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2020年6月

2020/06/30

メルセデス『W11』、人種問題活動で新カラーリングに

Mercedes 『W11』 (C)Mercedes Motorsport
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メルセデスAMGチームは、同チームのルイス・ハミルトンが中心になって展開している人種差別反対運動を受け、伝統のシルバーアローならぬオールブラックの『ブラックアロー』なる新カラーリングを正式発表した。

同陣営のトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは「メルセデスの信念の核として、人種差別問題はわれわれの社会、われわれのスポーツ、われわれのチームには存在しない」と、宣言した。

F1におけるこの問題については、急進派のハミルトンとこれに同意しない前F1代表のバーニー・エクレストン氏とが対立、激しい論争を繰り広げて話題になっている。

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メルセデス・エンジン責任者にアストン移籍の噂

Mercedes V6 F1 Engine (C)Mercedes Motorsport
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現レーシング・ポイントのオーナーでもあるカナダの富豪ローレンス・ストロール氏がさらにアストンマーティン社の大株主になったことにより、同チームはアストンマーティンのワークスチームとしての参戦が計画されているが、その一方でメルセデス・モータースポーツとの関係をいっそう深めることが予想されている。

それを裏付けるように、ここに来てアンディ・カウエル氏のアストンマーティン加入という噂が浮上している。
カウエル氏は、HPP(メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズ)のマネージング・ディレクターとしてこれまでのメルセデスF1の活躍に貢献したキーパーソンの一人。
今月いっぱいで現職を離れることがわかっているが、アストンマーティン加入となればあらためてアストンマーティンとメルセデスとの密接な関係を表したものといえそうだ。

なおメルセデス・エンジンの責任者としてのカウエル氏の後任にはハイウェル・トーマス氏の起用がすでに明らかになっている。

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2020/06/29

ルノー、「開発からリカルド外すことない」

Daniel Ricciardo (C)Renault Sport F1
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ルノー・チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは、同チームのダニエル・リカルドについて「今季マシンの開発から外すことはない」との見解を示した。

2019年、レッドブル・レーシングから電撃移籍を果たしたリカルドだが、来季2021年はすでにフェラーリに移籍となるカルロス・サインツの後任としてマクラーレン・チームへ移籍することが決まっている。
通常、他チームへの移籍が決まったドライバーは、情報漏洩のためマシン開発作業から外すのが通例。
今回のケースでは移籍先がルノーの直接ライバルと言えるマクラーレン・チームであるため、なおさらのことだった。

同マネージング・ディレクターは、「来季の体制が決まったとして、二人のドライバーの扱いに差を付けるほどわれわれは狭量ではない」と語るが、実態は新型コロナウイルスの影響で基本的に開発凍結となったことが大きいようだ。

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実は深刻か、ハースF1の財政事情

Gunther Steiner (C)Haas F1 Team
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数か月前、新型コロナウイルスの影響はあるもののF1参戦継続を明言したハースF1チームだが、やはり依然としてその財政事情は厳しいものであるようだ。
アメリカの実業家ジーン・ハース氏が設立、2016年からF1参戦を開始した同チームは、これまでも上位チームとの運営規模の格差を再三訴えてきた。

今シーズン、遅れた開幕を前に多くのチームで事前テストを行っているが、いくつかのプライベートチームはそれも可能ではないようで、ハースF1もその一つとなっている。
これについて現場の責任者であるギュンター・シュタイナー代表は、「ドライバーの立場からすればテストはあったほうがいいだろうが、なくては困るというものではない」と強気の姿勢をイタリアの『コリエレ・デラ・セラ』紙に語っている。
ただその本音は苦しいものだろう。

同チームはまた早くも進みつつある2021年のドライバー市場についても沈黙を守らざるを得ないでいて、「それより先に解決すべき問題がわれわれにはある」と、困難な状況を示唆した。

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2020/06/28

ベッテルとアロンソがアストンのシート争いか

Aston Martin/Redbull (C)RedBull Racing
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イタリアの専門紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が、新生アストンマーティンの2021年のシートを巡り、現フェラーリのセバスチャン・ベッテル(32歳:ドイツ)と前マクラーレンのフェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)とが争っていると報じた。

ベッテルは今季限りでのフェラーリ離脱は決まったもののその後については未定。
またいったんF1から引退を表明したアロンソもしかしまだF1復帰への意欲を隠していない。
どちらもすでにルノーとコンタクトを取ったとされるがいずれも不首尾と伝えられていた。

一方新生アストンマーティンはこれまでのレーシング・ポイントが体制を一新しワークスとして再スタートするものだが、ローレンス・ストロール氏主導の下、メルセデスとの強力な関係強化が見込まれる潜在的な有力チームということになる。
なお同チームには多くのスポンサーをバックに持つセルジオ・ペレス、またオーナー自身の子息であるランス・ストロールの二人が在籍している。

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ルノー、「開幕に3回分のアップデート投入」

Renault 『RS18』 Image (C)Renault F1 Team
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ルノー・チームはシーズン開幕に備え、初戦オーストリアGPの開催地であるレッドブルリンクで『フィルミングデー』と称されるプライベートテストを敢行したが、その成果に自信を深めている。

これは同チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターが明かしたもの。
「われわれは当初、序盤に3回ものアップデートを予定していた。
まずは第3戦のベトナム、続いて第5戦のオランダ、さらに第6戦のスペインと立て続けに、ね。
しかし新型コロナウイルスの影響で開催スケジュールが大きく変わったので7月に行われる実質開幕のオーストリアではそれら3回分すべてのものがいっぺんに投入されることになったんだ。
われわれのポリシーとして着実に、堅実に、という姿勢は変わらないが、今回のオーストリアGPでは油断して欲しくないな」と、珍しく攻撃的な姿勢をみせている。

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2020/06/27

ウィリアムズ、新カラーリングの『FW43』お披露目

Williams Mercedes 『FW43』 (C)Williams F1
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26日(金)、ウィリアムズ・チームが新しいカラーリングをまとった2020年仕様のマシン『FW43』をお披露目した。

新カラーリングは『ロキット』とのタイトル・スポンサー契約解消に伴いコーポレイテッドカラーだった赤の部分が廃止され、同チームの伝統的カラーであるネイビーブルーが配置されたものとなっている。
まくたサイドポッドには『SOFINA』、エンジンカバーには『Lavazza』らスポンサーのロゴが掲出されている。

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ザウバー・チーム、ドライバー・アカデミー新設

Alfaromeo Ferrari 『C39』 (C)Alfaromeo Racing
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これまでも若手ドライバーの発掘・育成に実績のあるザウバー・チーム(F1は現アルファロメオ)が、新たな『ドライバー・アカデミー・プログラム』をスタートさせることがわかった。

自身もレーシングドライバーだったペーター・ザウバー氏が1970年代にスポーツカー・コンストラクターとして設立、1990年代からは念願のF1参戦を果たすなどプライベートチームの雄として輝いたザウバー・チームは、ミハエル・シューマッハやキミ・ライコネンなど多くの名ドライバーを輩出した名門。

今回のプログラムでは、関係の深いアルファロメオの協力も得て未来のF1ドライバーを送り出すべくジュニア・ドライバーの育成に傾注する。
すでにエマーソン・フィティパルディJr.(13歳:ブラジル)らを含む4人のドライバーが指名されている。
同選手はその名の通り、元F1チャンピオンであるエマーソン・フィティパルディ氏(73歳:ブラジル)の子息である。

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2020/06/26

イタリア、驚きの3週連続グランプリ開催も

Imola Circuit (C)Ex.Jordan Grand Prix
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2020年の新たなF1カレンダーでは、すでに第8戦として9月6日(日)にモンツァ・サーキットでのイタリアGP開催が確定しているが、同国ではムジェロ・サーキットやイモラ・サーキットも開催に名乗りを挙げている。

その中ではフェラーリの息の掛かるムジェロが有力とみられていたが、ここに来て驚きの3戦連続という開催案が急浮上して関心を集めている。

イタリアの専門紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が伝えるところによれば、モンツァの翌週でのムジェロ開催はほぼ確実で主催はフェラーリ自身になるとみられる。
イモラについては安全のためピットロードの改修などが求められているためまだ確定していないが、実現すればムジェロの翌週で、実に3戦連続のイタリア国内開催ということになりそうだ。

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レッドブル・ホンダ、シルバーストーンでテスト

Barcelona Test Scene (C)RedBull Racing
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6月25日(木)、レッドブル・レーシングはシルバーストーン・サーキットを舞台にプライベートテストを行った。
ステアリングを担当したのはアレクサンダー・アルボンで、年間に2日間許されたプロモーション活動用の『フィルミングデー』というもの。
レッドブル・レーシングの場合は当時搭載していたルノー・エンジンの手当てが付かないため他チームのように2年落ちのマシンが使えず、今季マシンの『RB16』。
ただしこのため走行距離はわずか100キロまでに制限されているもの。

テストはドライバーのためだけでなく、ソーシャル・ディスタンスの確保や手袋やフェイスガードなどの感染防止具の確認という意味でも行われたとのことだ。

なお兄弟チームであるアルファタウリ(旧トロ・ロッソ)のほうも、こちらはイモラ・サーキットを舞台にクビアト&ガスリーの二人がテストを行っている。

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F1、開幕に向け新型コロナウイルス検査キット用意

新型コロナウイルスの影響で、前例のない『無観客レース』としてスタートさせることが決まっている2020年シーズンのF1だが、開幕戦となるオーストリアGPに向け計1万個以上のウイルス検査キットが用意されるという。

レース自体は無観客で行われ、関係者の総数は約3千人ほどということからずいぶん多めに感じられるが、複数回の検査を想定していることからこのくらいは必要ということのようだ。

検査キットはDNAの配列解析専門企業である『Genomics(ユーロフィン・ジェノミクス』社からの調達が予定されているとのこと。
同社は50名ほどの専門スタッフをレッドブルリンクの現場に派遣し、イベントの関係者全員の検査について最長5日に1度は必ずテストを受けるようなスケジュールを立てているという。

