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2020年8月

2020/08/31

ポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトン、ミディアム – ハードの1ストップ戦略で圧勝 (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 ベルギーグランプリ 決勝
2020年8月30日、スパ・フランコルシャン

キーポイント
• メルセデスのルイス・ハミルトンが、ポールトゥウィンでベルギーグランプリを制しました。ハミルトンは、セーフティーカー導入周回中の11周目にイエロー・ミディアムからホワイト・ハードへ交換する1ストップ戦略を採りました。表彰台のドライバーたちは、皆同じ戦略を実行しました。
• セーフティーカーが戦略に大きな影響を及ぼしました。2名を除く全ドライバーが、セーフティーカー導入周回中にピットストップを行いました。レッドブルのアレックス・アルボンは、ハードではなくミディアムタイヤへ交換しました。
• セーフティーカー導入周回中にピットストップを行わなかったのは、アルファタウリのピエール・ガスリーとレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスでした。ガスリーは、ただ一人スタート時にハードタイヤを装着していました。12番グリッドからスタートしたガスリーは、26周目にミディアムへ交換する戦略で8位を獲得しました。ペレスは、18周目にレッド・ソフトへ交換し、ポイント圏内でフィニッシュしました。
• トップ4の順位は、スターティンググリッドの順位と同じでした。また、トップ10中の8名が、セーフティーカー導入周回中にピットストップを行った1ストッパーでした。
• 2ストッパーは、フェラーリのシャルル・ルクレール、ウィリアムズのニコラス・ラティフィ、ハースのケビン・マグヌッセンの3名のみでした。
• 雨の予報もありましたが、スタートからフィニッシュまでドライコンディションが継続しました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: アルボン、ガスリー、ルクレール、ラティフィ、マグヌッセン以外のドライバーがファイナルスティントで使用しました。セーフティーカー導入周回中にハードへ交換した大半のドライバーが33周のスティントを走行しました。この中で、ルノーのダニエル・リカルドは、ファイナルラップでファステストラップを記録しました。
• ミディアム C3: 予選Q2をミディアムで通過したトップ3のドライバーを始めとして、多くのドライバーがミディアムでスタートしました。アルボンは、ミディアムで33周を走行しました。
• ソフト C4: セルジオ・ペレスが、長いオープニングスティントをソフトで走行しました。ペレスは、セーフティーカー導入周回中にピットストップを行いませんでした。昨年持ち込まれなかったこのコンパウンドは、一貫した走行性能を示しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「セーフティーカーが大半のドライバーに影響を及ぼしたレースとなり、彼らは、想定よりも長いファイナルスティントをハードで走行することを強いられました。これによって、特にレース終盤、非常に厳しいトラック上でのタイヤマネジメントが不可欠となりました。しかしながら、ドライバーたちはタイヤを完璧にマネージしました。また、異なる戦略的アプローチを採ったドライバーも見られました。ピエール・ガスリーは、ハード – ミディアムと繋ぐユニークな戦略で素晴らしいペースを示しました。セルジオ・ペレスは、ガスリー同様セーフティーカー導入周回中にピットストップを行わない独自の戦略にトライしました。全3種類のコンパウンドは、重要な役割を演じ、シーズン中屈指のタイヤに厳しいサーキットである、ここスパのコンディションに良く適応していました。」

ピレリジャパンプレスリリース

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(8/30)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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スパ・フランコルシャンで行われたベルギーGPの決勝レースで、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが3位に入り、6戦連続の表彰台を獲得しました。

Aston Martin Red Bull Racingは、ミディアムタイヤを履いたフェルスタッペンが3番手、ソフトタイヤのアレクサンダー・アルボンが5番手からスタート。
フェルスタッペンはオープニングラップでダニエル・リカルド(ルノー)と激しく競り合い、3番手をキープしましたが、アルボンは1つポジションを落として6番手でレースを展開することとなりました。

Scuderia AlphaTauri Hondaは、グリッド上で唯一ハードタイヤを選択したピエール・ガスリーが好調なペースを見せ、序盤で8番手までポジションアップ。
ミディアムタイヤを履いたダニール・クビアトは12番手でレースを進めました。

11周目にアントニオ・ジョヴィナッツィ(アルファロメオ)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が相次いで激しいクラッシュを喫します。
両ドライバーとも自力でマシンを降りることができましたが、レースはセーフティカーが導入されます。
セーフティカー走行は15周目まで続き、この間にガスリーとセルジオ・ペレス(レーシングポイント)を除く全車がピットインしてタイヤを交換しました。

これによって、ガスリーは4番手までポジションを上げます。
フェルスタッペンは3番手を守り、アルボンはエステバン・オコン(ルノー)の前に出てレースを再開。
クビアトもトップ10圏内までポジションを上げることができました。

その後、フェルスタッペンは前方のバルテリ・ボッタス(メルセデス)にプレッシャーをかけるべくプッシュしますが、レース終盤にかけてタイヤの摩耗を抑える必要が出てきたため、ポジションを守る走りへと切り替えて3位でフィニッシュ。
アルボンもタイヤをいたわりながらポジションを守っていましたが、最終ラップでオコンにオーバーテイクを許し、6位でのチェッカーフラッグを受けました。

ガスリーは、残り17周となったところでピットインし、16番手でコースへと戻ると、そこからポイント獲得を目指して猛烈な追い上げを開始。
36周目にはクビアトの後方の11番手までポジションを上げると、クビアトはペースで上回るガスリーを前へ出します。
ガスリーはさらに2台のレーシングポイント勢をパスして、8位でフィニッシュ。このレースの“ドライバー・オブ・ザ・デイ”に選出されました。

Hondaパワーユニット勢は3台がポイントを獲得。
次戦は1週間後、イタリア・モンツァへ舞台を移し、さらなる高速サーキットでの戦いが繰り広げられます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 3位)

「このコースは大好きですが、僕のレースはあまりエキサイティングな展開にはなりませんでした。
バトルも多くなく、自分のレースをして最善の結果を持ち帰ろうと取り組みました。
ミディアムタイヤではそこまでグリップがなく、ハードタイヤに交換してからバルテリ(ボッタス)にプレッシャーをかけようとしましたが、彼はペースを上げるように指示されてギャップを築いてしまったので、孤独なレースとなりました。
僕の前方では大きな動きもなく、残念ながらタイヤの摩耗も大きかったので、あまりプッシュすることができませんでした。
レース終盤にはフロントからバイブレーションを感じたので、タイヤマネジメントに集中せざるを得ず、リスクを冒さずに完走を目指しました。
全体的には、いいレースウイークになりましたし、マシンのバランスもいいので、満足しています。
3位になるためにここにいるわけではないですし、もっと上を目指していますが、今回も表彰台に立ててよかったです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 6位)

「何をしても難しい状況で、フラストレーションの溜まるレースでした。
レース前から、ルノー勢はダウンフォースを低くして最高速が速いので、オーバーテイクが難しいと分かっていたのですが、それを実際のレースで証明する形になってしまいました。
ソフトタイヤでのスタートはなかなかいいと感じていましたし、ピットクルーが素晴らしい作業をしてくれて、オコン選手の前に出ることもできました。
ミディアムタイヤでここまでデグラデーションが大きいとは思っていなかったのですが、もしかしたらタイヤ選択が正しくなかったのかもしれません。
できる限りのプッシュをしてオーバーテイクを試みましたが、タイヤが終わってしまいました。
モンツァのことを考える前に、まずはこれを振り返ってみます。
ただ、チャンピオンシップで4位にポジションが上がったのはいいことですし、前進していることの証でもあると思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝11位)

「今日は正しい戦略を採れなかったと思うので、しっかりと振り返ります。
レース前には判断がつかなかったので、僕らは2台で戦略を分けたのですが、不運にも僕が機能しないほうの戦略となりました。
硬めのタイヤでスタートできればもっといい結果が出せたと思いますし、スパのようなコースでは古いタイヤでペースを維持するのが難しいのですが、今日はレース中常に間違ったタイミングとポジションだったように感じました」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝 8位)

「アントワーヌ(ユベール選手)のことがあったので、好結果を目指した重要な日でした。
僕らは、ほかのマシンと異なる戦略を採り、ハードタイヤでスタートすることを決めましたが、それが予想よりもうまくいき、何台ものマシンをオーバーテイクすることができました。
ペレス選手をパスしたときは特に激しいバトルでしたが、とても楽しめました。
スタートから20周までにセーフティカーが出てしまうと致命的だと思っていましたが、不運にもそういう展開になり、ほかのマシンにピットストップをされてしまう形になりました。
それでもマシンはよくてペースがあったので、決してあきらめず、可能な限りハードにプッシュしました。
ピットストップを終えると、ほぼ最後尾というポジションで、中団でバトルをしなければなりませんでしたが、楽しんで走ることができて、8位という素晴らしい結果を手にしました。
セーフティカーによって20秒ほどタイムをロスしましたが、最終的には5位のオコンと7秒差だったので、今日は5位になれるポテンシャルがあったと思います。
前を行くマシンを抜いていくのは大仕事でしたが、それをやり遂げたのは素晴らしいことですし、この結果がとてもうれしいです。
ドライバー・オブ・ザ・デイを獲得できたこともよかったです。
投票してくれた皆さんに感謝しています。このパフォーマンスを、今後のレースでも発揮できるように頑張ります」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のベルギーGP決勝では、HondaのPUを積むマシン4台のうち3台が入賞し、われわれにとってまずまずの結果になりました。
フェルスタッペン選手は、終盤かなりタイヤの劣化が厳しい中でうまくペースをコントロールしながら、3位でフィニッシュ。
6戦連続となる表彰台を獲得してくれました。

チームメートのアルボン選手もトラフィックのある難しいコンディションの中で厳しいレースとなりましたが、6位入賞となりました。
しかし、最終周でポジションを落としたことに悔しさを感じています。
グリッド上で唯一ハードタイヤを履いてスタートしたScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、セーフティカー中にピットインせず、ほかのマシンとは異なる戦略を選択。
数々のオーバーテイクを見せ、8位入賞となりました。
レースを通して非常に力強い走りをしていたので、展開次第ではもう少し上の順位も狙えたのではと思っています。
クビアト選手も粘り強くレースを続けましたが、惜しくもポイント圏外の11位という形になりました。
次週からはイタリアでモンツァ、ムジェロの2連戦を迎えます。
PUモードの使用制限という新たな制約下で初めてのレースになりますので、十分にPUの使い方などのシミュレーションを行った上で戦いに臨みます」

提供:本田技研工業(株)

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トスカーナGP(ムジェロ)、初の観客入りレースへ

Mugello Gate (C)Ferrari S.p.A
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2週間後の9月13日(日)にムジェロ・サーキットで予定されているトスカーナGPが、今シーズン初となる観客を入れたグランプリになりそうだ。
それによれば地元自治体が9月以降、少数の観客に限定して入場を認めたというもの。

具体的には、全体で一日あたり2880枚のチケットに限定。
これをメインのグランドスタンドに1000枚、裏手に当たるマテラッシ・コーナーのスタンドに同じく1000枚、そしてフェラーリ・チーム1000回目のグランプリを記念して別途スクーデリア・フェラーリ・クラブに向けた880枚に分けて用意されるとのこと。

なお次戦モンツァ・サーキットでのイタリアGPについてはこれまで通り無観客レースが続けられる。

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波紋呼ぶ、F1候補生らの荒れた振る舞い

F2 Podium (C)Honda Racing
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F1傘下に位置するレース『FIA・F2選手権』のスパフランコルシャン戦がベルギーGPのサポートレースとして行われたが、決勝レースでは荒れたドライビングからペナルティを科せられる者が相次いだ。

レース序盤には松下信治とフェリペ・ドルゴビッチというチームメイトどうしが接触してコースアウト、クラッシュした松下は接触の責任を問われ3グリッド降格のペナルティが科せられた。

また優勝したニキータ・マゼピンは他車の進路妨害をしたとして5秒のタイム・ペナルティを科せられ、2位でフィニッシュした角田裕毅に勝利を奪われる結果となったが、この判定に不満を持ったとみられるマゼピンはゴール後、パルクフェルメに置かれた角田の2番順位ボードを蹴飛ばした。
これがオフィシャルに目撃され、マゼピンはさらに執行猶予付きの『5グリッド降格ペナルティ』が追加されるという異例の処分を受けた。

マゼピンもすでにウィリアムズ・チームなどで名前が挙がるF1の有力な候補生だが、FIAのレーススチュワードはこうした若者たちの振る舞いに厳しい目を向けている。

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2020/08/30

ベルギーGPはメルセデスAMG勢の1-2勝利に

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月30日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第7戦ベルギーGPの決勝レースがスパフランコルシャン・サーキットを舞台に行われた。
レコノサンスラップで予選7番手のサインツ(マクラーレン)がマシントラブル(ターボ関連か)を訴えてガレージに緊張が走った。
サインツは結局戻ったガレージでそのままマシンから降りてしまっいスタートできず。

11周目、ジョビナッツィ(アルファロメオ)がコントロールを失って激しくクラッシュ、脱落したタイイヤが当たったラッセル(ウィリアムズ)もクラッシュ、イエローコーション&セーフティカーになりガスリーとヘレスを除いた各車ピットストップを敢行。
コース上にはデブリ(破片)が散乱し、走りにくくなっている。
15周目にセーフティカーが外れてレース再開。
ルクレールがハイドロリック用のオイル補給のためピットストップ。

最後はタイヤを労わる余裕をみせたハミルトン(メルセデス)が危なげなく優勝。
前戦スペインGPに続く今季5勝目で5戦すべてポールTOウィン、自身通算89勝目を記録した。
2位ボタス(メルセデス)、3位フェルスタッペン(レッドブル)、4位リカルド(ルノー)。
ここまでは予選順位通りで、リカルドはさらに最終周にハミルトンからファステストラップを奪い取ってみせた。
5位オコン(ルノー)、6位アルボン(レッドブル)、7位ノリス(マクラーレン)、8位ガスリー(アルファタウリ)、9位ストロール(レーシング・ポイント)、10位ペレス(レーシング・ポイント)までが入賞。
以下、11位クビアト(アルファタウリ)、12位ライコネン(アルファロメオ)、13位ベッテル(フェラーリ)、14位ルクレール(フェラーリ)、15位グロージャン(ハース)、16位ラティフィ(ウィリアムズ)、17位マグヌッセン(ハース)までが完走。
リタイヤはクラッシュしたジョビナッツィ(アルファロメオ)とラッセル(ウィリアムズ)、そしてスタートできなかったサインツ(マクラーレン)の3台となった。

F1第8戦イタリアGPは続く来週、9月06(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今度はモンツァ・サーキットを舞台に全53周で行われる。

ベルギーGP決勝レースの結果はこちら
ベルギーGPの画像はこちら

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PPハミルトン(メルセデス)、「限界ギリギリだった」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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いずれもタイムが拮抗した中で行われた予選で、チームメイトでもある2番手のボタスに0.511秒もの大差を付けてポールを確定させたハミルトン(メルセデス)は、「会心の走りだった」と振り返った。

「長いF1キャリアの中で、こういうしびれるアタックは何回も経験してきたけれど、今日のQ3のラップはほぼ完璧なものだったと言える。
この素晴らしくチャレンジングなトラックで、まさに限界ギリギリなもラップだったよ。
アタックラップを大切なものにするため、トラフィックには注意した。
トラックのインプルーブ(改善)よりも、誰よりも早くコースインしてクリーンエアの中で走ることを心掛けたんだけど、これは間違いのない判断だったね」と、自讃。

ハミルトンはまた同日ガンで死去した黒人俳優チャドウィック・ボーズマンにも触れ、「この特別な日に……」と、言葉を詰まらせた。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(8/29)

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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本日はベルギーGPの予選が行われ、Aston Martin Red Bull Racingの2台が明日の決勝に向けてトップ5のスタートグリッドを確保しました。

予選Q1ではHonda PUを搭載する4台すべてがトップ10に入り、危なげなく予選Q2に進出。
予選Q3進出を目指しました。
Q2は非常に接戦となり、Scuderia AlphaTauri Hondaの2台はわずかな差でQ3進出を逃します。
ダニール・クビアトは10番手から0.008秒差の11番手、ピエール・ガスリーは0.023秒差の12番手でした。
しかしながら、タイヤを選択できるポジションからの決勝スタートとなり、戦略的にアドバンテージを持った形でレースを迎えます。

マックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンはQ3に進出。
最初のスティントでフェルスタッペンはフロントローに限りなく近いタイムで4番手、アルボンは5番手でした。
2回目のスティントではフェルスタッペンがポジションを上げて2番手から0.015秒差の3番手、アルボンは変わらず5番手でした。

フェルスタッペンは予選Q2でベストタイムを出したミディアムタイヤで決勝をスタートし、アルボンはフェルスタッペンの1列後方からソフトタイヤでスタートします。
しかし、決勝のスタート時に雨が降った場合には、タイヤ選択の影響が少なくなる可能性があります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「僕たちにとって難しいレースウイークになると思ってましたが、バルテリ(メルセデス)とは非常に僅差ですし、3番手はポジティブな予選結果だと思っています。
うまくラップをまとめましたが、トップとはまだ0.5秒差あります。
しかし、メルセデスに対しては今季で一番差を縮められていると思います。

予選では僕たちのマシンと相性がいいサーキットではないですが、この予選結果で決勝に臨めるのはとてもよかったですし明日のレースを楽しみにしています。
晴れと雨どちらがいいということはないですが、レース中に天気が変われば戦況に変化が出ると思います。
ここは予選で走ると素晴らしいトラックですし、例年決勝もエキサイティングなものになります。
天気によっては去年のホッケンハイムのような特別なレースになるかもしれません。
マシンバランスの向上には満足しています。
いいスタートを切り、メルセデスといい勝負をし、最大限の結果を出したいと思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 5位)

「5番手という結果には満足しています。
4番手も可能だったと思いますが、最後のスティントのターン1で小さなミスをしてしまい、タイムをロスしてしまいました。
あれがなければ4番手につけることも可能だったと思います。
ベストラップはQ2でまだ改善すべき点はありますが、ひとまず満足しています。

この週末はFP1のスタートからマシンの調子がよく、その状態が持続しています。
マシンに微調整をほどこし、それがいい結果につながっています。
一歩前進できましたし、さらに前進させることができればいいと思います。
明日の決勝はマックス(フェルスタッペン)とは異なる戦略で、ソフトタイヤでのスタートとなります。
このサーキットはターン1までの距離が短いので、スタートが重要になります。
明日の展開は分かりませんが、雨が降る可能性もあり、エキサイティングなレースになるでしょう」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選11位)

「予選では終始力強い走りができました。
マシンの状態も昨日から徐々によくなってきており、エンジニアたちとともにいい方向に調整ができているので、金曜日から土曜日にかけての進歩に満足しています。
明日はいいレースができると思うので、そのためにベストを尽くします。
決勝は長いレースになりますし、スパなので、天気に左右される可能性もあります。
雨になり、どんなことが起きてもライバルに負けないように、いい状態で走れるように最善を尽くします」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選12位)

「Q2では10番手のノリス(メルセデス)とわずか0.04秒差だったので、Q3進出を果たしたかったです。
最後のシケインをうまく攻略できずに、出口で失敗しました。
トラクションを失い0.1秒はロスしました。
しかし、決勝ではタイヤを選択できる位置からスタートします。
雨が多いノルマンディ出身の僕にとっては、明日は雨になるとうれしいです(笑)。
12番手からは上位も狙えると思っています。
中団は接戦になると思いますが、最大限プッシュして入賞を狙います。
できればタイヤ選択ができる中で最も前の11番手がよかったのですが、今日はダニール(クビアト)は速かったので、僕の努力が少し足りなかったと思っています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日の予選は、フェルスタッペン選手が2位に0.015秒という僅差で3番手、アルボン選手が5番手と、Aston Martin Red Bull Racingの2台揃って悪くない結果になりました。

Scuderia AlphaTauri Hondaの2台もプラクティスからいい走りをみせ、Q1を非常によいポジションで通過しました。
Q3進出を期待していましたが、結果としてはクビアト選手が11番手、ガスリー選手が12番手と、Q2通過に0.1秒弱届かず惜しくもQ3進出を逃しました。
しかしながら、2台ともに自由にタイヤを選択してレースをスタートできることはアドバンテージになりますので、この結果をポジティブに捕らえています。
PUとしては、次戦のモンツァからは予選モードが使えなくなりますので、今日が予選用のスペシャルモードを使った最後の予選になりました。
そのなかでも、前日に続き問題のない一日になりました。

明日は4台が入賞を狙える位置からのレースになります。
スパウェザーと呼ばれるレース中の雨など、状況変化に確実に対応してチャンスをものにできるよう、万全の準備で臨みます」

提供:本田技研工業(株)

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角田裕毅、F2スパ戦で2勝目、ランキング3位に

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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F1ステップアップを目標に『FIA・F2選手権』に参戦中の角田裕毅(20歳)が、F1ベルギーGPのサポートレースとして行われたスパフランコルシャン戦でポールポジションから優勝、今季2勝目を飾ると共にシリーズ・ランキングでも3位に浮上、念願のF1スーパーライセンス獲得をさらに現実のものに近づけた。

レースはやはりF1候補生のニキータ・マゼピン(ロシア)がトップでチェッカーフラッグを受けたが、進路妨害の違反を問われ、5秒のタイムペナルティが科せられたため2位フィニッシュの角田が繰り上がったという。

なおホンダ&アルファタウリの育成ドライバーでもある角田には、すでにシーズン終了後に行われるアブダビ合同テストへの起用が伝えられている。

F2スパフランコルシャン戦の結果はこちら

【参考】(Rd.13/16)

1. カラム・アイロット(GBR) 122ポイント
2. ロバート・シュバルツマン(RUS) 115ポイント
3. 角田 裕毅(JPN) 111ポイント
4. ミック・シューマッハ(GER) 94ポイント
5. ニキータ・マゼピン(RUS) 93ポイント
6. クリスチャン・ルンガー(DEN) 87ポイント
6. チョウ・グアンユー(CHI) 82ポイント
       ・
12. 松下 信治(JPN) 42ポイント
       ・

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ウィリアムズ・チーム買収にエクレストン氏の影

Wiliams Motorhome (C)Williams F1
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1975年にF1初参戦という歴史あるウィリアムズ・チームだが、かねてからの財政難に加え昨今の成績不振が加わり、ついに身売り(株式売却)に追い込まれることとなった。
新しくオーナーとなったのは、アメリカの投資会社である『ドリルトン・キャピタル』と発表されている。
ところがこれについてフィンランドの『イルタ・サノマット』紙が、「背景にはかつてのF1総帥バーニー・エクレストン氏が関与している」との説を報じて注目されている。

というのも、実際にウィリアムズ・チーム買収に当たったのはドリルトン・キャピタルの子会社とされる『BCE』という名前の正体不明企業なのだという。
このBCEという名前について、イルタ・サノマットはエクレストン氏の正式名である『Bernard Charles Ecclestone』(バーナード・チャールズ・エクレストン)の頭文字であると解析したもの。
同氏には以前からF1からウィリアムズの名前が消えることに強い懸念を示してきた経緯があり、何らかの関与があるのかも知れない。

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2020/08/29

ベルギーGP予選、ハミルトンが連続ポール獲得

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月29日(土)15時(日本時間:22時)からスパフランコルシャン・サーキットを舞台に2020年F1第7戦ベルギーGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

Q3最初のアタックではハミルトンだけがただ1分41秒台に入れてトップに。
これにボタス、リカルド、フェルスタッペン、アルボンと続いた。

結局ポールポジションははさらにタイムを短縮したハミルトン(メルセデス)の手に。
前戦スペインに続く今季5回目のポールでここベルギーでは6回目、自身通算93回目の快挙となった。
2番手はチームメイトのボタス(メルセデス)で0.511秒差。
3番手フェルスタッペン(レッドブル)でボタスとはわずか0.015秒差だった。
4番手リカルド(ルノー)、5番手アルボン(レッドブル)、6番手オコン(ルノー)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手ペレス(レーシング・ポイント)、9番手ストロール(レーシング・ポイント)、10番手がノリス(マクラーレン)となった。
上位3台は決勝レースをミディアムタイヤで、他の7台はソフトタイヤでのスタートとなる。
ベルギーGP決勝レースは30日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全44周で行われる。

ベルギーGP公式予選の結果はこちら
ベルギーGPの画像はこちら

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予選Q2、フェラーリ勢揃って脱落

引き続きベルギーGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

 

1回目の走行でトップはやはりハミルトン(メルセデス)。
ラッセル(ウィリアムズ)はマシントラブルの模様でまだノータイム。
大奥が2度のアタックを終え、トップはハミルトン(メルセデス)で変わらず。
以下ボタス(メルセデス)、アルボン(レッドブル)、フェルスタッペン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、ストロール(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)、ペレス(レーシング・ポイント)、そしてノリス(マクラーレン)までがQ3進出。
1回目上位のメルセデスとフェルスタッペン3台はミディアムタイヤで記録したものだ。

 

ここでの敗退はクビアト(アルファタウリ)、ガスリー(アルファタウリ)、ルクレール(フェラーリ)、ベッテル(フェラーリ)、そしてラッセル(ウィリアムズ)の5台となった。

