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2020年7月

2020/07/31

英GPフリー1回目はレッドブル・ホンダ勢が1-4番手

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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7月31日(金)11時(日本時間:18時)からノーサンプトンシャー地方にあるシルバーストーン・サーキットを舞台に2020年F1第4戦イギリスGPのフリー走行1回目セッションが始められた。

天候はこの地にしては珍しく晴れ、セッション開始時の気温は29度、路面温度37度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という堅めの部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお既報のように新型コロナウイルスの陽性反応が出て欠場が決まったレーシング・ポイントのペレスの代役には前ルノーでかつ前身であるフォース・インディア時代のレースドライバーだったニコ・ヒュルケンバーグのカーナンバー27による出走がセッション開始直前に確定した。

開始約25分、ライコネン(アルファロメオ)がコースアウトしてイエローコーションに。
幸いダメージなくピットに戻れた。
直後に今度はチームメイトのジョビナッツィもスピン、タイヤを傷めてピットイン、今度はデブリ(破片)が拡散したため一時赤旗中断となった。

このセッションでトップとなったのはソフトタイヤのフェルスタッペン(レッドブル)で1'27.422のベストタイム。
2番手ミディアムタイヤのハミルトン(メルセデス)で0.474秒差。
3番手ストロール(レーシング・ポイント)、4番手はアルボン(レッドブル)、5番手ルクレール(フェラーリ)、6番手ボタス(メルセデス)、7番手オコン(ルノー)、8番手リカルド(ルノー)、9番手さすがのヒュルケンバーグ(レーシング・ポイント)、10番手クビアト(アルファタウリ)。
ガスリー(アルファタウリ)は11番手、ベッテル(フェラーリ)は冷却系にトラ゛フルということでガレージに留まり修理、ノータイムに終わった。
このあと15時(日本時間:23時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

イギリスGPの画像はこちら

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ペレスに替わってヒュルケンバーグが英GP出場か

FIA(国際自動車連盟)とレーシング・ポイントは、゛と宇チームのセルジオ・ペレスに新型コロナウイルス検査で陽性ハンガリーGP可能が出たことを明らかにした。

これにより、昨年までルノー・チームのレースドライバーだったニコ・ヒュルケンバーグに代替出走の可能性が高まったとの報道が流れている。

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それでも『DASシステム』開発継続のメルセデス

Mercedes Duo (C)Mercedes Motorsports
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2014年から6年連続のチャンピオン獲得、さらに今シーズンは開幕から新機軸として『DASシステム』を投入、ここまで3連勝と気を吐いている。
同システムは今季メルセデスAMGチームだけが使っているもので、コーナリングの立ち上がりの安定性に寄与するとして『W11』の優位性にさらに拍車を掛けるものと評価されている。
しかしこのシステムについてFIA(国際自動車連盟)は有効なのは今季限りとしたため、レッドブル・レーシングなど続いた他チームも現在はみな開発を断念したとされる。

それでもメルセデスAMGチームは同システムの開発を継続、技術部門の責任者であるジェームズ・アリソン/テクニカル・ディレクターは「たとえその威力はわずかなものだとしても、効果が確認できるのであればわれわれはそれに最大限取り組んでいく」と、『王者の論理』を展開している。

ただ今週のイギリスGPでも同チームが他を圧倒するようであれば、シーズンの魅力は逆に低下しかねない様相だ。

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イタリアGPも『無観客レース』が確定に

Tifosi (C)Pirelli Motorsport
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今シーズン、9月6日に第8戦としての開催が決まっているイタリアGP(モンツァ・サーキット)だが、新型コロナウイルスの影響でこちらも『無観客レース』となることが正式に発表された。
同グランプリではこれまで通常のチケット販売を行ってきたが、これらはすべて全額払い戻しの手続きが取られるという。

イタリアGPはフェラーリの熱心な支持者であるティフォシの地元ということもあって、例年レース後コースやパドックが紅に染まるのが定例だったが、今年は静かな表彰式ということになりそうだ。

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ランド・ノリス、「ムジェロでのオーバーテイク困難」

Mugello Gate (C)Ferrari S.p.A
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これまで2輪グランプリの開催地として馴染みのあったイタリアのムジェロ・サーキットだが、今シーズン初めてF1グランプリの舞台として陽の目を浴びることとなった。
期日は9月13日(日)、トスカーナGPの名称で行われるものだが、その特徴について、マクラーレン・チームのランド・ノリス(20歳:イギリス)は次のように語っている。

「ムジェロは僕がイタリアF4レースに参加していた時によく走ったサーキットだよ。
シケインのような低速コーナーはないのでビッグ・ブレーキングを強いられることはなくて、もっとスピードの高い中低速のコーナーが多いのが特徴だね。
F1だとおそらくフィジカル的にきついことろだろう。
とりわけ予選ではF1ならではのコーナリングは魅力的になるけれど、でもレース中のオーバーテイクは厳しいんじゃないのかな。
それでもまったく新しいF1グランプリの開催地があるというのは今から大いに楽しみだね」
北部トスカーナ州にあるムジェロ・サーキットは、現在フェラーリ社の所有となっている。

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2020/07/30

シルバーストーンの週末、今のところ雨の心配はなし

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われる2020年F1第4戦イギリスGPの舞台地であるシルバーストーン・サーキットのあるノーサンプトンシャー地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選が行われる土曜日、決勝レースが行われる日曜日共に概ね曇りで、いずれも今のところ雨の心配はないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
7月31日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 16- 31度 20%
8月01日(土) 公式予選 曇り 12- 22度 10%
8月02日(日) 決勝レース 曇り 12- 20度 10%

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英GPのスチュワードにベテランのエマニュエル・ピロ氏

Emanuele Pirro (C)Audi Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる第4戦イギリスGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元ベネトン等のF1ドライバー、エマニュエル・ピロ氏(58歳:イタリア)を指名したことがわかった。
同氏のスチュワード就任は今年のシュタイヤーマルクGP(レッドブルリンク)以来で自身通算33回目、引き続き全体の最多記録更新となるもの。

ピロ氏はスポーツカーレースで活躍、5回のルマン24時間レース優勝を記録したレジェンド。
F1では1989年オーストラリアGPの5位(ベネトン・フォード)が最高位。
昨年のカナダGPではベッテル(フェラーリ)の勝利をフイにするペナルティ裁定を下したことで一躍渦中の人となった経緯がある。

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「F1でもスクリーン方式に」と、マーカス・エリクソン

Image (C)INDYCAR Media
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元ザウバー・チーム等のF1ドライバーで、現在はインディカー・シリーズに参戦するマーカス・エリクソン(29歳:スウェーデン)が、「F1でもインディカー方式のコクピット保護デバイスを導入すべき」と進言している。

現在F1では『ハロー・システム』と呼ばれるTバー方式のピラーでドライバー頭部を護っている。
一方、インディカー・シリーズでは透明な強化プラスティックによる『エアロスクリーン』方式を採用している。
これについてエリクソンは、「僕はF1のものもインディカーのものも両方経験しているけれど、間違いなくエアロスクリーンのほうが優れていると思う。
ハロー並みの強度を持ち合わせた上で、ドライバーからの視野は格段にいいからね。
細かいデブリ(破片)などからの安全も担保されているし。
僕は将来F1だけでなくヨーロッパ地域のレースでもみんなエアロスクリーンになっていくと思うな」と、持論を展開している。

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2020/07/29

2020年のF1、追加は中東の3戦止まりか

Yas Marina Circuit (C)Pirelli Motorsport
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2020年のF1は先に追加されたものでいまのところ計13戦となっているが、その一方で南北アメリカ大陸のイベントが中止となるなど大きな追加の動きはみられず、全16戦程度で結着が付けられるようだ。

追加として有力なのは中東のバーレーンとアブダビ両グランプリで、このうちバーレーンでは2戦連続のW開催に、またアブダビGPは既得権でもある恒例の最終戦として行われる筈だ。

一方、F1カレンダー混乱のきっかけとなった中国GPは、復活開催に強い意欲をみせているが、ビジネス目的での外国人の入国制限の緩和を進めているにも関わらず、開催に向けた動きはみられていない。
これに伴いまだ発表のないベトナムやオーストラリアについても今シーズンは中止の方向とみられる。

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マクラーレン、『ガルフ』とスポンサー契約

McLaren Gulf (C)McLaren Group
かねて噂になっていたように、マクラーレン・チームはアメリカの石油大手『ガルフ』とスポンサー契約を結んだことを正式発表した。
なお今回の契約にはマクラーレンのF1チームだけでなく市販のスーパーカー部門も含まれるという。

両者は同チームがまだ創始者であるブルース・マクラーレンが健在の1968年にスタート。
F1ばかりでなく当時人気レースだった『カンナム・シリーズ』でも当時大きな成功を収めた。
今回の提携により、ガルフ社の燃料やオイルがF1エンジンに採用される他、同社のロゴが今週のイギリスGPからサイドミラー部とエンジンカバー部に描かれるとのことだ。

なおこれによりF1ではメルセデスがペトロナス、フェラーリがシェル、ルノーがBPカストロール、ホンダがエクソンモービル、そしてマクラーレン(来季からメルセデス)がガルフという勢力図になる。

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レッドブル、『DASシステム』の開発を断念

Redbull Honda 『RB16』 (C)Redbull Racing
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レッドブル・レーシングは、開発中と伝えられてきた『DASシステム』の独自開発を断念したことがわかった。

『DASシステム』は今季メルセデスAMGチームが採用している画期的なステアリング・システムで、コーナリング中のドライバーがステアリングホイールを前後に動かすことによりフロントタイヤのトー角を変化させることができるもの。
これにより安定したコーナーの立ち上がりが可能になるとみられている。

当初、他チームからはこのシステムがレギュレーション違反であるとの指摘がされたが、FIA(国際自動車連盟)は今シーズンに限ってこれに合法とのお墨付きを与えている。

これを受けレッドブル・レーシングでは同様のシステムを独自に開発中と伝えられたが、ドイツの専門誌『アウトモーター・ウント・スポルト』が報じるところによれば、同チームのヘルムート・マルコ博士は「われわれにはDAS以前に解決しなければならない課題がある」と、開発の断念を指示したということだ。

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2020/07/28

ベッテルに来季アルファタウリ・ホンダ移籍の可能性?

Alfatauri Honda 『AT01』 (C)Scuderia Alfatauri
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F1レジェンドであるミハエル・シューマッハの弟で、自身もジョーダンやトヨタ等のF1ドライバーだったラルフ・シューマッハ氏が、同じドイツのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の去就について、ユニークな見方をして注目されている。

そのラルフ氏はヨーロッパ最大の『RTL』(ラジオ・テレビジョン・ルクセンブルグ)で、次のように語っている。
「ベッテルがフェラーリを離れたとしても来年どこかのチームでまだ走っているのは間違いない。
彼はまだ十分若いし、F1でやり残したことがあると考えているからね。
古巣のレッドブルに戻るという話もあるようだけど、実は彼がF1デビューしたのはトロ・ロッソ(現在のアルファタウリ)なんだ。
フランツ・トスト(アルファタウリ代表)の信頼もいまだに厚いし、僕はこっちの可能性のほうがよほど高いと考えているよ。
問題はアルファタウリの戦闘力だけど、来シーズン彼らが4台のレッドブル・ホンダを並べることだって不可能なことじゃないと思っているよ」

4台のマシンとは、今年の『ピンク・メルセデス』を皮肉ったものだろう。

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ペレス(R.ポイント)、仰天フェラーリ入りの可能性も

Sergio Perez (C)Ferrari S.p.A
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急浮上したフェラーリによるセバスチャン・ベッテルの放出で、来季アストンマーティンのワークス体制となる現レーシング・ポイント入りが噂になっているが、その場合すでにレーシング・ポイントとの契約を持つセルジオ・ペレスかランス・ストロールいずれかの契約解除が現実となる。

一般的にはオーナーで父親でもあるローレンス・ストロール氏との関係からランスのほうが残留、複数のスポンサーと共にペレスがチームを離れるとの見方が強い。
ペレスはおそらくアルファロメオ・レーシング入りが有力とみられるがハースという可能性もある。

他方、レーシング・ポイント内部ではランスのほうの離脱を示唆する動きがない訳でもない。
ランスはまだ若い(21歳)ので、いったん他チームで経験を積まそうというアイデアだ。
またチームにリザーブドライバーとして残る可能性もあるという。