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2020/06/25

『ロキット』、メルセデスとスポンサー契約か

『ROKiT』(C)Williams Racing
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今年5月に契約解消となるまでウィリアムズ・チームのタイトル・スポンサーを務めていた大手通信会社『ロキット』に、今度はメルセデスAMGチームとの契約が噂となっている。
まだ公式発表はないものの、これはヨーロッパの複数のメディフが報じたもの。

極端な成績不振に見舞われたことから、おそらく契約条項により解消は止むを得ないことではあるとしても、新しいパートナーがウィリアムズ・チームと密接な関係を維持してきたメルセデスになるということで、ウィリアムズ・チーム関係者はショックを隠せないでいるようだ。

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イタリア第2のグランプリにムジェロ浮上

Mugello Gate (C)Ferrari S.p.A
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2020年後半のF1スケジュールはまだ明らかでないものの、日本やシンガポールなどの遠征(フライアウェイ)が回避される一方でヨーロッパ地域ではさらに集中して開催される見込みになっている。
そんな中、イタリアではすでに決まったモンツァ・サーキットでのレース(9月6日)に加え、第2のイベントとしてムジェロ・サーキットでの開催が有力になったと報じられた。

トスカーナ州フィレンツェ県にある全長5.245キロのサーキットはフェラーリが所有していて、これまでグランプリの開催はないもののF1マシンのテストは繰り返し行われてきた。
かつてサンマリノGPを開催したイモラ・サーキットを差し置いてムジェロが候補として浮上したのにはフェラーリの強い影響力があったのは間違いないところのようだ。

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2020年F1マシンに『レインボー』

McLaren 『MCL35』 (C)McLaren Group
まもなく開幕を迎える2020年シーズンのF1に、『レインボー(虹)』が描かれることになるようだ。

これはFIA(国際自動車連盟)が主唱しているもので、このところ世界を騒がせている『新型コロナウイルス問題』や『人種差別問題』などについて、F1も行動を共にするという運動の一環。
正式名が『WeRaceAsOne』(ひとつになってレースを戦う)と名付けられたキャンペーンとなっている。

その象徴として『レインボー』がマシンやその他の場所に運動のイメージとして描かれるということだ。
とりわけかねて人種問題に熱心なルイス・ハミルトンを擁するマクラーレン・チームでは、さらに何らかのメッセージが加えられるかも知れない。

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2020/06/24

レッドブル・レーシング、事前テストに変更か

Redbull Honda 『RB16』 (C)RedBull Racing
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これまでシーズン開幕後の7月下旬にシルバーストーン・サーキットでテストと報じられてきたレッドブル・レーシングのプライベートテストだが、ここに来て事前テストになるとの新たなニュースがイタリア・メディアから伝えられた。
それによれば期日は6月25日(木)で場所は同じくシルバーストーン・サーキット、二人のレースドライバーであるフェルスタッペン&アルボンが参加予定という。

テストはプロモーション活動用の『フィルミングデー』2日間のうちの一日を使用するものだが、レッドブル・レーシングの場合2年落ちの旧型マシンとなるとルノー・エンジンになるため使用の目途が立たないことから2020年のホンダ・エンジン搭載のマシンに。
これによりテストの走行距離は100キロまでに制限されることになり一人あたり他チームテストの10分の一、わずか50キロまでということになる。

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開催に前向きロシアGP、疑問符も

Sochi Circuit (C)Pirelli Motorsport
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ロシア政府も開催に協力的と言われるソチ・サーキットでのロシアGPだが、ここでも新型コロナウイルスの影響は皆無ではない。
同グランプリの主催者は、当初の予定通り9月27日(日)の開催を主張しているものの、他の開催地とは距離があることからとりわけロジスティクス(物流)面での懸念も指摘されているからだ。

さらにそこに現れた不安材料が、アルガルベ・サーキットの名乗り。
同サーキットでは同じ日程で、ロシアGPの代替開催になると主張している。
かつてはF1テストも行われた当地は、すでにF1開催に必要なFIA(国際自動車連盟)の『グレード1』ライセンスを取得しているとのことで実に24年ぶりとなるポルトガルGPの開催にとりあえず支障はないとみられている。

また前後に予定されていたシンガポールや日本GPの開催中止がすでに決まっていることもロシアGPにとって良い材料とは当然のことながら捉えられていない。

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2020/06/23

F4の野田樹潤、第3戦は3位に

野田 樹潤
デンマークのF4レースに参戦中のJujuこと野田樹潤選手(14歳)。
開幕戦で優勝した同じユトランドリンクで行われた第3戦でも3位表彰台を獲得した。

第2戦ではリバースグリッド方式により8番手からのスタート。
アクシデントによるセーフティカー導入という中、3位でフィニッシュ。
しかし装着タイヤにレギュレーション違反があったとしてこのレースは失格となった。
続く第3戦は12番からスタート、このレースでもセーフティカー導入と荒れたが、野田樹潤は3位まで順位を上げてゴール、開幕戦に次ぐ表彰台獲得となった。

次戦はテスト経験のあるパドボーグパークで、9月11日~12日に第2大会が予定されている。

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メルセデスAMG首脳、「開幕時すでにアップデート版」

Mercedes 『W11』 (C)Mercedes Motorsports
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新型コロナウイルスの影響で大幅に開幕が遅れた2020年のF1シーズンだが、6年連続の王者メルセデスAMGチームは一向に手を緩めない構えだ。
今シーズンのF1は前半にファクトリーの閉鎖もあり、各チームともシーズン前テスト時点から進化がないとみられた中、同チームの技術陣を束ねるテクニカル・ディレクターのジェームス・アリソン(イギリス)がYouTubeチャンネルで次のように語ったもの。

「今シーズン、F1は新型車を発表してからずいぶんと長い時間が経ったが、まだただの一度もレースを戦っていないのが事実だ。
しかしその間の時間がすべて無為に消えた訳ではない。
なぜなら3月のシーズン中止までにいろいろと開発したものがあるからだ。
7月の開幕時にそれらを実際の形にできれば、われわれのマシン『W11』はさらに強くなる筈」と、自信をみせた。

同チームのドライバーの一人ボタスによれば、物議を呼んだ『DASシステム』もその一つであるという。

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独『RTLテレビ』、今年でF1放映打ち切りに

 『RTL』
ヨーロッパ地域最大のメデイァ・グループである『RTL』(ラジオ・テレビジョン・ルクセンブルグ)は、2020年末で切れるF1の放映契約を更新せず、今年で終了することを明らかにした。
これにより同国では有料チャンネルでしかF1を視聴できなくなる。
この決定について同社の広報担当は、「今後、よりテレビ放映で人気の高いサッカー中継に注力するため」とした。
同社はすでに2024年までの代表の試合などサツカーの大型放映権獲得を正式発表している。

ドイツではマニュファクチャラーこそメルセデスが席巻しているものの、ドライバーではすでにニコ・ヒュルケンバーグが去り、一人となったセバスチャン・ベッテルのフェラーリ離脱も決まった上、ドイツGPの開催も途絶えるなどF1人気に翳りが見え始めているようだ。

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2020/06/22

交通事故で重傷のザナルディ、依然予断許さず

Alex Zanardi (C)BMW Motorsports
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ハンドサイクルのイベント『オビエッティボ・トリコローレ』に参加中交通事故に遭い、病院に緊急搬送され手当を受けていた元F1ドライバーであるアレッサンドロ・ザナルディ(53歳:イタリア)だが、緊急手術を受けた後も依然として深刻な状態が続いているという。

これは同選手が入院する『サンタマリア・アレスコット病院』の脳神経外科責任者であるジュゼッペ・オリビエリ博士が6月20日(土)夜に記者発表したもの。
それによればザナルディは数時間にわたり脳神経外科手術と顔面及び顎の外科手術を受けたとのこと。
術後の数値は良好としているものの非常に深刻な状況が続いていて、今後1週間の重要性をあらてためて強調した。

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レッドブル・レーシングは開幕後にテスト計画

Redbull Honda 『RB16』 (C)RedBull Racing
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遅れてやって来た2020年シーズンの開幕を前に、複数のチームでプライベートテストが行われているが、今季タイトル争いを狙うレッドブル・レーシングは、開幕後の7月下旬に『フィルミングデー』による独自テストを行う計画であることがわかった。

これはプロモーション専用タイヤ、また走行距離が100キロまでに制限されるもののマシンは2020年仕様の『RB16』が使われるというもの。
日程はオーストリアの2戦とハンガリーGPを終えた時期で、重要なイギリス連戦を前にしたイタミング、場所はイギリスGPの地シルバーストーンを舞台に予定しているという。
ドライバーについてはまだ未定とのことだ。

なお同種の100キロ内のテストについては弟分のアルファタウリも今週24日(水)、こちらはイモラ・サーキットでのものが予定されている。

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2020/06/21

野田樹潤選手、デンマークF4でポールTOウィン

野田 樹潤
今シーズン、新たなチャレンジの場としてデンマークに渡ったJujuこと野田樹潤選手(14歳)が、現地『F4シリーズ』の初戦をポールTOウィンで飾った。
同選手は元F1ドライバーである野田英樹氏の娘。
日本では年令から競技ライセンスが取得できないため家族共々デンマークに移住して挑戦を始めたもの。

事前練習のできないコースで野田樹潤選手は2番手タイム。
最速タイムの選手が失格となったためポールポジションからレースをスタート、一度もポジションを譲ることなく初戦をポールTOウィンで終えた。

ご多分に漏れずコロナ禍で今年の開幕が遅れたデンマークのF4だが、引き続き21日(日)にも同じユトランドリンクで第2レースと第3レースが予定されている。

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新しいシーズンは無事故での走行も重要作戦

Image (C)RedBull Racing
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遅れていた2020年のF1シーズンはいよいよ7月からスタートするが、史上例を見ない『無観客レース』になるだけでなく、スタッフの作業にも大きな影響の出ることが考えられている。

これは実際に作業するスタッフの数が全部で80名までに制限されるためだ。
あるチームの試算によれば、エンジント等のコンポーネンツにトラブルがあったりクラッシュで損傷を受けた場合、これらパワーユニット関連の交換作業にはこれまでの2倍の時間が必要になるとのこと。
単に人数が少ないだけでなく、感染防止のためのマスクやカバーも作業には障害になるとみられている。