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予選Q1、フェラーリ勢からくもクリア

8月29日(土)15時(日本時間:22時)からスパフランコルシャン・サーキットを舞台に2020年F1第7戦ベルギーGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は曇り、セッション開始時の気温は16度、路面温度は24度、コースはドライコンディションとなっている。
ピッ作業で走り込みが足りないハースF1勢からコースイン。
まずトップに立ったのはやはりハミルトン&ボタスのメルセデスAMG勢。
これにリカルド(ルノー)、サインツ(マクラーレン)が続いた。

最終的にトップはやはりハミルトン(メルセデス)。
以下、ボタス(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、クビアト(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、アルボン(レッドブル)、オコン(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてルクレール&ベッテルまでがQ2進出を決めた。

ここでの敗退はライコネン(アルファロメオ)、グロージャン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラティフィ(ウィリアムズ)、最期にスピン、コースアウトしたマグヌッセン(ハース)の5台となった。

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ベルギーGPフリー3回目、オコン(ルノー)が2番手タイム

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月29日(土)12時(日本時間:19時)からスパフランコルシャン・サーキットを舞台に2020年F1第7戦ベルギーGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は14度、路面温度19度と低め、コースはドライコンディション、降水確率は20%となっている。

15分過ぎ、早くもコースの一部で雨粒が落ちてきたが、幸い雨は広がらず。
残り時間も8分を切ったあたりで再び各車一斉にコースイン、午後の予選を見据えソフトタイヤを履いてのタイムアタックとなった。

トップタイムはハミルトン(メルセデス)で1'43.255。
2番手にはオコン(ルノー)が1'43.485のタイムで飛び込んだ。
3番手ノリス(マクラーレン)、4番手アルボン(レッドブル)、5番手ボタス(メルセデス)、さらにフェルスタッペン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、ストロール(レーシング・ポイント)、サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)と続いた。
アルファタウリはガスリー11番手、クビアト12番手。
フェラーリ勢はここでも振るわず、ルクレール17番手、ベッテルに至っては最後尾の20番手に留まった。

ベルギーGPフリー走行3回目の結果はこちら
ベルギーGPの画像はこちら

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(8/28)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ベルギーGPが、伝統のスパ・フランコルシャンで開幕。
初日は、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンがトップタイムをマークし、Hondaパワーユニットを搭載するマシンは3台がトップ10入りする好調なスタートとなりました。

午前に行われたFP1では、フェルスタッペンが首位と0.081秒差の3番手となります。
チームメートのアレクサンダー・アルボンも6番手に。
Scuderia AlphaTauri Hondaのダニール・クビアトとピエール・ガスリーは、それぞれ11番手と12番手でしたが、4台とも首位と約1秒差圏内につけて最初のセッションを終えました。

FP2では、フェルスタッペンがダニエル・リカルド(ルノー)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を上回って首位でセッションを終え、アルボンはそれに続く4番手となります。
ガスリーも好タイムをマークし、フェルスタッペンと約0.8秒差の10番手。その約0.2秒差の12番手にクビアトとなりました。

4台合計で179周を走行し、貴重なデータを収集したHondaパワーユニット勢は、明日の予選、そして決勝に向けて着々と準備を進めています。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-1番手)

「マシンのフィーリングはいいと感じています。
まだ初日ではありますが、僕らとしてはポジティブな金曜日になりましたし、全体的に上々だと思います。
レーシングカーは、完璧な仕上がりというのはあり得ず、マシンの改善点やタイヤの扱いなど、常に上を目指すものなので、今夜はそれを見ていきます。

個人的な感想としては、メルセデスはまだマシンバランスにやや苦しんでいるようだったので、明日の彼らは強さを増してくると思います。
また、ロングランでも速さを見せていましたし、予選ではさらに速さを増す筈なので、ポール争いができるとは思っていません。
ただ、明日彼らにもう少し近づくことができれば、レースに向けてはいい兆候になる筈です。
週末の間にコンディションが変化しそうですが、今日はきちんとドライで走行できたことは大きく、いいベースができると思います。
スパで完璧なダウンフォースレベルを見つけるのは簡単ではありませんし、みんなさまざまなことを試していますが、僕らはいい感じをつかむことができているので、明日はそれを確実なものにしていきたいです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(6-4番手)

「今日は希望の持てる一日で、序盤のラップからマシンの感触はよかったです。
コーナーでのバランスがよく、正しい方向性に進めているのでうれしいです。
昨年、このチームに加入して初めてのレースがここスパでしたが、そのときの経験がかなり役立っていて、何が必要で、何が不要かといったことを理解してこのレースウイークに入ることができました。
まだフリー走行の段階なので、他のマシンがどうなのかを語ることは難しいです。
みんなエンジンモードや燃料搭載量を変えたり、最高速を重視したセッティングにしたりしていたので、明日どうなるか見ていきたいと思います。
タイム差は驚くほど接近しているので、マシンの向上を続けてできることを探していかなければなりませんが、明日も僅差になる筈です」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(11-12番手)

「上々の金曜日だったと思います。
普段通りの段取りで、なるべく多くの周回を走行できるように取り組みました。
今日はマシンをうまくまとめられたので、今夜は明日に向けてバランスを向上させるための作業ができる筈です。
それが予選でのQ3進出につながればと思います」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(12-10番手)

「トップ10に入って金曜日を終えられたのはいいことです。
しかし、まだマシンのバランスに完全に満足はできていませんし、まだ一番いいところを引き出せていないと感じています。
もっと向上できる筈なので、さらなるパフォーマンスを引き出すために、今夜もう少しやるべきことがあると思います。
これからすべてを解析して、今週末トップ10入りするために、マシンに適切な変更を加えていきたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「ベルギーGP初日の今日は、ガスリー選手がFP1でマシンの修復のため少々長くピットに留まる場面がありましたが、両チームともに予定していたプログラムを順調に消化し、HondaはPUの、チームは車体のセッティングを進めました。
幸いセッション中は雨にも降られず、週末に向けいいスタートを切ることができました。

われわれのライバルがどのようなプログラムで週末に向かっているのかは分かりませんし、まだ初日ではありますが、パフォーマンス面ではレースに向けてよい結果が得られたと思います。
まだまだ明日の予選、日曜のレースに向けて改善の余地がありますので、今日のセッションで収集したデータを分析し、最適化を進めます。
また、スパは天候が変わりやすいサーキットですので、天候の急変にも備えた準備を行っていきます」

提供:本田技研工業(株)

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アルファタウリ、角田裕毅をアブダビ合同テスト起用へ

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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アルファタウリ・ホンダは、シーズン最終戦後に行われる恒例のアブダビ合同テストに、日本のF2ドライバー角田裕毅(20歳)を起用することを明らかにした。
実現すれば角田にとって初のF1体験ということになる。

ホンダ及びアルファタウリ両陣営のジュニア育成ドライバーである角田は、今季カーリン・モータースポーツから『FIA・F2選手権』に参戦。
シルバーストーンで初勝利を記録するなどしてF1スーパーライセンス発給の目途になるランキング4位に位置、現在最もF1に近い日本人ドライバーとなっている。

今回ベルギーGPのサポートレースとして行われているスパフランコルシャン戦では今季2度目のポールポジションを獲得してその存在感をアピールしている。

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サクヒールGPは『アウタートラック』で

Bahrain Circuit Oval Image (C)BIC
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先に今季第16戦として開催が明らかとなったサクヒールGPは、以前から噂になっていた『アウタートラック』で行われることがわかった。

これは、複数あるバーレーン国際サーキットのコースアウトのうち、最も外周部分を使ったオーバルに近いもの。
これにより1周の距離はバーレーンGPの5.412キロから3.543キロとなり、周回数も87周という今シーズンのグランプリの中では最多のレースとなる。

なお同サーキットはこうした組み合わせについても予めFIA(国際自動車連盟)のライセンスを取得している。

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2020/08/28

フリー2回目はフェルスタッペン(レッドブル)が最速

Spa-Francorchamps (C)Pirelli Motorsport
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8月28日(金)15時(日本時間:22時)から引き続きスパフランコルシャン・サーキットを舞台に2020年F1第7戦ベルギーGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は16度、路面温度22度、コースはドライコンディションとなっている。

ハースF1の2台はフェラーリ製パワーユニットの交換で前半部分を共にガレージで過ごした。
後半になって、リカルド(ルノー)のマシンがハイドロリック系のトラブルでストップ、バーチャル・セーフティカーに。
また終了間際、コース上にデブリ(破片)があるとしてセッションは一時赤旗中断とされた。

ここでトップとなったのはレッドブルのフェルスタッペン。
2番手にリカルド(ルノー)、以下ハミルトン(メルセデス)、アルボン(レッドブル)、ペレス(レーシング・ポイント)、ボタス(メルセデス)、ノリス(マクラーレン)、オコン(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、そしてガスリー(アルファタウリ)までがトップ10。
クビアト(アルファタウリ)は12番手、フェラーリ勢はルクレール15番手、ベッテル17番手で、カスタマー・ユーザーのアルファロメオのジョビナッツィ&ライコネンにも先を越される始末となった。

ベルギーGPフリー走行2回目の結果はこちら
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フリー1回目は今日が誕生日のボタス(メルセデス)最速

Spa-Francorchamps (C)Pirelli Motorsport
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8月28日(金)11時(日本時間:18時)からスパフランコルシャン・サーキットを舞台に2020年F1第7戦ベルギーGPのフリー走行1回目セッションが無観客のなか始められた。

天候は曇り、セッション開始時の気温は16度、路面温度21度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。

90分間のセッションは特にアクシデント等もなく終了。
トップは今日が31歳誕生日のボタス(メルセデス)、2番手にチームメイトのハミルトン(メルセデス)が続いた。
以下フェルスタッペン(レッドブル)、ペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢、アルボン(レッドブル)、オコン(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、ノリス(マクラーレン)の順。
クビアト&ガスリーのアルファタウリ勢は11-12番手。
フェラーリのルクレール&ベッテルは14-15番手、マグヌッセン(ハース)、グロージャン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)らはノータイムだった。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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ベルギーGPからチーム人数の拡大が許可に

Renault Team Motorhome (C)Renault Sport F1
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F1は、今週末行われるベルギーGPから、パドックに入れるチームスタッフの最大人数をこれまでの80人から90人まで拡大することを認めた。
これによりモーターホーム設備の拡充が可能となることから、これまでスポンサーへのケータリングサービス等を中止していたチームも全面的ではないものの提供できるようになるという。

この制限は今シーズンの新型コロナウイルスの影響により行われていたものだが、チーム側の要望によりベルギーGPを前にWMSC(世界モータースポーツ評議会)で再検討されていたもの。

また第12戦のポルトガルGP(10月18日:アルガルベ)と第13戦のロマーニャGP(10月25日:イモラ)ではそれぞれ観客を入れてのグランプリ開催を要望しているが、こちらについてはまだ結論に達していない。

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ベルギーGPのスチュワードにジョニー・ハーバート氏

Johny Herbert/1999 Europe GP (C)Ex.Stewart Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる第7戦ベルギーGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元F1ドライバーであるジョニー・ハーバート氏(56歳:イギリス)を指名したことを明らかにした。

1989年にベネトンでF1デビューを果たしたハーバート氏は自身通算3勝を記録、日本では全日本F3000への参戦や1991年マツダ787Bによるルマン24時間レース総合優勝で馴染み深い。
かつては複数回に渡りスチュワードを務めたことがあるが、現在のシステムになってからは少なくとも2015年以降スチュワードに就任した記録はない。

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ライコネン、苦闘するベッテル(フェラーリ)に同情

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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期待通りの活躍がみせられていないセバスチャン・ベッテル゛フェラーリ・チーム内で孤立と伝えられていることについて、2018年まで同じチームメイトだったキミ・ライコネン(現アルファロメオ)が同情を示している。

「これまで報道されている通りとするならば、ベッテルは自身の不振によりチーム内の立場を悪くしているということになる。
でも、かつて同じチームで走った者として言うならば、彼が苦労しているのはそういうメンタルなものでなく、純粋にマシンの戦闘力不足にあると思うな。
期待した通りにマシンが応えてくれなくては誰だって戦績は残せない。
それはフェラーリに限らずどこのチームだって同じことだよ。
メディアはこのチームを面白おかしく書き立てるものだけれどね。
まずはいいマシンを用意すること、それこそがいまチームがすべきこと。
そこから問題は解決していくよ」

一方、チームは異なるがライコネン自身も別の立場で同じく苦しいシーズンを送っているのが実状だ。

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2020/08/27

ベルギーGPの週末、3日間とも一時雨の可能性

Spa-Francorchamps (C)Pirelli Motorsport
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今週スパフランコルシャン・サーキットで行われる2020年F1第7戦ベルギーGPの舞台地であるリエージュ州地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースの日曜日ともに曇り、一時雨になる可能性があるとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
8月28日(金) フリー走行 曇り一時雨 13- 17度 40%
8月29日(土) 公式予選 曇り一時雨 10- 17度 50%
8月30日(日) 決勝レース 曇り一時雨 8- 16度 70%

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レーシング・ポイント、「コピー規制されても影響ない」

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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今シーズン、大幅な戦闘力アップを果たしたレーシング・ポイントのマシン『RP20』について、パワーユニットの供給を受けるメルセデスの昨年マシン『W10』のコピーではないか、と騒動になった結果、来シーズンは関連するテクニカル・レギュレーションについて規制が掛けられる方向だ。

しかしこれについてレーシング・ポイントのオットマー・サフナウアー代表は「何も影響はない」と、あらためて強気の姿勢を示した。

「コヒー規制が掛かったとしても、それがわれわれのピジネスモデルに影響を及ぼすことはないだろう。
われわれのチームはライバルと比べ小規模だが、独立したコンストラクターとしてデザインや開発、エアロダイナミックスなど必要な分野には他に負けないだけの人材を配している。
逆に、ルールが明確化されれれば独立したわれわれの立場がより明確になる筈で歓迎する。
まったく何の問題もないよ」

しかしFIA(国際自動車連盟)はルノー・チームから提出されたブレーキダクトに関する抗議を受け、レーシング・ポイントに対し40万ユーロ(約5000万円)の罰金とコンストラクターズ・ポイントを15ポイント剥奪する処分を科している。

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フラビオ・ブリアトーレ氏、ウィルス感染か

F.Briatore & F.Alonso (C)Renault F1 UK
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新型コロナウイルスはF1の世界にも大きな影響を及ぼしているが、そんな中、元ルノー・チーム代表として辣腕を振るったフラビオ・ブリアトーレ氏(70歳:イタリア)が同ウィルスに感染、入院中であると報じられた。
それによれば同氏は現在イタリア北部ミラノのサン・ラッファエーレ病院に入院中でしかも容態が予断を許さないものであるとのこと。
早い回復が期待される。

ミハエル・シューマッハがF1で飛躍をみせたベネトン・チームに関わったことをきっかけにリジエ、ミナルディ、スーパーテックと渡り歩き、その後ルノー・チームではアロンソと共に両タイトルを複数獲得するなど一時代を築いてみせた。
ただその後いわゆる『クラッチトラブル』と呼ばれた不祥事に関わったことによりF1から追放処分を受けるなど不名誉な経験もした。

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2020/08/26

メルセデス、今度はリヤウィングに疑惑説

Mercedes W11 (C)Mercedes Motorsports
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今シーズンも他を圧倒する戦闘力をみせる王者メルセデスAMGチームだが、予選モードの禁止やレーシング・ポイントへの違法な技術移転などいくつもの疑惑の目が向けられている。

そこに今度はリヤウィングにも白羽の矢が立ったようだ。
それによればメルセデス『W11』のものは走行中風圧により規定以上のたわみが生じ、結果不当にエアロダイナミックス・アドバンテージを得ているのではないかというもの。
昨年のアゼルバイジャンGPではアルファロメオのマシンが同じ理由で予選失格となったことがある。

これについてメルセデスのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは「疑惑の指摘はまったく的外れ」と否定、一笑に付している。

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ヒュルケンバーグ、「次のF1はレースドライバーで」

Nico Hulkenberg (C)Renault Sport F1
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レーシング・ポイントのレースドライバーであるセルジオ・ペレスが新型コロナウイルスの陽性反応だったことを受け、イギリスGPなど2戦に代役として参戦したニコ・ヒュルケンバーグ(32歳:ドイツ)だが、今はすっかりそのポジションをストッフェル・バンドーンに譲った形だ。
70thアニバーサリーGPの予選では3番グリッドを獲得するなど相変わらずの存在感をみせたこのドイツ人は、母国メディアに次のように語っている。

「要請次第だけど、またリザーブドライバーの仕事に戻ることは多分ないと思うよ。
そんなにハプニングは起こらないだろうし。
ただ僕はこれまで10年もF1を戦ってきたのだから、前進する見通しのないまま後退(リザーブドライバー)するつもりはないんだ」と、レギュラードライバー復帰に意欲。

これまで復帰先候補としてアルファロメオ・レーシングやハースF1の名前が上げられていたが、ここに来てアルボンの後任としてレッドブル・レーシング入りという驚きの可能性も囁かれているという。
同チームのヘルムート・マルコ博士もこの噂を否定していないという。

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F1のカレンダー確定、2020年は全17戦に

8月25日(火)、F1は2020年シーズンの最終カレンダーを発表、新たに2011年以来となるトルコをカレンダーに組み込むと共にバーレーンで2レースを開催し、当初の予定通りアブダビで最終戦を迎える全17戦のスケジュールを確定させた。
なお現段階ではすべてのイベントを原則、無観客レースとしている。

【2020年F1カレンダー】(Rd.1-17)

No. 日程 グランプリ 開催地
1 07月05日 オーストリアGP レッドブルリンク
2 07月12日 シュタイヤーマルクGP レッドブルリンク
3 07月19日 ハンガリーGP ハンガロリンク
4 08月02日 イギリスGP シルバーストーン・サーキット
5 08月09日 70thアニバーサリーGP シルバーストーン・サーキット
6 08月16日 スペインGP バルセロナ・サーキット
7 08月30日 ベルギーGP スパフランコルシャン・サーキット
8 09月06日 イタリアGP モンツァ・サーキット
9 09月13日 トスカーナGP ムジェロ・サーキット
10 09月27日 ロシアGP ソチ・サーキット
11 10月11日 アイフェルGP ニュルブルクリンク
12 10月18日 ポルトガルGP アルガルベ・サーキット
13 10月25日 ロマーニャGP イモラ・サーキット
14 11月15日 トルコGP イスタンブール・パーク・サーキット
15 11月29日 バーレーンGP バーレーン・サーキット
16 12月06日 サクヒールGP バーレーン・サーキット
17 12月13日 アブダビGP ヤス・マリーナ・サーキット

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2020/08/25

ストッフェル・バンドーン、「スタンバイの準備できている」

Stoffel Vandoorne (C)McLaren Group
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あらためてメルセデスAMG陣営のリザーブドライバーに復帰した元マクラーレンのF1ドライバーであるストッフェル・バンドーン(28歳:ベルギー)が、今週から始まる新たな3連戦に向け、意欲をみせている。

バンドーンは同じメルセデス製パワーユニットを使用するマクラーレンやレーシング・ポイントにおいてもリザーブドライバーになっているが、残念ながら先のイギリス&アニバーサリー両GPではフォーミュラEのカレンダーとバッテイングしてニコ・ヒュルケンバーグにシートを譲ることとなった。

「フォーミュラEはすでに終了したのでF1を戦うのに支障はないよ。
期待されていることはわかっているし、出番が来たならいつでも出て行く用意がある。
僕がしばらくF1マシンをドライブしていないことを心配する向きもあるようだけど、シミュレーターでトレーニングしていたし、問題はない。
今は来たるべきチャンスに備えてエネルギーを貯めているところさ」

バンドーンは2016年のスポット参戦を含め、足掛け3シーズンに渡ってマクラーレン・チームからF1に参戦(最高位7位)、その後はルマン24時間レースを含むWEC(世界耐久選手権:SMPレーシング)や、メルセデスAMGチームからフォーミュラEに参戦するなどしていた。

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クラッチトラブルに泣いたアロンソのインディ500

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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『世界三大レース』の制覇が夢であることを隠さない元F1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソにとって、今年の挑戦は不本意なものとなった。
26番手からスタートした今回のレース、アロンソの結果は21位フィニッシュという厳しいもの。
これについて本人はレース後次のように語っている。

「これだけ後方からのスタートというのは最初から厳しいものだったね。
スタートしてからレースのほとんどをバックマーカー(周回遅れ)として走らなくてはならなかったんだから。
そして今年、勝利の女神が僕に向かってほほ笑むことは最後までなかったよ。
レース序盤はオーバーステアに苦しんだし、その修正ができてからマシンのバランスは良くなったけれど、今度はクラッチが働かなくなってしまい、ピットインする度に押し掛けでスタートするしかなかったんだ。
これじゃ、周回遅れを取り戻すなんてできやしないよ」

2021年から2年間、再び古巣ルノー・チームでF1を戦うことが決まっているアロンソにとって、少なくともこの間はインディ500から離れることになる。

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新コンコルド協定合意、フェラーリは余裕の「満足」

今シーズンで満了となるF1のコンコルド協定について、これまで難航していると伝えられた新協定が一気に合意したことが伝えられた。

技術的な分野や運営の基本方針などを含むこのコンコルド協定の中でもとりわけ各チーム側が高い関心を持っていた賞金分配などの経済的分野で、F1のこれまでの歴史的経緯からフェラーリが特別に優遇されているとの不満が指摘されてきたのが事実。
しかし新しい協定についても元同チーム代表で現在FIA会長を務めるジャン・トッド氏が「これまでと変わらない」と指摘したように、大勢に変更はなかったようだ。

Mattia Binotto (C)Ferrari S.p.A
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ライバルにくすぶる不満の声は残っているにせよ、とにかくこれで少なくとも2025年までは今の形でのF1が継続されることになった。
これを裏付けるように、フェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表は「合意が得られたことに満足している」と、笑顔を綻ばせた。

2008年以来、コンストラクターズ・タイトルから遠ざかっている跳ね馬チーム、あとはF1の顔として報酬に見合う高い戦闘力をみせることが必要だ。

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2020/08/24

佐藤琢磨(ホンダ)、再び『インディ500』を征す

佐藤 琢磨 (C)Honda Racing
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8月23日(日)、インディアナポリス・モータースピードウェイで行われた『第104回インディ500決勝』で、レイホール・レターマン・レーシングに所属する日本の元F1ドライバー佐藤琢磨(ホンダ)が、2017年以来となる自身通算2度目の優勝を果たした。

3番手スタートの佐藤琢磨は2番からスタートのベテラン、スコット・ディクソンとトップ争いを演じていたが、残り5周というところで他車がクラッシュし、イエローコーションのままフィニッシュ。
その時点でトップに立っていた佐藤琢磨がインディカー・シリーズ6勝目、インディ500では2度目となる勝利を飾ったもの。
なおインディ500の勝利で自身の世界三大レース制覇を狙ったアロンソ(シボレー)は21位だった。

レース結果はこちら
NHK-BS1のテレビ放映は8月24日(月)18時から21時50分まで。

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レッドブル首脳、シーズン中のドライバー交代を否定

Redbull Motorhome (C)RedBull Racing
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レッドブル・レーシング&アルファタウリを擁するレッドブル・グループでは、エースのフェルスタッペンが期待通りの活躍をみせる一方、チームメイトのアルボンやアルファタウリのクビアト&ガスリーらのパフォーマンスには首脳部が満足していないと伝えられている。
このチームではシーズン中であってもそれぞれのドライバー・ラインナップの入れ替えを強行した経緯が過去にあったため、今シーズンも再び変更があり得るのではないか、と危惧する声が聞かれる始末だ。

しかしこれについて同グループでとりわけ人事に大きな影響力を持つとされるヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーは、そうした噂を一蹴した。
「確かにウチのドライバーの中にはわれわれの期待を裏切っている者もいる。
しかし不振だった原因にはドライバー自身の責任ではないものもあるし、シーズンはまだやっと前半戦が終わったばかり。
この時点でドライバーを入れ替えることなど考える時期ではないだろう」と、否定。

実際、突然のスビンなどはその後マシンに原因があったことも判明していて、ドライバーを擁護する声もない訳ではない。

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リカルド(ルノー)、「今季中に表彰台なら記念タトゥー」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsport
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現ルノー・チームのダニエル・リカルドが、レッドブル・レーシング在籍時代にスタッフと約束した、優勝した場合の『シャンパンのシューズ飲み』を実現させたことは有名だが、今度は今シーズン中に3位以内の表彰台を獲得した場合に、シリル・アビテブール/マネージング・ディレクターと共に『記念タトゥー』を入れる約束をしていることが明らかにした。
実現すれば同氏にとっては初のタトゥーということになる。

リカルドは先の第4戦イギリスGPで今季最上位となる4位フィニッシュを果たしたが、その時約束の実現にあと一歩だったことになる。
ちなみにタトゥー本体のデザインはリカルドが行うものの、入れる場所と大きさはアビテブール氏のほうに選択する権利があるとのこと。

