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2019年7月

2019/07/31

ハンガリーGP、各チームのタイヤ選択

Hungary GP Tyre (C)Pirelli Motorsport

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今週末行われるF1第12戦ハンガリーGPに持ち込む3種類のタイヤと各ドライバーによる選択がピレリから発表された。

今回も舞台もハンガロリンクという低グリップのサーキットであることから、ピレリはハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC2、C3、そしてC4という中間の部類の3種類のコンパウンドを選択した。
このうち予選Q3ではC4を必ず使用しなければならない
また決勝レースではC2とC3のいずれか1セットを使用しなければならないことになっている。

今回も各チームC4のソフトタイヤが主力とされる中、フェラーリとレッドブルはほぼ同じ。
違いはベッテルがハードを2セットにしているくらいだ。
メルセデスAMGチームの二人はソフトを最も少ない8セットに留め、その分をとりわけペタスがミディアムに数多く充てているのが目立つ。
トロ・ロッソはソフトを最大の10セット選択している。

ハンガリーGPは8月4日(日)決勝レースという日程で開催される。

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ガスリー(レッドブル)追い詰められるもシート喪失は否定

Race Battle (C)Redbull Racing
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今シーズン、レッドブル・レーシングのレースドライバーに抜擢されたピエール・ガスリーだが、エースのフェルスタッペンと比べられるとその立場には辛いものがある。
せっかく前戦イギリスGPで4位に入ったものの、今回はチームメイトが劇的な2勝目を挙げた一方で自身はポイント獲圏外、ホンダ勢の中で唯一ノーポイントに終わった。

そこで再びパドックではガスリーがレースシートを失うのではないか、との噂が持ち上がっているが、同チームのクリスチャン・ホーナー代表はこれを強く否定した。

「ガスリーが外部でいろいろ言われているのは承知しているが、われわれがドライバーの交代を考えているなどいうことはない。
今回も彼のレースは浮き沈みの激しいものだったが、それぞれ止むを得ない事情があったことも理解している。
確かにチームメイトと比べれば成績は見劣りするものだが、一戦一戦、彼は成長を遂げているんだ。
もう少し長い眼で見守る必要があるよ」

ただ今回元レッドブルのクビアト(トロ・ロッソ)が好成績(3位)を挙げたこともガスリーにはプレッシャーになりそうだ。

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レッドブル・レーシング、最速ピット作業で勝利に貢献

Pitstop Image (C)RedBull Racing
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マックス・フェルスタッペンによるドイツGP優勝は、決勝レース中計5回ものピットストップを繰り返すと言う異例のものとなったが、これに同チーム・スタッフによるF1最速のピット作業時間が貢献したことがわかった。

目下F1における最速タイムは、前戦イギリスGPでやはり同チーム・スタッフが記録したばかりの1.91秒。
それまでは2016年のアゼルバイジャンGPでウィリアムズ・チームが記録した1.92秒が最速記録だった。

今回レッドブルは46周目にフェルスタッペンのタイヤをインターミディエイトからドライのソフトタイヤへと交換、その際に史上最速となる1.88秒を記録したものだ。

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アルファロメオ・レーシング代表、降格裁定に控訴の構え

Frederic Vasseur (C)Renault Sport
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ドイツGPでW入賞を果たしながらレース後には一転マシンにレギュレーション違反があったとして30秒加算のペナルティ、入賞圏外に落とされたアルファロメオ・レーシングでは、この裁定には抗議すると息巻いている。

そう語るのは元ルノー・チーム代表で、2017年のザウバー・チーム時代から代表を務めるフレデリック・バッサー氏。

「こんなに素晴らしいエキサイティングなレースだったのに、スチュワードの決定はせっかくのレースをブチ壊す最悪なものだよ。
しかも問題はわれわれの知らない時、セーフティカーの後ろを走っている時に突然起きてしまったものなんだ。
トラブルについては究明することを約束するが、ペナルティについては考え直してもらわないと。
なぜなら今回の入賞は彼らの働きに対する正当な報酬なんだからね」

このペナルティにより、本来入賞圏外の筈だったハミルトン(メルセデス)とクビサ(ウィリアムズ)がポイント獲得を果たしている。

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2019/07/30

アラン・プロスト氏、ルノー・スポールの非常勤取締役に

Alain Prost (C)Williams F1
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フランス人ドライバーとして、過去4回のチャンピオンに輝くアラン・プロスト氏(64歳)が今回新たにルノー・スポールの非常勤取締役の職に就くことがわかった。
同氏はこれまでもルノーF1チームのアンバサダー、アドバイザーなどを務めてきているが、これによりさらに本格的な活動に徹することになりそうだ。

ルノー・スポールの非常勤取締役はこれまでルノー社重役のティエリー・ボロレ氏が務めていたものだが、カルロス・ゴーン/CEO失脚のあと同氏が後任のCEO(最高経営責任者)に就いたため空席となっていたもの。

なおルノー色の強いプロスト氏だが、4回のタイトル獲得のうちマクラーレン・ポルシェが2回、マクラーレン・ホンダとウィリアムズ・ルノーがそれぞれ1回ずつでルノー・チーム・ドライバーとしての獲得はない。

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2019 ドイツグランプリ 決勝 (ピレリ)

マックス・フェルスタッペン (C)Pirelli Motorsport
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2019年7月28日、ホッケンハイム
猛暑の2日間の後、終始ウェットコンディション下で行われたドイツグランプリ決勝は、多くのピットストップや4回のセーフティーカー導入を伴う混乱したレースとなりました。最終的に、5回ピットストップを行なったレッドブルのマックス・フェルスタッペンがレースを制し、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが2位を、トロ・ロッソのダニール・クビアトが3位を獲得しました。