ところがここに来てペレスがフェラーリ入りするという仰天アイデアも伝えられた。
その背景にはペレスの強力な後ろ盾でもある『テルメックス』グループを率いるメキシコの富豪カルロス・スリム・ドミット氏の存在があるようだ。
同氏は近年フェラーリとの間で強い絆を有している。

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ウィリアムズ・チーム、2台同時に新機軸投入へ

Williams 『FW43』 (C)Williams F1
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これまで2台のマシンに対し交互にアップデートを施して来たウィリアムズ・チームだが、さらに戦闘力アップを促進させるため、今後は2台同時にバージョンアップする方針にすることがわかった。

これは同チームでシャシー・パフォーマンス部門の責任者を務めるデイブ・ロブソン氏が明らかにしたもの。
同氏によればこれはハンガリーGPの公式予選が顕著で、新パーツを投入したジョージ・ラッセルのマシンは明らかにパフォーマンスがアップ、自己最高位となる12番グリッドを獲得してみせた。
「ニコラス・ラティフィが苦戦したのはこのパーツのせい」として導入を促進する考えという。

元ジェンソン・バトンの担当エンジニアだったロブソン氏は、2015年にマクラーレン・チームからウィリアムズ・チームへと移籍したベテラン技術者だ。

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2020/07/27

インテルラゴス、ブラジルGP中止に不満みせる

Interlagos Circuit (C)Redbull Racing
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このほどF1は、イタリアなどヨーロッパ地域での開催を大幅に拡大した一方で、アメリカやカナダ、メキシコ、それにブラジルなどアメリカ大陸のイベントをすべて中止とすることを明らかにしたが、この決定にブラジルGPのプロモーターが激しく反発、必ずしも関係者の同意が得られていなかったことが暴露される羽目になった。

それによればブラジルGPの開催地であるインテルラゴス・サーキットは、今週突然F1から「今年のF1カレンダーから外れる」という内容の書簡を受け取ったとのこと。
その中にはブラジル国内の新型コロナウイルスの感染データが理由として記載されていたという。
しかしこれについてインテルラゴス側は「グランプリ中止は不可抗力によってのみ決定されるもので、現在のブラジル国内の状況はそれに該当しない」と主張している。

関係者によれば、こうした背景にはブラジルGPの開催地を争っているサンパウロ(インテルラゴス)とリオデジャネイロ両都市の確執があり、F1オーナーであるリバティ・メディアはリオデジャネイロの新設サーキット案を支持しているとの噂があるようだ。

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アロンソ(ルノー)、「トップ争い復帰」には懐疑的

F.Alonso Fans/2006 Spain GP (C)Renault F1 UK
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2021年、古巣であるルノー・チームからのF1復帰が確定しているフェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)だが、かつて同チームでタイトルを獲得したような活躍への期待には予防線を張った。

これは同選手の母国スペイン・マドリードに拠点を置く日刊スポーツ紙『マルカ』で次のように語ったもの。
「F1へ復帰が叶ったことはうれしいけれど、状況は決して楽観できるものじゃない。
僕は外部からF1を観てきたけれど、いまのルノーがかつてのようなトップチームのポジションじゃないのはわかっているからね。
それでも勝手を知った仲間だし、また昔のように一緒に戦力を高めていければいい」

その一方でアロンソの目下の最大の関心事はやはり念願のインディ500レース制覇。
こちらはマクラーレンからの参戦となるが、「今年が3度目の挑戦だし、世界三大レース制覇の夢が今年叶えられれば最高。
そうすれば余裕を以って来年のF1に集中できることだろうね」と、期待を隠さない。
なお今年のインディ500レースは8月23日(日)への延期が決まっている。

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F1予算制限に、ドライバーへの給与論争

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F1はかねて課題であったコスト削減の一環として、2021年の予算額を1億4500万ドル(約155億円)とするなどのバジェットキャップ(予算制限)を合意しているが、実はこの中にはドライバーへの報酬は含まれていない。
これについて中団グループのチームからはこれも含めるべきとの論議が提出されている。

たとえばレーシング・ポイントのオットマー・サフナウアー代表は、「F1ドライバーの中にはわれわれの想像がつかないほどの高給を貰っている者が複数いるのに、これを野放しにしていては予算制限の意味がない。
いつまで経っても財政規模の豊かなチームしか勝てないというものだ」と、指摘している。

一方、高給ドライバーの雇用者とみられるメルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは、「バジェットキャップにドライバーへの報酬を含めれば、実質的にF1ドライバーのサラリーを制限することになる。
それはスーパースターたちがF1から去ることを誘発するもので、F1がモーターレーシングの最高峰ではなくなってしまう」と、否定的な見解を示している。

目下現役ドライバー最高額とされるのはハミルトン(メルセデス)で推定5400万ドル(約58億円)、これにベッテル(フェラーリ)が3630万ドル(約39億円)で続くとみられている。

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2020/07/26

アメリカGP主催者、今年の中止決定に『落胆』

Circuit of the Americas (C)Pirelli Motorsport
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このほどF1は、イタリアなどヨーロッパ地域での開催を大幅に拡大した一方で、アメリカやカナダ、メキシコ、それにブラジルなどアメリカ大陸のイベントをすべて中止とすることを明らかにした。
これを受け、アメリカGP(US-GP)の主催者であるテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ代表は、次のようにその心境を語っている。

「今年は早くから盛り上がっていて、チケット販売も好調だったのでこの決定はほんとうに残念。
なにしろ昨年と比べて250%のペースで売れていたんだからね。
できればこの勢いが来年も続いていてくれることを願っているよ。
ただ中止になったのこと自体は止むを得ないものと考えている。
F1には相当量の機材の輸送が必要だから、他のアメリカ大陸でのイベントとも関わり合いがあるからね」

そう語る代表だが、ビジネスの面では2輪のモトGP中止のほうがダメージが大きかったと述懐している。

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ザナルディ、容態悪化で再び集中治療室に

Alex Zanardi (C)BMW Motorsports
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6月にハンドサイクルのイベント『オビエッティボ・トリコローレ』に参加中交通事故に遭い、病院に緊急搬送され手当を受けていた元ウィリアムズ・チーム等のF1ドライバーであるアレッサンドロ・ザナルディ(53歳:イタリア)の容態が悪化、再び集中治療室に移送されていることがわかった。

それによればいったんレッコ県のリハビリセンターに移って治療を受けていたザナルディは7月24日(金)に突然容態が悪化、このため現在ミラノ市内の病院の集中治療室に緊急移送されているとのこと。

担当医師であるヴァルデュース病院のクラウディオ・ザナド/ヘルスディレクターは、「ザナルディは臨床容態が不安定となったため、7月21日以来入院していたスペシャリハビリテーションヴィラベレッタのフランコ・モルテニ博士ら専門家から、再び集中治療室への移送が命じられた」としたが、現在の詳しい状態についての説明は避けた。

1991年にジョーダン・チームからF1デビューを果たしたザナルディはその後ミナルディ、ロータスへと移籍。
1994年のベルギーGP中、オー・ルージュで大事故に遭い戦線離脱を余儀なくされた。
その後CARTに転向して活躍したが2001年のドイツ戦で再び大事故に遭い、両足切断という重傷を負っていた。

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『ガルフ』にマクラーレン・スポンサーの噂

『Gulf』 (C)McLaren Group
アメリカの大手石油会社である『ガルフ・オイル』の名前が、マクラーレン・チームのスポンサーとして挙げられ話題を呼んでいる。

これは、同チームのランド・ノリスがガルフ石油のスタンドを舞台としたプロモーション撮影をしたという報道から始まったもの。
同チームはブラジルの石油会社『ペトロブラス』とパートナー契約を結んでいたが、最近『MCL35』マシンから同社のロゴが消えていることがわかっている。

噂では両者の提携は正式契約間近で早ければ8月2日の次戦イギリスGP前にも発表がされるのではないかとのこと。
近年は2輪モトGPへのスポンサーシップが目立つガルフだが、かつてガルフとマクラーレン・チームとはブルース・マクラーレン時代に特に密接な関係を持っていたことで知られる。

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2020/07/25

第13戦ロマーニャGP(イモラ)は2デイ開催に

Imola Circuit (C)Ex.Jordan Grand Prix
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別掲のようにF1は新たにニュルブルクリンクやイモラ・サーキットの復活、またアルガルベ・サーキットでの新規開催を明らかにしたが、このうちイモラ・サーキットで行われる『ロマーニャGP』(10月25日決勝)については通常の3日間ではなく、異例の2日間になることがわかった。

通常3回行われるフリー走行セッションは土曜日午前の1回のみになり、午後に公式予選、日曜日に決勝レースというタイムスケジュールになる。

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2020年のF1、第13戦まで正式発表

F1は2020年のレーススケジュールに新たに3戦を追加、これにより第13戦までの顔ぶれが決まった。

今回追加されたのは第11戦アイフェルGP(ニュルブルクリンク)、第12戦ポルトガルGP(アルガルヴェ・サーキット)、そして第13戦ロマーニャGP(イモラ・サーキット)の3戦。
ニュルブルクリンクとイモラはF1開催の経験があるが、アルガルベ・サーキットはF1テストは行ったことがあるもののグランプリ開催は初ということになる。
なおニュルブルクリンクは2013年のドイツGP以来、イモラは2006年のサンマリノGP以来だ。

2020年の最終カレンダーは数週間後に発表される予定だが、新型コロナウイルスの影響等により、ブラジル、アメリカ、メキシコ、カナダでのレース開催は不可能であることを明らかにしている。

第1戦:7月05日:オーストリアGP(レッドブルリンク)
第2戦:7月12日:シュタイヤーマルクGP(レッドブルリンク)
第3戦:7月19日:ハンガリーGP(ハンガロリンク)
第4戦:8月02日:1イギリスGP(シルバーストーン)
第5戦:8月09日:70thアニバーサリーGP(シルバーストーン)
第6戦:8月16日:スペインGP(カタロニア・サーキット)
第7戦:8月30日:ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)
第8戦:9月06日:イタリアGP(モンツァ)
第9戦:9月13日:トスカーナGP(ムジェロ)
第10戦:9月27日:ロシアGP(ソチ)
第11戦:10月11日:アイフェルGP(ニュルブルクリンク)
第12戦:10月18日:ポルトガルGP(アルガルベ)
第13戦:10月25日:ロマーニャGP(イモラ)

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前ルノーの技術責任者、メルセデス・フォーミュラEに

Nick Chester (C)Renault F1 UK
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昨年末までルノー・チームのテクニカル・ディレクターとして『R.S.19』などの開発に当たったニック・チェスター氏が、約30年に渡ったF1の世界から身を引き、新天地としてメルセデスのフォーミュラEチームに移籍することがわかった。
8月に行われるベルリン戦から職務をスタートさせることになる。

同氏はシムテックを皮切りにこれまでアロウズやベネトン、ルノー、ロータス、そして再びルノーへとF1チームを移籍、多くをシヤシー部門の責任者として活躍してきた。

同チームの後はウィリアムズ・チームへの移籍が有力とみられていたが、結局「新しい挑戦をしたい」ということでF1から離れることになったようだ。

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2020/07/24

ニュルブルクリンクでのドイツGP開催が有力に

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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F1ではセバスチャン・ベッテルに加えメルセデスAMGチームと、共にドイツを母国とする顔ぶれが王座に輝くなどしているが、肝心のドイツGPについては最後まで残ったホッケンハイムでの開催が途絶えるなど人気低迷に喘いでいるのが実状だ。
しかしここに来てドイツ北西部に位置するニュルブルクリンクでの開催が急浮上、再びドイツでのグランプリ開催が現実になる勢いをみせている。

古くは1951年に初開催という歴史を持つニュルブルクリンクでのF1は、一時ヨーロッパGPとしたりルクセンブルグGPとしたり、またホッケンハイムとの交互開催になったりと翻弄されたが、2013年を最後に開催が途絶えていた。
もし今年復活開催となれば実に17年ぶりということになる。
ちなみに2013年の最後のウィナーは当時レッドブル・ルノーのベッテルだった。

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ハミルトン、フェラーリ地元レースで新記録の可能性

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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まだ正式カレンダーの発表はないものの、今季第8戦イタリアGPに続いてはフェラーリ社所有のムジェロ・サーキットでおそらくは『トスカーナGP』の名称によりイタリア連戦が行われる見込みだ。
有名なフェラーリの熱烈ファンであるティフォシの地元モンツァ・サーキットに続き、ムジェロ・サーキットもフェラーリ社の所有ということでフェラーリ色の強い2連戦といえる。