F1でタトゥーといえばハミルトン(メルセデス)のものが有名だが、ただF1が元々貴族のものとして始められた背景からこうした風潮に眉をひそめる向きもある。

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2020/08/23

ウィリアムズF1チームの売却金額は総額約190億円

Williams Honda (C)Honda Racing
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ウィリアムズF1は、チームの株式をアメリカの大手投資会社『ドリルトン・キャピタル』に売却、経営権を譲渡したが、その総額は1億5,200万ユーロ(約190億円)であることが親会社であるウィリアムズ・グランプリ・ホールディングスにより明らかにされた。
この中から元々あった債務や、売却に伴う経費等を差し引くと実際の収入は1億1200万ユーロ(約140億円)程度になるということだ。
F1チームが売却される時には巨額負債があることが多く、ルノーはわずか1ポンド(約140円)でロータスから、ジャガーからレッドブルに移った時にはたった1ドル(約106円)だったと当時報じられた。

なお今後経営権はドリルトン・キャピタル側に移るものの、本拠地である英国オックスフォードシャー州グローブのファクトリーや設備、F1チームの名前や現場スタッフらは、そのまま継承されるとしている。
ウィリアムズは1975年初参戦という歴史あるチームで、これまで114回の勝利と9回のコンストラクターズ・チャンピオンを獲得した名門だ。

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『予選モード』禁止、きっかけはフェラーリ・チームから

Image (C)Pirelli Motorsport
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PU(パワーユニット)のモードを予選時だけ特別なものにする、いわゆる『パーティモード』(予選モード)について、FIA(国際自動車連盟)及びF1は今週のベルギーGPからでなく次戦イタリアGPから禁止とする方向だが、この問題が表面化した原因にはフェラーリ・チームからの内部告発があったということだ。

現在、予選モード自体はメルセデス陣営だけでなく他のエンジン・マニュファクチャラーズにも大なり小なり存在するとみられるが、フェラーリが告発したのには今季の自身の不振がきっかけとなったようだ。
というのも、フェラーリは昨シーズン、違法な燃料流量が不正行為と判定され一気に失速。
現在もいっときのスピードを取り戻せていない。
さらに、フェラーリの予選モードはライバルに比べて効果が小さいとみられることから禁止になった場合に受けるダメージが最小限に留められると判断され、告発に結び付いたというものだ。
F1の世界ではいつの時代も権謀術数がうごめいている。

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ポルトガルGPも観客ありの開催目指す

Algarve Circuit (C)Pirelli Motorsport
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新型コロナウイルスの影響により大幅なスケジュール変更を強いられている2020年シーズンのF1カレンダーだが、開幕から第7戦のトスカーナGP(9月13日:ムジェロ・サーキット)までは無観客でのレースとされている。

一方、ソチ・サーキットで行われる続く第8戦のロシアGPでは観客を入れての開催が予定されていて、主催者は3万人程度の入場者数を期待しているとのこと。
この後に開催されるグランプリの観客についてはまだ不明だが、その中の一つで1996年以来の復活となるポルトガルGP(当時はエストリル・サーキット)の開催地アルガルベ・サーキットの責任者パウロ・ビネイロ/マネージング・ディレクターも同じく観客を入れての開催を計画しているとした。

同氏は「ヨーロッパ地域でもポルトガルは西端の地にあり、感染事情が異なる」と、主張しているが、承認されるかはまだ未定のままだ。

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2020/08/22

事故と闘うザナルディに一筋の光明

Alex Zanardi (C)BMW Motorsports
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今年6月にハンドサイクルのイベント『オビエッティボ・トリコローレ』へ参加中に交通事故に遭って以来重体が続き、現在はミラノ市内のサン・ラッファエーレ病院のICU(集中治療室)で治療を受けていた元ウィリアムズ・チーム等のF1ドライバーであるアレッサンドロ・ザナルディ(53歳:イタリア)に、一筋の光明が見えてきたようだ。

同病院の担当医師によれば、ザナルディはこのところ臨床的に大幅な改善を見せたとのこと。
具体的な容態については諸事情もあり明らかにされなかったが、CARTでの大事故からも奇跡の復活を遂げたザナルディのこと、もう一度元気な姿をファンに見せて欲しいものだ。

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ウィリアムズ、米の投資会社にチーム売却

Wiliams Motorhome (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは、アメリカの投資会社である『ドリルトン・キャピタル』にチーム株式の過半数を売却し、経営権を委譲することを正式発表した。

リリースによれば、ドリルトン・キャピタルは「ウィリアムズの遺産と文化を尊重し、維持することの重要性を認識し、真価を認め、そのアイデンティティを維持する」とし、ファクトリー(グローブ)やスタッフをそのまま継承、チーム名もそのままウィリアムズとしてコンコルド協定も維持されることになる。
同チームのクレア・ウィリアムズ副代表は「ウィリアムズ・チームが存続する」ことを特に強調した。

今回の件では自身も尽力したとされるかつてのF1総帥バーニー・エクレストン氏は、「伝統あるウィリアムズ・チームという存在が継続することに意義がある」とした。

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FIA会長、新コンコルド協定合意に「大勢変わらず」

Jean Todt (C)RedBull Racing
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これまで難航が伝えられてきた2021年シーズンからの『新コンコルド協定』問題だが、急転、一気に全10チームの合意が伝えられた。
これによりF1は少なくとも2025年までの5年間、現行の10チーム以上で戦われることが確定したことになる。

これまでの協定では、歴史的な経緯からフェラーリ・チームだけに、経済的なメリットだけでなく特別な恩恵が許されているとして、とりわけメルセデスAMGチームらが強く反発しているとされてきた。
しかしかつてフェラーリ・チームを率い、現在はFIA(国際自動車連盟)会長という要職にあるジャン・トッド氏は、「私が理解する限り、F1全体の構図は何も変わっていない」と、断罪した。

そしてこれからもフェラーリ・チームはF1の顔(ブランド)として、多くの面で優位に立つことは変わらず、その肝とされる『拒否権』についても、これまで通りであるとトッド氏は語っている。

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2020/08/21

『予選モード』禁止に延期の動き

Image (C)Pirelli Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)およびF1は、PU(パワーユニット)のモードを予選と決勝レースとで変更する『予選モード』について、次戦ベルギーGPから禁止の方向と伝えられてきたが、これが延期されるとの報道が流れた。

これはイギリスの大手通信社『ロイター』らが伝えたもの。
それによれば現代F1のモード管理は非常に複雑なものになっており、各マニュファクチャラーのものをすべて正確に把握することが困難とみられるためという。
これについて現場のマイケル・マシ/FIAレースディレクターは可能という姿勢をみせているが、報道では実施は次々戦のイタリアGP以降に持ち越されるとの見方を示したもの。

実施されればもしかしてF1勢力図に大きな変化をもたらすのでは、との見方もある変更のため、慎重になっているようだ。

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ピレリ、来季用タイヤのテストを延期へ

Pirelli 18inch Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今シーズン、ピレリタイヤはドライバー・チーム側の要望を入れ、2019年シーズン用のタイヤを継続使用しているが、その一方で2021年シーズンから投入予定の新仕様タイヤの開発が進められている。

シーズン中のタイヤテストの予定がない今季は、グランプリウィークの金曜日フリー走行2回目セッション最初の30分間を来季プロトタイプタイヤのテストに充てることができるレギュレーションになっていたものの、当初予定だった70thアニバーサリーGPでの実施は中止に。
続くスペインGPでも準備不足として見送られている。

これについてピレリタイヤでヘッド・オブ・カーレーシングを務めるマリオ・イゾーラ氏は、「今季後半にもヨーロッパ地域でのグランプリが開催される見通しとなったため、計画を変更した。
さらに準備を整え、シーズン後半に予定を移してテストは行われることだろう」と、説明している。

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F1、青旗無視のペナルティを今後も厳格化へ

青旗 (C)Ex.Lotus F1 Team
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FIA(国際自動車連盟)及びF1は、青旗(ブルーフラッグ)無視に対するペナルティを今後も厳格化していく方向を明らかにした。

青旗は周回遅れのマシに対し、背後に速いマシンが後続についたことを示すもので、この場合直ちに進路を譲らなくてはならないものだが、実際には周回遅れのマシンもバトルを演じている場合が多く、道を譲るのがしばしば遅れる場合があった。
今回のスペインGPではペレス(レーシング・ポイント)とクビアト(アルファタウリ)について、この回避の行動が著しく遅れたとして5秒加算という厳しいペナルティが科せられた。

 これについてFIAのマイケル・マシ/レーシング・ディレクターは「青旗無視に対する取り締まりの厳格化は通知済みのこと」として今後も引き続き厳しい姿勢で取り締まることを明言。
またこの方針は各チームからの支持を受けていると強気な姿勢をみせた。

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「タイヤのレースは本末転倒」と、ハミルトン(メルセデス)

Pitstop Scene (C)Mercedes Motorsports
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決勝レース中のタイヤ管理が焦点となった形のこのところのグランプリについて、その焦点の一人だったルイス・ハミルトン(メルセデス)が苦言を呈している。

「いろいろな事情から今シーズンはタイヤの開発がなく、われわれは去年のもので戦わざるを得なくなっている。
しかしこれは結果的に失敗だったようだね。
ドライバーによるコンパウンドの選択もできないし、これは間違っているよ、本末転倒だ。
僕らはタイヤのレースをしている訳じゃないんだからね。
F1は来シーズンから18インチ径タイヤが採用されることになつているけれど、これに合わせてピレリにはぜひ適切な開発をしてもらいたいと願っている。
これは僕らの安全にも関わることなんだから」

これまでハミルトンはF1の中でも最もタイヤに優しいドライビングをする一人として定評があったドライバー。
チームメイトであるボタスもブリスターに苦しんでいるところをみるとメルセデスのマシンにも原因がありそうだ。

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2020/08/20

メルセデス・パワー、予選モード禁止も「優位変わらず」

Image (C)Mercedes Motorsports
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メルセデスAMGチームの躍進をこれまで支えた一つである予選モードについて、FIA(国際自動車連盟)は次戦ベルギーGPから禁止の方向とみられている。
その場合、レーシング・ポイントなど同じメルセデス製パワーユニットを搭載するチームの予選でのパフォーマンスがかなり損なわれるものとしてライバル陣営からはむしろ歓迎の声が聞かれている。

ところがこれについて、予選モードが禁止されてもメルセデス・パワーの優位は変わらないのではないか、との見方も広がりつつあるようだ。
というのも、現状予選モードがなくてもメルセデス・パワーは他の陣営よりも勝っているため禁止となってギャップが縮まったとしてもグリッドの相関関係自体は変わらないとのこと。
そして決勝レースでは逆に予選モードをなくすことにより全体のパフォーマンスアップと共に燃費や冷却の改善、そしてさらなる信頼性など多くのメリットを手にするとの見方だ。

メルセデス・パワーの独走を阻むという目的が達成されるかどうかは実際に禁止されてから解明されることだろう。

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F1全10チームが、新コンコルド協定に調印

Image (C)Redbull Racing
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19日(水)、FIA(国際自動車連盟)とリバティ・メディアはメルセデスAMGチームやレッドブル・レーシングら7チームが新コンコルド協定に新たに合意したことを明らかにした。
前日にはフェラーリやマクラーレン、ウィリアムズの3チームが合意していることから、これでF1の全10チームがすべて合意したことになる。

現在のコンコルド協定は今年末で期限が切れるが、これにより2021年から2025年まで有効な新しいコンコルド協定が成立、今後5年間は安定した運営が保証されることになった。

これについてF1のチェイス・キャリー/CEOは、「新コンコルド協定の成立により、F1はモータースポーツの最高峰としてさらに強力かつ公平で、持続可能なものになったと言える。
F1を愛してくれている世界の数億人ものファンに、これまで以上に魅力ある協議を案定して提供できることだろう」と、胸を張った。

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角田裕毅(F2)、F1スーパーライセンスが視野に

角田 裕毅 (C)Redbull Racing
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ホンダ及びアルファタウリ両陣営のジュニア育成ドライバーで、今シーズン、F1傘下の『FIA・F2選手権』に参戦中の角田裕毅(20歳)が、いよいよスーパーライセンス獲得の圏内に上がってきた。

前戦シルバーストーンでF2初勝利を記録した角田はランキング3位に浮上。
今回のバルセロナ戦ではいずれも4位に入ってランキングをさらに上げ、念願のF1スーパーライセンス発給の目安となる4位まで上昇させたもの。
ちなみにバルセロナでは同じくホンダのサポートを受ける松下信治が優勝している。

今季F2はあといずれもF1のサポートレースであるスパ、モンツァ、そしてムジェロの各2戦ずつ。
2021年アルファタウリ・ホンダからのF1デビューを目指すためにも重要な時期に入ったが、当面のライバルとなるランキング5位はあのビッグネームであるミック・シューマッハ(20歳:ドイツ)。
両者のポイント差は現在わずかに3点でしかない。

F2バルセロナ戦の結果はこちら

【参考】(Rd.12/14)

1. カラム・アイロット(GBR) 121ポイント
2. ロバート・シュバルツマン(RUS) 103ポイント
3. クリスチャン・ルンガー(DEN) 87ポイント
4. 角田 裕毅(JPN) 82ポイント
5. ミック・シューマッハ(GER) 79ポイント
6. チョウ・グアンユー(CHI) 76ポイント
       ・
12. 松下 信治(JPN) 42ポイント
       ・

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2020/08/19

ボタス(メルセデス)、「黒いスーツの色はハンディ」

Mercedes Duo (C)Mercedes Motorsports
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例年になく暑い時期のレースとなったスペインGPを終え、メルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスは「僕らは黒いスーツの色がハンディになった」と、珍しい訴えを口にした。
それによればチームが今シーズン新たな試みとしてマシンのカラーリングやレーシングスーツの色をほぼ真っ黒に近いものに変更したため、外部からの想像以上にドライバーは暑さに苦しんでいるのだという。

今回実際にレース後3キロも体重が減ったとするボタスは、「この暑い中、こんな色のスーツを着てレースをするのはそれ自体がハンディさ。
それでなくともコクピットの中はものすごく暑いんだ。
その上熱を吸収するとされる黒だもの、直射日光が当たっている時なんかもう耐えられないほどだよ。
ぜひこれは考え直して欲しいものだね」と、訴えた。

言外に、今回順位を落としたことへの言い訳としているつもりであるのかも知れない。

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フェラーリら3チーム、新コンコルド協定調印の報

Image (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)とF1を運営するリバティ・メディアとが各F1チームと共に進めてきたいわゆるコンコルド協定に、フェラーリら3チームが合意して調印に至ったことが明らかにされた。
それによれば合意したのはフェラーリの他にマクラーレン、ウィリアムズの3チーム。
いずれもF1を代表する名門の古豪チームと言える。
中でも象徴的な立場のフェラーリが合意したことの意味は大きいとみられる。

技術的な分野やレギュレーションなどを含むコンコルド協定の中でもとりわけ各チーム側が高い関心を持っているのが賞金分配などを含めた経済的部門。
この算出には過去の歴史的な経緯も含め公開されていないが、レッドブルら若いチームではなく古豪チームが先駈けて合意したことである意味今回の方向性が窺われるようだ。

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ストロール(R.ポイント)、「チーム内バトルは楽しい」

Lance Stroll (C)Racing Point
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今シーズンになって躍進が著しいレーシング・ポイント・チーム、今回も4-5番グリッドからのスタートで表彰台フィニッシュが期待されたものの、結局レース結果のほうも同じく4-5位ゴールに留まった。
しかしその中身は終始チームメイトである2台がバトルを繰り広げるという関係者をはらはらさせるものだった。

これについてその一人であるランス・ストロールは次のように振り返っている。
「レース中は暑くて参ったけれど、やっている本人にとっては実に楽しいバトルだったよ。
一時、3位を走っている時にはさらに気分がよかった。
このままフィニッシュなら表彰台だな、ってね。
実際には今日はこれが精一杯だったろうけれど。
でもギャントリーにいたオットマー(サフナウアー代表)にとっては気が気じゃなかっただろうね。
レース前よりもだいぶ白髪が増えたんじゃないのかな」

ここまでのところ、ストロールのほうがポイントでペレスを上回っている。
なお来シーズン、レーシング・ポイントにはベッテル(フェラーリ)の加入が噂されていて、その影響もあり二人のチーム内バトルは今後さらに激しさをに増していきそうだ。

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2020/08/18

ルイス・ハミルトン、2ストップ戦略でポールトゥウィン (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 スペイングランプリ 決勝
2020年8月16日、バルセロナ

キーポイント
• ポールポジションからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、ソフト – ミディアム – ミディアムと繋ぐ2ストップ戦略でスペイングランプリを制しました。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは同様の戦略で2位を獲得しました。フェルスタッペンは、ハミルトンよりも数周早いタイミングでピットストップを行いました。
• 3位を獲得したハミルトンのチームメイトのバルテリ・ボッタスは、ソフト – ミディアム – ソフト – ミディアムの3ストップ戦略を実行しました。ボッタスは残り2周時点で最終ピットストップを行い、ファイナルラップでファステストラップを記録し、エクストラポイントを獲得しました。
• 2ストッパーが主流となった中、1ストッパーも見られました。レーシング・ポイントのセルジオ・ペレスは、ソフト – ミディアムの1ストップ戦略で5位を獲得しました。一方、11番グリッドからミディアムでスタートしたフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ソフトタイヤで非常に長い第2スティントを走行し、7位でフィニッシュしました。
• マクラーレンのカルロス・サインツは、ソフト – ソフト – ミディアムの2ストップ戦略で6位フィニッシュでした。8位を獲得したレッドブルのアレックス・アルボンは、ソフト – ハード – ミディアムと繋ぐユニークな戦略を採りました。レースでハードタイヤを使用したドライバーはアルボンのみでした。
• 上位8名で7種類の戦略が展開されました。
• バルセロナでのレース時間は、ハイブリッドターボ時代幕開けの2014年と比較して約10分短くなりました。これは、8秒以上ラップタイムが速くなっていることを意味しており、マシンスピードに足並みを揃えたタイヤ開発の成果を物語っています。

各コンパウンドのパフォーマンス

• ハード C1: レースではアルボンのみが使用しました。カタロニア・サーキットにおいて、ハードのグリップレベルは他の2種類のコンパウンドよりも低いものでした。
• ミディアム C2: ロングスティントを可能にし、レースのメインタイヤとなりました。ハミルトンは、1ストップも脳裏をよぎったものの、予定通り2ストップを実行したとレース後に語りました。バルテリ・ボッタスがミディアムでファステストラップポイントを獲得しました。
• ソフト C3: トップ10グリッド全員がソフトでスタートしました。性能と耐久性を併せ持つソフトは、1ストップ戦略でも使用されました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「路面温度が50℃近くまで上昇した厳しいコンディションの下で、特にソフトタイヤのマネジメントは大きな課題でした。それにもかかわらず、ソフトタイヤによる30周以上のスティントが見られました。非常に印象に残ったロングスティントは、我々の予測を超えたソフトを使用した1ストップ戦略に繋がりました。中でも注目に値するのは、ソフト – ミディアムの戦略で5位を獲得したレーシングポイントのセルジオ・ペレスと、ミディアム – ソフトという勇敢な戦略を採ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルです。多くのドライバーが経験したことのない暑さや広範囲に渡る厳しいコンディション下でも、タイヤは良好に機能していたと思います」

ピレリジャパンプレスリリース

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ルクレール(フェラーリ)、「リタイヤ原因の一つはベルト」

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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前週のシルバーストーンでは3位-4位と好成績を続けてきたフェラーリ・チームのシャルル・ルクレールだったが、今回のスペインGPでは全20台中、唯一のリタイヤという不本意な結果で終えた。

当時の国際映像では、突然エンジンがカットされリヤホイールがロックしてスピンしたものとみられた。
その後エンジンは再始動に成功し、なんとかピットまで辿り着いたものの結局そこでレース継続を断念した。
これについて本人は、「レースを諦めたのには二つの原因がある」と、説明している。

「一つはエンジンストップの原因がわからず、また再発する可能性があったこと。
もう一つはシートベルトだよ」と、ルクレール。
それによればコース上でストップした際に、マシンから降りるべくいったんシートベルトを外したとのこと。
その後チームからの無線指示で再始動に成功、ガレージまで戻れたもののベルトをせずに走行したことからレース継続を断念したのだという。

レギュレーションによりベルトをせずに走行することはできないが、現代のF1マシンではドライバーが自力でフルハーネスのベルトを装着するのは困難となっている。

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フェルスタッペン(レッドブル)の好成績支えるピット作業

Pitstop Image (C)RedBull Racing
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このところレース結果をも左右するのがタイヤ戦略。
それを支えるのは当然のことタイヤ交換作業を行うピット作業だ。
今回のスペインGPではレッドブル・レーシングが21周目に行ったフェルスタッペンのものが最速で、わずか1.90秒という神懸かり的な短時間の作業でマシンを再びコースへと送り出してみせた。

驚くのは2番手もレッドブル・レーシングで、こちらはアルボンに対して2.07秒を記録したもの。
さらに、今季開幕戦オーストリアGPで2.10秒(アルボン)、シュタイヤーマルクGPではフェルスタッペン(1.92秒)、ハンガリーGPで同じくフェルスタッペン(2.04秒)、イギリスGPでもフェルスタッペン(2.18秒)、さらにアニバーサリーGPでアルボン(2.03秒)とこれまでの6戦すべてでレッドブル・レーシングが最速タイムを記録していることだ。
これについてはフェルスタッペンも「クルーの作業には全面的に信頼を置いている」と、深い信頼感を明らかにしている。

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インディ500挑戦のアロンソと佐藤琢磨で明暗分かれる

佐藤 琢磨 (C)Indycar Media
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共にインディ500レースの公式予選を終えた元F1ドライバーのフェルナンド・アロンソと佐藤琢磨で明暗が分かれたようだ。

今シーズン、アロンソ本人も事実上最後の機会と捉えるインディ500レースへの挑戦だが、この週末2日間に渡って行われた公式予選で、アロンソ(シボレー)のグリッドはプラクティスでウォールにヒットするシーンもあってか全33台中の26番手という結果に留まったもの。
約3時間にも渡る長丁場のレースとはいえ、この位置からの制覇はなかなか困難なこと。
来シーズンは再びF1に2年契約で復帰するアロンソだが、ルノー・チームということでインディ500との掛け持ちはおそらく無理、そうすると事実上これが念願である『世界三大レース制覇』へのラストチャンスになるかも知れない。

一方昨年14番グリッドから3位フィニッシュした佐藤琢磨(ホンダ)は今回の予選で3番手という結果を残し、レースでは自身初となるフロントロウからのスタートを確定させている。
すでに日本人として唯一の優勝経験もある佐藤琢磨、23日(日)深夜インディアナポリスからの朗報に期待が掛かる。

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2020/08/17

ベッテル(フェラーリ)、シャシー交換の効果は

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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前週『アニバーサリーGP』までの今季5戦で、チームメイトであるルクレールが2-3-4位を獲得しているのに対し最高位が6位と思うような結果を出せないでいたフェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルはシャシー本体を交換してスペインGPに臨んだ。

チームでは交換した旧いモノコックを調べた結果、縁石にぶつけたためとみられる小さな亀裂が確認されたと広報している。
しかしこれについてパドックでは、「確認された傷は戦闘力に影響を及ぼすようなものではなく、ベッテル不振の要因はベッテル自身のメンタルにある」と指摘された。

こうした噂を一蹴したいベッテルは、今回ミディアムからソフト、ソフトとタイヤを繋いだ独自戦略で7位という結果を得た。
周囲の雑音を黙らせるには不十分なものだったとしても、今回のレースでベッテルはみごと『ドライバー・オブ・ザ・デー』を獲得。
このドイツ人へのファンからのサポートはまだ厚いようだ。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(8/16)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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スペインGP決勝がバルセロナのカタルニア・サーキットで開催され、Aston Martin Red Bull Racingは、マックス・フェルスタッペンが5戦連続の表彰台となる2位でフィニッシュ。
アレクサンダー・アルボンが8位入賞となりました。
Scuderia AlphaTauri Hondaも、ピエール・ガスリーが9位入賞を果たしてチームとしては3戦連続のポイント獲得となりました。

3番手からスタートしたフェルスタッペンは、見事なスタートを決めて、メルセデスのバルテリ・ボッタスをターン1でパスし、2番手に浮上。
レース序盤は前を行くルイス・ハミルトン(メルセデス)にプレッシャーをかけるべくプッシュします。
オーバーテイクの難しいサーキットであるため、フェルスタッペンは2ストップ戦略を選択。
21周目と41周目にピットストップを行い、それぞれミディアムタイヤに交換してレースを進めました。

この戦略は効果を発揮し、フェルスタッペンは3番手のボッタスを寄せ付けずに2番手を堅守。
レース終了までその差はほとんど詰まらず、2位表彰台を手中に収めました。
4戦連続で2位以上となったフェルスタッペンは、ポイントランキングでも2位の座を維持しています。