キーポイント
• 判断が難しい天候状態により、3〜6ストップまで広範囲に渡る戦略が展開されました。ハードタイヤを除く全コンパウンドが、様々な局面で使用されました。
• トータルピットストップ回数は78回に至り、97セットのタイヤが使用されました。
• セーフティーカー先導による3周のフォーメーションラップの後、全ドライバーがフルウェットタイヤでスタートしました。その後、各チームは変化する路面状況に対応し、スリックタイヤへ交換する最後のピットストップタイミングがレースの鍵となりました。
• フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、予選時のメカニカルトラブルによって、グリッド最後方からスタートしました。ベッテルは、フェルスタッペンと同様の5ストップ戦略で2位を獲得しました。
• メルセデスのルイス・ハミルトンは、2回のコースアウトを喫し、ハースのケビン・マグヌッセン同様に6回のピットストップを行いました。
• ドライバーたちは、徐々にトラックが乾いていくコンディション下、インターミディエイトを機能させるべく、オーバーヒート抑制に気を配る必要がありました。
• スタート時の気温は22℃、路面温度は28℃でした。レース終了時点の路面は、ほぼドライな状態でした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: ハードタイヤのみ、このレースでの登場機会はありませんでした。
• ミディアム C3: ダンプが残る冷涼なコンディション下、ソフトの方が性能を発揮していたことから、フェルスタッペンを含む5名のドライバーのみが、限られたラップでミディアムを使用しました。
• ソフト C4: レース終盤、全ドライバーがソフトを使用しました。フェルスタッペンがソフトでファステストラップポイントを獲得しました。
• インターミディエイト: レースを通して最も多く使用され、最長スティントは20周以上でした。
• フルウェット: 全ドライバーがフルウェットでスタートしましたが、大半のドライバーが最初のセーフティーカー導入周回中にインターミディエイトへ交換しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「ストラテジストにとって、シーズン中で最難関のレースのひとつだったと思います。彼らは、路面のグリップやセーフティーカー導入によって訪れるチャンスなど、急激に変化する状況を常に予測しつつ対応することを余儀なくされました。さらに、セクターごとにコンディションが違っていたことも難しい要因でした。最終的に、ファイナルスティントでスリックタイヤへ交換するタイミングが鍵となりました。表彰台に上った3名のドライバーは、スリリングで予測不可能なレースの終盤、乾いていく路面でソフトタイヤのアドバンテージをフルに活かしていました。ウェットレースにおいて、インターミディエイトタイヤは、広範囲に渡るコンディションの下でその汎用性を示しました。どのドライバーもウェットタイヤでの十分な走行経験が無かったことから、クロスオーバーポイントを判断する材料が無い状態でした。今回、インターミディエイトの十分なデータを取
得できました。表彰台のドライバーたちはもとより、戦略によって終盤までレースを盛り上げたレ
ーシング・ポイントとランス・ストロールを祝福します」

ピレリジャパン・プレスリリース

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ハンガリーに向かうルノーのトランスポーターが事故

Image (C)Renault F1 UK
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次戦ハンガリーGPに開催地ハンガロリンクに向かうため移動中だったルノー・チームのトランスポーターが高速道路で交通事故に見舞われたことがわかった。

同トランスポーターは、ホッケンハイムリンクでの作業を終えた同チームのマシンや資材を乗せ、複数のトランスポーターが隊列を組んで移動中だったという。
単独とみられる事故の詳細は明らかにされていないが、怪我をした運転手は病院に運ばれたということで、少なからずロジスティクス(物流)には障害になった模様だ。
また事故車の積荷についても公表されていないが、場合によってはマシン等へのダメージも考えられ、ハンガリーGPへの悪影響が懸念される。

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ベッテル(フェラーリ)、「ここまで来れると思わなかった」

Wet Race (C)Mercedes Motorsports
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優勝も期待されたホームグランプリでありながら予選でターボトラブル、なんとグリッド最後尾からという絶望的なスタートを強いられたフェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルだったが、終わってみれば2位表彰台という望外の結果に顔をほころばせた。

「こんなタイヘンなレースはあまり記憶にないね。
それでも結果をみれば、まるで宝くじに当たったような幸せだよ。
レース中だって、ただ たすら精一杯走っていただけで結果が見えてきたのは最後の数周になってからだもの。
その時だってまさか2位になるとは、ね。
セーフティカーが出なければあり得ない結果だよ」

ホンダ・フアンにとっては無念だが、最後にクビアトをオーバーテイクした時は地響きのような声援が場内を揺るがせた。

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2019/07/29

アルファロメオの2台にはクラッチ作動に違反が認定

FIA
今回のドイツGPでそれぞれ7-8位でフィニッシュしたアルファロメオ・レーシングの2台、キミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィは、共にクラッチ作動にレギュレーション違反があったとしてゴールタイムに30秒加算、結果12-13位まで降格とされた。

これはスタート時のクラッチ作動を規定の0.07秒より遅らすもので、今回のものは0.2-0.3秒まで遅らせるようになっており、ウェット路面では実質的にTRC(トラクション・コントロール・システム)と同様の効果があると認定されたもの。
本来であれば10秒のストップ&ゴーのペナルティになるものが、今回はレース後であったためレースタイムに30秒の加算になったという。

なおこれにより11-12位だったハミルトン(メルセデス)とクビサ(ウィリアムズ)が入賞となった。

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3位表彰台クビアト(トロ・ロッソ)に二重の喜び

Daniil Kvyat (C)Scuderia Toro Rosso
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自身3回目、今回トロ・ロッソに復帰してからは初めての表彰台となったダニール・クビアト(25歳)は、周囲からの二重の祝福に笑顔で応えた。

というのも、このロシア人ドライバーはドイツGP決勝レースの前日、第一子が誕生、初めて『パパ』になっていたからだ。
残念ながらF1スケジュールのため妻の出産には立ち会えなかったものの、レース後は直ちに駆け付ける予定としている。

ちなみに妻のケリーさんは、元3回のF1チャンピオンであるネルソン・ピケ氏の娘さんということだ。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(7/28)

D.Kvyat & M.Verstappen (C)Redbull Racing
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雨で迎えた日曜の決勝レースはコンディション確認のため3周のフォーメーションラップから始まりましたが、その後周回数を減らし、レースはスタンディングスタートが切られることとなりました。

レッドブルのフェルスタッペン選手とガスリー選手はスタートで出遅れ、ポジションを落としてしましましたが、フェルスタッペン選手はすぐに3番手までポジションアップ。
ガスリー選手は早めのピットストップでさらにポジションを落としてしまいましたが、懸命に追い上げを開始しました。

アルボン選手は16番手からスタートだったにも関わらず8番手までポジションアップし、初めてとなったウエットコンディションのF1でも力強さを見せました。

コンディションが変わり、ピットストップが必要な状況になると、25周目のセーフティカーのタイミングでフェルスタッペン選手はミディアムタイヤに履き替えます。
しかしその後再度雨が降り始めると、チームは早めにインターミディエイトタイヤに再度変更する判断を下します。
タイミングのいいピットストップのおかげで、フェルスタッペン選手はトップに立つことになりました。
その後もフェルスタッペン選手はピットインを繰り返し、全部で5回のピットストップを実施。チームは確実にピット作業を行い、フェルスタッペン選手も多くのドライバーたちがミスをおかす中で、冷静さを保ちレースに集中し、ここ3大会で2度目の優勝へとチームを導きました。

