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2020年9月

2020/09/30

FIA、18インチ径タイヤの安全性を調査へ

Pirelli 18inch Tyre (C)Pirelli Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)が、来シーズンからF1にも導入予定である『18インチ径タイヤ』について調査を行っていることがわかった。

これはF1ロシアGPのサポートレースとして先駈けて開催されたF2レースのソチ戦第2レースで起きた大クラッシュ事故を受けてのもの。
このレースでは、発端となったマシンどうしの軽い接触が容易にタイヤの損傷を招き大きなアクシデントに繋がったものとみられ、18インチというタイヤの特性が関与していないか調べるという。
ただ大事故になった要因はドライバーと施設にあったという意見もあり、FIAは広範囲に渡って関連するデータ等の解析を慎重に進めているとのことだ。

F1では長く13インチ径タイヤが使われてきたが、2021年から18インチ径に変更(新型コロナウイルスの影響で後に2022年からに延期)されることになっている。

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ミック・シューマッハ、アイフェルGPフリー出走へ

Mick Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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アルファロメオ・レーシングは、来月9日(金)に行われるF1第11戦アイフェルGP(ニュルブルクリンク)の金曜日フリー走行1回目セッションに、F2プレマ・レーシングのミック・シューマッハ(21歳:ドイツ)を起用することを正式発表した。

F1レジェンド・ミハエル・シューマッハの子息であるミックはフェラーリのジュニア育成プログラムFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)の一員で、すでにフェラーリやアルファロメオで1テストの経験がある。
また現在F2シリーズではランキング首位を走り、いま最もF1に近い位置に立っていると目されている。
なおマシンはジョビナッツィのものになる予定。

これについてシューマッハは「アルファロメオでは半年前のバーレーンに続くチャンスを与えてくれたことに感謝している。
しっかり準備を行って、チームの役に立ちたい」と、意欲をみせている。

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オーストラリアGP、来季の開幕戦は困難か

Albert Park Circuit (C)Pirelli Motorsport
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このところF1は、メルボルンのアルバートパークを舞台とするオーストラリアGPで開幕するのが定例になっているが、今シーズンのイベントが中止になっただけでなく、来季も同時期での開催も危ぶまれているようだ。

これは言うまでもなく依然として収まらない新型コロナウイルスの影響によるもので、地元ビクトリア州の知事は例年通りの開幕戦開催に難色を示しているとのこと。
その場合、シーズン後半へのカレンダー変更か、ないしは2年続けての中止も考えられるとしている。

ちなみに同じく同国で人気スポーツのサッカーAFL決勝戦『グランド・ファイナル』は、すでに日程・場所の変更を余儀なくされている。

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2020/09/29

リカルド(ルノー)、入賞のカギは5秒ペナルティ

Daniel Ricciardo (C)Renault Sport F1
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ロシアGP決勝で、ルノー・チーム加入以来セカンドベストの成績になる5位入賞を果たしたダニエル・リカルドは、入賞のカギとなったのはレース中に受けたペナルティによる反骨のモチベーションだったことを明かした。

これはレースの25周目、チームメイトのオコンをオーバーテイクしようとした時にコースを外れ、復帰する際、事前にスチュワードから指示されていた合流路を通らなかったため『5秒のタイムペナルティ』を受けたもの。
チームから無線でこれを知ったリカルドは、すぐにペースを上げてこの分を取り戻す決意をしたのだという。
一時8位に落ちたリカルドはその後数周で5位まで挽回してみせた。

またオコンのほうが今季まだ8位入賞2回だけというのに比べ、リカルドのほうは表彰台こそないものの4位3回を筆頭に10戦中入賞7回と大きく戦績で凌駕している。

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ハミルトンの処分にライバルから同情の声も

Podium Scene (C)Pirelli Motorsport
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メルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンに対して行われたペナルティについて、他チームのドライバーからも「厳し過ぎる」の声が聞かれている。

これについて「僕は叩かれている」と、ハミルトンは自身を嘆くが、今季最大のライバルと目されるレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンも次のように語っている。

「彼がスタート練習の場所を間違えたことでアクシデントでも起きているなら別だけど、意図的にやったことじゃなし、それでこれだけのペナルティが科されるなんて、ちょっと厳し過ぎるんじゃないかな。
ライバルがそんな理由でいなくなったとしても、そんなもの全然うれしいとは思わないよ」と、同調した。

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ハミルトン、ペナルティ・ポイント回避で安堵

Podium Scene (C)Pirelli Motorsport
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過去6回の開催で4勝と、ここロシアGPを得意とするルイス・ハミルトン(メルセデス)だったが、ポールポジション獲得までは筋書き通りだったものの、レーススタート前のレコノサンスラップでわずかな狂いが生じることとなった。

ハミルトンがペナルティを取られたのはグリッドに付く前に行われるスタート練習。
これにはピットレーン出口の右側部分に指定されているが、この日のハミルトンは無線でチームの了解を得た上で指定とは異なる場所で2回のスタート練習を行った。
しかしレーススタート後にこれが審議対象とされ、時間を置いて2回分の5秒タイム・ペナルティが、さらに一時は2点のペナルティ・ポイントまで通告されたもの。

幸い今回ペナルティ・ポイントは回避されたものの、もし今年のトルコGPまでの4戦であと4点を喫してしまうと、出場停止の対象になる。
なおFIAがこのシステムを導入した2014年以来、実際に出場停止処分となったドライバーはまだいない。

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2020/09/28

FIA、ハミルトンへのペナルティ・ポイントを取り消し

FIA
FIA(国際自動車連盟)は、ロシアGPスタート前のレコノサンスラップ中に行われたハミルトン(メルセデス)による規定に反した場所でのスタート練習に対し、計10秒のタイムペナルティに加え、さらに計2点のペナルティ・ポイントを科したが、その後チーム側との協議の結果、ペナルティ・ポイントのほうは取り消され、チームへの25,000ユーロ(約307万5千円)という罰金に置き換えたことを明らかにした。

これはハミルトンがこの件について事前にチームに確認していたことが考慮されたものとみられる。
これにより、レース出場停止の12点まであと2点に迫ったハミルトン(メルセデス)のペナルティ・ポイントはこれまで通りの8点に留まることになった。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(9/27)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ソチ・オートドロームで行われたロシアGPの決勝でAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが2位表彰台を獲得、そのほかの3台もトップ10でレースを終え、Hondaパワーユニットを搭載するマシン4台全車がポイント獲得を果たしました。

Red Bullのアレクサンダー・アルボンは10位、Scuderia AlphaTauri Hondaは母国GPのダニール・クビアトが8位、ピエール・ガスリーが9位に入賞しています。
Honda PUとしては、2019年のモナコGP以来の全車ポイント獲得です。
また、フェルスタッペンの表彰台登壇で、2015年のF1復帰以来のポディウム獲得回数が第三期F1活動の19回を超え、20回となりました。

フェルスタッペンは前日の予選で見事な走りを見せて2番手となりましたが、偶数側グリッドはホコリが多く、やや加速がしづらいコンディションでした。
スタートでは一時4番手までポジションを落とすも、直後のアクシデントでセーフティカーが導入される前に3番手まで挽回します。

このセーフティカーは、ターン2でカルロス・サインツ(マクラーレン)がクラッシュを喫したことによって出動。
予選後のギアボックス交換でペナルティーを受けて15番手からスタートしたアルボンも、その影響を受けて最後方へと下がったため、ピットインしてソフトタイヤからハードへと交換して隊列に加わりました。

9番グリッドからソフトタイヤでスタートしたガスリーは、7番手までポジションを上げ、ハードタイヤを選択したチームメートのクビアトはポジションを維持したままリスタートを待ちました。

レース再開後、ガスリーは18周目、フェルスタッペンは25周目にピットインして、ハードタイヤに交換。
ピットタイミングの遅いクビアトは、これによって一時3番手を走行します。
クビアトは30周目までピットインを引っ張り、ミディアムタイヤに交換すると8番手でコースへ復帰しました。

各車がピットインを終えると、フェルスタッペンは2番手でレースを進めます。
10秒のタイム加算ペナルティーを受けたルイス・ハミルトン(メルセデス)が3番手に上がってきましたが、その差を10秒以上つけながらフィニッシュまで走りきり、2位表彰台を手に入れました。
これは、Red Bull RacingにとってロシアGPでの初表彰台となります。

クビアトはキミ・ライコネン(アルファロメオ)の前方でレースを進め、ソチはオーバーテイクが難しいコースとして知られており、その後方ではガスリーがライコネンを抜きあぐねながら走行。
レース終盤にクビアトは前方のエステバン・オコン(ルノー)に追いつき、オーバーテイクを仕掛けますが、追い抜きには至らず、8位でチェッカーフラッグを受けました。

ガスリーは残り11周でわずかにバーチャルセーフティカーが導入されたタイミングで2度目のピットインを行い、ミディアムタイヤに交換。
コースへ戻ると、アルボンとランド・ノリス(マクラーレン)をオーバーテイクして9位でフィニッシュしました。

序盤のセーフティカー走行中にハードタイヤを履いたアルボンは、27周目にピットへ入り、ミディアムタイヤを履く2ストップ作戦を採用。
一時は最後尾を走りましたが、アントニオ・ジョヴィナッツィ(アルファロメオ)をターン13のアウト側からオーバーテイクするなど、見事な走りを見せて10位入賞を果たしました。

次戦は2週間後、10月9日(金)~11日(日)に、ドイツのニュルブルクリンクで第11戦アイフェルGPとして開催されます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)

「このサーキットはあまり僕らとの相性がよくないということを考えると、今日の2位は喜ぶべきものだと思います。
久しぶりにチームのために多くのポイントを取れたこともよかったです。
グリッド内側はグリップが低いので、スタート直後の数コーナーはなかなか難しかったのですが、それでもすぐにダニエル(・リカルド)を抜き返すことができました。
ミディアムタイヤではオーバーステアが出てしまい、メルセデスのマシンを追いかけるのが難しかったのですが、ハードタイヤに交換したあとは速さがあり、自分自身のレースに集中することができました。
久しぶりに表彰台を獲得できてうれしく思っていますし、このサーキットでボッタス選手の8秒後ろでのフィニッシュというのもいい結果だと思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝10位)

「今日は1ポイントを得るために多くの仕事をしなければならず、簡単なレースではありませんでした。
序盤はハードタイヤを履いて集団の中での走行となり、なかなかオーバーテイクできずに大きくロスしてしまいました。
ミディアムタイヤに交換してからは少しよくなったので、できるだけ順位を上げようと取り組みましたが、なかなか難しく、フラストレーションの溜まるレースでした。
常にトラフィックの中にいてクリーンエアで走れず、一つもいいラップはありませんでした。
ギアボックス交換のペナルティーを受けたので、今日はダメージを最小限に抑えるレースでしたから、すでに頭をドイツへと切り替えています。
2週間後はもっとスムーズなレースウイークになればと思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝 8位)

「今までホームGPはあまりうまくいっていなかったので、今日は本当にうれしいです。
タフなレースで、戦略を機能させるために常にプッシュしなければなりませんでしたが、こういうレースが僕は好きです。
ハミルトンが後ろにいたときも、数周の間は彼を抑えることができたほどで、今日のペースは素晴らしいと思いました。
僕はいつも日曜の決勝では強さがあるので、今日も朝から自信がありました。
7位が見えていただけに、オコンを抜けなかったことには悔いが残ります。
僕らのほうが速かったのですが、このコースでのオーバーテイクは、現代のF1マシンでは難しかったです。
今日のドライビングには満足していますし、チームに貴重なポイントをもたらすことができました。
マシンも、ペースもいいので、残りのシーズンでもプッシュし続け、願わくはチャンピオンシップでの順位を上げられればと思います」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝 9位)

「簡単なレースではありませんでした。
いいスタートを切って7番手を走っていましたが、レース中盤でアレックス(・アルボン)とキミ(・ライコネン)と競っている際に多くの時間を失ってしまいました。
シャルル(・ルクレール)には抜かれてしまいましたが、僕もスピードはあったので、なんとか抜き返そうとしていました。
もしもバーチャルセーフティーカーがもう少し長ければ、僕が行ったピットストップが有効だったと思うのですが、予想よりも短いタイミングで終えてしまったので、逆にポジションをロスしてしまいました。
それでも、ポジションを取り戻すために何台かのマシンを抜くことができました。
マシンがよかっただけに少し残念ですし、いいペースだったのでもう少しいい成績を残せたのではと思っています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のロシアGPの決勝は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手がレース序盤から2番手をキープし、メルセデスの2台に割って入る2位表彰台を獲得しました。

チームメートのアルボン選手は15番手スタートで簡単ではありませんでしたが、2ストップ戦略を確実に活かし、最後はポイント圏内の10位までポジションを上げるという力強いレースを見せてくれました。
Scuderia AlphaTauri Hondaの2台もスタート時の波乱を避けてクビアト選手が8位、ガスリー選手が9位と2台入賞を果たしました。
2人ともいくつものオーバーテイクを見せ、いいパフォーマンスだったと思います。

Honda勢は4台とも完走し、昨年のモナコGP以来の全車入賞と、ここ数戦のことを考えるとよい状態でレースを終われたと感じています。

ここから欧州に戻り、1週間空けてドイツでのレースになります。
ニュルブルリンクは現行レギュレーションでは初走行となりますので、十分シミュレーションなどで検討し、準備を整えて臨みたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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FIA、表彰台のメッセージ服装制限に動く

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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FIA(国際自動車連盟)が、F1表彰式でのドライバーの服装について制限を設ける方向で動いていることがわかった。

これは、トスカーナGPの表彰式で、優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)が黒人差別への非難メッセージが描かれたTシャツを着て参加したことによるもののようだ。
その黒いTシャツには「ブリオナ・テイラーを殺した警察官を逮捕せよ」とのメッセージが描かれていたということで、これが問題になっているとのことだ。

今回のロシアGPでのブリーフィングでは、3位までに入ったドライバーは表彰式でレーシングスーツ以外のものを着て出てはならないと通知された模様だ。

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ハミルトン(メルセデス)にペナルティ・ポイント2

FIA

ロシアGPのレーススチュワード(審査委員)は、27日(日)行われた決勝レース前のレコノサンスラップで、規定外の位置からスタート練習をしたとして、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に対しペナルティ・ポイント1点×2を科したことを明らかにした。
ハミルトン(メルセデス)にはレース中すでに5秒×2のタイム・ペナルティが科せられている。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、ハミルトンはこれで危険水域のトータル10点ということになった。

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2020/09/27

ロシアGPはボタス優勝、フェルスタッペンは2位でゴール

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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9月27日(日)14時10分(日本時間:20時10分)から今季F1第10戦ロシアGPの決勝レースがソチ・サーキットを舞台に行われた。
今回から最大3万人を限度に観客を入れての開催となっている。
スタート時の天候は晴れ、気温は29度、路面温度41度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はないとされている。
なおアルボン(レッドブル)はギヤボックス交換により5グリッド落ちの15番手に後退スタートとなっている。

スタート前のレコノサンスラップでハミルトンが規定の位置から外れてスタート練習をしたとして審議対象とされたことが通告された。
オープニングラップで今回もアクシデント、サインツ(マクラーレン)、ストロール(レーシング・ポイント)がストップ、ノリス(マクラーレン)は最後尾に落ちた。
セッションはイエローコーションとなりセーフティカーが入った。
アルボンら後方集団の中には早くもタイヤ交換を済ませるマシンも現れる。
この時点での順位はハミルトン、ボタス、フェルスタッペン、オコン、リカルド、ペレス、ガスリー、ルクレール、マグヌッセン、グロージャン、クビアト。

6周目に混乱なくレースは再開。
審議対象だったハミルトンには5秒×2のタイムペナルティが科せられた。
ペナルティを消化したハミルトンは一時11位まで順位を落とした。
さらにリカルド(ルノー)にも2コーナーでの規定コース外走行でゲインを得たとして5秒のタイム・ペナルティが。

53周のレースを終え、トップでチェッカーフラッグを受けたのは3番手スタートのボタス(メルセデス)。
開幕戦のオーストリアGP以来となる今季2勝目で自身通算9勝目。
2位にフェルスタッペン(レッドブル)で今季7回目の表彰台、3位にここまで追い上げたポールスタートのハミルトン(メルセデス)。
以下4位ペレス(レーシング・ポイント)、5位リカルド(ルノー)、6位ルクレール(フェラーリ)、7位オコン(ルノー)、8位母国グランプリのクビアト(アルファタウリ)、9位ガスリー(アルファタウリ)、10位アルボン(レッドブル)までが入賞。
アルボンには終了間際リカルドと同じく規定コース外走行で5秒のタイム・ペナルティが科せられたが順位に影響はなかった。
ホンダ・パワー勢は4台すべてがみごとポイント獲得を果たした。

以下、11位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、12位マグヌッセン(ハース)、13位ベッテル(フェラーリ)、14位ライコネン(アルファロメオ)、15位ノリス(マクラーレン)、16位ラティフィ(ウィリアムズ)、17位グロージャン(ハース)、18位ラッセル(ウィリアムズ)までが完走。
リタイヤはストロール(レーシング・ポイント)とサインツ(マクラーレン)の2台となった。

なおF1ロシアGPに先駈けサポートレースであるF2の第2レースに参戦した日本の角田裕毅は6位に入り、ランキングを3位まで上げて今回のソチ2戦を終了したことがわかった。
最終的にランキング4位以内なら念願のスーパーライセンス発給に達するが、まだ4-5位らとのポイント差は小さく予断を許さない。

F1第11戦アイフェルGPは再来週、10月11(日)14時10分(日本時間:22時10分)からニュルブルクリンクを舞台に全60周で行われる。

ロシアGP決勝レースの結果はこちら
ロシアGPの画像はこちら

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ライコネン(アルファロメオ)、ピットレーン速度違反で罰金

FIA
ロシアGPのレーススチュワード(審査委員)は、26日(土)行われたフリー走行3回目セッション中、キミ・ライコネンにピットレーン速度違反があったとして、アルファロメオ・レーシングに対し1,000ユーロ(約12万3千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればライコネンは制限60キロのところを70.3キロで走行したとのこと。
通常のグランプリでは制限80キロだが、ソチはピットレーンが狭いため、モナコ等と同様60キロに制限されている。
なおレギュレーションでは1,000ユーロを上限として制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額の罰金が科せられることが決まっている。

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ギリギリのハミルトン(メルセデス)は「再始動のため」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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ロシアGPの予選Q2セッション中に起きた赤旗中断からの再開時、ポールポジションの本命であるルイス・ハミルトン(メルセデス)はまだQ2を突破できるだけのタイムを記録していなかった。

このためわずか2分15秒というセッションの残り時間で有効なアタックラップを完遂するには早めにピットレーン出口に並ぶ必要があったが、ハミルトンの姿はなかなかガレージから現れず、ファンをヤキモキさせることとなった。

これについてメルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは、予選後次のように説明した。
「ピットレーンに並ぶのをギリギリまで遅らせたのは、大気中にエンジンストールするのを最大限待ちたかったからだ。
なぜなら、ウチのクルマには外部からの助けを経ずにエンジンを再スタートさせる機能がないからね」という意外な本音。

結果的にはアタックに間に合いQ3進出を果たしたものの、ハミルトンにとっては危うい場面だった。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(9/26)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ロシアGPの予選は、Honda PUを搭載した3台がトップ10のポジションを獲得。
2番手のマックス・フェルスタッペンは明日の決勝をオーストリア以来のフロントローからのスタートになります。

Honda PU勢の4台は順調にQ2に進出しましたが、Q2の終盤にベッテル(フェラーリ)のクラッシュで赤旗中断となると、波乱含みのフィニッシュになりました。

アレクサンダー・アルボンは最終ラップで大きくポジションを上げ、フェルスタッペン、ピエール・ガスリーと共にQ3進出を決めます。
ダニール・クビアトは残り2分で再開されたセッションでタイムを伸ばせず、トップ10から0.053秒差の12番手でQ3進出を逃しました。
クビアトは明日の決勝ではタイヤ選択の自由があり、幅のある戦略が立てられるポジションからのスタートになります。アルボンとガスリーはQ2でタイムを出したソフトタイヤで決勝をスタート。
Q2終盤をソフトタイヤで走ったフェルスタッペンですが、その前にミディアムタイヤで記録したタイムでQ3進出を果たしたため、決勝はミディアムタイヤでスタートします。
Q3ではフェルスタッペンが最初の走行で3番手に付けると、最終走行ファイナルラップのターン2でトウを使い、2番手でフィニッシュ。
メルセデスの2台の間に割って入り、明日の決勝はフロントローからスタートします。

他の2台は、僅差の戦いの中でガスリーが9番手、0.008秒差のアルボンが10番手になりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 2位)

「2番手に入れるとは予想していませんでした。
こういうことはあまり言わないのですが、今日は今までの予選の中でもベストの一つだったと思います。
Q1、Q2はマシンバランスに苦しみましたが、Q3に向けて安定するように改善したところ、特に2回目の走行でうまく機能しました。
もちろんポールポジション獲得や優勝に向けて戦えることが一番ですが、今シーズンは常にそれが狙えるとは思っていません。
ですので、メルセデスの2台に割って入りフロントローを獲得できたのは、満足できる結果だと思っています。

明日のレースは路面がきれいでない側のグリッドからスタートするので不利な面もありますが、ミディアムタイヤでスタートするというアドバンテージもあります。
スムーズなスタートができれば、ここではその後のトウの影響が大きいので、ターン2に入るまでに、何かを起こせるかもしれません。
メルセデスの2台はレース全般をとおしていいペースで走ると思うので倒すのは簡単ではありませんが、今日の結果には満足していますし、想像以上の結果を引き出せたと思っています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選10位)

「今日の予選Q3で何が起こったのか、今の時点ではよく分かっていないので、この後エンジニアたちと一緒に分析をする必要があると思っています。
Q1とQ2はまずまずだったのですが、他のマシンがQ3でタイムを上げていた中で、僕たちだけが改善することができませんでした。
マシンのポテンシャルを出し切り、僕もいいラップを走れたと思っていたので、なぜこのような結果になったのか難しいところです。
いくつか小さなことを変えて、あとコンマ数秒上げることはできたかもしれませんが、結果としてはライバルに対してそれ以上の差がついており、何が起こっているのかよく分からないのですが、とにかく懸命に作業をするしかありません。
何台かのマシンがスピンを喫したり、トラックリミットを超えていましたが、それはFP3から予選に向けて風向きが大きく変わったためだと思います。
明日もっと順位を上げるために、ここから分析を行います。
1コーナーまでの距離が長く、あらゆることが起こり得ますので、そのなかで自分たちのできる限りのことを行っていくのみです」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選12位)