アルボンも6番手から好スタートを決めますが、スタート直後のターン2でペースの上がらないボッタスに引っかかり、6番手に逆戻り。
レーシングポイント勢の前に出るべく、早めの17周目にピットインし、ハードタイヤに交換する戦略を採ります。
このピットストップ後にトラフィックの中に入ってしまいますが、そこからオーバーテイクを連発。
その後、39周目に2度目のピットストップでミディアムタイヤに履き替え、8位まで順位を戻してフィニッシュしました。

ガスリーは、アルボンの直後でレースを進める形となり、ポイント獲得を果たしました。
21周目にミディアムタイヤに履き替えると、43周目に再度ピットインして再びミディアムタイヤへ交換。
そこで僅差の集団の中に戻ることとなり、そのままアルボンに続く9位でチェッカーフラッグを受けました。

Scuderia AlphaTauriのダニール・クビアトは、12番手からのスタートでしたが、チームはペースが優勢と見てソフトタイヤでのスタートを選択。
ガスリーと同じ21周目に、チームはダブルピットストップを難なくこなすと、クビアトはそこからロングスティントを走行してポイント圏内を走行します。
46周目に2度目のピットストップを行いましたが、その直後にブルーフラッグを無視したとして5秒加算のペナルティーを科されます。
クビアトは10位から約6.7秒差の12位で完走。
ポイントまであとわずかな位置でレースを終えました。

これで、今季2度目の3週連戦が終了しました。
次は8月30日(日)に決勝のベルギーGPから、モンツァで開催されるイタリアGP、ムジェロで開催されるトスカーナGPの3連戦となります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)

「メルセデスの2台はとても速かったので、そこに割って入っての2位という結果は素晴らしいし、僕もうれしく思っています。
多くのポイントを獲得できて、いいレースウイークになったので、喜ぶべき結果です。
スタートがよかったので、バルテリ(ボッタス)をパスすることが重要で、成功しました。

最初のスティントではルイス(ハミルトン)についていこうと、すべてを試してみましたが、彼らのマシンは僕らより速かったですし、特にルイスは少し速すぎました。
そこからは、自分たちのレースに集中することにしましたが、マシンの感触はよかったです。
バルテリがピットインしたとき、終盤にかけて彼が脅威になることを想定していましたが、自分のタイヤの状態には満足していましたし、追いつかれることはありませんでした。
2位はもちろんいい結果ですが、僕らは2位になるためにここにいるわけではありません。
勝利を目指しているので、それが叶わなければ決して満足はできません。
現時点で2台のメルセデスの間で戦えていますが、ルイスをもっと追い詰めたいと思っています。
ただ、今はまだ彼らのマシンが速いので、現実的にならなければなりません」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 8位)

「厳しい結果になり、レース内容にも満足していません。
どのコンパウンドのタイヤでもグリップを得られず、難しい状況でした。
各スティントでタイヤをいたわりましたが、6~7周でグリップを失いました。
先週のシルバーストーンとは逆で、フラストレーションの溜まる展開で、どんなことをしてもタイヤを持たせるのに苦しんでしまいました。
今年はそれが問題になることはなかったので、データを見直してその理由を確認する必要があります。
特にセクター3で厳しく、前のマシンに近づいていくことができなかったので、オーバーテイクできずに無防備な状態になってしまいました。
なぜ、レースで先週と全く異なる状況になってしまったのかを理解して、スパに向けて強さを取り戻して前進したいと思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝12位)

「今日はフラストレーションの溜まる展開で、満足いくレースとは言えません。
いつもの決勝で感じるようなマシンの感触のよさが、今日はありませんでした。
詳細を確認して、なぜそうだったのかを理解する必要がありますが、タイヤの使い方も適切ではなかったかもしれません。

スタートはよく、フェラーリ勢やリカルド(ルノー)といいバトルができたので、今日はそこからさらに上に行っていいポジションでフィニッシュできると思っていました。
今週末でいくつか学んだことがあるので、次のレースではもっとうまくやれる筈です」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝 9位)

「素晴らしいレースができて、チームに2ポイントを持ち帰れたことがうれしいです。
僕はいいスタートを切ることができて、ターン1でシャルル(ルクレール、フェラーリ)とランド(ノリス、マクラーレン)をパスして8番手に上がることができました。

2度目のスティントでは、各車がDRS圏内で連なっている中での走行となり、ミディアムタイヤの長所を活かせなかったことが少し残念です。
ただ、このバルセロナではポジティブな点がたくさんあり、マシンパフォーマンスの面ではかなり厳しいと思っていたのに、2台のマクラーレンに割って入ってレースができたことはよかったです。
今日の結果には満足していますし、次のスパへ目を向け始めています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のスペインGP決勝は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が5戦連続となる2位表彰台を獲得しました。
また、トラフィックの中でレースを続ける形となったチームメートのアルボン選手とScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、いくつかのオーバーテイクを見せて、入賞を果たしてくれました。
クビアト選手についてはポイント圏内まで約7秒差と、残念ながら入賞を逃す形になりました。

フェルスタッペン選手とガスリー選手については、マシンの持てるパフォーマンスを十分引き出してのレースだったと思います。
一方で、それぞれのライバルとの戦いの中では、まだまだ力を付けなければならないことを痛感したレースでもありました。
ここで2度目の3連戦が終わり、1週間のブレイクを挟みます。
ここまで6レースのデータを改めて振り返り、次に控える3連戦でさらにいい成績を残すべく、準備を進めたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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「問題解決に感謝」と、ハミルトン(メルセデス)

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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懸念されたピレリタイヤのブリスター問題だったが、王者メルセデスAMGチームは「わずか1週間で問題を解決した」と、優勝したルイス・ハミルトンは胸を張った。

「外部からはいつもと同じ勝利に見えたかも知れないが、中身は全然違うものだったよ。
最終ラップなんか、これでレースが終わるということを気付かないくらいだった。
それだけ今回は集中していたんだね。
なぜならまたいつ現れるかも知れないタイヤの変化について、神経を尖らせていたからね。
でもウチのエンジニアときたら、たった1週間の間に問題を解決してみせたよ。
僕はただミスをすることなくマシンを持ち帰るだけだったもの。
ファクトリーを含むチーム全員の努力がこの勝利を勝ち取ったんだ、感謝感謝だよ」

今回、ハミルトンのタイヤは最初から最後まで終始クリーンな状態をキープ、ゴール直前には装着していたタイヤのままでその時点のファステストラップを記録するほどだった。

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『トルコGP』、2020年の開催候補に急浮上

Turkey GP Scene (C)Ex.Super Aguri F1
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かつてイスタンブール・パーク・サーキットを舞台に行われていたトルコGPは2011年を最後に開催が途絶えているが、新型コロナウイルスの影響により大幅な変更を余儀なくされた今シーズンの代替開催案が急浮上している。

FIA(国際自動車連盟)はここまで全13戦の開催を明らかにしていて、さらにあとバーレーンとアブダビの両グランプリの追加が確実とみられているもののこれらを合わせても15戦で、当初予定の22戦からはほど遠い数字。
これは南北アメリカやアジア地域での開催をみな断念したためだが、そこで浮上しているのがヨーロッパ地域とも言えるトルコGPの復活と、さらにかつてスペインGPを開催していたヘレスの復活という案で、予定は両GPとも11月が見込まれているという。
いずれも急な開催の実現には多大な準備が必要だが、FIAは前向き姿勢であるという。

なお現役ドライバーでトルコGP制覇の経験があるのは、ハミルトン、ベッテル、そしてライコネンの3人となる。

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2020/08/16

スペインGPはハミルトン(メルセデス)がポールTOウィン

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月16日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第6戦スペインGPの決勝レースがバルセロナ・サーキットを舞台に行われた。
スタート時の天候は晴れ、気温は30度、路面温度48度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はほぼないと報告されている。

なおこれに先駈けサポートレースとして行われた『F2・バルセロナ戦』で日本の松下信治が優勝、別掲の角田裕毅は4位に入り、F1スーパーライセンス獲得の目安となるランキング4位に浮上したとのことだ。

今回、トッブ10グリッドのマシンはすべてソフトタイヤでのスタートになっている。
スタートでボタスが出遅れ、ハミルトン、フェルスタッペン、ストロール、ボタス、ペレス、アルボンの順、その後ボタスは3位まで順位を戻す。
37周目、ルクレール(フェラーリ)がシケインのコース上でストップ、電気系のトラブルのようだ。
イエローコーションとなったが再走してガレージへ。
54周目、上位の進路を妨害したとしてペレス(レーシング・ポイント)が5秒のタイムペナルティを通告される。

66周のレースを最初に走りきったのはポールポジションからスタートのハミルトン(メルセデス)。
前戦は涙を飲んだが今回はみごとなポールTOウィンを飾った。
イギリスGP以来の今季4勝目で自身通算88回目の勝利。
2位にメルセデスAMG勢に割って入ったフェルスタッペン(レッドブル)、3位ファステストラップ・ポイントも獲得のボタス(メルセデス)、4-5位にペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢、6位サインツ(マクラーレン)、7位辛抱のベッテル(フェラーリ)、8位アルボン(レッドブル)、9位ガスリー(アルファタウリ)、10位ノリス(マクラーレン)までが入賞。
以下、リカルド(ルノー)、クビアト(アルファタウリ)、オコン(ルノー)、ライコネン(アルファロメオ)、マグヌッセン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてグロージャン(ハース)までか完走。
リタイヤはルクレール(フェラーリ)1台となった。

次戦ベルギーGPは1週間のインターバルを挟み、8月30(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今度はスパフランコルシャン・サーキットを舞台に全44周で行われる。

スペインGP決勝レースの結果はこちら
スペインGPの画像はこちら

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角田裕毅、アルファタウリ・ホンダの候補に浮上

角田 裕毅 (C)Honda Racing
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ホンダ及びアルファタウリ両陣営のジュニア育成ドライバーで、先週行われたF2シルバーストーン戦で初優勝を飾った日本の角田裕毅(20歳)について、アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は同F1チームの有力候補であることを認めた。

これは今週スペインGPが行われているバルセロナで取材に応えたもの。
その中で同代表は、「角田に才能があることは以前から認識していた。
このまま経験を積んで成長していけば、当然F1へのステップアップに繋がることになるのは自然なこと」と、高評価。

2018年に日本のF4チャンピオンになった角田は昨年FIA・F3選手権に参戦、ソチ戦では優勝を飾った。
今季はF1傘下のF2シリーズに名門カーリン・モータースポーツを通じてステップアップし目下ランキング5位。
最終的にシリーズ4位以内に入れば念願のスーパーライセンス獲得に道が拓けることになる。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(8/15)

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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スペインGPの予選が行われ、Honda PUを搭載した4台のうち、3台がトップ10からの決勝スタートとなりました。
Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンは、カタルニア・サーキットでの自身ベストグリッド3番手からのスタートです。

昨日に続き気温が高い中で始まった予選のQ1では、4台とも力強いペースで走りQ2に進出。
ダニール・クビアトは0.026秒差でQ2でノックアウトとなりましたが、他の3台はQ3に進出します。クビアトはタイヤ選択ができる12番手から、トップ10圏内の3台はソフトタイヤで決勝をスタートします。

Q3の最初のスティントで、フェルスタッペンはメルセデス2台に次ぐ3番手につけます。
アレクサンダー・アルボンは8番手、ピエール・ガスリーは10番手でした。
2回目のスティントでタイムを伸ばせなかったフェルスタッペンは変わらず3番手、最終ラップでタイムを伸ばしたアルボンはポジションを上げて6番手でフィニッシュしました。
アルボンから0.1秒遅れのガスリーは10番手。非常にタイムの拮抗したQ3となりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「予選ではマシンのパフォーマンスを全て出し切ることができました。
ラップタイムはメルセデスの2台におよびませんでしたが、ロングランではいい勝負ができました。
レースウイークを通して3番手で決勝も3番手スタートになりますが、明日はもっと前でフィニッシュしたいです。
昨日のロングランではマシンのバランスもタイヤの感触もよかったので、同じような気温が予想される明日も同様のいい走りをしたいです。
メルセデスの2台にプレッシャーをかけ、いいファイトをしたいです。
いい走りをする自信があります。
メルセデスに勝つのは簡単ではないですが、諦めずに戦います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 6位)

「予選の内容に全て満足しているわけではありませんが、6番手は前2戦に比べていい結果ですし、いいレースができる位置だと思っています。
オーバーテイクが難しいサーキットなので、予選でいい位置に入るのが大切でした。
もう少しいいペースで走りたかったです。
マシンのフィーリングに少し違和感があり、Q3の2回目のスティントよりもユーズドタイヤで走った1回目のほうが感触がよかったので、今夜原因を分析したいと思います。
明日はオーバーテイクを狙えるように戦略を立て、いいレースをしたいです。
タイヤのデグラデーションに気を配り、できるだけ多くのポイントを獲得したいです」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選12位)

「午前中のフリー走行ではマシンのフィーリングがよくなくて苦しんだのですが、予選では改善することができました。
いい走りができたので満足しています。
タイムもよかったですし、決勝は12番手からスタートで新品のタイヤも使えるので、ポイントも狙えると思います。
明日はいい走りをして、トップ10以内でフィニッシュしたいです」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選10位)

「昨日はマシンのフィーリングがよくなくて難しい一日でしたが、今日はQ3まで進むことができてよかったです。
Q2でいい位置に入れたので、新品タイヤを決勝に温存することにしました。
ソフトタイヤを4セットしか使えないので、Q2の最初のスティントをユーズドのソフトタイヤで走りましたが、いいタイムが出せました。
Q3は接戦だったので10番手でも悪くない結果ですが、もう少しいいタイムが出せたはずなので少し悔しいです。
明日の決勝は激戦になると思いますが、前戦の分をリカバリーするためにも、少しでも多くポイントを獲得したいです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のスペインGP予選は、Honda PUを使用する4台のマシンのうち3台がQ3進出と、我々にとってまずまずの予選結果になりました。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手は、このサーキットでの彼自身のベストリザルトとなる3番グリッドの獲得と、今日も力強い走りを見せてくれました。
チームメイトのアルボン選手、Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手も安定した走りを見せ、6番グリッド、10番グリッドと、レースに向けて期待が持てるグリッドポジションになりました。
12番手に終わったクビアト選手は非常に僅差でQ3進出を逃したものの、明日はポイント獲得可能な位置から新しいタイヤでのスタートになりますので、他の3台とともに入賞を果たしてくれればと考えています。

両チームともロングランでいい手ごたえを感じています。
明日もここ2日と同様に気温が上がりそうな予報が出ているので、これまで蓄積したデータを活かし両チームとともに準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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オコンとマグヌッセンの件は「お咎めなし」に

FIA
15日(土)行われたフリー走行3回目セッションもまもなく終了というところで起きたオコン(ルノー)とマグヌッセン(ハース)が審議対象とされた件について、スペインGPのレーススチュワード(審査委員)はレーシング・インシデント(出来事)とし、いずれのドライバーにも責任を問わないこととした。

これはスローダウンしたマグヌッセンのマシンを回避しようとしたオコンがコントロールを失いウォールにヒットしてマシンのフロント部をクラッシュさせたもの。
これによりセッションは赤旗中断となりそのまま打ち切りとなった。

スチュワードによれば、テレメトリーを確認した結果、当時マグヌッセンはアタックラップを完了していたが、ERS(エネルギー回生システム)によりエネルギーを回生させるためスロットルを戻していたもののブレーキを掛けた形跡はなかったという。
一方、オコンは後方から接近するアルファタウリのマシンを確認するため大きく顔を振って左側のミラーを見ており、前方のマグヌッセンに気づくのが遅れたという。

結局、いずれにも故意の動作や大きな過失は確認されなかったため、両者ともにお咎めなしとされたもの。
なおオコンのマシンは公式予選までに修復なってQ2進出を果たしている。

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「僕にできることはない」と、ペレス(レーシング・ポイント)

Sergio Perez (C)Racing Point
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新型コロナウイルスに感染という思わぬ伏兵に足を掬われた形のセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)だったが、スペインGPで復帰するとさっそく4番グリッドを獲得するなどその存在感を示した。

しかし実はペレスにはまたもう一つの強敵が待っている。
それは来シーズン、フェラーリ・チームからセバスチャン・ベッテルが加入するとの噂が広まっているからだ。
ペレスにはすでにレーシング・ポイントとの間で来季の契約が結ばれているとはいえ、F1の世界は何でも起こり得るところ。
ましてや争うべきチームメイトのランス・ストロールがチームオーナー(ローレンス・ストロール氏)の子息という『不運』。
このためシート争いはペレスのほうが不利とみる向きが専らだ。
これについてペレスは「僕にできることはないよ」と、お手上げ状態のようだ。
ちなみに同チームでの入賞回数ではペレスが勝っているものの最高位(4位)はストロールのほうが上だ。

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2020/08/15

スペインGP予選、ハミルトン(メルセデス)がPP獲得

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月15日(土)15時(日本時間:22時)からバルセロナ・サーキットを舞台に2020年F1第6戦スペインGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

真っ先にアタックラップに入ったのはストロール(レーシング・ポイント)。
最初のアタックではハミルトン、ボタス、フェルスタッペン、ペレス、ストロール、ノリス、ルクレール、アルボン、サインツ、ガスリーの順。

最後のアタックでは多くがタイムを伸ばせず、結局ポールポジションはハミルトン(メルセデス)が獲得。
イギリスGP以来で今季4回目、自身通算92回目の快挙、また実にフロントロウを獲得すること150回目をも記録した。

2番手0.059秒差でボタス(メルセデス)、3番手0.708秒差フェルスタッペン(レッドブル)、4番手はタイム短縮したものの届かなかったペレス(レーシング・ポイント)、5番手ストロール(レーシング・ポイント)、6番手アルボン(レッドブル)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手ルクレール(フェラーリ)、10番手に今回はアルボンに負けたガスリー(アルファタウリ)というトップ10グリッドとなった。

スペインGP決勝レースは16日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全66周で行われる。

スペインGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、ホンダ・パワー勢3台がQ3進出決める

引き続きスペインGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
また上位10台はここでベストタイムを記録したタイヤが明日・決勝レースのスタートタイヤとなる。

1回目トップはハミルトン(メルセデス)で1'16.013、2番手ボタス(メルセデス)で1'16.1522、3番手フェルスタッペン(レッドブル)で1'16.518。
以下、サインツ(マクラーレン)、ルクレール(フェラーリ)、ペレス(レーシング・ポイント)、ストロール(レーシング・ポイント)の順。

2度のアタックを終え、上位は変わらず最速となったのはやはりハミルトン(メルセデス)、ボタス(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)と津付き、さらにストロール(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、アルボン(レッドブル)、ノリス(マクラーレン)までがQ3進出。

ここでの敗退はベッテル(フェラーリ)、クビアト(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、ライコネン(アルファロメオ)、そしてオコン(ルノー)の5台となった。

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予選Q1、ペレス(レーシング・ポイント)が2番手タイム

8月15日(土)15時(日本時間:22時)からバルセロナ・サーキットを舞台に2020年F1第6戦スペインGPの公式予選が始められた。
18分間で行われるこのQ1では全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は30度、路面温度は49度で昨日とほぼ同じ、コースはドライコンディションとなっている。

なお午前のフリー走行最後に起きたオコン(ルノー)とマグヌッセン(ハース)との事故は審議対象とされたもののいずれのドライバーにも責任を問わないレーシング・インシデント(出来事)とされている。
また損傷したオコンのマシンもこの公式予選までに修復を終えた模様だ。

先頭でコースインしたのはウィリアムズ勢の2台。
最初のアタックではハミルトン(メルセデス)が最速だが、ペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢がボタス(メルセデス)を上回って2-3番手につけてみせた。

18分の戦いを終え、トップはハミルトン(メルセデス)で変わらず。
これにペレス(レーシング・ポイント)、フェルスタッペン(レッドブル)、ボタス(メルセデス)、ルクレール(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、アルボン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)、ノリス(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、クビアト(アルファタウリ)、オコン(ルノー)、ライコネン(アルファロメオ)までがQ2進出。
ライコネンのQ2進出は今季初。

ここでの敗退はマグヌッセン(ハース)、グロージャン(ハース)、ラッセル(ウィリアムズ)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてジョビナッツィ(アルファロメオ)の5台となった。

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スペインGPフリー3回目、オコン(ルノー)がクラッシュ

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月15日(土)12時(日本時間:19時)からバルセロナ・サーキットを舞台に2020年F1第6スペインGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は28度、路面温度30度、コースはドライコンディションとなっている。

60分間のフリー走行もあと2分で終了ということろでオコン(ルノー)がマグヌッセン(ハース)のマシンをオーバーテイクし損なってウォールに激しくヒット・クラッシュ、セッションは赤旗中断となりそのまま打ち切りとなった。

このフリー走行3回目でトップとなったのはハミルトン(メルセデス)で1'17.222、これにボタス(メルセデス)が1'17.373で続いた。
3番手はフェルスタッペン(レッドブル)、以下サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、ガスリー(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、クラッシュしたオコン(ルノー)、ベッテル(フェラーリ)、グロージャン(ハース)、ライコネン(アルファロメオ)、ノリス(マクラーレン)、クビアト(アルファタウリ)、マグヌッセン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の順となった。
オコンとマグヌッセンの件は審議対象とされたが、クラッシュしたオコンのメカニックは予選を前にハードな作業を強いられそうだ。

スペインGPフリー走行3回目の結果はこちら
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フェルスタッペン(レッドブル)、「今回は予選作戦ない」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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前戦『アニバーサリーGP』では意表を突く独自のタイヤ戦略で決勝レースをハードタイヤでスタートするという作戦を成功させたレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンだが、今週のスペインGPでその再現はないとしている。

アニバーサリーGPではQ2を唯一ハードタイヤで突破したフェルスタッペンだが、今回ピレリが用意したのは一段柔らかいもの。またコース路面の特性もあり、再現は難しいようだ。
「今回はメルセデスAMGチームもシルバーストーンのようにブリスターに悩まされることはないと思うよ。
ウチとしては残念なことだけど、こればかりはしようがない。
まともならメルセデスAMG勢はほんとうに予選ペースが速い。
まともに勝負して立ち向かうのは難しいことだろうね。
望むのは決勝レースで何か起きることだけど、そんな他人任せなことを期待しててもダメだよ」と、控え目。

ちなみにバルセロナはハミルトン(メルセデス)が得意とするところで、昨年まで破竹の3連勝を記録している。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(8/14)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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今シーズン第6戦目の開催地となったバルセロナ・カタルニア・サーキットは、Aston Martin Red Bull Racing、Scuderia AlphaTauri Hondaの両チームにとってプレシーズンテストを行った馴染みのあるサーキットです。
しかし、プレシーズンテストとは異なるコンディションとなったこともあり、明日以降に向けて重要なデータを得たセッションになりました。

先週のシルバーストーンでのレースウイークと同じく、気温が上がったスペインGP初日の金曜日。路面温度はほぼ50℃に達し、タイヤのパフォーマンスを理解することが重要となった一日になりました。

フリー走行1回目、Red Bull Racingのフェルスタッペンは3番手、アルボンは8番手と両選手がトップ10内をマークしました。
Scuderia AlphaTauriのガスリーは14番手、そしてクビアトは17番手となりました。

フリー走行2回目は、再びフェルスタッペンが3番手となり、ガスリーが10番手でともにトップ10入りとなりました。
アルボン13番手、クビアト15番手となりましたが、クビアトと全体5番手のタイム差がわずか0.5秒と、僅差の結果となりました。

残りのレースウイークを通して今日と同じような天候が予想されています。
今日の3時間の走行で得たデータを元に、このような気温・路温でどうPUの力を最大限に発揮できるかを解析し、土日に臨みたいと思います。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-3番手)

「マシンのパフォーマンスはまずまずの手応えで、総合的に今日はポジティブな初日になりました。
1周だけのタイムアタック時は明らかにメルセデスには届かないように見えるのですが、レースで重要なロングランではマシンの調子がよさそうに感じています。
先週のレースウイークと違い、今週は一番硬いコンパウンドのタイヤを使用しています。
僕的にはもう少し柔らかめが好きなのですが、今回はチョイスにないようです。
タイヤは扱いやすいのですが、ここは本当に暑くてたいへんです!
予選もメルセデス勢が変わらずの速さを見せると思いますが、決勝はどうなるか誰も予想できない筈です。
今日の走行で手応えを感じることができたので、日曜日どのようなレースになるか今から楽しみです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(8-13番手)

「FP1ではマシンにとてもいい手応えを感じることができたので、正しい方向に進めていると思います。
FP2で試したことは思ったような結果にはなりませんでしたが、何が有効で何が無効かを見定める、それがレースウイークの金曜日ではないでしょうか。
明日最大のパフォーマンスを発揮できるように、今夜データの解析をしていきます。
先週のシルバーストーンよりも、タイヤの摩耗度合いは幾分マシだった気がします。
しかし48℃もある路面温度の中でのレースは、きっとタイヤマネージメントが重要なカギとなるでしょう」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(17-15番手)