3度目のセーフティカー中、残り20周となった時、Red Bull Toro Rosso Hondaが思いきった作戦に出ます。
クビアト選手が他チームに先駆けてスリックタイヤに変更。
結果的に他のチームよりも1周早いタイミングでの判断をしたおかげで3番手に浮上し、その後ストロール選手をオーバーテイクして、2番手にまでポジションアップを果たしました。

レースを通して両チームの作戦と判断はすばらしく、レース終盤ではHonda PU搭載の4台すべてのマシンがトップ7以内を走行していました。
しかしレース残り5周で再開した最後のセーフティカーの後、アルボン選手とガスリー選手が6番手争いで接触し、マシンにダメージを負ったガスリー選手は惜しくもリタイアとなりました。

また、セーフティカーにより各マシンの差が縮まり接近戦となったため、クビアト選手はベッテル選手(フェラーリ)にオーバーテイクされますが、3位表彰台を獲得。
Toro Rossoとしては2008年以来の表彰台、そしてHondaとしては1992年以来のダブル表彰台という偉業を達成することとなりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(優勝:1位)

「このようなレースで優勝できて最高ですし、Hondaとともに今季2勝目を挙げられたのもすばらしいことです。
スタートで何が起きたのか自分でもよく分かっていませんが、右側のグリッドにいたマシンはみんなグリップが低かったように思います。
クラッチをつないだときにはひどいスタートになっていましたが、冷静にメルセデスの後ろにつけました。
気流が乱れ、路面が乾いてタイヤにも厳しくなっていたので、パスするのはたいへんでした。
そこからは、戦略の判断がすべて当たりました。
スリックタイヤに変えたときには360度回るスピンを喫してしまいましたが、幸いにも走行を続けることができました。
再びインターミディエイトを履いてからはレースをリードしてペースをコントロールすることができましたし、マシンのペースを十二分に発揮しました。
先頭に立ってからはなるべくリスクを避けたのですが、全体的な感触もよくなっていました。
とても難しいコンディションで、サバイバルレースになりましたし、変化する状況への対処は簡単ではありませんでした。
チームの判断はすべて正しく、他チームの状況やセクタータイムを注視しながら適切な情報を与えてくれました。
最高のチームですし、みんなが連携していい仕事をしてくれました。
僕にとってはこれまでで最も難しいレースの一つで、そこでトップに立てたのは最高の気分です。
ウエットでのドライビングを楽しみましたが、それはマシンがよかったからこそだと思います。
自分の腕とマシンの両方が力を発揮できてのこの結果に、とても満足しています。
(母国オランダのカラーである)オレンジを身につけたファンがたくさん来てくれましたし、首位に立ってその光景を目にするのはすばらしかったです。
チームのみんなに感謝しています。たいへんだったけど、最高の決勝日になりました」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(14位)

「常識では考えられないようなレースでした。
雨やクラッシュ、それにともなうセーフティカーとピットストップによって、まるで運試しのような戦いになりました。
自分にも多くのチャンスがあっただけに、それをつかめずリタイアに終わったのはとても残念です。
レース終盤、僕はアレックス(アルボン)と数周にわたって争っていましたが、接触してフロントウイングが外れ、それによってパンクしたためにマシンを止めざるを得ませんでした。
言うべき言葉が見つかりませんが、こういうレースでポイントを獲得できなかったのは悔しく感じています。
スタートでは、ホイールスピンを喫してスピードを上げられず、ターン1にかけてポジションをかなり落としたことで追い上げがたいへんでした。
今日のようなコンディションでは、いつピットインするのか、もしくはしないのかという判断に運が絡むものです。
ただ、ペースはよかったので、次戦のハンガリーに向けてプッシュし続けていきます。
チームとHondaにとっては、今日のマックスの勝利によって多くのポイントを稼げてすばらしい結果になったと思います」

【クリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング代表)】

「今日のマックスとチームのパフォーマンスは信じられないほどで、5回のピットストップを経ての優勝になりました。
マックスはこの難しいコンディションでも集中して、すばらしいペースを発揮して勝利をつかみ取りました。
Hondaにとってはダブル表彰台という最高の結果になりましたし、Toro Rossoと、昨日父親になったばかりのダニール・クビアトにも心からおめでとうと言いたいです。
今日はピットクルーもすばらしい仕事をしてくれたので、それに報いるためにも、われわれのチーフメカニックであるフィル・ターナーに表彰台でコンストラクターズトロフィーを受け取ってもらいました。
ピエールについては、いい展開が訪れた時間帯もありましたし、トップ5以内でフィニッシュも可能だっただけに残念です。
アルボンとの接触は私も目にしましたが、幸いにも両者にケガはありませんでしたし、ピエールもここから挽回してくれるでしょう」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(3位)

「F1での2度目のチャンスとなる今シーズン、こうして表彰台にまた戻って来ることができて最高の気分です。
再び表彰台に上ることは難しいのではないのかと思っていたので、信じられないぐらいうれしいです。
今はいろいろな感情が高ぶって、少し落ち着く時間が必要かもしれないですね。
Toro Rossoにとってベッテル選手がモンツァ(2008年イタリアGP)で優勝して以来の表彰台という、すばらしい結果になりました。
そんな記念すべき日に貢献することができ、とても幸せです。
チームのみんな、一人一人のおかげです、本当にありがとう。
ここのところ、自分のキャリアの中でもっとも良い状態だと感じていました。
今シーズンは自分自身でも成長し、冷静に考えることを覚え、上位争いができる準備は整っていると感じていたので、今日のこの結果で自分自身に、そして周りの支えてくれた人たちに証明することができました。
この結果を一度とは言わず、また何度も繰り返せるようにしていきたいです。
今日のようなレースは簡単なものではなく、あのタイミングでのピットインの判断はとても難しいものでした。
チームと僕にとってともに勝つも負けるも半々の確率でしたが、今日は共に表彰台を勝ち取ることができたすばらしい結果になりました」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(6位)

「いいレースになりました!このサーキットでのウエットコンディションでマシンがどう反応するか確かではなかったので、スタートは少し慎重になりました。
F1で初めてこのようなコンディションで走行しましたが、満足のいくパフォーマンスを見せることができたと思っています。
レースペースもよく、すこし運もありましたし、最初のピットストップのタイミングの判断も正しい時を見定められました。
4番手を走行していた時は「さあ、行くぞ!」ととても興奮しました。残念ながらウエットタイヤからドライタイヤに替えるための2回目のピットストップはタイミングを逃し、ダニール(クビアト選手)の一周後に入ることになり、その間に4台に抜かれてしまいました。
途中まで4番手で走行できていたからか、6位という結果が残念に感じてしまうのはおかしいかもしれませんね。
あの厳しい予選から決勝にはここまで持ち直してくれた、チームのすばらしい働きに感謝しています」

