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2019年12月

2019/12/31

ペレス(レーシング・ポイント)、国際映像に不満吐露

Battle Scene (C)Redbull Racing
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レーシング・ポイントのセルジオ・ペレスがF1の国際映像に不満を示している。
それによれば現在の国際映像は無為に上位のマシンを追い続けているだけで、中団グループによる真のバトルを伝えることができていないと指摘したもの。

「今年のF1ではマシンの性能差がなく、タイヤの優劣もないのでそれは僅差の激しいバトルが繰り広げられているんだ。
それなのにテレビではそういうシーンを撮すことなく、気楽にチェッカーフラッグのシーンなんかを映している。
思うにこれはディレクターの怠慢だよ。
彼らが素晴らしいと言える仕事をしていないせいなんだ。
もしも中団グループの白熱のシーンをちゃんと伝えてくれたら、視聴者ももっとエキサイトできる筈なのに」

ペレスはさらに『チーム間に不平等な扱い』があるとも断じた。

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メルセデス首脳、現在のドライバー体制を礼賛

Mercedes AMG Duo (C)Mercedes Motorsports
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今シーズン、6期連続となるコンストラクターズ・タイトル獲得と共に、ドライバーズ・チャンピオンシップでも自チーム・ドライバーによる1-2位独占を果たしたメルセデスAMGチームでは、現在のドライバー・ラインナップがベストなものであると自讃した。

とりわけボタスについて、今シーズン、優勝回数ではハミルトンの11回に対し4回と大きく離されたものの、ポールポジション獲得回数では互角の5回と、スピードではエースに劣っていないところをみせ、首脳陣からの評価は決して低いものではなかったようだ。

エクゼクティブ・ディレクターを務めるトト・ウォルフ氏は、「F1では必ずしもドライバー個人の目標とチームとしての目標とが一致している訳ではない。
ボタスにも考えはあっただろうが、終盤はよくハミルトンをサポートしてチームに貢献したとわれわれは評価している。
メルセデスAMGチームの成功にボタスの働きは欠かせないものだったし、それだけ今の二人のドライバー体制は素晴らしいものだった、完全に満足しているよ」と、礼賛。

一部ではハミルトンが2020年を最後に移籍という話もあり、首脳陣は噂の沈静化に懸命ともみられそうだ。

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2019/12/30

ハミルトン(メルセデス)、あらためてラウダ氏追悼

L.Hamilton & N.Lauda (C)Mercedes Motorsports
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F1史上2位となる6度目のタイトル獲得を果たしたメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンが、あらためて今年5月に逝去したニキ・ラウダ/非常勤役員についてメディアにトリビュートを語った。

「ほんと、彼なしには今年のタイトル獲得はなかったと思うよ。
彼は非常勤役員という立場で、上層部のところに行っては運営について談判し、また現場に戻っては僕らに発破を掛けたんだ。
つまりチームが成功するための架け橋だったんだね。
彼はその偉大な経歴によりこのスポーツの難しさを知り抜いていたから、まさに適任だった。
僕が苦しんでいる時に、彼のアドバイスがどれだけ力になったことか。
だから彼を失ったあと、モチベーションを取り戻すのは極めてつらいことだったね」

3度のタイトル獲得に輝くラウダ氏だが、1976年ドイツGPでの大事故から復活したことから『不死鳥』と、讃えられた。

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ロバート・クビサ(ウィリアムズ)、「F1に戻れたことは喜び」

Robert Kubica (C)BMW Sauber F1
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残念ながら満足な戦績だったとは言えないまでも、自身のキャリアに再びF1ドライバーという肩書きを加えたロバート・クビサ(34歳:ポーランド)は、「十分満足している」と前向きに捉えているところを示した。

2006年シーズン途中、まだ21歳の時当時のBMWザウバー・チームに抜擢されてF1デビュー。
わずか3戦目には3位表彰台を獲得するなど非凡なところをみせ、翌年には全17戦中11戦で入賞、さらに翌年には念願の初優勝を果たした。
しかし2010年のオフにトレーニングとして参加したラリーで大クラッシュ、ドライバー声明に響く大怪我を負い、誰もがキャリアの終焉を覚悟するほどだった。

「誰もが不可能と思ったF1にまた戻れただけで僕は上出来さ。
仮にこれでキャリアを終えることになったとしても十分満足しているよ」とクビサ。

今季限りでウィリアムズからの離脱は決まったものの、そのテスト能力の高さにより複数のチーム(ハース、レーシング・ポイント?)から開発ドライバーとして打診があるとも伝えられている。

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2019/12/29

ミハエル・シューマッハ夫人がファンに『感謝の言葉』

Corinna & Michael Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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ミハエル・シューマッハの夫人であるコリーナさんが、12月29日を前にファンに『感謝の言葉』を明らかにした。
12月29日は2013年にミハエル・シューマッハ氏がフランスでスキー事故に遭ってから6年目の冬の日となる。

シューマッハ家はその後の容態についてプライバシーに関わることとして多くを語っていないが、熱心なファンからの声が絶えないこともあり、こうしたメッセージを発したもの。
コリーナさんは「多くの人々のサポートが家族の力になっている」と、感謝の気持ちを明らかにした。

なおシューマッハ夫妻の子息であるミック・シューマッハ(20歳:ドイツ)は父の後を継ぐべくF1ドライバーを目指し、現在は傘下のF2に参戦中(2019年はシリーズ12位)だ。

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サインツ(マクラーレン)、「複数年契約が戦力安定に寄与」

Carlos Sainz (C)McLaren Group
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2018年シーズン末、トロ・ロッソから移籍したルノー・チームをわずか1年で離脱、無念の涙を飲んだカルロス・サインツ(25歳:スペイン)は、現在のマクラーレン・チームでの状況と比較し、次のように英誌に語っている。

「ドライバーがいい仕事をするには契約の安定がとても重要になってくる。
残念なことに昨年ルノーで離脱が決まった後、チームではなんとも妙な居心地だったんだ。
その点、今年は複数年の契約が決まっていたのでシーズンが終わるまで仕事に集中することができたよ。
マクラーレンでは来年も引き続き走ることが決まっているから、余計な雑念にとらわれることなんかなかったんだ。
ドライバーにとって安定性というものがどれだけ重要なことか」

昨年53ポイントでランキング10位だったサインツは、複数年契約の今年96ポイントのランキング6位に躍進している。

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2019/12/28

フェラーリ2020年新型車のデザイン画が報じられる

Ferrari 『P671』 (C)Gazzetta dello Sport
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まだ未発表である筈の2020年新型車のデザイン画がイタリア誌によって報じられ、話題を呼んでいる。

暴露されたのはフェラーリ・チームの2020年新型車で、これを報じたイタリアの専門誌『ガゼッタ・デロ・スポルト』によれば、開発コード『P671』とされている。
このデザインが本物であるかどうかは正式発表を待たなければならないが、見たところではフロントウィングの形状などに新機軸がみられるようだ。

フェラーリ・チームの2020年新型車は来たる来年2月21日(金)に行われる予定となっている。

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メルセデスT/D、「来季警戒すべきはレッドブル・ホンダ」

James Allison (C)Ferrari S.p.A
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2014年のレギュレーション改訂から6年連続でタイトル獲得を続けるメルセデスAMGチームだが、来シーズンのライバルにはレッドブル・ホンダが名乗りを挙げそうだ。

そう語るのは同チームでテクニカル・ディレクターを務めるジェームス・アリソン氏。
「来シーズン、われわれはこれまでのようにフェラーリだけを警戒していればいい訳ではない。
急速に戦闘力を増しているレッドブル・ホンダは、来シーズンさらに強力なコンテンダーになることだろう。
彼らを打ち負かすためには、開幕戦(オーストラリアGP)がスタートするまでにわれわれのマシンをもっと速くしておくことが不可欠なんだ。
つまりこのオフシーズンの開発が来季の結果を左右するものになる」

かつてフェラーリで働いたこともあるアリソン氏の分析だけに注視する必要がありそうだ。

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2019/12/27

マクラーレン、ハイパーGTカーで時速403キロ記録

Mclaren Speedtail (C)McLaren Group
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イギリスに本拠を置くマクラーレン・グループの一員『マクラーレン・オートモーティブ』は、同社が誇るハイパーGTカー『マクラーレン・スピードテール』が時速403キロという高速を記録したことを明らかにした。

走行テストはアメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターで行われ、スペースシャトルの着陸滑走路を舞台にチーフ・テストドライバーであるケニー・ブラック氏の手により行われたという。
ケニー・ブラック氏はスウェーデン出身で元IRL(インディ・レーシング・リーグ)などで活躍、F1ベネトン・チームのテストドライバーを務めたこともある。

マクラーレン・スピードテールはシリーズ最高峰のハイブリッド・スーパーカーでセンターに運転席がある3人乗りが特徴。
価格は日本円で約2億5千万円、限定の106台はすべて完売と伝えられている。

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ハミルトン、『過去10年で最も稼いだアスリート』10位に

Image
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2019年のF1チャンピオンで、過去通算6度目の年間王者に輝いたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、『過去10年で最も稼いだアスリート』10位になったことがわかった。
これはアメリカの経済誌大手の『フォーブス』が発表したもの。

それによれば対象は現役のアスリートで、過去10年の給与、賞金や契約金、スポンサー収入などすべての収入を集計したもの。
現代のモーターレーシング界で最も成功したドライバーの一人であるハミルトンだったが、それでも全スポーツ界の中では10位。
まだまだ世界は広いことを知らされたようだ。

ちなみに1位になったのはボクシングのフロイド・メイウェザー選手で9億1,500万ドル(約1,006億円)。
2位はサッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手の8億ドル(約880億円)で、10位のハミルトンは4億ドル(約440億円)となっている。

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ヒュルケンバーグ、「ルノーは依然として挑戦者」

Nico Hulkenberg (C)Renault Sport F1
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2018年には3強チーム(メルセデス、フェラーリ、レッドブル)に次ぐランキング4位に上がったものの、今シーズンは自身のカスタマー・チームであるマクラーレンにも後れを取りランキング5位に沈んだルノー・チームでは、首脳陣による自身への好評価とは裏腹な見解も示されている。

そう語るのは、このチームに3年間在籍しながらも今季限りでの放出が決まったニコ・ヒュルケンバーグ(32歳:ドイツ)だ。
「今年はルノーにとって前進した年でもなければそう後退したという年でもなかったね。
来年はもちろんさらなるステップアップを狙っているんだろうけれど、2021年への準備を考えるとその按配には苦労することになるのではないか。
どこのチームも同じ条件とはいえ、新しいレギュレーションに合わせてスタートするのはルノーにとってもまた挑戦者として大きなチャレンジになる筈さ」

ヒュルケンバーグがルノーに在籍した3年間、ついに悲願の表彰台に届くことはなかった。

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2019/12/26

「不振はドライバーの責任じゃない」とハースF1代表

Romain Grosjean (C)Haas F1 Team
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今シーズン、2016年のF1初参戦以来最悪となるランキング9位に沈んだハースF1チームだが、同チームで指揮を執るギュンター・シュタイナー代表は「不振はドライバーの責任じゃない」と、グロージャン&マグヌッセンのドライバー・コンビを擁護した。

「見てのように、今年ウチのクルマは予選ではスピードを見せるもののレースになるとその戦闘力を発揮できず、不本意な結果を繰り返してきた。
不振をドライバーのせいにするのは簡単なことだが、実態はそうじゃない。
ドライバーは頑張ってくれたが、『VF-19』特有のセットアップの問題はシーズンが終わるまで修正不可能だったんだ。
同士討ちする場面があったのは残念だが、二人の仕事を否定することは適当じゃない」

同士討ちだけでなく、クラッシュするシーンも多かったグロージャンには放出との見方が多かったが結局チームは来季も同じ体制で戦うことを決めている。

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ルクレール(フェラーリ)、契約更新で年棒10億円

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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F1でわずか2年目のシーズンを終えたばかりのシャルル・ルクレール(22歳:モナコ)だが、フェラーリ・チームとの新たな契約で年棒は10億円の大台に乗ったと伝えられている。

これはイタリアの専門紙である『コリエレ・デラ・セラ』紙が報じたもので、それによれば今回の長期契約更新でルクレールの年棒は今年の推定300万ユーロ(約3億6千万円)から一気に3倍増となる900万ユーロ(約10億8千9百万円)に達したとされている。
FDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)出身のルクレールはGP3やF2でタイトルを獲得したとはいえF1ではまだザウバーで1年、フェラーリでも1年戦っただけ。

エースであるセバスチャン・ベッテルのほうは年棒3千5百ユーロ(約42億3千万円)とも言われていることから両者の差はまだ大きいものの、その金額の伸びからはルクレールへの期待の大きさが感じられそうだ。