これは例えば土曜日のフリー走行から公式予選までのようにインターバルが2時間しかない場合、作業はギリギリになるものと懸念される。
ドライバーにとっては今後、極力クラッシュしないということも重要な作戦の一つになりそうだ。

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2020/06/20

アレッサンドロ・ザナルディ、交通事故で重傷

Alex Zanardi (C)BMW Motorsports
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元ウィリアムズ・チーム等のF1ドライバーであるアレッサンドロ・ザナルディ(53歳:イタリア)が、ハンドサイクルのイベント『オビエッティボ・トリコローレ』に参加中交通事故に遭い、病院に緊急搬送され手当を受けていることがわかった。
しかし頭部などに傷を負っていて深刻な状態であるという。

事故を目撃した他の参加者によればザナルディはコントロールを失い単独で横転、対向車線にはみ出したところをトラックと衝突したということだ。

1991年にジョーダン・チームからF1デビューを果たしたザナルディはその後ミナルディ、ロータスへと移籍。
1994年のベルギーGP中、オー・ルージュで大事故に遭い戦線離脱を余儀なくされた。
その後CARTに転向して活躍したが2001年のドイツ戦で再び大事故に遭い、両足切断という重傷を負っていた。

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マクラーレン・デュオはF3マシンで練習走行

F3 Test (C)McLaren Group
>メルセデスやルノーなどのチームがフィルミングデーなどの規定を使った事実上のシーズン前テストで開幕に向けて準備を進める中、マクラーレン・チームは異例のF3マシンを使った形でプライベートテストを行った。

6月18日(木)のことで、場所は地元シルバーストーン・サーキット、ランド・ノリスとカルロス・サインツが顔を揃えたというが、残念ながら天候には恵まれなかったようだ。
マシンはかねて交流のあるカーリン・モータースポーツが協力して提供したとみられる。
ちなみにノリス自身、同チームの出身者でもある。

F1の規定によればフィルミングデーで使えるのは型落ちの2018年仕様のマシンとなっているが、当時マクラーレンはルノー・エンジンを搭載していた。
しかし両者は現契約を破棄する形で離別、2021年からはメルセデスのものに切り換えることが決まっている。
このため2018年のパワーユニット供給者であるルノーからエンジン使用の同意が得られなかったものとみられている。
なお同様のケースはレッドブル・レーシングにおいてもみられるものだ。

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スパフランコルシャン、WRC(ラリー)の舞台候補に

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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F1屈指の難コースとして知られるベルギーGPの開催地スパフランコルシャン・サーキットが、今度はWRC(世界ラリー選手権)の舞台に浮上しているようだ。

今シーズンはサーキット競技だけでなくラリーでも新型コロナウイルスの影響を受け、スタートの早かったWRCでも予定通り開催できたイベントはモンテカルロ、スウェーデン、そしてメキシコの3戦だけで以降のイベントは5戦続いて中止ないし延期に追い込まれている。
そうしたことからベルギー国内ラリーの主催者にWRCイベントとして打診があったもので、その中にスパフランコルシャンをラリーカーが走行する案が示されていたという。
期日は10月4日の週末が想定されているとのことだ。

なお日本でもWRCはかつて『ラリー・ジャパン』として北海道を舞台に行われていたが、景気後退などを理由に2010年を最後に消滅。
今シーズンは10年ぶりに愛知県と岐阜県を舞台に復活する予定になっている。
現在マニュファクチャラーズとしてはトヨタWRCチームが、またドライバーとしても勝田貴元選手がヤリスWRカーで活躍している。

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2020/06/19

アルファロメオ代表、シューマッハのF1デビュー説否定

Mick Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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アルファロメオ・レーシング(旧ザウバー・チーム)のフレデリック・バッサー代表は、一部メディアが報じた「ミック・シューマッハ2021年F1デビュー説」を根拠がないものとして否定した。

これはイタリアの日刊紙『コリエーレ・デラ・セラ』が伝えたもので、それによればアルファロメオは2021年のレースドライバーとしてミック・シューマッハ(20歳:ドイツ)を起用することがすでに内定しているというもの。

しかしこれについてバッサー代表は、次のように語っている。
「F1というのは奇妙なところで、まったく当事者も知らないところで話が進む。
先にファンを驚かせた一連の移籍劇についても、そう感じた関係者は多いのでは。
幸いにしてウチのチームにおいては静かなもの、来年のドライバーなんてまだ何も話はされていないよ。
ミックが来年ウチのクルマに乗るというのは噂としては興味深いものだが、しかしその前に彼は現在のF2に集中すべきだろう。
彼とF1の話をするのはそれからだ」と、にべもない。

そうは言っても、ミックのようなビッグネームが加入すれば、チームの商業面においても大いに心強いのは間違いないところだ。

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フェラーリ、本拠地マラネロでデモラン

Ferrari Maranello Demo (C)Ferrari S.p.A
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6月18日(木)、2020年のシーズン幕開けを前に、フェラーリ・チームが本拠地のマラネロの市街地を走る特別デモンストレーションランを敢行した。
マシンは2020年仕様の最新『SF1000』でステアリングを握ったのはシャルル・ルクレール。
これはいま各チームが活用しているフィルミングデーとは別のもので「実際にレースに使われるサーキット以外のコース」、「時速15キロ以下」という制限付きの特別デモンストレーションランというもの。

走行が午前中ということもあってルクレールは、「まだ寝ている人を起こしてしまったらごめんなさい」と、恐縮していたという。

新型コロナウイルス騒動以降、2020年仕様のマシンを走らせたのはシルバーストーン・サーキットのレーシング・ポイントに続き2チーム目ということになる。

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バーレーン、「決定遅れれば2021年イベントにも影響」

Bahrain Circuit (C)Pirelli Motorsport
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急きょ浮上したオーバルコース案も含め今シーズン後半、Wヘッダーの開催が有力になっているバーレーンGPだが、その後具体的な進捗がないということで舞台となるバーレーン国際サーキット側は気を揉んでいるようだ。
これは同サーキットのシェイク・モハメド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ/CEO(最高経営責任者)が語ったもの。

「当初はシーズン後半に複数のレースが開催できるか、という打診だった。
われわれはまさかそれがオーバルコース案を含むものとは予想もしなかったがね。
考えてみればこのサーキットはヘルマン・ティルケがデザインした時から複数の例が組み合わせられるようになっていたんだから驚くことではない。
実現されれば期待通りオーバーテイクが多くエキサイティングなものになるかも知れない。
彼(ロス・ブラウン)らは最初からそのアイデアで来たんだと思うよ」と歓迎の意向。

ただその上で同氏は、「普通なら2021年のバーレーンGPはまた来年の3月。
このままずれ込めばわれわれはわずか4か月の間にF1を3レースもやることになる」とカレンダー決定の遅さを指摘した。

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2020/06/18

レーシング・ポイント、コロナ禍で移転予定遅れる

Racing Point Team (C)Racing Point F1
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レーシング・ポイント・チームのオットマー・サフナウアー代表は、2021年8月に予定していた新ファクトリーへの移転をとりあえず1年先送りすることを明らかにした。

同チームではレースドライバーであるランス・ストロールの父親でもあるローレンス・ストロール/オーナーがアストンマーティン社の大株主になったことにより、同社によるワークスチームとしての参戦に体制を変更、同時にシルバーストーンに巨大ファクトリーを建設・移転することを明らかにしていた。

しかし今回の新型コロナウイルスの影響で工事は中断、3か月は無為に時を過ごすことを強いられていたもの。
サフナウアー代表によれば1年の延期でもスケジュールはタイトに過ぎると本音をみせた。

他チームからはF1コスト削減が叫ばれるこの時期での巨額投資に疑問を投げ掛ける向きもあるが、同代表は現在のファクトリーが1980年代後半に建てられた古いものであることや、当時はせいぜいスタッフが150人規模でしかなかったことを訴えている。
なおアストンマーティン社の一部一般車施設も移転に含まれるとしている。

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後半スケジュール決断遅れるF1に不満の声も

Hockenheim Image (C)Ferrari S.p.A
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前半8戦の改訂スケジュールは確定したものの、第9戦以降のレースについては一向にその内容が伝わって来ないF1について、候補地と目されるサーキットからは悲痛な声が聞かれてきた。
その一つとされるホッケンハイムリンクの責任者は次のようにドスイツの『RTLテレビ』で心情を吐露している。

「おわかりのように、グランプリの開催には様々な準備や調整が必要になる。
それはたとえ無観客レースであってもだ。
それに比べF1の決断は遅すぎる。
決定が遅れるほど問題は大きくなるばかり。
われわれはいつまでもそれを待ち続けることはできないんだ」

それでもヨーロッパ地域における新たな開催地候補には他にもアルガルベ(ポルトガル)やムジェロ(イタリア)、イモラ(イタリア)など枚挙に暇がない。

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フェラーリ、実は着々とバージョンアップか

Ferrari 『SF1000』 (C)Ferrari S.p.A
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今シーズンは開幕直前にファクトリーでの作業にもストップが掛かったため、各チームとも開発が中断するという影響が出た。
とりわけ感染序盤の時期のイタリア北部は企業活動への影響が大きく、中でもシーズン前テストで出遅れた感のあったフェラーリは深刻と伝えられた。

しかしイタリア・メディアが最近伝えるところでは、エアロダイナミックスこそ開発がまだ不十分であるものの、同じく課題とされたパワーユニット本体やギヤボックスなどは当時のものから数段バージョンアップが図られているということだ。

同チームのマッティア・ビノット代表は相変わらず開幕オーストリアGPの2連戦での苦戦を口では予想するものの、本心はスピード改善に自信を持っているとの見方が強い。
それが事実かどうかは7月4日(土)に行われる予選結果で明白になることだろう。

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2020/06/17

ルノー、レッドブルリンクでテスト敢行

Renault 『RS18』 Image (C)Renault F1 Team
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ルノー・チームはシーズン開幕に備え、初戦オーストリアGPの開催地であるレッドブルリンクで2日間の予定でフィルミングデーを使ったプライベートテストをスタートさせた。
そのためマシンは2年落ちの旧型『RS18』で、タイヤもプロモーション用のものとなる。
テストは非公開で行われたが、マシンは今年のものと同じく黒一色に塗装されていたということだ。