【フランツ・トスト(トロ・ロッソ代表)】

「今日のレースは、とてもエキサイティングなFormula1の一戦となりました。
フェルスタッペン選手、優勝おめでとう!
そしてHondaにとって、このPU時代の競争の中での2勝目は、たいへんすばらしい結果です!
そして、ダニール・クビアト選手には誰よりも大きな『おめでとう』を言いたいです。
彼の3位表彰台は成るべくして成した結果だったと思います。
今日のような難しいコンディションの中、彼は数々の巧みなオーバーテイクを見せ、最後の最後までミスなくレースに集中していました。
雨はわれわれの味方となってくれたようです。
雨の神に感謝しなくてはなりません。

ダニールのタイヤ交換のためのピットインのタイミングは早くリスクがありましたが、結果的に表彰台獲得という結果につなげることができました。
そのようなすばらしい作戦を立てたチームには賞賛の言葉を送りたいです。
エンジニアたちがセットアップですばらしい仕事をしてくれたおかげで、今日は最高のマシンでレースができました。
そしてアルボン選手の今日のレースで見せたパフォーマンスにも、とても満足しています。
このように目まぐるしく変化するコンディションの中、F1マシンで走行することは、彼にとって初めての経験だったにも関わらず、6位でレースを終えるのには重要であったし、タイヤマネージメントもしっかりコントロールできていたと思います。
Toro Rossoのチームのみんなに、今日のすばらしいレースに貢献してくれたことに感謝します。
次戦のブダペストでのレースでは過去にもいい結果を残しています。またすばらしいレースができるのを楽しみにしています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「フェルスタッペン選手が今季2勝目、クビアト選手が3位表彰台獲得と、すばらしいレース結果になりました。
レースはウエットとドライが入り混じる難しいコンディションにより大荒れの展開となりました。
そんな中、両ドライバーのすばらしいドライビング、非常に的確なチームのストラテジー、それに幾度にも渡ったピット作業を迅速かつ確実に成し遂げたピットクルーの仕事により、見事ダブル表彰台を獲得することができました。
両チームのすばらしい仕事に、感謝しています。

前回のオーストリアでのAston Martin Red Bull Racingの表彰台に続き、今回はRed Bull Toro Rosso Hondaとも一緒にポディウムに登ることができました。
Toro Rossoと昨年ゼロから一緒にプロジェクトをスタートしてきた歴史を思うと、Hondaにとっても本当にうれしい表彰台になりました。
Scuderia Toro Rossoのメンバー全員に、心からおめでとうの言葉を送ります。
今日はこの特別な一日を、両チームと一緒に祝おうと思います。
そして明日からはまた、来週末にやってくるハンガリーGPに向けた準備を進めます」


【本橋 正充(チーフエンジニア:トロ・ロッソ担当)】

「いままでToro Rossoと一緒にたくさん苦労してきましたし、格別な想いです。
ここのところ調子があまりあがらなかった中で、今日も本当に難しいレースになりました。
そんな中で、すべてがうまく噛み合ったと思います。
昨年も4位入賞はあったのですが、いつもあと一歩のところでうまくいかないレースも多かったです。
そんな中、今日は本当に『やりきった』と言う手応えを感じられた、忘れられないレースに成りました。
チーム、ドライバー、そしてすべてのHonda F1のメンバーの努力に感謝しています。
そしてここまで応援してくれた皆さん、本当にありがとうございます」

提供:本田技研工業(株)

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ガスリー(レッドブル)の接触事故はお咎めなしに

FIA
ドイツGPのレーススチュワードは、28日(日)行われた決勝レース中、トロ・ロッソのアレクサンダー・アルボンとの接触事故で審議対象とされていたレッドブル・レーシングのピエール・ガスリーについて、調査の結果ペナルティを科す事案ではないとの結論を出した。

スチュワードはビデオやテレメトリー・システム等を調査した結果、いずれにも故意の操作はなく、止むを得ない通常のインシデント(出来事)であるとした。

ただレース終盤に起きたこの事故により、ガスリーはタイヤをバーストさせるなど実質上のリタイヤを余儀なくされ、ホンダ車どうしの事故によりホンダ系チーム全車入賞というチャンスを逸する結果に追い込まれたことになる。

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ドイツGPはフェルスタッペン(レッドブル)が今季2勝目

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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28日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第11戦ドイツGPの決勝レースがホッケンハイムリンクを舞台に行われた。
スタート前の天候は雨、気温は21度、路面温度26度、路面は完全なウェットコンディションとなっている。
もちろん今季初のウェット宣言がされていて、各車インターミディエイトでなくウェットタイヤでのスタートになる模様。

フォーメーションラップはセーフティカー先導で3周行われ、その分周回数は減算に。
スタートでフェルスタッペン&ガスリーのレッドブル勢が出遅れ、ライコネンが3番手に。
3周目、17番手まで上がったベッテルの前でペレスがクラッシュ、イエローコーションに。
各車、ピットストップが相次ぎタイヤ交換(インターミディエイト)に走る。
なおピットレーンで交錯したルクレールとグロージャンが審議対象に。
この件はその後ルクレールのフェラーリ・チームに罰金が通告された。

15周目、12番手を走っていたリカルド(ルノー)のマシンから大きな白煙が上がりストップ、再びセーフティカーが導入されイエローコーションに。
4位のルクレールが2セット目のインターミディエイトに交換。
18周目、再び雨粒の報告。
25周目、3位のフェルスタッペンがついにミディアムタイヤに交換もいきなりスピン。
27周目、ノリス(マクラーレン)がスローダウンしてバーチャル・セーフティカーに。
トップのハミルトンはソフトタイヤに、直後2位のルクレールがクラッシュ、イエローコーションに。
ハミルトンがフロントウィングを傷めて緊急ピットイン、さらにボラードをオーバーした様子。
コース復帰も5位まで落ちる。
セーフティカー先導の間にトップのボタスはピットイン、インターミディエイトに戻していたフェルスタッペンが実質首位に立ち、オレンジのスタンドが揺れる。
2位ヒュルケンバーグ(ルノー)、3位ボタス(メルセデス)、4位アルボン(トロ・ロッソ)、5位ハミルトンの順、タイヤは全車インター。
しかしレースはまだ半分に過ぎない。
ボラード不通過のハミルトンには5秒のタイム・ペナルティ。
41周目、検討していたヒュルケンバーグ(ルノー)がクラッシュ、再びセーフティカーが入って首位のフェルスタッペンは新しいインターミディエイトに。
レース再開、さらに路面は乾き、続々とドライタイヤに。
57周目、10位争いのハースF1チームどうしがまた接触。
直後に4位だったボタスがクラッシュ、メルセデスは2台共ノーポイントの可能性。
セッションはまたもセーフティカー導入でホンダにとっては悔しいノーギャップに。
この時点でフェルスタッペン、クビアト、ストロール、サインツ、ベッテルの順、
62周目、ガスリーがアルボンと接触してタイヤをバーストも審議対象に。
ベッテルがクビアトを抜いて2位まで上がる。