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ルイス・ハミルトンも女性ドライバーのF1進出に期待

Lewis & Anthony Hamilton (C)McLaren Group
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先にフェラーリのマッティア・ビノット代表がFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)への女性起用について言及したが、F1王者であるメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトン(34歳:イギリス)も同様に女性のF1進出に期待を掛けた。

「僕がF1にデビューした当時、黒人系であることで好奇の目にさらされた。
でも今やここにはアジア等の有色ドライバーだって普通にいるし、そんなことで差別されることはない。
それなら同じように女性のドライバーがいたって別におかしいことじゃないだろう。
もうそんなことで驚く時代じゃないだろう。
あらゆる多様性を、このモーターレーシング最高の舞台で見られるというのは素晴らしいことだよ」

父親がグレナダ(カリブ海)出身でアフリカ系の血を引くハミルトンが打ち破ってきたのは勝利等の記録ばかりではないようだ。

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2019/12/25

ウィリアムズ・チーム、姉妹会社に株式売却

Williams Mercedes FW42 (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームが株式の過半数を『WAE』(ウィリアムズ・アドバイス・エンジニアリング)に売却することがわかった。

『WAE』はウィリアムズF1チームを含むウィリアムズ・グループの一員で2011年に設立された姉妹会社。
社名の通りエンジニアリング部門の事業を展開、300人以上を数える。

同社のクレイグ・ウィルソン/マネージング・ディレクターは今回の変更で両者はこれまで以上に密接な事業展開が可能となり、能力と技術の新しい分野にさらに投資できるようになる」と、自讃しているが、戦績不振に伴うF1チームの窮状も窺えるようだ。

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ウィリアムズ・チーム首脳、ラッセルを高評価

George Russell (C)Pirelli Motorsport
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今シーズン走った20日のF1ドライバーの中で、唯一ノーポイントに終わったのがウィリアムズ・チームの新人ジョージ・ラッセル(21歳:イギリス)だった。
しかし同チームのクレア・ウィリアムズ副代表はラッセルのパフォーマンスを高く評価している。

「デビュー・シーズンだったラッセルの新人らしからぬ高いパフォーマンスには満足しています。
残念ながらマシンに戦闘力がなく結果的に入賞こそなかったものの、予選ではすべて指標となるクビサを凌駕してみせました。
彼がどのくらい凄かったのか、チームの外からはなかなかわかりにくいと思いますが、私たちにはよくわかります。
彼に、もし望むような戦闘力あるマシンを手にしていれば彼への評価は檄時に違ったものになったことでしょう」

チーム代表の投票による『F1ベスト・ドライバー』では、今年『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』を受賞したノリス(マクラーレン)よりも上位の評価をラッセルは受けている。

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ガスリー、レッドブル降格原因にクラッシュか

Pierre Gasly (C)Scuderia Toro Rosso
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2019年、前年のトロ・ロッソからレッドブル・レーシングへの抜擢を受けたもののシーズン半ばに突然降格となったピエール・ガスリー(23歳:フランス)は、いまだにその処遇に納得していない模様だ。
事実、降格後ガスリーはブラジルGPでみごと2位表彰台を獲得する活躍をみせた。
本人は時間さえあれば結果を出す自信はあったにも関わらず、その前に降格になったと恨み言。

ただチーム関係者によれば、ガスリーにマイナス評価がついた一因として、シーズン前テストで繰り返したクラッシュが挙げられるという見方を示した。
これによりエースのフェルスタッペンを含め、チーム全体の開発プログラムに支障を生じさせたというものだ。

人事を指示したとされるヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーは降格理由について言及していない。

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2019/12/24

ルクレールの契約延長でベッテルにプレッシャー

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームがシャルル・ルクレールとの契約を長期延長したことで、エースである筈のセバスチャン・ベッテルに逆にプレッシャーが掛かっているようだ。

フェラーリとベッテルとの現在の契約は2020年末までとあと1年を残すのみだが、いまのところこちらに延長に関する動きはみられない。
これにはフェラーリ上層部がベッテルの力量について疑問を持つ向きがあり、新しいシーズンそれも序盤で見極めたいとしているからと伝えられている。
そのタイムリミットは5月中という報道もある。

そんなベッテルにはメルセデス、あるいはレッドブル移籍という噂もあるがあまり現実的ではなく、むしろマクラーレンなど中堅チームが関心を示しているとのことだ。
いずれにせよ来シーズン序盤のベッテルのモチベーションに事態は掛かっているようだ。

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レッドブル・ホンダ躍進の陰に『エクソンモービル』あり

Exxon Mobil (C)RedBull Racing
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2007年シーズンから続いたルノーとのパートナーシップを打ち切り、新たにホンダ・パワーとの提携を選択したレッドブル・レーシングは、その初年度で3回の勝利、9回の表彰台、そして2回のポールポジションという前評判以上の戦績を収めて終えた。

これについてレッドブル・レーシングで長くチーフ・エンジニアを務めるポール・モナハン氏は、燃料・オイル部門でのパートナー先である『エクソンモービル』の貢献があったことを明かした。

それによればルノー・スポールでは『BPカストロール』と契約していたことからこれまではレッドブルは独自の燃料開発ができなかったが、今年パワーユニット供給元がホンダになったことにより、『ペトロナス』のメルセデス、『シエル』のフェラーリらと同様、レッドブル・ホンダ専用の燃料が開発段階から進捗したとのことだ。

モナハン氏は「レッドブルとホンダ、そしてエクソンモービル3者のコラボレーションがあってこその成功した2019年シーズンだった。
良好な関係からは多くのメリットが引き出せる」と、その効能を披露した。

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フェラーリ、ルクレールと2024年まで長期契約延長

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A 拡大します フェラーリ・チームは、同チームのレースドライバーであるシャルル・ルクレール(22歳:モナコ)と2024年末まで契約延長したことを明らかにした。
チームメイトであるベッテルが2020年末までとなっているのでルーキーとして異例の扱い、またこれは現状、F1でもっとも長期の契約ということになる。

 

元々FDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)の一員だったルクレールは2018年に系列のザウバー・チームからF1デビュー、最高位は6位だったものの翌2019年フェラーリ・チームに抜擢、開幕2戦目で初ポールポジションを獲得&3位表彰台に上がるなど大化けし、この年通算7回のポール、2回の優勝、10回の表彰台を獲得してみせた。
中でも跳ね馬チームの象徴であるイタリアGPでの優勝はルクレール=フェラーリという図式を強烈にアピールすることとなった。

 

今後はチームメイトであるベッテルの契約延長と、これに伴い噂になっているルイス・ハミルトン(現メルセデス)の去就等に注目が集まる。

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2019/12/23

フェラーリ会長、「必要な『チーム内衝突』もある」

Ferrari Duo (C)Pirelli Motorsport
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シーズン前には打倒・王者メルセデスに据えられたフェラーリ・チームだったが、結果は期待外れ、とりわけベッテル&ルクレールによる『チーム内衝突』まで起こり、ファンの耳目を集める結果となった。
しかしこのチーム内バトルについてフェラーリ総帥として率いるルイス・カミレッリ/CEOは、次のように肯定的に捉えているところをみせた。

「メディアにはいろいろと書き立てられたが、実際の彼らは外から見るよりもうまくやっていたよ。
お互いジョークを言い合って、仲が良いものさ。
そもそも同じマシンでチャンピオンシップを戦うという特性から、チームでドライバーどうしのコース上バトルというのは避けられないものなんだ。
さらにF1経験わずかなチームメイト(ルクレール)の急成長により、チャンピオン(ベッテル)が精神的に追い込まれたという事情もあり、それが彼のドライビングに影響したことは否めない。
しかしそんな『衝突』もタイトル争いするチームにとっては必要なものなんだ」

来季も同じドライバー・ラインナップ継続の同チームだが、2021年については5月を目途に決定するとしている。
その有力候補の一人にハミルトン(メルセデス)の名前も挙げられているようだ。

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メルセデス首脳、「2021年の規則変更で優位は振り出しに」

Mercedes AMG Team (C)Mercedes Motorsports
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F1は2021年にここ数年になかった大幅なレギュレーション変更を予定通りしているが、これにより最も大きな影響を受けることになるのは現在の王者メルセデスAMGチームということになるかも知れない。
そう示唆するのは同陣営でエクゼクティブ・ディレクターを務めるトト・ウォルフ氏(47歳:オーストリア)で、次のように警戒心を明らかにした。

「2014年以降、これまでも空力など小さな変更はあったがそれは大勢を崩すようなものではなかった。
しかし2021年はこれまでよりはるかに大掛かりな変更になるものと理解している。
これによって最も影響を受けるのはわれわれになるのは必至だ。
なぜならこれまでわれわれが築いてきた『技術的優位』をすべて意味のないものにしてしまうことすら考えられるからだ。
これまでの優位は振り出しに戻ると考えなければならないよ」

同氏は「2021年はメルセデスにとってこれまでにない試練になる」と、引き締めた。

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チェイス・キャリー/CEO、「F1とフォーミュラEは共存」を語る

Formula E (C)Formula E
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年々隆盛さを増す勢いの電気自動車のレース『フォーミュラE』だが、F1のチェイス・キャリー/CEOは将来的にこれがF1を脅かす存在になることはないとの見解をアメリカのニュース専門放送局『CNN』で示した。

これについて同氏は、「F1とフォーミュラEはまったく性質の違うレース。
マシンも根本的に異なるものだし、走るコースも別物だし参加するドライバーのレベルも違う。
なにしろF1は世界最高のテクノロジーと最高の技量を持ったドライバーがリスクを負って真剣勝負を繰り広げているスポーツで、またF1はただ日曜日に2時間のレースが行われるだけでなく、週末の3日間に渡って中身の詰まった濃いスケジュールを提供するまさに一大イベントなんだ。
だからF1がフォーミュラEに飲み込まれることなどあり得ない」と、強調した。

FIA(国際自動車連盟)も世界選手権の一つとしてその拡大に力を入れるフォーミュラEは、現在世界の5大陸で全14大会まで拡大が進んでいる。
また自動車メーカーも多くが参入してその勢いを増す一方となっていて、やがてモーターレーシング・リーダーの座をF1から奪い取るのではないかと危惧する向きもある。

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2019/12/22

新規開催狙うマイアミGP、最終結論間近か

Miami GP Image (C)Hard Rock Stadium
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2021年、アメリカ第2のグランプリ開催を窺うマイアミGPだが、その最終結論が間近になっているとのニュースが流れている。

これまでアメリカではワトキンスグレンやラスベガス、さらにロングビーチ、インディアナポリスなど幾多の開催地が繰り返されてきたが、現在はオースティンの1か所のみ。
世界一の自動車大国とあってリバティ・メディアも複数開催を望んでいるとされる。
しかし近年お決まりの反対運動はマイアミでも例外ではなくこれまで結論に時間が掛かっているもの。

伝えられるところによれば、当初の市街地特設コース案からアメリカン・フットボールの人気チーム『NFLマイアミ・ドルフィンズ』の本拠地として知られる『ハードロック・スタジアム』に場所を変更する新しい案で結着がつきそうとのこと。
詳細は明らかでないが、早ければ来年1月にもゴーサインが期待されている。

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ファン投票による『2019年ベストレース』はドイツGP

Race Scene (C)Mercedes Motorsports
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『2019年ベストレース』はドイツGPに決まった。
これは世界のF1ファン約1万3千人が投票により選んだもの。

今年のドイツGPはスタート前から雨が降り路面はウェットコンディション、今シーズン初のウェット宣言がされる中でレースはセーフティカーがフォーメーションラップを3周するという異例の形で始められた。
その後コンディションは目まぐるしく変化し、セーフティカー導入が4回、バーチャル・セーフティカーが2回、そして5台のリタイヤ車を出すなど今季一番の波乱のレースが展開された。
レースは常勝軍団だったメルセデスAMG勢が討ち死に、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがオーストリアGPに続く今季2勝目を記録する結果となった。
ただ2020年のカレンダーにドイツGPはない。

ちなみに2番目は同じくフェルスタッペンが今季3勝目を記録したブラジルGP、3番目はボタス(メルセデス)が優勝した開幕戦オーストラリアGPと久々にフェラーリ(ルクレール)が勝ったイタリアGPが同ポイントで並んだ。

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フェルスタッペン、「メルセデスに乗れば自分もチャンピオンに」

Podium Scene (C)Redbull Racing
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今シーズン、レッドブル・ホンダのマシンを駆りしばしば王者メルセデスの一角を崩したマックス・フェルスタッペンは、「同じマシンならハミルトンにも勝てる」と豪語、話題を呼んでいる。
これはフェルスタッペン自身が地元オランダのテレビ局『ジッゴスポーツ』で語ったもの。

「ハミルトンは確かに偉大な、そしておそらく史上最高のドライバーの一人だと認めるよ。
でも彼だって今のクルマがなければチャンピオンにはなれない。
これは別に彼を貶めている訳じゃなくて、F1というのはそれだけマシンやチームが占める部分が大きいということさ。
メルセデスのマシンに乗れば、おそらく今の6割以上のドライバーがチャンピオンになれるのではないか。
もちろん、僕だってその一人だ」と、胸を張った。