「いい走りができましたし、明日はいいポジションからスタートできるので、予選の結果には満足しています。
Q2での赤旗中断は残念でしたが、決勝はチャンスの多い面白いものになると思います。
中断がなかったらQ3に進出できていたと思います。
今日はマシンのフィーリングがよかったですし、昨日もまずまずだったので、レースペースではいい走りができると思います。
決勝ではチャンスを逃すことなく、ポイント獲得を狙います」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 9位)

「昨日のフリー走行は普段よりも難しかったので、今日の結果には満足しています。
ショートランで望んだようなパフォーマンスが出せなかったので、予選に向けて自信があったわけではありません。
ですので、明日の決勝のスターティンググリッドには満足しています。
マシンは決勝に向けていい形に仕上がっていると思います。
ロングランでの走りは力強いですし、望んだバランスになっています。
中団は手強いライバルが多いですが、決勝ではいい戦いをしたいです。
最近の決勝ではアクシデントが多いので、そのようなことが起こった際には確実に機会をモノにしたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のロシアGP予選は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が2番グリッド・フロントローを獲得しました。
彼の今季最高の結果に並び、かつチームにとってこのサーキットでの予選ベストリザルトということで、非常にいい結果だと思います。

一方、Honda PU勢3台が予選Q3に進出したものの、非常に混戦の中でScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手が9番手、Red Bull Racingのアルボン選手が10番手と、こちらは厳しい結果となりました。
また、母国GPとなったクビアト選手は、赤旗の影響により難しい戦いになったQ2において、わずか0.05秒差でQ3進出を逃し12番手と、悔しい結果になりました。

明日のレースでは、フェルスタッペン選手はトップ10の中でメルセデスの1台と共にミディアムタイヤでのスタートとなり、他のマシンもそれぞれ入賞可能なポジションからのスタートとなります。

両チーム共に金曜のロングランのペースもよかったので、レースに向けて期待を抱いています。いいレースができるよう、明日に向けて更に準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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ウォルフ氏(メルセデス)、ドメニカリ氏/CEO抜擢を評価

Toto Wolff (C)Mercedes Motorsports
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元フェラーリ・チーム代表であるステファーノ・ドメニカリ氏(55歳:イタリア)のF1/CEO(最高経営責任者)就任が正式発表されたことについて、一時同じくその候補に挙げられていたトト・ウォルフ氏(メルセデス)は次のように言及した。

「ドメニカリは経験豊富で立派な人間なので、この抜擢には大賛成、リバティ・メディアの判断に敬意を表する。
彼はこのスポーツにたいしての知識が豊富だし、正しい判断が下されると確信しているよ」と、ウォルフ氏。

また自身について聞かれると、「そういう噂は耳にしていたけれど、そもそもリバティ・メディア側から正式な打診などはなかった。
かりに僕が選ばれたとしてもおそらく、フェラーリは同意しなかっただろうがね」と、シニカルな受け答えをみせた。
ただこれによりF1はいっそうフェラーリ色の強いものになったと言えそうだ。

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ルノー・チーム、アロンソにテスト機会を提供か

Fernando Alonso (C)Renault Sport F1

来シーズン、2006年以来となるルノー・チームへの古巣復帰が決まっているフェルナンド・アロンソはすでにエンストンにある同チームのファクトリーやグランプリ現場のモーターホームを訪ねるなど待ちきれない様子だ。

本人はシーズン終了後に行われるアブダビ合同テストへの参加も希望しているとのことだが、規定上この実現は難しそうだ。
このため同チームでは、プロモーションのために許されるいわゆる『フィルミングデー』の機会を提供し、要望に応えたい意向という。
同チームでは今シーズン、まだ一日分のフィルミングデー日程を残していることがわかっている。

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2020/09/26

ロシアGP予選、フェルスタッペン(レッドブル)が最前列に

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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9月12日(土)15時(日本時間:21時)からソチ・サーキットを舞台に2020年F1第10戦ロシアGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

Q3の1回目アタックではハミルトン、ボタス、フェルスタッペン、リカルド、ペレス、サイン、オコン、アルボン、ガスリー、そしてノリスの順。

最終アタックを終えた結果、トップはさらにタイムを短縮したハミルトン(メルセデス)で1'31.304のベストタイムでポールポジション。
5戦連続のポールで今季8回目、自身通算96回目となる快挙。
2番手は最後に巻き返したフェルスタッペン(レッドブル)で今季3回目となるフロントロウスタートを確保してみせた。
3番手は自身のアタック最後にフェルスタッペンにスリップストリームを使われ逆転された形のボタス(メルセデス)。
以下、4番手ペレス(レーシング・ポイント)、5番手リカルド(ルノー)、6番手サインツ(マクラーレン)、7番手オコン(ルノー)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手ガスリー(アルファタウリ)、そして10番手アルボン(レッドブル)というトップ10グリッドになった。
上位ではフェルスタッペンとボタスがミディアムタイヤ゛てのスタートの模様だ。
ロシアGP決勝レースは27日(日)これまでより早く14時10分(日本時間:20時10分)から全53周で行われる。

ロシアGP公式予選の結果はこちら
ロシアGPの画像はこちら

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予選Q2、ベッテル(フェラーリ)がクラッシュ、赤旗中断に

引き続きロシアGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

1回目の走行ではリカルド(ルノー)がトップに立った。
しかし2度目のアタック途中、ベッテル(フェラーリ)がクラッシュして赤旗中断に。
残り時間は2分15秒しかなく、もう一度アタックするにはかなり忙しい状況。
この時点でハミルトン(メルセデス)は15番手だ。

再開に向け各車ピットレーンに並ぶがハミルトンの姿は後方。
レーシング・ポイントの2台はオーバーヒートの模様でガレージに戻される。
トップはリカルド(ルノー)、続いてボタス(メルセデス)、サインツ(マクラーレン)、なんとか間に合ったハミルトン(メルセデス)、ペレス(レーシング・ポイント)、ノリス(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)、アルボン(レッドブル)、フェルスタッペン(レッドブル)、オコン(ルノー)までがQ3進出。
フェルスタッペン(レッドブル)は最後にスローダウンしてミディアムタイヤによるスタートを選択した。

ここでの敗退はルクレール(フェラーリ)、クビアト(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてクラッシュしたベッテル(フェラーリ)の5台となった。

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予選Q1、クビアト(アルファタウリ)3番手タイム

9月12日(土)15時(日本時間:21時)からソチ・サーキットを舞台に2020年F1第10戦ロシアGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は曇り、セッション開始時の気温は26度、路面温度は34度、近くに雨雲はあるがコースはドライコンディションとなっている。

ここでのトップはボタス(メルセデス)、続いてハミルトン(メルセデス)、3番手にここがホームグランプリとなるクビアト(アルファタウリ)、以下オコン(ルノー)、フェルスタッペン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、ペレス(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、ノリス(マクラーレン)、ストロール(レーシング・ポイント)、アルボン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、ラッセル(ウィリアムズ)、ルクレール(フェラーリ)、ベッテル(フェラーリ)までがQ2進出。
ここでの敗退はグロージャン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、マグヌッセン(ハース)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてコースアウトして最後のアタックができなかったライコネン(アルファロメオ)の5台となった。

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ロシアGPフリー3回目、メルセデスAMG勢が1-2タイム

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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9月26日(土)12時(日本時間:18時)からソチ・サーキットを舞台に2020年F1第10戦ロシアGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は26度、路面温度38度、コースはドライコンディションと報告されている。

なおF1フリー走行に先駈け行われたサポートのF2ソチ戦1レースで、ミック・シューマッハが優勝、ポールスタートの角田裕毅は2位でフィニッシュしたことがわかった。
角田はこれによりランキング4位に上げ、現段階でF1スーパーライセンスの有資格者に復帰となっている。

60分のセッションだが、グリーンライトになってもまだ各車様子見が続き、最初にタイムを記録したのは今回好調のマクラーレン(ノリス)だった。
25分過ぎ、5コーナーでガスリー(アルファタウリ)がコースアウトするも、危うくクラッシュは免れた。
最速はハミルトン(メルセデス)で1'33.279、ボタス(メルセデス)が1'34.055で続いた。
以下、サインツ(マクラーレン)、オコン(ルノー)、ペレス(レーシング・ポイント)、フェルスタッペン(レッドブル)、ベッテル(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、クビアト(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)と続いた。
ペレスに進路を塞がれたガスリー(アルファタウリ)は11番手、アルボン(レッドブル)は19番に留まったがコースオフでタイムを取り消されたためだ。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(9/25)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ロシアGPの初日金曜日。Honda PU搭載のAston Martin Red Bull RacingとScuderia AlphaTauri Hondaの4台は多くの走行テストを行い、多忙な一日となりました。

今日のセッションからAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペンと、Scuderia AlphaTauriのガスリー、クビアトの3台のマシンは、新たなICE、ターボチャージャー、MGU-HとMGU-Kを投入しました。
年間のPU使用計画に沿ったもので、ムジェロでのトラブルなどとの関連性はありません。

レースウイークの幕開けとなったFP1では何度か赤旗や黄旗に見舞われましたが、二つのチームにとっては実りあるセッションとなりました。
他のドライバーたちが低いグリップコンディションに悩む中、フェルスタッペンは力強い走りで3番手をマーク。
クビアトは最終コーナーでスピンをしながらも彼のホームサーキットでのFP1にて7番手。
その0.024秒差でアルボンが8番手、そしてガスリーが10番手となり、ホンダPU搭載の4台が全車トップ10でFPを終え、いい滑り出しをみせました。

続くFP2はややタイムの上がらないセッションとなりました。
FP1のクビアトと同じく、FP2ではフェルスタッペンが最終コーナーでスピン、全体7番手にてセッションを終えています。
そのフェルスタッペンとわずか0.1秒差ではありましたが、ガスリーは11番手、そしてアルボン12番手、クビアト13番手と続きました。
トップ4とタイム差0.5秒もないガスリーが11番手ということから、今回も接戦のとなることがうかがえる結果となりました。

Honda としても、初日の金曜日午後、4台のマシンが走った133周の周回により、このレースウイークに必要な多くのデータを得ることができました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-7番手)

「このソチのコースは僕たちにとって相性のいいコースではないのですが、今日行われた両セッションでそれぞれ違うダウンフォースレベルを試し、どれが最適なオプションかを検討しました。
FP2はもう少しいい結果が出せていた筈でしたが、マシンであらゆることを試すことができました。
作用したことも、効果がなかったこともありましたが、明日の予選へ向けていい方向性を見出すことができました。
明日の予選は厳しい戦いになるので、トップ3に入るのは少し難しいかもしれません。
しかし、レースペースは十分に戦える手応えを感じているので楽しみです。
ルノー勢の調子のよさも目立ちますが、僕たちはまず適切なダウンフォースレベルの見極めに集中するべきだと思っています。
予選は接戦となるでしょう。
そして僕たちが表彰台を獲得するには、あともう少し調整が必要になりますが、このレースウイークはいい戦いができそうです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(8-12番手)

「ソチは僕たちにとって得意なサーキットの一つ、とは過去を見てもいえないコースで、今日のフリー走行を経てもその印象に変わりはなかったように思えました。
僕とマックス(フェルスタッペン)のマシンそれぞれで違うことを試したので、その中から改善に向けたセットアップを見つけられることを願っています。
このレースウイークはハードな一戦になるとは予想していました。
昨年に比べて中団争いのレベルが上がっているので、今日のセッションでも分かった通り接戦になることでしょう。
走った感触はそう悪くはなかったのですが、同時に特別に速さを感じることもなかったので、できる限り改善をし、予選に備えるという大きな課題があります。
ここのようにタイヤに厳しいサーキットは、どうタイヤをマネージしていくかがカギとなります。
マシンの最適なバランスが見つかれば、ショートランで速さをみせることができますし、ロングランになっても同じことがいえます。
現段階ではどちらの場合でもなにかが足りていないので、明日の予選までに改善点を見つけ出したいと思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(7-13番手)

「今日はいくつかテストしたことがあり、周回も多く走れたので満足できた初日になりました。
まだマシンバランスの調整が必要なこともありますが、色々試しながら土曜日の予選へ向けて調整を行うというのが金曜日の過ごし方だと思っています。
このレースウイークは気温が高くなることが予想されています。
ですが、どのようなコンディションでもマシンの力を最大限に発揮できるように努めていきたいと思っています。
今夜から明日の朝まで十分な調整ができれば、予選Q3まで進出することも可能だと信じています」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(10-11番手)

「FP1ではバーチャルセーフティーカーや赤旗中断などさまざまなことが起こったので、クリーンに走行できたセッションとはいえませんでしたが、FP2では悪くなかったと思います。
僕らのレースペースはいいようですし、ロングランでのマシンバランスにいい感触を得ています。
予選でのQ3進出を目指すにあたり、まだなにか足りないところがあると思うので、今晩の分析をもとに改善を行い、明日もう一歩前進できればと考えています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「ヨーロッパ大陸を離れて初のフライアウェイ・レースとなる、ロシアGPの初日が終了しました。
大きな問題もなくスムーズな一日となり、2チーム4台のマシンが多くのラップを重ねることができました。
滑りやすい路面やセッション中のトラフィック、マシンのバランスがまだ決まりきっていないことなどにより、ポジション的にはあまりよい結果を得られませんでした。
ここから今日集めたデータを解析して、車体・PUともに最適化を行い、明日以降のセッションに向けた準備を進めていきます」

提供:本田技研工業(株)

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ステファーノ・ドメニカリ氏、F1/CEO(最高経営責任者)決定

Stefano Domenicali (C)Ferrari S.p.A
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アメリカの専門誌『レーサー・マガジン』が報じた通り、元フェラーリ・チーム代表であるステファーノ・ドメニカリ氏(55歳:イタリア)のF1/CEO(最高経営責任者)就任が正式発表された。

2017年にアメリカのメディア関連企業である『リバティ・メディア』がF1を買収して以来、同職に就いてきたチェイス・キャリー氏の後任ということになる。
同氏によれば、課題だった新しいコンコルド協定の合意に成功したいま、将来への道筋が付いたとして2020年末での勇退を決めたもの。

イモラ出身のドメニカリ氏は1991年フェラーリ社に入るとムジェロ・サーキットのレースディレクターを始め管理部門で経験を積み、2008年には現FIA会長であるジャン・トッド氏の後任としてフェラーリ・チームの代表を7年に渡って務めたことで知られる。
その後はランボルギーニ社のCEOの他、FIAでF1を含むシングルシーター委員会の委員長も務めている。

なおこれにより、FIAの会長がトッド氏、F1マネージング・ディレクターがロス・ブラウン氏、そしてF1代表がドメニカリ氏とすべてフェラーリ出身者が占めることになる。

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ペレス(レーシング・ポイント)、また冷遇か

Sergio Perez (C)Racing Point
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前戦のトスカーナGPでチームメイトのランス・ストロールだけにバージョンアップが施され、自身は旧スペックでの戦いを余儀なくされたレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスだったが、今回のロシアGPでもこの『冷遇』は繰り返されているようだ。
これは、前戦に続いて今回も二人のマシンには差別化が行われたとみられるからだ。

トスカーナGP決勝レースではバージョンアップしたストロールのマシンが大破して多くのパーツが損傷したため、ファクトリーでは修復のためのパーツを急きょ製作しなくてはならなくなった。
しかしアップデートは渦中のブレーキダクトからフロントウィング、フロアパネル、サイドポッド、エンジンカウルにまで及ぶということで、今回再びペレスのマシンのアップデートが見送られたとのこと。

これについてパドックではすでにチームはストロール主体の姿勢に転じたとの見方が専らだ。
それでもペレスはフリー走行初日、ストロールを両セッションとも上回ってみせている。

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2020/09/25

フリー2回目、メルセデスAMG勢が際立つ速さみせる

Sochi Circuit (C)Pirelli Motorsport
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9月25日(金)15時(日本時間:21時)から引き続きソチ・サーキットを舞台に2020年F1第10戦ロシアGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は28度、路面温度37度、コースはドライコンディションとなっている。
フリー走行1回目でクラッシュしたラティフィ(ウィリアムズ)のマシンも序盤の20分ほどまで作業に費やしたものの無事コースに復帰している。

多くのチームが決勝レースを見据えたロングランに力を入れた中、それでもメルセデスAMG勢の2台は際立つ速さをみせつけた。
トップはボタスで1'33.519、これに0.267秒の差でハミルトンが2番手。
『その他』の中で最速だった3番手はリカルド(ルノー)だったが、ボタスからはは丸1秒もの大差が横たわった。
4-5番手にマクラーレンのサインツ&ノリス、以下ペレス(レーシング・ポイント)、フェルスタッペン(レッドブル)、ルクレール(フェラーリ)、オコン(ルノー)、ベッテル(フェラーリ)の順。
ホンダ・パワー勢残りの3台はガスリー(アルファタウリ)、アルボン(レッドブル)、そしてクビアト(アルファタウリ)の順で11-13番手に並んだ。

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フリー1回目、ラティフィ(ウィリアムズ)がクラッシュ

Sochi Circuit (C)Pirelli Motorsport
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9月25日(金)11時(日本時間:17時)からソチ・サーキットを舞台に2020年F1第10戦ロシアGPのフリー走行1回目セッションが始められた。

天候は晴れ、セッション開始時の気温は26度、路面温度は低く24度、コースはドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回、5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という柔らかい部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお最も柔らかいC5の登場はこれが今季初ということになる。

珍しくフェルスタッペン(レッドブル)からコースイン。
45分が経過した頃、ラティフィ(ウィリアムズ)が10コーナーでコースアウト・クラッシュ。
今回初の赤旗中断となった。
10分ほどの中断で再開したこのセッションのトップタイムはボタス(メルセデス)で1'34.923。
これに0.507秒差でリカルド(ルノー)、そしてフェルスタッペン(レッドブル)0.654秒差で続いた。
以下、ペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢、オコン(ルノー)、クビアト(アルファタウリ)、アルボン(レッドブル)、ベッテル(フェラーリ)、ガスリー(アルファタウリ)の順、ホンダ・パワー勢はいずれもトップ10内に入った。
ルクレール(フェラーリ)は11番手、ブレーキに苦戦していたハミルトン(メルセデス)は19番手に留まったが、スロースタートはいつものこだ。
このあと15時(日本時間:21時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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ダイムラー社、メルセデスAMGチーム売却の噂を否定

Mercedes 3 Pointed_Star (C)Mercedes Motorsport
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元F1チームオーナーであるエディ・ジョーダン氏が語ったスイスの大手化学メーカー『イネオス』によるメルセデスAMGチーム買収話だが、現場の責任者であるトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターに続き、親会社に相当する『ダイムラー社』のスポークスマンもまたこれを否定している。

これはドイツの通信社『DPA』(Deutsche Presse-Agentur)が報じたもの。
それによれば同スポークスマンは、「われわれがF1から撤退するという話は根拠のないものだ。
われわれは引き続きモータースポーツの頂点であるF1に関わっていくつもりであるし、それがメルセデスAMGチームいう形であることは疑いのないところだ。
そしてそこにはハミルトン、ボタス、そしてウォルフらの名前があることも間違いない」と、語っている。

ただこれもあくまでも『現時点で』という括りのつくのがF1という世界でもある。

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ジェームズ・アリソンT/D(メルセデス)、「青旗廃止」を提案

青旗 (C)Ex.Lotus Team
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メルセデスが配信した自身のユーチューブ・チャンネルの中で、ジェームズ・アリソン/テクニカル・ディレクターが『斬新なアイデア』を披露、注目を集めた。
これは、「F1をもっと面白くさせるためには?」との問いにこの英国人技術者が「レース中の青旗をなくすこと」と回答したもの。

青旗は周回遅れになろうとする後方のマシンに対し、速い先頭グループのマシンが近づいたことを示すもので、これを提示されたマシンは迅速に進路を譲らなくてはならず、違反した場合にはタイム・ペナルティ等が科せられることになっている。

アリソン氏によれば「青旗をなくせば先頭のマシンは周回遅れのオーバーテイクに手こずり、混乱を招くとともにレースの面白さを倍加させる」という仰天アイデアだ。
しかしこれについて同氏は、「ウチのチームは反対。
とりわけトト・ウォルフ(メルセデスAMGチーム/エクゼクティブ・ディレクター)は絶対に同意しないだろう」とも付け加えた。

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ルクレール、「フェラーリの不振は僕にとって糧」

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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今季大不振に見舞われているフェラーリ・チームにあって、いまやエースの重責を担う立場になろうとしているシャルル・ルクレール(22歳:モナコ)は、この逆境が自身の糧になると前向きな姿勢をみせている。

「フェラーリはいま間違いなくこのところで最悪のシーズンを送っているよね。
だってフェラーリがコンストラクターズ・ランキングで6位なんて、少なくとも僕は聞いたことがない。
昨シーズンには考えられなかったこと。
でもこうした逆境の時こそみんなで力を合わせて立ち向かわなければならないんだ。
そして僕にはその覚悟があるよ。
最前線で戦っているドライバーがモチベーションをなくしては、支えてくれているファクトリーやレースの現場スタッフに申し訳ないからね」と、健気な姿勢。

しかしフェラーリ製パワーユニットの供給先であるアルファロメオやハースもさらなる下位に沈むなど事態は深刻なもので、抜本的な緊急改革が要求されている。

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ロシアGPの週末、3日間とも雨の心配なし

Sochi Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週ソチ・サーキットで行われる2020年F1第10戦ロシアGPの舞台地であるクラスノダール地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースの日曜日ともに概ね晴れで雨になる心配はないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
9月25日(金) フリー走行 曇り時々晴れ 19- 27度 10%
9月12日(土) 公式予選 晴れ 19- 28度 10%
9月13日(日) 決勝レース 晴れ 20- 29度 0%

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2020/09/24

ルノー復帰のアロンソ、アブダビ合同テスト参加望むも

Fernando Alonso (C)Renault Sport F1
来シーズン、かつて2003年から計6シーズンに渡って在籍し、都合2回のチャンピオンシップを獲得した古巣ルノー・チームへの復帰が決まっているフェルナンド・アロンソ(39歳:スペイン)が、このほど英国エンストンにある同チームのファクトリーを訪ねたことがわかった。