初日の16日(火)はダニエル・リカルドが担当。
計115周、約500キロを走破したということで、リカルドは「スピードの感覚を取り戻した」と感触を語ったという。
翌17日(水)は同じマシンで今度はエステバン・オコンが走る予定。

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ジャン・トッドFIA会長、ベッテルのF1残留に期待

Jean Todt (C)RedBull Racing
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FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、今シーズン限りでのフェラーリ・チーム離脱が決まっているセバスチャン・ベッテル(32歳:ドイツ)について次のようにイタリアの日刊紙『コリエーレ・デラ・セラ』で語った。
FIA会長が特定のドライバーの去就について言及するのは異例のことだ。

「モーターレーシングというのは他のスポーツとは異なり、人間と、マシン、そしてチームワークとのコンビネーションで戦われるもの。
そのどれか一つが欠けても成り立たないスポーツなんだ。
ドライバーだけが優れていても勝つことはできない。
それはベッテルだけでなくアロンソ(マクラーレン)をみても同じことが言えよう。
勝てないフェラーリ・チームにあっては、あのミハエル・シューマッハだって同様だった、
1996年に跳ね馬チーム入りした彼がタイトルを獲得したのは2000年になってからのことだったからね。
今回のことについて私は誰も糾弾するつもりはないが、ベッテルのような才能あるドライバーがF1のステージからいなくなるのは悲しいことだ。
できれば来年以降もどこかのチームで彼の姿を見たいと思っているよ」

一方、メルセデスのルイス・ハミルトンがこのところ人権問題について行動を起こしていることについても理解を示した。

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ポルトガルGP、24年ぶりの復活実現の気運

Algarve Circuit (C)Pirelli Motorsport
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新型コロナウイルスに翻弄される2020年シーズンだが、ポルトガルで24年ぶりにグランプリが復活するかも知れない。

これはポルトガルの首都リスボンのスポーツ紙『ア・ボーラ』が報じたもの。
それによれば場所はF1テストで馴染みのあるアルガルベ・サーキット(アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ)。
すでに同サーキットでは今年4月にF1グランプリ開催に必要な『グレード1』ライセンスを取得済みとのこと。

現在F1は9月6日(日)の第8戦であるイタリアGPまで確定しているが、9月13日のムジェロ・サーキット(イタリア)を挟んでの9月27日・10月4日の2週に渡る連続開催が当地で見込まれているということだ。

過去ポルトガルでは1950年代にポルトとモンサントで3戦、1984年から1996年まではエストリル・サーキットで連続開催されてきた経緯がある。
ちなみにポルトガルGP最多勝利はアラン・プロストとナイジェル・マンセルのいずれも3勝となっている。

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2020/06/16

上海当局、中国GPW開催打診受けたことを明かす

Shanghai Circuit (C)Scuderia Toro Rosso
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今年の新型コロナウイルス騒動のきっかけとなった中国GPは、いったん延期とされその後のスケジュールが明確でないままだが、サーキットのある上海市当局では今シーズン後半でのW開催についてF1から打診を受けたことを明らかにした。

中国では国内のコロナ騒動は終息をみたとしてすでに国際的なスポーツ団体や連盟から国際大会の開催について支持を得ていると主張。
F1復活についても前向きだが、ここに来て第2波があるのでは、との懸念が指摘されているのが気掛かりだ。
復活する場合にはお隣でやはり延期となっていいるベトナムGPとの連続開催になる可能性が高い。
なお同じ東アジアでは、すでにシンガポールと日本GPのそれぞれ中止が決まっている。

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メルセデスV6エンジンの立役者、今月でチーム離脱

Mercedes V6 F1 Engine (C)Mercedes Motorsport
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王者メルセデスAMGチームでエンジン部門担当のマネージング・ディレクターを務めていたアンディ・カウエル氏が、今月いっぱいで同チームから離脱することがわかった。

2013年に当時の責任者トーマス・フーア氏の後を継ぐ形でエンジン部門を統括したカウエル氏は、その後現行規定の2014年シーズンから破竹の6連覇を遂げるなど現在の黄金時代を築いた立役者の一人。

ただF1チームからは離脱するものの、当面はメルセデス陣営に残り、フォーミュラEの開発などに携わるものとみられている。

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過密スケジュールで予備パーツ不足の懸念も

Pitstop Scene (C)McLaren Group
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来月いよいよスタートする2020年シーズンのF1だが、明らかになった開幕8戦のスケジュールは10週間に8戦が開催されるというこれまで前例のない過密スケジュールとなっている。
この最悪3連戦が続くというスケジュールのためチーム関係者が心配しているのはマシン予備パーツの不足懸念だ。
とりわけ同じ原因のマシントラブルや、同チーム内でクラッシュが続いたりした場合にはパーツ不足のため走行不能に陥りかねない心配があるからだ。

史上例を見ない連戦での戦いを前に、各チームのロジスティクス(物流)責任者は戦々恐々としている。

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イモラ、F1復活に向けサーキット・ライセンス更新

Imola Circuit (C)Ex.Jordan Grand Prix
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新型コロナウイルス騒動の影響で中国GPが延期になった際に代替開催に名乗りを挙げていたイタリアのイモラ・サーキットが、このほどF1サーキット・ライセンスを更新したことを発表、依然として前向き姿勢であることを強調した。

同サーキットのウベルト・セルヴァティコ・エステンセ社長によれば、F1開催に必要なFIA(国際自動車連盟)の『グレード1』ライセンスは6月17日で満了したが、すでに更新手続を取ったとのこと。
すでに開催が決まったモンツァ・サーキット同様イタリア国内にあるため移動に問題はないとみられる。
同サーキットではかつて1981年から2006年までお隣の国『サンマリノGP』の名称で事実上第2のイタリアGPとして開催されてきた歴史がある。

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2020/06/15

ルノー、F1チーム初『オリジナル・マスク』販売へ

Renault F1 Mask (C)Renault Sport F1
ルノー・チームは、F1チームとして初となる新型コロナウイルス対策用のオリジナルデザイン・マスクを販売することを発表、予約販売の受付を開始した。

ルノーが作成した感染防止用マスクは同社のコーポレイテッドカラーである黒と黄色を大胆にあしらったデザインなっていて、一目でそれとわかる明るいもの。
基本的にヨーロッパ地域では普段マスクを付ける習慣はないが、すでに問い合わせが殺到しているとのこと。
なおマスク売り上げによる収益はすべてコロナ対策に貢献する慈善団体に寄付されるという。

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バーレーンGP、W開催2戦目はオーバルコースも

Bahrain Circuit Oval Image (C)BIC 拡大します 当初、2020年シーズンの第2戦として3月に予定されていたバーレーンGPは、今後カレンダーを再調整したうえでシーズン最終盤にアブダビGPとコンビでの復活開催が有力になっている。
それもオーストリアやイギリスGP同様のW開催ということだ。

 

そこで浮上しているのが第2戦目のコースレイアウトを現状のものと変更して2種類の異なったレースにするという案だ。
2004年に完成したバーレーン国際サーキットは著名なサーキット・デザイナーであるヘルマン・ティルケ氏(65歳:ドイツ)の手により元々複数のレイアウトで使用できるよう設計されている。
現在F1では大きくUの字を描くような5.412キロのコースが使われているが、メインストレート部を残したまま頂部を短絡するような形でオーバル型の新コースを形成するというのが新浮上のアイデアだ。
なおこの方式でもすでにF1に必要なFIA(国際自動車連盟)の『グレード1』ライセンスを取得しているのとこと。
実現すれば1周3.543キロと、現行ではモナコGPの3.340キクロに次ぐ短さということになる。

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F1、なおも『リバースグリッド』導入諦めず

Start Scene (C)Mercedes Motorsports
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F1が今シーズンから導入を図ったいわゆる『リバースグリッド方式』は、メルセデスAMGチームらの反対により全会一致とはならず却下された。

これは、まず予選ないしスプリントでの予選レースを行い、その結果を元に決勝レースのスターティンググリッドをリバースグリッド(順位と逆の)方式で決めるというもの。
これにより、速いドライバー・マシンがグリッド後方からスタートすることでレース中のオーバーテイク・シーンが増加、レースの迫力が増すというメリットが期待されている。
今シーズンはオーストリアGPなどW開催のイベントがあるため、2戦目にこの方式を導入して変化をつける狙いがあったとみられる。

却下とはなったもののしかしF1では早くもこれを来シーズンの課題として再提案する構えをみせているという。
というのも、シーズン途中での変更には全会一致が必要なものの、シーズン前であれば多数決で変更できると解釈されているからだ。
ただ今シーズンの終了が当初予定より大幅に遅れる見込みのため、オフの時間的猶予は多くない。

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2020/06/14

アルファタウリ、イモラでプライベートテスト予定

Alfatauri Honda 『AT01』 (C)Scuderia Alfa Tauri
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アルファタウリ・ホンダは、プロモーション撮影用の『フィルミングデー』を使って開幕前にプライベートテストを行う予定とのことだ。
期日は6月24日(水)、場所はF1チームとしては珍しいイタリアのイモラ・サーキットとのこと。
このテストでは100キロまでの距離制限はあるものの2020年仕様マシンの走行が許される。
プロモーション専用に指定されたタイヤを装着しなければならないが、今年グランプリ開催の噂もあるイモラ・サーキットでの走行はチームにとって貴重なデータが収集できるメリットがありそうだ。
これはさらに兄弟チームであるレッドブル・レーシングにとっても魅力的なことと言える。

同サーキットではかつて1981年から2006年までお隣の国『サンマリノGP』の名称で事実上第2のイタリアGPとして開催されてきた歴史がある。

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新型コロナ禍で、F1セレモニーも様変わりに

Tifosi (C)Pirelli Motorsport
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遅れていたF1の開幕もいよいよ来月からスタートが決まった。
しかし新型コロナウイルスの影響を受けた前例のない『無観客レース』ということで、表彰式などのセレモニーも一変することが予想される。
F1を含む管理者であるロス・ブラウン/モータースポーツ・ディレクターは、その見通しを次のように語っている。