ただメルセデスに乗ってもチャンピオンになれないとした残り4割の名前については笑顔で言及を避けた。

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2019/12/21

日本GPの決勝日観客数は前年より9.8%増

2019 Scene (C)Ferrari S.p.A
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F1が発表したところによると、2019年の日本GP(鈴鹿サーキット)決勝レース日の観客数は計8万9千人で、これは前年と比べ9.8%の増加になったとのことだ。

今年の日本GPは折りから日本列島に襲来した台風19号の影響で土曜日のタイムスケジュールが取り消しとなり、公式予選&決勝レースが日曜日一日に行われるという変則なものとなった。
ちなみに日本GPでの史上最多の観客数は2006年の16万1千人となっている。

なおF1全体の日曜日では全21戦の合計で177万5千人、前年より約4%の増加ということだ。
その中で最も多かったのはイギリスGPで14万1千人とされていてる。

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「ラウダの死去は深刻な状況だった」と、ウォルフ氏(メルセデス)

Niki Lauda (C)Mercedes Motorsport
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メルセデス・モータースポーツのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは2019年シーズンを振り返り、ニキ・ラウダ/非常勤役員の死去がチームに深刻的な状況をもたらせたと述懐した。
故ラウダ氏は今年の5月20日、闘病生活の末、70歳で亡くなったが、それは奇しくもF1で最も重要なグランプリとされるモナコGPが開催される週だった。

「われわれの誰もが不死鳥ラウダの再度の復活を信じていたよ。
彼の存在はチームにとってまさに心の拠り所だった。
だから彼の死去のニュースはチームにとても深刻な打撃を与えたんだ。
間違いなくあれが2019年を最も困難なシーズンだったと記憶される理由だ。
そんな時に迎えたモナコGPはとりわけ難しいものだった。
レースではわれわれメルセデスAMGチームはもちろん、多くのチーム、ドライバーが彼にトリビュート、敬意を表していただろう。
すべての人の暖かい心持ちに心から感謝しているよ」

ウォルフ氏にはかつてニキ・ラウダ氏の従姉妹と結婚していたという特別な関係もあるようだ。
その関係からウィリアムズ・チームでのF1キャリアがスタートしたとも言われている。

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アルファロメオ、2020年でF1撤退の噂を否定

Alfaromeo Racing (C)Alfaromeo Racing
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2019年、現在のアルファロメオ・レーシングに名称変更して臨んだもののランキング8位に留まり、早くも2020年末を最後にはF1からの撤退が噂になる旧ザウバー・チームだが、当然のことチームはこれを打ち消している。

否定したのは同チームのフレデリック・バッサー代表で、次のように主張した。
「アルファロメオとは2021年末まで有効な契約がある。
だから来年で撤退するなどあり得ないこと。
ただみんな笑顔ではいるものの、今シーズンの結果にはチームの誰もが内心では納得していないことだろう。
われわれの能力はもちろんこんなものではない筈で、来季は必ず巻き返す」

アルファロメオはフィアット/クライスラー・グループの一員であるイタリアの自動車メーカーだが、経営状況が思わしくないという話も噂に火を付けているようだ。

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2019/12/20

トト・ウォルフ氏のF1代表職就任には反対のフェラーリ

Toto Wolff (C)Mercedes Motorsports
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一部で話題に挙がっているトト・ウォルフ氏(メルセデス)のF1責任者への就任の噂について、フェラーリのルイス・カミレッリ/CEOは明確に反対の姿勢をみせた。
ウォルフ氏には2021年、ハミルトン(メルセデス)と共にフェラーリに移籍という話がある一方で、現在のチェイス・キャリー/CEO勇退後のF1/CEO(最高経営責任者)に就任という話も持ち上がっているもの。

これについてカミレッリ氏(フェラーリ)は、「もしもうちのマッティア・ビノット代表がF1のCEOに就くとしたら、多くのチームから不満の声が挙がることだろう。
なぜならそれまで特定のチームで仕事をしていたという立場から、不公平と判断されるからだ。
ウォルフ氏の場合もまったく同様で、彼が公平であるべきF1代表の座に就くというのはふさわしいことではない」と、明言した。

もっとも現在FIA(国際自動車連盟)の会長は元フェラーリ監督だったジャン・トッド氏が務めているが、そちらは構わないようだ。

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フェラーリ、艶消しカラーリングの効用を強調

2019 Scene (C)Ferrari S.p.A
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先に2020年新型車の発表スケジュールを明らかにしたフェラーリ・チームだが、そのカラーリングが2019年マシンと同様艶消し(マット)なものになることがわかった。
同チームのマッティア・ビノット代表はその理由を「純粋に勝利のため」として戦術上の方策であることを強調している。

それによれば艶消し塗装にした場合、通常のもの(グロス塗装)よりクリア塗料が省けるなどの理由から全体で1台あたり約2キロもの重量が軽減できるとのこと。
さらにスポンサー・ロゴも塗装の上から貼るステッカータイプのものでなく、それ自体も塗装として表面の抵抗を無くすという。
同代表は、これらの効果を看過できないレベルのものとして強調した。
なお同様の手法はレッドブル・レーシングやルノーなどでもトライされている。

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レッドブル・ホンダ、今年は2週間前倒しで開発が進捗

Redbull Honda (C)RedBull Racing
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2019年シーズンは、ルノーからホンダへと搭載するパワーユニットの変更もあり、遅れ気味だった新型車のスタートだったが、2020年に向けてはかなり早い進捗状況のようだ。
これはレッドブルのヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーがレッドブル自身のテレビで明かしたもので、それによればここまで予定より約2週間は早いペースで進んでいるとのこと。

「2019年は必ずしも順調とは言えない新型車の開発だったが、今年はわれわれのマシンだけでなく、ホンダのエンジンも至極順調に用意が進んでいる。
そう、去年よりも2週間は早いペースだね。
おかげで最高の気分で新年が迎えられるというものだ」と、ご満悦。

またドライバーについても言及、「フェルスタッペンのほうも準備は万全だ。
2019年は3勝に留まったが、来年さらに多くの勝利を得るのは必須なこと。
彼自身、本気でタイトル争いすることを考えている筈。
それができなければ、チームを去ってしまうかも知れないからね」と、付け加えた。

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2019/12/19

トロ・ロッソ(アルファタウリ)、2月14日に2020年新型車発表

2019 Image (C)Scuderia Toro Rosso
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トロ・ロッソ(来季アルファタウリ)は、2020年の新型車発表を来たる来年の2月14日(金)に行う予定であることを明らかにした。
場所はレッドブル・グループの本拠オーストリアのザルツブルグにある『レッドブル格納庫7』、グループによるアルファタウリお披露目イベントの一環になるとのことだ。

同チームは来シーズンも引き続きホンダ製パワーユニットを搭載、ドライバーもクビアト&ガスリーの二人が継続される予定になっている。

2020年の新型車発表スケジュールを明らかにしたのはフェラーリ・チームに続く2チーム目で、日程もこれ(2月11日)に次ぐものになる。

【2020年新型車発表予定】

日時 チーム 発表場所(予想)
2月11日(火) フェラーリ フィオラノ
2月14日(金) アルファタウリ ザルツブルグ

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ルノー・チーム、「2020年より2021年の開発に主眼」

Renault R.S.19 (C)Renault Sport F1
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2019年シーズンも終わり、各チーム共に来シーズンに向けての開発に力を注いでいる時期だが、今季ランキング5位になったルノー・チームでは「2020年より2021年の開発が重要」としている。

同チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは、「現在のF1ではメルセデス、フェラーリ、そしてレッドブルの3強チームが抜けていて勝利を独占している。
その他のチームはわれわれも含めてこれを追撃する形だ。
その中で今年、まず抜け出してランキング4位にアップしたのはマクラーレンで、彼らはわれわれより1年早くチームの再編を成し遂げてみせた。
次はわれわれが改革を果たすべきで、そのチャンスは来年よりむしろ2021年にあると考えている。
なぜならすでに決定的な差がついた現在のルールでの戦いに挑むより、皆が同じスタートとなる新しいルールの2021年のほうが有利だからだ。
限られた予算とリソースは効果的に使われなければならない」とした。

ルノーはワークス体制の中では最も低予算とされており、こうした方針には同チームにマネージング・ディレクターとして携わるアラン・プロスト氏も同意しているという。

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ジャン・トッドFIA会長、F1のレース数拡大に慎重姿勢

Michael Schumacher & Jean Todt (C)Ferrari S.p.A
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このところ毎年のようにレース数を拡大し続けるF1は、来年いよいよ史上最多の全22戦を予定しているが、こうした傾向にFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッドFIA会長が警鐘を鳴らしている。

「私は長期的にはF1レース数が拡大していくのは止むを得ないことだろうと思っている。
とりわけ巨大自動車市場であるアメリカや中国では複数のグランプリになるのは当然なことだろう。
だから将来的には最大25レースという案には私も同意しない訳ではない。
しかしいろいろ問題もあってそれを軋轢なく実現させるには時間が掛かる。
今はまずこの年間22レースというのをトラブルなく成功させるのが先決問題」と、慎重姿勢。

トッド氏がフェラーリ・チーム監督だった黄金時代、F1はほぼ年間17戦程度だった。

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2019/12/18

フェラーリはパスカル・ウェーレインが開発ドライバー継続

Pascal Wehrlein (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームは、2020年の開発ドライバーにパスカル・ウェーレイン(25歳:ドイツ)が当たることを明らかにした。
これは同チームのマッティア・ビノット代表が語ったもので、ウェーレインは2019年シーズンに続き連続の同ポジション継続ということになる。

ウェーレインは2016年にはマノーでF1メルセデス・エンジンを、また翌2017年にはザウバーでフェラーリ・エンジンで走るなど経験も豊富(最高位は8位)。
これまでメルセデス色が強く、F1ではテストドライバー、さらにDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)では2015年王者に輝いた経験もある。

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ウィリアムズ、ダン・ティクトゥムを開発ドライバーに

Daniel Ticktum (C)Honda Racing
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ウィリアムズ・チームはイギリスの若手ドライバー、ダニエル(ダン)・ティクトゥム(20歳)と2020年の開発ドライバーとして契約したことを正式発表した。

ティクトゥムは2017年と2018年にマカオGPで連続制覇したことで知られる。
今シーズンはレッドブルの若手育成プログラムのもと、日本のスーパー・フォーミュラに参戦したが、パフォーマンス不足としてシートを失っていた。

来季はF1傘下のF2シリーズにDAMSから参戦する傍ら、シミュレーターを通して開発ドライバーとしての仕事をすることになる。
またできる限りF1ではテストやグランプリの現場にもチームと帯同するとしている。

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フェラーリ代表、「F1に足りないのは女性ドライバー」

Susie Wolff (C)Williams F1
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フェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表は、英『ロイター』の取材に応え、若手ドライバーの育成について次のように言及した。

「F1チームの責任として、常に新しい若手ドライバーの発掘、育成がある。
われわれもFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)を通じて幾多の有能なドライバーを育ててきた実績がある。
今のシャルル・ルクレールもその一人。
私はFDAドライバーの選抜に関与することはないが、毎年新しい有能なドライバーが複数加入してプログラムを継続させている。
いまシューマッハやアレジなど2世ドライバーの名前も聞かれているようだね。
しかし一つだけ今のF1に足りないのは、そう女性ドライバーの存在だ。
F1がモータースポーツのトップとして認められるには、女性ドライバーは欠かせないと個人的には思っているよ」

近年ではスージー・ウォルフさんがウィリアムズ・チームで開発ドライバーを務めたが、レース出走には至らなかった。

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2019/12/17

チーム代表選出の2019年ベスト・ドライバーにハミルトン

Lewis Hamilton (C)AUTOSPORT
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各F1チーム代表が無記名投票で選んだ『2019年F1ベスト・ドライバー』に、今季通算6度目のタイトル獲得を果たしたメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンが選出された。

投票はF1ポイント・ランキングと同様、1位から25-18-15-12-10-8-6-4-2-1のポイントをそれぞれ順に付与。
その結果、トップ10は次のようになった。
新人ではFIA(国際自動車連盟)の『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』に選出されたノリスがアルボン、ラッセルらに後れを取っている。

1. ハミルトン(メルセデス) 169P
2. フェルスタッペン(レッドブル) 146P
3. ルクレール(フェラーリ) 124P
4. ボタス(メルセデス) 68P
5. ベッテル(フェラーリ) 58P
6. アルボン(レッドブル) 57P
7. サインツ(マクラーレン) 55P
8. リカルド(ルノー) 49P
9. ラッセル(ウィリアムズ) 41P
10. ノリス(マクラーレン) 38P

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「ハミルトンのフェラーリ移籍はウォルフ氏と」と、ジョーダン氏