ところがF1を背負って立つフェラーリのプライドを損なうような出来事がここで起きる可能性が浮上して注目を集めている。
というのも、ライバルであるメルセデスAMGチームのエース、ルイス・ハミルトン(35歳:イギリス)が、モンツァでフェラーリ時代のミハエル・シューマッハが記録した歴代1位となる通算91勝目に並ぶことが予想されるからだ。
さらに最悪の場合(?)、続くフェラーリ1000戦目となるムジェロで歴代新記録樹立となればフェラーリは面子を潰されることにもなりかねない始末だ。
いまのところメルセデスの進撃を止めるチームは現れていない。

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「最高のマシン真似ないほうがアホ」と、レーシング・ポイント

Racing Point 『RP20』 (C)Racing Point F1
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シーズン前テストの快走で予想された通り、ハンガリーGP予選ではグリッド第2列を独占するなど高い戦闘力をみせたレーシング・ポイント『RP20』には『ピンク・メルセデス』との揶揄が絶えない。
こうした批判についてレーシング・ポイントのオットマー・サフナウアー代表は、「最高のマシンを真似ないほうがアホ」と断じて波紋を呼んでいる。

「確かにわれわれのマシンは昨年のメルセデスに似ているかも知れないが、同じレギュレーションの中で速さを追求していけば似てくるのは当然のこと。
われわれに言わせれば、逆にどうして合法的に真似しないの、ということだ。
まして本家と同じパワーユニットを搭載しているのだし、こうしたアプローチは非難されるべきものではないよ」と、同代表。

しかし同チームメイトの場合には設計図が流出という噂もあり、こうした手法に反発した他チーム(ルノー)からはFIA(国際自動車連盟)に正式抗議が提出される騒動になっている。

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2020/07/23

フェラーリ、挽回目指し技術部門の再編成へ

Pitstop Scene (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン、ここまで期待されたスピードが発揮できていないとされるフェラーリ・チームでは、戦闘力の挽回を目指し技術部門の再編成に乗り出すことがわかった。

同チームはここまでの予選でハンガリーGPの5位(ベッテル)が最高と第2列までも入れない始末で、今季マシン『SF1000』には当初からエアロダイナミックスを主体とするデザインミスが指摘されていたもの。
ハンガロリンクでは決勝レースでも昨年上がった表彰台に届かず6位がやっとのことだった。

こうした状況を受け、同チームのマッティア・ビノット代表は「われわれはすべての面で改革を必要としているが、まずは技術部門の再編成を行うのが最初にやるべきことだ」と、断じた。
その主となるものは新たに『パフォーマンス・デベロップメント部門』を新設するというもので、すでにそのトップにはエンリコ・カルディル氏を指名したという。

ただ戦績不振に伴う体制変更はこのチームの常套手段とされるもので、これまでも徒に混乱を拡大した経緯を持つ。
開幕3戦を終え、フェラーリ・チームはなんとコンストラクターズ・ランキング5位に沈んでいる。

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イモラ・サーキット、イタリア第3のグランプリに浮上

Imola Circuit (C)Ex.Jordan Grand Prix
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イタリア北部、イモラ市にあるその名もイモラ・サーキットでイタリア第3のグランプリが開催される可能性が高まってきた。

1953年に初レースというイモラ・サーキットは歴史的にフェラーリ所縁のもので、反時計回りであるのが特徴で、1980年から2006年までは隣国の名前を取ったサンマリノGPを開催していたことで馴染みが深い。
現役F1ドライバーではマクラーレン時代のキミ・ライコネンが同グランプリの経験者になる。

イタリアではすでに今季第8戦としてモンツァ・サーキットでのグランプリ開催が決まっているが、これに続いてこれまたフェラーリが所有するムジェロ・サーキットでの開催も確実とみられることから、実現すればイタリア国内で異例の3グランプリ目となる可能性が高い。

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ペレス(レーシング・ポイント)、「移籍の覚悟出来てる」

Sergio Perez (C)Racing Point
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いま急速に高まっているセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)レーシング・ポイント移籍の話題だが、その場合にシートを失うのはエース格であるセルジオ・ペレスのほうというのが専らの見方だ。

これについて当のペレスは次のようにスペインのテレビ局『モビスター』に語っている。
「もしも噂のようにベッテルがウチのチームに加入ということになれば、そりゃ放出されるのは僕のほうになるんだろうね。
だってランス・ストロール(チームメイト)はオーナーの息子なんだからさ。
誰だってまさか自分の息子を追い出すなんてことしないものね。
僕とは来年の契約もあるけれど、でもF1の契約なんてそういうものだからこちらの覚悟はとうに出来ているよ。
ただチームは僕と共にメキシコから多くのスポンサー契約を結んでいるからそっちの処理はたいへんだろうけどね」

そのペレスにはアルファロメオ・レーシングからすでにコンタクトがあるとも伝えられている。

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2020/07/22

ハンガリーGPでも際立ったレッドブル/メカニックの凄技

Pitstop Image (C)RedBull Racing

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先に行われたハンガリーGPでは、スタート前に行われたレコノサンス・ラップでなんとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のマシンが濡れた路面に足を取られてクラッシュ。
左フロント・サスペンションとフロントノーズを破損させるという惨事が起きた。

しかしレッドブル・レーシングの熟達したメカニックらは、グリッドを離れるまでのわずか20分足らずの時間で損傷部を完全に修復、何の問題もなかったのようにフェルスタッペンをフォーメーションラップへと送り出してみせた。

そのレッドブル/メカニックといえば昨シーズンのピットストップで何回も最速タイムを繰り返した実力グループだが、今回のハンガリーGPも例外ではなかった。
決勝レースの36周目、タイヤ交換のためピットインしたフェルスタッペンの『RB16』を、クルーたちはわずか2.04秒のタイムで作業を終えコースへ送り出した。
これは、やはりピットストップ作業の速さで定評のあるウィリアムズ・チームをも上回って今回の最速記録となるものだった。

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W開催宣言の中国GP、一転開催なしの可能性

Shanghai Circuit (C)Pirelli Motorsport
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中国の『国家体育総局』が、2020年の残りのシーズンについて大規模な国際スポーツイベントの開催を行わないことを発表した。
これにより延期開催が計画されてきた2020年のF1中国GPの開催は実質断念に追い込まれたとみられている。

今回の新型コロナウイルス騒動の最初の当事国となった中国は当初スケジュールにあった4月の上海(第3戦)開催の中止をいち早く断念してこれをを発表、一連のスケジュール変更の流れを作った。
その後はW開催の可能性を含めて代替開催の道を探ってきていた。

しかし今回の体育総局の発表で、F1グランプリの開催は認められないのでは、との観測が広まっているもの。
これはまだ最終決定ではないということだが、すでに9月のシンガポールGPや10月の日本GPの中止が決まっていることから、今シーズンのアジア地域でのF1グランプリ開催に黄信号が灯った形だ。

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レーシング・ポイント、来季ベッテル獲得に意欲

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今季限りでのフェラーリ・チーム離脱が決まっているセバスチャン・ベッテル(33歳:ドイツ)たが、まだ来シーズンの去就については不明のままだ。
これについてハンガロリンクのパドックではレーシング・ポイントが興味を示しているとの噂が専らだった。

同チームのオットマー・サフナウアー代表は「いま不調とされるベッテルだが、それでも最高レベルにあるのは間違いない。
誰だって獲得に関心を持たないところはないよ」と、熱い。

同チームは来季アストンマーティンに名称変更すると共にワークス体制になることが決まっていて、ドライバーについても基本現在のセルジオ・ペレス&ランス・ストロールというラインナップが継続されるものとみられていた。
もしベッテル獲得となった場合には、違約金を払ってペレス放出になる可能性が高いようだ。
アストンマーティンの大株主でもあるローレンス・ストロール/オーナーの子息であるランス・ストロールは残留の見込みで、これを後押しするように今回のハンガリーGP予選でランスは先輩を凌ぐ3番グリッドを獲得するスピードをみせている。

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2020/07/21

「最速ラップ記録は必要なリスク」とハミルトン

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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19日(日)行われたハンガリーGP決勝ではルイス・ハミルトン(メルセデス)が終始レースをコントロール、2位フェルスタッペン(レッドブル)とのギャップを拡大した終盤には予定外のピットインを敢行してソフトタイヤに履き替え、みごとこのレースのファステストラップを記録してポイント1点を稼いでみせた。

ピットストップという新たな作業を追加することには何らかのトラブルを引き起こすリスクも考えられるが、ハミルトン本人はこれについて「チャンピオンシップ争いを考えれば必要なリスク」と、語った。

「チャンピオンシップではわずか1点を争って結着が付くこともあるんだ。
だから取れるときには貪欲と言われても1点を取りに行く必要があるんだよ。
これは僕自身の経験がそうさせるものなんだ。
もちろんリスクとの対比が考えなければならないけれど、今回は成功したっていうことさ」と、通算6回のチャンピオン。

実際、2007年にハミルトンはわずか1点の差でキミ・ライコネン(当時フェラーリ)に敗れた過去がある。

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『ピンク・メルセデス』に他チームから異論続出

Image (C)Racing Point
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シーズン前テストに登場したレーシング・ポイントの新型車『RP20』に対し、昨年のチャンピオン・マシンであるメルセデスAMGチームの『W10』に酷似していることから『ピンク・メルセデス』と揶揄する声が上がっていたが、今回のハンガリーGP予選で同車がチーム史上最高位となるグリッド3-4位を占めたことからなお一層反発の声が固まっている。

レッドブル・レーシングのヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーは「こんな行為が許されるのであれば、われわれもアルファタウリとの間で同様のことをするが、しかしそれは本来のF1ではない」と、非難。
またルノー・チームにおいてはシュタイヤーマルクGP時に続き今季2度目となる正式抗議をFIA(国際自動車連盟)に申し立てたことを明らかにした。

このためレース結果は暫定となるが、しかし正式に裁定が下されるには数か月の時間が掛かるとみられ、関係チームに起きた波紋は依然収まるところを知らない状況が続くことになる。

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ハースの2台、無線指示のルール違反でペナルティ

Hungary GP Scene (C)Racing Point
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ハンガリーGP決勝レースでは、ハースF1チームの2台(グロージャン&マグヌッセン)が共にフォーメーションラップ中に違法な無線指示を受けたとしてそれぞれレース結果に10秒が加算され、マグヌッセンが9位から10位、グロージャンが15位から16位へと降格になる珍しいレギュレーション違反があったことが明らかになっている。

それによれば同チームはスタート前のフォーメーションラップ中に、路面状況が好転していることを踏まえ、スタート直後にドライタイヤへの交換を決意。
両ドライバーに伝えたが、これが『ドライバーは援助を受けることなく自身の力で運転しなければならない』という条項に反すると判定されたもの。
ドライバーが自分の判断によりピットインしていれば問われないケースだった。

この作戦により両ドライバーはレース序盤、共に上位を走るなど目を見張る活躍をみせたが、FIA(国際自動車連盟)のレーススチュワードは問題の無線を聞き逃さなかったようだ。

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2020/07/20

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(7/19)

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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ウエットコンディションでのスタートとなったハンガリーGPの決勝レースは、Aston Martin Red Bull Racingが素晴らしいチームワークを見せ、マックス・フェルスタッペンが2位表彰台、アレクサンダー・アルボンが5位フィニッシュを果たしました。
フェルスタッペンは、インターミディエイトタイヤを履いてスタート前に各車がグリッドへと向かうレコノサンスラップに出ましたが、ターン12でクラッシュを喫し、左フロントのサスペンションとフロントウイングを破損。
Red Bull Racingのメカニックは、すぐに修復に取りかかると、スタート前定刻の30秒前に作業を完了し、レースへと送り出しました。

フェルスタッペンは、メカニックの働きに応えるように、見事なスタートを決め、2台のフェラーリ、そしてレーシングポイントのランス・ストロールをかわし、7番手から3番手へポジションアップします。

スタート直後から路面コンディションが急速に回復し、Scuderia AlphaTauri Hondaのダニール・クビアトは、1周目の終わりにピットイン。
ドライ用のソフトタイヤへ交換します。アルボンとピエール・ガスリーは3周目にピットイン。フェルスタッペンは4周目にタイヤを換え、ストロールの前の2番手でコースに復帰しました。