これはアロンソ自身がSNSで明らかにしたもの。
それによれば復帰発表後、公式にチームスタッフと面会したのはこれが初のこと。
アロンソによれば2002年、まだ21歳の時に初訪問した時と同じファクトリーの印象にまるで実家に戻ったような懐かしさを感じたということだ。

シリル・アビテブール/マネージング・ディレクターらチーム首脳とはさっそく2021年の活動について話したということだが、アロンソが気に掛けているのは今季最終戦アブダビGP終了後に行われるアブダビ合同テストへの参加が可能性かどうかということだったようだ。
若手ドライバーのためとされる主旨のこのテストに元チャンピオンが参加することには元より異論が多い。

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ロシアGPのスチュワードにミカ・サロ氏

Mika Salo (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるロシアGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元フェラーリ等のF1ドライバーであるミカ・サロ氏(53歳:フィンランド)を指名したことを明らかにした。

サロ氏がスチュワードを務めるのは前戦のトスカーナGPに続くもので今季2度目、自身通算20回目ということになる。

日本女性と結婚するなど親日家として知られるサロ氏は1994年に当時のロータス・チームからF1デビュー、その後ティレルやアロウズ、フェラーリ、ザウバー等を経て、最後はトヨタまで100戦以上出走。
最高位はフェラーリ時代に記録した1999年ドイツGPの2位(フェラーリ)、またトヨタ時代には2回のポイント獲得をもたらせた。
(フェラーリの2位は首位走行中、チームオーダーに従ったもの)

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ハミルトン(メルセデス)にレッドブル・ホンダ入りの噂

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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かつて自身のF1チームを率い、現在もモータースポーツの世界に一家言持つエディ・ジョーダン氏が、「ルイス・ハミルトンのレッドブル・レーシング移籍という仰天ニュース」についてその可能性に言及した。

それによれ゛現在F1の記録をことごとく書き換えつつあるハミルトンは、やがて目標を見失いモチベーションを保てなくなると予言。
その場合に可能性として考えられるのが、いまや唯一ハミルトンに匹敵する才能を評価されるマックス・フェルスタッペン(現レッドブル)を同じチーム、同じマシンというイコール・コンディションで堂々と戦ってみせるというハミルトン自身の自負心なのだという。

それを裏付けるものなのか、まだハミルトンは将来について明らかにしていないが、同様にメルセデスAMGチーム自体の将来も見通せていないことが噂に拍車を掛けているようだ。

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2020/09/23

ステファーノ・ドメニカリ氏、F1のCEO(最高経営責任者)候補に

S.Domenicali & K.Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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2017年にアメリカのメディア関連企業である『リバティ・メディア』がF1を買収して以来CEO(最高経営責任者)として改革に取り組んできたチェイス・キャリー/CEOが、課題だった新しいコンコルド協定の合意に成功したいま、将来への道筋が付いたとして現職から辞任を図っていることがわかった。

そしてその後任について名前が挙げられているのがイタリアのモータースポーツ専門家であるステファーノ・ドメニカリ氏であるとアメリカの専門誌『レーサー・マガジン』が報じている。

イモラ出身のドメニカリ氏は1991年フェラーリ社に入るとムジェロ・サーキットのレースディレクターを始め管理部門で経験を積み、2008年には現FIA会長であるジャン・トッド氏の後任としてフェラーリ・チームの代表を7年に渡って務めたことで知られる。
その後はランボルギーニ社のCEOの他、FIAでハ1を独『アウト・ビルト』踏むシングルシーター委員会の委員長も務めている。

ただこれが実現した場合、FIAの会長がトッド氏、F1マネージング・ディレクターがロス・ブラウン氏、そしてF1代表がドメニカリ氏とすべてフェラーリ出身者が占めることになり、抵抗も予想される。

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松下信治、F2チームから離脱

松下信治&角田裕毅 (C)Honda Racing
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角田裕毅と共にF1ステップアップを目指してF2シリーズに参戦していた松下信治(26歳)だが、今週末のソチ戦を前に、所属するMPモータースポーツから離脱、今季のF2参戦を打ち切ったことを明らかにした。
事実上の撤退、F1断念とみられる。

昨季まではホンダのフルサポートを受けてF2に挑戦していたがスーパーライセンス獲得が叶わず、他カテゴリーへの転向を打診され、今季は独自に資金を手当てして同チームから参戦していたもの。
バルセロナ戦では優勝したものの、現在ランキング12位に留まり、今季のスーパーライセンス獲得は絶望となっていた。

なおMPモータースポーツの後任のシートには元F1ドライバーのジャン・アレジ氏の子息で、現在同ランキング17位ジュリアーノ・アレジ(21歳:フランス)が移籍することが決まっている。

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新規参戦チームに巨額の申し込み金規定か

Image (C)Pirelli Motorsport
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今シーズンで満了を迎えたF1のいわゆるコンコルド協定は、既報のように現行すべてのチームの同意により2025年までの新たな内容により延長が決まっている。
その詳しい内容は明らかにされていないが、一部報道ではその中に新規参戦を希望するチームに新たな申し込み金を求める規定があると伝えられた。
それによれば、安易な計画での新規参戦チームの登場を防止するため、として2億ドル(約210億円)もの申し込み保証金を支払う規定が設けられているとのこと。

なお11番目以降の新規参戦チームには他チームの収入補償として別途1チームあたり2000万ドル(約21億円) もの参入金が必要とされるが、これとは異なり申し込み金2億ドルのほうは後日返還されるとのことだ。
いずれにせよ、驚くべき高額が平然と動くのがF1という世界のようだ。

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2020/09/22

マクラーレン、サインツの早期移籍報道を否定

Carlos Sainz (C)McLaren Group
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現在マクラーレン・チームのドライバーであるカルロス・サインツは、来季セバスチャン・ベッテルの後任としてフェラーリ・チーム移籍が決まっているが、これに先駈けいま噂になっているのが今シーズン中の早期移籍の噂だ。

ただこれにはベッテル自身が所属するフェラーリだけでなく、その移籍先であるレーシング・ポイント側の了承、さらにはサインツの後任であるダニエル・リカルドが所属のルノー・チームまで複数チームに関連する『大異動』になりかねない事態。
それ以前にまずマクラーレン・チーム自身がこの噂を一蹴したものだ。

同チームのザク・ブロウン/エクゼクティブ・ディレクターはこれについて、「われわれは現在のチーム事情に満足していて、シーズン中に変更する必要性を感じてはいないんだ。
ノリスとのコンビネーションもいいし、そんな噂に関わっている暇はないね」と、言及。

しかしその本音には、サインツ放出決定への後悔があるとの見方も強い。

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トッドFIA会長、「来季はルマンとF1の日程を調整」

Toyota WEC Team (C)Toyota Motorsports
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新型コロナウイルスの影響によるカレンダー変更で、結果的には別々のスケジュールとなった今年のルマン24時間レースとF1だが、本来であれば6月の13-14日の同じ週末に開催がバッティングする筈になっていた。

これについてFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、「2021年においては開催日程の重複を回避させたい」との見通しを明らかにした。
ただルマン24時間レースのほうは伝統的に6月の同じ週末が開催日程として定着していて、来季もすでに6月の12-13日が他のWEC(世界耐久選手権)スケジュールと共に正式発表されている。
このためバッティング回避にはF1のほうで行われる見込みだが、関係者によればF1の日程も例年ある程度固定されつつあって、調整はトッド会長が口にするほど必ずしも容易ではないとみられる。

ちなみに今年の優勝者であるトヨタWECチームの8号車は、中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートリーといういずれも元F1ドライバーによるものだった。

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ホンダF1、全力でトラブルの原因究明

Honda Sakura Factory (C)Honda Racing
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今シーズン、マックス・フェルスタッペン&レッドブル・ホンダの組み合わせでタイトル争いを宣言したレッドブル・レーシングだったが、ここまでわずか1勝に留まったばかりかモンツァそしてムジェロのイタリア2連戦ではいずれもリタイヤでノーポイントと期待を裏切った。

これまでタイトル争いのためにはもっと速くて強力なチームメイトが必要ということでかつてのメンバーであるピエール・ガスリーの復帰などが言われてきたが、フェルスタッペンは「チームメイトは問題じゃない」とし、それよりもマシンの信頼性に課題があることを訴えた。

「僕にとってチームメイトは誰でも構わないんだ。
チームがアルボンを継続しようがガスリーを復帰させようが構わない。
それよりももっと着実に走れるマシンを用意して欲しい。
突然コントロールを失ったり、突然失速するクルマじゃ戦えないよ」と、お冠。
ここ2戦続けてパワーユニットに問題が発生したとされるホンダF1では、レース直後からさくらR&D(ホンダF1エンジン開発の拠点)で原因究明にあたっているとしている。

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2020/09/21

ペレス(レーシング・ポイント)、悔しい本音を吐露

Sergio Perez (C)Racing Point
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2021年末まで有効な契約をレーシング・ポイントとの間で結んでいながら、突然浮上したセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)の加入により都合7年に渡って在籍した同チームからの放出が決まったセルジオ・ペレスは、その無念さを滲ませた。

「今シーズン、ウチのマシンの戦闘力が飛躍的にアップしたのは見ての通り。
そして来シーズンはもっと上に行ける筈だったんだ。
それなのに放出だものね、こんなこと考えてもいなかった。
せっかく良いマシンがあるのがわかっているのにそれから離れなければならないというのは辛いことだよ」と、ペレス。

来シーズン、レーシング・ポイントはアストンマーティンのワークスチームに体制変更することが決まっているが、その資金が現在の若きチームメイトであるストロールの父親から出ているというがペレスにとっては皮肉なことだった。

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続々と観客入りグランプリ開催目指す

Sochi Circuit (C)Pirelli Motorsport
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一日2880枚という制限付きながら、今シーズン初の観客入りグランプリとして開催されたトスカーナGPは、感染拡大の心配を他所に無事成功裡に終了、関係者をほっとさせた。
これを受け、今後開催されるグランプリの中にはさらに人数を拡大しての観客入り開催を窺うものが現れている。

今週末に予定されるソチでのロシアGPでは3万人を受け入れる他、今シーズンのF1カレンダーに復活したイモラ・サーキットでのロマーニャGPでは、2日間という変則スケジュールながら1万3,147人の観客動員を目指しているという。
また2011年以来9年ぶりの開催となるイスタンブール・パークのトルコGPでは、すでに4万枚のチケットが販売されたと発表した。

観客入場の可否、またその人数はそれぞれの開催地の政府らの方針により異なるが、全体として前向きであるということは間違いなさそうだ。

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フェラーリ、次戦ロシアGPでバージョンアップ前倒し

Ferrari Team (C)Ferrari S.p.A
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現在コンストラクターズ・ランキング6位と近年にない大不振に陥っているフェラーリ・チームでは、一刻も早く劣勢を挽回すべく、当初の予定を前倒しして次戦ロシアGP(ソチ・サーキット)で一部のバージョンアップを行う予定であることを明かした。
ただこれについて同チームのマッティア・ビノット代表は「詳細は明らかにできないが、大きく状況を変えるような大掛かりなものではない」と、控え目。

今シーズン、計3戦行われるイタリア国内のグランプリのうち2戦が終わったが、最高がルクレールの8位とティフォシには不満が残るものの、元同チーム監督だったジャン・トッドFIA会長は「「自分の頃にはもっとひどい時期もあった」と、エールとも取れない声援を贈っている。

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2020/09/20

専門医、ミハエル・シューマッハの回復に懐疑的

Michael Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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2013年末にフランスのスキー場で重傷を負った元7回のF1チャンピオン、ミハエル・シューマッハ氏はその後主にスイスの自宅で療養生活を続けているが、同国の神経医科の専門医エリッヒ・リーダラー博士から容態について言及があった。
それによれば残念ながらシューマッハ氏が以前のような健康状態に戻るのは絶望的ということだ。

同氏の容態については家族の強い意向により詳しい説明はまったくされてこなかったが、同博士は立場上知ることができた数少ない情報によれば、現在の状況から画期的な回復は望めないと判断するのが妥当とのこと。
ただこうした報道がされたことについて、家族が強く反発することが予想される。

ちなみに同氏の子息であるミック・シューマッハ(20歳:ドイツ)は現在F2でランキング首位、念願のF1まであと一歩というところまで来ている。

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メルセデスAMGチーム代表、「人為的な勝者見たくない」

Grid Image (C)Pirelli Motorsport
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多重事故が繰り返されるなど、波乱を呼んだ初開催トスカーナGPだったが、結果だけみればこれまで何回も見慣れたメルセデスAMGチームの1-2フィニッシュ・シーンだった。

これを受け、再び聞かれるのが下位カテゴリーで採用されている『リバースグリッド方式』をF1でも採用しようとする動き。
これは例えば第1レースでフィニッシュした上位10台の順位を反対に入れ替えて第2レースをスタートさせるというもの。
これによりレース内容に変化をもたらせると共に一部のマシン、ドライバーだけが勝ち続けてしまうことをなくす効果が期待できる。
F1を含むモータースポーツ・ディレクターのポジションにあるロス・ブラウン氏はとりわけここのリバースグリッド方式採用に熱心だ。

しかしメルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターはこれについて「F1レースはショーではなく真剣な戦いの筈。
まるで勝つことが悪いことであるようなとらえ方は間違いだ。
レース結果は完全な実力によってもたらせられるべき。
人為的に生み出された勝者など見たくない」」と、斬って捨てた。

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フェラーリ、最新のF1シミュレーターを導入へ

F1 Simuulator (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン、近年にない不振で大幅な改善が迫られているフェラーリ・チームでは、最新式のF1シミュレーターの導入を計画していることがわかった。

地元イタリアの日刊紙『コリエーレ・デラ・セラ』によれば、同チームのマッティア・ビノット代表は、シミュレーターの導入をテコに課題であるマシンのパフォーマンスアップ図っていることを明かしている。
「言うまでもなく最新シミュレーターの導入には巨額の資金が必要となるが、ほんとうに必要なのはお金なのではなく、これを活かすソフトウェアの開発のほうにある。
これには豊富な知識と経験が必要で、われわれはこれをロリー・バーンに託している」

今年76歳になる南アフリカ出身のレーシングカー・デザイナーのバーン氏は、ミハエル・シューマッハを擁したフェラーリ・チームの黄金時代にチーフ・デザイナーとして華々しく活躍、今もアドバイザーとして在籍している。

なお現代のF1では実車テストがほとんどできない代わりに、シミュレーターでの開発が格段に重要なものとされている。

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2020/09/19

ストロール(レーシング・ポイント)、イモラでテストか

Imola Circuit (C)Ex.Jordan Grand Prix
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かつてサンマリノGPの名称でF1が行われてきたイタリアのイモラ・サーキットでは14年ぶりに、今シーズン新型コロナウイルスの影響によるカレンダー変更で『ロマーニャGP』が開催される予定になっている。
そのイモラで、レーシング・ポイントのランス・ストロールが早くもプライベートテストを敢行したとのニュースをイタリアの『イル・レスト・デル・カリーノ』紙が報じて注目されている。

ただ今季、新規にカレンダーに追加された4つのサーキット(ムジェロ、ニュルブルクリンク、アルガルベ、イモラ)はF1マシンによる事前テストが禁止されているため、ストロールがドライブしたのは父親であるローレンス・ストロール氏が所有するプレマ・レーシングの2016年型GP2マシンだったとのこと。
ちなみに当時のドライバーはガスリー(現アルファタウリ)&ジョビナッツィ(現アルファロメオ)という顔ぶれだった。

資金力に勝るストロールは、F1デビュー前にも単独のプライベートテストを重ねた経験がある。

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アルファロメオ代表、「まずライコネンありきのチーム」

Kimi Raikkonen (C)Pirelli Motorsport
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2021年のチーム体制がまだ最終確定していない数少ないチームの一つであるアルファロメオ・レーシングだが、同チームではあくまでも「まずキミ・ライコネンありき」との姿勢を強調した。

これは同チームの前身ザウバー・チーム時代から現場を指揮するフレデリック・バッサー代表が次のように語ったもの。
「今のF1界で最も経験豊富なドライバーはライコネンを置いてない。
そして彼の存在こそがわがチームの強力なアドバンテージなのだ。
だから彼がいないチーム体制など考えていないよ」

そのライコネンは先のトスカーナGPで今季初入賞して気を吐いたが、しかし巷ではすでに本人が引退を表明した場合のことが話題になっていて、その時のドライバー候補として現レーシング・ポイントのセルジオ・ペレスや、今季その代役として起用されたニコ・ヒュルケンバーグらベテランの名前が挙げられている。

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トスカーナGP(ムジェロ)は1年限りで打ち切りか

Race Image (C)Mercedes Motorsports
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新型コロナウイルスの影響により変則なスケジュールとなった2020年シーズンのF1だが、緊急開催された一つ、ムジェロ・サーキットでのトスカーナGPは今年限りということになりそうだ。

同サーキットはこれまで2輪モトGPのグランプリ開催地として知られているが、コース幅が狭いことなどからF1には向いていないとされてきた。
それでも最近のグランプリ・コースとは異なるチャレンジングなレイアウトやコースオフすると脱出が難しいグラベルな゛逆に新鮮な魅力にドライバーの反応自体は悪くなかった模様。

ただなんといっても肝心の決勝レースで多重クラッシュが相次ぎ、レースの行方をも左右したことは結果としてマイナスポイントとして受け止められたようだ。
またそもそもイタリア国内で来年も3戦というのはやはり困難なことと思われる。

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2020/09/18

修復間に合うか、緊急事態レーシング・ポイント

Lance Stroll (C)Racing Point
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今シーズン、際立つ好調な走りをみせているレーシング・ポイント・チームだが、次戦ロシアGPを前に思わぬハードワークを強いられている。

というのも、同チームでは前戦トスカーナGPに大幅にアップデートされたエアロダイナミックスを投入。
ただし生産能力の関係でストロールのマシンのみに使われ、ペレスのものについては今週のインターバルの間に製作する予定だったとみられる。
しかし決勝レースで起きたアクシデントでストロールのマシンは大破、こちらのアップデート版もすべて造り直す羽目になったからだ。

アップデートは、ブレーキダクトからフロントウィング、フロアパネル、サイドポッド、エンジンカウルまでに及ぶと目されていて、これらすべて最低2台分の製作が求められている。

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「赤旗中断中のタイヤ交換は不公平」との声

Pitstop Scene (C)Ferrari S.p.A
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先のトスカーナGP決勝レースでは、再三の赤旗中断が思わぬ展開を繰り広げたが、他方赤旗中断中の作業が不公平な結果を呼び込む結果になっているとの指摘がされた。

それによればすでにタイヤ交換を済ませていたラッセル(ウィリアムズ)が11位のポイント圏外に転落したのに比べ、フェラーリのルクレールは赤旗中断中にタイヤ交換が行えたことで有利になり8位でフィニッシュ、結果は対称的ななものとなったことが挙げられているもの。

これについてラッセルは次のように語っている。
「こうした結果を引き起こす一番の原因は、赤旗中断中に自由にタイヤ交換ができることにあると思うんだ。
これじゃせっかく適切なタイヤ戦略を立てて戦った意味がなくなってしまう。
中断前、僕はルクレールより前にいたのにそのせいで順位が入れ替わったんだもの。
僕はその時履いていたタイヤのままでレース再開されるべきだと思うよ」

これに同調する声もあるものの、いまのところFIA(国際自動車連盟)が変更に動く気配はみられないようだ。

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レーシング・ポイント、早くもチーム体制変更か?