「まず観客がいないので、恒例のドライバーズ・パレードはなくなるね。
観てくれる人がいないのだから。
スタート前の様々な儀式も省略される。
たとえば国家斉唱のためドライバーがグリッドに整列することもない。
表彰式でのセレモニーも密接を裂け簡略化されるのは間違いない。
とにかく不必要になったものはなくなるし、また感染防止のため新たな制約が課せられることもある。
一方、レースが終了した後、テレビを通したファンのため何らかのミニイベントを行うことは考えている。
例えばグリッドに並べたマシンと共にドライバーが立つ、とかね。
すべては初めてのことで手探りになるが、オーストリアGPがまず新しいスタンダードになることだろう」

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ピレリ、開幕8戦目までのタイヤ発表

Pirelli 2020 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今シーズンもF1にタイヤを独占供給するピレリでは、開幕戦オーストリアGPからに第8戦のイタリアGPまで全8戦ののスペックを明らかにした。
それによれば、今年もシーズンを通し最も堅いC1から最も柔らかいC5までの5種類を用意、実際のレースではこのうちの3種類が提供される。

今回、基本的にはC2からC3、C4まで3種類のコンパウンドを用意。
第4戦イギリスGPの1戦目と第6戦目のスペインGPだけがC1からC3までの3種類という設定になっている。
W開催のイギリスGPはそれぞれ変化をつけるためとみられる。
ドライバー一人あたり13セットが提供され、最もソフトな1セットは予選Q3用にキープしなければならず、使用した後は返却、使用しなかったドライバーは決勝用にキープできる子とになっている。
また決勝用にはハードが1セット、ミディアム1セットを残し、いずれかを必ず使用しなければならない。

Rd. グランプリ C1 C2 C3 C4 C5
第 1戦 オーストリアGP    
第 2戦 オーストリアGP    
第 3戦 ハンガリーGP    
第 4戦 イギリスGP    
第 5戦 イギリスGP    
第 6戦 スペインGP    
第 7戦 ベルギーGP    
第 8戦 イタリアGP    

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2020/06/13

ルノー、レッドブルリンクでのプライベートテスト敢行へ

Renault 『R.S.18』 (C)Renault Sport F1
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1か月後に迫った2020年のF1シーズン開幕を前に、メルセデスAMGチームはすでにシルバーストーンでプライベートテストを実施、さらにフェラーリやレーシング・ポイントらでも同様のテストが計画されているが、今度はルノー・チームでもテストの予定が明らかにされた。

これは『TPC』(Testing of Previous Cars)というもので、2年落ち以下の旧型マシン、装着タイヤも専用のものに限定されるが、今回は2年落ちの『R.S.18』が使われる。
日程は6月16日(火)と17日(水)の2日間で、共に今季のレースドライバーであるダニエル・リカルドとエステバン・オコンが参加、場所は開幕戦の舞台レッドブルリンクになるとのこと。

ただむしろ関係者が関心を寄せるのは、ルノー側が『契約上の制約』からマクラーレンやレッドブルらがルノー・エンジンを用いたテストができないと主張していると報じられていることにある。

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アゼルバイジャン、シンガポール、日本の3戦が開催中止に

Baku Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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第9戦以降のF1カレンダーを調整してきたF1は、当初8月予定のアゼルバイジャン、9月予定のシンガポール、そして10月予定の日本の計3レースについて開催中止を正式発表している。

このうちアゼルバイジャンとシンガポールの両グランプリについてはいずれも市街地特設コースを使用するため、今年のような不確定な情勢においてはコースの準備期間が取れないとして、また日本GPについては日本政府が設けた海外からの入国者に対する(14日間の)渡航制限の措置が障害になるとそれぞれ中止の理由を挙げた。
これにより2020年の中止確定はオーストラリア、モナコ、そしてフランスに続くものとなる。

開催までまだ4か月もあり情勢変化も期待できるこの段階での中止判断は日本にとって大きなショックと言えるが、F1はまだ「他にも開催候補地は数 多くある」として、年間15から18戦の開催に依然自信をみせている。

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ライコネンに迫るF1生活今季限りの危機

Kimi Raikkonen (C)Alfaromeo Racing
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現在40歳のキミ・ライコネン(フィンランド)は現役F1ドライバーの中で最年長ということになるが、同時にタイトル獲得1回、優勝21回を含むF1通算315戦は群を抜いた豊富な経験を誇る。
しかしフェラーリを離れた昨シーズン(アルファロメオ・レーシング)はブラジルでの4位が最高で、表彰台に上がることすら叶わなかった。
これについてライコネンは、次のようにアルゼンチンのニュースサイト『インフォバエ』に語っている。

「僕は自分自身が楽しむために走っているんだ。
だからそう感じられなくなったら、ステアリングを置くことになるだろう。
でもそれは今じゃない。
まだ今シーズンも、来シーズンも走る気十分だからね、この男は。
モチベーションが続く限り戦ってみて、それから考えることさ、引退なんて。
もしも自分で辞め時だと感じたら、それが僕の引退時期だよ」

とはいえ本家フェラーリも苦戦が続くいま、プライベートの常で資金難に喘ぐ弱小チームにあっては今年も苦戦は避けられないようだ。

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2020年の日本GP、開催中止が決定

Suzuka Circuit (C)Pirelli Motorsport
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F1日本GPの開催地・鈴鹿サーキットの親会社である(株)モビリティランドは、2020年の同グランプリの開催中止を正式発表した。

1987年以来、これまで欠かさず開催が続けられてきた日本GP(一部富士スピードウェイ)だが、新型コロナウイルスの影響から日本政府は入国者に対する渡航制限を設けており、このためグランプリ開催の断念に追い込まれることとなったもの。
今シーズンの活躍が期待されたホンダだが、肝心のホームグランプリは戦えないこととなった。

これまで計35回の開催で最も優勝回数の多いのはミハエル・シューマッハの6回、これに現役ドライバーであるルイス・ハミルトンが5回、セバスチャン・ベッテルが4回で続いている。

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2020/06/12

コロナ禍で新規参戦予定のチームも足踏み

Adrian Campos (C)Ex.Campos Meta F1
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かねてF1参戦の意欲を隠していないスペインの元レーシングドライバーであるエイドリアン・カンポス氏だが、FIA(国際自動車連盟)がF1レギュレーションの大幅変更について2021年から1年先送りしたことにより、参入時期を2022年に変更して準備を進めていくようだ。

これは18980年代に当時のミナルディ・チームからF1に参戦したカンポス氏が中心となって計画を進めているもの。
F1後のカンポス氏はツーリングカーレースで活躍した後、自らの名を冠したカンポス・レーシングを設立して成功、2009年にはF1参戦までこぎ着けたが最終的には実現しなかった経緯がある。
今回はモータースポーツのマネジメント企業であるMIM(モナコ・インクリース・マネジメント)と手を組んでの計画とされる。

ただこれについてFIAは新規参戦の計画を正式に受けたことはないと、表向き否定的だ。

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ウィリアムズ・チームの買収候補が浮かび上がる

Nicholas Latifi (C)Williams F1
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先にチーム自体の売却も含めた財政再建案を示したウィリアムズ・チームについて、複数の買収候補が名乗りを挙げていることが報じられた。
そのいずれもが現役レーシングドライバーの父親であるところが共通している。

イタリアの専門紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』によれば、その本命と目されているのが今シーズンの同チーム・レースドライバーであるニコラス・ラティフィ(24歳)の父親であるカナダの実業家マイケル・ラティフィ氏。
同氏はすでにマクラーレン・チームにも投資していることがわかっている。

他にもF2ドライバーであるニキータ・マゼピン(21歳)の父親でロシア富豪のドミトリー・マゼピン氏、やはりF2ドライバーであるロイ・ニッサニー(25歳)の父親でこちらはイスラエルの富豪シャノック・ニッサニーらの名前が報じられている。

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インディアナポリス、再びF1開催に意欲

Indianapolis MSW (C)Ferrari S.p.A
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2007年まで一部オーバル部分も使ったロードコースで行われていたインディアナポリス・モータースピードウェイでのF1が、また復活開催の兆しをみせている。
これは、新たに今年から同スピードウェイのオーナーとなった米国モータースポーツ界のレジェンド、ロジャー・ペンスキー氏(83歳)が明らかにしたもの。

同氏はアメリカ・メディァに対し、「遅くとも2023年、早ければ2021年にもF1グランプリを開催したい。われわれにはそのための準備がすでに出来ている」と、意欲をみせている。

インフィールドのこのコースを使っては、すでにインディカー・シリーズでもインディ500とは別にロードレースを行っていて、F1の開催に支障はないとみられる。
またF1を運営するリバティ・メディアも自動車大国アメリカでの二つ目のグランプリ開催には前向きと言われていて、すでに子息のグレッグ・ペンスキーとコンタクトを取っていることが確認されている。

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2020/06/11

F1、ヨーロッパ地域で更に開催拡大目論む

Mugello Circuit (C)Ferrari S.p.A
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混乱した2020年のF1は、伝統のモナコGPこそ中止となったものの、すでに8戦がヨーロッパ・ラウンド第一陣として開催まで漕ぎ着けた。
一方でアジアや南北アメリカでの開催は逆に進捗がみられず、いまのところカレンダー発表までには至っていない。
ここに来て遠征(フライアウェイ)の前に、さらに少しでも多くのグランプリをヨーロッパ地域で行いたい考えが広まりつつあるようだ。

これを裏付けるようにいまこの地域では、今シーズンは消滅した筈のドイツGP(ホッケンハイム)復活に加え、ポルトガルのアルガルベ・サーキットやイタリアのイモラ・サーキット、ムジェロ・サーキットなど新たな開催の計画も急浮上しているとのこと。
中にはこれまで観客収容で難があると言われたところも、無観客レースであれば逆にメリットに置き換えられるケースもありそうだ。

F1は、ヨーロッパ・ラウンドのうちに少しでも多くのグランプリをこの地域で行いたい考えとみられる。

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『リキモリ』、F1とパートナーシップ契約結ぶ

 Liqui Moly
添加剤やエンジンオイルなどの総合油脂メーカーである『リキモリ』(Liqui Moly)が、F1と公式パートナーシップ契約を交わしたことがわかった。
契約期間は3年間、F1にとって久々の明るいニュースと言えそうだ。