Eddie Jordan (C)Ex.Jordan Grand Prix
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度々噂に挙がるルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のフェラーリ移籍話について、元自身でF1チームを率いた経験を持つエディ・ジョーダン氏がイギリスの番組『トップギア』で言及した。

それによればハミルトンが2020年末に現在のメルセデスAMGチームとの契約が終了した後、フェラーリ・チームへの移籍を考えているのは確実なこととしている。
その上で、ハミルトンは自身の庇護者としてトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターを信頼していることからウォルフ氏共々フェラーリに移るとも予測した。
その裏にはメルセデスの将来のモーターレーシング計画について、F1が不透明になっていることが関係しているとの見方を明かした。

伝えられるところでは同氏のメルセデスとの契約も2020年末で終了するとのことだ。
実現すれば、近年例を見ない大型の移籍騒動になりそうだ。

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アストンマーティン、『投資家』と交渉中認める

Aston Martin/Redbull (C)RedBull Racing
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イギリスの高級スポーツカー・ブランドであるアストンマーティンが、資金調達計画の一環として現在ある『投資家』と交渉中であることを認めて注目されている。
同社が出した声明では「最近のメディアによる憶測に配慮したもの」としているが、交渉相手がカナダの大富豪であるローレンス・ストロール氏であるのは間違いないようだ。

ストロール氏はレーシング・ポイント・チームで走るランス・ストロールの父親で、子息のためにアストンマーティンに出資、計画が実現すればチーム名もアストンマーティンに変更する意向と噂されているもの。

なおアストンマーティンは現在レッドブル・レーシングのタイトル・スポンサーを務めていて、ローレンス氏の計画が実現すればこちらへの影響も避けられない様相だ。

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2019/12/16

2月に行われるフェラーリの18インチ径テストに警戒感も

Pirelli 18inch Tyre (C)Pirelli Motorsport
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F1タイヤは2021年シーズンより現在の13インチ径から18インチ径へとサイズアップすることが決まっていて、すでにメルセデスやルノーなどが開発テストを実施しているが、これまでテストを行っていなかったフェラーリ・チームはこれを来年2月に予定していることを明らかにした。

テストは実施したチームが有利になることのないよう、型遅れのマシンをベースにした専用車で、データ収集もタイヤ、ホイール等に関連した以外のものは禁じられるなど元々制約が多いものになっている。
しかしフェラーリが2020年の新型車開発時にテスト時期を合わせたことで他チームからは警戒感が強まっていたとのこと。
これについてフェラーリは、テストは2020年型車のものとはまったく別のプログラムで、新型車開発に有利になるようなことはないと明言している。

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フェルスタッペン(レッドブル)のほうからも「フェラーリは願い下げ」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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フェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンについて、「ウチのドライバー・リスト外」と移籍の可能性を否定したが、これに呼応するようにフェルスタッペンのほうからも「ルクレールのチームメイトになることはない」との見方を返し、注目を集めている。

ビノット代表の発言は、以前フェルスタッペンが同チームの燃料疑惑について言及したことを理由にしたものだが、2020年の戦績次第ではメルセデスかフェラーリの上位チーム移籍を匂わせていたフェルスタッペンにとって両者の関係がこじれた場合、移籍の可能性が一つ消えることになる。
もっともこれはホンダにとって『良いニュース』になるのかも知れない。

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ベトナム・サーキット、コーナー増設へ

Vietnam Circuitmap (C)Pirelli Motorsport
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来シーズン、新たにベトナム・ハノイの市街地特設コースで開催されるベトナムGPのコースが、一部改訂されることがわかった。

主催者によれば、1周5.565キロのコースは最終セクター部門が変更され、22だったコーナー数は23に拡大、1周5.607キロへ延長になるという。
これによりメインストレート部分の車速が抑えられるものとみられる。

2020年初開催のベトナムGPは4月5日に決勝レース、全22戦中の第3戦として行われる。

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2019/12/15

2020年のピレリF1タイヤ、「さらに空気圧上げる」

Pirelli 2019 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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ピレリが2020年用に開発した新スペックのタイヤは、しかしテストの結果グリップやフィーリングに難があるとするチーム側の意向により採用を見送られることとなった。
これを受け、同タイヤの責任者であるマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは、次のように語った。

「2020年は今年よりもさらにマシンのダウンフォースが増加することが予想される。
それはタイヤにもこれまで以上の負荷が掛かるということだ。
そのためわれわれはそれに耐えるべくストラクチャー(構造)やコンパウンドを見直して2020年用タイヤとして用意したが、しかし残念ながら採用は見送られたのでこれまでのタイヤで対処することになる。
そのためタイヤの空気圧はこれまでよりも高く設定されることになるだろう」

タイヤの空気圧についてはこれまでも安全面から一定の数値が指定されてきたが、チーム側はグリップの点からしばしばこれに従わないケースがみられ、FIA(国際自動車連盟)は監視をするに至っている。
イゾーラ氏の発言はこれのさらなる厳格な対応を要求する形だ。

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ランド・ノリス(マクラーレン)、『MCL35』でシート合わせ

Lando Norris (C)McLaren Group
2019年シーズンの『F1ルーキー・オブ・ザ・イヤー』に輝いたマクラーレン・チームのランド・ノリス(20歳:イギリス)が、冬休みを前に早くも新型車のシート合わせを行ったことがわかった。

これは同チームの公式サイトに画像が掲載されたもので、ファクトリー内に置かれた2020年新型車『MCL35』(仮称)と思われるモックアップの中で、シート合わせの発泡を待つような眠たげな表情のノリスが撮影されているもの。

史上4番目に若い19歳で名門マクラーレン・チームからデビューを果たしたノリスは全21戦中11戦でポイント圏内フィニッシュ、F1初年度をランキング11位で終えた。

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フェラーリ・チーム代表、「フェルスタッペンはリスト外」

Mattia Binotto (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表は、どうやら以前マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が行った発言に遺恨を持っているようだ。

同チームではエースのベッテルとの契約が2020年末までであることからその後任となるドライバーについて複数のドライバーの名前が囁かれている。
しかしフェルスタッペンについてその可能性を聞かれたビノット代表は次のようにこれを否定した。

「彼とは話をしたことがあるよ。
しかし残念ながら彼がわれわれのチームで走ることはないだろう。
なぜなら彼の不用意な発言がわれわれにいろいろな問題をもたらせているからだ。
口は災いの元と言うが、時には沈黙のほうにより価値があることもある」と、FIA(国際自動車連盟)が燃料疑惑の調査に入ったことを示唆。
「フェラーリが不正を働いたと非難するようなドライバーがわれわれと一緒にやるなど到底受け入れられない」と、断じた。

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2019/12/14

ベッテル(フェラーリ)の命運は来年5月までに

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今季、フェラーリ・チームにタイトル奪還を果たすべく臨んだ4回の王者セバスチャン・ベッテルだったが、優勝はシンガポールのわずか1回に留まっただけ、新人のチームメイトにチャンピオンシップで後れを取る結果となった。
これを受けイタリア・メディアの中には早くもベッテルのフェラーリ離脱を書き立てる向きがある。

フェラーリではルクレールのほうが長期の契約を結んでいる一方で、ベッテルの現契約は2020年末までとされる。
2021年以降の体制について、同チームのフェラーリのマッティア・ビノット代表は、「ベッテルの2021年についてはまだまったくの白紙。
契約が延長となるかどうかは来年5月頃までに判断したい」と、語っている。

噂では、ベッテルの後任候補として現メルセデスであるルイス・ハミルトンの名前が挙がっているということだ。
その場合には、マクラーレン・チームがベッテルの獲得を窺っているという話もある。
2021年のストーブリーグはもう1年以上も早く始まっているようだ。

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ランド・ノリス(マクラーレン)、2019年ルーキーオブザイヤーに

Lando Norris (C)McLaren Group
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2019年シーズンの『F1ルーキー・オブ・ザ・イヤー』に、マクラーレン・チームのランド・ノリス(20歳:イギリス)が選出されたことがわかった。

今年の同賞候補には上記ノリスの他にレッドブル・レーシング(開幕12戦まではトロ・ロッソ)のアレクサンダー・アルボン(23歳:タイ)、そしてウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセル(21歳:イギリス)の3人が挙げられていた。
FIA(国際自動車連盟)はこれを投票で選定することを決め、今週実施されたもの。

まだ公式発表はないが、マクラーレン・チームの公式ツイッターは同チームのノリスが全体の約76%という予想外の得票を得て獲得したことを明らかにした。

一度も入賞がなかったラッセルは別として、戦績だけでみればアルボンのほうが有利とみられたが、マシンの戦闘力、そして対チームメイトとの比較によりノリスが選ばれたようだ。
アルボンにとっては2位表彰台のチャンスを逸したブラジルGPでのハミルトンとの接触事故が返す返すも悔やまれる結果になったと言えそうだ。

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マクラーレン・チーム、『第3世代シミュレーター』導入へ

F1 Simuulator Image (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン、ひさびさにランキング4位に入るなど好調さをみせたマクラーレン・チームだが、さらにF1シミュレーターを最新のものに交換する方針であることを明らかにした。
これは同チームで技術部門を率いるジェームズ・キー/テクニカル・ディレクターが次のように語ったもの。

「われわれのシミュレーターもかつては世界最先端と言われたものだが、時代は年々進化していまでは置き去りにされるようになってきた。
今回計画しているものは第3世代とされるもので、これまでより飛躍的に優れたものになる。これが稼働するようになれば、マシン開発は大いに進捗する筈だ」

ただ新シミュレーターの完成は早くても2021年中ということで、実際にその効果が現れるのはかなり先のことになりそうだ。

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2019/12/13

サインツ(マクラーレン)がシート合わせ風景紹介

Carlos Sainz (C)McLaren Group
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2019年シーズンも終わり、各チームともに新たなマシンの開発に集中している時期だが、マクラーレン・チームのカルロス・サインツが自らの新型車シート合わせの様子を自身の公式ツイッターで紹介した。

撮影はファクトリーの中で、コクピットに収まる姿勢から前に置いたヘルメットのクローム部分に映る画像を逆に撮影するというもの。

2019年はドライバーズ・ランキング6位と3強チーム6人の一角に食い込む活躍をみせたサインツ、2020年はさらなる飛躍を期している。

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フェラーリ、2020年新型車を2月11日(火)に発表へ

2019 Scene (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームは2020年新型車(仮称:SF91)を来たる2月11日(火)に発表することを明らかにした。

これはフェラーリ恒例のクリスマス・イベントの中で、同チームのマッティア・ビノット代表が語ったもの。
まだ2019年も終わらない中での新型車スケジュール予定の発表は異例のこと。
もちろん全チームに先駈けてのものとなる。
今年の新型車発表は2月16日だったので、それより5日も早いスケジュールとなる。
ビノット代表は「発表後に十分な熟成の期間を採った」と、説明している。

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マクラーレン・チームの空力責任者が離脱

McLaren Team (C)McLaren Group
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マクラーレン・チームでエアロダイナミックス部門の責任者を務めていたギヨーム・カテラーニ氏が、チームを離脱することがわかった。
同氏は他チームへの移籍が見込まれていて、慣習によりいわゆる『ガーデニング休暇』に入ったとのことだ。

ローラでチーフ・デザイナーを務めたカテラーニ氏はマクラーレン・チーム以前にはロータスでエアロダイナミシストとして勤務、2012年からマクラーレンに加入した。
離脱後はハースF1チームへの加入が取り沙汰されているが、両チームともに移籍についてのコメントを避けている。

今シーズン、せっかく戦績が上向いたマクラーレン・チームだが、2020年の戦いを前に思わぬ水を差す出来事になるかも知れない。

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2019/12/12

レッドブルから降格のガスリー、マルコ博士に恨み言

Pierre Gasly (C)Scuderia Toro Rosso
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2017年シーズン途中にトロ・ロッソからF1デビュー、2019年にはレッドブル・レーシングへのステップアップを果たしたピエール・ガスリー(23歳:フランス)だったが、シーズン終了後半ばに再びトロ・ロッソへと降格に遭った。
これについてガスリーは、レッドブル・グループでドライバー選任に影響力を持つヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーが約束を破ったと恨み言を吐露している。

それによれば2019年の開幕前、突然チームを離脱したダニエル・リカルドの後任としてマルコ博士はガスリーを抜擢。
その際、シーズン末までレッドブル・レーシングで走ることを約束していたということで、これが違えられたというもの。

これについてガスリーは、「F1というには非情な所で政治的な者が絡み、約束していても翌日のことなど誰にもわからないんだ。
安直に信じていた僕のほうが甘ちゃんだったということさ」と、フランスの『レキップ紙』に語っている。
なおガスリーの後任にはアレクサンダー・アルボン(23歳:タイ)が就いたが、2020年についてはまだチームは正式発表していない。

