にScuderia Toro Rosso Honda(現AlphaTauri)から出場した、山本尚貴選手以来となります。

【角田 裕毅(アルファタウリ・ホンダ)】

「初めてのF1マシンでのドライブは少し疲れましたが、とても楽しかったです!
ブレーキのパフォーマンスやアクセルの加速がこれまでドライブしたマシンとは全くの別次元だと感じました。
今日は競う相手がいたわけではなかったので、F1マシンに慣れ、目標としていた300kmを走り切ることに集中していました。
ドライビングについてはステアリングスイッチが多いなどの複雑さはありますが、事前にシミュレーターでのセッションを繰り返し、トレーニングも入念に行ってきたので、特に問題はありませんでした。
ハイスピードサーキットのイモラでのドライビングということも含め、F1マシンでの走行を本当に楽しむことができた一日になりました。

AlphaTauriのエンジニアたちとは、先月のシート合わせのときからコミュニケーションを始めました。
イタリア人で陽気なメンバーも多いので、冗談を言い合いながら仕事を進めたりと、すでにいい関係を築けています。
もちろん、日本語でコミュニケーションが取れるHondaのエンジニアとも、PUについて様々な話をしています。

今シーズンのF2は、残りの2ラウンド・4戦が残っています。
自分としては、一つのセッション、一つのラップ、一つのコーナーといった感じで、目の前にある課題に集中するのみだと考えていますし、最終的にそれを結果に繋げられればと思っています」

提供:本田技研工業(株)

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グロージャン(ハース)、来季はインディカー・シリーズ転向も

Romain Grosjean (C)Ex.Lotus F1 Team
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ハースF1チームから今シーズン限りでの契約終了を通告された同チームのロマン・グロージャン(34歳:フランス)は、インディカー・シリーズ挑戦に関心を持っていることを明らかにした。

2009年、まだ23歳の時にルノー・チームからF1デビューを果たしたグロージャンは2位2回を含む9度の表彰台を獲得するなどしたが優勝はなく、年令のこともあり今後新たなシートを見出すのは困難な情勢。
これによりF1キャリアは今年でほぼ終了するものとみられている。

来季の活動についてはこれまでフォーミュラEやWEC(世界耐久選手権)への転向などが報じられてきたが、このほど本人からインディカー・シリーズ参戦の話題が出されたもの。
ただ、以前はオーバルコースの走行は苦手と消極的だったこともあり実現するかはまだ不明だ。

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角田裕毅(アルファタウリ)、イモラでプライベートテスト

角田 裕毅 (C)Scuderia Alfatauri 拡大します 4日(水)、アルファタウリ・ホンダはロマーニャGPを終えたばかりのイタリア・イモラ・サーキットで、レッドブル若手育成ドライバーでF2参戦中の角田裕毅(20歳)によるプライベートテストを敢行した。
テストにはルールに従い、2年落ちの2018年型マシン『STR13』が使われた。

 

角田は特にトラブルに見舞われることもなく午前と午後にそれぞれ36周ずつの合計72周(約350km)を走行し、予定されたプログラムをすべて消化したとのことだ。
角田は今回トータル300キロ以上の距離をレーシングスピードで走行したことにより、グランプリウィーク金曜日(バーレーンもしくはアブダビGPか)でのフリー走行1回目セッションへの出走が可能ということになった。

 

  

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2020/11/04

ガスリー(アルファタウリ)のリタイヤ原因はラジエター

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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この週末、予選で4番グリッドを獲得するなどスピードをみせていたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーだったが、決勝レースではわずか9周目、スタート時の遅れを5位まで挽回していた時に突然ガレージに戻ってリタイヤ第一号となった。
ガスリーによればピットからの無線でマシンがオーバーヒートしていること、修復の手段はないためレース続行は不可能であることを伝えられたという。

チームの説明によれば、ガスリーのマシンにはスタート前に水漏れがあるのを発見、グリッド上で応急措置を施して送り出したとのこと。
しかしレース中に再び漏れが発生、ピットからは為す術なくリタイヤを指示したものという。
なお根本の原因は、ラジエター製作時の溶接ミスが考えられるとのことだ。
オーバーヒートがなければ表彰台もあり得たとのことで悔やまれるトラブルとなった。