Pit Work (C)Racing Point F1
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先に行われたトスカーナGPで、早くもランス・ストロール中心のチーム体制になったのでは、と話題になっているのがレーシング・ポイントだ。

今回の決勝レース、一時は表彰台も窺う勢いで走行中だったストロールは43周目にタイヤパンクによりクラッシュ、リタイヤ。
それでもペレスのほうは5位でフィニッシュしてチームに10ポイントをもたらせた。

しかし注目されたのは、今回大幅なアップデートが施されたのがストロールのマシンだけだったということ。
これまでエースと目されていたのはベテランで実績のあるペレスのほうとみられたが、来季このチームはアストンマーティンに変更となると共にペレスの放出がすでに確定。
このため早くもチーム内部のスタンスが変更された可能性がある。

また獲得ポイントでも今季はストロール(57ポイント)がペレス(44ポイント)を凌駕している。
ちなみに来季このチームはベッテル(現フェラーリ)とストロールとのコンビネーションになる。

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2020/09/17

ミック・シューマッハに高まるF1デビューへの期待

Mick Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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F1稀代の王者ミハエル・シューマッハの子息として、常に高い関心の目を集めてきたミック・シューマッハ(20歳:ドイツ)だが、現在1参戦中の『F2シリーズ』でランキング首位に躍り出たことでさらにその評価が高まっている。

先のトスカーナGPでは金曜日のフリー走行セッションで公式デビューを果たすのではないかと噂になったが、残念ながらこの時は実現しなかった。
これについてかねて同選手をサポートしてきたフェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表は、「今シーズン中にいずれかのチームで果たされるだろう」と言及。
その候補としてやはりフェラーリ製パワーユニットを搭載するアルファロメオかハース、期日は母国のニュルブルクリンクで行われるアイフェルGP(10月9日)が挙げられている。

また元F1チャンピオンであるジェンソン・バトン氏は、「実力的にはミックはすでにF1を戦える準備が出来ている」と、保証した。

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ルノー・チーム、ハンガロリンクでテスト

周 冠宇 (C)Renault Sport
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今シーズン好調のルノーF1チームが、9月16日(水)・翌日の2日間の予定でプライベートテストに入ったことがわかった。

テストはハンガリーGPの舞台地であるハンガロリンクで、規定によりマシンは2年落ちの旧型である『R.S.18』、ステアリングを握ったのは開発ドライバーである周冠宇(チョウ・グアンユー)。

グアンユーはフェラーリ色の強いプレマ・レーシングから2015年にはイタリアF4に参戦してランキング2位に、2017年にはFIA・F3ヨーロピアン選手権にやはり同チームから参戦したランキング8位、またFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)にも同時に参画していた。

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ボタス、「リーダーだった自分に事故の責任ない」

Image (C)Mercedes Motorsports
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FIA(国際自動車連盟)のマイケル・マシ/FIAレースディレクターは、トスカーナGP決勝レースの再スタート時に起きた多重クラッシュの一因にセーフティカーのライトを消すタイミングが指摘されていることについて反論した。

「誰にでも批判する権利はあるのだから、それについては構わない。
しかしそれが間違っているのであれば、それを正すのはわれわれの当然の権利だ。
今回の事故はセーフティカーの側にあるのでなく、コースの特性とドライバーの対応が関係した可能性を考えている。
というのもこのコースでは再スタート後、オーバーテイクができるコントロールラインが通常よりもピットレーン出口側にあるという他にはない珍しいケースになっていているからだ。
だがそうしたことは事前のドライバーズ・ブリーフィングで説明してあるし、何より彼らは世界でただの20人だけという選ばれし人間たちなのだからね」とチクリ。

また今後の安全対策についても施設や手順に特段の瑕疵はなかったとして当面見直すことはないとした。

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2020/09/16

F2角田裕毅のスーパーライセンスにまだ望み

角田 裕毅 (C)Honda Racing
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シリーズ・ランキング6位に後退したF2シリーズの角田裕毅だが、再三変更された今年の最新F2スケジュールではまだあと3戦(6レース)が掲載されたため、巻き返しのチャンスは十分残されていることとなった。

予定されているのはソチ・サーキットの1戦とバーレーン国際サーキットでの2戦の計3戦。
それぞれロシアGPとバーレーンGP、サクヒールGPのサポートレースとして計画されているもの。

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FIA、事故のセーフティカー原因説を否定

Safetycar Image (C)Mercedes Motorsports
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FIA(国際自動車連盟)のマイケル・マシ/FIAレースディレクターは、トスカーナGP決勝レースの再スタート時に起きた多重クラッシュの一因にセーフティカーのライトを消すタイミングが指摘されていることについて反論した。

「誰にでも批判する権利はあるのだから、それについては構わない。
しかしそれが間違っているのであれば、それを正すのはわれわれの当然の権利だ。
今回の事故はセーフティカーの側にあるのでなく、コースの特性とドライバーの対応が関係した可能性を考えている。
というのもこのコースでは再スタート後、オーバーテイクができるコントロールラインが通常よりもピットレーン出口側にあるという他にはない珍しいケースになっていているからだ。
だがそうしたことは事前のドライバーズ・ブリーフィングで説明してあるし、何より彼らは世界でただの20人だけという選ばれし人間たちなのだからね」とチクリ。

また今後の安全対策についても施設や手順に特段の瑕疵はなかったとして当面見直すことはないとした。

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最速ピットストップは再びレッドブル・レーシング

Pitstop Image (C)RedBull Racing
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今回のトスカーナGP決勝レースで最速のピットストップタイムを記録したのは再び常連のレッドブル・レーシングだったことがわかった。

これは32周目に行われたアレクサンダー・アルボンに対する2度目のピットストップのもので、2.02秒の好タイムを記録した。
今回の2番手タイムはメルセデスAMGチーム(ハミルトン)だが、タイムは2.27秒と差が開いている。
ちなみに前戦最速だったこの種目の常連ウィリアムズ・チームは今回平凡なタイム(ラッセル:3.10秒)で全体の10番手に留まっている。

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サインツ(マクラーレン)、メルセデスの速さに不快感

Carlos Sainz (C)McLaren Group
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現マクラーレンで、来季はすでにフェラーリ・チームへの移籍が決まっているカルロス・サインツが、現状のF1に不満をみせた。

「今のF1が決して満足できる状況じゃないのは明らかだよ。
一番お金を使えるチームがまた速くなって、その状況がさらに続くんだ。
速いところはいつまでも速くて、その勢力図はずっと変わらない。
来年も基本的なレギュレーションが変わらないからまた今年と同じ繰り返しになるんだろう。
でもそんなスポーツが楽しいかな。
おそらくメルセデス自身だって、こんな状況がいいとは思っていないことだろうけどね」と、元ラリー・チャンピオンの子息。

サインツは「メルセデスの2台さえいなければF1はとても魅力的なのに」と、理屈の通らないため息をついた。

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2020/09/15

メルセデスのハミルトン、全3種類のコンパウンドを活用して見事な優勝を飾る (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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ピレリ・トスカーナ・フェラーリ1000グランプリ 2020 決勝
2020年9月13日、スカルペリーア

キーポイント
• トスカーナグランプリは、複数回のセーフティーカー導入と2回の赤旗中断の影響を受け、アクション満載のエキサイティングなレースとなりました。このため、各チームは、変化する状況に迅速に対応し、保有するタイヤを使用してレース展開に応じた戦略を実行する必要がありました。
• 赤旗に関するレギュレーションによって、各チームは、タイヤ交換や特定のマシン補修を行うことができました。メルセデスがレースを席巻し、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスがトップを奪い合いました。両ドライバーは、全3種類のコンパウンドを使用した全く同一の戦略を採りました。
• レッドブルのアレックス・アルボンが、アンダーカットによってトラックポジションを上げていたルノーのダニエル・リカルドをオーバーテイクして初の表彰台獲得を達成しました。リカルドは、ドライバー・オブ・ザ・デイに選ばれました。また、ウィリアムズのジョージ・ラッセルは、キャリアベストの11位でフィニッシュしました。
• ピレリがタイトルスポンサーを務めたトスカーナ・フェラーリ1000グランプリでの完走車は、わずか12台でした。このグランプリは、フェラーリにとっての1000レース目を記念するものでした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C1: 最初の再スタート後、上位チームでハードを使用したのはメルセデスとフェラーリのみでした。ハードタイヤは、高速なムジェロ・サーキットの厳しさに適応していました。
• ミディアム C2: ミディアムでスタートしてポイント圏内でフィニッシュしたドライバーは、ダニール・クビアトとキミ・ライコネンのみでした。クビアトは7位を、ライコネンは9位を獲得しました。
• ソフト C3: トップ10グリッドの全ドライバーが、ソフトを装着してスタートしました。また、2回目の再スタート後、全ドライバーがソフトでファイナルスティントを走行しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「ムジェロでの初開催グランプリは、長く人々の記憶に留まるレースとなりました。このレースは、3回のスタート、3回のセーフティーカー導入、全3種類のコンパウンド登場などによって終始アクション満載となりました。メルセデスが、高温のコンディション下、非常にタイヤに厳しいサーキットで行われたレースをスタートからフィニッシュまで席巻しましたが、普通でない出来事の発生が戦略に明らかな影響を及ぼしました。また、数多くの接触事故が、トラック上に大量のカーボンファイバーのデブリを残しました。再スタートのマネージと、長い午後を通したタイヤのケアが重要になりました。強烈なプレッシャーの下、全てのドライバーが素晴らしい仕事をし、2週連続開催のイタリアでのグランプリで、予測不可能でスリリングなレースを見せてくれました」

ピレリジャパンプレスリリース

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ライコネン(アルファロメオ)、うれしい「初ポイント」

Kimi Raikkonen (C)Pirelli Motorsport
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信じにくいことだが、2007年のF1チャンピオンであるキミ・ライコネン(アルファロメオ)が、9戦目となるトスカーナGPで今季初となる入賞、ポイント獲得を果たした。

2018年にはフェラーリで優勝も飾ったライコネン、それでも移籍初年度の昨シーズンは開幕9戦で6回もの入賞を果たしていたが、今季はなんとここまでノーポイントを重ねていたもの。
度重なる赤旗中断など混乱したこのトスカーナGPでは9位フィニッシュ、貴重な2ポイントをチームにもたらせた。

「平穏なレースじゃなかったことは確かだけれど、それでもやっとポイントを持ち帰ることができて満足している。
レースでは何が起きたのかはわからなかったけれど、ひどい事故だった。
僕のマシンもダメージを受けたけれど、なんとか再スタートに加われて良かったよ」と、現役最年長になる40歳のベテラン

なおこれで今季まだ無得点なのはハースのグロージャンとウィリアムズのラッセル&ラティフィの3人だけとなった。

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メルセデス首脳、『イネオス』の買収説を否定

『INEOS』 (C)Mercedes Motorsports
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トスカーナGPのパドックで伝えられた、スイスに本拠を置く大手化学メーカー『イネオス』によるメルセデスAMGチーム買収の噂について、同チームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターがこれをイギリス・メディアで全面否定した。

同氏は、「伝えられた話に根拠はなく、実際の状況を反映したものではない。
イネオスはF1チームを入手することに関心を持っていないし、そもそも(親会社である)ダイムラー社には株式を売却する方針もない」と、噂を全面否定。

ただ噂では、イネオスによるチーム買収が成功した場合には運営陣は大幅に変更となり、ウォルフ氏ら現首脳陣の居場所はなくなるとされていて、この反論にそうしたことの影響も考えられない訳ではない。

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再スタート時の多重事故で前例のない大量処分

FIA
トスカーナGPのレーススチュワード(審査委員)は、13日行われた決勝レースの再スタート時に起きた多重事故について調査と審議を行った結果、前例のない総計12名ものドライバーに対し警告処分を行ったことを明らかにした。

これは1周目に起きた事故で投入されたセーフティカーの先導により、7周目にローリングスタートの形で行われた際に起きたもの。
その際中団グループがコントロールラインを通過する前に一部マシン(ジョビナッツィとされる)が加速、まだウェービングを行っていた他のマシンに追突したことから多重事故に至ったとされた。
クラッシュしたマグヌッセンやラティフィ、サインツら4台はコース上に散乱することとなり、レースは赤旗中断となった。
この件でスチュワードは個々のドライバーではなく集団の全体に瑕疵があったとして、12名という異例の大量警告処分とした。

処分を科せられたドライバーは予選グリッド順に以下の通り。

・アルボン(レッドブル)
・ペレス(レーシング・ポイント)
・ストロール(レーシング・ポイント)
・リカルド(ルノー)
・サインツ(マクラーレン)
・オコン(ルノー)
・ノリス(マクラーレン)
・クビアト(アルファタウリ)
・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
・ラッセル(ウィリアムズ)
・ラティフィ(ウィリアムズ)
・マグヌッセン(ハース)

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2020/09/14

F2の角田裕毅、スーパーライセンス獲得ならず

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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9月13(日)、F1トスカーナGPのサポートレースとして行われたF2シリーズの今季最終戦『F2ムジェロ戦第2レース』で、期待された日本の角田裕毅は19位に終わり痛恨のノーポイント。
シリーズ・ランキングを無念の6位で終えた。

シルバーストーンで初優勝するなど一時はランキング3位まで上がっていた角田だが、終盤はノーポイントのレースが続いて6位まで後退してしまった。
念願のF1スーパーライセンス獲得にはこのリーズでランキング4位以上が必要とされていた。

『F2ムジェロ戦第2レース』の結果はこちら

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(9/13)

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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イタリアのムジェロ・サーキットで行われたトスカーナGPの決勝で、Aston Martin Red Bull Racingのアレクサンダー・アルボンが3位に入り、自身初のF1表彰台登壇を果たしました。

レースは、2度の赤旗中断により3回のスタンディングスタートが行われるという荒れた展開になりましたが、アルボンは力強い走りで3位を守りきり、F1におけるタイ人ドライバーの最高成績を更新しました。

マックス・フェルスタッペンは、スタートで素晴らしい蹴りだしを見せましたが、その直後にパワーユニット(PU)に問題が発生して後方へポジションを下げると、キミ・ライコネン(アルファロメオ)とロマン・グロージャン(ハース)に挟まれる形となったScuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーのクラッシュに巻き込まれ、コースアウトしてグラベルへ。
これによって、フェルスタッペン、ガスリーともにリタイアとなりました。
今回発生したPUの問題に関してはすでに分析を開始しており、原因追求と再発防止を徹底していきます。

このスタート直後のアクシデントにより、セーフティカーが出動し、レースは7周目に再開されます。
しかし、このリスタートでまたも複数のマシンが絡むクラッシュが起き、レースは赤旗中断となります。

この時点でアルボンは4番手、クビアトが7番手。両者ともに中断中にタイヤ交換を行い、アルボン、クビアトともにソフトタイヤを履いてリスタートへ臨みます。

レースは10周目からスタンディングスタートで再開されましたが、ここでアルボンは7番手までポジションダウン。
ここからすぐさま挽回し、5番手まで順位を取り戻しました。
クビアトはスムーズなリスタートを迎えると、29周目にピットインしてミディアムタイヤに交換。アルボンは32周目に同じくミディアムタイヤへと交換しました。

ここから、アルボンは、前を行くダニエル・リカルド(ルノー)とランス・ストロール(レーシングポイント)を追いかける展開となります。
3台の差が2秒に迫ろうかという中、ストロールが激しいクラッシュを喫し、レースは再び赤旗中断に。
この時点で13周を残しており、チェッカーフラッグまでのスプリントレースとなりました。

この中断で全車がソフトタイヤに交換。
アルボンが4番手、クビアトは7番手からリスタートします。
残り8周となったターン1で、アルボンはリカルドをアウト側から豪快にオーバーテイクし、3番手にポジションを上げます。
その後は前方のバルテリ・ボッタス(メルセデス)へプレッシャーをかけながら、チェッカーフラッグを迎えました。

クビアトは7番手を守りきり、今季自己ベストリザルトでフィニッシュしました

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝リタイヤ)

「今日はとてもいいマシンを手にしているという実感があったので、本当に残念です。
好スタートを切って、ルイス(ハミルトン)に並びかけようかというところでしたが、そこで急に加速しなくなり、パワーを失って減速してしまいました。
これによって中団までポジションを落とし、後ろから追突されました。
スタート直後に中団に落ちてしまえば、こうしたクラッシュに巻き込まれやすくなります。
とても残念ですし、こうした位置にいるべきではありませんでした。
今日はこれ以上言うべきことはありませんが、またもリタイアすることになってチームもがっかりしていると思いますし、競争力を発揮できると見込んでいただけになおさらです。
ただ、アレックスがいい結果を出して表彰台に上がれたのはよかったと思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 3位)

「ここまで来るのは長い道のりでしたが、とてもうれしいです。
常に目指してきたことでしたが、いろいろなことがあってたどり着けなかったので、今日表彰台に立てたことは特別な思いです。
このチームに来てからずっとサポートしてくれたことへの恩返しになったのもいいことですし、僕の力を示すことができたと思います。
タフなレースで、簡単ではありませんでした。
このコースは厳しく、特にセクター2では高速コーナーが続きますし、何度もリスタートがあり、多くのことに対応しなければなりませんでした。
グリッドからの発進に苦戦していたので、アグレッシブにオーバーテイクしていかなければならないと思っていましたが、マシンは本当によかったですし、ブレーキングもよかったので、それをアドバンテージとして活かしました。
最後のリスタートではポジションを2つ落としましたが、表彰台に立てるチャンスを逃してなるものかと火がつき、3位を目指して激しくプッシュしました。今日の結果はとてもうれしいです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝 7位)

「今日は、体力的にもメンタル面でもとても難しいレースだったので、チーム全体でミスをせずに素晴らしい仕事ができたことを誇らしく思います。
僕らにはポイント獲得が重要ですし、今日の結果と自分の走りに満足しています。
チームは、2度の赤旗中断という難しい状況でも、素晴らしい仕事ぶりで、戦略も正しく機能しました。
僕らの後方では多くの混乱がありましたが、逆に前の方は落ち着いていました。
7位というのはとてもいい結果で、ランキングでも前との差を詰めることができました」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝リタイヤ)

「今日は最初の1コーナーの後でレースが終わってしまったことを残念に思っています。
1コーナーの進入では多くのマシンがサイド・バイ・サイドの状態で、かなり混雑した状況でした。
2コーナーでキミ(・ライコネン)とロマン(・グロージャン)の間にスペースを見つけたのですが、最終的には挟まれる形でどこにも逃げ場がなく、接触してしまいました。
それで僕のレースは終わってしまいました。
だれも責めることができない状況でしたが、大きなチャンスを逃したという意味では残念に思っています。
予選では結果につながりませんでしたが、週末を通してペースは良く、今日は順位を上げられる自信がありました。
もちろんライバルとポイントをかけてレースができればよかったのですが、パフォーマンスがよかった部分をポジティブにとらえ、この勢いをソチに繋げられればと考えています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のトスカーナGP決勝は、2度の赤旗という大荒れの展開の中、力強い走行を続けたAston Martin Red Bull Racingのアルボン選手が3位でフィニッシュし、キャリア初の表彰台を獲得しました。
最後は赤旗での再開から残り13周のスプリントレースのような形になりましたが、見事に前のマシンを捉えて結果に繋げたアルボン選手には、お祝いの言葉を贈りたいと思います。

Scuderia AlphaTauriのクビアト選手も周囲でクラッシュが多発する中でクリーンにレースを進め、7位入賞といいレースをしてくれました。
一方で、フェルスタッペン選手がスタート直後のPUトラブルによりポジションを落とし、そのすぐ後に他車との接触によりリタイアすることとなりました。
ガスリー選手もそのクラッシュに巻き込まれ、スタート周回で2台のマシンを失うことになったことは非常に残念に思っています。
アルボン選手の表彰台についてはうれしく感じていますが、速さを見せていた週末にPUのトラブルを抱えることになり、れわれにとっては厳しいレースになりました。
すでにファクトリーでの分析を開始していますが、徹底的に原因究明と対策を行い、次戦からのシーズン後半戦に臨みます」

提供:本田技研工業(株)

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『イネオス』、メルセデスAMGチーム買収の噂

『INEOS』 (C)Mercedes Motorsports
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トスカーナGPのパドックで、メルセデスAMGチーム買収の噂が駆け巡った。
それによれば、現在同チームのスポンサーを務める『イネオス・ホールディングス社』がチーム株式の70%を購入し、傘下に収めるというもの。

『イネオス』はスイスに本拠を置く大手化学メーカーだが、1998年に創業にもかかわらず、企業買収と合併を繰り返して急成長、本業だけでなくいくつものプロ・スポーツチームを所有していることで知られる。
一方、すでに大成功を収めたメルセデスAMGチームにはこれまでもF1撤退の噂が絶えない。

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トスカーナGP決勝、アルボン(レッドブル)3位に

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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9月13日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第9戦トスカーナGPの決勝レースがムジェロ・サーキットを舞台に一部観客を入れて行われた。
スタート時の天候は晴れ、気温は30度、路面温度45度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はないとされている。

スタート前、3番グリッドのフェルスタッペン(レッドブル)のマシンにメカニックがカウルを外して作業を続けていて気掛かりだ。
オープニングラップでいきなりアクシデント、イエローコーションそしてセーフティカーとなった。
失速して追突された模様のフェルスタッペン(追突された)とガスリー(アルファタウリ)が早くもリタイヤとなった。
この時点のトップはボタス、以下ハミルトン、ルクレール、アルボン、ストロール、リカルド、ペレス、ノリス、クビアト、オコンの順。

7周目にレース再開。
直後に後方でまたアクシデント。
ストレートで起きたため再投入のセーフティカーはピットロードに誘導。
サインツ、ジョビナッツィ、マグヌッセン、ラティフィらがストップした模様、レースは8周したところで赤旗中断となった。
オコンはマシントラブル(ブレーキか)があるとしてレース離脱が通知された。
この時点で戦列に残っているのは13台のみ、事故の件については審議対象とされた。

再々スタートはフォーメーションラップのあとグリッドからのスタンディングスタートに。
ハミルトンがボタスを抜いてトップに、一方アルボンが7番手まで順位を落とす。
43周目、5位のストロールがコースアウト・クラッシュ、再度セーフティカーに。
ドライバーは左リヤタイヤがパンクしたと訴えている。
レースは再び赤旗中断に。
ピットインする際、規定の進路を外れたライコネンに対し、5秒ストップ・ペナルティのタイム・ペナルティが科せられた。
スタートからほぼ2時間経ってレース再開。
今度はハミルトンがポジションをキープ、最終周の1周前には満を持してファステストラップを記録しながら今季ベルギーGP以来の6勝目、自身通算90勝目を記録した。

2位にボタス(メルセデス)でメルセデスAMG勢の1-2。
3位アルボン(レッドブル)が自身初の表彰台を獲得、タイ人ドライバーとしても史上初を記録した。
以下、4位リカルド(ルノー)、5位ペレス(レーシング・ポイント)、6位ノリス(マクラーレン)、7位クビアト(アルファタウリ)、8位ライコネン(アルファロメオ)、9位ルクレール(フェラーリ)、10位ベッテル(フェラーリ)までが入賞。
11位ラッセル(ウィリアムズ)、12位グロージャン(ハース)までが完走。
リタイヤはストロール(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)、ラティフィ(ウィリアムズ)、マグヌッセン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、サインツ(マクラーレン)、フェルスタッペン(レッドブル)、そしてガスリー(アルファタウリ)の8台となった。

F1第10戦ロシアGPは再来週、9月27(日)14時10分(日本時間:20時10分)からソチ・サーキットを舞台に全53周で行われる。

トスカーナGP決勝レースの結果はこちら
トスカーナGPの画像はこちら

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2020/09/13

トスカーナGPスターティンググリッド(修正版)

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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トスカーナGPのレーススチュワード(競技委員)は、次のように修正されたスターティンググリッドを発表した。
それによれば、予選6位となったセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)が他車との接触事故を起こしたとして1グリッド降格のペナルティを科せられ7番手に下がったもの。

【修正スターティンググリッド】

1. ハミルトン(メルセデス)
2. ボタス(メルセデス)
3. フェルスタッペン(レッドブル)
4. アルボン(レッドブル)
5. ルクレール(フェラーリ)
6. ストロール(レーシング・ポイント) *
7. ペレス(レーシング・ポイント) *
8. リカルド(ルノー)
9. サインツ(マクラーレン)
10. オコン(ルノー)
11. ノリス(マクラーレン)
12. クビアト(アルファタウリ)
13. ライコネン(アルファロメオ)
14. ベッテル(フェラーリ)
15. グロージャン(ハース)
16. ガスリー(アルファタウリ)
17. ジョビナッツィ(アルファロメオ)
18. ラッセル(ウィリアムズ)
19. ラティフィ(ウィリアムズ)
20. マグヌッセン(ハース)

* 印は変更のあったドライバー

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ラティフィ(ウィリアムズ)、ピットレーン速度違反で罰金

FIA
トスカーナGPのレーススチュワード(審査委員)は、11日(金)行われたフリー走行1回目セッション中、ニコラス・ラティフィにピットレーン速度違反があったとして、ウィリアムズ・チームに対し800ユーロ(約10万円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればラティフィはブレーキトラブルを抱えていたため制限80キロのところを87.4キロで走行したとのこと。
レギュレーションでは、制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額(端数繰り上げ)の罰金が科せられることが決まっている。
ただし1000ユーロが上限。

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ペレス(レーシング・ポイント)は1グリッド降格ペナルティ