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ハミルトン(メルセデス)、モトGPバイクでクラッシュか

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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F1王者ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、モトGPバイクでクラッシュしたとの報道が流れ、関係者を緊張させている。

これはイタリアの『コリエーレ・デラ・セラ』紙が報じたもので、それによればハミルトンはスポンサーである『モンスターエナジー』のイベントで、共通のスポンサーを持つ2輪モトGPの元チャンピオンであるバレンティーノ・ロッシとの間でそれぞれのマシンを交換してデモンストレーションランを敢行したという。
報道はその際にハミルトンがバイクでクラッシュしたのではないかというもの。

ロッシはこれまでフェラーリのF1マシンをドライブするなどフォーミュラ・カー好きで知られるが、今回のイベントは非公開で行われていてその内容はこれまで明らかにされていない。

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マクラーレンCEO、「F1チームの態勢改革」を自讃

Zak Brown (C)McLaren Group 拡大します 今シーズン、マクラーレン・チームはコンストラクターズ・ランキングを2012年以来となるポジションまで上げたが、その背景にはチームの態勢改革があったとしてこれを自己評価した。

 

そう自讃するのはマクラーレン・グループを率いるCEO(最高経営責任者)のザク・ブロウン氏。
同氏がマクラーレン・チーム立て直しの立役者に挙げたのは新しくF1チームの責任者に就いたアンドレアス・ザイドル代表で、その手腕を次のように讃えた。

 

「レーシング・チームというものは、その規模が大きくなるにつれて様々な雑音が関わってくるものなんだ。
それはしばしば『政治的』と表されるものだね。
実際、成績降下と共にウチでも株主が口を出すようになり、現場との間に軋轢を増すようになった。
ザイドルの功績はそうした雑音をチームのレーシング活動から一切排除してみせたこと。
彼が加入した時にはもうクルマは出来上がっていたから、そういう意味での貢献はないが、この成績を生み出したのには間違いなく彼が大きな役目を果たしている」

 

マクラーレン・チームは一昨年のランキング9位、去年の同6位から今シーズンは4位まで躍進を遂げた。

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2019/12/11

ドーピング問題で2020年のロシアGPに開催危機

Rusia GP Image (C)Scuderia Toro Rosso
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WADA(世界ドーピング機関)はロシアに組織的なドーピング問題があるとして今後4年間のオリンピックやサッカーW杯などを含む主要な国際スポーツ大会への出場を禁止する通告を行ったが、これがF1ロシアGPの開催にも影響があるのでは、と危惧されている。

というのも、F1グランプリを統括するFIA(国際自動車連盟)もWADAの後任団体であるため、今回の処分でF1ロシアGPもその対象とみられるからだ。

これについてロシアGPの主催者は開催への影響を否定、FIAのほうはまだコメントしていない。
なお、このWADAによる処分は21日間の控訴機関があるため、まだ確定していない。

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ピレリタイヤ首脳、フェラーリ・チームに諌言

Marco Tronchetti Provera (C)Pirelli Motorsport
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F1といえば子どもの口からもフェラーリの名前が挙がるほどF1の代名詞となっている名門F1チームだが、実は最後のタイトル獲得からもう10年以上遠ざかったままだ。

そのフェラーリ・チームに、6度のドライバーズ・タイトルに輝くルイス・ハミルトンが移籍する可能性があるという報道について、ピレリタイヤのマルコ・トロンケッティ・プロベーラ/CEO(最高経営責任者)は、次のように言及した。

「ハミルトンならどのチームに行ってもうまくやれるだろう。
でも残念ながらハミルトンが加入したとしてもあのチームが大きく変わることにはならないだろうね。
フェラーリはこれまでだって幾多の最高のドライバーを擁してきたが、それでもそれでチームに大きな変化はもたらさなかった。
あのチームはそういうところなんだ」と。意味深なコメント。

フェラーリが最後にコンストラクターズ・チャンピオンとなったのは2008年のことだが、その年のドライバーズ・チャンピオンはハミルトン(マクラーレン)だった。

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F1、2020年仕様タイヤを採用しないことで合意

Pirelli 2020 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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F1は11月のアメリカGP、そしてシーズン終了後のアブダビ合同テストでピレリが用意した2020年仕様のタイヤをテストしたが、結局これの採用には至らず、来季も現行の2019年仕様タイヤを継続することが明らかとなった。
この判断は全チームの同意を経たうえで決定されたという。

ピレリは2020年シーズンに向け、耐久性や接地力を高めるため新たなコンパウンドやストラクチャーを開発してプロトタイプを用意しテストに持ち込んだが、ドライバーからの反応は今ひとつ芳しくなく、結局採用断念に追い込まれたもの。

伝えられるところでは新しいタイヤはフィーリングだけでなく現行のものより明らかにダウンになっていたという。

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フェラーリ新CEOはリバティ・メディアと協調的

Louis Camilleri (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームの前CEO(最高経営責任者)だったセルジオ・マルキオンネ会長はしばしばF1オーナーであるリバティ・メディアと方針を異にして対立することが多かったが、新しくフェラーリCEOの座に就いたルイス・カミレッリ氏(64歳)は、実業家(フィリップモリス社会長)出身らしくリバティ・メディアには対立でなく協調的な姿勢をみせているようだ。

とりわけ同氏は、リバティ・メディアが計画したNetflix社製作のF1ドキュメンタリー番組『フォーミュラ1・栄光のグランプリ』(Formula 1: Drive to Survive)につい、「てF1への理解を深め、普及に寄与するものだ」として高い評価を与えている。

とかくその特異な特権扱いが非難の的になるF1でのフェラーリ・チーム、その特権改定が噂される中、柔和な方針に変更したのではとの穿った見方も聞こえている。

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2019/12/10

アストンマーティン、レーシング・ポイントにスイッチの噂

Aston Martin/Redbull (C)RedBull Racing
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イギリスの高級スポーツカー・ブランドであるアストンマーティンは現在レッドブル・レーシングのタイトル・スポンサーとしてF1に関わっているが、これがレーシング・ポイント・チームにスイッチするのでは、との噂が広まっている。

というのも、現在レーシング・ポイントの共同オーナーとなっているカナダの大富豪ローレンス・ストロール氏が、アストンマーティン社の株式買収に乗り出しているとみられるからだ。
ローレンス氏は同チームのレースドライバーであるランス・ストロール(21歳:カナダ)の父親でもあることから罵声周が成立すればアストンマーティンをレーシング・ポイントのタイトル・スポンサーに据えると予想される。

その場合、逆にレッドブル・レーシングがスポンサーを失うことなるが、これについて同陣営のヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーは、「有効な契約があるので心配していない」と影響を否定するが、少なくとも2021年以降については見通し出来ない状況だ。

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フェルスタッペン(レッドブル)、『アクション・オブ・ザ・イヤー』に

Max Verstappen (C)Redbull Racing
レッドブル・ホンダのエースで今季3勝を挙げたマックス・フェルスタッペン(22歳:オランダ)が、FIA(国際自動車連盟)による2019年の『アクション・オブ・ザ・イヤー』に輝いた。

アクション・オブ・ザ・イヤーは、シーズンを通して最もアグレッシブな走りや印象に残るバトルをしたドライバーに授与される賞で、今シーズンのフェルスタッペンはまさにこれに該当するものとして選出された。
戦績こそ昨年より劣るものの、2強(メルセデス&フェラーリ)以外ではピカイチの走りを披露し続けた。

来季について聞かれたフェルスタッペンは、「もう1年同じ体制で戦うことが決まっているが、それとしてもシーズン序盤の成績が重要なものになる」と、チームにプレッシャーを掛けた。

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トト・ウォルフ氏(メルセデス)にF1代表職への勧誘

T.Wolff & L.Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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メルセデス・モータースポーツのエクゼクティブ・ディレクターとしてF1両タイトル獲得に大きく貢献したトト・ウォルフ氏(47歳:オーストリア)に、F1代表職への勧誘話が浮上していることがわかった。

F1は2021年から大規模な変更を行うことが決まっているが、F1オーナーであるリバティ・メディアはこれを機に人事面でも改革を計画しているとのこと。
その一つであるF1のCEO(最高経営責任者)には現在チェイス・キャリー氏が就いているが、元々長期に渡って務める意思はないとされていて、その後継者としてウォルフ氏に白羽の矢が立ったもの。

しかしウィリアムズの幹部からメルセデスに電撃移籍して6年、ニキ・ラウダ氏も逝去したいまやメルセデスのF1活動の中枢となっており、本人は移籍の可能性を否定。
さらに2021年以降のルイス・ハミルトンの去就にも関わるとして同陣営も否定的だ。

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2019/12/09

ロバート・クビサ(ウィリアムズ)、2チームが獲得に名乗り

Robert Kubica/DTM (C)Mercedes Motorsport
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今季、ウィリアムズ・チームから実に10シーズンぶりのF1復活を果たしたロバート・クビサ(34歳:ポーランド)だったが、マシンの戦闘力不足もあり周囲の期待に応えられぬまま1シーズン限りでの離脱を余儀なくされた。
そこで来年はF1より身体的負担に余裕があるツーリングカーのDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)への転身が噂された。

しかしそのマシン開発能力、とりわけF1シミュレーターを駆使してのデータ解析には高い評価があり、他チームから開発ドライバーとして勧誘の動きがあるとのことだ。

当初有力と伝えられたハースF1チームではギュンター・シュタイナー代表が「DTMとの掛け持ちでできるようにしたい」として獲得に意欲的な姿勢を隠さない。
さらにここに来てレーシング・ポイント・チームもクビサ獲得に関心を持っていることがわかった。
クビサ本人の意向はまだ明らかでない。

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アルボン(レッドブル)、『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』に

Alexander Albon (C)Redbull Racing
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レッドブル・ホンダの新星アレクサンダー・アルボン(23歳:タイ)が、FIA(国際自動車連盟)による2019年の『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』に輝いた。

今シーズン、開幕直前にトロ・ロッソ・ホンダにルーキードライバーとして起用されたアルボンはシーズン半ばには兄貴分のレッドブル・レーシングに抜擢され、表彰台こそなかったものの第11戦のドイツから第19戦のアメリカまで9戦連続入賞を続けるなどチームメイトでエースのフェルスタッペンを凌ぐ戦績を残してみせた。

アルボンは「こんな1年間を誰が想像できたろう。
開幕前にフォーミュラEの契約がまとまった時にはプロになれた感慨に耽っていたのに、突然F1ドライバーに、さらにレッドブルになんて考えもしなかったこと。
僕にとってまさにもの凄い劇的なシーズンになった」と、スピーチで述べた。

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ハミルトン、「誰でもメルセデスなら勝てる訳じゃない」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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6度目のドライバーズ・タイトル獲得者としてFIA(国際自動車連盟)からの表彰を受けたメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンだが、王者として君臨するには単に優れたメルセデスのマシンのお陰だけではないと述懐した。

「ドライバーなら誰でもこのシートを羨んでいることは知っているよ。
実際、トト(ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクター)のところには売り込みの電話が絶えないということもね。
でもこのチームに入れば誰だってレースに勝てるというものじゃない。
チームに溶け込み、スタッフと打ち解け、マシンを理解して走らなければ結果など出やしない。
チームメイトとうまくやることも重要なことだよ、別に親友になる必要はないけどね。
僕は13歳の頃からメルセデスにいるんだ。
今のポジションは決して一朝一夕に造り上げられたものじゃないんだからね」

その上で来年でメルセデスとの現契約が満了となることについて「重い決断になる」と、波紋が大きくなる可能性を示唆した。
キャリアの最後を跳ね馬チームで、という噂も絶えない。

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2019/12/08

ハミルトン(メルセデス)に6度目の王者トロフィー授与

Mercedes Team (C)Mercedes Motorsports
先週末、パリで開かれた定例のFIA(国際自動車連盟)の総会で、2019年コンストラクターズ・チャンピオンのメルセデスAMGチーム、そしてドライバーズ・チャンピオンのルイス・ハミルトン(34歳:イギリス)が共にチャンピオン・トロフィーを授与された。

メルセデスAMGチームは通算6度目、またハミルトンのほうも同じく通算6度目でいずれも史上2位ということになる。
ただドライバーにほうの1位がミハエル・シューマッハの7回であるのに対し、コンストラクターのほうの1位はフェラーリ・チームの通算16回と大きく水を空けられているのが実状だ。

なおハミルトンは受賞スピーチで、来シーズンもチャンピオン番号の『カーナンバー1』ではなく、かねて愛用の『カーナンバー44』を使い続ける意向を明らかにした。

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ニック・チェスターT/D、ルノー・チームを離脱

Nick Chester (C)Renault F1 UK
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ルノー・チームでテクニカル・ディレクターを務めるニック・チェスター氏が、今シーズン限りで同チームを離脱することがわかった。