「今朝のセッションではトラブルなく走ることができ、実りのあるレースウイークの初日になりました。
FP1の序盤に走ることができなかったのは残念ですが、FP2で遅れを取り戻すことができました。
今日得たデータを集約して、明日の予選は自信を持って挑めそうです。
現状のマシンの状況を理解し、トップ10入りを目指してコンマ数秒の差を縮めるべく、今夜チームと共に解析に努めます」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(14-10番手)

「とても有益なレースウイーク初日になりました。
周回を重ねながら、様々なテスト項目をこなすことができました。
マシンに100%満足している訳ではなかったのですが、それでもFP2ではトップ10に入ることができました。
しかし、先週末のように、ちょうどいいマシンのバランスが感じられないでいます。
明日の予選でいいグリッドを獲得するために、マシンのバランスとパフォーマンスの向上をするべく、少し改善をして明日を万全に迎えたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「スペインGP初日、8月のバルセロナ・カタルニア・サーキットでの走行は2月のプレシーズンテストの際とは気温や路面温度などのコンディションが大きく異なる状況での走行となりました。

両チームとも特にロングランペースは悪くないと感じており、PUとしても大きな問題のない一日になりました。

今週末は3日間を通して本日と同じようようなコンディションが予想されていますので、本日のショートラン、ロングランのデータを解析し明日の予選、日曜日のレースに向けて最適化を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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ペレス(レーシング・ポイント)、「最高の気分」

Sergio Perez (C)Racing Point
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新型コロナウイルスの影響により、7月の第3戦ハンガリーGP以来の参戦となったレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスは、久しぶりのF1マシンの感触に笑みを隠せない様子だった。

「今日は久しぶりにコクピットに戻ってみて、ほんと気分は最高だよ。
隔離されていた間、レースに出たくてうずうずしていたからね。
イギリス、アニバーサリーGPと丸々2回分のレースを休んだから、感覚を取り戻すのに苦労するかと思ったけれど、そうでもなかったな。
すぐにリズムを取り戻せて満足しているよ。
気温が高くてフィジカル面では厳しい1日だったけど、有望なペースを示すことができたから明日の予選が今から楽しみだよ。
予選では良いポジションを獲得して、日曜日にはポイントをたくさん手にしたいね」

欠場を余儀なくされる前の3戦ではすべてポイント獲得を果たしているペレスだ。

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S.バンドーン、晴れてメルセデス陣営のリザーブドライバーに

Stoffel Vandoorne (C)McLaren Group
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元F1ドライバーであるストッフェル・バンドーン(28歳:ベルギー)が、あらためてメルセデスAMG陣営のリザーブドライバーに復帰したことが確認された。

2016年のスポット参戦を含め、足掛け3シーズンに渡ってマクラーレン・チームからF1に参戦(最高位7位)、その後はルマン24時間レースを含むWEC(世界耐久選手権:SMPレーシング)や、メルセデスAMGチームからフォーミュラEに参戦するなどしていたが、同シリーズのスケジュールが先月で終了したことを受けたもの。

なお同じメルセデス製パワーユニットを使用するマクラーレンやレーシング・ポイントともリザーブドライバーを共有する協定が結ばれているが、バンドーンは残念ながらイギリス&アニバーサリー両GPではフォーミュラEのカレンダーとバッテイングしてペレス(レーシング・ポイント)の代役参戦には至らなかった。

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2020/08/14

スペインGPフリー2回目、フェルスタッペン3番手

Barcelona Circuit (C)Pirelli Motorsport
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8月14日(金)15時(日本時間:22時)から引き続きバルセロナ・サーキットを舞台に2020年F1第6戦スペインGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は30度、路面温度48度まで上昇、コースはドライコンディションとなっている。
シーズン前テストはもちろんのこと、例年スペインGPの開催は5月であることから高い温度には各チームとも閉口した様子だが、明日の公式予選、そして日曜日の決勝レースも高温が予想されるため各車精力的に周回を重ねた。
しかしトップ争いは相変わらずメルセデスAMG勢の二人によって繰り返された。
セッション後半は各チーム共に決勝レースでのロングランを見据えた走行となった。

結局トップはハミルトン(メルセデス)でただ一人1分16秒台に入れる1'16.883を記録した。
2番手ボタス(メルセデス)で0.287秒差。
3番手にフェルスタッペン(レッドブル)、以下リカルド(ルノー)、グロージャン(ハース)、ルクレール(フェラーリ)、サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、オコン(ルノー)、ガスリー(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ベッテル(フェラーリ)、アルボン(レッドブル)、ノリス(マクラーレン)、クビアト(アルファタウリ)、マグヌッセン(ハース)、ライコネン(アルファロメオ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてラッセル(ウィリアムズ)となった。

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スペインGPフリー1回目、メルセデスAMG勢が最速タイム

Barcelona Circuit (C)Pirelli Motorsport
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8月14日(金)11時(日本時間:18時)からバルセロナ・サーキットを舞台に2020年F1第6戦スペインGPのフリー走行1回目セッションが無観客で始められた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は28度、路面温度36度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という最も堅い部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお既報のようにレーシング・ポイントではセルジオ・ペレスが第3戦以来の現場復帰を果たしている。
またウィリアムズ・チームではロイ・ニッサニーがラッセルに替わってこのセッションを担当、手持ち無沙汰(?)のラッセルはピット前でロリポップマンを務めて周囲を沸かせていた。

ここでもメルセデスAMG勢が速く、ボタス(メルセデス)が1'16.785、ハミルトン(メルセデス)が1'16.824のタイムで続いた。
3番手は前戦優勝のフェルスタッペン(レッドブル)だが、こちらはベストタイム1'17.724と差を付けられた。
以下、ルクレール&ベッテルのフェラーリ勢、グロージャン(ハース)、ペレス(レーシング・ポイント)、アルボン(レッドブル)、マグヌッセン(ハース)、ストロール(レーシング・ポイント)、サインツ(マクラーレン)、オコン(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、ガスリー(アルファタウリ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ライコネン(アルファロメオ)、クビアト(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、ラティフィ(ウィリアムズ)、そしてニッサニー(ウィリアムズ)の順となった。
このあと15時(日本時間:20時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

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F1予選モード、ベルギーGPから禁止へ

Mercedes V6 F1 Engine (C)Mercedes Motorsport
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F1は、俗に『パーティモード』と呼ばれる予選だけの特別モードについて、次戦ベルギーGP(8月30日決勝から禁止する方針を示唆した。

これは通常のPU(パワーユニット)のモード(設定)を、公式予選のセッション時だけ最大パワー仕様に変更してラップタイムを早めるというもの。
燃費や耐久性もあり、決勝レース時には通常に戻して走ることになる。

メルセデスAMGチームは、以前からこれを使って予選を優位に戦っていたとされている。
このため禁止ということになれば、メルセデス製パワーユニットを使用するメルセデスAMGチームや今シーズンパフォーマンスを上げているレーシング・ポイントらに大きな影響が出るものとみられる。

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バルセロナの週末、概ね雨の心配なし

Barcelona Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週バルセロナ・サーキットで行われる2020年F1第6戦スペインGPの舞台地であるカタロニア地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、については問題なし、決勝レースが行われる日曜日には一時雲が厚くなるものの雨の心配はぼぼなしとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
8月14日(金) フリー走行 曇りのち晴れ 22- 28度 6%
8月15日(土) 公式予選 晴れ 22- 29度 10%
8月16日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 22- 28度 30%

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スペインGPのスチュワードにエマニュエル・ピロ氏

Emanuele Pirro (C)Audi Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる第6戦スペインGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元ベネトン等のF1ドライバー、エマニュエル・ピロ氏(58歳:イタリア)を指名したことがわかった。
同氏のスチュワード就任は今年のシュタイヤーマルクGP(レッドブルリンク)、イギリスGP(シルバーストーン)に続く今季3回目、自身通算34回目となり引き続き全体の最多記録更新となった。

ピロ氏はスポーツカーレースで活躍、5回のルマン24時間レース優勝を記録したレジェンド。
F1では1989年オーストラリアGPの5位(ベネトン・フォード)が最高位。
昨年のカナダGPではベッテル(フェラーリ)の勝利をフイにするペナルティ裁定を下したことで一躍渦中の人となった経緯がある。

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ペレス(レーシング・ポイント)、スペインGP出場へ

Sergio Perez (C)Racing Point
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新型コロナウイルスの陽性反応で欠場が続いていたセルジオ・ペレス(29歳:メキシコ)だが、所属するレーシング・ポイントは最新の検査で陰性になったことを確認、これにより今週末のスペインGPには予定通り出場するということだ。

ペレスはイギリスGP前の感染検査で陽性反応がでたため、イギリスGPと70周年アニバーサリーGPの2戦を欠場、両戦共にニコ・ヒュルケンバーグ(32歳:ドイツ)が代役出場し、アニバーサリーGPでは7位入賞を飾っていた。

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アロンソ、「今年がインディ500制覇ラストチャンス」

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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新型コロナウイルスの影響により、今年のインディ500レースは8月23日(日)に延期、これに伴い今週末から恒例の予選セッションが始められる。
かねての夢である『世界三大レース』制覇を目指し、前F1ドライバーのフェルナンド・アロンソは今年もマクラーレン・グループの協力を得て万全の体制により優勝を狙っている。
しかし本人はこれについて「インディ500挑戦は今年が最後のチャンスになるだろう」と、引き締めている。

というのもアロンソはすでに2021年より古巣であるルノー・チームからのF1復帰が決まっていて、インディカー・シリーズとまったく関わりのないルノー・チームに在籍しながらのインディ500挑戦はこれまでと異なり困難とみられているからだ。
ルノーとの契約が明ける2023年にはフリーの身になるが、バックアップなしにインディ500制覇が見込めるだけの体制を再び築くというのは事実上不可能となりそうだ。

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2020/08/13

フェラーリ元会長、ベッテルの処遇に不満みせる

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリの元会長が、今シーズンの同チームの不振についてベッテルを擁護する姿勢をみせている。

声を挙げたのは2014年まで会長としてフィアット/フェラーリ・グループ陣営を率いていたルカ・モンテツェモロ氏。
ミハエル・シューマッハを擁し跳ね馬チームの黄金時代を経験、ベッテルを獲得した時のグループ会長でもある。

「チームが思うような戦果を挙げていないこともあり、様々な声が外部から浴びせ掛けられているが、こういう時こそチームは両ドライバーを中心として一丸になって戦わなければならない。
しかし私が見る限り、そういう状況にはなっていないようだ。
フェラーリ・チームにはベッテルが必要だし、彼の貢献は絶対に欠かせないものだ。
だから今は全員で彼を支えるべき時期なんだ」

そう語るモンテツェモロ氏はまた、あまりに早くベッテル放出という来季体制を発表したチームのやり口にも批判を向けた。

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ヒュルケンバーグ、狙いはアルファロメオとハースか

Nico Hulkenberg (C)Pirelli Motorsport
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新型コロナウイルスの影響により突然巡ってきたF1のチャンスを掴んだレーシング・ポイントのニコ・ヒュルケンバーグだが、今週末のスペインGPの参戦については悲観的な見方をしている。
まだ正式確認されてはいないものの、本来のレースドライバーであるセルジオ・ペレスの現場復帰が有力とみられているからだ。

しかしその一方でヒュルケンバーグが自身の力によってF1復帰を目論んでいることを隠していない。
本人もそれは認めていて、具体的な候補としてアルファロメオ・レーシングの名前を挙げていることから、すでに両者がコンタクトを取っていることが窺われる。
さらにヒュルケンバーグの地元ドイツのメディアが報じるところでは、ハースF1チームの可能性もあるのだという。

F1復帰を実現させるためにも、今週のスペインGPにももう一度出走して自身のパフォーマンスをアピールしたいところだ。

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メルセデスAMGチーム、「現時点では問題未解決」

Redbull Tyre (C)RedBull Racing
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今季第5戦として迎えたアニバーサリーGP、予選では3番手以下に大差を付ける圧倒的なスピードでフロントロウを独占してみせたメルセデスAMGチームだったが、決勝レースでは前戦に続き再びタイヤのトラブルに泣かされる始末となった。

これについて元ミハエル・シューマッハの担当エンジニアで、現在同チームのレースエンジニアリングの責任者を務めるアンドリュー・ショブリン氏は、しかし「まだ問題は解決していない」と、苦しい胸の内を吐露した。

「次戦も同じようなコンディションが予想されるため、当然のことながらそれまでに問題は解決されなければならないが、あまりに時間がなさ過ぎる。
ブリスターがトラブルの中枢であるのはわかっているが、それが起きた的確な原因や対策はまだ見出せていないのが実状だ。
ただバルセロナでは今回よりも一段硬いタイヤが設定されているため、それだけが救いかも」と、悲観的だ。

そのメルセデスAMGと対照的に今回もタイヤの状況が良かったのが好成績を収めたレッドブル・レーシングと言えそうだ。
ただこの優位がいつまで続くかはわからない。

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2020/08/12

「ベッテルに新シャシーの用意ある」と、フェラーリ代表

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン、不振と言われるフェラーリ・チームで、それでもルクレールが2回の表彰台をゲットしているのに対し、まだ一度も表彰台の経験がないセバスチャン・ベッテルについて、シャシーに何か問題があるのでは、という声が持ち上がっている。
今季ここまでの不振について、仮にも過去4回のチャンピオンに輝く実力者が、まだ参戦3年目という新人に大きく遅れているのはおかしいのではないか、というのがパドックで聞かれる意見だ。

これについて同チームを率いるマッティア・ビノット代表は、必要であれば要請に応じる考えのあることを示している。
「われわれは全員がベッテルの復活に期待している。
そのために必要なのであればすべてがオープン。
シャシーを交換することで彼のスピードが取り戻せるのであれば、われわれは喜んでそうすることだろう」と、積極姿勢。

これを受けベッテルの母国ドイツ最大のメデイァ・グループである『RTL』は、今週末の次戦スペインGPにも新シャシー投入が実現するとの期待を報じている。

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ウィリアムズ、ロイ・ニッサニーをフリー走行に

Roy Nissany (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは今週末行われる次戦スペインGPのフリー走行1回目セッションに、今シーズン同チームのテストドライバーに指名されているロイ・ニッサニー(25歳:イスラエル)を初めて起用することを明らかにした。

かつてザウバー・チームでもテスト走行の経験があるニッサニーは昨年末のアブダビ合同テストでもウィリアムズ・チームでテストをしているが、グランプリウィーク公式セッションでの起用はこれが初ということになる。

イスラエル出身のドライバーは珍しいが、ニッサニーの父親チャノック氏もミナルディ・チームで金曜フリー走行に出走経験を持つ。
なおマシンはジョージ・ラッセルのものになる見込みだ。

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ライコネン(アルファ)、シューマッハの最多周回数記録を更新

Kimi Raikkonen (C)Alfaromeo Racing 拡大します 今シーズン、アルファロメオ・レーシングのレースドライバーとして戦うキミ・ライコネン(40歳:フィンランド)が、今回のアニバーサリーGPでミハエル・シューマッハの持つ『最多周回数記録』の更新を果たした。

 

これまでのシューマッハの記録は計16,825周というもの。
1991年に当時22歳と232日でF1デビューしたシューマッハは足掛け19年のF1キャリア。
これに対し2001年に21歳と137日でF1デビユーしたライコネンはF1足掛け18年、今回のレースで計16,845周の走行を果たしてみせた。

 

ただ累積91勝、通算7回のチャンピオンに輝くシューマッハに比べ、ライコネンは21勝でチャンピオンは1回。
今シーズンはここまでまだノーポイントと苦境に喘いでいる。

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2020/08/11

無念のサインツ、「次のホームグランプリに期待」

Image (C)McLaren Group
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シルバーストーン・サーキットを舞台に2週連続開催となったF1だが、チームメイトのノリスが5位-9位とW入賞を果たしたのに対し、先輩である筈のサインツはいずれも13位と入賞圏外で終わったのがマクラーレン・チームだった。

不首尾に終わった今回のレース結果について、当のサインツは次のように語っている。
「スタートもうまくいき、長目に採った最初のスティントも調子が良くて好位置に着けることができた。
チームが立てたタイヤ戦略も良かったし、すべてはうまくいく筈だったんだ。
ところがピットインして行ったタイヤ交換であんなことが起きるなんて」と、サインツ。

それによれば作業に使われたホイールガンに不具合があり、交換作業がうまくいかなかったとのこと。
自身の預り知らぬところでのトラブルだけに、無念さがつのるようだ。
それでも3戦連続開催となる次週はサインツにとってホームグランプリとなるスペインGPだけに心機一転を期待したいところだ。

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「学びの多いレースだった」と、ウォルフ氏(メルセデス)

Pitstop Scene (C)Mercedes Motorsports
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フロントロウ・スタートという有利な形で始められたレースだったが、結果はハミルトン&ボタス共にタイヤ損傷に苦しんで優勝をフェルスタッペン(レッドブル)に明け渡すと言う結果に、同チームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターはそれでも「負けたレースこそ学ぶものが多い」と、健気なコメントで締め括った。

「まずはフェルスタッペンとレッドブル・レーシングによる今シーズン初勝利を祝福したい。
彼らは正直とても見事なレースを演じたと思うよ。
F1だってライバルがあってのスホーツだからね、われわれは正直この結果を歓迎しているんだ。
確かにわれわれにとって今日は想像以上に困難な一日となってしまった。
最強マシンと言われるが、ある条件においてはわれわれにだって弱点があるんだというところをどうやら見せてしまったようだ。
しかし負けたレースにこそ学ぶことが多いもの。
直ちにデータを分析し、次戦では同じことを繰り返さぬよう対策を講じたい」

最近のF1ではオンボードカメラが複数設置されていることもあり、メルセデスAMGチームが抱えた深刻さはそのまま世界のお茶の間にも届けられた。

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フェラーリ内部の明暗がさらに対比強める

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今季、シーズンが始まる前から来季ドライバー・ラインナップの変更が明らかにされるというある意味異常な様相をみせたフェラーリ・チームだが、今回のアニバーサリーGPを終え、さらに両者はその対比を強めているようだ。

タイヤの摩耗が焦点になった今回のレースで、同チームのルクレールは意表を突いたワンストップ作戦を展開、みごとこれが奏功して4位フィニッシュを遂げた一方、逆にベッテルのほうは誤ったタイヤ戦略が足を引っ張ったとレース中から不満を隠していなかった。

今回のレース、終始後方に埋もれるレースを強いられポイント獲得すらならない12位フィニッシュに留まったベッテルには、早くもシーズン中のチーム離脱まで噂に上がり始めているという。
成績が思わしくない時のお家騒動は得意(!)のチームとはいえ、今季はまだ5戦が終わっただけ、この先が思いやられる展開となっている。

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ルノー、『ピンク・メルセデス』への抗議取り下げ

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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アニバーサリーGPのレーススチュワード(審査委員)が明らかにしたところによれば、ルノー・チームは今週提出していたレーシング・ポイントのマシンについてのさらなる抗議を正式に取り下げたことがわかった。
これにより規定の抗議料もルノー側に返還されるとのことだ。

レーシング・ポイントの2020年型社『RP20』は、『ピンク・メルセデス』と揶揄されたごとくメルセデスAMGチームの2019年チャンピオン・マシンに酷似していると指摘され、とりわけ今回はフロントのブレーキダクト内部の構造に焦点が当たっていたもの。

同チームに対してはすでに2台合わせて15点のコンストラクターズ・ポイント剥奪と計40万ユーロ(約5千万円)の罰金が科せられ、本来なら今回56点となるところを41点に減点とされたことがわかっている。

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2020/08/10

レッドブルのマックス・フェルスタッペン、巧みな戦略で優勝を飾る (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 FORMULA 1 70周年記念グランプリ 決勝
2020年8月9日、シルバーストン


キーポイント
• 4番グリッドからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが、見事な戦略で70周年記念グランプリを制しました。トップ10グリッド中ただ一人ハードタイヤでスタートしたフェルスタッペンは、ハードタイヤの耐久性を活かして長い第一スティントを走行し、トップに立ち、その座を堅持することに成功しました。
• フェルスタッペンは、ハード – ミディアム – ハードと繋ぐ戦略を採りました。この戦略を実行したドライバーは2名のみで、もう一人はマクラーレンのカルロス・サインツでした。フロントローからスタートしたメルセデスの両ドライバーは、ミディアム – ハード – ハードと繋ぐ戦略で2位と3位でフィニッシュしました。
• 大半のドライバーが2ストッパーだった中、8番グリッドからスタートしたフェラーリのシャルル・ルクレールは、1ストップ戦略で4位を獲得しました。トップ10ドライバー中もう一人の1ストッパーは、ルノーのエステバン・オコンでした。ルクレールとオコンはともに、ミディアムからハードへ交換する戦略を採りました。
• 4名のドライバーが3ストップ戦略を実行しました。また、20名中19名が完走しました。
• 前日よりも気温が高く、レース中の路面温度は40℃を超えていました。今回のタイヤの組み合わせは、先週のイギリスグランプリ時より一段階軟らかいものとなっていました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: フェルスタッペン優勝の鍵となりました。それは、予選Q2をホワイト・ハードで通過したフェルスタッペンの決断によって実現しました。メルセデスのルイス・ハミルトンは、ハードタイヤでファステストラップポイントを獲得しました。
• ミディアム C3: レースのもう一つの鍵は、先週のソフトタイヤと同じコンパウンドであるミディアムタイヤでした。大半のドライバーが、ミディアムタイヤを装着してスタートを切りました。
• ソフト C4: これまでシルバーストンで選択された中で最も軟らかいコンパウンドのソフトタイヤは、レーシング・ポイントのニコ・ヒュルケンベルグのファイナルスティントで使用されたのみでした。しかし、他のコンパウンドを使用した戦略構築を促したことで、このレース週末の基礎的な要素のひとつとなりました。


ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「今回のレースは、レッドブルとマックス・フェルスタッペンによる完璧な戦略の勝利でした。フェルスタッペンの戦略は土曜日の午後から始まりました。スタート時に装着するためにQ2をハードタイヤで通過したことが功を奏しました。長い第一スティンを活かしてトラックポジションを上げると、その後はフロントローからスタートした両メルセデスを抑えきりました。シルバーストンは、タイヤに厳しい屈指のサーキットであることに加え、先週よりも一段階軟らかいコンパウンドの組み合わせを使用したことは、レースの刺激的な要素となりました。予想通り、ブリスターの発生が散見されたものの、レースへの影響は限定的でした。タイヤマネジメントが不可欠の要素であったことは否めませんが、臨機応変に対応したドライバーも素晴らしかったと思います。そして、視聴者はエキサイティングで予測ができないレースを堪能できたことと思います」


ピレリジャパンプレスリリース

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「チームとして最高の結果」とフェルスタッペン(レッドブル)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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アニバーサリーGP決勝レースでみごと今季初勝利を飾ったレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、「チームとして最高の結果」とその価値を強調した。

「今日の勝利は間違いなくチーム全体で勝ち取ったもの。
ファクトリーはまずタイヤに優しいマシンを用意してくれたし、唯一ハードタイヤでスタートできるという予選の戦略もうち独自のものだった。
実際のレースでもタイヤ戦略などバッチリ決まったし、ピットでのクルーの作業もパーフェクトなものだったからね。
ただライバルの強さはこんなものじゃないし、次のレースではまた盛り返して来ることだろうから引き締めないと」と、慎重姿勢を崩さない。

それでも「今夜だけはこの喜びを噛みしめたいね」と、笑顔をほころばせた。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(8/09)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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F1 70周年記念GPが行われ、巧みなタイヤ戦略とともにレースを戦ったAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが今シーズン初となる勝利を収めました。

前日の予選でハードタイヤでのQ3進出を決めたフェルスタッペンは、トップ10からスタートするマシン中で唯一、ハードタイヤを履いた状態で決勝をスタートします。
4番グリッドからスタートするとすぐに3番手にポジションを上げ、前を行くメルセデスの2台にプレッシャーをかけます。
ミディアムタイヤで走るメルセデスの2台が先にピットインし、ハードタイヤで長く走ることができるフェルスタッペンはリードを奪います。

26周を走りミディアムタイヤに履き替えたフェルスタッペンは、ボッタス(メルセデス)のすぐ後ろでトラックに戻ると、ルフィードコーナーでオーバーテイクします。
6周を走るとボッタスと同じタイミングで再度ピットインし、ハードタイヤに履き替えます。

ハミルトン(メルセデス)が2番目のスティントをハードタイヤでロングランする中、フェルスタッペンはペースを上げて走行します。
ハミルトンが最後のピットストップをする間に再びトップに立つと、最終的には11秒以上のリードをつけて優勝。
フェルスタッペンにとっては9回目、HondaとRed Bullのパートナーシップにとって4回目の勝利となりました。

アレクサンダー・アルボンも素晴らしい走りで、9番手スタートからポジションを上げ、5位でフィニッシュしました。
ミディアムタイヤでスタートすると6周目でハードタイヤに履き替え、ルフィードコーナーでノリス(マクラーレン)をオーバーテイク。
30周目で再びハードタイヤに履き替えると、最後の2周でストロール(レーシングポイント)をオーバーテイクし5位でフィニッシュしました。

Scuderia AlphaTauri Hondaの2台は、わずか0.9秒差でフィニッシュしました。
ハードタイヤで16番グリッドからスタートしたダニール・クビアトは19周目で初めてピットイン。
35周目でミディアムタイヤに履き替えると10位に入り、ポイントを獲得しました。