フェルスタッペン(レッドブル)がリードしたまま64周のレースを制して今季2勝目、自身通算7勝目を飾った
2位は最後尾から追い上げたベッテル(フェラーリ)。
3位クビアト(トロ・ロッソ)で、ホンダの1-2こそ逸したもののみごとな表彰台を得た。
4位ストロール(レーシング・ポイント)、5位サインツ(マクラーレン)、6位アルボン(トロ・ロッソ)、7位ライコネン(アルファロメオ)、8位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9位グロージャン(ハース)、10位マグヌッセン(ハース)までが入賞。
以下11位ハミルトン(メルセデス)、12位クビサ(ウィリアムズ)、13位ラッセル(ウィリアムズ)、14位ガスリー(レッドブル)までが完走。
リタインヤはボタス(メルセデス)、ヒュルケンバーグ(ルノー)、ルクレール(フェラーリ)、ノリス(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、そしてペレス(レーシング・ポイント)の6台という荒れたレースだった。
F1次戦は連続開催で来週の8月4日、第12戦ハンガリーGP(ハンガロリンク)ということになる。

ドイツGP決勝レースの結果はこちら
ドイツGPの画像はこちら

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2019/07/28

ホンダ系チーム、公式予選コメント(7/27)

Qualifying Scene (C)Honda Racing
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Aston Martin Red Bull Racingは土曜日の走行セッションでも力強さを見せ、ガスリー選手も金曜日のアクシデントから見事に立て直し、自身の予選最高位となる4番手を獲得しました。

Red Bull Toro Rosso Hondaのアルボン選手はQ1での最後のアタック中にノリス選手(マクラーレン)の背後に引っかかり、思ったようにタイムを伸ばすことができず、残念ながらQ1敗退となってしまいました。
チームメートのクビアト選手もQ2にて敗退となり、決勝14番グリッドを獲得しました。

2台のAston Martin Red Bull Racingがポールポジションをトップ10の中で争うことになり、フェラーリのマシンが信頼性の問題により走行ができなくなったため、ポールポジション争いはメルセデスとの対決となりました。

フェルスタッペン選手は最初のアタックラップにて決勝2番グリッドを決めるタイムをマークし、最後のアタックも最終セクター前まで自己ベストタイムを更新し続け速さを見せました。

ガスリー選手もポールポジション争いの中にいたものの、フェルスタッペン選手と0.067秒差につけていた周に最終コーナーでの四輪脱輪によりタイム抹消となってしまいました。
それでも、ガスリー選手は決勝4番グリッドを獲得。Aston Martin Red Bull Racingは日曜の決勝グリッドの2列目までに2台が位置するという予選結果となりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選2位)

「このサーキットでフロントローを獲得できたことは、僕たちチームそしてHondaにとって大きな進歩となりました。
昨晩の作業でよりよいパフォーマンスを発揮できるよう改善することができ、最高の予選日となりました。
今朝のFP3とQ1で走行した際のマシンの感触はとてもよく満足して走ることができました。
Q2ではモード設定に問題があったため、ミディアムタイヤでアタックできなかったことは残念ですが、ピットですぐにセッティング修正を行うことができました。
もちろん、本来であればポールポジション争いをするはずだったフェラーリの2台が、トラブルにより走れなかったことも大きかったとは思います。
しかしフロントロー獲得のためには、どの瞬間もその場にいて最大限戦うことが必要です。
(スタート時のタイヤがソフトのため)明日の決勝はメルセデスとは違う作戦で戦う予定です。
計画とは異なりますが十分に戦えると感じているので、スタートでソフトタイヤがどのように活かせるかがカギとなりそうです。
今日の予選は接戦で、決勝レースに強いマシンを準備できているのでチャンスはあると思います。
明日の天候はまだ読めませんが、雨が降ればレースはおもしろくなるかもしれません。
明日の決勝レースですべてを発揮して戦えるよう挑みます」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(予選4位)

「今日の予選では納得のいくラップが何周か走行でき、4番グリッド獲得という結果に満足しています。
昨晩メカニックたちが遅くまでマシンの修復作業をしてくれたので、彼らに感謝するためにも、グリッド2列目獲得はとても喜ばしい結果となりました。
昨日のアクシデントはプッシュしすぎて限界を超えてしまったのが原因でした。
このような出来事は起こってしまうことですが、今日持ち直すことができよかったです。

明日は雨の予報もあり、チャンスは多いにあると思います。
僕にはまだ改善しなくてはならないことや、もっとうまくできた筈のこともありますが、いい方向に向かっていると感じています。
今からは明日へと気持ちを切り替え、決勝レースでとにかく先へ進むことに集中しなくてはなりません。
天気は予想がつかないものですが、雨が多く降る北フランス出身の僕にとっては慣れている環境です。
マックスのレースペースを見ていると、明日は期待できるのではないかと思いますが、昨年のレースのように最後まで何が起こるかわかりません。
チームが最大限にプッシュしてくれているおかげで大きく前進できていますし、オーストリアでのマックスの優勝はさらにチームへの追い風になりました。
トップとの差はまだ少しありますが、近づいてきているので、チームとして大いに改善できていると感じています」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選14位)

「中団のタイム差はとても僅差でした。
今日の予選はできる限りのことをやった結果だと思います。最終セクターで少しアウトに出てしまったことで0.1秒ほどロスしてしまいましたが、前方のマシンはわずか0.3秒差という接近した中での走行でした。
しかし、今日のようなコースコンディションでは、ライバルとなるチームよりも力強さがなかったので、その原因を解明しなくてはなりません。
大事なのは決勝レースであり、今日とは全く違う予報がされている天気が大きなカギとなりそうです。
もし雨が降れば、今日の結果に関わらず混戦となる予感がしています。
ポイント獲得のために、明日は最大限の力で戦います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(予選17位)