13番手からスタートしたアルボンでしたが、この序盤のピットストップを終えて9番手までポジションを上げます。
さらに、11周目にはセバスチャン・ベッテル、18周目にはシャルル・ルクレールと、2台のフェラーリをオーバーテイクして7番手まで浮上しました。

その直後、クビアトは2度目のピットインでハードタイヤに交換。
一方で、ガスリーはギアボックスにトラブルを抱えてピットに戻ると、そのままリタイアとなりました。

アルボンも、34周目に再度ピットインしてハードタイヤに交換。
ベッテルの後方でコースへ戻ったため、再度の追い上げへ。5周のバトルを経て、ターン2でオーバーテイクに成功すると、5番手でレースを進めます。

一方、2番手を走行していたフェルスタッペンは、ピットタイミングが異なるバルテリ・ボッタス(メルセデス)に迫られます。
最後は約0.7秒差まで近づかれましたが、フェルスタッペンは自分のペースを守って追撃を振りきり、2戦連続の表彰台となる2位でチェッカーフラッグを受けました。

アルボンも、2戦連続のポイント獲得の5位でフィニッシュ。
クビアトはハードタイヤに交換後52周を走りきり、12位で完走。
最後はルクレールに約5秒差まで迫りましたが、オーバーテイクのチャンスは訪れませんでした。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)

「今日の表彰台をメカニックたちに捧げます。
今日は、スタートすらできずにレースが終わったかと思いました。
レコノサンスラップでブレーキをかけたところ、タイヤがロックしたので、ブレーキを緩めて再度かけ直そうとしましたが、そのままウォールへ突っ込んでしまいました。

信じられない事態でしたが、なんとか動き出してグリッドへ向かいました。
チームは決してあきらめず、メカニックのみんなが驚異的な速さでマシンを直してくれました。
そんなことができるなんて周りの誰もが思わなかった筈ですが、彼らはみんな冷静に対処していました。

路面はまだ滑りやすかったのですが、好スタートを決めることができました。
ターン1での動きはなかなか事前に想定することは難しいですが、イン側で渋滞が起きているのが見えたのと、アウト側はウエットでもグリップが高いことが分かっていたので、トライしてみたらうまくいきました。
もし7番手のままでとどまっていたら、かなり厳しいレースになったと思います。
さらに、戦略も奏功したので、タイヤを持たせながら、できる限り安定したペースを刻み、周回遅れの処理に気を配りました。
メルセデス勢に割って入る2位表彰台という結果は、厳しい状況が続いていた昨日の時点では予想もしていませんでした。
僕らは、メルセデスとの差を詰めていきたいと思います。
現時点で彼らは本当に強いので、打ち勝つのは容易いことではありませんが、決して挑戦を止めずに進んでいきます」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 5位)

「今日はいいレースでしたし、バトルを大いに楽しみました。
昨日、もし5位になれると聞かされたら、飛び上がっていたと思います。

13番手スタートという状況は楽ではありませんでしたが、スタートがよく、いいペースで進んでいけました。
このサーキットでのオーバーテイクは簡単ではなく、思いきって仕掛けていかなければなりませんでした。
そのためには限界まで攻めざるを得ないのですが、今日はうまくいってバトルを楽しめましたし、面白いショーが見せられたと思います。
僕らはトップを目指して戦っていますし、今日はブレーキの感触もよかったので、こうしたオーバーテイクを決められてよかったです。
ただ、フェラーリ勢がトラフィックになり、そこでタイムをロスしたので、もっと上位に迫れた筈です。
今日のマシンは本当によくて、前が空いているときの僕らは速くて、かなりの競争力があったと思います。
昨日まで苦戦しただけに、今日の結果には満足していますし、チームにとっても貴重なポイントを獲得できたことに感謝しなければなりません。
予選よりもレースペースのほうがよかったことはちょっとしたサプライズですが、それがなぜかをきちんと理解する必要があります。
ただ、マシンがうまく機能したということは、ポジティブです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝12位)

「今日のレースペースには満足していました。
1周目ですでに何台かオーバーテイクできましたし、ピットインもいいタイミングで呼んでくれました。
ただ、2回目のピットアウト後には一度抜いた筈のマシンの後ろに入ってしまいました。

入賞が可能だと思っていたので、12位フィニッシュという結果には満足していません。
もう一度、レースで何が起こったのかを振り返る必要があります。
まだエンジニアと一緒にマシンの理解を進めているところですが、この3レースで多くのことを学んできました。
今日も一周一周がシルバーストーンに向けたマシンの最適化のためにに重要だと考えながら走行していました」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(リタイヤ)

「今回は難しいレース週末になりました。
いろいろなところに問題が発生して、苦しい状況が続いていました。
今日はギアボックスの問題が出てしまい、レースの最初からシフトの問題に悩まされていました。
レース中に修正を試みたものの、最終的にはリタイアとなりました。
非常に残念ですが、不運な週末になってしまいました。
シルバーストーンの準備のためにまだ数日ありますし、次はもっといいレースをできればと考えています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のハンガリーGP決勝は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が2位、アルボン選手が5位という結果でした。
ここまでのわれわれの戦闘力、さらに、厳しい状況だった昨日の予選を考慮すれば、このレース結果は喜ぶべきものだと思っています。

レース前に降り続いた雨のためにウェットコンディションで行われたレコノサンスラップでは、フェルスタッペン選手がクラッシュするという予想外の事態が起こりました。
しかし、メカニックがグリッド上で素晴らしい修復作業を行い、レーススタートに間に合わせることができました。
その後、素晴らしいスタートを見せたフェルスタッペン選手とチームの見事なレース戦略も奏功し、最後まで2位のポジションを守りきることができました。
今季最高となるこの結果は、チーム全体を勇気づけるものになりました。
PUとしても最大限のパワーを出しきってサポートできたと考えています。

アルボン選手も13番手のスタートから徐々に順位を上げ、5位入賞と、いい走りを見せてくれました。

Scuderia AlphaTauriについては、トラブルがありながらもガスリー選手が週末を通していいペースを見せていただけに、ギアボックスのトラブルによりリタイアという結果に終わったことは残念に思っています。
クビアト選手もピットインのタイミングで順位を落として入賞は叶いませんでしたが、レースを完走して得られた今日のデータを、今後の改善につなげます。

来週末は久しぶりにレースが開催されない週末です。
次戦のイギリスGPまでの時間を使って、ここまでに発生した問題の解析と再発対応を行うとともに、さらなるパフォーマンスアップを図るべく、HRD-Sakuraおよびミルトンキーンズのメンバーとデータの解析を進めます。
この先も簡単なレースになるとは思いませんが、今日の表彰台を弾みとして、いい戦いを見せられればと思います」

提供:本田技研工業(株)

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「優勝に匹敵」とフェルスタッペン(レッドブル)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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決勝レースのスタート直前に自らのミスでクラッシュするという失態を演じたレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、「この2位は僕にとって優勝にも匹敵する」と、レース後喜びを控え目に表した。

「まさかレコノサンス・ラップでクラッシュするなんて思ってもみなかった。
左フロント・サスペンションに負ったダメージは思いの外大きいもので、一時はレーススタートに間に合わないと覚悟したくらいだったよ。
でもウチのメカニックたちが、超人的な仕事ぶりでスタートに間に合わせてくれたんだ。
終盤はタイヤの状況が悪くてコントロールが難しかったけれど、彼らの努力に報いるためにもレースでは最後まで一つのミスもないよう集中してドライブしたよ。
だからこの2位は彼らに捧げたい。
僕にとっては優勝にも匹敵するくらい価値あるものだから」

終始マシンの状態に苦戦し続けたたが、最後は笑顔で終えることができた週末だった。

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ハンガリーGPはハミルトン(メルセデス)がポールTOウィン

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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7月19日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第3戦ハンガリーGPの決勝レースがハンガロリンクを舞台に行われた。
スタート前に降った雨により、路面はウェットコンディション。
レコノサンス・ラップでは各車インターミディエイト・タイヤでの走行となった。
これにより、前日の公式予選でミディアムタイヤでのスタートを確保したメルセデスAMGとレーシング・ポイント勢4台のアドバンテージはなくなったことになる。
その後このレコノサンス・ラップ中にフェルスタッペン(レッドブル)がスピン・クラッシュして左フロント部を損傷させるアクシデントに見舞われ緊急の修復を余儀なくされた。

序盤のドライタイヤへの交換を終え、トップにハミルトン、フェルスタッペン2番手、3番手マグヌッセン、と続く。
ライコネン(アルファロメオ)にスタート時のアウトオブポジションで5秒のタイム・ペナルティ。
ラティフィ(ウィリアムズ)も危険なピットリリースで同じくタイム・ペナルティ。
17周目、ガスリー(アルファタウリ)がエンジントラブルか白煙を上げてストップ。

結局レースはポールポジションからスタートしたハミルトン(メルセデス)が完璧なレースを演じて優勝。
前戦シュタイヤーマルクGPに続く今季2勝目で自身通算86勝目、また終了間際にはソフトタイヤに履き替えてファステストラップをも記録、ポイント・リーダーに立ってみせた。
2位は7番手からジャンプアップしたフェルスタッペン(レッドブル)、苦闘を続けたこの週末、最後に実を結ばせた。
3位は一時6位まで落ちながら挽回したボタス(メルセデス)。
続いて、4位ストロール(レーシング・ポイント)、5位アルボン(レッドブル)、6位ベッテル(フェラーリ)、7位ペレス(レーシング・ポイント)、8位リカルド(ルノー)、9位マグヌッセン(ハース)、10位サインツ(マクラーレン)までが入賞。

以下、11位ルクレール(フェラーリ)、12位クビアト(トロ・ロッソ)、13位ノリス(マクラーレン)、14位オコン(ルノー)、15位グロージャン(ハース)、16位ライコネン(アルファロメオ)、17位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、18位ラッセル(ウィリアムズ)、19位ラティフィ(ウィリアムズ)までが完走。
リタイヤはガスリー(アルファタウリ)ただ1台となった。

第4戦イギリスGP決勝レースは1週間のインターバルを挟み、来月8月02(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全52周で行われる。

ハンガリーGP決勝レースの結果はこちら
ハンガリーGPの画像はこちら

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2020/07/19

ホンダ系チーム、公式予選コメント(7/18)

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
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第3戦ハンガリーGPの予選が行われ、Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンとScuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーがQ3へ進出しました。

前日のフリー走行がウエットセッションだったため、この日のFP3が予選前唯一のドライコンディションとなりました。空には厚い雲が立ち込めていましたが、天候はなんとか持ちこたえ、予選もドライで実施することができました。

降雨が予想されていたことから、Q1では序盤でタイムを記録しておこうと、セッション開始と同時に全車がコースイン。
コース上はかなり混雑しましたが、フェルスタッペン、ガスリー、アレクサンダー・アルボンがQ2へ進出しました。
Scuderia AlphaTauriのダニール・クビアトは、15番手に約0.2秒及ばず、17番手で予選を終えています。

Q2は、各車がタイムアップし、僅差の緊迫した戦いに。
フェルスタッペンが3番手、ガスリーが10番手で突破を果たしましたが、アルボンは最終アタックでトラフィックに引っかかってしまったこともあり、13番手でQ3進出はなりませんでした。

Q3ではターン1周辺で雨粒が落ち始め、難しい路面状況になります。
この影響もあって、フェルスタッペンは最終アタックでタイムを更新できず、7番手に。5番手とは0.075秒差でした。

また、ガスリーはPUにトラブルが発生しQ3を走行しなかったため、タイムを記録せずに10番手となりました。
明日のレースに向けてリスクを最低限にするためガスリーのマシンのPU載せ替えを行います。
本日使用したPUについては至急HRD-Sakuraに送ったうえで、根本原因の解析を行います。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】( 7位)

「当然ながら今日の予選結果にはみんながっかりしています。
明確な理由は分かりませんが、昨年は非常によかったこのサーキットでマシンのバランスに苦しんでおり、ここまでは難しい週末になっています。
いろいろな部分を変えているので原因をつかむことが難しいのですが、ここまでラップタイムはあまり上がってきていません。
このサーキットでは特にセクター2を中心にマシンのバランスのよさが求められるのですが、オーバーステアとアンダーステアが出ており、いい形にまとまっているとは言えません。
もちろんここでのオーバーテイクは簡単ではないのですが、それでも僕はレースをあきらめていませんし、できる限りのベストを尽くします。
7番グリッドというポジションですので、トラブルを避けながらスタートし、多くのポイントを獲得したいと思います。
いつもの通り、自分たちなりのベストを尽くし、チャレンジを続けていきます」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(13位)