FIA
トスカーナGPのレース・スチュワードは、レーシング・ポイントのセルジオ・ペレスに対し1グリッド降格ペナルティを科すことを通知した。
これはフリー走行2回目セッションで、ピットから出て来たペレスが後方から本コースを接近してきたキミ・ライコネン(アルファロメオ)と交錯、接触事故を起こした原因を問われたため。
検証の結果、当時青旗が振られていたことや、チームからも無線で状況が伝えられていたことが確認されたもの。

またペレスには別途ペナルティ・ポイント1点が科せられた。
ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、ペレスはこれが2点目ということになる。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(9/12)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ムジェロ・サーキットで行われたトスカーナGPの予選で、Hondaパワーユニット(PU)を使用する2台がQ3へ進出しました。

Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが3番手、アレクサンダー・アルボンが4番手に入り、2列目を確保。Scuderia AlphaTauri Hondaは、ダニール・クビアトが12番手、ピエール・ガスリーは16番手で明日の決勝を迎えます。

Q1は非常に僅差の戦いとなり、ガスリーはわずか0.053秒差でQ2進出を逃して16番手に。フェルスタッペン、アルボン、クビアトがトップ10入りしてQ2へと進みます。

Q2の1回目のアタックでは、フェルスタッペンが3番手、アルボンが4番手につけ、クビアトはQ3進出へあと一歩の11番手となります。
最後のアタックに突破をかけたクビアトでしたが、高速コーナーのターン7でコースアウトを喫してタイム更新はならず、12番手で予選を終えました。

気温が高い中での開催が予想される明日のレースですが、Scuderia AlphaTauriは両ドライバーともにスタートタイヤを自由に選択できる結果となりました。

Q3でもRed Bull勢は力強い走りを見せ、最初のアタックでフェルスタッペンとアルボンがそれぞれ3番手、4番手につけます。
フェルスタッペンは、最後となる2度目のアタックで、トップ4入りしたドライバーの中で唯一タイムアップを果たしますが、ポールポジションには約0.3秒及ばず、3番手でグリッド確定。
アルボンが自己ベストとなる4番手に続きました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「今週末、僕らはチームとしてとてもいい仕事ができていると思います。
マシンは出だしからいい状態だったので、そこからさらに精度を上げていくことができました。
予選ではこれまでで一番メルセデスとの差が近いので満足していますし、僕らより後ろのチームとは差を広げることができています。
レースに向けて希望が持てますし、優勝争いの可能性について言うことは難しいのですが、これまでのレースウイークよりも少し自信を感じています。
最高速がかなりあるのも、ここではいいことですし、追い抜きの難しいコースではありますが、終盤のセクションにはコース幅の広いロングコーナーがあるので、前についていくペースがあれば違ったラインを取ることができると思います。

戦略の面でも、初開催のサーキットなので、レース中に多くの発見がある筈で、明日は路面温度がかなり高くなりそうなので、タイヤについてはなおさらです。
メルセデスをオーバテイクするのは決して楽ではありませんが、持てる力をすべて出しきります。
このコースが大好きなので、レースを楽しみにしています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 4位)

「今日の予選はとても力強い走りができましたし、このサーキットをガソリン搭載量が少ない状態で走るのはとても楽しいです。
すごくクレイジーで息をのみながら走行しているのですが、今後もこういうサーキットでレースができればと思います。

予選での4番手は僕にとってベストリザルトで、コンスタントに前進できていることをうれしく思っています。
スパではいい手ごたえて、モンツァはそれよりさらに改善し、今回またさらに一歩前進できました。
もちろんもっとタイムを上げる必要はありますが、徐々に良くなっていますし、Q3でのイエローフラッグがなければもっといいタイムが出せたと思います。
フリープラクティスの時点では少し自信が持てない部分がありましたが、いくつかの変更を加えた後はマシンがうまくバランスが取れた感じがして、プッシュし始めることができました。
1コーナーまでは距離があるので、明日はまずはきれいにスタートを決めたいです。
その後は願わくば、大きな波乱のない、単調で”つまらない”展開になればと思っています」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選12位)

「今日は予選に向けてセットアップを煮詰めていくことができ、まずまずの一日になりました。
昨日の手ごたえがあまりよくない中でエンジニアが僕のドライビングスタイルに合わせるために、いい仕事をしてくれました。
それでも予選Q2の2回目のアタックではコンマ数秒上げなければいけないと思っていたので、あまり失うものがない中で7コーナーを全開で行くなど、あらゆることにトライしました。
明日は12番グリッドからのスタートですが、ここからでも十分勝負になります。
全員にとって初めてレースをするトラックですので、あらゆるチャンスを逃さずに走ることが大切になります」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選16位)

「レースウイークを通じてすべてが順調に進んでいただけに、今日はフラストレーションのたまる結果となりました。
フリー走行でもマシンはよく、予選ではエンジンを少しプッシュしました。
それもあり、2回ほどフィニッシュラインの手前でエネルギーを使い果たしてしたため、0.1秒以上タイムをロスしてしまいました。
結果的に、わずか0.05秒差でQ2を逃しました。

このコースで後方からのスタートというのはよくない結果であることは明らかですし、ここまですばらしい形で進んでいただけに残念です。
僕らは予選をうまくまとめられませんでしたし、最悪のタイミングで小さなミスを犯してしまいました。
実際はもっと速いということは分かっているので、ばん回する方法を見つけ出さなければなりません。
明日はポイント獲得を目指してがんばります」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のトスカーナGPの予選は、Aston Martin Red Bull Racingのマックス選手が3番手、続いてアルボン選手が4番手となり、2台そろって2列目からのレーススタートとなります。
特にアルボン選手は予選でのベストリザルトとなる4番手と、Red Bull Racingにとってポジティブな結果となりました。

一方、Scuderia AlphaTauri Hondaはクビアト選手がQ2でのミスもあり12番手、ガスリー選手は中団の非常に接近したタイムの中、0.05秒差で惜しくもQ1敗退となるという厳しい結果になりました。

ムジェロ・サーキットでのF1レースは初めてとなりますので、どの様な展開になるのか読みに難いところがありますが、まずはきっちりとスタートを決め4台入賞を狙ってレースに臨みます」

提供:本田技研工業(株)

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角田裕毅(F2)、F1スーパーライセンスが遠のく

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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9月12(土)、F1トスカーナGPのサポートレースとして行われた『F2ムジェロ戦第1レース』で、期待された日本の角田裕毅は16位でノーポイントに終わると共にシリーズ・ランキングも6位に後退した。

優勝はやはりF1候補生であるニキータ・マゼピン。
11位スタートから8位まで順位を上げフィニッシュした角田だったが、接触事故のペナルティを科せられ5秒ストップ・ペナルティにより結果16位となった。
角田のスーパーライセンス獲得にはランキング4位以上が必要で、来季F1デビューの夢のすべては13日(日)F1レースの終了後に行われるF2最終レースの結果次第となった。

『F2ムジェロ戦第1レース』の結果はこちら

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レーシング・ポイント、「ベッテルとストロールは対等」

Lance Stroll (C)Racing Point
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2021年シーズン、ペレスを放出して現フェラーリのセバスチャン・ベッテルを迎え入れることを決めた(来季アストンマーティンに変更)は、コンビを組むランス・ストロールの立場について、「まったく同等に扱われること」を明言した

あからさまなチームオーダーはできないとしても、これは今年33歳、F1で14年目の元チャンピオンと、まだ21歳、4年目で一度の優勝経験もない若者がイコール・コンディションという異例なもの。

これについて同チームで現場の責任者を務めるオットマー・サフナウアー代表は、ランスがオーナーの子息であるという特別な事情が背景にあることを隠さなかった。
「何も驚くべきことではない。
二人のドライバーはチーム内で対等に扱われる」と、強調。
さらにベッテルの加入により放出されることになったのがランスでなく経験・実績のあるセルジオ・ペレスのほうになったことについても、同代表は「そもそも二人の契約内容は異なるもので、ランスのほうには解約条項に該当するものはなかった」と、明かした。

来シーズン、新生アストンマーティンは二人のドライバーが対等どころかランス中心のチームになりかねない様相だ。

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アストンマーティン、エイドリアン・ニューイ氏に食指

Marek Reichman & Adrian Newey (C)RedBull Racing
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現在第一線からは離れているものの、F1デザイナーの鬼才としてこれまで多くのF1マシンを生み出してきたエイドリアン・ニューイ氏(61歳:イギリス)に、新生アストンマーティン・チームから勧誘の打診が行われていることがわかった。

これはイタリアの専門紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が報じたもので、それによればすでにセバスチャン・ベッテルの獲得に成功したレーシング・ポイント(来季からアストンマーティン)のオーナー、ローレンス・ストロール氏が、さらなる野望の一環として計画を進めているものとのこと。

アストンマーティンはかねてレッドブル・レーシングのタイトル・スポンサーとなっていて、これまでもニューイ氏とは近しい関係にあるとされている。
移籍が実現すれば、新生アストンマーティンには強力な援軍になる一方、フェルスタッペン&レッドブルには打撃になりかねない。

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2020/09/12

トスカーナGP予選、ハミルトン(メルセデス)がPP獲得

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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9月12日(土)15時(日本時間:22時)からムジェロ・サーキットを舞台に2020年F1第9戦トスカーナGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

Q3最初のアタックではハミルトン、ボタス、フェルスタッペン、アルボンの順。
2回目を終えても上位の順位は変わらず、ポールポジションは初開催のここムジェロでもハミルトン(メルセデス)の手に。
スペインからの4戦連続で今季9戦中7回目、自身通算95回目の快挙となった。
2番手はハミルトンの1'15.144から0.059秒遅れでチームメイトのボタス(メルセデス)。
3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手もレッドブルのアルボン、5番手ここまで挽回したルクレール(フェラーリ)、6番手ペレス(レーシング・ポイント)、7番手ストロール(レーシング・ポイント)、8番手リカルド(ルノー)、9番手サインツ(マクラーレン)、そして10番手オコン(ルノー)いうトップ10グリッド。
この10台はすべて明日の決勝レースをソフトタイヤでスタートすることになる。
トスカーナGP決勝レースは6日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全59周で行われる。

トスカーナGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、ベッテル(フェラーリ)無念の敗退

引き続きトスカーナGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

1回目の走行ではハミルトンがボタスを抑えてトップ、フェルスタッペンが3番手、アルボン4番手、リカルド5番手。
なおフェルスタッペンはピットレーン走行時に、脇から侵入したストロールとあわやのシーンを演じた。
結局上位5台は動かず、2度目のアタックを終えトップはハミルトン(メルセデス)、以下ボタス(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、ストロール(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)、ルクレール(フェラーリ)、ペレス(レーシング・ポイント)、サインツ(マクラーレン)までがQ3進出。

ここでの敗退はノリス(マクラーレン)、クビアト(アルファタウリ)、ライコネン(アルファロメオ)、ベッテル(フェラーリ)、そしてグロージャン(ハース)の5台となった。

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予選Q1、前戦の勝者ガスリーが敗退

9月12日(土)15時(日本時間:22時)からムジェロ・サーキットを舞台に2020年F1第9戦トスカーナGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は29度、路面温度は46度まで上昇、コースはドライコンディションとなっている。

まずウィリアムズの2台が真っ先にタイムを出す。
最初のアタックで早くもメルセデスAMG勢が1-2に立つ。
中団はわずか0.5秒の中に15台がひしめく接戦となっている。

トップは再びボタス(メルセデス)、2番手ハミルトン(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、以下ペレス(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、クビアト(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、ライコネン(アルファロメオ)、グロージャン(ハース)、ベッテル(フェラーリ)までがQ2進出。
ここでの敗退はガスリー(アルファタウリ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてマグヌッセン(ハース)の5台。
なんと前戦の優勝者がQ1敗退となった。

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フリー3回目、ホンダ勢4台共にトップ10圏内

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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9月12日(土)12時(日本時間:19時)からムジェロ・サーキットを舞台に2020年F1第9戦トスカーナGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は27度、路面温度39度、コースはドライコンディションとなっている。

マグヌッセン(ハース)を先頭にコースイン。
ここでもソフトのボタスがベストタイムを記録していたが、その後ミディアムのフェルスタッペンが塗り替えてみせた。
ラッセル(ウィリアムズ)はブレーキトラブルということでガレージに留まったままだ。
結局トップタイムはボタス(メルセデス)が1'16.530で取り返す。
2番手フェルスタッペン(レッドブル)゛1'16.547。
以下ハミルトン(メルセデス)、ストロール(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、ペレス(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、アルボン(レッドブル)、クビアト(アルファタウリ)、そしてグロージャン(ハース)の順。
ホンダ・パワー勢は4台ともトップ10以内に入れたが、記念バーガンディカラーのベッテル(フェラーリ)は18番手に留まった。

トスカーナGPフリー走行3回目の結果はこちら
トスカーナGPの画像はこちら

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(9/11)

Mugello Circuit (C)Pirelli Motorsport
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F1初開催となるムジェロ・サーキットでのレースウイーク初日プラクティスでは、HondaのPUを搭載するAston Martin Red Bull RacingとScuderia AlphaTauri Hondaのマシンが力強い走りでスタートしました。

コロナ禍後のカレンダー見直し時に2020年のレースカレンダーに追加されたムジェロは、F1初開催。
初日はコースに慣れるドライバーと最適なセットアップを探るチームスタッフにとって特に重要な一日になりました。

FP1ではHonda PUを搭載する4台がトップ10に入りました。
フェルスタッペンはトップから0.048秒差の2番手、モンツァで優勝したガスリーは5番手、クビアトは7番手、アルボンは9番手でした。

午後のFP2でも同じく力強いパフォーマンスをみせ、フェルスタッペンは3番手、アルボンは4番手、ガスリーはアルボンから約4分の1秒遅れで8番手、クビアトは15番手でした。

明日の予選でも力強いパフォーマンスを発揮できるように、チームは今日のデータの分析を行い、セットアップの最適化を進めます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(2-3番手)

「マシンの状態もよくムジェロでの1日目をいい形で終えられました。
バランスの調整はまだ必要ですが、メルセデスとの差も少なく、全体的に満足しています。
アラビアータ1と2をはじめ高速コーナーが多く、走っていて本当に楽しいサーキットです。
今日は問題ありませんでしたが、身体能力が要求されるコースなので、暑い中での59周の決勝は簡単ではないでしょう。
チャレンジは好きなので、文句は言わずに楽しみたいと思います。
タイヤにとっては厳しいコースになりそうなので、明日以降注視したいと思います。
低速コーナーがなく流れるように走れるこのタイプのコースが好きなので、さらに走行を重ねていくことを楽しみにしています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(9-4番手)

「走るのが楽しいサーキットで、いい一日になりました。
ノリス選手のケースでも見られたように、非常に高速で少しのミスが命取りになるトラックですが、ドライバーとしてはそれゆえに楽しいということも言えます。
非常にエネルギーを消費するサーキットで、ターン1から15のすべてのコーナーでマシンの感触が異なります。
ターン8から9は特に体力が要求され、首にGもかかりますが、そんな中でのドライビングを楽しんでいます。
マシンのバランス面で改善点はありますが、苦しんだモンツァに比べて、いいパフォーマンスを発揮できていると思います。
タイヤは高温の中でも持ちそうなので、ソフトタイヤのパフォーマンスは悪くなさそうです。
ただ、決勝では何回かタイヤ交換が必要になるのではと思っています」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(7-15番手)

「まずまずの一日でした。
F1初開催ですし、走っていて本当に楽しいサーキットです。
自信を持ってドライブできるようになる必要があるので、周回を重ね、コースに合ったマシンバランスを探りました。
まだ改善が必要だと思うので、さらによくできるように明日はベストを尽くします」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(5-8番手)

「両セッションをトップ10内でフィニッシュでき、いい一日になりました。
高速コーナーが多く、F1マシンで走ると本当に楽しいサーキットでした。
マシンの状態には100%満足しているわけではないので、明日はもっとパフォーマンスを引き出せるようにセッティングを変更していきたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のトスカーナGP初日は、われわれ2チーム4台ともにスムーズなセッションとなり、多くの周回を重ね予定通りにプログラムを消化することができました。
現行F1レギュレーション下で初走行となるムジェロ・サーキットで、きちんとプログラムを消化しデータを収集することは、初日の仕事として大変重要なことです。

今日は色々なセッティングを試して走行したことで、車体・PUともに予選、レースに向けて貴重なデータを収集することができました。
初めてのサーキットということで、車体・PUともに通常よりも最適化の余地が大きいのではないかと考えています。
これからデータを分析し、明日以降のセッションに備えます」

提供:本田技研工業(株)

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ペレス、「離脱知らされたのは発表前夜」

Sergio Perez (C)Ex.Force India F1
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トスカーナGP直前、ベッテルの加入発表に先駈けて明らかにされたセルジオ・ペレスのレーシング・ポイント離脱だが、当人に通知があったのは前日、それも予想外のことだったという。

ペレスは「チームは来年も走ることで合意していたし、正直7年間も在籍したチームをまさかこういう形で離脱することになるとは予想もしてなかったよ。
前夜にローレンス(ストロール代表)から電話を貰ったんだけれど、ほんと驚いたね。
ま、何事にも始まりがあれば必ず終わりもあるのだから仕方ないけれど、替わりの案なんて考えてもいなかったよ」と、背景を説明。

パドックではベッテル加入の場合にもシートを維持するのはオーナーの子息であるランスとみられていたが、ペレス自身の見方は最後まで異なっていたようだ。
ただ来季の体制はすでにおおかたが決まっていて、ペレスに可能性が残されているのはハースかアルファロメオあたりのみとみられている。

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ノスタルジア呼ぶ、フェラーリの特別カラーリング

Ferrari 『SF1000』 (C)Ferrari S.p.A
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今回のトスカーナGPはフェラーリ所有のムジェロ・サーキットで行われてい.るが、また同時にフェラーリ・チームとして通算1000回目の記念グランプリでもある。
そのためイベントの正式名には『Ferrari 1000 2020』の言葉も掲載されている。

これに合わせ、フェラーリでは同チームのマシン『SF1000』に、1950年当時初めて参戦した第2戦モナコGPで使った『バーガンディカラー』(暗いワイン色)を再び採用することとした。
なおドライバーのレーシングスーツにも同じカラーが採用されている。
ちなみにこのレースには計21台が参加、アルファロメオのファン・マニュエル・ファンジオが優勝、フェラーリ勢はアスカリの2位が最高だった。

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2020/09/11

フリー2回目、レッドブル勢は3-4番手に

Mugello Circuit (C)Pirelli Motorsport
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9月11日(金)15時(日本時間:22時)から引き続きムジェロ・サーキットを舞台に2020年F1第9戦トスカーナGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は29度、路面温度45度、コースはドライコンディションとなっている。

開始約40分、3コーナー先の立ち上がりでノリス(マクラーレン)がコントロールを失い、コースアウト・クラッシュ。
自力で動けなくなったノリスは不名誉にもムジェロでの赤旗中断を引き起こした第一号ということになった。
また残り約20分にはライコネン(アルファロメオ)がピットアウトてきたペレス(レーシング・ポイント)と接触しデブリ(破片)回収のため赤旗中断になる場面がみられた。
この件についてはセッション終了後の審議対象とされた。

トップはここでもボタス(メルセデス)でただ一人1分16秒台に入れるベストタイムを記録した。
2番手同じチームのハミルトン(メルセデス)、以下フェルスタッペン&アルボンのレッドブル勢、リカルド&オコンのルノー勢、ペレス(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、ライコネン(アルファロメオ)、ルクレール(フェラーリ)の順。
ホームグランプリであるベッテル(フェラーリ)は12番手、同じくクビアト(アルファタウリ)のほうは15番手。
電気系のトラブルとみられるグロージャン(ハース)は最下位に留まった。

トスカーナGPフリー走行2回目の結果はこちら
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フリー1回目、フェルスタッペン(レッドブル)2番手に

Mugello Circuit (C)Pirelli Motorsport
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9月14日(金)11時(日本時間:18時)からムジェロ・サーキットを舞台に2020年F1第9戦トスカーナGPのフリー走行1回目セッションが始められた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は27度、路面温度35度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回も5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という最も堅い部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお今回のイベントでは今季初、少数ながら一部観客を入れての開催となっている。

トップタイムを記録したのはボタス(メルセデス)゛1'17.879のベストタイム。
これに0.048秒差でフェルスタッペン(レッドブル)がつけた。
以下、地元のルクレール(フェラーリ)、ハミルトン(メルセデス)、前戦初優勝のガスリー(アルファタウリ)、オコン(ルノー)、クビアト(アルファタウリ)、ノリス(マクラーレン)、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)と続いた。
来季アストンマーティン入りを発表したベッテル(フェラーリ)は13番手。入れ替わりとなるペレス(レーシング・ポイント)は不本意な19番手だった。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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トスカーナGPのスチュワードにミカ・サロ氏

Mika Salo (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるトスカーナGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元フェラーリ等のF1ドライバーであるミカ・サロ氏(53歳:フィンランド)を指名したことを明らかにした。

サロ氏がスチュワードを務めるのは昨年のシンガポールGPに続くもので今季初、自身通算19回目ということになる。

日本女性と結婚するなど親日家として知られるサロ氏は1994年に当時のロータス・チームからF1デビュー、その後ティレルやアロウズ、フェラーリ、ザウバー等を経て、最後はトヨタまで100戦以上出走。
最高位はフェラーリ時代に記録した1999年ドイツGPの2位(フェラーリ)、またトヨタ時代には2回のポイント獲得をもたらせた。
(フェラーリの2位は首位走行中、チームオーダーに従ったもの)

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トスカーナGPの週末、3日間とも雨の心配なし

Mugello Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週ムジェロ・サーキットで行われる2020年F1第9戦トスカーナGPの舞台地であるトスカーナ州地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースの日曜日ともに概ね曇りないし晴れで雨になる心配はないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
9月11日(金) フリー走行 曇り 17- 29度 10%
9月12日(土) 公式予選 晴れ 16- 30度 10%
9月13日(日) 決勝レース 晴れ 17- 31度 0%

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アロンソ、ルノーとのF1活動開始に意欲

Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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悲願である『世界三大レース』制覇に向け、インディカー・シリーズの頂点である『インディ500』に挑戦していた元F1チャンピオンのフェルナンド・アロンソだったが、今回は21位という不本意な結果に終わった。
これを受けアロンソは「今後はF1の活動に集中する」との新たな意気込みを母国スペイン・マドリードのスポーツ紙『マルカ』で語っている。