「最適なペースとは言えなかったかもしれませんが、今日の予選でQ2への進出は可能だった筈でした。
17番グリッドよりも確実に速いペースで走れていたので、今日の予選結果が悔しくてたまりません。
ノリス選手の約0.5秒後ろからアタックを開始しました。
彼にブロックをされたわけではないのですが、最終セクターでみんなが追いついてしまうコースレイアウトなので、仕方のないことでした。
ノリス選手のマシンのギアボックスがすぐそこに迫るほど接近したため、どうすることもできませんでした。
こういった出来事は起こってしまうことであると思います。
決勝レースでポジションを上げるポテンシャルは持っている筈なので、明日に向けて気持ちを切り替え決勝に挑みます」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日はフェルスタッペン選手が2番手・フロントローを獲得、またガスリー選手はキャリア最高となる4番手を獲得し、レースに向けて非常に期待が持てる予選結果となりました。
ただ、Q2でフェルスタッペン選手のPUモードを変更したところ、小さな問題が発生してしまったことについては、チームとドライバーに対して申し訳ないと感じています。
また、トロロッソについてはアルボン選手がトラフィックの影響により不運にもQ1敗退となりました。
明日のレースでは雨も予想されるので、そのような状況に対するシミュレーションも含め、チームとともに十分な準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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クビアト(トロ・ロッソ)の危険リリースはお咎めなしに

FIA
ドイツGPのレーススチュワードは、27日(土)行われた公式予選セッション中、トロ・ロッソのダニール・クビアトに危険なリリースがあったとして審議対象としたが、調査の結果ペナルティを科す事案ではないとの結論を出した。

これはクビアトがピットから発進した際に後続のグロージャン(ハース)の存在を認識せずにコースイン、このためグロージャンはガレージ側に緊急避難して接触を避けたというもの。
スチュワードはビデオやテレメトリー・システム等を調査した結果、いずれにも故意の操作はなく、止むを得ない通常のインシデント(出来事)であるとした。

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公式予選でフェラーリ・デュオを襲った悪夢

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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それまでの3回のセッションすべてでトップタイムを記録してきたフェラーリ・デュオにとって、ポールポジションが期待された公式予選でのトラブルはまさに悪夢としか言いようがないものだった。

チーム関係者によれば、予選Q1でベッテルを襲ったトラブルはターボチャージャーの問題とみられる。
ベッテルはノータイムのまま予選を終え、グリッド最後尾が決まった。
またそれを見ていたルクレールはQ1でトップ、Q2でも2番手に位置していたが、肝心のQ3で突然燃料系とみられるトラブル。
こちらはQ3ノータイムでグリッド10番手が決まった。

ルクレールの地元モナコGPではルクレールに、ベッテルの地元ドイツではベッテルに予選トラブルと言う皮肉にファンからはため息が漏れた。

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ドイツGPのスチュワードはデレック・ワーウィック氏

Derek Warwick (C)Renault F1 UK
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるドイツGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、ベテランのデレック・ワーウィック氏(64歳:イギリス)をあてることを明らかにした。

元アロウズ等のF1ドライバー、デレック・ワーウィック氏のスチュワード就任は今年の中国GPに続くもので今季2度目、通算25回目になるもので、これは目下最多のエマニュエル・ピロ氏の28回に次ぐものになる。

F1では1981年サンマリノGPで当時のトールマンからデビュー、その後ルノー、ブラバム、アロウズ、ロータス、フットワークと渡り最高位は2位。
F1引退後はスポーツカーレースでも活躍し、1992年にはプジョーを駆ってル・マン24時間レースに勝利した。
またシルバーストーン・サーキットの保有者でもある英国BRDC(ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ)の代表を務めていることでも知られる。

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2019/07/27

ドイツGP予選、結局ポールはハミルトン(メルセデス)

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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27日(土)15時(日本時間:22時)からホッケンハイムリンクを舞台に2019年F1第11戦ドイツGPの公式予選セッションが行われた。
全20台によるQ1、15台によるQ2に続き、10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。

Q3がスタートしたものの、ルクレール(フェラーリ)のマシンはピットガレージ内で点検中だ。
その後ドライバーはコースに出ないままマシンを降りた。
これでQ3ノータイムのルクレールは10番手、Q1でノータイムのベッテルは20番手といういずれも悲惨な予選結果が確定した。

最初のアタックではハミルトン、フェルスタッペン、ボタス、ガスリー、グロージャンの順。
2度目のアタックでも上位の変動はなく、ポールポジションはハミルトンの手に。
フランスGP以来となる今季4回目、自身通算87回目のポールということになる。
2番手はオーストリアGP以来で実にこれが7回目の2位というフェルスタッペン(レッドブル)。
3番手はボタス(メルセデス)、4番手ガスリー(レッドブル)、5番手ライコネン(アルファロメオ)、6番手グロージャン(ハース)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手ペレス(レーシング・ポイント)、9番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、10番手ルクレールというトップ10グリッドになった。

明日の決勝レースは日曜日14時10分(日本時間:22時10分)から行われる。
ベッテル(フェラーリ)とヒュルケンバーグ(ルノー)にとってはホームグランプリということになる。

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予選Q2、ハミルトン(メルセデス)が最速タイム

引き続きドイツGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

ルクレール(フェラーリ)とメルセデスの2台、そしてフェルスタッペン(レッドブル)はミディアムタイヤ、他はソフトタイヤでコースイン。
今度はフェルスタッペンがパワー不足を訴えてアタックを中止してノータイムのままピットインへ。
この時点でハミルトンがトップ。
フェルスタッペンはソフトに換えて再度コースイン、最初はスローで心配されたがガスリーに続く4番手に飛び込む。

トップ1'12.149でハミルトン、2番手ルクレール(フェラーリ)、3番手ガスリー(レッドブル)、4番手ボタス(メルセデス)、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手ライコネン(アルファロメオ)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、9番手グロージャン(ハース)、そして10番手のペレス(レーシング・ポイント)までがQ3進出。

ここでの敗退はジョビナッツィ(アルファロメオ)、マグヌッセン(ハース)、リカルド(ルノー)、クビアト(トロ・ロッソ)、そしてストロール(レーシング・ポイント)の5台となった。

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予選Q1、ベッテルがエンジントラブルで脱落

27日(土)15時(日本時間:22時)からホッケンハイムリンクを舞台に2019年F1第11戦ドイツGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は曇り、気温は27度、路面温度44度と昨日よりは低め、コースはドライコンディションとなっている。

最初のアタックに出たベッテル(フェラーリ)が、パワー不足を訴えてピットガレージへと戻りカウルを外して点検に。
ニューマチックバルブが原因ということでタイムを記録することなくマシンを降りた。

トップはルクレール(フェラーリ)で1'12.229のベストタイム。
2番手フェルスタッペン(レッドブル)、3番手、ハミルトン(メルセデス)、4番手ガスリー(レッドブル)、5番手ライコネン(アルファロメオ)、6番手ボタス(メルセデス)、7番手マグヌッセン(ハース)、8番手リカルド(ルノー)、9番手グロージャン(ハース)、10番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、
トロ・ロッソはクビアト15番手、アルボン17番手。