ドイツに本拠を置く『リキモリ』は、メルセデスを始めポルシェやBMWなどドイツ系自動車メーカーに正規採用されるなど高い信頼を得ている大手。
これまでも2輪などでスポンサー活動を行ってきたが、F1では初ということになる。
これにより今シーズン初戦から同社のロゴがサーキットやテレビ中継画面で掲出されるとのことだ。

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F1カレンダー、次の合意は中東の2レースか

Yas Marina Circuit (C)Pirelli Motorsport
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新型コロナウイルスの影響で開始が遅れた2020年のF1カレンダーは、7月からヨーロッパ・ラウンドの8レースがまず開催にこぎ着けた。
しかしすぐ続くとみられたアジア、アメリカのイベントはいまだ開催合意に至らず、発表できない状況という。
アジアではコロナウイルス騒動の発端となった中国がW開催を申し出ているとされるが詳細はまだ不明だ。

一方、中東地域であるバーレーンとアブダビの2グランプリはこれに先んじて開催に向け好感触であるとのことだ。
そのアブダビGPは毎年最終戦としての権利を有しているとみられていて、今年も最終戦となった場合には当初3月の予定だったバーレーンGPはその1週間前に組み込まれるものとみられている。

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2020/06/10

レッドブルも事前テストに赤信号

Redbull 『RB14』 (C)RedBull Racing
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マクラーレン・チーム同様、レッドブル・レーシングも開幕前の事前プライベートテスト実施に赤信号が灯っているようだ。

これは2年落ち以下の旧型マシン、装着タイヤもテスト専用のものに限定された走路テスト『TPC』(Testing of Previous Cars)というもので、2年前というとレッドブル・レーシングはまだルノー製パワーユニットを搭載していたもので、契約上の問題から実走行ができないとみられている。

マシン自体はあるが1回のテストだけのためにホンダ製パワーユニットへの交換は不可能。
唯一方法があるとすれば、当時からホンダ・エンジンを搭載していたトロ・ロッソ(現アルファタウリ)とマシンを共有してのテストが考えられるがあまり現実的ではない。

すでにメルセデスAMGチームはシルバーストーンでテストを敢行、フェラーリもフィオラノでの走行が予定される中、出遅れてしまう感じだ。

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マクラーレン、事前テストできず

McLaren 『MCL33』 (C)McLaren Group
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王者メルセデスAMGチームを始め、開幕を前にしたプライベートテストを行うチームが現れる中、マクラーレン・チームは同テストをマシンの事情から見送りを決めたことを明らかにした。

これは2年落ち以下の旧型マシン、装着タイヤもテスト専用のものに限定された走路テスト『TPC』(Testing of Previous Cars)というもの。
マクラーレン側の説明によれば、テストに起用できる有効なマシンの手当が付かないためとのこと。

二年前というとルノー製パワーユニットを搭載した『MCL33』ということになるが、ルノー側の思惑からテストに使うことができないものとみられている。
事実であれば同様のケースはレッドブルにおいても考えられそうだ。
また3年以上前になるホンダ製パワーユニット搭載となり、すでに契約が『完全に』終了していることからさらに考えにくい。

折りしもF1契約の理解し難い面が露呈した形となったようだ。

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フェラーリ首脳、「開幕時での活躍は無理」

Ferrari 『SF1000』 (C)Ferrari S.p.A
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新型コロナウイルスに翻弄された2020年のF1もいよいよ7月のオーストリアGPを皮切りにスタートするが、シーズン前テストで戦闘力不足を指摘されたフェラーリ・チームはここでも弱気のようだ。
同チームを率いるマッティア・ビノット代表は次のようにスペインの『マルカ紙』に語っている。

「われわれが初戦のオーストリアからチャンピオンシップをリードする戦いを演じるというのは正直難しい。
なぜならここまで長くファクトリーが閉鎖されていたのでその間風洞実験などの作業ができていないからだ。
つまり開幕時の遅れを取り戻すのはこれからということにならざるを得ない。
いま全力で今年のマシンを見直しているところで、改善の効果がみられるのはまだ数戦先ということになるだろう」と、控え目。

また同代表は開幕で戦闘力を発揮しそうなのはやはり王者メルセデスで、これにレッドブルが肉薄すると予想。
その上で「レッドブルが初戦から連勝を続けても驚くことはない」と付け加えた。

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2020/06/09

ピレリ、2021年まで現行タイヤ継続の構え

Pirelli 2020 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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新型コロナウイルスによる影響はF1タイヤの分野にも及んでいて、現在F1にタイヤを独占供給するピレリも開発やテストが凍結されたままの状況が続いている。
これについて同タイヤのマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは、なんと2021年まで現行のタイヤがそのまま継続される可能性を示唆した。

ピレリでは今シーズンに向けよりダウンフォースに耐えられるよう強化したタイヤを開発したが、シーズン前テストでの印象の悪さから採用を断念、この結果2020年は前年2019年仕様のものを使うことが決まっている。
また2021年から導入予定だった新レギュレーションも凍結され、マシンも2020年のものがそのままもう1年使われることとなった。
一方、F1タイヤは2022年からいよいよ念願の18インチ径タイヤが投入されるため、ピレリとしてはこちらの開発に全力を投入する構えにならざるを得ないということだ。

この結果、F1タイヤは2019年から2021年までの3年間、実質進歩がないという異例の展開になることになった。

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ジャン・アレジ、自慢の『フェラーリF40』売却

Giuliano Alesi
自身も現役時代に跳ね馬チーム・ドライバーだったジャン・アレジ氏(56歳:フランス)が、自慢の愛車の一つである『フェラーリF40』を資金捻出のため売却したことを明らかにした。

同氏によれば資金はやはりレーシングドライバーである子息ジュリアーノ・アレジ選手(19歳)のモータースポーツ活動資金に充てられるとのこと。
同選手は今季F1傘下のF2にアーデン・インターナショナルから参戦予定になっている。
もちろん最終目標は父親と同じF1ドライバーだ。

人気の『フェラーリF40』だが、それでも1シーズンの活動費の半分にしかならないとのことで、同氏はF2にもコスト削減が必要と訴えている。
なおジュリアーノ君の母親は後藤久美子さんだ。

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フェラーリ代表、ベッテルの今後の活躍に期待示す

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン限りでセバスチャン・ベッテルとの袂を分かつ決断を下したフェラーリ・チームだが、同チームのマッティア・ビノット代表はスペイン・マドリードの日刊スポーツ紙『マルカ』で今後の活躍への期待に言及した。

「ベッテルとは様々な理由があって互いに異なる道を歩むこととなった。
その理由については契約の期間であるとか、年棒の多寡だとか言われているがそんな単純なものではない。
ただ将来に掛けるビジョンについて一致した夢を描くことができなかったのだ。
喧嘩別れする訳でもなし、われわれは彼が今後もF1で活躍することを願っている」

同代表はただ一部にメルセデスAMGチームの候補としてベッテルの名前が挙げられていることについて、「そうなればうれしいことだし、移籍先での健闘を祈りたいが、しかしわれわれより速くは走って欲しくないね」と、和ませた。

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2020/06/08

女性だけの『Wシリーズ』、今年の開催を断念

FIA
2020年シーズンに計画されていた女性だけのレースシリーズである『Wシリーズ』は、残念ながら今年の開催をすべて断念したことがわかった。
これはFIA(国際自動車連盟)が明らかにしたもので、ご多分に漏れず新型コロナウイルスの影響によるもの。

Wシリーズは女性のモータースポーツ分野進展を図るFIA肝煎りのイベントで、通常はDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)のサポートレースとして、またF2やF3のないアメリカ&メキシコ両GPではF1のサポートレースとして計8戦が予定されていた。
2021年は引き続き上記両グランプリも含め通常のスケジュールを計画しているという。

なお先にウィリアムズ・チームのテストドライバーとして発表されたジェイミー・チャドウィック嬢は2019年の初代Wシリーズ・チャンピオンでもある。
(日本からは小山美姫選手が参戦)

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トト・ウォルフ氏にウィリアムズ株式購入の噂

Toto Wolff (C)Williams F1
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深刻な財政難から身売りの噂まで伝えられるウィリアムズ・チームだが、現メルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターが5%の株式を購入したとの報道が流れて注目を集めている。

同氏はかつてウィリアムズ・チームの株式30%を保有する大株主だった時期があり、その時のオブション権を行使したもので単に投資目的という見方もある。
事実、影響力を行使するには5%では少な過ぎるとの評価も強いようだ。
なお当時の株式は同氏が2014年にメルセデスの重役に就いた時点ですべてい売却されたと伝えられている。

プライベートチームとして間違いなく一時代を築いた成功者ウィリアムズ・チームの今後は、F1の将来を占う試金石ということになりそうだ。

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ロス・ブラウンM/D、Wヘッダーのタイヤに妙案

Tyre Work (C)Pirelli Motorsport
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F1が、今シーズン導入されるWヘッダーに向け新たなタイヤ案を模索していることが明らかとなった。
これはF1でモータースポーツ担当のディレクターの立場にあるロス・ブラウン氏が『モータースポーツ.com』で提言したもの。

それによればピレリタイヤが当該グランプリに持ち込むタイヤについて、Wヘッダーの場合は1戦目と2戦目でその内容を異なるものにしようというもの。
具体的には昨年オーストリアGPでC2、C3、C4というコンパウンドのタイヤが持ち込まれたが、これをWヘッダーの1戦目と2戦目で入れ替えようという案になっている。
しかし実際に入れ替えるには安全性などの点からピレリが反対することも考えられ、予断を許さないとみられる。

それでも『リバースグリッド方式』導入がメルセデスAMGチームらの反対で消滅したことで、ブラウン氏は「ファンを飽きさせないため、何らかの対策を講じる必要がある」と、改革に軒昂だ。

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2020/06/07

同じく無観客のベルギーGPも、契約1年延長へ

Spa-Francorchamps (C)Pirelli Motorsport
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ハンガリーGPと同じく、 ベルギーGP(スパフランコルシャン)も、F1開催契約が1年延長されたことがわかった。