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凡ミスに反省しきりのラッセル(ウィリアムズ)

George Russell (C)Williams F1
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ロマーニャGP決勝レース終盤、セーフティカー先導によるペースラップ中、突然の単独スピンで一人芝居のクラッシュ劇を演じたウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルは、「完全な自分のコントロールミス」と反省しきりだった。

「F1ドライバーとは思えないまるで素人レーサーのような凡ミス。
おそらくこれまで自分が犯したミスの中でも最も恥ずべきものだろう。
チームのみんながとてもいい仕事をしてくれたというのに、僕がすべてをブチ壊してしまったんだ。
ほんとうに悔やんでいるよ」と、今年22歳のイギリス人。

その失意ぶりにハミルトンら先輩ドライバーからは「誰でも通る道。
この反省を将来に活かせばいい」と、慰め(?)の声が聞かれているという。

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残留決定も納得いかず? ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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ロマーニャGPを前に来季のアルファタウリ残留が正式発表されたピエール・ガスリー(24歳:フランス)だが、リリースでの公式コメントとは裏腹に実際の心中は穏やかなものではないようだ。

というのも、本家レッドブル・レーシングでフェルスタッペンのチームメイトを務めるアルボンの残留が悲観的で、その後任にイタリアGPで自身初優勝を遂げたガスリーが再び戻る可能性も伝えられていたからだ。
ガスリー自身そう受け止めていた節があり、実際に発表後、「ベッテルの時には優勝したらすぐにレッドブルに昇格していたのに」と、こぼしているとのことだ。

2008年、初めてF1フルタイム挑戦のシーズンを送った新人のベッテルはイタリアGPで初優勝すると翌2009年はレッドブルに昇格、先輩ウェバーを凌いで優勝を重ねチャンピオン獲得を果たした経緯がある。

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2020/11/03

冷えたブレーキ、ピット事故を招く

Pitstop Scene (C)Racing Point
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ロマーニャGP決勝レース終盤、フェルスタッペン(レッドブル)のアクシデントを原因に導入されたセーフティカー先導走行の際、タイヤ交換のためピットインしたレーシング・ポイントのランス・ストロールが所定位置に停止しきれず、ジャッキを構えていたピットクルーを跳ねるという事故を起こしてしまった。
幸い、ピット作業自体は僚友のカバーにより大きな混乱もなく終え、また倒れたクルーも軽い打撲を負っただけで大きな怪我はなかったと伝えられている。

ステアリングを握っていたストロールは「スロー走行が続いたのでブレーキが冷えてしまい思ったより効かなかった」と、釈明している。

なお同様なケースでは2007年のブラジルGP、当時ウィリアムズ・チームからデビューしたばかりの中嶋一貴がやはり止まりきれずにクルーを跳ねて日本のファンを驚かせたことがある。

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「戦力は上向き」と、ライコネン(アルファロメオ)

Alfaromeo Duo (C)Alfaromeo Racing
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ロマーニャGPを前に、来季もライコネン&ジョビナッツィというドライバー・ラインナップを継続させるこを発表したアルファロメオ・レーシングは、これを祝福するかのごとく決勝レースでみごとW入賞を果たした。
これは今シーズンここまで全部合わせても3回の入賞しかなかった同チームにとって初となるうれしい快挙だ。

これについて同チームのキミ・ライコネンは、「これはチームにとって間違いなく良い結果だ。
なんたって2台がポイント圏内でフィニッシュしたのだから、自分たちのレースに満足してもいい筈だ。
(戦闘力で劣る)われわれが互角に戦えるカギはタイヤ戦略にあると考えたのでできるだけタイヤをもたせることに傾注した。
結論として今日のレースではこれがポイントに繋がったと言えるね」と、語っている。

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フェルスタッペンのトラブルはデブリ(破片)が原因か

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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今回行われたロマーニャGP決勝で、メルセデスAMG勢の一角を切り崩し2位を走行していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが突然のトラブル。
原因はコース上に散乱した他車の蒔いたデブリ(破片)が原因との推測を明らかにした。

これは同チームのクリスチャン・ホーナー代表が語ったもので、コース上のデブリによってフェルスタッペンのマシンのタイヤが突然バースト、このためマシンはコントロールを失ってコースアウト・クラッシュしたとの見方を示したもの。