「今日は語れることはあまりありません。
望んでいた結果が出せず、フラストレーションがたまっているので、一度落ち着いて切り替えていく必要があります。
いいラップタイムを出せませんでしたが、実はプラン通りにいかないことが多くありました。
予選よりもFP3のほうがマシンの感触はよかったのですし、Q2ではトラフィックにつかまってしまい、全体的に厳しい一日でした。
このコースでオーバーテイクするのは簡単ではないので、明日のレースで大幅にポジションを上げるには、雨が必要になるかもしれません」

【ダニール・クビアト(アルファタウリ)】(17位)

「ここまでいい感触を得られず、厳しいレースウイークになっています。
セットアップとマシンバランスに苦戦していて、タイヤをうまく機能させられていません。
マシンがしっくりきていないので、どの方向性にすべきか、エンジニアとともに見極めていかなければなりません。
ただ、一周のアタックでは苦しいものの、レースでのペースは引き出していけると思うので、明日を楽しみにしています」

【ピエール・ガスリー(アルファタウリ)】(10位)

「今季2回目のQ3進出を果たせてうれしいですが、今週末はトラブルが出ていて、Q2の2回目のアタックとQ3に影響が出たのは残念でした。
チームが今晩対処してくれるので、明日は問題が解決されている筈です。
パフォーマンス面で言えば、昨日はほとんど走行できなかったのに、予選で全力を出しきれたことに満足しています。
厳しい戦いでしたが、最終的にはきちんとラップタイムを出せて、マシンの感触もなかなかよかったです。
明日のレースでもうまくいくことを願っています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のハンガリーGP予選は我々にとって非常に厳しいものとなりました。
フェルスタッペン選手はマシンのバランスに苦しみ、初日のデータを解析し改善は見られたものの、明日は7番グリッドからのスタートとなりました。
もう1台、Q3に進出したガスリー選手についてはQ2セッションの終盤にPUのデータ異常を確認したため、Q3には出走しないことを決めました。
明日のレースに向けては最大限にリスクを回避するため、新しいPUに載せ換える予定です。

本日使用したPUについては至急HRD-Sakuraに送り、詳細解析を行い根本原因を明確にします。
明日の天気も金曜日、土曜日同様に不安定な予報が出ていますので、これまでのドライ、ウェットでのデータを参考に最大限パフォーマンスを発揮できるようにチームと共に準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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躍進レーシング・ポイント、チームオーダーの可能性

Pit Work Scene (C)Racing Point
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昨日行われたハンガリーGP予選で、グリッド3-4番手というチーム創設以来の快挙に湧いたレーシング・ポイントだが、決勝レースに向けてはチームオーダーを課す可能性を示唆した。
これは同チームの現場を預かるオットマー・サフナウアー代表が予選後次のように語ったもの。

「われわれの目標は予選ではなく決勝レースの結果にあるのだから、明日がほんとうの勝負になる。
描かれるシナリオとして最悪なのは二つのマシンが同士討ちを演じてしまうことだ。
それを避けるために、われわれは最低限のチームオーダーを課す可能性を否定しない」と、同代表。

同チームではかつてセルジオ・ペレスとエステバン・オコンが接触事故を起こしていて、2017年以降チーム内バトルを禁じている現実がある。
しかし今回は少なくとも一人は表彰台に手が掛かるという絶好のビッグチャンス。
ドライバー個人としても特別なレースになる。
皮肉なのは、オーナーの子息で経験の浅いランス・ストロールのほうがエースでベテランのペレスの前にいるということか。

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ハンガリーGPのスチュワードはデレック・ワーウィック氏

Derek Warwick (C)Renault F1 UK
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われている第3戦ハンガリーGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、ベテランのデレック・ワーウィック氏(65歳:イギリス)を指名している。

元ルノー等のF1ドライバー(最高位:2位)、デレック・ワーウィック氏のスチュワード就任は昨年の最終戦アブダビGP以来となるもので今季初、自身通算29回目になるもので、これは目下最多のエマニュエル・ピロ氏の32回に次ぐものになる。

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2020/07/18

ハンガリーGP予選、ハミルトン(メルセデス)が連続PP獲得

Hungaroring (C)Pirelli Motorsport

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7月18日(土)15時(日本時間:22時)からハンガロリンクを舞台に2020年F1第3戦ハンガリーGPの公式予選が行われた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

何とかドライコンディションで行われた予選Q3、最初のアタックでメルセデスAMG勢が早くも揃ってベストタイムを1分13秒台に入れてみせた。
3番手ストロール(レーシング・ポイント)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)。
注目のペレスの最初のタイムは4輪コースオーバーでタイムを抹消される。

一部で小雨が降り始めたもののハミルトン(メルセデス)がさらにタイムを短縮、1'13.447のタイムで前戦シュタイヤーマルクGPに続いて2戦連続、自身通算90回目となるポールポジションを獲得してみせた。
2番手0.107秒差で僚友ボタス(メルセデス)、3番手これが予選自己最高位となるストロール(レーシング・ポイント)、4番手ペレス(レーシング・ポイント)で上位4台をメルセデス・パワー、そしてミディアムタイヤ勢が占めた。
以下、5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手ルクレール(フェラーリ)、7番手は最後新品タイヤがなかったフェルスタッペン(レッドブル)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手サインツ(マクラーレン)、そして10番手がガスリー(アルファタウリ)となった。

ハンガリーGP決勝レースは19(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全70周で行われる。

ハンガリーGP公式予選の結果はこちら
ハンガリーGPの画像はこちら

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ハンガリーGP予選Q2、フェルスタッペン(レッドブル)3番手だが

引き続きハンガリーGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

前半の走行ではハミルトン&ボタスの本命メルセデスAMG勢が1分14秒台で上位を占める。
これにベッテル(フェラーリ)とフェルスタッペン(レッドブル)が続く。

ノリスを先頭に路面グリップの増した後半のアタックを終え、トップはハミルトン(メルセデス)、2番手ボタス(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ルクレール(フェラーリ)、5番手ノリス(マクラーレン)、6番手ベッテル(フェラーリ)、7番手ストロール(レーシング・ポイント)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手ペレス(レーシング・ポイント)、10番手ガスリー(アルファタウリ)までがQ3進出。
なおメルセデスAMG勢とレーシング・ポイント勢はいずれもミディアムタイヤでのもの。

ここでの敗退はリカルド(ルノー)、ラッセル(ウィリアムズ)、アルボン(レッドブル)、オコン(ルノー)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の5台となった。

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ハンガリーGP予選Q1、レーシング・ポイント勢が1-2に

7月18日(土)17時(日本時間:22時)からハンガロリンクを舞台に2020年F1第3戦ハンガリーGPの公式予選Q1セッションが行われた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は依然として曇り、セッション開始時の気温は18度、路面温度は28度、コースはドライコンディションながら今予選中の降水確率は90%と報告されている。

最初のトップタイムはボタスだったが、ハミルトンが抜き返す。
続いてはやはりレーシング・ポイント勢が好調をキープしている。

なんとトップ2はレーシング・ポイント勢。
トップにペレス(レーシング・ポイント)で1'14.681のベストタイム。
2番手ストロール(レーシング・ポイント)で1'14.895、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手サインツ(マクラーレン)、5番手ノリス(マクラーレン)、6番手ベッテル(フェラーリ)、7番手ボタス(メルセデス)、8番手フェルスタッペン(レッドブル)、9番手ラッセル(ウィリアムズ)、10番手オコン(ルノー)。
アルボン(レッドブル)は11番手、アルファタウリはガスリー12番手、クビアトは17番手に留まった。

ここでの敗退はマグヌッセン(ハース)、クビアト(アルファタウリ)、グロージャン(ハース)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、そしてライコネン(アルファロメオ)の5台となった。

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フリー3回目、レーシング・ポイント勢好調

Hungaroring (C)Pirelli Motorsport
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7月18日(土)12時(日本時間:19時)から東欧ハンガロリンクを舞台に2020年F1第3戦ハンガリーGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
前日午後のフリー走行は雨だったが、今日の雲は厚いもののなんとか持っている。
セッション開始時の気温は17度、路面温度31度、コースはドライコンディションとなっている。

この後の公式予選、明日の決勝レース共にウェットになる可能性が高いためか、あまり多くのマシンはコースに出て来ないようだ。
ここでトップタイムをマークしたのはやはりメルセデスAMG勢で今回はボタスの1'15.437が1位。
これに0.042秒の僅差でハミルトン、3番手に好調レーシング・ポイントのペレス、4番手ルクレール(フェラーリ)、5番手ストロール(レーシング・ポイント)、6番手にフェルスタッペン(レッドブル)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手ベッテル(フェラーリ)、9番手ガスリー(アルファタウリ)、10番手リカルド(ルノー)の順。
アルボン(レッドブル)は12番手、クビアト(アルファタウリ)は17番手だった。
この後15時(日本時間:22時)から天候が心配される公式予選が行われる。

ハンガリーGPフリー走行3回目の結果はこちら

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2020/07/08

アルファロメオ、次戦フリー走行にクビサ起用

Robert Kubica (C)Ex.BMW Sauber F1
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アルファロメオ・レーシングは、今週行われるシュタイヤーマルクGPのフリー走行1回目セッションに、同チームのリザーブドライバーに就任したロバート・クビサ(35歳:ポーランド)を起用することを明らかにした。
クビサがステアリングを握るのはアントニオ・ジョビナッツィのマシンになる予定で、キミ・ライコネンとのベテラン・コンビということになる。

若手ドライバーの起用と異なり、複数のチームでの豊富なテストと実戦経験を持つクビサの『C39』ドライブは、多くの貴重なインフォメーションを開幕苦戦したチームにもたらす筈だ。

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ルノー、今季のアロンソ起用は否定

Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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先にスペイン国内のメディアが報じたルノー・チームによるフェルナンド・アロンソの起用説だが、これについて同チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターはテレフォニカ傘下の携帯電話事業者『モビスター』で次のように語っているという。

その中で同氏は、実際にアロンソと交渉の場を持っていることは認めながらもこれは来年以降のことで、噂のような今シーズン中にリカルドと交替する可能性は否定したもの。
「今シーズンいっぱい、われわれはリカルドとの間に有効な契約を交わしている」とする同氏だが、ここに来て今週にも来季ドライバー(エステバン・オコンは確定済み)について発表されるとの説も聞こえてきた。

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2020/07/07

ウィリアムズ、エイトケンをフリー走行に起用へ

Jack Aitken (C)Williams F1
ウィリアムズ・チームは今週行われるシュタイヤーマルクGPのフリー走行1回目セッションに、同チームのリザーブドライバーであるジャック・エイトケン(24歳:イギリス)を起用することを明らかにした。

エイトケンは元ルノーのジュニア育成ドライバーの一員で、2019年は『FIA・F2選手権』に参戦、計3勝を挙げてシリーズ・ランキング5位となっている。
2018年からルノー・チームでテスト&開発ドライバーとして2年間務めてきたが、昨シーズン末を以って離脱していた。

マシンはジョージ・ラッセルのものになる予定。
なおエイトケンがウィリアムズのマシンをドライブするのはこれが初ということになる。

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F1次戦は『シュタイヤーマルクGP』の名称

Redbullring (C)Redbull Racing
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新型コロナウイルスの影響で大幅に変更された2020年シーズンのF1ではこれまでにない同一サーキットでの連続開催が計画されているが、そのひとつレッドブルリンクでのオーストリアGP第2戦は『シュタイヤーマルクGP』の名称で行われる。

シュタイヤーマルクとはレッドブルリンクが位置する地元州の名前。
まだ世界的にはあまり馴染みのない地名だが、今後急速に定着していくことだろう。

また第4戦イギリスGPの翌週にやはり連続開催で当地シルバーストーン・サーキットで行われる第5戦は『F1 70th アニバーサリーGP』との名称になることが決まっている。
これは1950年、シルバーストーン・サーキットが近代F1最初のグランプリとして初開催されてから今年でちょうど70年になることを記念したものという。

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2020/07/06

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(7/05)

Pierre Gasly (C)Scuderia Toro Rosso
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開幕戦オーストリアGPの決勝は、Aston Martin Red Bull Racing、 Scuderia AlphaTauri Hondaともに厳しい展開となり、AlphaTauriのピエール・ガスリーのみがポイント獲得という結果に終わりました。