現代F1のスタート時である1950年に初開催の由緒あるベルギーGPは有効な契約を来年2021年までとされていたが、やはり今回の無観客レースを受け1年延長、2022年までの契約ということになったもの。

なおこちらの開催日は元々の8月30日(日)ということで変更はないが、当初の第14戦から第7戦に繰り上げということになっている。

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無観客レースのハンガリーGP、契約1年延長へ

Hungaroring (C)Pirelli Motorsport
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ハンガリーGP(ハンガロリンク)の主催者は、F1開催契約が1年延長されたことを明らかにした。
1986年に初開催となったハンガリーGPは当時東欧諸国でのグランプリということで大きな話題を集めた。

現在の契約は2026年までの5年契約というものだったが、今回無観客レースになることでその分1年延長されたようだ。
これにより2027年までの開催が確定されたことになる。
なお同時に開催権料の減額など契約内容の見直しも行われたと伝えられている。

2021年のハンガリーGPは当初8月2日(日)の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で7月19日(日)の第3戦に変更されている。

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メルセデス、「リバースグリッドは支持されてない」

Start Scene (C)Mercedes Motorsports
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レッドブル・レーシングらが熱心に進める『リバースグリッド方式』だが、これに反対しているとされるメルセデスAMGチームは、この方式がF1ファンに支持されていないことが理由であるとした。
これは同陣営を率いるトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターが英専門誌に明らかにしたもの。

「F1では以前にもこのリバースグリッド方式の導入が話題になったことがあるけれど、しかしファンの支持が得られずに立ち消えとなったんだ。
今回だってそうだよ。
騒いでいるのは一部の勢力だけで、ファンが望んでいるものじゃない。
F1ファンはもっと真剣な争いを期待しているんだから、われわれはそれに応えなくてはならないということだ」

リバースグリッド方式は、まず予選ないしスプリントでの予選レースを行い、その結果を元に決勝レースのスターティンググリッドをリバース(順位と逆の)方式で決めるというもの。
これにより、速いドライバー・マシンがグリッド後方からスタートすることでレース中のオーバーテイク・シーンが増加、レースの迫力が増すというメリットが期待される。
ただレース方式の変更には全チームの同意が必要とされていて、現状ではメルセデスAMGチーム&レーシング・ポイント2チームが反対しているとみられる。

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2020/06/06

FIA、レギュレーション違反の摘発を厳格化

Ferrari V6 Engine (C)Ferrari S.p.A
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新型コロナウイルスによる混乱で忘れられた形になっているが、昨シーズン終盤、F1を騒がせたのがフェラーリ・チームによるエンジン不正に関するレギュレーション違反疑惑だった。
これについてはルール違反の可能性があったにも関わらず、FIA(国際自動車連盟)とフェラーリ・チームが内容を公開せずに『和解』するなど不明朗な形で終息を迎えている。

これに対する批判を受け、FIAは今シーズンから同様の違反疑惑についてより厳格に取り締まることを明らかにした。
FIAはその重点項目として、「エンジンオイルの燃焼問題」、また「ERS(エネルギー回生システム)のセンサー監視」の2点を挙げている。
オイルの消費量については、2020年のグランプリから「走行距離100kmあたりオイル消費量が0.3リットル」との具体的な数字も示した。

ただ技術革新が目覚ましいF1では、FIA当局との新機軸改革競争が激しく取り締まりがイタチごっこになっているのが実状だ。

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「ヨーロッパ8戦だけでも世界選手権成立」の解釈

Image (C)Ferrari S.p.A
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ロス・ブラウン/モータースポーツ・ディレクターが、「すでにスケジュールが明らかとなったヨーロッパ・ラウンド8戦だけでも世界選手権として成立する」との見解を示して注目されている。

これまでは、世界選手権として成立するためにはFIA(国際自動車連盟)の『国際モータースポーツ競技規則』で規定されているように3つの大陸を訪問する必要があると受け止められていたので、ブラウン氏の解釈は新たなものといえる。
これは、今シーズンの事例が新型コロナウイルスという世界的な感染症によるものという前例のないものであるため、レギュレーションで想定していない特別なケースにあたるというものだ。

ブラウン氏がこうした見解を打ち出した背景には、今シーズン後半に予定される遠征(フライアウェイ)でのスケジュール調整が困難に遭遇していることがあるとみられる。
いまのところ第9戦以降のカレンダーはまだまったくの白紙ということだ。

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メルセデスパワー・グループ、より密接に

Esteban Gutierrez (C)Ferrari S.p.A
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メルセデスAMGとレーシング・ポイント、そしてマクラーレンの3チームが、リザーブドライバーの起用で緊密な関係を築いていくことがわかった。

これはメルセデスAMGチームのリザーブドライバーであるエステバン・グティエレス(28歳:メキシコ)とストッフェル・バンドーン(28歳:ベルギー)について、3チームで共有しようとするもの。
レースドライバーに事故や急病など不測の事態があった場合に起用されるリザーブドライバーだが、特異な形態で行われる今年のF1では、新型コロナウイルスの影響でさらに必要性が増しているとみられる。

そこで持ち上がったのがこの方針だが、共にメルセデス製パワーユニットを搭載して戦う
レーシング・ポイントはともかく、現ルノー・パワーのマクラーレンが陣営に加わるのは来シーズンのこと。
逆に同じメルセデス陣営であるウィリアムズ・チームが除外されているのは気掛かりなことだ。

グティエレスはかつてザウバーとハースでフェラーリ・パワーを、またバンドーンはマクラーレンでホンダとルノー・パワーをそれぞれレースドライバーとして経験している。

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2020/06/05

メルセデス、シルバーストーンでプライベートテスト予定

Mercedes 『W09』 (C)Mercedes Motorsports
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やっと2020年のF1開幕が確定したことで、各チームとも初戦となる7月5日(日)のオーストリアGPに向けて準備をスタートさせる。
そんな中、昨季の王者メルセデスAMGチームでは、来週シルバーストーン・サーキットを舞台に2日間の予定でプライベートテストを敢行することを明らかにした。

それによれば初日の9日(火)はバルテリ・ボタスが、また10日(水)はルイス・ハミルトンがコクピットに収まるということだ。
いずれのドライバーも3月のシーズン開幕前に行われたバルセロナ合同テスト以来の実走ということになる。

ただ現在のレギュレーションではチームによる個別の走行テストは禁止されているため、特別に申請・許可された走路テスト『TPC』(Testing of Previous Cars)ということになる。
そのためマシンは旧型の2018年仕様『W09』に制限、装着タイヤもテスト専用のものが指定される。
ただ同チームでは「テストはあくまでもドライバーの感覚を取り戻すのが目的」と説明している。

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リバティ・メディア、第9戦以降は観客レースに期待

Image (C)Ferrari S.p.A
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F1はいよいよ7月からオーストリアGPを皮切りに9月のイタリアGPまでの全8戦のスケジュールを明らかにしたがすべて無観客。
リバティ・メディアは近くカレンダーがが明らかにされる予定の第9戦以降については、例え制限が加えられたとしても観客を入れてのイベントになることを期待した。
これはチェイス・キャリー/CEOがF1公式サイトで明らかにしたもの。

「F1のみならずあらゆるスポーツが厳しい環境下に置かれていることは理解している。
そのためわれわれは様々なリスクに備え、様々な対策を講じて無観客レースにまでなんとかこぎ着けた。
しかし言うまでもなくレースは観客のためのもの。
例え何らかの制限が課せられたとしても、この先の第9戦以降のレースについては観客とサーキットで感動を共有すべく働き掛けているところだ」と、キャリー/CEO。

第8戦まではすべてヨーロッパ・ラウンドだったが、これ以降はアジア、アメリカそして中東へと移動するとみられ、局面の転換が期待されている。

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2021年のフェラーリ、早くもチーム内序列で軋轢

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームは今季限りでエースのベッテルを放出、来季はシャルル・ルクレールとマクラーレンから移籍のカルロス・サインツというフレッシュなコンビネーションで戦うことが決まっている。
しかしこの二人の『序列』を巡って早くも軋轢が生じているようだ。

ある関係者によれば、「フェラーリは完全にルクレール中心のチームに移行することをすでに決めている」とのことで、2021年はあくまでもルクレール優先のチームになることを予言。
しかしこれについてサインツも、「僕はナンバー2になるためフェラーリに加入する訳じゃない」とハナから譲る姿勢はみせていない。

片や22歳のルクレールは参戦わずか2年ながら早くも優勝2回を誇り、元チャンピオンであるベッテルをしばしば凌駕したことでその才能は明らか。
一方、25歳サインツのほうは最高が3位に留まるもののすでにF1参戦5年目、3チームで経験を積んでいて玄人筋からの評価は高いものがある。

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2020/06/04

イタリアGP、2025年まで1年間契約延長

Monza Circuit (C)Pirelli Motorsport
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モンツァ・サーキットで行われている伝統のイタリアGPが、2025年まで1年間開催契約を延長したことがわかった。
これは同サーキットがあるモンツァ市のダリオ・アレヴィ氏が明らかにしたもの。

契約更改としてはあまりに早く、またそれも1年間のみという中途半端なものだが、これは今シーズンのF1を襲っている新型コロナウイルスの影響であるようだ。
イタリアGPはすでに地元ACI(Automibile Club d'Italie:イタリア自動車クラブ)が2024年までの新たな5年契約をリバティ・メディアとの間で結んでいるが、今年のイベントが想定外の無観客レースとなったため、特例を設けたことが考えられる。

こうした契約上の措置が明るみに出るのは稀なことだが、これが今後他のグランプリの契約にも影響を及ぼすことが考えられる。

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F1、「ドライバーに陽性者出てもレースは実施」

F1 Drivers (C)Redbull Racing
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F1は、7月に2020年シーズンのグランプリが再開された後、ドライバーの中に新型コロナウイルスの感染陽性者が出たとしてもレースが中止になることはないと強調した。
これはF1のチェイス・キャリー/CEOが明らかにしたもの。