「インディ500への挑戦はいったん終わりだ。
少し休養を取ったら、来年から復帰するF1にまた集中するつもりだよ。
実はもうすでにチームの作業に加わっているし、シミュレーターもずいぶんとやったんだ。
さらに今後イモラでのロマーニャGPや最終戦のアブダビGPにはチームに帯同するつもり。
とにかく復帰に向け、すべてを準備していく予定でいるよ」

アロンソの契約は2年。
かつて2度のタイトルを共に獲得しルノー・チームは、来季から「アルピーヌF1チーム」への名称変更も決まり、共に新たな意気込みをみせている。

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ベッテル、来季アストンマーティンと正式契約

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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前日セルジオ・ペレスの今季末離脱を明らかにしたレーシング・ポイント・チームは、来シーズンからこれに入れ替わる形でセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)が加入することを正式発表した。

これにより同チームの来季ドライバー・ラインナップは残念ながら乳のランス・ストロールとのコンビネーションということになる。
なお同チームは来季からチーム名を『アストンマーティン』に変更することをすでに発表されている。

フォース・インディアになった2008年以来、同チームにチャンピオン経験者が加入するのはベッテルが初ということになる。

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2020/09/10

ピレリ、今シーズン残りのレースのタイヤ選択を発表

(C)Pirelli Motorspotrs
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ペレス、レーシング・ポイントからの離脱正式発表

Sergio Perez (C)Ex.Force India F1
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レーシング・ポイント・チームのセルジオ・ペレス(30歳:メキシコ)が、今シーズン限りでの同チーム離脱を発表した。
チーム側もこれを認めている。

2011年に当時のザウバー・チームからF1デビューを果たしたペレスは、その後マクラーレン・チームを経た後、2014年から当時のフォース・インディア(現レーシング・ポイント)に加入、7年間に渡りチームを支えてきた。
2018年の財政危機の時には現オーナーであるローレンス・ストロール氏との橋渡しもするなど貢献してきたが、来季はベッテル(フェラーリ)の移籍の可能性が高くなっていて今回の発表になったもの。

今後の去就についてはまだ明確にされていないが、パドックではアルファロメオ・チームへの移籍が取り沙汰されているようだ。

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ミック・シューマッハ、F1フリー走行デビューか

Mick Schumacher (C)Ferrari S.p.A 拡大します 今週行われるトスカーナGP(ムジェロ・サーキット)で、ミハエル・シューマッハ氏の子息であるミック・シューマッハ(20歳:ドイツ)が金曜日のフリー走行セッション・デビューを果たすのではないか、との噂が広がっている。

 

これはヨーロッパ地域最大のメデイァ・グループである『RTL』が伝えたもの。
それによれば、この計画は以前からミックと関係が深いとされるフェラーリ・チームによって進められているものということだが、実際にドライブするのはフェラーリ製パワーユニットの供給先であるハース、ないしアルファロメオらのカスタマー・チームになる可能性が高いということだ。

 

2019年からフェラーリのFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)の一員となっているミックは、今年参戦する『FIA・F2選手権』のモンツァ戦で初優勝したばかりで、現在ランキング2位に位置している。

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ロス・ブラウン/MSディレクター、「不確定要素の必要性」強調

Pierre Gasly (C)Honda Racing
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かつて自身の名を冠したF1チーム監督、またフェラーリでは黄金時代を築いた立役者で、現在はF1を担当するモータースポーツ・ディレクターの職にあるロス・ブラウン氏(65歳:イギリス)が、盛り上がったイタリアGPをその立場から次のような見解を示した。

「今回のレースが盛り上がったのは、セーフティカーによる混乱で後半いつもと異なる顔ぶれでのバトルが繰り広げられたからだ。
拮抗した集団がごちゃ混ぜになれば誰もがワクワクするようなレースになる。
つまり不確定要素が必要なんだ。
そしてこれこそが、奇しくも『リバースグリッド』の考え方と狙いを同じくするもの。
今後のF1で検討するに値するべきものなんだ」と、かねての持論を展開。

ただF1のリバースグリッド方式の導入にはとりわけ上位チームによる反対意見が根強い。

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2020/09/09

アルファタウリのガスリー、初優勝を飾る:赤旗中断が発生したレースで全3種類のコンパウンドを使用 (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 イタリアグランプリ 決勝
2020年9月6日、モンツァ

キーポイント
• アルファタウリのピエール・ガスリーが、全3種類のピレリタイヤを使用して、モンツァでF1初優勝を飾りました。26周目に発生した赤旗中断に伴い、ドライバーたちはピットでタイヤ交換を行いました。16:20に再スタートしたイタリアグランプリは、残り27周のスプリントレースの様相を呈することとなりました。
• レーシング・ポイントのランス・ストロールは赤旗による「フリーピットストップ」を有効に活用し、3位を獲得しました。ストロールは、赤旗中断前にただ一人ピットストップを行なっていませんでした。
• メルセデスのルイス・ハミルトンは、ポールポジションからのスタート後トップを走行していましたが、10秒のストップアンドゴーペナルティを課されました。ハミルトンは、イエロー・ミディアムタイヤでの再スタート後、このペナルティを実行しホワイト・ハードへのタイヤ交換を行いました。最下位でコースに戻ったハミルトンは、最終的に7位でフィニッシュしました。
• 赤旗前にも多様なタイヤ戦略が展開されていましたが、再スタート時には、全3種類のコンパウンドが登場するなど、広範囲に渡るタイヤの使用が見られました。そのような中、トップ6はミディアムタイヤで再スタート後のスティントを走行しました。
• 再スタート後、ピットストップは発生しませんでした。ルノーのエステバン・オコンは、レッド・ソフトで27周を走行し、8位でフィニッシュしました。
• 温暖なドライコンディションが継続し、再スタート時の気温は30℃、路面温度は41℃でした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: ルイス・ハミルトンはファイナルスティントで、優勝したガスリーは赤旗中断前の第2スティントでハードを使用しました。
• ミディアム C3: 大半のドライバーが再スタート時にミディアムを選択しました。スピードと耐久性を併せ持つミディアムは、高速スプリントレースでその特徴を実証しました。
• ソフト C4: 再スタート時、アルファロメオの両ドライバーとルノーのオコンがソフトを装着しました。また、レーススタート時のグリッドトップ10は、全員ソフトを装着していました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「全3種類のコンパウンドが良好に機能していました。レース戦略は、赤旗によってリセットされました。セーフティーカー導入後の赤旗中断が、極めて予測不可能かつ魅力的なグランプリを演出しました。実質的に27周のスプリントレースになったことで、ドライバーたちは、レース後半を走り切るタイヤをマネージする必要がありました。記憶に残る完璧にマネージされた優勝を達成したピエール・ガスリーとアルファタウリをはじめ、表彰台を獲得したマクラーレンのカルロス・サインツ、レーシング・ポイントのランス・ストロールを祝福したいと思います。このトップ3は全く異なる戦略を使用していました」

ピレリジャパン・プレスリリース

2020 イタリアグランプリ 決勝
2020年9月6日、モンツァ

キーポイント
• アルファタウリのピエール・ガスリーが、全3種類のピレリタイヤを使用して、モンツァでF1初優勝を飾りました。26周目に発生した赤旗中断に伴い、ドライバーたちはピットでタイヤ交換を行いました。16:20に再スタートしたイタリアグランプリは、残り27周のスプリントレースの様相を呈することとなりました。
• レーシング・ポイントのランス・ストロールは赤旗による「フリーピットストップ」を有効に活用し、3位を獲得しました。ストロールは、赤旗中断前にただ一人ピットストップを行なっていませんでした。
• メルセデスのルイス・ハミルトンは、ポールポジションからのスタート後トップを走行していましたが、10秒のストップアンドゴーペナルティを課されました。ハミルトンは、イエロー・ミディアムタイヤでの再スタート後、このペナルティを実行しホワイト・ハードへのタイヤ交換を行いました。最下位でコースに戻ったハミルトンは、最終的に7位でフィニッシュしました。
• 赤旗前にも多様なタイヤ戦略が展開されていましたが、再スタート時には、全3種類のコンパウンドが登場するなど、広範囲に渡るタイヤの使用が見られました。そのような中、トップ6はミディアムタイヤで再スタート後のスティントを走行しました。
• 再スタート後、ピットストップは発生しませんでした。ルノーのエステバン・オコンは、レッド・ソフトで27周を走行し、8位でフィニッシュしました。
• 温暖なドライコンディションが継続し、再スタート時の気温は30℃、路面温度は41℃でした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: ルイス・ハミルトンはファイナルスティントで、優勝したガスリーは赤旗中断前の第2スティントでハードを使用しました。
• ミディアム C3: 大半のドライバーが再スタート時にミディアムを選択しました。スピードと耐久性を併せ持つミディアムは、高速スプリントレースでその特徴を実証しました。
• ソフト C4: 再スタート時、アルファロメオの両ドライバーとルノーのオコンがソフトを装着しました。また、レーススタート時のグリッドトップ10は、全員ソフトを装着していました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「全3種類のコンパウンドが良好に機能していました。レース戦略は、赤旗によってリセットされました。セーフティーカー導入後の赤旗中断が、極めて予測不可能かつ魅力的なグランプリを演出しました。実質的に27周のスプリントレースになったことで、ドライバーたちは、レース後半を走り切るタイヤをマネージする必要がありました。記憶に残る完璧にマネージされた優勝を達成したピエール・ガスリーとアルファタウリをはじめ、表彰台を獲得したマクラーレンのカルロス・サインツ、レーシング・ポイントのランス・ストロールを祝福したいと思います。このトップ3は全く異なる戦略を使用していました」

ピレリジャパン・プレスリリース

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マルコ博士(レッドブル)、ガスリーの勝利自讃も

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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先のイタリアGPで、メルセデスAMGとレッドブル・レーシングという強力なチームを今シーズン初めて破った第一号に輝いたピエール・ガスリー(アルファタウリ)は、母国フランスの『レキップ』紙に、「この素晴らしい結果は何らかの形で報われる筈」と、自らのポジションに好影響が訪れることに期待をみせた。

これは2019年いったんはトロ・ロッソから本家レッドブル・レーシングに昇格しながらも、パフォーマンス不足とされアルボンと入れ替わる形で降格に遭った過去を示唆しているとみられる。

しかしこれについてレッドブル・グループでドライバー起用に発言力を持つとされるヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーは、次のように牽制した。
「現時点でガスリーが期待しているような変更はレッドブル内部では検討されていない。
そしてガスリーが今、レッドブル・グループ傘下にあるアルファタウリのドライバーであるという事実はなんら変わらない。
そのアルファタウリにはアルファタウリの事情がある」と煙に巻いた。

現在レッドブル・レーシングのドライバーであるアルボンには母国タイからの出資があるとされ、それもドライバー起用継続の理由の一つになっている、との見方もある。

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新生ウィリアムズ・チーム、新代表の就任発表

Wiliams Motorhome (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは、創始者であるウィリアムズ・ファミリーが今回のイタリアGPを最後に運営から手を引いたことを受け、移行期間中の新たな暫定代表の就任を発表した。

新代表に昇格したのは今年6月からスポーティング・ディレクターを務めていたサイモン・ロバーツ氏。
ロバーツ氏はパーキンス・エンジンでキャリアをスタート、その後BMW、アストンマーティンを経たあと2003年にマクラーレンでオペレーション・ディレクターとしてF1に携わった。
2009年からはフォース・インディア・チームにCOO(最高執行責任者)として出向、2010年にマクラーレンに復帰、2017年までエンジニアリング担当の役員として在籍した。
ウィリアムズ・チームで同氏はこれまでもF1チーム全体を統括し、マシン設計からファクトリーや現場チームの管理など全体的な責任を負っていた。

ロバート氏は「移行期間中にウィリアムズのチーム代表代理として発表されることを光栄に思う。
チームにとってエキサイティングでかつ重要な時期になる。
この時期に私がこうした役目を担うことに責任を感じている」と、語った。

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「入賞贈りたかった」と、ウィリアムズ・デュオ

Claire Williams & Frank Williams (C)Williams F1
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1975年の初参戦以来、プライベートチームの雄としてF1に燦然たる記録を残して来たウィリアムズ・チームだが、先週のイタリアGPを以って創始者であるフランク・ウィリアムズ氏、そして令嬢であるクレア・ウィリアムズ副代表らウィリアムズ・ファミリーによるチーム運営に最後の別れを告げることなった。

同チームのレースドライバーであるニコラス・ラティフィは11位、ジョージ・ラッセルも14位と、惜しくも今回も入賞とはならなかった。
二人は、「今日はクレアにとって最後のレースだったからなんとか入賞してポイントを獲得、副代表にプレゼントしたかった」と、悔やむ胸の内を吐露した。
なおここまで8戦を終え、ノーポイントはウィリアムズ・チームだけだ。

チーム運営は今後、約190億円を掛けて買収したとされるアメリカの大手投資会社『ドリルトン・キャピタル』の手に委ねられることになる。

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2020/09/08

フェルスタッペン(レッドブル)、「昨年型は悪くない」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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先に行われたイタリアGPで、自身はマシントラブルでリタイヤ、チームメイトであるアルボンも15位と今季初めてノーポイントに終わったことについて、フェルスタッペン(レッドブル)はレース後こう分析した。

「なにしろこの週末は最悪だった。
でも(姉妹チームである)アルファタウリが優勝したことを考えれば、昨年の『RB15』は悪くなかったと言えるんじゃないか。
予選でも僕らレッドブルにかつてないほど接近してみせたんだしね。
要は僕たちの今年のマシン開発の作業が正しい方向を向いていないんだ。
予選モードの禁止も僕たちには不発だったし、次のムジェロでも苦戦を覚悟しておかなくてはいけないだろうな」

シルバーストーンの優勝を含む6戦連続の表彰台獲得を続けてきたフェルスタッペンにとって、今回のレースは今季最悪の内容となった。

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八郷社長(ホンダ)、「ドキドキが止まらなかった」

八郷隆弘/社長 (C)Honda Racing
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イタリアGPのピエール・ガスリー(アルファタウリ)による劇的な勝利に、2018年から同チームにパワーユニットを供給するホンダの八郷隆弘社長は次のようにその感激を明らかにした。

「まずは初優勝を飾ったガスリーとこれを支えたアルファタウリの全スタッフにお祝いを伝えると共に感謝したい。
チェッカーフラッグを埋めるまで、ほんとうにドキドキが止まらない名レースだった。
この勝利はホンダとして今シーズンの2勝目、通算では77度目のグランプリ制覇となるが、また前身のトロ・ロッソとのパートナーシップを組んでから50戦目の節目になるレースだったことも余計に感慨深いものとなった。
ガスリーの最後まで諦めないチャレンジ精神は、まさにホンダ・スピリットと通じるものでわれわれも大いに勇気づけられた。
残りのシーズンでもさらなる活躍を期待したい」と、エール。

ホンダはまだ2022年以降のF1参戦について決定していないが、これが参戦継続の足掛かりになればファンにとっては喜ばしいことだ。

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同一エンジンの複数チーム優勝はホンダが初

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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この週末行われたイタリアGPは、ピエール・ガスリーが駆ったアルファタウリ・ホンダが両者のパートナーシップ50戦目に華を添える記念すべき勝利を飾った。
ガスリーにとっても、自身のF1デビューのチームであるトロ・ロッソ(現アルファタウリ)でのこの勝利はまた格別なものだったろう。
さらにかつて日本のスーパー・フォーミュラでホンダと共に働いたことも感慨を深くする理由の一つか。

ところで2014年からスタートした現在のエンジン規定において、ホンダのこの勝利は複数チームによる同一パワーユニットの勝利として歴史に残る初の快挙ということになった。

これまで嫌と言うほど勝利を重ねたメルセデスでも、またライバルだったフェラーリらにおいても、優勝は自身のワークスチームだけで、供給先であるカスタマー・チームによる勝利は一つもないからだ。
そうした意味でも、今回のアルファタウリ・ホンダの勝利はまた特別な意義のあるものになったと言えそうだ。

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2020/09/07

角田裕毅(F2)、スーパーライセンス決定は先送り

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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9月6日(日)、F1イタリアGPのサポートレースとして行われた『F2モンツァ戦第2レース』で、期待された日本の角田裕毅はリタイヤでノーポイントに終わった。

それでもシリーズ・ランキングは発給の最低ラインである4位を死守したものの、これが最終戦ではなく次週のトスカーナGPでも2戦がカレンダーに追加されたためライセンス発給の結論は先送りとなった。

なおこのレースでは同じくF1候補生であるダニエル・ティクトゥムが優勝したが、レース後燃料規定にルール違反が見つかり失格となっている。
『F2モンツァ戦第2レース』の結果はこちら

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(9/06)

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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モンツァ・サーキットで行われたイタリアGPは、セーフティカーや赤旗中断もあり劇的な展開となり、Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーが、キャリア初優勝を飾りました。
AlphaTauriはホームGPでの勝利となり、Hondaとのパートナーシップ開始から50戦目という記念のレースに花を添えました。

19周目にケビン・マグヌッセン(ハース)が、マシントラブルによってピット入口付近で停止し、セクター3でイエローフラッグが掲示されると、AlphaTauriはガスリーをピットへ入れてハードタイヤに交換。
この直後にセーフティカー導入となりましたが、それと同時に止まっていたマグヌッセンのマシン位置を考慮し、ピットレーンクローズの指示が出されました。

このため、セーフティカー導入直後には各車ピットインができず、セーフティカーの後方で隊列ができたころにようやくピットレーンがオープン。
各車がタイヤ交換のためピットに向かい、フェルスタッペン、クビアト、アルボンもこのタイミングでピットインしました。
一方で、一足早くピット作業を終えて隊列についていたガスリーは、後からピットインしたマシンの前に出る形となり、3番手まで浮上しました。

セーフティカー解除の直後に、ルクレールが最終コーナーのパラボリカで激しいクラッシュを喫します。
幸いにもドライバーは無事でしたが、コース脇のバリアを修復する必要が生じたために、レースは赤旗中断となります。
この間、各車はタイヤ交換が許可されており、ガスリーは新品のミディアムタイヤ、フェルスタッペンとクビアトはフリー走行で使用したユーズドのミディアムタイヤ、アルボンがハードタイヤに履き替えました。

レースは、各車がグリッドにつくスタンディングスタートで再開され、27周目からのリスタートとなりました。
3番グリッドのガスリーは、好スタートでストロールの前に出て2番手を確保。
さらに、首位のルイス・ハミルトン(メルセデス)は、ピットレーンクローズの中でピットインしたとしてストップ&ゴーペナルティーが科されており、その消化によって後方へと下がります。

こうして、残り26周時点で首位に立ったガスリーは、後続との差を広げながら快走を続けます。
また、クビアトも10番手を走行してポイント圏内を確保。
一方のRed Bull勢は、フェルスタッペンがパワーユニット(PU)に問題が発生したためにリタイア。アルボンはマシンダメージとトラフィックに苦しんで後方でのレースを余儀なくされていました。

レースが残り15周に差し掛かる頃から、2番手のカルロス・サインツ(マクラーレン)が徐々にガスリーとの差を詰めてくると、最後の数ラップではDRS圏内に入られます。
しかし、ガスリーはこのプレッシャー下でもミスなくチェッカーまで走りきり、最後は約0.4秒差でサインツを抑え、見事キャリア初のF1優勝を成し遂げました。
この勝利は、HondaにとってもAlphaTauriとの初優勝となります。
また、Honda PUで勝利を挙げたのは、Red Bullに続きAlphaTauriが2チーム目となりますが、2014年に現行のPU規則が導入されて以来、同一メーカーのPUで複数チームが優勝を果たすのは初めてです。

チームメイトのクビアトも周りのマシンとバトルを続け、最後は9位にポジションを上げて2ポイントを獲得。
アルボンはマシンダメージによって一周あたり2秒ほどのタイムロスが続き、15位でレースを終えています。

次戦は1週間後の9月13日(日)決勝で、F1初開催となるムジェロ・サーキットにて、トスカーナGPとして行われます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝リタイヤ)

「今日はすべてが少しずつ悪い方向に行ってしまいました。
スタートではクラッチをつないだ瞬間にホイールスピンを喫してポジションを落とし、DRSトレインの中でオーバーテイクも不可能な状況になってしまいました。
赤旗中断の後は、リスタートでエンジンに問題を抱え、それを解決しようとしましたが、うまくいかずにリタイアとなりました。
この結果には、もちろんがっかりしています。
今回のレースは忘れて、初開催となる次戦のエキサイティングなサーキットへと切り替えなければなりません。
僕らのレースウイークとはなりませんでしたが、ピエールとAlphaTauriがウイークを通じてかなりの速さを発揮し、ここイタリアでとても感動的な結果をつかみ取ってくれたことがうれしいです。
彼らは最高のメンバーがそろっていますし、今夜の快挙を楽しんでくれることを願っています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝15位)

「楽しいレースではありませんでしたし、15位という結果は、僕らのパッケージの力を正確に表したものではありません。
ターン1での接触でフロアの左側に多くのダメージを負ったことに加え、タイムペナルティーを科されことで、僕のレースはほぼ終わってしまいました。
グリップを得られず、ダウンフォースも失い、苦しみながらの長いレースになりました。
チーム全体にとって厳しいレースウイークとなる可能性はあると思っていましたが、今日の状況はそれに拍車をかけてしまいました。
優勝したAlphaTauriにとってはとてもいい一日になったので、僕らもとてもうれしいです。
僕らは次のムジェロに向けて気持ちを切り替えて取り組んでいかなければなりません」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝 9位)

「今日はいろいろなことがあったレースでした。
ピエールの優勝はとてもうれしく思っていますし、彼とチームにおめでとうの言葉を贈ります。
本当に素晴らしい一日になりました。

僕自身のレースについては、タイヤ選択とセーフティカーのタイミングを考慮すれば、9位が望みうる最高の結果だったと思います。
ピエールとは逆に、今日は僕にとっては戦略が裏目に出てしまったレースになりました。
彼がこのチャンスを結果につなげたことは素晴らしいですし、うれしく感じています。
同じようなチャンスが自分にめぐって来なかったことは残念ですが、自分自身のレースには満足していますし、いいレースができたとも思っています」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝 1位)

「最高です!言葉にならず、信じられない気分です!
この1年半、さまざまな苦しいことがありましたが、この結果は予想を超えていました。
Scuderia AlphaTauriに戻って以来、懸命に取り組んできました。
一日ずつ、そしてレースごとに僕らは成長し、少しずつですが強くなってきました。
チームは、昨年のブラジルで僕に初表彰台をもたらしてくれましたが、今日は僕らのホームであるイタリアで、しかもモンツァで、ついに初勝利を挙げることができました。