前日の予選における裁定が変更となり、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に3グリッド降格ペナルティーが科され、Red Bullの両ドライバーはスタートポジションが上昇。
マックス・フェルスタッペンがミディアムタイヤで2番グリッド、アレクサンダー・アルボンがソフトタイヤで4番グリッドに。AlphaTauriは、ガスリー、ダニール・クビアトともにミディアムタイヤを選択し、それぞれ12番手と13番手からのスタートとなりました。

フェルスタッペンは、上位10台の中で唯一ミディアムタイヤというアドバンテージを活かすべく、2番手をキープしながら順調に周回を重ねていきます。
しかし、11周目に電気系のトラブルが発生し、スローダウン。ピットへマシンを戻したものの、ここでリタイアとなりました。

フェルスタッペンの直後を走行していたアルボンは、キャリア初の表彰台を目指して3番手を堅守していました。
50周目にジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)のマシンがエンジントラブルによってリタイアし、セーフティカー導入となると、Red Bull は、アルボンのタイヤをソフトに交換して追い上げる戦略を採用。
4番手でコースへ復帰すると、すぐさま前方のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)をオーバーテイクし、3番手のポジションを回復。
その後再びセーフティカー走行となりました。

再度のリスタートが切られると、アルボンは素晴らしいペースを見せて2番手のハミルトンへオーバーテイクを仕掛けます。
アウト側から前に出たアルボンでしたが、ハミルトンに接触されてスピンを喫してポイント圏外へと後退を強いられます。
この後、ハミルトンには5秒ペナルティーが科されましたが、アルボンにはPUの電気系と思われるトラブルが発生し、Red Bullは2台ともリタイアという結果になりました。

ガスリーとクビアトは粘り強くポイント圏内を走行していましたが、クビアトが残り1周になろうかというところでタイヤにパンクを喫し、この日9台目のリタイアとなります。

ガスリーはチェッカーフラッグまで走りきり、ペレスの直後、7位でフィニッシュ。6ポイントを獲得しました。

次戦は1週間後、同じレッドブル・リンクで開催されます。
今回発生した問題をチームとともに分析し、巻き返しを図ります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 リタイヤ)

「まだ何が起こったのかよく分かっていないので、分析が必要ですが、望んだ形でのシーズン開幕にはなりませんでした。
昨年とは違ってスタートがうまくいきましたし、序盤でバルテリ(ボッタス)の速さを目にして、優勝争いは大きなチャレンジだと思っていましたが、表彰台は手堅いと感じていましたし、3位は開幕の結果としては悪くなかったと思います。
ただ、こうしたことが起こるのもレースですし、結果は変えられません。
みんな懸命に取り組んでくれただけに残念ですが、来週のレースに向けて切り替えていきます。
次はいい結果にしたいです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 リタイヤ)

「まだ時間が経っていないので、発言には気を付けなければと思いますが、とてもフラストレーションの溜まる出来事でした。
僕らは勝利を手にすることができたと思います。
戦略は最高で、ピットストップでもチームは素晴らしく、さらにセーフティカーのタイミングで運もありましたし、マシンの感触もよかったです。
ハードタイヤではそれほどよくなかったのですが、メルセデスの2台はリスタート時にタイヤが冷え切っているのが分かっていましたし、セーフティカー終了後の数周でパスしようと考えていました。
ルイス(ハミルトン)に対して完璧な動きで仕掛けられて、次の周でボッタスをどう攻略するかを考えようとしていたときでした。
コーナーを抜けようかという遅いタイミングでルイスが接触してきたことに驚きました。僕は外側ギリギリに位置取っていましたが、それだけスペースを与えても、彼がクラッシュしたがらない限りは前に出られると思っていました。
今回は僕が仕掛けて、彼がディフェンスの立場でした。
ブラジルのときよりも傷が深いとは言いませんが、あのときは50/50(フィフティ・フィフティ)かもしれないと言える一方で、今回はそうではありません。
次のレースに向けてもう切り替えているところですが、今日のようなチャンスを得るためには運も必要になってきます。
どうなるか見ていきましょう」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝 12位)

「今日のレースはオコン選手と接触するまではペースもタイヤマネジメントも悪くなく、非常にうまく進んでいました。
接触の後、フロントウイングとサスペンションを破損し、タイヤもパンクしてしまったので、そこでレースが終わってしまいました。
これがなければ1ポイントを獲得し、すごくいいレースにできただろうと思っているので、非常に残念です」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝 7位)

「長い休みを終えてレースに戻ってきたことは喜ばしいですし、とてもエキサイティングな展開でシーズンの幕が開きました。
もし誰かに『日曜日は7位になれるよ』と言われたら手放しで喜んでいましたし、レースウイークは厳しいスタートだったことを考えると、今日の結果はとてもうれしいです。
ルノー、マクラーレン、レーシングポイントがとても強かったので、今日のレースは大変だと思っていましたが、いい戦いができて、トラブルなしで終えることができました。
僕らにとって、非常にいい結果だったと思います!」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「2020年の開幕戦が終了しました。Honda勢は3台リタイアということで非常に残念なレースとなり、レースを走り切ったScuderia AlphaTauriのガスリー選手が7位入賞できたことのみが、唯一ポジティブな結果になりました。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手は2番グリッドからいいスタートを見せましたが、レース早々に電気系のトラブルにより残念ながらリタイアとなりました。
アルボン選手も終盤に2番手にポジションを上げたところで接触しコースアウト、幸いにもコースに復帰しポイント圏内を目指して戦っていましたが、残り4周でPUの電気系と思われる問題によりマシンを止めました。
2台ともに、詳細な原因をチームとともに確認しています。
AlphaTauriのクビアト選手も、残念ながらマシントラブルによりリタイアに終わってしまいました。
3台リタイアという非常に厳しい結果となりましたが、本日発生したトラブルをすべて解析し、対策を打った上で、来週末に行われるレースに臨みます」

提供:本田技研工業(株)

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ルクレール(フェラーリ)、「2位入賞は望外の結果」

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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前日の予選ではなんと7番手に低迷、不本意な展開のままスタートしたフェラーリ・チームのシャルル・ルクレールだったが、上位マシンのリタイヤもあり、終わってみればなんとメルセデスAMG勢に割って入る2位入賞という結果を得て興奮を隠せないでいる。

「レース前にいったい誰がこんな結果を予想した?
ここまでの流れをみれば、まさか開幕戦で表彰台に上がれるなんて思いもしなかったよ。
まさにこれはサプライズ。
しかもうれしい方のサプライズ、ね。
これには様々な出来事があったお陰だけれど、それも含めてモーターレーシングというもの。
これからはメンタルも強く持って挽回していくよ」

なおチームメイトであるベッテルの方は10位でのフィニッシュに留まっている。

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ライコネン(アルファロメオ)のモチベーションに懸念

Kimi Raikkonen (C)Alfaromeo Racing
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現在のF1で最年長ドライバーとなっているキミ・ライコネン(40歳:フィンランド)のモチベーションに懸念の声が高まっている。

目下、不調をかこつフェラーリ・チームだが、最後にタイトル獲得を果たしたのは2007年シーズン中のことで、当時のレースドライバーだったライコネンによるものだった。
当然のこと、ライコネン自身もそれ以降、タイトルから遠ざかっていることになる。

さらに2019年、フェラーリを離れ現在のアルファロメオに移ってからは余計に成績不振が続いていた。
しかし今回のオーストリアGP予選では全20台中の19番手という屈辱的な順位でQ1敗退を喫したうえに、決勝レースではなんとタイヤ脱落という椿事に遭遇。

「これがチームの現状」と、相変わらず冷静なコメントのライコネンだが、加えてチームメイトであるアントニオ・ジョビナッツィの後塵を拝してしまったという現実は元チャンピオンとして容易には受け入れ難いものであるに違いない。

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2020/07/05

オーストリアGPはボタス(メルセデス)がポールTOウィン

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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7月5日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1開幕戦オーストリアGPの決勝レースがレッドブルリンクを舞台に行われた。
スタート時の天候は晴れ、気温は27度、路面温度53度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はないとされている。
なお予選2位だったハミルトン(メルセデス)がQ3中のイエローコーション無視のペナルティにより5番グリッドに降格となっている。
タイヤはトップ10ではフェルスタッペンだけが、11番手以下では全車ミディアムタイヤを装着している。

11周目、2位を走っていたフェルスタッペン(レッドブル)が突然スローダウン。
メルセデスAMG勢の1-2体制を許すこととなった。
ピットには戻ったものの電気系のトラブルとみられ、痛恨のリタイヤに。
この時点で3位アルボン(レッドブル)、4位ノリス(マクラーレン)、5位ペレス(レーシング・ポイント)、6位ルクレール(フェラーリ)の順。
18周目、今度はリカルド(ルノー)がスローダウン、3速固定のようだ。
ストロール(レーシング・ポイント)もスローダウン、リタイヤに。
25周目、マグヌッセン(ハース)がブレーキトラブルか突然のスピンでコースアウト、イエローコーションとなり、多くのマシンがタイヤ交換に。
トップのボタスと追うハミルトンとのギャップはこれでゼロに。

31周目にレース再開、サインツに当てられたベッテルがスピンして15位まで後退。
51周目、グロージャン(ハース)がスローダウン、続いてラッセル(ウィリアムズ)がコースサイドにマシンを止め、再びセーフティカー導入に。
55周目に再開、アルボンがペレスを抜いて3位に。しかしライコネン(アルファロメオ)が右フロントタイヤ脱落でクラッシュさせ再びセーフティカーに。
再開後の61周目にアルボンが今度はハミルトンを抜こうとして接触、最後尾まで後退を余儀なくされた。
この件は審議対象とされハミルトンに5秒加算のペナルティに。
この間にルクレール(フェラーリ)が3番手まで順位を上げている。
さらにぺレスにも5秒のペナルティ、そしてアルホンはマシンを止めた。
70周目、クビアト(アルファタウリ)がサスペンション後部を破損させてリタイヤ。

71周のレースはポールスタートのボタスが優勝。
昨年のアメリカGP以来で自身通算8回目の快挙。
ハミルトンは2位でゴールしたがペナルティによりルクレール、ノリスにも抜かれて4位に降格。
これで2位ルクレール(フェラーリ)、3位初表彰台のノリス(マクラーレン)、4位ハミルトン、5位サインツ(マクラーレン)、6位ペレス(レーシング・ポイント)、7位ガスリー(アルファタウリ)、8位オコン(レーシング・ポイント)、9位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、10位ベッテル(フェラーリ)までが入賞。
11位ラティフィ(ウィリアムズ)、12位クビアト(トロ・ロッソ)、13位アルボン(レッドブル)までが完走。
リタイヤはライコネン(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、グロージャン(ハース)、マグヌッセン(ハース)、ストロール(レーシング・ポイント)、リカルド(ルノー)、そしてフェルスタッペン(レッドブル)の7台となった。

第2戦シュタイヤーマルクGP決勝レースは引き続き次週7月12(日)15時10分(日本時間:22時10分)から同じく全71周で行われる。

オーストリアGP決勝レースの結果はこちら
オーストリアGPの画像はこちら

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ハミルトン(メルセデス)、3グリッド降格に

オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、昨日行われた公式予選Q3中、ボタスに起因するイエローコーションの際にハミルトン(メルセデス)が減速しなかったとしてタイムを末梢、これにより予選3グリッド降格になることを明らかにした。

これによりハミルトン(メルセデス)は2番手から5番手に降格。
フロントロウはボタス(メルセデス)とフェルスタッペン(レッドブル)ということになった。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(7/04)

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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今日は2020年シーズン最初の予選がオーストリア、レッドブルリンクで行われました。

Honda勢はAston Martin Red Bull Racingの2台がトップ5から、Scuderia AlphaTauri Hondaの2台もポイント獲得が可能な位置から明日の決勝をスタートします。

午前のフリー走行3で、マックス・フェルスタッペンがトップから0.3秒差の3番手、アレクサンダー・アルボンが6番手、Scuderia AlphaTauri Hondaのピエール・ガスリーが9番手、ダニール・クビアトがガスリーから0.3秒遅れの14番手に入り、好結果を残しました。