今年3月、当初の開幕戦だったオーストラリアGPではマクラーレン・チームのスタッフに感染者が出たことからイベントは中止となったが、今回はスタッフのみならずドライバーの中に発生したとしてもイベントの開催自体に影響を及ぼさないことを改めて示したもの。
同氏は「そのために各チームにはリザーブドライバーがいる」と、話した。

またいずれかのチームが出場辞退となった場合でも、そのことを理由としてレースは中止にはならないともしている。
そうしたこともあり、実際のイベントは無観客のうえ再三の感染検査や一般からの隔離など前例のない形で行われることになるのが必至になっている。

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F1リバースグリッド方式、2チームが反対に

Start Scene (C)Mercedes Motorsports
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大幅に遅れて開幕となる2020年のF1。
とりあえず先行発表された8レースのうちオーストリアとイギリスはいずれもW開催という苦肉の策となっている。
これに伴い、関係者から『リバースグリッド方式』の導入が俎上に上げられている。

これはモータースポーツでも他のカテゴリーですでに行われているもので、まず予選ないしスプリントでの予選レースを行い、その結果を元に決勝レースのスターティンググリッドをリバースグリッド(順位と逆の)方式で決めるというもの。
通常、予選レースのトップから10位までのドライバーのスターティンググリッドを逆にするやり方が多い。
これにより、速いドライバー・マシンがグリッド後方からスタートすることでレース中のオーバーテイク・シーンが増加、レースの迫力が増すというメリットが期待される。

ただレース方式の変更には全チームの同意が必要とされていて、残念ながら現状では2チームが反対していて合意は得られていないとのこと。
伝えられるところでは反対しているのはメルセデスAMGチームとレーシング・ポイントとみられている。

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2020/06/03

ベトナムGPは地元観客のみの開催を模索

Vietnam GP 当初、今年4月に第3戦として予定されていたベトナムGPは、延期扱いとなったままだが、ここに来て11月での開催を申請することがわかった。

 

これは地元ベトナムの『ベトナム・ニュース・エージェンシー』が報じたもので、それによればベトナムGPは専用サーキットでなく公道を使った市街地特設コースであるためヨーロッパ・ラウンドのような『無観客レース』は難しく、『地元観客だけ』という特殊な形態で行おうというもの。

 

前例のないアイデアで、実現にこぎ着けられるかどうかは不明だが、主催者はお隣の中国GPとセットでの連続という形で復活の機会を窺っているとのことだ。

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アロンソ、ルノーのシート争いでリードか

Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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エースのリカルド離脱が確定したルノーだが、チームのワークス参戦継続発表はあったものの、2021年の後任シートについては空席になったままだ。
これについてチーム幹部が一向に慌てる素振りを見せていないことについて、「すでに道筋が付いている」との見方をする向きが高まっている。

後任について目下最有力候補とみられているのがかつて2005・2006年と同チームで連続タイトルを共に獲得したフェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)の復帰説。
ただ問題はアロンソに支払う巨額の年棒にあるとされる。
マクラーレン時代はアロンソの分をホンダが負担したと言われているが、ルノーの親会社は現在経営不振で困難とみられるからだ。

そこで浮上しているのが年棒密約説だ。
以前からくすぶっているもので、リバティ・メディアによる負担という話。
ベッテル(フェラーリ)不在となってF1人気が下がることを怖れるリバティ・メディアが、同じく元チャンピオンであるアロンソの参戦を支えるため年棒の一部を負担するというものだ。
新型コロナウイルスの影響による低迷で背に腹は代えられないリバティ・メディアだが、しかしこれが事実であれば他チームからの糾弾はまた免れないことだろう。

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F1、開幕8戦のスケジュールを正式発表

Redbull Ring (C)Redbull Racing

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F1は、新型コロナウイルスの影響で遅れていた2020年シーズンの開幕8戦のスケジュールについて、正式発表した。

できるだけ移動の負担が掛からないようヨーロッパ地域の6か所に集中させると共に、すでに伝えられていた通り、オーストリアGP、イギリスGPについては異例の2戦連続W開催ということになった。
なお9月以降のスケジュールについて今後も調整が続けられ、あらためて発表される予定。

7月05日:オーストリアGP(レッドブルリンク)
7月12日:オーストリアGP(レッドブルリンク)
7月19日:ハンガリーGP(ハンガロリンク)
8月02日:イギリスGP(シルバーストーン)
8月09日:イギリスGP(シルバーストーン)
8月16日:スペインGP(バルセロナ)
8月30日:ベルギーGP(スパフランコルシャン)
9月06日:イタリアGP(モンツァ)

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2020/06/02

フェラーリ、ライコネンに本物の『SF71H』プレゼント

Kimi Raikkonen/SF71H (C)Ferrari S.p.A
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現アルファロメオ・レーシングのキミ・ライコネン(40歳:フィンランド)が、2018年まで在籍したフェラーリ・チームから本物のF1マシンが贈られたことを明らかにした。

ライコネンは2001年にザウバーからF1デビュー、その後マクラーレンを経て2007年にフェラーリへ移籍してその年に初のF1チャンピオンに輝いた。
その後、一時F1から離れてラリーに転向するなどした後、2014年から再び跳ね馬チームのドライバーとなり、通算21勝。

贈られたのは2018年シーズンにライコネン自身がフェラーリで最後の勝利(アメリカGP)を記録した『SF71H』そのものであるという。

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イギリスGP、規制除外で開催に『ゴーサイン』

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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シルバーストーン・サーキットで予定されていたイギリスGP(8月2日と9日いずれも日曜日)の開催に『ゴーサイン』が示されたことがわかった。

これは英国政府が示していた海外からの入国者に対する2週間(14日間)の隔離義務について、国際的スポーツイベントに参加するプロスポーツ選手等を除外する方針を明らかにしたことによる。
伝えられるところではF1スタッフはこれに該当するとのこと。

その他F1は、レース活動再開にあたり1チーム80名までに制限、感染症への警戒のためスタッフはレースに出発する前、到着後は2日に一度ウイルス検査を受けるなど自主対策を講じるとしている。
また一般人との接触を防ぐため、移動はチャーター機で行うとともに、サーキットから車で移動できる距離にあるホテルで貸し切り宿泊をするという。

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ルノーのシート、一転ドライバー市場の焦点に

Renault 『RS20』 (C)Renault F1 Team
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ワークス体制からの離脱も噂され、一時は難破船扱いまでされていたルノー・チームのシートだが、ここに来て一転注目の的になっている。

通算7勝のダニエル・リカルドが加わった時にはチャンピオン争いへの復活も期待された同チーム、しかし注目の2019年シーズンはマクラーレンらプライベートチームの後塵をも拝し結局ランキング5位に留まる始末となった。
さらに親会社の経営不振からF1撤退説も冗談では済まなくなっていたもの。

しかしルノー社の新しいCEO(最高経営責任者)であるクロチルド・デルボ氏がワークス体制でのF1参戦継続を明言したことからすっかり勢いを盛り返した形になった。
リカルド離脱後のドライバー候補には、現在ベッテル(現フェラーリ)、ボタス(現メルセデス)、さらにはアロンソ(前マクラーレン)ら一級ドライバーが名前を連ねるようになっている。
これを受け同チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは「われわれには多くの魅力的な選択肢がある」と、胸を張っている。

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2020/06/01

ウィリアムズ副代表、「チーム株式売却は従業員のため」

Claire Williams & Frank Williams (C)Williams F1
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1975年から1シーズンも欠かさず参戦を続ける名門プライベーターのウィリアムズ・チームが、身売りも含めたチーム株式売却へのステップを発表したことは関係者に少なからず衝撃を与えることとなった。
しかしこれについて同チームの創始者であるフランク・ウィリアムズ氏の令嬢で現在チームの副代表を務めるクレア・ウィリアムズさんは次のように語っている。

「(父)フランクは今でも常に取締役会が下すすべての事項を把握、支持しています。
今回の決定ももちろん彼の承認があってのことということになります。
彼がこの時期にこうした重要な決定をしたのは、あくまでもチームが抱える多くの従業員のためなのです。
今シーズン参戦するだけの資金はすでに手当がついているので問題はありません。
すべては彼らの今後の雇用を護るためになされることなのです」

売却リストの中には、おそらくは取り返しが付かない歴代チャンピオン・マシンも含まれているとされる。

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イギリスGP、開催に向け『一歩前進』果たす

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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シルバーストーン・サーキットを舞台に行われるイギリスGPは、8月2日(日)と9日(日)に日程を変更して行うべく準備を進めているが、開催実現に向け『一歩前進』したことが明らかとなった。

これは、3月から禁止していた大規模スポーツイベントを英国政府のスポーツ省や関連する衛生団体等で構成された協議会が6月より無観客での開催を認めると表明したことによるもの。

イギリスGP開催実現に向け大きなステップといえるが、ただ同時に英国政府は海外からの入国者について2週間(14日間)の検疫義務を課していて、こちらの障害はまだ残っているためF1は引き続きボリス・ジョンソン首相に特別例外措置を求めている。

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ラッセル、ウォルフ氏の『若手ドライバー起用論』に期待

George Russell (C)Mercedes Motorsport
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ベッテルのフェラーリ離脱騒動は複数チームのドライバー・ラインナップにまで影響を及ぼしているが、メルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターが示唆した『若手ドライバー起用論』にその有力候補と目される現ウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセル(22歳:イギリス)が期待を寄せた。

これは、ハミルトンのチームメイトであるボタスが離脱した場合の後任について、ベッテル加入の可能性を聞かれた際にウォルフ氏が口にしたもので、同氏は「二人のチャンピオンを抱えるよりも、将来が期待できる若手ドライバーを組ませた方が良いと」いう持論を展開、その念頭にはラッセルの起用があると報じられた。

これについて当のラッセルは、「フェラーリがまだ未知数だったルクレールを抜擢したように、メルセデスも若手にチャンスを与えてくれることを望む」と、イギリスのスポーツ・チャンネル『スカイスポーツ』で期待を寄せた。
メルセデスのジュニア育成ドライバーでもあるラッセルは、そのメルセデスを駆った昨年のアブダビ合同テストでみごと総合トップに輝いて逸材ぶりをみせたこともある。

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