「今日のフェルスタッペンは2位でフィニッシュする資格を十分に持ち合わせていた。
それが果たせなかったのはほんとうに苛立たしいことだ」と、ホーナー代表はドライバーの気持ちを代弁した。

今シーズン、ここまでフェルスタッペンは4回リタイヤを喫しているが、それ以外のレースでは優勝を含めすべて表彰台(9回)に上がっている。

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2020/11/02

ハミルトン、終盤にセーフティーカーが導入されたイモラでのレースを2ストップ戦略で制す (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 エミリア・ロマーニャグランプリ 決勝
2020 年 11 月 1 日、イモラ


キーポイント

• メルセデスのルイス・ハミルトンが 2 ストップ戦略でエミリア・ロマーニャグランプリを制し、
7 度目のドライバーズタイトル獲得に一歩近づきました。チームメイトのバルテリ・ボッタ
スが 2 位に入り、両ドライバーが表彰台に上ったことで、メルセデスは 2020 年のコンス
トラクターズタイトル獲得を決定付けました。ボッタスは、計算上、現時点でハミルトンの
ドライバーズタイトルを阻止できる唯一のドライバーです。終盤にセーフティーカーが導
入されたレースで、両ドライバーともに全 3 種類のコンパウンドを使用しました。
• オーバーカット戦略によって勝利を確実にしたハミルトンは、P Zero イエロー・ミディアム
タイヤでライバルたちよりも長いオープニングスティントを走行しながらも、ピットストップ
前には自身のラップを更新していました。バーチャルセーフティーカーの機会を活かし、
ハミルトンは、トップを譲ることなく P Zero ホワイト・ハードタイヤへ交換しました。
• フィニッシュまで 10 周を残すセーフティーカー導入周回中、ハミルトンやボッタスを含む
大半のドライバーが、ファイナルスティントへ向けて P Zero レッド・ソフトタイヤへ交換し
ました。
• セーフティーカーの導入が、1 ストップ戦略を採っていた大半のドライバーを 2 ストッパ
ーへと促しました。ソフトタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、3 位を獲得した
ルノーのダニエル・リカルドでした。
• スタート時の気温は21℃、路面温度は24℃で、レース中も同様のコンディションが継続
しました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: マクラーレンとアルファロメオの両ドライバーを除く全ドライバーがハードを
使用しました。リカルドとフェラーリのシャルル・ルクレールは、ハードタイヤで長いステ
ィントを走行し、1 ストップで完走しました。ハードタイヤは、期待通りの優れた一貫性を
示しました。
• ミディアム C3: フロントローの両メルセデスを含む半数以上のドライバーがミディアム
でスタートしました。30 周を走行したハミルトンなど、いくつかの長いオープニングスティ
ントが見られました。アルファロメオのキミ・ライコネンは、ミディアムで 49 周を走行し、
残り 14 周時点で 4 位に位置していました。また、チームメイトのジョヴィナッツィは、ミデ
ィアムで 53 周を走行しました。ポルトガルグランプリ同様、ミディアムタイヤは、優れた
性能と一貫性を示しました。
• ソフト C4: リカルドやルクレールなど、ソフトタイヤでスタートしたドライバーたちは、その
スピードを活かしてオープニングスティントで上位を走行しました。アルファタウリのダニ
ール・クビアトは、ソフト – ハード – ソフトと繋ぐ戦略で 4 位を獲得しました。序盤にはグ
レイニングの発生が見られましたが、レースの進行に伴ってタイヤの状態は改善してい
きました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「終盤のセーフティーカー導入が戦略に大きな影響を及ぼしました。それまでは、イモラでのピ
ットストップロスタイムが大きいこともあり、1 ストップ戦略が主流のレース展開でした。ソフトタイ
ヤにグレイニングが発生したことで、当初思い描いたソフトを使用した戦略は、ミディアムやハ
ードを主体とするものに変化しました。フロントローの両ドライバーがスタート時に装着したミデ
ィアムタイヤのデグラデーションは、長いスティントにおいても最小限でした。また、多くのドライ
バーがハードタイヤで 40 周以上を走行しました。もちろん、32 周を走行していたレッドブルのマ
ックス・フェルスタッペンのハードタイヤに何が起こったのか、調査する必要があります。現時点
では、デブリによってパンクが発生した可能性があります。7 年連続でコンストラクターズタイト
ルを獲得したメルセデスを祝福します。ハミルトンがバーチャルセーフティーカーのアドバンテ
ージを完璧に活かすなど、今回も非常に戦略的なレースでした」