予選では、接戦の中Honda F1の4台がQ2に進出。フェルスタッペンがQ1のファステストタイムを出し、そこから0.5秒差のガスリーが9番手に入りました。
しかし、Q2でガスリーが12番手、クビアトが13番手となり、コンマ数秒の差で、Q3進出を逃しました。

フェルスタッペンはミディアム・タイヤでQ2のタイムを出し、明日の決勝をミディアムでスタート。アルボンはソフト・タイヤでスタートします。
Q3を3番手で終えたフェルスタッペンは、明日の決勝をライバルと異なるタイヤ戦略でいい位置からスタートします。
アルボンはフェルスタッペンの真後ろの5番グリッドからスタートです。

異なる戦略をとる2台がトップ5からスタートすることで、チームとして戦い方に幅が出ます。
2チームはついに始まった2020年開幕戦で好成績を収めるべく、万全の準備とともに決勝に臨みます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「今日はポールポジションに向けて戦いたかったという想いはあるものの、実際にはそれは難しいと感じていましたし、3番グリッドからのレースをスタートできることは初戦としてはいいものだと思っています。

僕たちは歴史的にこのサーキットで予選一発の走りにおいて最速ということはあまりないのですが、それでも来週行われる第2戦に向けて改善をしていけると思っています。
明日は長丁場のレースで今日の予選とは異なりますし、周りのマシンがソフトタイヤでのスタートになるのに対し、僕一人だけミディアムタイヤということで、異なる戦略をとることになります。
気温も上がるようなので、それが僕たちに幸いすればとも思っています。
これらの要因でメルセデスが遅くなるわけではないのですが、それでももう少しギャップを縮めたいと考えています。
まずは昨年の二の舞となることを避けていいスタートを決め、勝利のために全力を尽くします。

ここはいつもファンがとてもいい雰囲気を作ってくれるので彼らがいないことは残念ですが、テレビの前で応援してくれている皆さんのためにエキサイティングなレースを見せられればと思っています」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 5位)

「久しぶりに予選を走っていい気分でしたし楽しみましたが、最高の結果とまではいきませんでした。
序盤は少し苦しんだものの、最終的にはまずまずの走りができました。

Q3の最初のアタックでは集団から遅れ、スリップストリームを使えませんでした。
モンツァと同じようにこのサーキットでもスリップストリームは重要ですが、使えなくてもドライビングで何とかタイムを出せました。
Q3の2回目のアタックではボッタス(メルセデス)がコースアウトしてイエローフラッグが出たことで十分な走りはできませんでしたが、5番グリッドは悪くないですし、明日の決勝はいいペースで走りたいです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選13位)

「今日の予選は1周のラップタイムを競いましたが、明日の決勝は71周あるので、展開を予測するのは難しいです。
予選はまずまずでしたが、何度かミスをしてしまい、タイムを落としてしまった場面もありました。
昨夜はマシンを改善するために懸命に作業したので、昨日のフリー走行1の結果から比べると、いいペースで走れました。
今日の午後はマシンのポテンシャルを出し切るセットアップになってました。
ここは例年僕にとって少し難しいサーキットですし、今日の予選もいくらかタイムを失った部分はありましたが、それでも昨年よりもいい結果を出せています。
決勝はポイントを狙える位置からのスタートなので、力強いレースをして結果を出したいです」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(予選12位)

「今日の結果に満足しています。
昨日のフリー走行の結果から、今日の予選では簡単ではないと覚悟していましたが、昨夜の夜通しの作業でマシンのセットアップを改善することができました。
2台がそろってQ2進出という結果は満足すべきものだと思っています。
これがいまの僕たちのポジションだと思いますし、明日の決勝では自由にタイヤを選択してスタートできます。
レースではあらゆることが起こり得ますし、明日はポイント獲得を目指して走ります。
Red Bullのホームレースということもあるので、できる限りいい結果を目指してプッシュします」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「2020年開幕戦の予選が終了しました。

今日の結果は昨年までの勢力図がやや変わり多少のサプライズがあったと思います。

HondaとしてはAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が2列目3番グリッド、アルボン選手が3列目5番グリッドと、明日のレースに向けて良いポジションを獲得してくれました。

とは言うものの、我々の車と予選トップとのタイム差は小さくありません。 

しかし、我々のロングランペースは悪くないことに加えフェルスタッペン選手が上位で唯一のミディアムタイヤを履いてのスタートですので、明日は面白いレースをできればと思っています。

Scuderia AlphaTauri Hondaの2台についても昨晩の作業でマシンのバランスを改善し、ガスリー選手が12番手、クビアト選手が13番手と明日のレースでのポイント獲得に向けて悪くないポジションにつけてくれました。

ここまで我々のPUは問題なく機能しています。それぞれのチームともにライバルは強力ですが、開幕戦でいい結果を得られるようさらなる準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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オーストリアGPのスチュワードにビタントニオ・リウッツィ氏

Vitantonio Liuzzi (C)Ex.Hispania Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週行われているオーストリアGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元F1ドライバーのビタントニオ・リウッツィ氏(38歳:イタリア)を指名していることがわかった。
同氏のスチュワード就任は昨年のイギリスGP以来で、通算2度目ということになる。

世界カート選手権を制したリウッツィ氏はその後ジュニア・フォーミュラを経て2005年にレッドブル・レーシングからF1デビュー。
トロ・ロッソやフォース・インディア、HRTと渡り、2011年にF1から引退、FIAのフォーミュラEでもスチュワードを務めている。
また国内のスーパーGTやスーパー・フォーミュラに参戦、東日本大震災の時には寄付をするなど日本にも関係が深いドライバーだった。

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ベッテル、「問答無用だったフェラーリ離脱」

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン末をもって5年間在籍したフェラーリ・チームからの離脱が決まったセバスチャン・ベッテル(32歳:ドイツ)だが、交渉決裂の過程について驚きの真相が明らかになってきた。

これはベッテルの母国ドイツのテレビ局『RTL』が報じたもの。
これまでチーム側が大幅減棒と共に1年の契約を示したためベッテルの思いと折り合わなかったとみられていたが、それによれば実際には具体的な条件提示にすら至らないまま必要でないと一方的に交渉打ち切りが伝えられたとのこと。

「数か月前までは共にタイトル奪還に向けて一緒に努力していた」と、嘆くベッテル。
突然のことで移籍先もまったくの白紙というが、メルセデスに移籍という大逆転劇もない訳ではないとみられる。
ベッテルは「メルセデスではドライバーは『駒』ではない」と意味深な言葉。

なおこの『RTL』も020年末を限りにドイツ国内のF1放映を終了することが決まっている。

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2020/07/04

オーストリアGP予選、ボタス(メルセデス)がポール獲得

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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7月4日(土)15時(日本時間:22時)からシュピールベルクにあるレッドブルリンクを舞台に2020年F1開幕戦オーストリアGPの公式予選が始められた。
18分間で争われるQ1では全20台中、下位の5台がノックアウト、15台によるQ2でも下位の5台がノックアウト、そして10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

全車ソフトタイヤで臨んだ最終予選のQ3、最初のアタックではボタスがただ一人ベストタイムを1分02秒台に入れてトップに立った。
この時点で2番手ハミルトン、3番手フェルスタッペン、4番手アルボン(レッドブル)。

最終アタックでボタス(メルセデス)はスピンアウトしたもののトップの座を守りきって今季初のポールポジションを獲得した。
ボタスのポールは昨年のアメリカGP以来で自身通算12回目の快挙となるもの。
2番手ハミルトン(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ノリス(マクラーレン)、5番手アルボン(レッドブル)、6番手ペレス(レーシング・ポイント)、7番手昨年のポールシッターであるルクレール(フェラーリ)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手ストロール(レーシング・ポイント)、10番手がリカルド(ルノー)となった。

オーストリアGP決勝レースは5(日)15時10分(日本時間:22時10分)から全71周で行われる。

オーストリアGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、ベッテル(フェラーリ)が敗退の衝撃

引き続きオーストリアGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

1回目の走行ではメルセデスのハミルトン&ボタスが最速。
これにノリス(マクラーレン)が続いて驚かせた。
フェルスタッペン(レッドブル)はミディアムタイヤを履いて6番手。

2度目のアタックを終え、トップはボタス(メルセデス)が逆転。
2番手ハミルトン&ボタス、3番手にアルボン(レッドブル)が食い込む。
4番手ノリス(マクラーレン)、」5番手ペレス(レーシング・ポイント)、6番手ストロール(レーシング・ポイント)、7番手サインツ(マクラーレン)、フェルスタッペン(レッドブル)は8番手でミディアムスタートを確保。
メルセデスAMG勢もミディアムだ。
9番手リカルド(ルノー)、10番手ルクレール(フェラーリ)までがQ3進出。

ここでの敗退はベッテル(フェラーリ)、ガスリー(アルファタウリ)、クビアト(アルファタウリ)、オコン(レーシング・ポイント)、そしてグロージャン(ハース)の5台となった。

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予選Q1、フェルスタッペン(レッドブル)が最速に

7月4日(土)17時(日本時間:22時)からレッドブルリンクを舞台に2020年F1第1戦オーストリアGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で行われるここでは全20台中、下位5台がノックアウトとなる。
天候は素期続き晴れ、セッション開始時の気温は25度、路面温度は53度まで上昇、コースはドライコンディションとなっている。

午前のフリー走行でクラッシュした新人ラティフィ(ウィリアムズ)が真っ先にコースイン。
マシンの状態を確認した。

フェルスタッペン(レッドブル)がトップタイム。
ここでの敗退はマグヌッセン(ハース)、ラッセル(ウィリアムズ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ライコネン(アルファロメオ)、そしてラティフィ(ウィリアムズ)の5台となった。

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フリー3回目、フェルスタッペン(レッドブル)3番手

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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7月4日(土)12時(日本時間:19時)からシュピールベルクにあるレッドブルリンクを舞台に2020年F1開幕戦オーストリアGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は21度、路面温度41度、コースはドライコンディションとなっている。

開始約25分、新人のラティフィ(ウィリアムズ)がスピン・クラッシュして今シーズン最初の赤旗中断を招いた。
収容したマシンは移動、約9分でセッションは再開された。

結局ここでもメルセデス勢が1-2タイム。
トップのハミルトンはベストタイムを1'04.130とした。
2番手にボタス(メルセデス)、以下フェルスタッペン(レッドブル)、ペレス(レーシング・ポイント)、ルクレール(フェラーリ)、アルボン(レッドブル)、ベッテル(フェラーリ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ガスリー(アルファタウリ)、ノリス(マクラーレン)までがトップ10。
クビアト(アルファタウリ)は14番手となった。

この後15時(日本時間:22時)から注目の公式予選が行われる。

オーストリアGPフリー走行3回目の結果はこちら
オーストリアGPの画像はこちら

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FIA、『DASシステム』(メルセデス)への抗議を却下

Mercedes 『W11』 (C)Mercedes Motorsport
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2020年開幕戦のオーストリアGPを前に、メルセデスAMGチームが採用した『DASシステム』に対する抗議をFIA(国際自動車連盟)が正式に却下していたことがわかった。

『DASシステム』(デュアル・アクシス・ステアリング・システム)は、先に行われたWMSC(世界モータースポーツ評議会)で今季限りとされていたが、FIAがあらためてこれを確認した形。

ステアリングを操作する際に前輪のキャンバー角を変更するとみられるこのシステムに対しては、レギュレーション違反であるとしてレッドブル・レーシングが抗議していたもの。
今回のオーストリアGPフリー走行では、コクピットを撮影した国際映像によりすでにメルセデスAMGチームが実際に投入していることが確認されている。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(7/03)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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F1世界選手権がついに再開し、オーストリアGPがレッドブル・リンクで開幕しました。初日はフリー走行2セッションが行われ、パワーユニット(PU)は一日を通じて順調に機能しました。

現地時間11時にピットレーンがオープンし、FP1がスタート。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中断が長引いていたF1ですが、これが2020年シーズン初の公式走行となりました。

Honda PUを搭載するAston Martin Red Bull Racing、Scuderia AlphaTauri Hondaともに、日曜日の決勝に向けた準備に注力し、システムチェックや新パーツのテストなどを行いました。

サーキット名の通り、Red Bullグループにとってはホームレースとなる今大会、Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンはP1で3番手タイムをマーク。チームメートのアレクサンダー・アルボンが、約0.3秒差で7番手につけました。

AlphaTauriのピエール・ガスリーとダニール・クビアトは、16番手と19番手にとどまりましたが、ガスリーのタイムは10番手とわずか約0.5秒差で、最初のセッションとしては上々の手応えを得ることができました。