ここでの敗退はノリス(マクラーレン)、アルボン(トロ・ロッソ)、ラッセル(ウィリアムズ)、クビサ(ウィリアムズ)、そしてノータイムのベッテル(フェラーリ)の5台となった。

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フリー3回目、ルクレール最速、フェルスタッペン2番手

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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27日(土)12時(日本時間:19時)からホッケンハイムリンクを舞台に2019年F1第11戦ドイツGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は曇り、セッション開始時の気温は25度、路面温度は34度と低め。
路面はドライコンディションと報告されている。
昨日のフリー走行でクラッシュしたガスリー(レッドブル)のマシンはモノコックからエンジン、ギヤボックス等まで交換を余儀なくされたが、既報のようにグリッド降格のペナルティはない。

路面コンディションの向上と共に各車タイムアップを果たしたが、今回コース外走行を厳しく制限したこともあり、ベッテルやハミルトンら上位ドライバーもラップタイムの取り消しが相次いだ。
トップタイムはまたしてもフェラーリのルクレールが記録。
1'12.380のタイムで2番手に0.168秒の差を付けた。
その2番手はフェルスタッペン(レッドブル)、初のポールポジション獲得に期待をみせた。
3番手ベッテル(フェラーリ)、4番手ボタス(メルセデス)、5番手マグヌッセン(ハース)、6番手ハミルトン(メルセデス)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手ガスリー(レッドブル)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手グロージャン(ハース)。
トロ・ロッソ勢はアルボン13番手、クビアト17番手だった。
この後15時(日本時間:22時)から注目の公式予選が行われる。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(7/26)

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
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気温が40℃近くまで上昇する中、Aston Martin Red Bull Racingは序盤から調子のよさを見せ、フェルスタッペン選手がトップとわずか0.317秒差で4番手、ガスリー選手が6番手でFP1を終えました。

14番手にクビアト選手、15番手をアルボン選手がマークしたRed Bull Toro Rosso Hondaにとっては、新しい空力パーツのデータを収集できたと言う点で、実りあるセッションとなりました。

午後はさらに気温が上昇し、ドライバーが暑さに悩まされるコンディションとなりました。
FP2ではフェルスタッペン選手が5番手、クビアト選手が12番手となりチームメートのアルボン選手は14番手をマークしセッションを終えました。

ガスリー選手は15番手でロングランを走行中、最終コーナーでのオーバーステアに苦戦し、マシンのスライドを避けたためコースアウト。
グラベルを越えてその先のコース外のバリアにクラッシュをしてしまいました。
マシンは大きな衝撃を受け、金曜夜の作業スケジュールは大きく変更される形になりましたが、幸いにもガスリー選手はPUやギアボックスの交換によるペナルティーを受ける必要はなく、レースウイークを続行できる予定です。

土曜・日曜ともに雨と今日より低い気温が予想されており、金曜に行われた2つのセッションから得られたデータをうまく活用できるかがこのレースウイークでの大きな課題となると思われます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(4-5番手)

「完璧なマシンバランスだったとは言えませんが、トップとそう離れているわけでもなかったので、今日は悪くない一日だったと思います。
FP2ではソフトタイヤでのアタックを途中でやめなくてはならなかったため、クリーンラップでの走行はできませんでした。
このコースでのソフトタイヤは1周しかもたないため、それ以上走った周ではタイヤのピークをすでに越えてしまっていました。
メルセデスとフェラーリからは少し出遅れてはいますが、少しのチューニングでその差は詰められると思いますし、FP2の結果からみえるほどに差は大きくないと思います。

明日からの天気やコンディションは変わってしまいそうですが、残りのレースウイークの方向性やマシンへの理解を深めるために、多くの周回を金曜に走れることはプラスになります。
今日はとにかく暑くて汗をたくさんかいたハードな一日でした!」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(6-15番手)

「今日はすこし難しい一日でした。
FP1ではマシンの調子もよく、いい走行ができたセッションになりました。
通常のテストを行ったあと、FP2ではいくつか問題が発生しソフトタイヤでのショートランが実施できずポジションは後方となってしまいましたが、感触は悪くはありませんでした。
残念ながらセッション終盤、最終コーナーの出口でマシンのコントロールを失ってしまいバリアに追突してしまいました。
金曜日用のPUとギアボックスを使っていたことは幸いでしたが、今夜長い時間をかけて修復に取り組んでくれるピットクルーの皆んなに感謝すると同時に申し訳なく思っています。
明日はコンディションが大きく変わりそうなので、今日のセッションの中で得られたデータを解析し適応していく必要があると感じています」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(14-12番手)

「今日は本当に暑かったです!異常な暑さでしたのでここから何を学べるかは分析を行わないとわからないのですが、明日に向けて改善していければと思っています。
今夜解析するべき課題は多く、改善の余地は多いにあると感じています。
明日までにもっと戦えるマシンへと改善をし、さらに力強いマシンで予選を迎えることができるよう取り組みます。
明日は今日と全く違う天候が予想されているので、その変化に的確に対応していかなくてはなりません。
このようなコンディションの変化は稀なので、どのチームも今日のセッションには苦戦していたと思います。
今シーズンはいつもトップ10前後のポジションをマークできる速さを見せられています。
このレースウイークも同様だと思うので、ここからどうやって更なる速さを得られるのか、理解を進めていく必要があります」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(15-14番手)

「まだ取り組むべきことはありますが、今日はそう悪い一日ではなかったのではないでしょうか。
このレースウイークのために行ったアップグレードを、より理解する必要があると思います。
トップ10入りするためには、マシンのバランスなど、まだ改善するべきことがあり、予選に向けてできるだけ最適化を進めていきたいと思います。

明日に向けては天候が変わるようですが、今日は今まで経験したレースウイークで一番暑かったです。
まるでマシンの中で顔にドライヤーを当てられながら走っているような感覚でした!」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のドイツグランプリ初日は、ヨーロッパを襲っている猛暑の影響で外気温37℃路面温度50℃という今シーズンで最も厳しいコンディションでのプラクティス走行となりました。
土曜の予選、日曜のレースに向けては大きく気温が下がる予報が出ていますので、PUとしては高外気温に対処しつつ土日のクーリングなども考慮しながらセッティングを進めました。
両チームとも通常の金曜日プログラムをほぼ消化しましたが、ドライバーコメントからはまだまだ改善が必要なようです。
PU側もチームと協力して土曜、日曜に向けてセッティングの最適化作業を進めます。

FP2終盤のガスリー選手のクラッシュについては、金曜日用PUを使用しており、明日以降の運用に大きな影響を及ぼすことはありません。
ダメージ状況についてはこれから確認を行います」

提供:本田技研工業(株)