ピレリジャパンプレスリリース

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グロージャン(ハース)にペナルティ・ポイント

FIA
ロマーニャGPのレーススチュワード(審査委員)は、ビデオ等による検証を行った結果、1日(日)行われた決勝レースでハースF1チームのロマン・グロージャンが正当な理由なく何度もコースを離れたとして、ペナルティ・ポイント1点を科したことを明らかにした。
なおグロージャンにはレース中すでに5秒のタイム・ペナルティが科せられている。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、グロージャンはこれでトータル2点ということになった。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(11/01)

Daniil Kvyat (C)Scuderia Alfatauri
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イタリアのイモラ・サーキットで行われたエミリア・ロマーニャGPの決勝は、Scuderia AlphaTauri Hondaのダニール・クビアトが4位入賞を果たしました。
一方、マックス・フェルスタッペンが2位走行中にリタイアを喫するなど、その他のHondaパワーユニット勢にとっては残念な結果となりました。

予選では4台全車がトップ8に入ったHondaパワーユニット勢は、3番グリッドのフェルスタッペンが好スタートを決め、ルイス・ハミルトン(メルセデス)をかわしてバルテリ・ボッタス(メルセデス)に次ぐ2番手につけます。
4番手からスタートしたピエール・ガスリーもハミルトンに並びかけましたが、前をふさがれる形となってポジションを下げ、ダニエル・リカルド(ルノー)に次ぐ5番手でレースを進めました。
しかし、ガスリーはマシンに発生したラジエターのトラブルにより、レースを8周で終えることになりました。

6番手スタートのアレクサンダー・アルボンは、スタートで7番手にポジションを落としたものの、ガスリーのリタイアによって再び6番手に復帰。
前を行くシャルル・ルクレール(フェラーリ)がアンダーカットを狙って早めのピットインを行い、これに反応する形で14周目にピットへ。
アルボンの直後を走っていたクビアトも同様にピットインし、2人は実質6番手と7番手でコースへ復帰します。

イモラはオーバーテイクが難しいことで知られていますが、その中でもフェルスタッペンはボッタスへプレッシャーをかけ続けます。
すると、43周目にボッタスがわずかにコースオフして体勢を崩し、その隙を逃さずにタンブレロで仕掛けたフェルスタッペンは、2番手にポジションアップします。

オーバーテイク後、フェルスタッペンはハミルトンに匹敵するペースを見せますが、ボッタスに前をふさがれていた間に10秒以上のリードを築かれており、ゴールまで2番手をキープするかに見えましたが、突如右リアタイヤがバーストしてリタイアとなりました。
これによってセーフティカーが出動。
アルボンはコース上に留まることを選択しますが、クビアトはピットインしてソフトタイヤに履き替えます。

残り6周でのリスタートとなりましたが、クビアトはソフトタイヤの利を活かして、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)とアルボンをオーバーテイク。
5番手にポジションを上げます。
アルボンはセーフティカー走行中にタイヤが冷えていた中で、ペレスのアタックを防ごうとしましたが、不運にもスピンを喫し、最後尾の15番手にポジションを落としてしまいます。

次戦は2週間後の11月15日(日)決勝のトルコGPが、イスタンブール・パークで開催されます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 リタイヤ)

「スタートがよく、メルセデスの2台とのバトルを楽しむことができました。
ルイス(ハミルトン)をスタートでかわし、早めにピットインしましたが、それにバルテリ(ボッタス)も反応してきました。
彼はマシンにダメージを負っており、ピット後に前を抑えられる形となって、クリーンエアで走っていたルイスに差を広げられてしまいました。
バルテリをパスしてからは、ペースがあってマシンの感触もよかったです。
とても楽しく走れていたのですが、ストレートでタイヤに問題が発生し、コントロールを失いました。
あのままいけば2位に入ってまた表彰台に上がれていたので、本当に残念です。
こうしたことは起こるものですし、0ポイントは全く望んでいたものではないのですが、レース自体はとてもポジティブでした」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝15位)