午後のP2では、フェルスタッペンが途中スピンを喫した影響もありトップ3から約0.3秒差の8番手。この日は多くのドライバーが、限界を探って走行していたためか、他にもスピンするマシンが続出。アルボンもターン1でコースアウトを喫し、13番手でこのセッションを終えました。

クビアトも同様にスピンを喫しましたが、自己ベストタイムを更新し、アルボンを0.01秒上回って12番手。ガスリーは17番手となりました。

明日の予選は、いよいよ今季初の真剣勝負の場となります。初日で収集した大量のデータを解析し、さらなる戦闘力向上へ取り組んでいきます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-8番手)

「再びマシンに乗れていい気分でしたし、最初の数周ですんなりリズムに乗れました。全体的にいい一日だったと思います。
マシンのハンドリングはよかったですし、長期の中断明けですから周回数をこなせたことにも満足しています。
プッシュしていたラップでフロントウイングを破損して別のものに交換しなければならなかったので、今日のラップタイムは何かを表したものではありません。
少しアグレッシブにいきすぎたようで、スピンとコースオフを喫してしまいましたが、大きな問題はありませんでした。
このサーキットでは縁石が特徴的で、みんな条件は一緒ですが、黄色の縁石でフロントウイングを傷めやすいので、注意が必要です。
僕らは自信を持っていますし、まだ向上の余地もありますが、今日はいい感じだったので、明日が楽しみです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(7-13番手)

「今日はまずまずよかったと感じていますし、マシンに戻ってこられてうれしいです。
問題なくシーズンが再開できてよかったですし、エキサイティングな気持ちですが、みんなスムーズに走行へ入っていけたことには驚きました。
これだけの量を走行するのはかなり久しぶりだったので、明日に向けた確認事項が多くありました。
まだすべきことがいくつかありますし、ドライビングもセットアップも伸びしろがあるので、明日どうなるか見ていく必要はありますが、何をすべきかは分かっています。
このサーキットでは、限界まで攻めると縁石でフロントウイングを破損する危険性があるので、あまり激しく当てないようにしなければなりません。
マシンの感触はいいので、明日が楽しみです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(19-12番手)

「FP1は僕らにとっては難しいセッションになりました。
マシンがきちんと動作する領域に満足できませんでしたが、FP2でマシンを改善できたのでよかったですし、一歩前進することができました。今夜やるべきことがまだありますが、まだまだ明日に向けてマシンの改善点を発見することができると思います」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(16-17手)

「長い中断を挟んで、またマシンを走らせることができてとてもうれしいです。
今日はエキサイティングな一日で、かなりの周回数を走行できました。
パフォーマンスの面では、まだマシンの習熟を進めなければならない段階なので、苦戦することは予想できていました。
残念ながら、ソフトタイヤでの走行はトラフィックにあってクリアラップを取れなかったのですが、ダニー(クビアト)は大丈夫だったので、一日で多くのデータを収集できました。
明日の予選に向けて全力で取り組んでいきます」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「いよいよ待ちわびていたオーストリアGPが始まりました。
ライバルのマシンとともにわれわれのマシンがサーキットを走る姿を見られることを素直にうれしく思っています。
今回レースを開催するにあたってパドック内の行動には多くの制約があります。
2チームに分かれるわれわれのメンバーが直接コンタクトできないなどやや不便な部分もありますが、普段と変わらずマシンを少しでも速く走らせるために作業を進めています。
また、サーキットには今までとは大きく異なる光景が広がっています。
グランドスタンドをはじめ、全くファンの皆さんの姿がないのはとても寂しく感じます。
今日のセッションはPUサイドとしては4台ともに大きな問題なくスムーズな一日でした。
さらにセットアップを煮詰め、明日以降の予選と決勝に臨みたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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ルノー、今季中にもアロンソ起用の噂

Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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2020年のF1はやっと開幕を迎えたばかりだが、早くもルノー・チームのシートに穏やかでない噂がパドックを駆け巡った。

それによればルノー・チームが、来季マクラーレン・チームへの移籍を発表したリカルドに換え前マクラーレンのフェルナンド・アロンソを起用するというもので、しかもこれがシーズン終了を待たずに行われるというもの。

これらはスペイン国内のメディアが報じたものだが、当のアロンソは「僕の今年の仕事はインディ500にチャレンジするというのがすべて」と、相変わらず取材陣を煙に巻いている。
同選手がルノーに復帰となれば2006年(チャンピオン獲得)以来ということになる。

これが事実であれば、今季で袂を分かつことが確定したルノーとリカルドとの関係が極めて良くないことをまさにさらけ出したもののようだ。

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2020/07/03

オーストリアGPフリー2回目もメルセデス勢が最速

Redbull Ring (C)Pirelli Motorsport
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7月3日(金)15時(日本時間:22時)からシュピールベルクにあるレッドブルリンクを舞台に2020年F1開幕戦オーストリアGPのフリー走行2回目セッションが始められた。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は17度、路面温度26度、コースはドライコンディションとなっている。

午前のセッションをブレーキトラブルのためほとんど走れなかったグロージャン(ハース)が先頭でコースインして始まった。
前セッションと同じくレーシング・ポイント勢が順調にタイムを上げていく。
こでも最速タイムはメルセデスAMGチームの二人で、ベストタイムはハミルトンの1'04.304、これにボタスの1'04.501が続いた。
3番手にペレス(レーシング・ポイント)、以下ベッテル(フェラーリ)、リカルド(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、ストロール(レーシング・ポイント)、フェルスタッペン(レッドブル)、ルクレール(フェラーリ)、サインツ(マクラーレン)の順。
アルボン(レッドブル)は13番手、アルファタウリ(旧トロ・ロッソ)はクビアト12番手、ガスリーは17番手。

オーストリアGPフリー走行2回目の結果はこちら
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オーストリアGPフリー1回目はハミルトン(メルセデス)最速

Redbull Ring (C)Pirelli Motorsport
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7月3日(金)11時(日本時間:18時)からシュピールベルクにあるレッドブルリンクを舞台に2020年F1開幕戦オーストリアGPのフリー走行1回目セッションが無観客で始められた。
例年に比べ実に4か月近く遅れたスケジュールとなっていいる。
天候は晴れ、セッション開始時の気温は17度、路面温度22度、コースはドライコンディションとなっている。
ピレリは今回5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間の部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。

メルセデスAMGチーム注目の『DASシステム』をテストしている模様。
残り約20分、オコン(レーシング・ポイント)?のマシンから部品が脱落、一時バーチャル・セーフティカーとなる。

結局トップタイムはハミルトンの1'04.815、2番手も僚友のボタスが1'05.172で続き今年もメルセデスAMG勢の1-2体制。
昨年のここオーストリアGPのウィナーで今シーズンの躍進が期待されたフェルスタッペン(レッドブル)は3番手となった。
以下、サインツ(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、ノリス(マクラーレン)、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、マグヌッセン(ハース)、ルクレール(フェラーリ)の順。
ベッテル(フェラーリ)は12番手、アルファタウリ(旧トロ・ロッソ)はガスリー16番手、クビアト19番手に留まる。
ハースのグロージャンはマシントラブルのため最後までガレージで作業が続いた。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる予定となっている。

オーストリアGPフリー走行1回目の結果はこちら
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F1セーフティカーにも『レインボー』

F1 Safety Car
まもなく開幕を迎える2020年シーズンのF1だが、セーフティカーにも『レインボー(虹)』が描かれることがわかった。

これはFIA(国際自動車連盟)が主唱しているもので、このところ世界を騒がせている『新型コロナウイルス問題』や『人種差別問題』などについて、F1も行動を共にするという運動の一環。
正式名が『WeRaceAsOne』(ひとつになってレースを戦う)と名付けられたキャンペーンとなっている。

運動にはすべてのF1チームも賛同することを表明しているが、メルセデス・モータースポーツが提供するお馴染みのF1セーフティカーにもレインボーが描かれることが確認されたものだ。

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全チームでリザーブドライバー待機の構え

Drivers Image (C)Redbull Racing
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遅れていた2020年のF1は今週のオーストリアGPを皮切りにスタートをするが、ほとんどのチームでリザーブドライバーを帯同させ、待機させる見込みだ。
これは新型コロナウイルスの影響で、レースドライバーが検査で陽性になった場合に備えてのもの。
実際に症状がなくても検査結果により、出場停止になる可能性があるとみられているからだ。

その一方で、一人のドライバーが複数のチームでリザーブドライバーを務めるのが今回の特色でもある。
例えばメルセデスAMGチームはマクラーレン、レーシング・ポイントらと共に元マクラーレンのストッフェル・バンドーン(28歳:ベルギー)を用意。
またレッドブル・レーシングとアルファタウリ(旧トロ・ロッソ)ではセルジオ・セッテ・カマラ(20歳:ブラジル)を待機させているということだ。
その他フェラーリでは現アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィ(26歳:イタリア)が、そのアルファロメオでは前ウィリアムズのロバート・クビサ(35歳:ポーランド)が登録されているとされている。

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2020/07/02

オーストリアGPの週末、土・日は雨の心配はなし

Redbull Ring (C)Pirelli Motorsport
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いよいよ今週末行われる2020年F1開幕戦オーストリアGPの舞台地であるレッドブルリンクのあるシュピールベルクン地方の天候について、地元気象台はフリー走行の金曜日には雲があるものの、公式予選が行われる土曜日、決勝レースが行われる日曜日はいずれも快晴で、雨が降る心配はないと予報している。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
7月03日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 15- 20度 67%
7月04日(土) 公式予選 晴れ 15- 21度 70%
7月05日(日) 決勝レース 晴れ 16- 25度 70%

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フェラーリ、アップデート版は第3戦からの投入へ

Ferrari 『SF1000』 (C)Ferrari S.p.A
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今シーズンこそ2007年以来となるタイトル奪還を期すフェラーリ・チームだが、開幕戦となるオーストリアGPに持ち込むのは最後の実走となったシーズン前テスト(バルセロナ)と基本的に同じスペックのものになることがわかった。

これは同チームのマッティア・ビノット代表が明らかにしたもの。
同代表によれば、同チームの今季マシン『SF1000』はエアロダイナミックス等に懸念される部分があるものの、ファクトリー閉鎖の期間もあってまだその解決には至っておらず、開幕2戦はこのままの仕様で臨まざるを得ないとのこと。

バージョンアップされた『SF1000』は早ければ第3戦のハンガリーGPには投入したいとのことで、開幕2戦は跳ね馬ファンにとっては我慢のしどころということになりそうだ。

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2020/07/01

ルノー・チーム、シロトキンをリザーブドライバーに

Sergey Sirotkin (C)Renault Sport F1
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ルノー・チームは、間もなくスタートする2020年シーズンのリザーブドライバーとして元ウィリアムズ・チームのセルゲイ・シロトキン(24歳:ロシア)を起用することを明らかにした。
2018年にウィリアムズ・チームのレースドライバーとして1年間参戦した(最高位はイタリアGPの10位)シロトキンだが、その前後にはルノーでやはりリザーブドライバーとして働いた経験を持つ。

通常、あまり出番のないリザーブドライバーというポジションだが、今シーズンは新型コロナウイルスの影響でレースドライバーであるリカルドかオコンのいずれかが感染して陽性になったりした場合には交替が必須。
ましてや開催カレンダーが非常にタイトな今シーズンはなおさらその重要性が増すのは確実だ。

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F1最年長ライコネンにコロナ禍の影響大

Alfaromeo Factory (C)Alfaromeo Racing
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今年10月には41歳の誕生日を迎えるF1最年長ドライバーのキミ・ライコネン(アルファロメオ)にとって、新型コロナウイルスの影響で失ったこの約4か月の空白は、周囲が考えるほど気楽なものではなかったようだ。

レースができない間、ファクトリーにも行かず主にフィンランドの自宅で過ごす時間が多かったというライコネンは、『ツルン・サノマット紙』ら地元メデイアに対し次のようにその心境を語っている。
「お陰で家族で過ごす時間が取れたのは良かったよ。
普段なら僕はレースでほとんど海外にいるばかりだったからね。
僕たちにとっては思わぬ休日になった。
でも僕に残された時間はそう長くはないから、この休暇は微妙だけれどね」

そう語るライコネンの最大の『収穫』は、間違いなくカートで上達した息子の腕前だろう。

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