僕は決してあきらめませんでしたし、F1で成功するためにすべてを捧げて戦ってきました。
そして、今日は最高の一日になりました。
首位を走っていたとき、このポジションを失いたくないという強い気持ちがありました。
もし2位になっていたら、満足できなかったと思います。
簡単ではありませんでしたが、持てる力をすべて出しきり、背後のマシンにスリップストリームを与えないように激しくプッシュしました。
最後の5周は特に厳しい戦いだったので、10回はピンチがあったと思いますが、とにかくプッシュしました。
タイヤは終わってしまっていましたが、なんとしても勝利をつかみたかったのです。
自分がF1レースのウイナーと呼ばれるのは、まだ不思議な気分です。
現場と、ファエンツァ、ビスターのファクトリー全員に感謝を贈ります。
みんなにとって最高の一日になりました。
ファエンツァにある本社メンバーは、ほとんどがイタリア人なので、ここイタリアGPでの優勝は格別なものです。
皆さん、本当にありがとうございました」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日はScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手が本当に素晴らしい優勝を果たしました。
Toro Rosso時代も含めたAlphaTauriとの50戦記念という節目のレース、またチームの本拠地イタリアで、一緒に優勝を祝うことができたことを本当にうれしく感じています。
ガスリー選手の非常に安定した力強い走りに加え、チームのレース戦略もきっちりと機能し、われわれのPUも含め、全員が力を合わせて努力してきた結果だと思います。
キャリア初勝利を飾ったガスリー選手、そしてチームのメンバーにおめでとうの言葉を贈りたいと思います。
Hondaとして、ここまで彼らと一緒に歩みを進めてこられたことを誇りに感じています。そしてここまで応援してくれたファンの皆さまに、感謝の言葉を贈ります。

一方で、今週末はわれわれにとってはPUのモード制限に初めて対応するレースとなり、さまざまなことを経験しました。
特にAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手はPUのトラブルによりにリタイアという結果となり、PUとしては厳しい問題も発生してしまいました。
ここからこの問題の解析を進めるとともに、今週末のデータ、状況を見直し、来週のムジェロでのレースに備えたいと思います」

【本橋 正充(ホンダF1 アルファタウリ担当チーフエンジニア)】

「本当に、今日の勝利にはアメイジングの一言です。
今の気持ちをどう表していいか、言葉が見つかりません。
ここまで一緒に歩んできたAlphaTauriとの50戦目という記念のレース、そして彼らのホームグランプリで、ここまでずっと苦楽を共にしてきたガスリー選手と一緒に勝利を挙げられたことは、信じられない気持ちです。

個人的には、赤旗中断になる前からもしかしたらという気持ちはありましたが、そのためにPUとしても最大限のパワーを送ることができました。
今日だけでなく、ここまでの歩みも含めて、チームの全員、ガスリー選手、クビアト選手、そして応援してくれたファンのみなさまに感謝しています。
本当にありがとう。そしておめでとう!」

【フランツ・トスト(アルファタウリ代表)】

「セバスチャン・ベッテル選手とのモンツァでの勝利から12年後に、Scuderia AlphaTauriとして再びモンツァで、今度はピエール・ガスリーとその歴史を再現することができました。
戦略面で、チームはセーフティカー導入の1周前にピエールをピットインさせるという素晴らしい仕事をしてくれました。
この時点では正しいかどうかは分かりませんでしたが、あとから見てみれば、これによりピエールは赤旗中断後に3番手からスタートし、1コーナーでストロール選手をオーバーテイクできたわけなので、完全に正しい判断だったと思っています。
その後、ハミルトン選手がペナルティーにより後退したことで、ピエールはトップを走ることになり、後ろから迫るサインツ選手をチェッカーまで抑えきりました。

ピエールは非常に素晴らしい仕事をしてくれたと思います。ダニ(クビアト)も、タイヤ交換で若干の不運はありましたが、とても力強いレースをして、ポイント圏内でフィニッシュしました。
もう少し遅いタイミングでピットインしたかった部分はありますが、それでもトップ10でレースを終えてくれました。
今日の結果は考えうる最高のものですし、本当にうれしく思っています。
また、最後にはなりますが、素晴らしいエンジンとチームワークを見せてくれたHondaにも感謝の言葉を贈ります。
ここからは気持ちをムジェロに切り替え、次もいいレースを見せたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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2位サインツ(マクラーレン)、「うれしいけれど悔しい」

Carlos Sainz Jr. (C)Scuderia Toro Rosso
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これまで3位になったことはあるものの、今回のあと一歩で初優勝に手の届きかけた2位という結果に、マクラーレン・チームのカルロス・サインツは悔しさを滲ませた。

「確かに2位という結果は素晴らしいものだけれど、本音で言うとちょっぴり悔しいね。
なぜなら今週はずっと調子が良くて、内心では優勝だって狙っていたから。
こんな展開ではなく、いつものようだったらそうでなくともハミルトンに次いで2位という結果だったのでは。
セーフティカーが出たあとでは、僕に運が巡ってきたと秘かに期待していたんだ。
僕のペースはガスリーよりも良かったから、ほんとあと一歩だった」

それでもサインツにとって2位は自身最高位となるもの。
マクラーレン・チームにとっても2014年のオーストラリアGP(マグヌッセン)以来となる好成績だ。
ちなみにアルファタウリの前身トロ・ロッソはサインツがF1デビューを果たした古巣チームということになる。

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ルノー、来季から『アルピーヌF1チーム』に名称変更

Alpine WEC Car
すでに噂になっていた通り、ルノー・チームは来シーズンから『アルピーヌF1チーム』に名称変更することを6日(日)正式に発表した。

これと同時に、マシンのカラーリングもこれまでのルノーのコーポレイテッドカラーである黄色と黒のものからフランスのナショナルカラーである赤、白、青に変更することが明らかにされている。

また同チームはコンコルド協定にサインしていることから少なくとも2025年シーズンまでのF1参戦が決まっているが、来季のドライバーにはすでに元チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)の復帰が決まっていて、エステバン・オコンとのコンビネーションになる見込み。

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イタリアGPはガスリー(アルファタウリ・ホンダ)初優勝

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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9月06日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第8戦イタリアGPの決勝レースがモンツァ・サーキットを舞台に行われた。

スタートでポールのハミルトンはポジションを真もったもののボタスやフェルスタッペンらは後退、サインツ&ノリスのマクラーレン勢が2-3番手にアップする。
6周目、ベッテル(フェラーリ)がブレーキトラブルでシケインのバリヤを派手に吹き飛ばし、ピットへと戻ってリタイヤ第1号になる。
グロージャン(ハース)の進路を妨害したとしてアルボン(レッドブル)に5秒のタイムペナルティが科せられる。
19周目、マグヌッセン(ハース)がマシントラブルでコースサイドにストップ、イエローコーション&セーフティカー導入に。
ストップした場所がピットレーン入口だったためクローズドに。
その間にピットインした疑いでハミルトンとジョビナッツィ(アルファロメオ)が審議対象に。
両者にはいずれも10秒のストップ&ゴー・ペナルティが通告された。
再開後の25周目、ルクレール(フェラーリ)がパラボリカ出口でタイヤバリアに激しくクラッシュ、再びイエローコーション、その後赤旗中断に。
レースはまだ半分の距離だが、この時点でトップはハミルトン、続いてストロール(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、ライコネン(アルファロメオ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、サインツ(マクラーレン)、ノリス(マクラーレン)、ボタス(メルセデス)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてリカルド(ルノー)の順。

レースはスタンディングスタートで再開。
ハミルトンはペナルティのため早々にピットイン、ガスリー(アルファタウリ)がレースリーダーに立つ。
一方、フェルスタッペンはピットでマシンから降りた。
ガスリーはサインツの猛攻を退け、みごとF1初優勝。
アルファタウリにとっても初勝利で、かつホームグランプリ、そしてホンダとのタッグを組んで50戦目の節目のレースだった。
2位サインツ(マクラーレン)、3位ストロール(レーシング・ポイント)でメルセデスAMG勢不在の表彰台は今季初。
4位ノリス(マクラーレン)、5位ボタス(メルセデス)、6位リカルド(ルノー)、7位最後尾から追い上げたハミルトン、8位オコン(ルノー)、9位クビアト(アルファタウリ)、10位ペレス(レーシング・ポイント)までが入賞。
以下、ラティフィ(ウィリアムズ)、グロージャン(ハース)、ライコネン(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、アルボン(レッドブル)、そしてジョビナッツィ(アルファロメオ)までが完走。
リタイヤはフェルスタッペン(レッドブル)、ルクレール(フェラーリ)、ベッテル(フェラーリ)の3台となった。

F1第9戦トスカーナGPは続く来週、9月13(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今度は初開催のムジェロ・サーキットを舞台に全59周で行われる。

イタリアGP決勝レースの結果はこちら
イタリアGPの画像はこちら

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2020/09/06

ルクレール(フェラーリ)、「モンツァでこの順位は……」

Tifosi (C)Pirelli Motorsport
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土曜日に行われた今回のイタリアGP予選で、フェラーリのルクレール&ベッテルは13-17番手と、ここをホームグランプリとするチームとしては散々な結果となった。

これまでのイタリアGPでフェラーリは最多となる19勝を記録、昨年のイベントでもルクレールがポールTOウィンを果たすなど押し寄せたティフォシを熱狂させた。
しかしこれについてルクレールは、「イタリアGPでフェラーリのマシンがトップ10に入れなかったのは実に1984年以来の椿事になったそうだ。
よりによってモンツァでこの順位はないよね。
自分もフェラーリの一員としては恥ずかしいばかり。
明日のレースではマシンの限界まで頑張りたいと思うけれど、実際は難しいんだろうな」と、いささか及び腰。

これがこのチーム恒例のお家騒動に繋がることがなければ良いのだが。

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F2の角田裕毅、スーパーライセンス獲得に正念場

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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F1スーパーライセンス獲得を狙うカーリン・モータースポーツの角田裕毅だが、5日(土)行われたF2モンツァ戦第1レースでフロントロウからのスタートながら出遅れ、結果4位に留まった。
一方、シリーズ・ランキングで角田の直後に位置していたライバルのミック・シューマッハがこのレース今季初勝利し、ランク3位にアップ。
逆に角田は再びランキング4位に後退することとなった。

角田にとってF2ランキング4位はF1スーパーライセンス発給への最低ライン。
もしも日曜日の最終戦でこれ以上ランクを落とせば来季のF1ステップアップは夢と消えることになる。
角田にとってはまさに一番負けてはいけないランク4位の相手に勝利を持って行かれたことになる。
なおこのレース、日本の松下信治は15位、佐藤万璃音は20位でフィニッシュしている。

F2モンツァ戦第1レースの結果はこちら
今季最終戦までラストあと1戦だけとなる。

【参考】(Rd.15/16)

1. ロバート・シュバルツマン(RUS) 134ポイント
2. カラム・アイロット(GBR) 134ポイント
3. ミック・シューマッハ(GER) 131ポイント
4. 角田 裕毅(JPN) 123ポイント
5. クリスチャン・ルンガー(DEN) 104ポイント
6. チョウ・グアンユー(CHI) 102ポイント
7. ニキータ・マゼピン(RUS) 101ポイント
       ・
12. 松下 信治(JPN) 42ポイント
       ・

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(9/05)

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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本日はイタリアGPの予選が行われ、明日の決勝では再びHonda PUを搭載した3台がトップ10からスタートすることとなりました。

予選Q1は、各マシンがスリップストリームを得るために隊列をなした形で進行しました。
タイムアタックに入る直前に、各車が最終コーナーでスピードを落とすことによるトラフィックが発生し、ターン1に向けてサイドバイサイドでポジションを競い合うような状況でしたが、Scuderia AlphaTauri HondaとAston Martin Red Bull Racingの4台はうまくトラブルを避け、Q2進出を果たしました。

15台のマシンによって争われた予選Q2でも同様の状況になりましたが、マシンの数がQ1より少ないこともあり、Q1ほどに込み入った状況にはなりませんでした。
接戦の中、フェルスタッペン、ガスリー、アルボンはQ3に進出。
クビアトは0.1秒差の11番手でノックアウトとなりました。
クビアトは、スタート時のタイヤを自由に選べる形でレースを戦います。

予選Q3はQ2と同様、僅差の戦いになりました。
フェルスタッペンは3番手から0.1秒差の5番手、決勝3列目からのスタートになります。
アルボンは最終コーナーのパラボリカでトラックリミットを超えてしまい、アタック1回目のタイムが取り消しになりました。
最終的にアルボンは9番手、ガスリーは10番手でQ3を終えました。

クビアトを除く3台は明日の決勝をソフトタイヤでスタートをすることになります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 5位)

「ダウンフォースが少ない中での最適なマシンバランスを掴めず、このレースウイークは苦戦しています。
グリップが十分でないのでコーナーの攻略が難しく、予選5番手という結果になりました。
若干パワーが不足している部分もありますが、それ以上にコースにあったセットアップとコーナーでのスピードが不足しています。
ウイングのセッティング変更など、できることは全て試しましたが、タイムは変わりませんでした。

決勝ではいつもいい走りができていますし、表彰台獲得も可能だと思っています。
3番手から10番手は接戦でオーバーテイクも簡単ではないですが、3位になるための戦いはできる筈です。
一方で、メルセデスの2台は別のレベルにいるので、あまり話せることはありません。
モンツァは特別なコースですが、通常のタイプのコースに戻れば再び3番手付近で力強い走りができると思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 9位)

「事前の想定どおり、今日の予選は混戦となり、クリーンなラップを取ることが難しいセッションになりました。
ここまでチームにとっても難しい週末になっており、この結果には満足していませんが、一方で、個人的にはマシンのバランスはこれまでよりも改善されてきていると感じています。
予選結果にはつながっていませんが、僕とマックスとの差も縮んでいるので、比較的スムーズな週末になっていると考えています。

スパでも見てきたように、低ダウンフォースのサーキットは僕たちのマシンとの相性が良くないので難しい週末になっており、チームとしては本来いるべきポジションよりもかなり下にいる状況です。
マクラーレンはストレートでかなり速いですし、レーシングポイントも今日になって急に速くなっていますが、それを考慮してももう少し前の方にいたかったと感じています。
いくつかのコーナーでほかのマシンに対してタイムを失っているところがありますが、プラクティスでの僕たちのレースペースは悪くありません。
明日は簡単なレースになるとは考えていませんが、タイヤの摩耗をうまくマネージしながらいいレースにしたいと思います」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選11位)

「今日の予選はスリップストリームの取り合いになり、それが成功したかしなかったかが勝負を分けました。
運が悪いことに前を走っていたマグヌッセン(ハース)がコースアウトし、スリップストリームをうまく使えませんでした。
それでも明日は11番手からのスタートですので、ポイント獲得を目指してレースに臨みます」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選10位)

「今日はQ3に進出できてうれしいです。
午前中のFP3は難しいセッションになったので、予選に向けてもう少し改善する必要がありました。
Q1とQ2ではいい走りができ、6番手でQ3に進出しました。

新品タイヤで臨んだQ3最初の走行はオーバーステアとグリップ不足に悩みました。
ユーズドタイヤでの2回目の走行はうまくいきましたが、タイムでは新品タイヤの他のマシンにかないませんでした。
10番手でしたが僅差ですし、決勝でいい走りができるパッケージに仕上がっていると思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のイタリアGP予選は、新たに導入されたPUモード制限の下で行われた初めてのセッションとなりました。
われわれとしては、昨日と今朝のプラクティスセッションを通して新たな制限に対しPUのセッティングを最適化して臨みました。
ここモンツァで例年発生する予選中のトラフィックなどににも影響されたところはありますが、予選結果はかなり厳しいものとなりました。

昨日からマシンのバランスにやや苦しんでいたAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手は接戦のなかで5番手、チームメイトのアルボン選手とScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、フェルスタッペン選手に対して0.3秒差ながらも、タイトな戦いの中で9-10番手、クビアト選手がそれに次ぐ11番手と、簡単な予選ではありませんでした。

予選での各車のパフォーマンスは非常に拮抗しており、レースでも少しのミスがポジションを大きく左右することが予想されます。
レースで最大限の結果を得られるように、チームと共に万全の準備をして臨みたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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アルボン(レッドブル)、ハミルトンの批判に不快感

Alexander Albon (C)Scuderia Toro Rosso
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今季チャンピオンシップ争いを広言したマックス・フェルスタッペン&レッドブルだが、ここまでまだ1勝に留まっていることについて、ライバルである現役王者のハミルトン(メルセデス)が言及、名指しされたアルボンがこれに不快感を隠さないでいる。

ハミルトンによれば、F1でタイトル争いを繰り広げるには二人のドライバーがいずれも最高のレベルになければならないが、レッドブルの場合はアルボンがその域に達していないためフェルスタッペン一人の戦いになっているというもの。

これについてアルボンは次のように反論している。
「僕は言い訳をするためここにいる訳ではないけれど、彼はウチの実状をわかってないよ。
僕らの仕事の内容について、彼はわかってない。
でもいちいちそんな指摘に耳を貸すほど暇じゃないんだ。
僕はいま雑音が耳に入らない方法を学んでいるところさ」と、かわした。

とはいえ、レッドブル・グループが所属ドライバーの評価に厳しいのは事実。
エースのフェルスタッペン以外はみな戦々恐々としているのも間違いないところだ。

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2020/09/05

イタリアGP予選、ハミルトン(メルセデス)が連続ポール

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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9月5日(土)15時(日本時間:22時)からモンツァ・サーキットを舞台に2020年F1第8戦イタリアGPの公式予選が行われた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

Q3の1回目アタックでアルボン(レッドブル)が再びコースオーバーしてタイムが取り消され、10番手に落ちた。
2回のアタックの結果、ポールポジションはハミルトン(メルセデス)でこれで3戦連続今季6度目、自身通算94回目、またここモンツァ・サーキットでも実に7回目の快挙となった。
チームメイトのボタス(メルセデス)は0.069秒差の2番手。
3番手にサインツ(マクラーレン)、4番手ペレス(レーシング・ポイント)、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手リカルド(ルノー)、8番手ストロール(レーシング・ポイント)、9番手アルボン(レッドブル)、そして10番手ガスリー(アルファタウリ)というトップ10グリッドになった。

イタリアGP決勝レースは6日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全53周で行われる。

イタリアGP公式予選の結果はこちら
イタリアGPの画像はこちら

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予選Q2、ホームのフェラーリ勢姿を消す

引き続きイタリアGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

メルセデスAMG勢が先頭でコースイン。
1回目の走行では再びハミルトンがトップタイム。
フェルスタッペンとガスリーはQ1進出圏内だが、ここでもアルボンは10番手のボーダーライン、クビアトは現在脱落組の範中だ。

2度目のアタックでリカルド(ルノー)がコースからはみ出して砂利を路面に入れてしまう。トップはボタス(メルセデス)で1'18.952る
以下、ハミルトン(メルセデス)、サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、フェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ノリス(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、そしてアルボン(レッドブル)までがQ3進出。

ここでの敗退はクビアト(アルファタウリ)、オコン(ルノー)、ルクレール(フェラーリ)、ライコネン(アルファロメオ)、そしてマグヌッセン(ハース)の5台となった。

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予選Q1、ベッテル(フェラーリ)が脱落

9月5日(土)15時(日本時間:22時)からモンツァ・サーキットを舞台に2020年F1第8戦イタリアGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
公式予選に先駈け、ラティフィ(ウィリアムズ)、グロージャン(ハース)、ペレス(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、アルボン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)そしてハミルトン(メルセデス)の8名がフリー走行での『渋滞』に絡み、スチュワードから事情聴取を受けたと伝えられている。

最初のアタックだけで計4名のドライバーがパラボリカなどでのコースオフのためタイムを取り消される結果に。
アルボンもその一人で、取り消しの結果Q2へのボーダーラインである15番手まで落ちた。

ここQ1でトップタイムを記録したのはハミルトン(メルセデス)、次いでボタス(メルセデス)、ペレス(レーシング・ポイント)、サインツ(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)、フェルスタッペン(レッドブル)、クビアト(アルファタウリ)、ノリス(マクラーレン)、ストロール(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、リカルド(ルノー)、オコン(ルノー)、マグヌッセン(ハース)、ライコネン(アルファロメオ)、アルボン(レッドブル)までがQ2進出。
ここでの敗退グロージャン(ハース)、ベッテル(フェラーリ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の5台となった。

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フリー3回目、リカルド(ルノー)がストップ

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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9月5日(土)12時(日本時間:19時)からモンツァ・サーキットを舞台に2020年F1第8戦イタリアGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は25度、路面温度37度、コースはドライコンディションとなっている。
なお今回のイタリアGPから予選モードが禁止されるが、これを受けてのモード採用判断もこのフリー走行を経て最終結論が下されるとみられる。

各車、様子見が続いたあと最初にタイムを記録したのはサインツ(マクラーレン)で1'21.502を単独でマークした。
最初のアタックが終わると本命ハミルトン(メルセデス)が1'20.658でトップに立った。
2番手ボタス(メルセデス)、3番手には今週好調のガスリー(アルファタウリ)が付けるなど気を吐いた。
その後の周回でもホンダ・パワー勢の4台は終始トップ10圏内に名を連ねるなど好調さを裏付けた。

残り約10分というところで3番手タイムを出したリカルド(ルノー)がコースサイドにストップ、マシン回収のためセッションは赤旗中断となった。
残り約3分でセッション再開したが大渋滞の様相。
結局トップはボタス(メルセデス)、続いてサインツ(マクラーレン)、ノリス(マクラーレン)、ストップしたリカルド(ルノー)、ハミルトン(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、アルボン(レッドブル)、オコン(ルノー)、ストロール(レーシング・ポイント)、ペレス(レーシング・ポイント)の順。
共にホームグランプリであるガスリー&クビアトのアルファタウリ勢は12-13番手、フェラーリ勢のほうはルクレール11番手、ベッテル15番手だった。

イタリアGPフリー走行3回目の結果はこちら
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クビアト(アルファタウリ)、ピットレーン速度違反で罰金

FIA
イタリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、4日(金)行われたフリー走行1回目セッション中、ダニール・クビアトにピットレーン速度違反があったとして、アルファタウリ・チームに対し200ユーロ(約2万5千円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによればクビアトは制限80キロのところを81.1キロで走行したとのこと。
レギュレーションでは、制限を超えたキロ数に100ユーロを乗じた金額(端数繰り上げ)の罰金が科せられることが決まっている。
ただし1000ユーロが上限。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(9/04)