「最後尾でのフィニッシュとなりましたが、これが今日の実力を表したものではありません。
トリッキーなレースで、またもトレイン状態の中で走行する展開となってしまいました。
リスタートで何が起きたのか、まだきちんと把握していません。
タイヤが冷えていて、セーフティカー走行中にピットインしたマシンを抑えるためにハードにプッシュする必要があったのですが、そこでスピンを喫してしまいました。
だれかと接触したのかもしれませんが、はっきりしたことはわかっていません。
わずかな間で起こったことでした。
結果論になりますが、違うやり方もあったのではないかと思います。
最終的に上位でフィニッシュしたマシンのように、あのときピットインしてソフトに交換しておけば、よい結果が得られた可能性もあります。
これは明らかに望んでいた結果ではありませんが、次のトルコに切り替えていきます。
マシンの感触はよかったですし、土曜日の走行が改善できたので、いい結果を目指したいです」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(決勝 4位)

「とても楽しく実りあるレースでした。
マシンの感触は素晴らしく、大いに走りを楽しみました!
セーフティカーからのリスタートがとても重要で、そのラップでいくつもオーバーテイクを決めました。
最後までダニエル(リカルド)をパスしようとかなりハードにプッシュしましたが、彼はタイヤをうまく温めていたので、残念ながら表彰台には届きませんでした。
ただ、今日のドライビングには満足していますし、チームの仕事ぶりにもハッピーです。コンストラクターズランキングでフェラーリとの差が少しだけ縮まっているので、最後まで戦えればと思います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(決勝 リタイヤ)

「この結果は受け止めるのがなかなか難しいです。
スタートは素晴らしく、ルイス(ハミルトン)に並びかけたのですが、彼はスペースを厳しく閉じてきたので、スピードを落とさざるを得ず、ダニエル(リカルド)の後ろにつく形となりました。
ただ、その後マシンの感触は本当によく、5番手につけていました。
レース前のレコノサンスラップで水圧低下が見つかり、チームは解決するために全力を尽くしてくれましたが、序盤の数周でリタイアすることになりました。
今日の僕らには大きなチャンスがあったので、とても悲しいです。
レースウイークを通じて調子がよく、フリー走行でも予選でもベストリザルトを記録しており、マシンは最初からとても力強く感じられました。
いつでもリタイアはいいものではありませんが、特にここイモラはホームレースでしたし、トップ5に入れるポテンシャルがあっただけになおさらです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のレースは、全体としてわれわれにとって大変フラストレーションの溜まる結果となりました。
唯一、Scuderia AlphaTauri Hondaのクビアト選手が、レース終盤にセーフティカーで得たチャンスを逃さず、力強い走りによりホームレースでの4位入賞を果たしてくれたことがポジティブな結果です。
昨日の予選まで両チームともに速さを見せられていただけに、2位を走行していたAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手と、4番グリッドからスタートしたScuderia AlphaTauriのガスリー選手がリタイアによりレースを終えたことは非常に残念に思っています。
フェルスタッペン選手についてはタイヤのトラブル、ガスリー選手についてはラジエターの破損がリタイアの原因です。
最後に、今シーズンのコンストラクターズタイトルを獲得したメルセデスに祝福の言葉を贈りたいと思います。
本当に強いチームですが、われわれも彼らに追いつき、追い越すためにこれからもプッシュを続けます。
気持ちを入れ替えて、次戦の行われるイスタンブールに向かいたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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メルセデスAMG、圧巻の強さでコンストラクターズ王者に

Mercedes Duo (C)Mercedes Motorsports
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今回行われたロマーニャGPで1-2フィニッシュを遂げたメルセデスAMGチームは、今季まだあと4戦を残してコンストラクターズ・ランキング1位を確定させ、これで現在のエンジン・レギュレーションになった2014年以来7年連続となるコンストラクターズ・チャンピオン獲得を決めたもの。

今季、優勝を逃がしたのは8月のアニバーサリーGPと9月のイタリアGPの2戦だけ。
実に4回の1-2フィニッシュを含む延べ21回の表彰台獲得を果たしてみせた。
まだ正式発表はないものの、このハミルトン&ボタスという強力なドライバー・ラインナップは来季も継続されるのが確実とみられている。