7番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは7周目でピットインしハードタイヤに履き替えますが、そこでポジションを落とします。
23周目で再度ハードタイヤに履き替えてクビアトを追いますが、11位でフィニッシュとなりました。

最終的にはHonda PUを搭載する4台の内、3台がポイントを獲得という、いい結果でレースを終えることができました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 1位)

「チームとして最高の結果を出せ、素晴らしい一日になりました。
レース結果から見えるように、ハードタイヤで予選Q2を走る戦略が奏功したと思います。
ミディアムタイヤはあまり持たないので、ハードタイヤでの最初のスティントをどんなペースで何周走るかが鍵でした。
僕たちのマシンはライバルに比べるとタイヤに優しいようで、特にレースでは柔らかいタイヤの方がマシンのフィーリングがよかったです。
メルセデスのマシンをオーバーテイクし、引き離すことができたことに、大きな満足感を感じました。
ここまでは圧倒的な強さを見せていますが、今日のようなレースをまたシーズン残りのレースでもできればと思っていますし、そのためにプッシュを続けていきます。
いいチームワークですし、リスクを恐れずに挑戦していきます。
まずは今日の勝利をゆっくりと噛みしめ、バルセロナでの次のレースに気持ちを切り替えます」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 5位)

「マシンの調子もよく、今日の結果に満足しています。
レース序盤のDRSを使用するマシンが続いていた状況下でのオーバーテイクは少し難しかったですが、そこからはいい走りができました。
今日のレースペースは想像以上によかったので、その原因をこれから分析します。
マシンにはポテンシャルがありますが、それを引き出すのが難しい時があります。
ただ、このような状況ではいい走りができることも分かってきたので、きちんと要因を解析していきます。
次のレースに向けて、今日の5位よりもさらにいいパフォーマンスができるようにしたいです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝10位)

「今日はとても満足しています。
チームはすばらしい仕事をして、マシンのすべてを引き出すことができました。
先週とは違って、あらゆるチャンスをものにすることができました。
通常、日曜日は調子がいいのですが、土曜日の予選でもしっかりと結果を出し、よりよいポジションからスタートができれば、もっと頻繁にポイント争いに食い込むことができるでしょう。
それでも今日は、16番手スタートから10位でフィニッシュし、1ポイントを獲得できてよかったです」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝11位)

「スタートも決まり、タイヤの感触もよかったので、予定よりも早くピットインするように無線が入った時には、驚きました。
アルボンに抜かれないように頑張りましたが、それはそれほど重要ではありませんでした。
ピットストップから戻るとトラフィックに捕まり、ポジションを上げるために必要以上にプッシュすることになりました。
何周か走るとタイヤのブリスターがひどくなり、そこからは散々でした。
もっといい結果を出せると思っていたので残念です。
他の戦略を取れなかったか、レースを振り返り、次のバルセロナではポイントを取りたいです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「F1の70周年記念大会という特別なレース、そしてAston Martin Red Bull RacingのファクトリーとHonda F1の拠点があるイギリスでのレースで、フェルスタッペン選手が2020シーズンの初勝利を獲得しました。

8月5日はHondaの創始者本田宗一郎さんの命日、その週末にHonda F1の勝利を上げることができたことは感慨深く、また大変うれしく思っています。

今週は金曜日の走行開始時から、タイヤに非常に厳しいレースになることが予想されました。
その状況下で予選からチームが勝つための戦略を立て、ドライバーのフェルスタッペン選手がそれにすばらしいドライビングで応えるなかで、HondaもPUを力強く機能させて、この勝利に貢献できたと感じています。
すばらしいチームワークの結果による勝利でした。

チームメイトのアルボン選手も9番グリッドからトラフィックの中で難しい展開でしたが、粘りの走りを見せての5位入賞、後方スタートのクビアト選手も10位入賞と、Hondaとしていい結果になりました。

プラクティス、予選で好調だったガスリー選手は、レースペースが上らず惜しくも11位に終わりましたが、この先のレースでも好調を維持して良結果を出してくれることを期待しています。

シーズン初勝利をあげるまで少し時間がかかってしまいましたが、ようやくファンのみなさんに勝利を届けることができ、うれしく思っています。

この先も厳しい戦いが続きますが、更に勝利を手にするためにチームとともに戦闘力向上に向け努力を続けますので、引き続きの応援をよろしくお願いいたします」

提供:本田技研工業(株)

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ホンダのシルバーストーン制覇は1989年以来

1989 Scene (C)Honda Racing
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フェルスタッペン(レッドブル)によりF1のホンダ・パワーは昨シーズンのブラジルGP以来となる勝利を記録したが、今回の舞台シルバーストーン・サーキットでとなると実に1989年にまで遡ることになった。

当時ホンダがエンジン供給していたマクラーレン・チームのドライバーはアラン・プロストとアイルトン・セナという夢のドライバー・ラインナップ。
このレースではセナがポールポジション、プロストが2番手と予選でフロントロウ独占。
しかし決勝レースでセナがリタイヤした一方で、2番手スタートのプロストが2位のマンセル(フェラーリ)に20秒もの大差を付けてこのレースを制した。
なおプロストはこの年、自身3度目となるシリーズ・チャンピオンを獲得している。

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3位ボタス(メルセデス)、「望んだ結果の筈がない」

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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9日(日)行われた『70thアニバーサリーGP』で3位フィニッシュ、今季5戦中4度目の表彰台を獲得したメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスだったが、その表情は必ずしも満足したものではなかった。

「これで満足しろというほうがおかしいよね。
だって僕はポールポジションからスタートしたんだから、自ずと期待する結果というものがあった訳だ。
正直、フラストレーションが溜まるものだよ、この結果は。
ピレリが用意したタイヤが必ずしもこのレースにふさわしいものでなかったというのは理解するけれど、少なくともレッドブルのほうはうまく走っていたんだもの、僕たちだってもっとやれた筈。
バルセロナではこんなことが繰り返されないよう、ウチのマシンにはすぐに対策を講じる必要があるな」

ボタスは前戦のイギリスGPでも痛恨のタイヤバーストに見舞われている。

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2020/08/09

アニバーサリーGPはフェルスタッペンが今季初勝利遂げる

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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8月9日(日)14時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第5戦アニバーサリーGPの決勝レースがシルバーストーン・サーキットを舞台に行われた。
スタート時の天候は晴れ、気温は23度、路面温度41度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はないとされている。

スタートでフェルスタッペンが3番手にアップ、一方ベッテルがハーフスピンして最後尾まで順位を落とした。
7周目に早くもアルボンが真っ先にピットインしてハードタイヤに交換、ガスリーも続く。
ハードタイヤでスタート、タイヤ交換を遅らせたフェルスタッペンが直後にボタスを抜いて2位に立つ。
首位はハミルトンだがこちらはピットストップをまだ終えていない。
マグヌッセンがラティフィとの接触で5秒のタイム・ペナルティを科せられる。
残り10周というところでハミルトンがピットイン、ついにフェルスタッペンが完全レースリーダーとなる。
4位まで落ちたハミルトンが3位のルクレールを抜いて表彰台圏内に戻す。
残り6周でマグヌッセンがガレージに戻ってリタイヤ1号に。
残り3周でハミルトンがボタスに追い付き、さらにオーバーテイク、2位に上がる。

結局52周のレースを制したのは4番スタートだったレッドブル・ホンダのフェルスタッペン。
メルセデスAMG勢がタイヤに苦しんだことに加え、自身のハードタイヤでのスタートも功を奏した形だ。
フェルスタッペンの優勝は昨年のブラジルGP以来で今季初、自身通算9回目の快挙となった。
2位ハミルトン(メルセデス)、3位ボタス(メルセデス)、4位ルクレール(フェラーリ)、5位アルボン(レッドブル)、6位ストロール(レーシング・ポイント)、7位ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、8位オコン(ルノー)、9位ノリス(マクラーレン)、10位クビアト(アルファタウリ)までが入賞。
以下、11位ガスリー(アルファタウリ)、12位ベッテル(フェラーリ)、13位サインツ(マクラーレン)、14位リカルド(ルノー)、15位ライコネン(アルファロメオ)、16位グロージャン(ハース)、17位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、18位ラッセル(ウィリアムズ)、19位ラティフィ(ウィリアムズ)までが完走。
リタイヤはマグヌッセン(ハース)の1台だけだった。

F1第6戦スペインGPは引き続き次週8月16(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今度はバルセロナ・サーキットを舞台に全66周で行われる。

アニバーサリーGP決勝レースの結果はこちら
アニバーサリーGPの画像はこちら

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アニバーサリーGPスターティンググリッド(修正版)

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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アニバーサリーGPのレーススチュワード(競技委員)は、次のように修正されたスターティンググリッドを発表した。
それによれば、予選11位のエステバン・オコン(ルノー)が他車のアタックを妨害したとして3グリッド降格のペナルティを科せられ14番手に下がったもの。

【修正スターティンググリッド】

1. ボタス(メルセデス)
2. ハミルトン(メルセデス)
3. ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)
4. フェルスタッペン(レッドブル)
5. リカルド(ルノー)
6. ストロール(レーシング・ポイント)
7. ガスリー(アルファタウリ)
8. ルクレール(フェラーリ)
9. アルボン(レッドブル)
10. ノリス(マクラーレン)
11. ベッテル(フェラーリ) *
12. サインツ(マクラーレン) *
13. グロージャン(ハース) *
14. オコン(ルノー) *
15. ラッセル(ウィリアムズ)
16. クビアト(アルファタウリ)
17. マグヌッセン(ハース)
18. ラティフィ(ウィリアムズ)
19. ジョビナッツィ(アルファロメオ)
20. ライコネン(アルファロメオ)

* 印は変更のあったドライバー

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オコン(ルノー)にはペナルティ・ポイントも

FIA
アニバーサリーGPのレーススチュワード(審査委員)は、8日(土)行われた公式予選セッション中、アタックに出ていたラッセル(ウィリアムズ)の進路を3コーナー手前で妨害したとして、エステバン・オコン(ルノー)に対し予選グリッド3番降格とすると共にペナルティ・ポイント1点を科したことを明らかにした。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになるが、オコンはこれが初ということになる。

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「Q2のハードタイヤ突破は史上初」と、ピレリタイヤ

Pitstop Image (C)RedBull Racing
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レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、8日(土)に行われたアニバーサリーGP公式予選Q2で他のドライバーがミディアムタイヤで臨む中、ただ一人ハードタイヤで4番手タイムを記録、みごと突破をみせた。
レギュレーションにより、これでフェルスタッペンはグリッド上位10台のなかで、唯一ハードタイヤでのスタートということになり、タイヤ戦略に特異の選択肢を手にしたことになる。

なおピレリタイヤによれば、これまで他がソフトタイヤの中、ミディアムタイヤで突破というケースはしばしばみられたものの、Q2をハードタイヤで突破というのは前例がないとのこと。

今回のアニバーサリーGPでは前週のイギリスGPと同じシルバーストーン・サーキットで行われるとはいえ、タイヤが一段階柔らかいもので戦われるため、タイヤ戦略には各チームともに高い関心を寄せている。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(8/08)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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前週に引き続き、シルバーストーン・サーキットで開催されている第5戦、F1 70周年記念GPの予選が行われました。
Hondaパワーユニット勢は力強い走りを見せ、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが4番手、アレクサンダー・アルボンが9番手。Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーが7番手となり、4台中3台がQ3進出を果たしました。

Q1では、アルボンが3番手、フェルスタッペンが4番手、ガスリーが5番手と、3台そろって上位へ進出。
Scuderia AlphaTauriのダニール・クビアトは、最終アタック中にターン14のチャペルでわずかにふくらみ、そこでフロアへのダメージを認識します。
その後のストウ(ターン15)ではコースオフを喫し、これがコース外走行(トラックリミット規定違反)と判定され、このラップのタイムが取り消されました。
この結果、クビアトは16番手となり、ここでグリッドが確定しました。

Q2で上位10台に入り、Q3へ進出すると、ここでベストタイムをマークしたタイヤで決勝レースをスタートしなければなりません。
このレギュレーションを考慮し、フェルスタッペンはハードタイヤを選択。
見事にQ2突破を決め、上位10台の中では唯一のハードタイヤスタートを決めました。

アルボン、ガスリーも進出したQ3では、Red Bull Racingの2台が最初のアタックでミディアムタイヤを装着し、最終アタックでソフトタイヤを使用。
ガスリーは両アタックともにソフトタイヤで臨みました。
3名とも最終アタックで自己ベストタイムをマークし、フェルスタッペンが4番手、ガスリーが7番手、アルボンが9番手で予選を終えています。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 4位)

「4番手は完璧とは言えませんが、上位のマシンがいい仕事をした結果です。
Q3では風の方向が変わり、少しアンバランスな状態になって難しい状況でした。
今週は持ち込まれたタイヤのコンパウンドが1段階柔らかくなり、ミディアムタイヤが先週のソフトタイヤですが、気温も上がってレースではあまりよくないと思うので、ハードタイヤでレースをスタートできるのは強みですし、この作戦が気に入っています。

今日はハードタイヤでQ3へ進出できるかが一番の課題でした。
明日ハードタイヤでスタートすることでどんな恩恵を得られるかは、1周目の状況とセーフティカーの有無に左右されるので分かりませんが、少なくともトップ10の中で唯一ですし、ポジティブに働いてくれればと思います。
明日も長いレースになります。
僕らにはメルセデスのように予選モードはありませんが、ここまでレースペースでは競争力を発揮できています。
スタートがクリーンになることを願っていますし、そうなればいいレースができると思います。
目標は表彰台です。
最後に、ニコ(ヒュルケンベルク)が、速さを見せられたことをうれしく思っています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 9位)

「Q3最後の走行までは、気持ちよく走れて、上位を目指せると感じていたのですが、ミディアムからソフトにタイヤを交換すると、マシンバランスがかなり違うように感じました。
マシンの感触はよく、最後のラップに期待していたのですが、ガラッと変わってしまいました。
もしかしたら風の影響もあるのかもしれません。

9番手という結果には満足できません。
ソフトタイヤを機能させていたチームもありましたが、僕らは苦戦したので、理由を確認する必要があります。
まだ僕自身の中にはタイムを上げられる伸びしろがあるとも思っています。
もっとマシンの感触をよくして、ペースを安定させられるはずです。明日は、採れる戦略が複数あるので、面白いレースになる筈です。
先週のレースではいいペースがあり、追い上げていけたので、明日のプランはマシンの力を最大限に発揮することです。
ポジションを上げて仕事を果たしたいと思います」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選16位)

「今日の予選では不運に見舞われました。
かなりいいラップを走行していたのに、突風によってターン15でコースオフしてしまい、タイムを失いました。
ポジティブな面に目を向ければ、これまで予選で不調でも日曜には巻き返してきたので、このままプッシュし続けていけば、明日はいいレースができて、ポイント争いに絡める筈です」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選 7位)

「素晴らしい土曜日となり、この予選結果はとてもうれしいです。
昨日は少し難しい状況がありましたが、チームは昨日から今日にかけて素晴らしい仕事ぶりで、限界までプッシュできるマシンにするため、正しい方向に変更を施してくれました。
Q2で4番手、Q3で7番手となり、フェラーリ、マクラーレン、Red Bullのマシンよりも上位につけられたのは、望みうる最高の結果だと思います。
ここからは、明日のレースに集中します。
見せ場を作る準備はできていますし、持てる全力を出しきり、チームに好結果を持ち帰りたいです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日の予選は、昨日ほどではないものの、27℃とイギリスとしては比較的気温が上がった中でのセッションとなりました。
ソフトタイヤがあまり長く持たないということからタイヤの選択が難しい予選となりましたが、そのような中でHonda PUを搭載する3台がQ3へ進出し、まずまずの予選になりました。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手は、明日のスタートタイヤを決めるQ2をトップ10中唯一のハードタイヤで通過、Q3でも明日のレースに向けて期待の持てる2列目の4番グリッドを獲得しました。

Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、ここのところの調子のよさを予選結果につなげて今季最高の7番手、9番手のアルボン選手と、コースアウトもあり僅差でQ1落ちとなってしまったクビアト選手とともにマシンに競争力はあると思うので、それぞれ明日のレースでのポジションアップを期待します。

PUとしては今日も大きな問題のない一日でした。
明日は特にタイヤの使い方など、戦略も含めて難しいレースになると思いますが、PUとしては最大限のパフォーマンスを発揮できるように準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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「まずちゃんとスタートしての話」と、ヒュルケンバーグ

Nico Hulkenberg (C)Pirelli Motorsport
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F1復帰わずか2戦目、それもまったく予期していなかった突然の代役指名という事態において、レギュラードライバーであるチームメイトを上回る3番グリッド獲得という快挙を遂げたニコ・ヒュルケンバーグ(32歳:ドイツ)は、それでも控え目だった。

「ここ7-8日間の出来事ときたら、僕にとってまるでクレージーなものだった。
こんな展開、いったい誰に予想できたと思う?
予選Q2ではコースアウトしかかったりして、トリッキーでマシンを傷めたんじゃないかと不安になることもあったしね。
逆に最後は集中して自分のすべてを出し切ることができたんだ。
それでもまさか予選で記者会見するなんて思っていなかったけどね」

それでも「明日はちゃんとレースをスタートしなくては話にならないよ」と、先週の不運(マシントラブルでグリッドに着けなかった)を踏まえての慎重姿勢をみせた。

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2020/08/08

アニバーサリーGP予選、ボタスがポール獲得

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports 拡大します 8月8日(土)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第5戦アニバーサリーGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

 

ポールポジションを獲得したのはチーム内バトルを制したボタス(メルセデス)。
ベストタイム1'25.154を記録。
開幕戦のオーストリアGP以来となる今季2度目で自身通算13回目の快挙となった。
2番手は0.063秒差でハミルトン(メルセデス)、3番手は代役復帰2戦目のヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手リカルド(ルノー)、6番手ストロール(レーシング・ポイント)、7番手ガスリー(アルファタウリ)、8番手ルクレール(フェラーリ)、9番手アルボン(レッドブル)、10番手ノリス(マクラーレン)というトップ10になった。
この中ではフェルスタッペンだけがハードタイヤでのスタートが決まっている。
アニバーサリーGP決勝レースは9日(日)14時10分(日本時間:22時10分)から全52周で行われる。

 

アニバーサリーGP公式予選の結果はこちら
アニバーサリーGPの画像はこちら

 

 

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予選Q2、ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)2番手

引き続きアニバーサリーGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

1回目の走行でヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)がコースオフするシーンがみられた。
フェルスタッペンはハードタイヤを選択して4番手タイムをマーク、タイヤ戦略に違いをみせた。(他はミディアムタイヤ)

2度目のアタックを終え、トップはボタス(メルセデス)の1'25.785。
2番手ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、以下ハミルトン(メルセデス)、ガスリー(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、アルボン(レッドブル)、ストロール(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、フェルスタッペン(レッドブル)、そしてノリス(マクラーレン)までがQ3進出。

ここでの敗退はオコン(ルノー)、ベッテル(フェラーリ)、サインツ(マクラーレン)、グロージャン(ハース)、そしてラッセル(ウィリアムズ)の5台となった。

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予選Q1、アルボン(レッドブル)3番手タイム

8月8日(土)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第5戦アニバーサリーGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は26度、路面温度は44度まで上昇、コースはドライコンディションながら時折り強風が吹き抜けている。

ハースのグロージャン&マグヌッセンが真っ先にコースインし予選の幕が開かれた。
ここでトップに立ったのはボタス(メルセデス)で1'26.738のベストタイム。
2番手ハミルトン(メルセデス)、以下アルボン(レッドブル)、フェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(アルファタウリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ノリス(マクラーレン)、オコン(ルノー)、ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、リカルド(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、グロージャン(ハース)、ベッテル(フェラーリ)、ラッセル(ウィリアムズ)の順。

ここでの敗退はクビアト(アルファタウリ)、マグヌッセン(ハース)、ラティフィ(ウィリアムズ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、そしてライコネン(アルファロメオ)の5台となった。

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フリー3回目、メルセデスAMG勢が余裕の1-2タイム

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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8月8日(土)11時(日本時間:19時)から引き続きシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第5戦アニバーサリーGPのフリー走行3回目セッションが公式予選を前に行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は23度、路面温度34度、コースはドライコンディションとなっている。

ハードタイヤを履いたベッテル(フェラーリ)からコースインしたが、タイヤ数の関係もあり各車出だしは鈍い。
最初のアタックでは、ボタス&ハミルトンのメルセデスAMG勢がトップ。
これにフェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(アルファタウリ)とホンダ・パワー勢が続いた。
アルボン(レッドブル)とクビアト(アルファタウリ)も7-8番手だ。

結局メルセデスAMG勢は互いの順位を入れ替えただけでトップは変わらず。
ハミルトンが1'26.621で最速となった。
2番手ボタス、3番手ノリス(マクラーレン)、4番手ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、5番手ストロール(レーシング・ポイント)、6番手ルクレール(フェラーリ)、7番手フェルスタッペン(レッドブル)、8番手アルボン(レッドブル)、9番手オコン(ルノー)、10番手にサインツ(マクラーレン)となった。
ガスリー&クビアトのアルファタウリ勢は11-12番手。
セッション終了後には昨日(赤旗中断のため)できなかったスタート練習が行われた。

この後14時(日本時間:22時)から公式予選が行われる。

アニバーサリーGPフリー走行3回目の結果はこちら
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フェラーリ、レーシング・ポイントへの寛大処分に反発

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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FIA(国際自動車連盟)のレーススチュワードは、ルノー・チームから抗議を受けていたレーシング・ポイント『RP20』のブレーキダクトについて、競技規則に違反しているとして15ポイントの剥奪と40万ユーロ(約5千万円)の罰金を科したが、これにフェラーリ・チームが甘いと強い反発をみせパドックで波紋を呼んでいる。

FIAによれば、このブレーキダクトはメルセデスAMGチームのものを完全コピーしたものと認められるものの、ダクト自体がF1テクニカル・レギュレーションに違反するものではないためとの見解を示している。

注目されるのは、このポイント剥奪処分によりルノー・チームはコンストラクターズ・ランキングで逆転というメリットがある一方、フェラーリ・チームには直接の恩恵がないという背景が影響しているとみられること。
なおこの裁定については、レーシング・ポイント自身も上訴する権利が残されていて、今後の展開は予断を許さないものとなっている。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(8/07)

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
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先週と同じく英国、シルバーストーンサーキットでの開催となった70周年記念GPの1日目、Honda のPUを搭載した4台は特にタイヤマネジメントに注力しました。

先週と同じように気温が上がる中で、今日はソフトタイヤの理解を深めるために多くの時間をつかう一日になりました。
FP1ではAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが3番手、アレクサンダー・アルボンが6番手と力強い走りを披露。
Scuderia AlphaTauri Hondaのダニール・クビアトは9番手、0.054秒遅れたピエール・ガスリーは11番手でFP1を終え、ソフトタイヤでの走行の理解を深めました。

FP2ではフェルスタッペンが4番手、アルボン、クビアト、ガスリーが11番手から13番手に並びました。
終盤にフェラーリのPUを使用する2台が立て続けにサーキット上で止まったため、FP2の走行は予定よりも早く終了しました。

今晩の作業では、今日4台が走った200周のデータを分析し、予選と決勝に向けてベストなセッティングを煮詰めていきます。
なお、今日のセッションでは、Aston Martin Red Bull Racingの2台がPUを戦略的な理由で交換しています。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-4番手)

「今日はやりたいと思っていたことがすべてできたので、いい一日になりました。
先週のメルセデスとの差は大きかったため、その状況が数日で変わるとは思っていませんが、そんな中でも自分たちにできることを進めています。
今日は多くのことを試してみて、そのいくつかはうまく行っていたように思えましたが、それが正しいかどうかは、今日の分析結果と明日の走行で見極める必要があります。
明日の予選では後ろのマシンとは接戦になりそうですが、レースでは先週と同様、一人旅のような状況が続くように思います。
今日使用したソフトタイヤは先週よりも柔らかいもので非常に摩耗が激しいので、決勝でのワンストップ戦略はほぼ不可能だと考えています。
レースでは多くのマシンが2ストップ戦略を採ると思いますが、だからと言って先週から結果が大きく変わるとは思っていません」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(6-11番手)

「今日はセッションを経るごとに自分が望む通りにマシンのセッティングを詰めていくことができました。
ここからは明日さらにマシンが早くなるよう、今晩の作業を進めるだけです。
今日はとても順調な一日で、セットアップのなかで機能するものとしないものを見極めることができました。
今週はタイヤコンパウンドがより柔らかいものに変更されましたが、このサーキットでは少し柔らかすぎるように感じますし、僕自身はあまり好みではありません。
ほかのみんなが明日どうするかを見てみたいと思いますが、ソフトタイヤよりもミディアムタイヤの方が速いタイムが出るのではないかと感じています。
問題はミディアムとハードのタイヤの本数が週末の中で限られているために、取れる戦略も限られてくるということです。
したがって、明日の予選のそれぞれのセッションでどのタイヤを使用するかということが重要になってきます。
今日はまだ金曜で、どのマシンも実力を隠している部分がありますが、明日の予選でそれがはっきり見えてくると思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(9-12番手)