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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イタリアGPの初日。HondaのPUを搭載したAston Martin Red Bull Racing、Scuderia AlphaTauriの両チームはフリー走行で力強いペースをみせながらも、タイムとしては2チームでやや明暗を分けた一日となりました。

FP1で全4台がトップ6入りというポジティブな結果から始まり、結果的に見ると前向きなレースウィークのスタートを迎えました。
アルボンが3番手、それに続きクビアトが4番手となりました。
フェルスタッペンはセッション中にアスカリでスピンをし、フロントウイングにダメージを負いましたが、セッション終盤にはコース復帰を果たすことができました。
FP1は5番手で終えることとなり、続いてガスリーが6番手となり、4台すべてが上位6番手以内となりました。

金曜の午後に行われたFP2では、ガスリーが4番手、フェルスタッペンが続いて5番手、クビアトが7番手、そしてアルボンが14番手で終えることとなりました。
ガスリーはセッション終盤に見つかったダンパーの小さな問題により、予定外のピットストップを要することになりましたが、セッションを通して力強さをみせました。

この週末から開始されるPUのモードに関する新しい規制のもとでも、予選・レースでPUの力を最大限に発揮できるよう、今日のセッションで得た有益なデータの解析を進めていきます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(5-5番手)

「今日はマシンのバランスとグリップに苦しんでいたので、いくつかの作業を行う必要があり、ベストなスタートとはいえませんでした。
ここではどのマシンもトラック上での限界を探っています。
特に最終コーナーはコースアウトしやすいのですが、プラクティスの際にはどのマシンもその点をあまり気にしていなかったので、タイムを抹消されるケースが多かったのだと思います。
FP1のクラッシュの際にはチームが非常にスピーディーにマシンを修復してくれたため、FP2に向けて特に影響はありませんでした。
このサーキットでどの程度タイヤが劣化するかはまだ分からないのですが、きちんとマシンのバランスを取れればその部分は問題ない筈です。
なので明日の予選の前までにはきちんとマシンのバランスを最適化したいと思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(3-14番手)

「午前のセッションでの感触はよく、午後も悪くはありませんでしたので、高速コーナーと低速コーナーでの挙動を改善するためにいくつかの小さな変更を行うのみだと思っています。
事前の想定通り非常に僅差ですし、0.1秒の差により、ここではグリッドポジションが3つか4つ変わることになります。
自分たちが目標としているポジションに届くには今晩の作業でマシンのバランスを改善する必要がありますが、このサーキットではパッケージを改善する余地があると考えています。
僕のFP2でのベストラップタイムはトラックリミットを超えたことにより抹消されてしまいましたが、そうしたことが最終コーナーで多く起こりました。
ここではどのマシンも列をなして走りますが、ラップタイム計測を始める前に最終コーナーで減速して前のマシンとの間隔を空けようとするため、その後ろを走っていると前のマシンからの乱流を受けやすい状態となり、走行ラインから外れてしまいます。
ただ、予選ではどのマシンも同じタイミングでタイム計測を開始するので、今日ほど難しい状態にはならないと考えています」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(4-7番手)

「まずまずの金曜だったと思います。
ショートランとロングランに取り組み、特に問題なく多くのラップを周回することができました。
ショートランのすべてに満足できているわけではありませんが、それでも今日はいい仕事ができたと感じています。
本当に重要になってくる明日以降のセッションに向けて、改善のための作業を続けていきます」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(6-4番手)

「今日は今シーズンで最高の金曜になりました。
午前が6位、午後が4位という結果で、マシンの感触も非常によかったです。
プッシュできましたし、いくつかのいいラップを走ることもできました。
残念ながらロングランを行っていたFP2の終盤にダンパーに小さな問題が発生し、若干早くセッションを切り上げることになりましたが、全体としては今日はいい一日になりました。
モンツァ用の低ダウンフォース仕様のマシンはうまく機能していますが、さらなる改善の余地も感じています。
エンジンモードの規制によりいくつかのサプライズがあるかもしれませんが、どうなるか見てみたいと思います。
タイムは非常に接戦で、予選もスリップストリームに入るために、各車が列をなす形になると思うので、ミスのない形でのセッションを進める必要があります」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のイタリアGP初日は、FP1でのフェルスタッペン選手のコースアウトはあったのものの、PUとしては問題なく順調にプログラムを消化することができました。
まだ初日とはいえ、特にホームレースとなるSATは地元で2台がよいポジションにつけており、いい形でスタートが切れたと思います。
今週末から、予選と決勝で同一のPUモードを使用する規制が適用となるため、PUとして今日のプラクティスセッションはその設定確認のため若干通常と異なるプログラムで走行しました。
今日集めたデータをもとに、ここから予選と決勝で使用するモードの詳細を煮詰め最適化を進めます。
明日の予選以降は、われわれにとってこれまで経験したことのない形での運用となります。
パフォーマンスと信頼性のベストバランスを取りながら、週末を戦っていければと考えています」

提供:本田技研工業(株)

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ルノーF1チーム、来季は『アルピーヌ』ブランドか

Alpine WEC Car
現在リカルド&オコンを擁してF1に参戦するルノーのワークスチームだが、2021年シーズンからは『アルピーヌ』ブランドの名前での参戦になるかも知れない。
これはフランスの一部メディアが伝えたもので、それによれば新しくルノー・グループのCEO(最高経営責任者)に就いたルカ・デメオ/CEO氏の構想によるものという。

同氏はルノー・グループをルノー、アルピーヌ、ダシア、そして新モビリティの4つの部門に分け、それぞれ競わせる考えとのこと。
その一環としてF1活動をこれまでのルノー主体のものから歴史的によりスポーツ性のスピリットを持ったアルピーヌの名前を前面に押し出す考えのようだ。

アルピーヌは元々独立したフランスのスポーツカー・メーカーだが、当初からルノーのレース部門を担ってきた経緯がある。
また完全にルノーの傘下となった現在は、WEC(世界耐久選手権)のLMP2部門に参戦中だ。

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2020/09/04

イタリアGPフリー2回目、メルセデスAMG勢は安泰

Monza Circuit (C)Pirelli Motorsport
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9月04日(金)15時(日本時間:22時)からモンツァ・サーキットを舞台に2020年F1第8戦イタリアGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は引き続き晴れ、セッション開始時の気温は26度、路面温度43度まで上昇、コースはドライコンディションとなっている。

午前のセッションでクラッシュしたフェルスタッペン(レッドブル)のマシンは、いったんコースに復帰したものの、不具合があったか、またガレージでの作業が行われている。
最初のアタックを終え、ハミルトン&ボタスのメルセデスAMG勢がトップ、これに復帰したフェルスタッペン(レッドブル)と好調ガスリー(アルファタウリ)が続いた。
後半は各車ロングランが多くタイスム短縮はなかったが、ピット作業で長くノータイムだったノリス(マクラーレン)が3番手に食い込む走りをみせた。

結果、このセッションでの順位はハミルトン(メルセデス)、ボタス(メルセデス)、ノリス(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)、フェルスタッペン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、クビアト(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、ペレス(レーシング・ポイント)というトップ10に。
ベッテル(フェラーリ)は辛うじて12番手、コース外に出てタイム抹消もあったアルボン(レッドブル)は14番手だった。

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フリー1回目、フェルスタッペン(レッドブル)クラッシュ

Monza Circuit (C)Pirelli Motorsport
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9月04日(金)11時(日本時間:18時)からモンツァ・サーキットを舞台に2020年F1第8戦イタリアGPのフリー走行1回目セッションが無観客のなか始められた。

天候は予報通り晴れ、セッション開始時の気温は23度、路面温度31度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回も5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という前戦と同じ中間の部類に位置する3種のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおこのセッション、ウィリアムズ・チームはラッセルに換えてリザーブドライバーであるロイ・ニッサニー(25歳:イスラエル)を起用している。

90分の残り53分を過ぎた頃、フェルスタッペン(レッドブル)が突然コントロールを失いコースアウトしてクラッシュ。
フロントウィングを破損させるアクシデントでセッションは一時赤旗中断となったが、幸い大事に至らずフェルスタッペンは自力でピットに戻っている。

トップはボタス(メルセデス)の1'20.703。
0.245秒差の2番手にハミルトン(メルセデス)、これにアルボン(レッドブル)、クビアト(アルファタウリ)、フェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(アルファタウリ)とホンダ・パワー勢が続き、以下ペレス(レーシング・ポイント)、ノリス(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、サインツ(マクラーレン)と続いた。
フェラーリ勢はルクレール11番手、ベッテルは19番手。
なおウィリアムズのニッサニーは18番手と健闘した。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

イタリアGPフリー走行1回目の結果はこちら
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イタリアGPのスチュワードにトム・クリステンセン氏

Tom Kristensen (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるイタリアGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元スポーツカー・ドライバーのトム・クリステンセン氏(53歳:デンマーク)を起用することを明らかにした。
クリステンセン氏がスチュワードを務めるのは昨年の日本GP以来で自身通算22回目ということになる。

同氏はテストの経験は豊富だがF1レース出場はなし。
1993年には全日本F3選手権でチャンピオン、またスポーツカーレース界ではALMSチャンピオンや、ルマン24時間レースでは史上最多となる通算9回もの総合優勝を遂げ、2013年にはFIA世界耐久選手権タイトルを獲得している。
WMSC(世界モータースポーツ評議会)のメンバーでもある。

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ウィリアムズ、ロイ・ニッサニーを再びフリー走行に

Roy Nissany (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは今週末行われるイタリアGPのフリー走行1回目セッションに、今シーズン同チームのテストドライバーに指名されているロイ・ニッサニー(25歳:イスラエル)を起用することを明らかにした。

かつてザウバー・チームでもテスト走行の経験があるニッサニーは昨年末のアブダビ合同テストでもウィリアムズ・チームでテストをしているが、グランプリウィーク公式セッションでの起用はスペインGPでも行われているので2度目ということになる。

イスラエル出身のドライバーは珍しいが、ニッサニーの父親チャノック氏もミナルディ・チームで金曜フリー走行に出走経験を持つ。

なおマシンはまだどちらのものになるか明らかでない。

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ウィリアムズ、イタリアGPを最後に家族経営と訣別

Claire Williams & Frank Williams (C)Williams F1
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3日(木)、ウィリアムズ・チームは公式リリースを発表、クレア・ウィリアムズ副代表らチーム運営にみあたっていたウィリアムズ・ファミリーが今週のイタリアGPを最後にチーム運営から手を引き、チームは新しい体制に移行することを明らかにした。

それによれば来週からのチーム運営は新たにオーナーとなった『ドリルトン・キャピタル』の手に委ねられることとなり、そのための新しい3人のメンバーが同時に発表されている。
先週、チームの株式売却が明らかとなった際には、当面これまでのチーム運営が継続されるとしていたが、早くもこれが覆されたこととなり、いみじくもF1の冷徹な力学が露呈された形となった。

チームの創始者フランク・ウィリアムズ氏の令嬢でもあるクレアさんはリリースの中で、あらためてチームの役職から退くことを告げたうえで、「できることであれば将来に至るまで長く在職し、ウィリアムズファミリーのレガシーを次の世代まで守りたいと思っていた」と、無念の胸の内を吐露した。

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イタリアGPの週末、3日間とも晴れの見込み

Monza Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週モンツァ・サーキットで行われる2020年F1第8戦イタリアGPの舞台地であるロンバルディア州地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースの日曜日ともに概ね晴れで雨になる心配はないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
9月04日(金) フリー走行 晴れ 17- 26度 10%
9月05日(土) 公式予選 晴れ 17- 29度 10%
9月06日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 17- 28度 10%

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2021年オーストラリアGPに新たな開催地が名乗り

Bend Motorsport Park (C)Bend Motorsport Park
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オーストラリア中央南部に位置する南オーストラリア州が、2021年のF1オーストラリアGP代替開催の候補に名乗りを挙げたことがわかった。

オーストラリアでは1996年から開幕戦としてビクトリア州のアルバートパークを舞台にグランプリが行われているが、新型コロナウイルスの影響で今年のイベントは中止。
さらに州政府は少なくとも2021年の2月まですべての移動を禁止する封鎖措置を採っている。
このためこれまで通りに来年も開幕戦としてグランプリを行うのは事実上不可能とみられているからだ。

そこで南オーストラリア州が候補としているのが州都であるアデレードの南東に位置するテーレム・ベンドという町にある2018年開設の『ベンド・モータースポーツ・パーク』という常設サーキット。

同州知事はサーキットの設備に問題はないと自負するが、まだグランプリ開催に必要な『グレード1』ライセンスをFIA(国際自動車連盟)から取得したという情報はない。

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2020/09/03

FIAディレクター、アルファロメオのタイヤ脱落を重視

Antonio Giovinazzi (C)Pirelli Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)のF1レースディレクターであるマイケル・マシ氏は、ベルギーGP決勝レース中に起きたジョビナッツィ(アルファロメオ)のアクシデントでリヤタイヤが脱落したことについて、さらに事故状況の調査を進めていることを明らかにした。

F1マシンはレギュレーションにより万一クラッシュした際にもホイールがマシンから脱落することのないようデザーと呼ばれる装置でシャシーと繋がれることになっている。
しかし今回はジョビナッツィの左リヤタイヤがサスペンションパーツを付けたまま外れ、後続のマシンを直撃するというあわやの惨事を引き起こしたもの。

マシ氏は「現場を調査することができなかったのでまだ正確な分析はできていないが、早急に解明してもし必要なら改善を指示するし、またマシンに不備等があったとすればその責任を問わなければならない」と、言及した。

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コロナ禍でスーパーライセンス発給規定見直しも

FIA
F1チャンピオンシップに参戦するにはFIA(国際自動車連盟)が発給する『スーパーライセンス』の取得が義務付けられているが、ここに来て規定の再検討が議題に上がっていることがわかった。

というのも、従来スーパーライセンス発給の対象とされたシリーズの中には新型コロナウイルスの影響で中止や延期になったものがあったり、また日本などで行われるシリーズではコロナ禍による入国制限があって実質的に外国人選手の参戦が制限されてしまうという事実も発生しているからだ。
このためFIAはシリーズ間の価値が相対的に変化することのないよう、ポイント・システムの見直しも含め検討を始めているという。

なお日本人ドライバーで現在最もスーパーライセンス発給に近いのはホンダとアルファタウリの育成ドライバーである角田裕毅(20歳)で、すでにシーズン終了後に行われるアブダビ合同テストへの起用が確実とみられている。
もし角田のF1昇格が決まれば、元ザウバー等の小林可夢偉以来、7年ぶりということになる。

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来季のシーズン前テストはさらに日程短縮も

Barcelona Test Scene (C)Scuderia Alfatauri
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年々日程の短縮が進められてきた『シーズン前テスト』について、2021年はさらにわずか3日間まで短縮される可能性が出て来た。

これはドイツの専門誌『アウトモーター・ウント・スポルト』が報じたもの。
それによればその理由として2021年のマシンは基本的に今季のものが継続されること、そして今シーズンのF1を狂わせた新型コロナウイルスの影響も考慮されるためという。

開催地としては恒例のバルセロナ・サーキット(スペイン)が有力とされるものの、来季バーレーンGPが開幕戦となれば、ロジスティクス(物流)のことも考慮されバーレーン国際サーキットになる可能性があるとのことだ。

ちなみに今年のシーズン前テストは6日間、かつては8日間に渡って行われたこともあり、マシン開発だけでなく新人ドライバーのトレーニングの場としても貢献してきた経緯がある。

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ビノット代表(フェラーリ)、予選モード禁止に期待も

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今季戦闘力不足に喘ぐフェラーリ・チームだが、今週のイタリアGPから禁止が決まったいわゆる「パーティモード」と呼ばれるPU(パワーユニット)予選モードについて、フェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表は「勢力図に変化が起きるかも知れない」と、期待を寄せた。

これは、これまで予選のアタック時に特別なパワーが得られるよう燃料供給や回生エネルギーなどのフログラムを変更していたことについて、FIA(国際自動車連盟)はレギュレーションにそぐわないとして今週から予選やレースで同一スペックのものにするよう通達を出したもの。

ただこれを行ってもF1パワーユニットの勢力図に変化は起きないとの見方も強い。
ルノー製パワーユニットの開発にメルセデスが関与したとの驚きの噂が流れる中、先のベルギーGPで見えたエンジン別の序列を付けるならば、王者メルセデスに次いではホンダ、これに匹敵しそうなルノー、そして最下位にフェラーリということになっていて、同代表がこの変更に縋らざるを得ない気持ちは理解できそうだ。
ちなみにベルギーGPで予選Q1落ちを喫した5台のうち、4台がフェラーリ・パワーだった。

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2020/09/02

追い込まれる、ルノー・スポール側の原因釈明

Carlos Sainz (C)McLaren Group
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マクラーレン・チームの発表では、ベルギーGP決勝レースのスタート前に起きたカルロス・サインツのトラブルは当初「ターボなど排気系のコンポーネンツ」など補機関連にあるとされていたが、サインツ自身が「エンジン本体が壊れた」と口にしたことにより、波紋を呼んでいる。

同チームのアンドレアス・ザイドル代表は、「真の原因はエンジン・サプライヤーであるルノーによる解析を待たなければならないが、これが明確にされなければ果たして修復が可能なのか、それとも新しいパワーユニットへの交換が避けられないのか判断が下せない」と、堅い表情。

これに対してルノー側のシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは、「原因がエンジン本体にあるのかどうか、まだ究明はなされていない」と、慎重な姿勢を崩していないものの、タイトなスケジュールの中、供給元であるルノー・スポールでもこれを認めざるを得ない状況となりつつあるようだ。

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今季初、ウィリアムズが最速ピットストップタイム

Pitstop Image (C)Williams F1
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今回のベルギーGP決勝レースで最速のピットストップタイムを記録したのはウィリアムズ・チームだったことがわかった。

これはアクシデントによりセーフティカーが導入された10周目、ウィリアムズ・チームがニコラス・ラティフィに対して行ったので、2.37秒というもの。
同チームとしては平凡的なタイムだったが、レッドブル・レーシングを上回っての最速タイムは今シーズン初ということになる。
2番手はハミルトンのメルセデスで、最速常連のレッドブル(アルボン&フェルスタッペン)は3-4番手タイムに留まった。

なお皮肉なことに、アクシデントはラティフィのチームメイト、ラッセルが巻き込まれたクラッシュによるものだった。

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ルクレール(フェラーリ)、「イタリアGPでの苦戦覚悟」

2019 Italia GP (C)Ferrari S.p.A
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跳ね馬チームの熱烈な支持者であるティフォシのホームとされるイタリアGPだが、今年は一転厳しい状況に立たされているようだ。

モンツァと似たような状況といわれる先週のスパフランコルシャンでフェラーリ・エースのベッテルは入賞圏外の13位止まり。
チームメイトであるルクレールも同様(14位)の結果に留まっている。

これについてそのクレールは、「スパで走らないクルマはモンツァだって同様だよね。
こんな状態でホームグランプリを迎えるなんて、最悪さ。
なんて言ったらいいのかはわからないし、言うべきでないのかも知れないけれど、ほんとうに恥ずかしいと思っているよ、この状況は。
おそらくイタリアGPでもまた同じ見苦しい走りが繰り返されるんだろう」

昨年のイタリアGP、そのルクレールはみごとなポールTOウィンを飾っていた。

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2020/09/01

クラッシュのラッセル(ウィリアムズ)、「ハローに感謝」

George Russell (C)Williams F1
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ベルギーGP決勝レースの10周目、突然コントロールを失ったジョビナッツィ(アルファロメオ)のマシンは、激しくガードレールにクラッシュしたマシンはコースに跳ね返ると共にサスペンションが付いたままのフロントタイヤは直後を走っていたラッセル(ウィリアムズ)のマシンを直撃する二次被害を誘発した。

これについて事故の犠牲者となったラッセルは、次のようにその時の状況を語った。
「突然のことでほんとうに驚いたよ。
右にはジョビナッツィのマシンがあったし、左からは巨大な落下物が宙を飛んできた。
もうどうしようもない状況だつたけれど、身体が勝手に反射したんだね。
彼が無事だったことに胸をなで下ろしているのと同時に、僕自身についても幸運だったと感じている。
まさにハロー(頭部保護装置)のお陰だよ」

事故についてはその原因を作ったジョビナッツィが「ラッセルのレースをブチ壊してしまい、彼にはほんとうに申し訳なく思っている」と、詫びた。

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サインツ(マクラーレン)、禁句の「リタイヤ原因」

Carlos Sainz (C)McLaren Group
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マクラーレン・チームのカルロス・サインツが、禁句のリタイヤ原因を口にしたと話題になっている。

それによれば、先のベルギーGPで7番グリッドを獲得したサインツは、ルーチン通り決勝レース前のレコノサンスラップにコースイン。
しかしマシントラブルを訴えてガレージへと戻り、結局そのままレースには戻れず不名誉なリタイヤ第1号となったもの。

トラブルの原因についてはエクゾースト系のものと発表されたが、これについてサインツ自身が言及、「彼ら(ルノー)は僕にほんとうのことを言わせなかった」とし、真の原因が他にあったことをほのめかした。
サインツの地元であるスペインのテレビ局『モビスター』は、サインツがトラブルについてルノー製パワーユニット本体であったことを示唆したと報じている。

なおルノーによるエンジン供給は今季限り、来シーズンからはかつて黄金時代を築いたメルセデスと再びタッグを組むことがすでに決まっている。

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ガスリー(アルファタウリ)、「楽しんだ上にご褒美」

Pierre Gasly (C)Scuderia Alfatauri
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他とは異なるレース戦略から、一時は最後尾まで順位を落としながらも、最後は8位でチェッカーフラッグを受けたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーには、レース後この日最も印象的な走りを見せたドライバーに贈られる『ドライバー・オブ・ザ・デー』受賞者にに選ばれた。

「今日のレースはユベール(追悼:アントワーヌ)のことがあったから、特別な想いで走った。
彼のためにもしっかりと戦い抜きたいと、ね。
僕はライバルとは異なるタイヤ戦略を採ったので終始オーバーテイクバトルで楽しかったよ。
一時は最後尾だったことを考えると8位というのは望外のリザルト。
楽しんだうえに『ドライバー・オブ・ザ・デー』のご褒美だもの、もう大感激だよ。
投票してくれたすべての人に心から感謝したい」と、顔をほころばせた。

アルファタウリの全得点20ポイントのうち、ここまでガスリーが一人で18ポイントを稼いでいる。

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