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2020/11/01

波乱のロマーニャGPもハミルトン(メルセデス)が制覇

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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11月01日(日)14時10分(日本時間:21時10分)から今季F1第13戦ロマーニャGPの決勝レースがイタリア・イモラ・サーキットを舞台に全63周で行われた。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
またスタート時の天候は曇り、気温は18度、路面温度25度、路面はドライコンディションでレース中に雨が降る心配はないと報告されている。

オープニングラップでフェルスタッペンが2番手に上がる。
後方ではハースF1のマグヌッセンがコースオフして最後尾に落ちる。
またストロールはフロントノーズを破損してピットイン。
9周目、5番手を走っていたガスリー(アルファタウリ)にマシントラブルの無線があり惜しくもリタイヤに。
19周目にボタスとフェルスタッペンは共にハードタイヤへの交換を行ったが、ハミルトンはそのまま走り続けてギャップを詰め、さらに拡大へ。
29周目、オコン(ルノー)がクラッチトラブルでストップ、バーチャル・セーフティカーになりその間にハミルトンがピットストップ、首位を確実にする。
40周目、ベッテルのピットストップは大幅にタイムロス。
43周目、フェルスタッペンがボタスを交わして2位にアップ。
しかし51周目、フェルスタッペンがコースアウト、クラッシュ、セーフティカーに。
タイヤかマシントラブルとみられるる
このセーフティカーラップの間にラッセル(ウィリアムズ)がクラッシュ。
こちらはドライバーミス(ウェービングか)の模様。
さらにレーシング・ポイントのストロールがピットストップの際にクルーを跳ねるアクシデントを起こす。
58周目にレース再開。
アルボンがスピンして大きく後退、ピットインして最後尾に。

63周をトップで走り切ったハミルトン(メルセデス)がポルトガルGPに続く連勝で今季10勝目、自身通算93勝目を記録、さらに最終ラップでファステストラップ・ポイントも獲得した。
2位にポールスタートのボタス(メルセデス)、3位にリカルド(ルノー)で先のアイフェルGP以来の表彰台獲得となった。
4位にクビアト(アルファタウリ)が入り、昨年のドイツGP以来となる表彰台を逸した。
以下、5位ルクレール(フェラーリ)、6位ペレス(レーシング・ポイント)、7位サインツ(マクラーレン)、8位ノリス(マクラーレン)、9位ライコネン、10位ジョビナッツィでアルファロメオはW入賞を果たした。
11位ラティフィ(ウィリアムズ)、12位グロージャン(ハース)、13位ベッテル(フェラーリ)、14位ストロール(レーシング・ポイント)、15位アルボン(レッドブル)までが完走。
リタイヤはラッセル(ウィリアムズ)、フェルスタッペン(レッドブル)、マグヌッセン(ハース)、オコン(ルノー)、そしてガスリー(アルファタウリ)の5台となった。

次戦のF1第14戦トルコGPは再来週の11月15(日)13時10分(日本時間:19時10分)からイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に全58周で行われる。

ロマーニャGP決勝レースの結果はこちら
ロマーニャGPの画像はこちら

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フェラーリ育成ドライバー、昇格争い熾烈に

Ferrari FDA Drivers (C)Ferrari S.p.A
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ロマーニャGPを前にフェラーリ陣営の一角であるアルファロメオ・レーシングが来シーズンの確定ドライバー・ラインナップを明らかにしたが、その顔ぶれは今シーズンとまったく同じ、というある意味意表を突いたものだった。
というのも事前に噂になっていたのは少なくともシートの一つは若手ドライバーの抜擢とみられていたからだ。

フェラーリの若手育成プログラムであるFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)からは、現状カラム・アイロット、ロバート・シュワルツマン、そしてミック・シューマッハら3人が現在『F2シリーズ』で上位にランクされていて、いずれも来季F1へのステップアップが期待されているもの。

しかしアルファロメオでの可能性がなくなったことでF1シートの望みが残されたのはいずれもハースF1の二つだけ。
上記3人のうち最大でも二人しか昇格は望めないことになったが、チーム事情から二人ともにまったくの新人というのもまた考えにくいようだ。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(10/31)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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イモラ・サーキットで開催されているエミリア・ロマーニャGPの初日の土曜日、Honda PUを搭載したAston Martin Red Bull RacingとScuderia AlphaTauri Hondaの4台は、1日を通して全てのセッションでトップ10入りを果たし、好調ぶりを見せました。