「実りのある走行ができて、いい金曜日になりました。
引き続きタイヤの分析を進め、理解を深めていきたいです。
今日集めたデータを解析し、予選と決勝をいい状態で走りたいと思います」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(11-13番手)

「先週ほどマシンのフィーリングがよくなかったので、様々なことをテストしました。
いろいろなセットアップを試しましたが、まだベストなセットアップを見つけられていません。
先週と同じようにいい状態にするために、もっと分析が必要です。
ライバルとの差は小さいですが、予選でQ3に進むためにはもっとパフォーマンスを上げる必要があると思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「先週末にここシルバーストーンでレースを行っているため、今日はそのデーターからPUのセッティングをさらに最適化し、初日のセッションに臨みました。
事前の予報通り、30℃近くまで外気温が上昇した中でも、PUとして大きな問題もなくプログラムを消化することができました。
この暑さは日曜まで継続しそうな予報が出ているので、予選とレースに向けて有益なデータを取ることができたと考えています。
ここからさらなる最適化に向け、分析を続けていきます。

なお、このラウンドから、シーズンを通してのPU使用戦略を考慮したうえで、Aston Martin Red Bull Racingの2台に2基目のPUを投入しています。
今後は1基目のPUと併用しながらレースを戦うことになります。

Scuderia AlphaTauri Hondaの2台も同様の考え方ですが、ガスリー選手はすでにハンガリーで2基目を投入していること、クビアト選手は先日のレースでのクラッシュの影響を今日の走行で確認する目的により、今回は2基目の投入は行っていません」

提供:本田技研工業(株)

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レーシング・ポイントに15ポイント剥奪のペナルティ

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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FIA(国際自動車連盟)はレーシング・ポイントの2020年マシン『RP20』について、独自に設計開発しなければならないブレーキダクトについて、メルセデスAMGチームのものをコピーしたと判断、シュタイヤーマルクGPの出場について1台あたり7.5ポイントの剥奪と20万ユーロ(約2500万円)の罰金を科したことを明らかにした。

これは以前からルノー・チームが『ピンク・メルセデス』と揶揄して抗議していたもので、FIAはハンガリーGPとイギリスGPへの出走についても別途、懲戒処分を科したとしている。

レーシング・ポイントの前身であるフォース・インディアとルノー・チームとは過去にもこうした系争を繰り返してきていて、今回はルノーの側がしてやったりという結果になった形だ。

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アニバーサリーGPフリー2回目もメルセデス勢が最速

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport

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8月07日(金)15時(日本時間:23時)から引き続きノーサンプトンシャー地方にあるシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第5戦アニバーサリーGPのフリー走行2回目セッションが無観客で行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は31度、路面温度42度まで上昇、コースはドライコンディションとなっている。

ここでもメルセデスAMG勢が圧倒、ハミルトン&ボタスの順で1-2、3位以下に0.8秒もの大差を付ける戦闘力をみせつけた。
3番手にリカルド(ルノー)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、以下ストロール(レーシング・ポイント)、ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、ノリス(マクラーレン)、サインツ(マクラーレン)、オコン(ルノー)の順。
これにアルボン(レッドブル)、クビアト(アルファタウリ)、ガスリー(アルファタウリ)とホンダ・パワー勢が続いた。
ベッテル(フェラーリ)は残り10分というところでギヤボックスのトラブルとみられ、オイルを撒きながらコース上でストップした、
その後、コクピットに復帰したジョビナッツィ(アルファロメオ)もストップ、赤旗中断の原因を作った。

アニバーサリーGPフリー走行2回目の結果はこちら
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2020/08/07

アニバーサリーGPフリー1回目はボタス(メルセデス)最速

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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8月7日(金)11時(日本時間:18時)から前週に引き続きノーサンプトンシャー地方にあるシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第5戦、こちらの名称は70thアニバーサリーGPとしてフリー走行1回目セッションが同じく無観客で始められた。

天候は晴れ、セッション開始時の気温は25度、路面温度34度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、前週のイギリスGPとは異なりホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という一段柔らかい部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。

なおレーシング・ポイントではペレスが新型コロナウイルス検査でまた陽性だったことから再びニコ・ヒュルケンバーグがコクピットに収まっている。
またアルファロメオ・レーシングは今回もジョビナッツィに替わり開発&リザーブドライバーであるロバート・クビサがステアリングを握っている。

90分間のセッションは大きな事故もなく終了。
トップタイムは契約延長が決まったばかりのボタス(メルセデス)。
2番手ハミルトン(メルセデス)、以下フェルスタッペン(レッドブル)、そして注目のヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、アルボン(レッドブル)、ベッテル(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、クビアト(アルファタウリ)オコン(ルノー)の順。
ガスリー(アルファタウリ)は11番手だった。
このあと15時(日本時間:23時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

アニバーサリーGPフリー走行1回目の結果はこちら
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ペレス(レーシング・ポイント)、再出場の可能性

Sergio Perez (C)Racing Point
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今回のイギリスGPを新型コロナウイルス検査の陽性反応により欠場を余儀なくされたレーシング・ポイントのセルジオ・ペレス(29歳:メキシコ)は、今週末の『70thアニバーサリーGP』への出場も絶望とみられていたが、出走の可能性が出て来た。

同チームによれば、ペレスは英国の公衆衛生ガイドラインに従って新型コロナウイルスの隔離期間を完了したと発表、木曜日に再度PCR検査を実施し、陰性であることが確認されればレースへの出場を許可されると説明している。
隔離期間は当初10日間とみられていたが、チームによれば7日間であったとのことだ。

イギリスGPでは前ルノーのニコ・ヒュルケンバーグが代役として招集されたが、決勝レースはマシントラブルのためグリツドに着けなかった。

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メルセデスAMG、バルテリ・ボタスの残留を発表

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsport
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6日(木)、メルセデスAMGチームは同チームのレースドライバーであるバルテリ・ボタス(30歳:フィンランド)と来季も契約を継続することで合意したことを発表した。
契約は2021年末までの1年間ということで、ボタスはこれで2017年の加入以来、メルセデスで5シーズン目を迎えることになる。

ボタスは「これまで共に戦ってきたメルセデス・ファミリーとこれからも一緒に仕事ができることを楽しみにしている。
これまで築き上げたものを土台としてさらに上を目指したい」と、念願のタイトル獲得に意欲をみせた。

2016年にタイトルを獲得して引退したニコ・ロズベルグの後任として同チーム入りしたボタスは、これまで8回の優勝と12回のポールポジションを記録している。
なおチームメイトであるルイス・ハミルトンの契約はまだだが、こちらも継続が有力とみられている。

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アニバーサリーGPのスチュワードにビタントニオ・リウッツィ氏

Vitantonio Liuzzi (C)Ex.Hispania Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週行われるアニバーサリーGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元F1ドライバーのビタントニオ・リウッツィ氏(38歳:イタリア)を指名した。
同氏がスチュワードを務めるのは昨年のイギリスGP以来、2度目ということになる。

世界カート選手権を制したリウッツィ氏はその後ジュニア・フォーミュラを経て2005年にレッドブル・レーシングからF1デビュー。
トロ・ロッソやフォース・インディア、HRTと渡り、2011年にF1から引退、FIAのフォーミュラEでスチュワードなどを務めた。
さらにスーパーGTに参戦するなど日本にも関係が深いドライバーだった。

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シルバーストーンの週末、3日間共に雨の心配はなし

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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先週に引き続き、シルバーストーン・サーキットで行われる2020年F1第5戦70thアニバーサリーGPの舞台地であるノーサンプトンシャー地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースが行われる日曜日共に晴れ時々曇りで、いずれも今のところ雨の心配はないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
8月07日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 22- 34度 10%
8月08日(土) 公式予選 晴れ時々曇り 22- 32度 40%
8月09日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 22- 30度 30%

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2020/08/06

マクラーレン、ディ・レスタをリザーブドライバーに指名

Paul Di Resta (C)Ex. Force India F1
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マクラーレン・チームは、今週行われる70thアニバーサリーGPで元フォース・インディア・チーム等のF1ドライバーであるポール・ディ・レスタ(34歳:イギリス)をリザーブドライバーとして指名、すでに英国内のファクトリーでシート合わせを済ませたことを明らかにした。
これによりディ・レスタは、レースドライバーであるカルロス・サインツまたはランド・ノリスにレース出場への支障が起きた場合、代役として2017年以来となるグランプリ出走をホームで果たすことになる。

同チームでは本来、メルセデスAMGチームとの間でストッフェル・バンドーン&エステバン・グティエレスら2名をリザーブドライバーとして共有しているが、関係者によればバンドーンはフル参戦しているフォーミュラEと今週スケジュールがバッティング、またグティエレスのほうはそもそも今年スーパーライセンスが失効していると指摘されている。

ディ・レスタは今週もイギリスのスポーツ・チャンネル『スカイスポーツ』で解説者としての仕事をするが、万一の招集に備えヘルメットなどの携行は忘れていない筈だ。

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アルファロメオ、フリーで再びクビサを起用

Robert Kubica (C)Alfaromeo Racing
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アルファロメオ・レーシングは、今週行われる70thアニバーサリーGPのフリー走行1回目セッションに、同チームのリザーブドライバーであるロバート・クビサ(35歳:ポーランド)を起用することを明らかにした。
クビサがステアリングを握るのはアントニオ・ジョビナッツィのマシンになる予定で、キミ・ライコネンとのベテラン・コンビということになる。

同チームのクビサの起用はシュタイヤーマルクGP、ハンガリーGPのそれぞれフリー走行1回目に続いて、早くも今シーズン3回目ということになる。

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ポルトガルGP開催地、コース全面再舗装へ

Algarve Circuit (C)Ferrari S.p.A
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今年、ポルトガルでは1996年のエストリル・サーキット以来となるポルトガルGPが復活するが、その開催地となるアルガルベ・サーキットではこれに合わせコース全面再舗装する方針であることを明らかにした。

同サーキットは2008年にポルトガル南部のポルティマオに新設された国際サーキット。
15のコーナーを持つ一周4.684キロのコースはオフのテストで使われたことはあるものの、グランプリ開催の実績はまだない。

FIA(国際自動車連盟)のF1レーシング・ディレクターであるマイケル・マシ氏は、再舗装が完了した後の9月に再度コース視察を行うとの予定を示している。

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2020/08/05

『ロマーニャGP』の2日間日程が公式発表

Imola Circuit (C)RedBull Racing
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今年イタリアのイモラ・サーキットを舞台に『ロマーニャGP』の名称で開催されるイベントについて、主催者はこれまで示唆していた通り、2日間の日程で行われることを確認した。

それによれば通常2回のフリー走行セッションが行われる金曜日のスケジュールがいずれもなくなり、土曜日午前に1時間半のフリー走行が1回だけ。
土曜日午後の公式予選、並びに日曜日午後の決勝レースの予定は通常と変わらない。

イモラは以前、サンマリノGPとして開催実績があるとはいえ、最後が2006年ということで、関係者にとって事実上の初開催、マシン、ドライバー共に短時間での適応が試される。
なお、F1が将来的に目指しているとされる週末2日間の日程という意味でも重要な試験的意味合いを持つことになる。

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「想定以上の使用でタイヤに負荷」と、ピレリ分析

F1 Safetycar (C)Mercedes Motorsport
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ピレリタイヤは、イギリスGP決勝レース終盤、立て続けに起きた一連のタイヤトラブルの原因について調査、その結果を次のように明らかにした。

それによれば今回レース前半にセーフティカーが出たことにより、各チームともに事前の計画よりも早い時期にタイヤ交換を行ったという。
これが結果的に2セット目のタイヤを長く使うこととなり、想定以上のタイヤの摩耗を促進し、スローパンクチャーやバーストを誘発したとのこと。

シルバーストーン・サーキットでは今週も『70thアニバーサリーGP』の名称で連戦が行われることになっていて、ピレリでは設定空気圧を高めるなどの緊急対策を講じるとしている。

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『ピンク・メルセデス』の命運、5日(水)に

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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FIA(国際自動車連盟)は、今年のパドックで他チームから『ピンク・メルセデス』と揶揄されているレーシング・ポイント・チームの2020年型マシン『RP20』について、今週の5日(水)にあらためて合法かどうかの審査を行う構えという。

この問題についてはこれまでも審議の対象とされているが、現在に至るまではレギュレーション違反とはされていない。
しかしイギリスGPを受けての週末に再びルノー・チームから異議申し立てが行われたため開かれるもののようだ。
今回の焦点は、フロントのブレーキダクト内部の構造にあるのではないかと言われている。
ただ結論が出るまでには1週間程度掛かる見通しという。

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2020/08/04

ホーナー代表(レッドブル)、「実力に見合ったリザルト」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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イギリスGP決勝レースを2位表彰台という結果で終えたレッドブル・レーシングだが、レース最後にフェルスタッペンがタイヤ交換のためピットインしていなければ優勝できていた、との指摘が周囲から聞かれている。
これについて同チームのクリスチャン・ホーナー代表は、「今のウチの実力を考えれば見合った結果」と、再び説明した。

「タイヤ交換のためピットインを指示したのは、後続とのギャップを広げていたフェルスタッペンにファステストラップ・ポイントを取らせるためだったが、結果的にこれが功を奏してわれわれは状態の良いタイヤでレースを終えることができたことになる。
もしもそのまま走り続けていたら、こっちがトラブルに見舞われたかも知れないじゃないか。
それを考えたら2位は上出来。
今のウチの実力に見合った戦果だよ」

今回の予選で、メルセデスAMG勢との実力差を見せつけられた形になったのは確かだ。

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トラブル続出のピレリ、デブリ(破片)の可能性示唆

F1 Safetycar (C)Mercedes Motorsport
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イギリスGP決勝レース終盤、立て続けに起きた一連のタイヤトラブルの原因について、ピレリタイヤはすべの可能性について排除することなく調査することを明言した。

これは、レースもあとわずか数周になった最終盤、ボタス(メルセデス)、サインツ(マクラーレン)、そしてハミルトン(メルセデス)と相次いでタイヤがトラブルに見舞われたもの。
とりわけレースリーダーだったハミルトンのトラブルについては直接レース結果を左右しかねないものだっただけに多くの注目を集めた。
これについてピレリタイヤの担当者は上記のように憶測を交えない方針を示したものの、非公式にはある仮説の可能性を示唆している。
それは、タイヤトラブルが続発した直前に、ライコネン(アルファロメオ)がコースアウト・クラッシュして大量のデブリ(破片)がコース上に蒔かれたことだ。

当然のことながらコースはマシャルの手により清掃されたが一部の破片を他のマシンが拾った可能性は否めず、これが多くのタイヤトラブルの原因になったかも知れない。
折りしもシルバーストーン・サーキットでは今週も連続でレース開催が予定されていることから究明が急がれている。

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ヒュルケンバーグ(R.ポイント)のトラブルはクラッチのボルト

Nico Hulkenberg (C)Pirelli Motorsport
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正規ドライバーであるセルジオ・ペレスの新型コロナウイルス陽性反応により、急きょ代役に抜擢された前ルノーのニコ・ヒュルケンバーグ(32歳:ドイツ)だったが、期待された決勝レースではエンジンが始動できないというトラブルによりグリッドにすら着くことなくリタイヤという不完全燃焼でイギリスGPを終えた。

同チームのオットマー・サフナウアー代表が説明したところによれば、クラッチハウジング内部のボルトが折れて引っ掛かったためにエンジンが始動できなくなったものとのこと。
部品そのものに問題があったのか、または規定トルクを外れるなど作業上の問題だったかは今後究明にあたるという。
いずれにせよ、これらコンポーネンツはメルセデス・モータースポーツから供給されたパッケージの一部ということで、ここまで功を奏した大活躍の裏返しという皮肉な結末のようだ。

なおヒュルケンバーグは引き続き今週末の『70thアニバーサリーGP』にも同チームから出走の予定になっている。

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2020/08/03

ハミルトン、1ストップ戦略でドラマティックなレースを制す (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2020 イギリスグランプリ 決勝
2020年8月2日、シルバーストン

キーポイント
• メルセデスのルイス・ハミルトンが1ストップ戦略でレースを席巻しました。ハミルトンは、セーフティーカー導入周回中の13周目にミディアムからハードへ交換しました。ファイナルラップで左フロントタイヤのパンクに見舞われたものの、ハミルトンはトップでフィニッシュしました。パンクの原因については、現在調査が進められています。
• ハミルトンのチームメイトのバルテリ・ボッタスとマクラーレンのカルロス・サインツも終了間際にパンクに見舞われました。
• レッドブルのマックス・フェルスタッペンが2位でフィニッシュしました。フェルスタッペンは、レース終盤、ファステストラップポイントを狙ってソフトへ交換する2回目のピットストップを行いました。
• 異常な暑さだった金曜日の後、土日は気温が下がり、路面温度は40℃前後でした。
• ハースのロマン・グロージャンのみが、セーフティーカー導入周回中にピットストップを行いませんでした。トラックポジションを上げるためにミディアムタイヤで走行を続けたグロージャンは、36周を走行後、ハードへ交換しました。
各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C1: ほぼ全ドライバーがファイナルスティントでハードを使用しました。レーシングポイントのニコ・ヒュルケンベルグは、ハードを装着してスタートする予定でしたが、マシントラブルによって出走できませんでした。
• ミディアム C2: ミディアムを装着してスタートしたトップ4グリッド中の3名が表彰台を獲得しました。
• ソフト C3: 5名のドライバーのみがソフトでスタートしました。また、フェルスタッペンとボッタスがファイナルスティントをソフトで走行しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「レースのラスト2周において、メルセデスの2台およびマクラーレンのカルロス・サインツのマシンで発生したタイヤの問題については調査を進めています。一つ確かなことは、問題が発生したタイヤは、セーフティーカー導入周回を含みながらも40周近くを走行し、かなり消耗していたということです。セーフティーカーがレースに影響を及ぼしました。2回目のセーフティーカー導入がほぼ全ドライバーにピットストップを促し、長い第2スティントへと繋がりました。完全な分析後、問題の原因を突き止め、来週末に役立てたいと思います」

ピレリジャパンプレスリリース

続きを読む "ハミルトン、1ストップ戦略でドラマティックなレースを制す (ピレリ)"

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レッドブル代表、「ウチがパンクしてもおかしくなかった」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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イギリスGP決勝レースで起きた最終ラップでの出来事は、メルセデスAMGチームに限らず起きた可能性があったようだ。
これはレース後レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表が英スポーツ・チャンネル『スカイスポーツ』に語ったもので、同じことはフェルスタッペンのマシンに起きてもおかしくはなかったとのこと。

当時、優勝したハミルトン(メルセデス)に続き2位を走っていたフェルスタッペンは、このレースのファステストラップを記録すべくファイナルラップを目前にタイヤ交換を行った。
レース後、交換したタイヤをチェックしたところ、こちらにも裂傷部分がみられ、いつパンクしてもおかしくない状態だったという。
このレースではレース最終盤にボタス(メルセデス)やサインツ(マクラーレン)らもタイヤトラブルに見舞われていて、フェルスタッペンに起きてもおかしくなかったということになる。

「結果的にタイヤ交換を決めたわれわれの判断は正しかったことになる」と、同代表は胸をなで下ろした。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(8/02)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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第4戦イギリスGPの決勝レースがシルバーストーン・サーキットで開催され、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが2戦連続の2位表彰台でフィニッシュしました。
さらに、Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーが7位、アレクサンダー・アルボンが8位に入賞し、Hondaパワーユニット勢は3台がポイント獲得を果たしました。

レースは、オープニングラップの最終コーナーで、アルボンとケビン・マグヌッセン(ハース)が接触し、早くもセーフティカー導入となります。
アルボンは、このセーフティカー走行が明けた直後の7周目にピットインし、ハードタイヤに交換。ここからロングスティントを目指す戦略を採りますが、接触によって5秒加算のタイムペナルティーを科されます。

2台のScuderia AlphaTauriは、ポイント圏内が目前となる位置で走行し、ダニール・クビアトはアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)をオーバーテイク。
ガスリーが11番手、クビアトが12番手となって追い上げを目指します。
しかし、その直後の11周目にクビアトがクラッシュ。
高速コーナーのマゴッツ(ターン10)からベケッツ(ターン13)にかけてのセクションでマシンのコントロールを突然失いましたが、幸いにもケガはありませんでした。
クラッシュの原因についてはレース後に調査が行われています。

これによって再びセーフティカーが導入されると、このタイミングで各車はピットへ入り、ハードタイヤに交換。
ここからチェッカーフラッグまで走りきる戦略に切り替えました。
先にタイヤ交換を済ませていたアルボンは、30周目に2度目のピットインを行い、ミディアムタイヤに交換するとともにタイムペナルティーを消化します。

11番手を走行していたガスリーは、レース終盤にかけて追い上げを見せます。
フェラーリのセバスチャン・ベッテルの背後につけると、ターン15のストウで外側からオーバーテイクに成功すると、その後のターン1でランス・ストロール(レーシングポイント)もパスして、9番手までポジションを上げます。

その後方にいたアルボンも、ベッテルとストロールをかわして10番手に。
また、フェルスタッペンは後ろを大きく引き離し、3番手を盤石なものとして最後の3周に入ります。

そのとき、フェルスタッペンの前方を走行していたバルテリ・ボッタス(メルセデス)が、タイヤにパンクを喫してスローダウン。
フェルスタッペンが2番手の座を手に入れると、後方との差も十分だったことから、チームはピットインさせてソフトタイヤに交換し、ファステストラップを目指すとともにタイヤを万全な状態にします。

こうしてファイナルラップに入った瞬間、首位を行くルイス・ハミルトン(メルセデス)にもパンクが発生してスローダウン。
約30秒差で2番手につけていたフェルスタッペンは、ファステストラップをマークしながらその差を詰めましたが、捉える一歩手前でチェッカーフラッグとなり、2位でフィニッシュしました。

また、カルロス・サインツ(マクラーレン)も同様にパンクが発生し、ガスリーとアルボンがポジションアップ。
一度は後方でのレースを強いられた2人でしたが、見事な追い上げで、それぞれ7位、8位でのフィニッシュを果たしました

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)

「勝利の可能性があったのだから、ソフトタイヤに履き替えるためにピットインすべきではなかったと言われるのは分かります。
後からこういうことを言うのは簡単ですが、僕は全く後悔していませんし、ファステストラップを狙ってピットストップを行ったのは正しい決断だったと信じています。
僕にもパンクの可能性はありましたし、現代のF1でこのようなことが起こるのは非常に稀ですから、僕らの行動は正しかったと思います。

今日メルセデスが勝利を手にしたのは僕らより速かったからですし、ルイス(ハミルトン)がラッキーだったという人もいますが、首位を走行中にパンクを喫するのは不運ですし、ボッタスも同様です。
3位が最大の結果かと思われたレースで2位ということに満足していますし、ポイントも稼ぐことができました。
メルセデスには一周あたり0.4~0.5秒離されていましたが、後方のマシンに対しては1秒ほど速いペースだったので、孤独なレースでした。
エンジニアに無線で水分補給を忘れないように伝える余裕があったほどです(笑)。
ほかにできるのは羊を数えることくらいでした。
来週はタイヤ選択が戦略に影響を及ぼすので、かなり違った展開になると思います。
メルセデスとの差は冷静に捉えていますが、今日の僕らのように、プッシュし続けていきます」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 8位)

「8位は望んだ結果ではありませんが、マシンにダメージを受けて、さらにペナルティーも科されてのものです。
ケビン(マグヌッセン)とのインシデントは、50/50だと思います。
彼がミスをしてスペースを開けたので、僕はオーバーテイクを試みました。
彼が僕のことを見ておらず、スペースを閉めてきたのに気付き後ろに下がろうとしましたが、接触してしまいました。
コーナーの進入スピードの差が大きく、避けられませんでした。

今週末は課題が多かったのですが、ベストを尽くしましたし、レースペースは十分あったので巻き返すことができました。
シルバーストーンは大好きなサーキットなので、来週またここでレースがあるのはうれしいですし、今週学んだことをフリー走行から活用していけると思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝 リタイヤ)

「わずかな時間で終わってしまいましたが、今日はとても強いレースができたと思います。
スタートはよく、ペースはかなりよかったので、いくつもオーバーテイクをして追い上げていくことができました。
いい結果が出せると思っていたところ、突然ターン10でマシンのリアを失いました。
普段から、まずは自分に責任があると考えるので、原因は自分だと思いましたが、映像を見返すと僕のコントロールが及ばない範囲で何かが起こっているように見えたので、データをすべてチェックして何が問題だったのかを理解する必要があります。
今日はポイントが獲得できるはずだったので残念ですが、また来週トライしていきます」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝 7位)