2000年に当時のベネトンに加入したチェスター氏はその後ルノー、ロータスそして再びルノーと変遷するチームと共にしテクニカル・エンジニアとしてエンストンのシャシー部門でマシン開発にあたり、2013年からはテクニカル・ディレクターとして技術部門の責任者を務めていた。

離脱の理由や今後の去就については明らかにされていないが、先にルノーは空力責任者としてディルク・ド・ビア氏を獲得していることからチェスター氏の戦績に満足していなかったことが推察される。
またその重要な職責から直ちに他チームで働くことは考えにくく、いわゆるガーデニング休暇を余儀なくされそうだ。

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C.ホーナー代表(レッドブル)、「来季はタイトル獲得しかない」

Redbull Honda (C)Redbull Racing
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ホンダと組んで1年目、3回のポールポジション(うち1回はペナルティを受けてグリッド降格)と共にシーズン通算3度の勝利を挙げたレッドブル・レーシングだが、「来季の目標は当然タイトル獲得にある」と、早くも宣言した。

「われわれにとっては2008年(当時フェラーリからルノーに)以来となるエンジン交換は大きな賭けでもあった。
失敗する可能性も当然考えられたからね。
しかしホンダのパワーユニットは期待以上なものでとてもうまく機能した。
エンジンが原因でリタイヤしたのなんて1回しかなかったのではないか。
3回のポールポジションは速さの証明だし、3回の勝利は信頼性と戦闘力の証明だ。
シーズンが進むに従って互いの理解は深まり、いまわれわれのコンビネーションは最高。
もう来シーズンはタイトル争いをするしかないよ」、同チームを率いるクリスチャン・ホーナー代表は語っている。

なおレッドブルはレギュレーションが変更される2021年もさらにホンダからのエンジン供給を受けることが決まっている。

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2019/12/07

トト・ウォルフE/D、「メルセデス2021年F1撤退説」否定

Mercedes Team (C)Mercedes Motorsports
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現在ルノー陣営にあるマクラーレン・チームが2021年よりメルセデスからのエンジン供給を受けることが決まった一方で、本家メルセデスAMGチームがこれを機にF1から撤退するのではないか、との憶測が広がっている。
しかしこれについてメルセデスのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは、次のように否定するコメントを明らかにした。

「F1はモータースポーツのトップに位置する世界的イベントだが、テレビ視聴者数やコマーシャル面、スポンサー契約など今も年々成長を遂げている期待の大事業だ。
コストなど考慮すべき面もあるが、それ以上に続けるメリットのほうが明らかに大きい。
FIAやリバティ・メディアらと共に10チームが共にメリットを受けられるよう手を携えて進化していくのがベストな方策で間違いない」

2010年のF1復帰後、当初こそ苦戦したものの、2014年の大幅レギュレーション変更以来メルセデスはここまで十分活動に見合う成功を収めてきた。

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F1、2021年からホイールディスク等も共通化へ

Image (C)Renault F1 UK
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FIA(国際自動車連盟)は先にパリで開いたWMSC(世界モータースポーツ評議会)で、タイヤだけでなくホイールディスクも全チーム共通化を進めることを決めたことを明らかにした。
それによれば標準サプライヤーとして選定されたのはドイツに本拠を置く大手の『BBS』になるということだ。

なお同時に燃料プライマリー・ポンプについてはイタリアの自動車部品会社の『マネッテイ・マレリ』に、インジェクション・ポンプについてはドイツの電装部品会社である『ボツシュ』がそれぞれ標準サプライヤーとして選定されている。

FIAはこれらの動きをF1コスト削減のためとしているが、なし崩しに進むパーツの共通化には疑問の声を投げ掛ける向きも多い。

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「2021年以降のF1賞金配分、納得のいくものに」

C.Carey & B.Ecclestone (C)Liberty Media Group
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2021年に予定されるF1レギュレーションの大幅変更に伴い、現行のいわゆるコンコルド協定の見直しも課題に挙げられているが、賞金規定もその一つだ。
F1の賞金規定はとても複雑で、単にレース結果だけを反映させるだけでなく、チームのF1に対する歴史的貢献などが複雑に絡まっているとされる。

とりわけ恩恵を受けているのがフェラーリ・チームとされ、これには他チームから不満の声も聞かれているのが実状。
こうしたことを受け、F1のチェイス・キャリー/CEOは、賞金規定全体の見直しの必要性を強調した。

「F1は単純なスポーツイベントではなく、その商業効果や歴史的背景など、複雑な要素で構成された特殊なものだ。
そうした事情を考慮しなければならない必要はあるものの、いまブラックボックスになっている部分をクリアにし、外部からも理解される透明性あるものにしなくてはいけない。
周囲からの雑音に縛られることなく、チーム側とよく時間を掛けて進めていきたい」と、エクレストン氏の後継者。

ただ巨額コストの掛かるチーム運営に直接関わる難題だけに、その前途は多難が予想される。

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2019/12/06

レース終了の正式合図は『チェッカーフラッグ』に

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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今シーズン一部に混乱のみられたレース終了の合図について、FIA(国際自動車連盟)は正式に『チェッカーフラッグ』とすることを明らかにした。

2018年、カナダGPでゲストの女性によるチェッカーフラッグが1周早く振られてしまったため、結果本来の70周ではなくチェッカーフラッグの前の周である68周に短縮される事件が起きた。
このため今シーズン、FIA(国際自動車連盟)はチェッカーライトパネルを正式なレース終了の合図としたが、今度は日本GPでシステム障害によるパネルの誤表示が起き、再び改善の必要が指摘されていた。

これを受けFIAは、再び手によるチェッカーフラッグのほうを優先させることとしたもの。
ただしフラッグをゲストなど『素人』に任せることはなくなるとみられる。

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ピレリ、来季仕様タイヤの結論を要求

Pirelli 2020 Tyre (C)Pirelli Motorsport 拡大します 今回のアブダビ合同テストでは2020年タイヤの評価が主眼とされていたが、2日間のテストを終えてドライバー側からの意見は定まっていないようだ。
2020年のコンパウンドについて、そのフィーリングに違和感を訴える者も多く、2019年のものの継続使用を主張する者もいるとのこと。

 

しかしこれについてピレリタイヤのマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングは、当初の予定通り来季開幕のタイヤについて12月9日(月)までに結論を出すよう要求した。
「さまざまな意見があるのは承知しているが、オーストラリアとバーレーンの開幕2戦タイヤについては結論を出してもらわなくては供給にも差し支える」とし、ドライバーから続く苦言に愛想を尽かした感じだ。

 

F1タイヤは2021年から18インチ径になるなど劇的に変化するが、2020年は今季と同じものが継続使用される余地がある。

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メルセデスAMGチーム、2021年以降はハミルトンの判断待ち

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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今季、自身6度目となるタイトル獲得をメルセデスAMGチームで果たしたルイス・ハミルトン(34歳:イギリス)だが、現在のメルセデスとの契約は2020年末までで、それ以降についてはまだ白紙となっている。
これについてメルセデス・モータースポーツのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは、「ハミルトン本人の意向次第」と、ドライバーからの回答待ちであることを明らかにした。

この話題が関心を呼んでいるのには理由がある。
というのも、「ハミルトンがジョン・エルカン(フェラーリ会長)と会った」とイタリア・メディアが報じたことから、2021年にハミルトンがF1最後のチームとしてフェラーリを選択するのではないか、との噂がアブダビのパドックで流れたからだ。

なおその場合、メルセデスは現レッドブル・ホンダの逸材マックス・フェルスタッペン(22歳:オランダ)獲得に動くとも報じられている。
フェルスタッペンがホンダ陣営に留まるかは2020年の戦績次第ということになるだろう。

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2019/12/05

アブダビ合同テスト2日目はラッセル(メルセデス)が最速

George Russell (C)Mercedes Motorsport
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4日(水)、アブダビ合同テストは2日目・最終日を終えた。
この日も天候は文句なく晴れ、もちろんドライコンディションで行われた。
前日同様、ピレリはC1からC5まで5種類のコンパウンドの他、C2Bというプロトタイプのものと合わせ、各チームに一日あたり10セット、計20セットのタイヤを用意、このうち12セットはピレリが指定、チームは独自に8セットまでタイヤを選択できることになっている。

トップタイムをマークしたのは前日に続きメルセデスAMGのマシンで、この日ステアリングを握ったのは今季ウィリアムズのジョージ・ラッセル(21歳:イギリス)。
2019年のレースではグリッド最後尾がほぼ指定席だったが、速いマシンに乗ればやはり一流のF1ドライバーであるところを自ら示した。

2番手はフェラーリのレースドライバー、ルクレールだったが、14コーナーでクラッシュ劇を演じ赤旗中断の原因を作っていた。
ホンダ・パワー勢ではトロ・ロッソのガスリーがこの日最多の146周を走行して4番手タイムを記録している。
なおこれでF1は年内の公式日程をすべて終えた。

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メルセデス、オコンの契約履行に粋な計らい

Esteban Ocon (C)Mercedes Motorsport
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3日(火)スタートしたアブダビ合同テストでは、ルノー・チームのマシンのコクピットに収まるエステバン・オコン(23歳:フランス)の姿がみられた。

オコンは来シーズン、ルノー・チームのレースドライバーに就くことが決まっているが、今年いっぱいはまだメルセデスAMGチームのテスト&リザーブドライバーとしての契約がある。
通常、情報漏れの怖れなどから契約期間満了まで他のチームのマシンをドライブすることは許されないが、今回はメルセデスがオコンの早期契約解除に同意し実現したものだ。

まだタイム的にはともかく、新しいマシンとチームにに慣れるには貴重な機会となった。
王者の余裕か、メルセデスAMGチームが粋な計らいをみせたとパドックでは話題になっている。

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アブダビ合同テスト2日目タイム(12/04)

No. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 G.ラッセル GBR Mercedes 1'37.204 145
2 C.ルクレール MON Ferrari 1'37.401 103
3 L.ストロール CAN Racing Point Mercedes 1'37.999 132
4 P.ガスリー FRA Toro Rosso Honda 1'38.166 146
5 C.サインツ ESP McLaren Renault 1'38.729 112
6 E.オコン FRA Renault 1'38.950 128
7 A.アルボン THI Redbull Honda 1'39.181 139
8 P.フィティパルディ BRA Haas Ferrari 1'39.682 135
9 A.ジョビナッツィ ITA Alfaromeo Ferrari 1'39.811 115
10 N.ラティフィ CAN Williams Mercedes 1'40.188 107
11 R.ニッサニー ISR Williams Mercedes 1'43.892 38

 

   * 2019 PP-Time:1'34.779 L.ハミルトン(Mercedes)
   * 2019 Test-Time:1'37.124 V.ボタス(Mercedes)
    (ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です)

 

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2019/12/04

アブダビ合同テスト初日はボタス(メルセデス)が最速

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsport
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今季最終戦アブダビGPが終了して2日後の3日(火)、当地ヤス・マリーナ・サーキットを舞台にシーズン後の合同テストが2日間の予定で始められた。
今回のテストの主眼は現在F1にタイヤを独占供給するピレリの2020年仕様タイヤのテスト。
今年と同じくC1からC5まで5種類のコンパウンドの他、C2Bというプロトタイプのものも用意された。

ピレリは各チームに一日あたり10セット、計20セットのタイヤを用意、このうち12セットはピレリが指定、チームは独自に8セットまでタイヤを選択できることになっている。
また比較のため2019年仕様のタイヤも選べ、この日ボタス(メルセデス)とライコネン(アルファロメオ)は2019年仕様のものでベストタイムを記録している。

なおエステバン・オコンが来季加入予定のルノー・チームで、また新人のショーン・ゲラエル(23歳:インドネシア)がトロ・ロッソで、ロイ・ニッサニー(25歳:イスラエル)がウィリアムズでそれぞれコクピットに収まっている。

アブダビ合同テスト・タイムはこちら

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燃料規定違反のフェラーリ、「通常の手順踏んだ筈」

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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先のアブダビGPの際、申告した燃料の量と実際の搭載量との間に4.89kgもの食い違いがあったとして罰金処分を受けたフェラーリ・チームだが、同チームのマッティア・ビノット代表は「故意による行為ではなかった」と強調した。

それによればアブダビGPの際も通常の手順を踏んで燃料を給油しており、元より数字を誤魔化すなどの意図はまったくなかったという。
「今シーズンは計10回目の燃料チェックだったと思う。
いつものようにやっていた筈なのに、なぜ今回だけこのような差異が生じたのか、詳しく究明する必要がある」と、ビノット代表。

その上で、同チームの燃料に疑惑の目が注がれていた時期にこれが重なったことで、「なんともタイミングが悪すぎる」と嘆いた。

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アブダビ合同テスト1日目タイム(12/03)

No. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 V.ボタス * FIN Mercedes 1'37.124 138
2 S.ベッテル GER Ferrari 1'37.991 136
3 D.クビアト RUS Toro Rosso Honda 1'38.183 72
4 S.ペレス MEX Racing Point Mercedes 1'38.434 120
5 R.グロージャン FRA Haas Ferrari 1'39.526 146
6 L.ノリス GBR McLaren Renault 1'39.741 125
7 M.フェルスタッペン HOL Redbull Honda 1'39.926 153
8 E.オコン FRA Renault 1'39.962 77
9 G.ラッセル GBR Williams Mercedes 1'40.368 87
10 K.ライコネン * FIN Alfaromeo Ferrari 1'40.903 93
11 S.グラエル IDN Toro Rosso Honda 1'41.640 67
12 R.ニッサニー ISR Williams Mercedes 1'44.760 41

   * 2019 PP-Time:1'34.779 L.ハミルトン(Mercedes)
   * 2018 Test-Time:1'36.450 C.ルクレール(Ferrari)
    (ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です)
   * *印は2019年タイヤ、他は2020年タイヤ

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2019/12/03

アブダビ合同テスト走行予定リスト

Yas Marina Circuit (C)Pirelli Motorsport
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アブダビGP終了後に当地ヤス・マリーナ・サーキットで行われる合同テストの走行予定リストは以下の通り。

【アブダビ合同テスト走行予定リスト】

Team 12月3日(火) 12月4日(水)
メルセデス ボタス ラッセル
フェラーリ ベッテル ルクレール
レッドブル フェルスタッペン アルボンド
マクラーレン ノリス サインツ
ルノー オコン オコン
トロ・ロッソ ゲラエル/クビアト ガスリー
レーシング・ポイント ペレス ストロール
アルファロメオ ライコネン ジョビナッツィ
ハース グロージャン フィティパルディ
ウィリアムズ ラッセル/ニッサニー ラッセル/ラティフィ

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ホンダ、フェルスタッペンのエンジントラブル認める

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
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ホンダF1の田辺豊治/テクニカルディレクターは、アブダビGPで2位に入ったレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンのマシンについて、ドライバーが訴えたようにトラブルが合ったことを認めた。

それによればトラブルはPU(パワーユニット)制御に起因するもので、フェルスタッペンはレース中スロットルの発生トルクが不安定であると訴えていた。
ホンダはピットストップ後いくつかの異なるセットアップで対処したとしている。

これについて田辺豊治T/Dは、「レースの展開次第にもよるが、場合によってはフェルスタッペンの走行を大きく阻害する可能性もある状況だった。
結果的に(われわれのせいで)彼のポジションを落とすようなことにならなくて良かった」と、胸をなで下ろした。

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フランツ・トスト代表(トロ・ロッソ)、「ホンダに感謝」

Powered by Honda (C)Scuderia Toro Rosso
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ルノー・チームとコンストラクターズ・ランキング5位の座を争って臨んだ最終戦のアブダビGPだったが、トロ・ロッソは残念ながら届かず今季のランキングを6位で終えた。
クビアトのほうは9位入賞を果たしたものの、ガスリーがオープニングラップで他車と接触、大きく後退してポイント獲得に至らなかったためだ。
しかしシーズンを終えた同チームのフランツ・トスト代表はこの1年のホンダのサポートに深い感謝の意を表した。

それによればルノー時代にはランキング7位が最高で、今年の6位はそれを上廻るものになったからという。
またドイツではクビアトが3位、ブラジルではガスリーが2位と、昨年までにはなかった表彰台をも獲得している。

なお、そのスクーデリア・トロ・ロッソは来シーズン『スクーデリア・アルファタウリ』へと名称変更が決まっている。

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DRSトラブルはFIAのコンピュータに原因

DRS Image (C)Sauber Motorsport
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アブダビGP決勝レースで起きたDRS(ドラッグ・リダクション・システム)の障害について、FIA(国際自動車連盟)はシステムを管理するFIAのコンピュータ障害に原因があったことを明らかにした。

DRSは3周目以降、前車との間隔が1秒以内であればこれを利用してオーバーテイクすることが可能になるもので、アブダビGPではコース上2か所のポイントで検知するように設営されていた。
しかし今回コンピュータのトラブルでこれが正常に作動せずレース序盤の使用が出来なかったもの。

最終的に復旧はなったもののレース展開に少なからず影響があったことが推察され、FIAでは再発防止に努めるとしている。

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2019/12/02

最終戦アブダビの表彰台は1ストッパーと2ストッパーに (ピレリ)

(C)Pirelli Motorspotrs
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2019 アブダビグランプリ 決勝

2019年12月1日、アブダビ
メルセデスのルイス・ハミルトンが、ミディアム – ハードと繋ぐ1ストップ戦略で今シーズン最終戦を制しました。2位を獲得したレッドブルのマックス・フェルスタッペンも同じ戦略を採りました。3位でフィニッシュしたフェラーリのシャルル・ルクレールは、ミディアム – ハード – ソフトと繋ぐ2ストップ戦略を採り、接戦となったレース終盤においてソフトタイヤのスピードアドバンテージを活かしました。

キーポイント
• ポールポジションからスタートしたハミルトンは、一度もトップの座を譲ることなく、55周のレースをトラブル無く走り切りました。ハミルトンに続く表彰台をめぐっては、接戦が展開されました。ハミルトンは、ポールポジション、優勝、ファステストラップのグランドスラムを達成しました。
• フェラーリの両ドライバーは、スタートから異なる戦略を採っていましたが、最終的にはともに2ストッパーとなりました。1回目は同じタイミングでピットストップを行った両ドライバーは、使用の順番は異なるものの、共に3種類のコンパウンド(ハード、ミディアム、ソフト)を使用しました。
• グリッドペナルティによって最後方からスタートしたメルセデスのバルテリ・ボッタスは、4位でフィニッシュしました。ボッタスは、ミディアムによる長いオープニングスティント走行後、ハードへ交換し、表彰台へあと一歩のところまで追い上げました。
• トロ・ロッソのピエール・ガスリーが最長スティントを走行しました。スタート直後の接触を受けて、1周目でハードへ交換したガスリーは、フィニッシュまでの52周(2周遅れのため)をハードで走行しました。
• トップ10で5種類の異なる戦略が見られました。
• 2009年以来のレースラップレコードが、ハミルトンによって更新されました。ハミルトンは、ハードタイヤを使用して、残り2周時点でファステストラップを記録しました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C3: ルノーのニコ・ヒュルケンベルグを除く全ドライバーが使用しました。ヒュルケンベルグは、自身F1最後のレースを12位でフィニッシュしました。
• ミディアム C4:アブダビの低下していく温度の下、耐久性と性能間の卓越した妥協点を示すミディアムタイヤは、スタートタイヤとして主流となりました。
• ソフト C5: タイヤレンジ中で最も軟らかいコンパウンドは、アブダビの厳しいトラックに対応し、燃料満タンのレース序盤においても10周以上の走行で使用されていました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「タイヤの観点では、我々のタイヤレンジ中で最も軟らかい組み合わせのパフォーマンスに満足しています。長いスティント、低いデグラデーションレート、数多くの戦略とスピードが見られ、10年前に記録されたレースラップレコードが、多くの周回を重ねたハードタイヤによって更新されました。こうした点は、今シーズンのFormula 1の継続的な性能向上を示しており、今後も留意しておくべきことと思います。これから我々はヤス・マリーナに留まり、2020年以降のタイヤテストに臨みます。火曜日と水曜日には、全チームが2020 年型タイヤを試し、現行の2019 年型タイヤとの違いを検証します。その後、我々の今シーズン最後のタイヤテストにおいて、2021 年に向けた18 インチタイヤをテストします。際立った今日の勝利のみならず、今シーズンのチャンピオンを獲得したハミルトンとメルセデスを讃えたいと思います」

ピレリジャパン・プレスリリース

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(12/01)

Daniil Kvyat (C)Scuderia Toro Rosso
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最終戦アブダビGPは、マックス・フェルスタッペンが2位に入り、Aston Martin Red Bull Racingが今シーズン9度目の表彰台を獲得してシーズンを締めくくりました。

Hondaパワーユニット勢は4台中3台がポイントを獲得。
Red Bull Toro Rosso Hondaのピエール・ガスリーは、スタート直後に接触を受けてフロントウイングを破損し、交換のためにピットストップを強いられたことで最後尾まで後退。
レースではセーフティカーの出動もなく、18位でフィニッシュとなりました。

チームメートのダニール・クビアトは、13番グリッドからハードタイヤでスタートすると、41周目まで走行してポイント圏内へ浮上。
タイヤ交換後も、ニコ・ヒュルケンベルグをオーバーテイクするなどいいペースで走行。9位でポイントを獲得し、ドライバーズランキングでもヒュルケンベルグを逆転しました。

Red Bull Racingのアレクサンダー・アルボンは、レースの大半でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とバトルを繰り広げました。
序盤でハードタイヤに履き替えて1ストップ戦略を採ったアルボンでしたが、2ストップでフレッシュタイヤを使って攻めたベッテルにわずかに及ばず、6位でチェッカーフラッグを受けました。

アルボンにとっては、これがRed Bull Racing移籍後8度目のトップ6位内でのフィニッシュ。
ドライバーズランキング8位でシーズンを終えました。

フェルスタッペンは、今回の2位表彰台でドライバーズランキング3位を確定させました。
スタート後にシャルル・ルクレール(フェラーリ)にかわされて3番手にポジションを落とすものの、25周目にミディアムからハードへタイヤを交換すると、ターン8でルクレールをオーバーテイク。
そのまま2位を守り切ってゴールしました。
フェルスタッペンは、シーズン最終盤の3戦を勝利と表彰台で締めくくりました。

このアブダビGPで、F1世界選手権は全21戦を終了しました。2020年シーズンの開幕戦は、3月15日(日)にオーストラリアのメルボルンで開催されます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(決勝 2位)

「シーズンを表彰台という結果で締めくくれて、ドライバーズランキングでも手強いフェラーリ勢より上位で終われたので、うれしいです。
今日、このコースでは、ルイス(ハミルトン)とメルセデスが少し速すぎましたね。
僕らもチームがいい戦略と素晴らしいピット作業を展開し、マシンもよく機能していたので、2位はいい結果だと思います。
ペースはよく、全体的にライバルたちより速く走れたことは、いい感覚です。

今シーズンを振り返ると、ハイライトはオーストリアGPです。
Hondaの復帰後初勝利を飾れたことはとても印象的でしたし、チームにとってはホームGP、そしてオランダから来た多くのファンの前で優勝することができて、最高の気分でした。
今年はいいシーズンで、チームは決して歩みを止めませんでした。
そして、Hondaも進化を示してくれて、僕らは1年目から満足できる結果を残しました。
僕らはチームとしてさらに前進し、来年はタイトル争いをしたいと思います。
上位勢との差を埋めるために全力でプッシュしていく必要がありますが、ここ数戦の結果はいい兆しになっています。
今日は素晴らしい締めくくりとなりましたが、先へ目を向けて、2020年にはさらなる競争力を手にしたいです」

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(決勝 6位)

「今日のレースは望んでいたような結果にはなりませんでした。
その原因はこれから解明する必要があると思います。
ベッテル選手(フェラーリ)を追い抜くために早めにピットインしたのですが上手くいかず、DRSを使用できず、他のマシンによるトラフィックに引っかかってしまいました。
それが原因で必要以上に長いスティントになってしまい、タイヤが最後まで持たず、同時にベッテル選手が思っていたよりも早くポジションを大きく上げてしまいました。
レースでは起こってしまうことなので、仕方がありません。

今シーズンを振り返ると、僕にとってとてもいいシーズンになりました。
今年はルーキーイヤーだったので、もちろん改善していかなければならないことはまだ多くあると感じています。
レースは上手くいったことも多かったのですが、レースペースについては経験を積むことで改善していきたいと思っています。
来週にはテストが行われるので、引き続きチームと共に懸命に取り組み、来シーズンはさらに力強さが見せられるように準備します。
オフシーズンは来年の心配をせず、自分のするべき仕事に集中して過ごせるので安心しています。
Aston Martin Red Bull Racingでレースができることを光栄に思っています。
2020年シーズンが今から待ち遠しくて仕方がありません」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(決勝 9位)

「今シーズンを締めくくる、いいレースになりました。
ハードタイヤでの最初のスティントは、僕のキャリアのなかでも一番いい走りだったのではないでしょうか。
最大限にプッシュして走行することができました。どの周回でもライバルより速く、マシンの手応えも素晴らしかったです。
すべてが僕たちのプラン通りにいきました。
チームが立てた作戦は素晴らしく、レースに向けてのセットアップもできていたのではないでしょうか。
昨日の予選で少しロスした部分はあったかもしれませんが、今日はすべてをうまくまとめることができました。
ここ最近は、どこかやり残したような感覚があったレースが続いていたので、シーズンの最後はいいレースで終えたいと思っていました。
今日のようなレースで今シーズンを締めくくることができて、本当に満足しています」

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(決勝18位)