2日開催という変則的な開催形式のエミリア・ロマーニャGPは、予選前の唯一の走行機会となる90分間のFPからはじまり、チームは慌ただしく予選へ向けての準備を進めることになりました。
Scuderia AlphaTauriがいいペースを見せたFPでは、フェルスタッペンが2番手、ガスリーは4番手、続いてクビアトが8番手、アルボンは9番手となり、Honda PUを搭載した4台全てが9番手以内という結果を納めました。

金曜の走行がなかったため予選開始の路面はまだ十分にラバーがのっていなかったものの、4人のドライバーは無事にQ1を突破しQ2へと進出しました。
Q2ではフェルスタッペンが電装系パーツの交換が必要になるトラブルが発生。チームとHondaのメカニックによる素晴らしい働きにより、マシンをギリギリのところでコース上に復帰させることに成功しました。

アタックラップ1周のみのチャンスにも関わらず、フェルスタッペンはミディアムタイヤで素晴らしい走りを見せ、6番手をマークしQ3進出を叶えたと同時に、決勝はミディアムタイヤでのスタートとなりました。

スピンしてしまったアルボンは、最後に残された1周のチャンスをQ3へと繋げるため、ソフトタイヤを使用し4番手をマークしました。
アルボンの1つ前のポジションでQ2を突破したガスリーも力強さを見せたセッションとなり、チームメートのクビアトも8番手でQ3進出となりました。
Scuderia AlphaTauriの2台はソフトタイヤを使用していたため、決勝はソフトタイヤでのスタートとなります。
4台全てがトップ10入りすることができたのは、昨シーズンのメキシコGP以来となりました。

メルセデス勢に迫る勢いをみせたフェルスタッペンは、Q3の最後に大きくタイムアップをし、3番手グリッドを獲得しました。
同じく2列目からスタートするのはF1キャリアベストタイの素晴らしい予選結果だったガスリーで、決勝グリッド4番手を獲得することができました。
予選4番手は、Hondaが2018年にToro Rosso(現Scuderia AlphaTauri)とのパートナーシップ締結以降での予選最高位となります。

アルボンはグリッド6番手を獲得し、僅か0.2秒に満たない差で8番手となったクビアトは、今シーズンの予選ベストリザルトを納めることができました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「Q2で起きたトラブルでリズムが崩れ、若干慌ただしい予選でした。
いつもなら予選では、あとどれぐらいタイムアップができそうかが分かっていて、それに向けて徐々にペースを上げていけるのですが、今日はそうもいきませんでした。
なぜならQ2でミディアムタイヤを装着した状態で、Q3進出を賭けてたったの1周で決めなくてはならなかったのです。
そのあとのQ3では、ソフトタイヤでの情報が少なかったため前半は少し苦戦をしました。

3番手という結果は僕たちが叶えることができた最高位の結果だったと思います。
メルセデス勢に勝てるとは思ってはいませんでしたが、もしスムーズに予選を進められていれば、その差はもっと縮めることができたのではないかと思います。

セッション後にメカニックたちには感謝を伝えました。
再び彼らの素晴らしい作業に助けられ、無事にQ2に戻ることができました。
例え不可能な状況に見える時でも、彼らはいつもベストを尽くしてくれて、とても誇りに思います。
このサーキットは走るのがとても楽しいコースです。
F1マシンが走行するには狭いサーキットなのではと思いましたが、そんなことはなかったようです。
明日はいいレースができるよう願っています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 6位)

「とても僅差の予選で、僅か0.1秒の差で4番手を逃し、6番手という結果になりました。
総合的に悪くない予選セッションでしたし、6番手スタートからいいレースにしていけると思います。

予選は最初難しかったのですが、徐々にコンディションはよくなっていきました。
Q3でトラックリミットをオーバーし、タイムが抹消となってしまいました。
Q3のファイナルラップは常にリスクとチャンスと背中合わせです。もしあの時タイムをすでに出せていたら、リスクを負ってさらにプッシュをしていたと思いますが、そこまでタイムを伸ばすことができませんでした。
狭いコース幅とタイヤのデグラデーションによって、明日の決勝でのオーバーテイクは難しいかもしれません。
しかし、皆にとって新しいサーキットであり、誰にとっても未知数なことばかりだと思うので、明日の決勝がどうなるか楽しみです」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選 8位)