「今日の7位は、僕らにとって素晴らしい結果です!
力強いレースができて、僕にとってはベストレースの一つと言えるかもしれません。
この結果は予想以上で、ポイント獲得の可能性はあると思っていましたが、最初のセーフティカーのタイミングが不利に働いたことで、厳しい展開になりそうでした。
その時点では12番手で、集団の中でバトルをしていました。
タフな戦いでしたが楽しむことができて、ベッテル、ストロール、ジョビナッツィと素晴らしいバトルを繰り広げました。
セバスチャンに近づくのに苦戦しましたが、一撃でパスしなければならないと覚悟していました。
フェラーリをアウトサイドからオーバーテイクするなんて、なかなかないので、心から楽しみました!
マシンの感触はよく、どこを改善すべきかも分かっているので、次戦ではさらなる前進ができることを願っています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のイギリスGP決勝ではAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が安定した走りを見せ、2位でフィニッシュし、3戦連続となる表彰台を獲得しました。]ライバルがトラブルを抱えたレース最終周にはトップに詰め寄るエキサイティングな展開となりました。]最終的には2位で終わりましたが、高速サーキットでこの成績を得られたことは前向きにとらえています。

7位に入賞したScuderia AlphaTauriのガスリー選手も素晴らしいオーバーテイクを見せて、ポイント獲得を果たしました。

序盤の接触により苦しい展開になったRed Bull Racingのアルボン選手は、チームのタイヤ戦略が功を奏し、終盤に素晴らしいペースでいくつものオーバーテイクを見せました。
他車のトラブルに助けられたところもありますが、ポイントを獲得できたことはよかったと思います。

Scuderia AlphaTauriのクビアト選手は、トラブルにより突然マシンのコントロールを失いクラッシュを喫し、唯一のリタイアとなりました。
いいペースを見せていただけに非常に残念です。

セーフティカーの導入や終盤のタイヤトラブルなど、波乱含みの展開ではありましたが、昨日の予選結果を大きく挽回して3台が入賞できたことは、この先のシーズンに向けてポジティブな結果だったと思っています。
来週はまた同じサーキットでのレースになりますので、今週得られたデータを分析し、さらなるパフォーマンス向上を目指して準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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ハミルトン、「タイヤ・トラブル予想もしなかった」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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イギリスGP決勝レースで、深刻なタイヤトラブルに見舞われながら、なんとか逃げ切ったメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンは、「予想もしなかった」と波乱のレースを振り返った。

「今回のレースでは最後の周まで順調だったんだ。
だからまさか最後にあんなことに見舞われるなんてコクピットからは思いもしなかったよ。
最後のラップで、突然左のフロントタイヤが落ちてしまったんだ。
ボタスがタイヤトラブルに見舞われたのは知っていたけれど、まさか自分もなんて。
ブレーキを掛けるとタイヤごと外れてしまうんじゃないかとゴールするまでヒヤヒヤだったよ。
ほんとうに祈る気持ちでチェッカーフラッグを受けたんだ」

2位のフェルスタッペン(レッドブル)がファステストラップ狙いのタイヤ交換をしていなければ勝利を失う、まさに緊張の場面だった。

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2020/08/02

イギリスGPはハミルトン(メルセデス)が辛勝

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月2日(日)14時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第4戦イギリスGPの決勝レースがシルバーストーン・サーキットを舞台に行われた。
スタート時の天候は曇り、気温は27度、路面温度42度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はないとみられる。

今回ペレスの代役出走となったヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)がハイドロ(?)トラブルでガレージから出られず、結局スターティンググリッドに着くことができなかった。
多くはミディアムタイヤでのスタート。
オープニングラップ、最終コーナーでアルボン(レッドブル)とマグヌッセン(ハース)が接触、マグヌッセン(ハース)はクラッシュしてリタイヤ、セッションはイエローコーション/セーフティカーに。

6周目にレース再開。
アルボンはタイヤにダメージか緊急ピットイン、ハードタイヤに交換。
13周目、クビアト(アルファタウリ)が突然コントロールを失いクラッシュして再びイエローコーション/セーフティカーとなり、各車ピットに入ってタイヤ交換。
今度は20周目にレース再開。
アルボンがマグヌッセンとの事故の責任を問われ5秒のタイム・ペナルティを通告される。
グロージャン(ハース)が上位を走るがこのクルマだけまだタイヤ交換の義務を果たしていない。
あと2周というところでボタス(メルセデス)がタイヤバーストでスローダウン、フェルスタッペンが2位にアップする。
直後にフェルスタッペンはファステストラップ狙いのタイヤ交換でピットイン。
最終周、サインツ、ハミルトンらが相次いでタイヤトラブル。
ハミルトンはあわやバーストの直前になんとかチェッカーフラッグを受ける。

優勝はハミルトン(メルセデス)で今季シュタイヤーマルクGPから3連勝、自身通算87回目の勝利。
2位フェルスタッペン(レッドブル)でファステストラップも記録した。
3位ルクレール(フェラーリ)、4位リカルド(ルノー)、5位ノリス(マクラーレン)、6位オコン(ルノー)、7位ガスリー(アルファタウリ)、8位アルボン(レッドブル)、9位ストロール(レーシング・ポイント)、10位ベッテル(フェラーリ)までが入賞。
以下11位ボタス(メルセデス)、12位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、13位サインツ(マクラーレン)、14位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、15位ラティフィ(ウィリアムズ)、16位グロージャン(ハース)、17位ライコネン(アルファロメオ)までが完走。
リタイヤはクビアト(アルファタウリ)、マグヌッセン(ハース)、そしてスタートできなかったヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)の3台だった。

第5戦70thアニバーサリーGP決勝レースは引き続き次週8月9(日)15時10分(日本時間:22時10分)から同じくシルバーストーン・サーキットを舞台に全52周で行われる。

イギリスGP決勝レースの結果はこちら
イギリスGPの画像はこちら

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イギリスGPスターティンググリッド(修正版)

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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イギリスGPのレーススチュワード(競技委員)は、次のように修正されたスターティンググリッドを発表した。
それによれば、予選14位のダニール・クビアト(アルファタウリ)が規定数以上のギヤボックス交換で、また予選15位のジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)がイエローコーション時の減速違反でそれぞれ5グリッド降格のペナルティを科せられ19-20番手に下がったもの。

【修正スターティンググリッド】

1. ハミルトン(メルセデス)
2. ボタス(メルセデス)
3. フェルスタッペン(レッドブル)
4. ルクレール(フェラーリ)
5. ノリス(マクラーレン)
6. ストロール(レーシング・ポイント)
7. サインツ(マクラーレン)
8. リカルド(ルノー)
9. オコン(ルノー)
10. ベッテル(フェラーリ)
11. ガスリー(アルファタウリ)
12. アルボン(レッドブル)
13. ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)
14. マグヌッセン(ハース) *
15. ジョビナッツィ(アルファロメオ) *
16. ライコネン(アルファロメオ) *
17. グロージャン(ハース) *
18. ラティフィ(ウィリアムズ) *
19. クビアト(アルファタウリ) *
20. ラッセル(ウィリアムズ) *

* 印は変更のあったドライバー

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ペレス陽性は私的行動が原因もチームは擁護

Sergio Perez (C)Racing Point
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今回のイギリスGPを新型コロナウイルス検査の陽性反応により欠場を余儀なくされたレーシング・ポイントのセルジオ・ペレス(29歳:メキシコ)だが、その感染は一時帰国という私的行動が原因だったことがわかった。

それによればペレスは第3戦のハンガリーGP終了後、チームから離れて母国メキシコに帰国、その際に感染したとみられている。
この帰国は最近事故に遭ったとされる母親の見舞いのためだったとのことだ。
この時期にヨーロッパ地域からアメリカ大陸への移動には感染リスクがあったのは事実で、FIA(国際自動車連盟)が示した行動規範に反していたことも事実だが、同チームのオットマー・サフナウアーは次のように語っている。

「ペレスが感染してしまったという現実は残念に思うが、しかし彼はチームとの契約に反した行動を取った訳ではない。
チームのために走るという仕事は完璧にこなしていたし、プライベートで家族と会ってはいけないという契約条項もなかったのだから」と擁護。

さらにペレスは帰国するにあたってチームと事前に連絡を取り、民間の便を使わずプライベート機を利用するなど感染防止に万全の措置を採っていたというが、代償は大きいものになった。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(8/01)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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ston Martin Red Bull RacingとScuderia AlphaTauri Hondaにとって難しい予選となった中で、マックス・フェルスタッペンは力強い走りをみせ明日の決勝を3番手からスタートします。

予選Q1は4台すべてが確実な走りをみせましたが、セクター2では風が選手を苦しめました。
Q2でハミルトン(メルセデス)がスピンし、レッドフラッグとなり走行が中断。

走行が再開されると、Q2残り約5分で各車が熾烈なタイムアタックを行い、Honda PUを搭載した3台はQ3進出を逃しました。
ピエール・ガスリーは10番手のストロール(レーシング・ポイント)と同タイムでしたが、タイムを記録した順番が遅かったガスリーが11番手となりました。

アレクサンダー・アルボンはFP3の開始直前にデータの不具合を検知しバッテリー交換を行ったため、FP3の最初の45分間は走行できませんでした。
午前に十分な走行を行えず、予選Q2では0.044秒差で12番手となり、Q3進出を逃しました。
ダニール・クビアトは0.2秒遅れた14番手でしたが、ギアボックス交換のペナルティーで決勝は19番グリッドからスタートします。
Q3進出を逃した3台は、明日の決勝スタートで自由にタイヤを選択できます。

フェルスタッペンは予選Q3のほとんどを3番手で走り、明日の決勝を2台のメルセデスのすぐ後ろからスタートします。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選3位)

「全体的に見て、マシンの力を出し切っていい予選ができたと思います。
予選Q3の最終ラップでは特にいいタイムで走れましたが、メルセデスは前戦までと同様に、非常に速かったです。
3番手の結果に満足していますし、明日はクリーンスタートを決めて彼らにプレッシャーを掛けたいです。
F1マシンは風に弱いので、このサーキットでは風が勝負の行方を左右します。
昨日は低速コーナーに苦しみましたが、それも改善しつつあります。
セッティングの方向性は固まったと思いますし、今日は楽しくドライビングできました。
やるべきことはやっているので、明日は走るだけです。表彰台のできるだけ上でフィニッシュしたいと思います」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選12位)

「今日よりも昨日のほうがいい走りができましたが、明日の決勝が重要です。
FP3であまり走行ができなかったので、予選でスピードを掴むのに苦労しました。
風向きが頻繁に変わり、それに対応したセッティングも必要なので、簡単ではありませんでした。
予選Q2はとても拮抗していて、少しのタイム差が大きなグリッド順の違いになりました。
明日のスタートは自由なタイヤ選択ができますし、それを活かしてポイントを獲得できるよう気持ちを入れ替えて走ります」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(予選14位)

「いいラップタイムが出せていたので満足しています。
セッティングを変えて、マシンのフィーリングがよくなりました。
いくつかのコーナーでは改善できてよかったのですが、ストレートだけはピエール(ガスリー)と比べてまだ少しタイムが落ちています。
明日はペナルティーで5グリッド降格してのスタートなので簡単ではありませんが、感触は悪くありません。
ポイント獲得を目標に、できるだけプッシュします」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(予選11位)

「予選の走りには満足しています。
レーシング・ポイントと同等のタイムを出し、Q3に進めるだけの走りができていましたので、チームとしてもいい仕事ができたと思います。
明日の決勝は11番グリッドからのスタートなので、タイヤを自由に選択できますし、いい結果が出せると思っています。
昨日よりも前進できていますし、明日は10位以内に入ってポイントを獲得したいです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のイギリスグランプリ予選は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が唯一Q3に進出しましたが、他の3台はQ2敗退と、われわれにとっては厳しい結果となりました。

フェルスタッペン選手は、メルセデスの2台に続いての3番手からのスタートとなりますので、明日のレースでのよい戦いを期待したいと思います。
11番手となったScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、Q2で10番手のストロール選手と同タイムながら、出走順で順位が決まるレギュレーションにより、惜しくもQ3進出を逃しました。

ガスリー選手および12番手に終わったAston Martin Red Bull Racingのアルボン選手は、明日のレーススタート時のタイヤを選択できますので、タイヤに厳しいこのサーキットではアドバンテージになると考えています。
両チームともにレースペースは悪くないので、4台ともに力強い走りでポジションを上げてフィニッシュできるようチームとともに準備を進めます。

なお、午前のFP3のスタート直前のエンジン始動時にアルボン選手の車にバッテリーパックの異常を確認したため、その時点でバッテリーの交換を決定しました。
地の利を活かして、ミルトンキーンズのファクトリーに戻し、すぐに解析を始めます」

提供:本田技研工業(株)

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ラッセル(ウィリアムズ)、黄旗無視でグリッド最後尾に

George Russell (C)Williams F1 拡大します ウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルは、1日(土)行われたイギリスGP公式予選Q1で、イエローコーションとなった際の減速が十分でなかったとして当該ラップのタイムが取り消されると共に5グリッド降格のペナルティを科せられた。
今回の予選で15番手だったラッセルはこれにより最後尾の20番グリッドへ降格となった。

 

コンストラクターズとしては今年も最下位に位置する同チームにあって一人Q2進出など気を吐くラッセルだが、そのイエローコーションの原因を作ったのがチームメイトであるニコラス・ラティフィだったとあって皮肉な結果に苦笑するしかなかった。

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2020/08/01

イギリスGP予選、ハミルトンが91回目のポール獲得

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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8月1日(土)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットクを舞台に2020年F1第4戦イギリスGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

その10台で争われたQ3は、全車ソフトタイヤでのタイムアタック。
最初のアタックでハミルトンがボタスを初めて上回ってみせた。
2度目のアタックでも順位は変わらず、ハミルトンがこれで3戦連続で今年3回目、自身通算91回目となるポールポジションを獲得してみせた。
2番手0.313秒差で僚友ボタス、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ルクレール(フェラーリ)、5番手ノリス(マクラーレン)、6番手ストロール(レーシング・ポイント)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手リカルド(ルノー)、9番手オコン(ルノー)、そしてベッテル(フェラーリ)が10番手。
ストロールとベッテルは小さなミスをしてタイムを伸ばせなかった。
イギリスGP決勝レースは2日(日)14時10分(日本時間:22時10分)から全52周で行われる。

イギリスGP公式予選の結果はこちら
イギリスGPの画像はこちら

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予選Q2、奮闘のヒュルケンバーグ力尽く

引き続きイギリスGP予選は15分間のQ2が行われた。 ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。 1回目の走行で珍しくハミルトンがスピン、コース上に蒔かれた小砂利清掃のためセッションはいったん赤旗中断とされた。 この時点でまだリカルド(ルノー)、ガスリー(アルファタウリ)、クビアト(アルファタウリ)の3人はタイムを記録していない。 残り約9分のところでセッション再開。 後半のアタックを終え、トップはミディアムタイヤのボタス(メルセデス)で変わらず。 2番手も同じくハミルトン(メルセデス)。 以下、フェルスタッペン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、ルクレール(フェラーリ)、オコン(ルノー)、リカルド(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)までがQ3進出。 ここでの敗退はストロールと同タイムだったガスリー(アルファタウリ)、アルボン(レッドブル)、ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、クビアト(アルファタウリ)、そしてラッセル(ウィリアムズ)の5台となった。

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予選Q1、ボタス(メルセデス)がトップタイム

8月1日(土)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第4戦イギリスGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は曇り、セッション開始時の気温は22度、路面温度は40度、雲はかなり厚いが路面はドライコンディションとなっている。
なおクビアト(アルファタウリ)がギヤボックス交換ということで5グリッド降格が伝えられている。

最後のアタックでラティフィ(ウィリアムズ)がスピン、コースアウトしてイエローコーションになる場面が。
ここでトップタイムを記録したのはボタス(メルセデス)で1'25.801。以下、ハミルトン(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、ストロール(レーシング・ポイント)、ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、オコン(ルノー)、ベッテル(フェラーリ)、ルクレール(フェラーリ)、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、ラッセル(ウィリアムズ)、クビアト(アルファタウリ)、そしてノリス(マクラーレン)の順。

ここでの敗退はマグヌッセン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ライコネン(アルファロメオ)、グロージャン(ハース)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の5台となった。

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英GPフリー3回目、ボタス(メルセデス)が最速タイム

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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8月1日(土)11時(日本時間:19時)から引き続きノーサンプトンシャー地方にあるシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第4戦イギリスGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は曇り、セッション開始時の気温は19度、路面温度30度、コースはドライコンディションとなっている。

ノリス(マクラーレン)を先頭にコースインが始まったが、静かな出だし。
ただメルセデスAMG勢が上位タイムを記録する中、アルボン(レッドブル)のマシンがまだガレージで作業中なのが気に掛かる光景。
このセッションでトップとなったのはボタス(メルセデス)で1'25.873を記録。
2番手にハミルトン(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ストロール(レーシング・ポイント)、5番手サインツ(マクラーレン)、6番手ルクレール(フェラーリ)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手リカルド(ルノー)、9番手ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、10番手がガスリー(アルファタウリ)の順。
クビアト(アルファタウリ)は11番手、残り約15分でコースインできたアルボン(レッドブル)は13番手だった。
このあと14時(日本時間:22時)から公式予選が行われる予定となっている。

イギリスGPフリー走行3回目の結果はこちら
イギリスGPの画像はこちら

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「信じられない24時間」とヒュルケンバーグ(R.ポイント)

Nico Hulkenberg (C)Pirelli Motorsport
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わずか一日で再びF1ドライバーの座を取り戻した前ルノー・チームのニコ・ヒュルケンバーグは、「予想もしなかった24時間だった」と、本人曰わく『クレイジーな体験』を振り返った。

「昨日の夕方には僕はまだドイツの自宅にいたんだ。
そしたらチームから電話を受け、その日のうちに飛行機に飛び乗ってチームに合流し真夜中までシート合わせをしていたよ。
でも僕はまだ今年のスーパーライセンス発給を受けていなかったので、ほんとうに乗れるまでFIA(国際自動車連盟)との掛け合いが大変だった。
幸い彼らも素晴らしい対応をしてくれて、普通じゃ考えられない迅速な処理をしてくれた。
でもまったく初めてのマシンに乗り込んで、僕が覚えたのはまだ複雑な操作の一部だけ。
8か月のブランクはとても大きいものだったと痛感させられたよ」

まだチームメイトのストロールには劣るとしても、ヒュルケンバーグは午前の走行では9番手、午後はさらに7番手まで順位を上げてみせた。
そして今日(土曜日)は注目の公式予選が行われる。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(7/31)

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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イギリスGPのレースウイーク初日は厳しい暑さの中始まり、FP1でAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンがトップタイムをマークする好スタートを切りました。

FP1は気温が34℃に達する中で行われ、フェルスタッペンは1’27.422と後続におよそ0.5秒差のトップタイム。
チームメートのアレクサンダー・アルボンは、前戦のハンガリーからアップデートした新しいコンポーネントに苦戦しながらも、トップ4入りを果たしました。

Scuderia AlphaTauri Hondaのダニール・クビアトは10番手につけ、そのわずか0.041秒差でピエール・ガスリーが11番手と続きました。

FP2はさらに気温が上がる中で行われ、アルボンがトップとわずか0.1秒以内の差で2番手を走行しました。
しかし、セッション中盤に差し掛かったとき、アルボンは高速コーナーでコースアウト。
コースバリアにクラッシュして走行を終えることを与儀なくされました。
幸いアルボンにケガはなく、メディカルセンターからも無事に帰ってくることができました。

このアルボンのクラッシュにより赤旗中断となり、何人かのドライバーたちはこのFP2で燃料タンクが軽い状態でのタイムアタックを行うことができませんでした。
タイムアタックができたガスリーは8番手タイム。
一方でロングランにフォーカスを置いたフェルスタッペンとクビアトはそれぞれ14番手、15番手でセッションを終えました。

このレースウイークは徐々に気温が下がる予報ですが、今日得たデータを活用し、明日以降のセッションに臨みます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(1-14番手)

「FP2でアタックラップ中にブロックされてしまい、思うようなアタックができずに終わってしまいました。
しかし今日は悪くない初日になったと思います。
改善を重ねた新しいマシンパーツをテストしましたが、いい方向に作用しているようなので安心しています。
もちろんまだ多くの改善点は残されていますし、レースウイークの金曜日は他のチームが何をしているのかは分かりません。
マシンにいい手応えは感じていますが、引き続き改善に努めていきます。
ロングランでも調子はよさそうですが、このレースウイークにかけて天気が変動していきそうなので、どう状況が変わっていくかはまだ分かりません。
総合的にはポジティブな初日を迎えることができたと思います。
明日、自分たちが本当にどのポジションにいるかが分かるでしょう」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(4-2番手)

「FP2でのアクシデント以外は、今日はとてもポジティブな結果の一日になりました。
大したことはなく、僕自身も無事でした。
リアが流れてしまい、マシンを制御することができませんでした。持ち直したと思ったのですが、リアの挙動を失ってしまいました。
何が起こったのかデータを解析したいと思います。
チームとしては、大きな一歩を踏み出せた初日だったと思います。
今日はあまり期待できないと予想していたのですが、FP1を走りだしてみるとマシンの感触もよく手応えを感じることができました。
もちろんメルセデスはまだすべてのポテンシャルを見せているとは思っていませんが、僕たちのチームのマシンのほうがバランスがよさそうに見えたので、より理解できているのではないでしょうか。
明日は風や気温が今日とは大きく変わりそうなので、リセットされるような気持ちですが、今のところとてもいい方向に進んでいると思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(10-15番手)

「FP2の中盤、ニュータイヤでの走行中に赤旗となってしまい、十分に走ることができなかったものの、レースウイーク初日は成果を得られたと思います。
ニュータイヤでの走行をあきらめ、セッションの残りはユースドタイヤで走らなくてはならなかったのが少し残念でした。
それ以外は、予定していたテストもいくつかこなすことができましたし、マシンのバランスにも手応えを感じました。
今夜データの解析に努め、明日に向けて何を改善できるか見つけていきたいと思います」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(11-8番手)

「シルバーストーンに今年も戻ってこれてうれしいです!
シーズン通して行われるサーキットの中でも、指折りのサーキットの1つだと思います。
多くの周回を走ることができ、予定していたテストも終えることができたので、いいスタートを切れたのではないでしょうか。
しかし、まだマシンの感触にはしっくりきていません。
今夜の作業で正しい方向に改善できれば、明日はさらにいいパフォーマンスを発揮できる自信があるので楽しみです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のイギリスグランプリ初日には、過去3戦で得たデータをもとに、パワーユニット(PU)のマネジメントやドライバビリティの改善を行った上で臨んでいます。
外気温が30℃を超え、暑い中でのセッションになりましたが、PUとしては特に問題なく機能しています。
明日以降は気温の低下が予想されていますので、今日入手したデータを参考に気温の変化に合わせたセットアップを準備していきます。
なお、FP2でのアルボン選手のクラッシュによるPUへの影響については、今晩の作業で状態の確認を行います」

提供:本田技研工業(株)

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コロナ検査陽性のペレス、最悪3戦欠場の危機

Sergio Perez (C)Racing Point
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イギリスGP開幕を目前に、新型コロナウイルスの検査で陽性反応が確認されたレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスたが、欠場は今週末だけに留まらないようだ。

というのも現在ペレスが滞在するイギリスでは陽性だった場合の隔離期間が最低10日間とされていて、これで同じく来週シルバーストーンで行われる『70thアニバーサリーGP』も自動的に欠場。
さらに翌週スペインへの入国が許可されなかった場合、続くスペインGPへの出場も叶わず最悪3戦連続欠場ということになりかねない。

ペレスにとってタイミングが悪いことに、レーシング・ポイントは先のハンガリーGPで予選2列目を独占するなど近年にない高い戦闘力をみせつけたばかり。
今回のフリー走行でも僚友ストロール(レーシング・ポイント)がトップタイムをマークするなど絶好調。
2021年シーズンに向けてペレス自身に課せられたパフォーマンス発揮にも痛恨の支障が生じそうだ。

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英GPフリー2回目、アルボン(レッドブル)クラッシュ

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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7月31日(金)15時(日本時間:23時)から引き続きノーサンプトンシャー地方にあるシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第4戦イギリスGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は34度、路面温度49度まで上昇、コースはもちろんドライコンディションとなっているが、明日の公式予選、明後日の決勝レースは気温が低下するとみられることからタイヤの評価は難しそうだ。

最初の走行でトップタイムを記録したのはアルボン(レッドブル)だったが、開始約45分というところで高速のストウでクラッシュしてセッションは赤旗中断。
ドライバーは念のためメディカルチェックを受けることになった。
結局トップタイムはレーシング・ポイントのストロールで1'27.274を記録。
2番手に0.090秒差のアルボン(レッドブル)。
以下、ボタス(メルセデス)、ルクレール(フェラーリ)、ハミルトン(メルセデス)、サインツ(マクラーレン)、ヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、リカルド(ルノー)、ライコネン(アルファロメオ)の順。
フェルスタッペン(レッドブル)は14番手、クビアト(アルファタウリ)は15番手。
午前の走行をマシントラブルで走れなかったベッテル(フェラーリ)は再びトラブル(ペダル?)を訴え18番手に留まった。

イギリスGPフリー走行2回目の結果はこちら
イギリスGPの画像はこちら

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