「今日のレースではもっとバトルができることを期待していました。
ダニール(クビアト)が見せてくれたように、僕たちのレースペースはとてもよかったので、最終戦はもっとエキサイティングな展開で締めくくることができた筈でした。
残念ながら、最初の周で後ろから衝突された勢いで前のマシンにぶつかり、フロントウイングにダメージを負ってしまったことで、僕にとってはそこでレース終了というような展開になってしまいました。
フロントウイングを交換するためにピットストップを行い、コースに復帰しましたが、他のマシンよりも1周遅れとなりました。
周回遅れで誰と争うこともできず、ただセーフティカーを願うだけで、とてもフラストレーションのたまる時間でした。
シーズン締めくくりのレースは、もっといい展開を期待していただけにとても残念です」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のレースではAston Martin Red Bull Racing のフェルスタッペン選手が2位表彰台を獲得、そしてHonda PUを搭載するマシン3台が入賞を果たすことができ、いい形でシーズンを締めくくることができました。

フェルスタッペン選手はタイヤをマネージしながら素晴らしいドライビングを見せてルクレール選手をオーバーテイクし、ドライバーズランキング3位を確定させるなど、今日もいい走りを見せてくれました。
アルボン選手も6位入賞と、いい形でルーキーイヤーを終えてくれました。

Red Bull Toro Rosso Hondaについては、クビアト選手が非常に上手くタイヤをマネージし、全ドライバー中で最長となる41周目までピットインを伸ばしたことが奏功し、9位入賞を果たしました。
チームの戦略とともにいいレースをしてくれたと思います。
ガスリー選手についてはスタート直後の接触の影響により残念ながらポイント圏外に終わる形になりました。

今年はHondaにとって2015年の復帰以来、初めて2チームにPUを供給しました。
2つのチームといいコミュニケーションをとりながら、Red Bullとは3勝を挙げ、Toro Rossoとも2度の表彰台を獲得するなど、確実に前進を果たせた一年になりました。
4人のドライバーと両チームはもちろん、懸命に開発をプッシュしてくれたHRD Sakuraとミルトンキーンズのファクトリーのメンバー、そしてサプライヤーの方々の努力に対して、改めて感謝の言葉を送ります。
社内の他部門の技術協力も含め、Hondaとして一丸となって戦った一年だったとも感じています。

そして、シーズンを通して熱いご声援を送ってくださったファンの皆さま、本当にありがとうございました。
今年はとてもいいシーズンを送ることができました。
しかし、まだまだわれわれが目指している場所には到達していません。
来年もさらなる高みを目指し、戦いを続けていきます」

提供:本田技研工業(株)

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クビサとジョビナッツィらはいずれもお咎めなしに

FIA
アブダビGPのレーススチュワード(審査委員)は、1日(日)行われた決勝レースで起きたアクシデントについて審議の結果、クビサ(ウィリアムズ)&ジョビナッツィ(アルファロメオ)のいずれもお咎めなしとしてペナルティを科さないことを明らかにした。

それによればアクシデントは12コーナーで起きたもので、スチュワードはこれは通常のレーシング・インシデント(出来事)であり、どちらのドライバーにも故意による過失はないと判断した。

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フェラーリ・チームに燃料申告量違反で罰金

FIA
アブダビGPのレーススチュワード(審査委員)は、1日(日)行われた決勝レースで、シャルル・ルクレールのマシンについて搭載する燃料に誤りがあったとして5万ユーロ(約60万円)の罰金を科したことを明らかにした。

それによれば各マシンは決勝レースで搭載する燃料の量について申告しなければならないが、ルクレール(フェラーリ)のマシンに誤りがあったというもの。
16号車の燃料には申告と実際の量に4.88kgの食い違いがあったということだ。

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アブダビGPはハミルトン(メルセデス)がポールTOウィン

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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12月1日(日)17時10分(日本時間:22時10分)から今季F1最終戦アブダビGPの決勝レースが中東ヤス・マリーナ・サーキットを舞台に行われた。
スタート時の天候は晴れ、気温は27度、路面温度32度、路面はドライコンディションで決勝レース中に雨が降る心配はないとされている。
なお既報のように予選2位だったボタス(メルセデス)はペナルティによりグリッド最後尾からのスタートになっている。

オープニングラップでルクレール(フェラーリ)が前に出てフェルスタッペン(レッドブル)は3番手に。
またガスリー(トロ・ロッソ)は他車に接触されてピットイン、最後尾まで落ちる。
ベッテル(フェラーリ)がピットストップでタイムロス。
55周のレースをハミルトン(メルセデス)がポールTOウィンで飾った。
メキシコGP以来で今季11勝目、自身通算84回目の快挙となった。
2位に序盤の遅れを挽回したフェルスタッペン(レッドブル)、3位ルクレール(フェラーリ)、4位最後尾から追い上げたボタス(メルセデス)、5位ベッテル(フェラーリ)、6位アルボン(レッドブル)、7位ペレス(レーシング・ポイント)、8位ノリス(マクラーレン)、9位クビアト(トロ・ロッソ)、10位サインツ(マクラーレン)までが入賞。
以下、11位リカルド(ルノー)、12位ヒュルケンバーグ(ルノー)、13位ライコネン(アルファロメオ)、14位マグヌッセン(ハース)、15位グロージャン(ハース)、17位ラッセル(ウィリアムズ)、18位ガスリー(トロ・ロッソ)、19位クビサ(ウィリアムズ)。
リタイヤはストロール(レーシング・ポイント)の1台だけだった。

アブダビGP決勝レースの結果はこちら
アブダビGPの画像はこちら

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2019/12/01

アブダビGPスターティンググリッド(修正版)

Start Signal (C)Mercedes Motorsports
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アブダビGPのレーススチュワード(競技委員)は、次のようにスターティンググリッドの修正を発表した。
それによれば、既報のように4基目、さらに5基目となるICE(エンジン)交換等を重ねたメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスが規定によりグリッド最後尾降格のペナルティを受けたため、予選2位から20位に降格することとなったもの。
これにより20人中、実に19人のドライバーの順位が変更されることになる。

1. ハミルトン(メルセデス)
2. フェルスタッペン(レッドブル) *
3. ルクレール(フェラーリ) *
4. ベッテル(フェラーリ) *
5. アルボン(レッドブル) *
6. ノリス(マクラーレン) *
7. リカルド(ルノー) *
8. サインツ(マクラーレン) *
9. ヒュルケンバーグ(ルノー) *
10. ペレス(レーシング・ポイント) *
11. ガスリー(トロ・ロッソ) *
12. ストロール(レーシング・ポイント) *
13. クビアト(トロ・ロッソ) *
14. マグヌッセン(ハース) *
15. グロージャン(ハース) *
16. ジョビナッツィ(アルファロメオ) *
17. ライコネン(アルファロメオ) *
18. ラッセル(ウィリアムズ) *
19. クビサ(ウィリアムズ) *
20. ボタス(メルセデス) *

* 印は変更のあったドライバー

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(11/30)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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本日のアブダビGP予選での結果により、明日の2019年シーズンの最後の決勝レースはAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンがフロントロー2番グリッドからスタートします。

Hondaパワーユニットを搭載した4台はすべて予選Q2に進出しましたが、Red Bull Toro Rosso Hondaの2台はQ2で敗退となりました。
Red Bull Toro Rosso Hondaのピエール・ガスリーは先行するぺレス選手からわずか0.034秒差の12番手、ハンドリングに苦しんだダニール・クビアトは14番手でした。

ボッタス選手がパワーユニット交換のペナルティーを受けるため、両選手は予選順位よりも1グリッド繰り上がっての決勝スタートになります。
タイヤ選択の自由を得て、決勝をアドバンテージのある形でスタートします。

Aston Martin Red Bull Racingの2台はどちらも予選Q3に進出。
明日のスタートタイヤが決定する予選Q2では、戦略的にミディアムタイヤを選択しました。
アレクサンダー・アルボンは予選Q3を6番手で終え、明日の決勝は5番グリッドスタート。フェルスタッペンはポールポジションのハミルトン選手にわずか0.3秒及ばず、予選を3番手で終えて明日の決勝はフロントローの2番グリッドからのスタートになります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選 3位)

「今日の予選結果には満足していますし、マシンからすべての実力を引き出せました。
もちろんいつもライバルの前で終わりたいですし、そうでなくてもポールポジションにもう少し近い位置にいたいと思っていますが、今日についてはこれが僕らのベストを尽くした結果でした。
カレンダーの中には、それぞれのチームに得意不得意なサーキットがありますが、ここについてはメルセデスが速いサーキットで、僕たちのマシンは最終セクターで少しだけ苦しんでいるように感じています。

ボッタス選手のペナルティーにより明日はフロントローからのスタートになりますが、僕たちにとってはいい形になると思います。
ここはオーバーテイクが難しいのでスタートが重要になりますが、長いレースになるので、いつもと同じように勝利を目指して戦います。
メルセデスは速いですが、チームとして全力を尽くしますし、彼らにプレッシャーをかけ続け、最後まで戦い抜きたいと思います」

※ ボッタス選手のグリッド降格があり、明日の決勝は2番グリッドからスタートします。

【アレクサンダー・アルボン(レッドブル)】(予選 6位)

「僕にとっては平凡な予選となってしまいました。
満足のいく結果ではありません。
Q1の最初から苦戦して、十分な力を発揮できなかったのでフラストレーションが溜まっています。

予選は路面がスリッピーで難しかったのですが、明日の決勝は問題ないと思います。
メルセデスはアブダビで速いので、明日は手強い相手になるでしょう。
ボッタス選手は後方から追い上げてくると思うので、僕たちはいいスタートを切らなければいけません。
タイヤの消耗が激しそうなのでミディアムタイヤでスタートすることにしました。
そんな中でベッテル選手はソフトタイヤでスタートするので、どうなるか楽しみです。
明日の決勝は全力で取り組み、いい結果を残したいです」

※ ボッタス選手のグリッド降格があり、明日の決勝は5番グリッドからスタートします。

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選14位)

「予選ではマシンがスライドしてしまい、あまりいい状態での走行ではありませんでした。
なかなかいいグリップが得られず、いまいちマシンのベストな状態をつかむことができませんでした。
しっかり走れたのはQ2の最初のラップのみで、そのほかのラップはいい感触を得られませんでした。
明日は改善していることを願っています。
レースは戦略で左右されるため、予選とは違う戦い方ができます。
上手くはまれば、ポジションをあげるチャンスがあると思っています」

※ ボッタス選手のグリッド降格があり、明日の決勝は13番グリッドからスタートします。

【ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)】(予選12位)

「このレースウイークのほかの走行セッションと比べると、難しいコンディションでの予選となりました。
マシンがスライドしてしまい、午前中ほどの速さありませんでした。
今夜解析をおこないますが、スタートタイヤが選択できるので11番手からのスタートは悪くはありません。
ソフトタイヤでの磨耗が思ったよりも激しかったので、昨日よかったロングランでのペースを活かして明日のレースを戦いたいと思っています」

※ ボッタス選手のグリッド降格があり、明日の決勝は11番グリッドからスタートします。

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日の予選では、フェルスタッペン選手が力強い走りを見せ、3番手のタイムを出しました。明日は他車のグリッドペナルティーにより、フロントローからスタートできる形になります。

アルボン選手も確実に6番手タイムを記録して5番グリッドを確保し、我々にとっては明日のレースに向けて期待が持てる予選結果になりました。

Red Bull Toro Rosso Hondaについては2台ともにQ3進出を逃しましたが、11番、13番グリッドと、スタートタイヤを選択できるポジションで、レース戦略を立てる上ではアドバンテージがある位置からのスタートになります。

明日は今シーズン最後のレースになります。悔いを残さないようベストなパフォーマンスを発揮し、いい結果とともにシーズンを締めくくれられればと思います」

提供:本田技研工業(株)

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クビアト(トロ・ロッソ)の危険リリースでチームに罰金

FIA
アブダビGPのレーススチュワード(審査委員)は30日(土)行われた公式予選セッションで、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)のマシンがコースインする際にアンセーフド・リリース(危険リリース)があったとして同チームに対し5千ユーロ(約60万円)の罰金を科したことを明らかにした。

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ボタス(メルセデス)、グリッド降格ペナルティ重ねる

FIA
アブダビGPのレーススチュワード(審査委員)は、30日(土)行われたフリー走行3回目セッションで規定数以上のコンポーネンツ交換を行ったとしてメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスに対し、ペナルティによりグリッド最後尾からのスタートを通達した。

それによればボタスのマシンは5基目のICE(エンジン)、5基目のTC(ターボチャージャー)、5基目のMGU-H(熱エネルギー回生システム)、そして3基目のMGU-K(運動エネルギー回生システム)を搭載したというもの。
なおこれらはすべて前日のフリー走行1回目セッションを前に交換したばかりで、二重のグリッド降格ペナルティ。
ただし最終戦ということもありボタスに何も「実害はない」ことになる。

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