「予想していたとおり、今朝のFPはとても忙しい時間になりました。
リズムを掴むために、走行を重ね色々なことを試しました。

予選での自分のラップには満足しています。
とても僅差の戦いとなり、セッション終盤でのマージンはさほどありませんでした。
0.15秒ほどミスをしなければ、もっといい結果となったはずですが、それでもこの予選での自分の走行には文句はありません。
今日の走行から、トラックリミットには注意しなくてはならないと思いました。
グラベルまでワイドにはみ出してしまうとペナルティーとなるオールドスクールなサーキットは、僕自身好きなタイプのコースです。
Q3ではようやくリミットギリギリまで攻めることができました。
明日のスタートポジションはいいチャンスとなるので、最大に活かして結果に結びつけられるよう、明日の決勝ではベストを尽くして戦います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 4位)

「今朝はとても忙しいセッションからスタートしました。
たった1時間30分という短いFPで、カバーしなくてはならないことがとても多かったのですが、走り出し1周目からマシンのバランスや感触はとてもよかったです。
日曜日の決勝中のタイヤの摩耗具合を予測するため、何周かロングランを走行しました。
終盤にはソフトタイヤでいいパフォーマンスを見つけ出すことができました。
十分に戦える感触があったので、予選には自信を持って挑むことができました。

ここに来る前にも言いましたが、このサーキットはとても素晴らしいサーキットです。
予選で少ない燃料搭載量で走った時の感覚は、本当に素晴らしかったですし、僕のF1キャリアで一番の予選アタックをすることができました。
僕のキャリア最高位となる決勝スタートグリッド4番手を、このイモラ・サーキットで獲得することができとてもうれしいです。
チームはここイタリアで速さをみせることができています!

決勝レースでの課題は多くありますが、メルセデス勢とマックス(フェルスタッペン)の背後というとてもいいポジションからのスタートとなるので、まずはスタートでポジションをキープし決勝を進めていきたいと思います。
セッションのタイムシートを見ると決勝は僅差の争いとなりそうなので、今からとても楽しみです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「2日間開催となったエミリア・ロマーニャGP初日は、午前中のフリープラクティス90分でマシンとPUの最適化を行い、午後には予選を戦うという忙しい一日になりました。
短時間でセットアップを煮詰めなければならず、車体・PUともに事前の準備も含めて簡単ではありませんでした。

そのような中でも、午後の予選ではホームグランプリとなったScuderia AlphaTauri Hondaの2台がそろって今季ベストリザルトを獲得し、Hondaとしても昨年のメキシコGPの以来の4台揃ってQ3進出と、いい結果を残すことができました。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手は、Q2で電装系のトラブルにより部品交換を余儀なくされ1度のみのタイムアタックになりましたが、きっちりQ3進出を果たして3番グリッドを獲得。
作業に当たったチームとHondaのメカニックがいい仕事をしてくれました。
Scuderia AlphaTauriのガスリー選手はここのところの好調を維持し自身のキャリア最高に並ぶ4番手獲得と、素晴らしい走りでした。

明日、Honda PUを搭載した2台のマシンが2列目のグリッドからレースをスタートすることを楽しみにしています。

また、Red Bull Racingのアルボン選手が6番手、Scuderia AlphaTauriのクビアト選手が今年初のQ3進出で8番手と、それぞれ明日に向けて期待を持てる結果になりました。

4台入賞が可能なポジションですので、きっちりとレースを走り切り、2チームともにポジティブな結果で終われるようにここからも最大限プッシュを続けていきます」

提供:本田技研工業(株)

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ペレス(レーシング・ポイント)、ピットレーン速度違反で罰金

 FIA
ロマーニャGPのレーススチュワード(審査委員)は、31日(土)行われたフリー走行1回目セッション中、セルジオ・ペレスにピットレーン速度違反があったとして、レーシング・ポイント・チームに対し1,000ユーロ(約12万2千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればペレスは制限80キロのところを89.5キロで走行したとのこと。
レギュレーションでは1,000ユーロを上限として制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっている。

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