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グロージャン(ハース)のギヤボックス交換もペナルティなし

FIA
ドイツGPのレーススチュワード(審査委員)は、26日(金)行われたフリー走行セッションでギヤボックスを交換したハースF1チームのロマン・グロージャンについて、グリッド降格ペナルティがないことを明らかにした。

それによればグロージャンは今回新しいギヤボックスを投入したが、前回のイギリスGPをグロージャンはアクシデントによりフィニッシュしていないため、レギュレーションによりカウントされないためとした。
ギヤボックスは「連続した6戦使用しなければならない」と規定されている。

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ガスリー(レッドブル)のエンジン等交換、ペナルティなし

FIA
ドイツGPのレーススチュワード(審査委員)は、26日(金)行われたフリー走行セッションでクラッシュしたレッドブル・レーシングのピエール・ガスリーについて、PU(パワーユニット)及びギヤボックス交換によるグリッド降格ペナルティがないことを明らかにした。

それによればガスリーが使用していたPU(パワーユニット)は金曜日用のもので元々交換予定だったこと。
またギヤボックスは前のものが「6戦連続使用」の規定をクリアしているためとした。

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2019/07/26

フリー走行2回目、ガスリー(レッドブル)がクラッシュ

Hockenheimring (C)Pirelli Motorsport
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引き続き、26日(金)15時(日本時間:22時)からホッケンハイムリンクを舞台に2019年F1第11戦ドイツGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
このセッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は37度、路面温度は50度まで上昇、ドライコンディションと報告されている。

セッションが残り20分を切った頃、ロングランに出ていたレッドブルのガスリーが最終コーナーでコースアウトし左側面を大破してストップ、セッションは赤旗中断となった。
マシンのダメージはかなり大きい模様で心配される。
セッションは残り9分というところで再開、データ不足を回収すべくフェルスタッペン(レッドブル)が真っ先にコースインした。

このセッションもトップはフェラーリ勢で今度はルクレールのほうが1'13.449で、ベッテルに0.124秒の差を付けた。
以下3-4番手にメルセデスのハミルトン&ボタス、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手グロージャン(ハース)、7番手ストロール(レーシング・ポイント)、8番手復調のライコネン(アルファロメオ)、9番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、10番手ペレス(レーシング・ポイント)だった。
トロ・ロッソ勢はクビアト12番手、アルボン14番手つる
クラッシュしたガスリーは15番手だった。
明日土曜日はフリー走行3回目と公式予選が行われる。

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ドイツGPフリー1回目、フェラーリ勢が1-2タイム

Hockenheimring (C)Pirelli Motorsport
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26日(金)11時(日本時間:18時)からホッケンハイムリンクを舞台に2019年F1第11戦ドイツGPのフリー走行1回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は曇り、セッション開始時の気温は32度、路面温度12度、ドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC21、ミディアムのイエローにC32、そしてレッドのソフトにC43という中間の部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
このセッション、各チームともドライバーの変更はない。

いくつかのスピン、コースアウトはあったものの無事に90分間のセッションが終了。
トップタイムを記録したのはヒュルケンバーグ(ルノー)と共にこれがホームグランプリとなるフェラーリのベッテル。
ベストタイム1'14.013というものだが、ベッテルがフリー走行セッションでトップに立ったのは今年第7戦のカナダGP以来ということになる。
2番手もチームメイトのルクレールが0.255秒差で付けた。
以下、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手ボタス(メルセデス)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手グロージャン(ハース)、9番手ストロール(レーシング・ポイント)、10番手リカルド(ルノー)となった。
レーシング・ポイントはペレスも11番手とペースを上げて来たのに対し、トロ・ロッソ勢はクビアト&アルボンが14-15番手、アルファロメオ勢もライコネン&ジョビナッツィが17-18番手と苦戦している。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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まだ後を引く、ハースF1チームの内輪もめ

Haas Duo (C)Haas F1 Team
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イギリスGPのオープニングラップで起きたハースF1チームのドライバーどうしの接触事故は、2週間経った今も依然としてすっきりした結着を見せてはいない。
ホッケンハイム入りした同チームのギュンター・シュタイナー代表は次のように語っている。

「人間として彼らがいいヤツなのは認めるが、チームのドライバーとしては失格だ。
二人は協力してできるだけ多くのポイントを持ち帰るのが使命なのに、実際にはまるで正反対のことをしているんだからね。
私はコトを長引かせるタイプの人間ではないが、この件についてはいまだに引きずっているよ」

パドックでは少なくともロマン・グロージャンが、あるいは極端な場合ケビン・マグヌッセン共々来季のシートをこれで失いかねないとの見方が広まっているようだ。
今週のドイツGPでどれだけチームの信頼を取り戻せるか、共に正念場だ。

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メルセデスAMGチーム、特別カラーリングをお披露目

Mercedes Special Coloring (C)Mercedes Motorsport
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メルセデスAMGチームは、今週末行われるドイツGPで使用する特別カラーリングのマシンを当地ホッケンハイムリンクのピット前でお披露目した。
今回限りとされる特別カラーリングは、白いペイントが徐々に削り取られて本来のシルバーとグリーンの塗装が表れるデザインになっている。

特別カラーリングは予め告知されていたもので、メルセデスが初めてレースに参加した1894年(国際アイフェル・レース:ニュルブルクリンク)から今年が125周年の節目になることからホームグランプリであるここホッケンハイムで正式発表したもの。
なお、メルセデスは今週末のドイツGPでタイトル・スポンサーに就いている。

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ハミルトン(メルセデス)、「チームの外にライバル必要」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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今シーズンのF1はまだ半ばにも達していないが、チャンピオンシップ争いは他チームの脱落もあり、早くもメルセデスAMGチームのハミルトン&ボタス二人に絞られた感がある。

とりわけその大きな原因は最大のライバルと目されたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の不振にあるとみられている。
これについて目下のリーダーであるハミルトンは次のように語っている。

「他チームが脱落してしまい、淋しくないか、とよく聞かれるけれど、僕が恋しく思うのはライバルらなんかじゃなくて、家族や愛犬だ。
だから別にいまF1が淋しいということはないけれど、でもこれが望ましい姿ではないとは思うな。
戦うべき相手がチームメイトだけというのはモーターレーシングとして健全な状態とは言えないもの。
できればチーム外にもライバルの存在が欲しいと思うよ」

勝利を重ねるハミルトンにとって、ミハエル・シューマッハが持つ偉大な記録も手が届こうとしつつある。

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2019/07/25

山本尚貴、金曜フリー走行出走の動き

山本 尚貴
日本人F1ドライバーがいなくなって久しいが、ホンダF1がベテランの山本尚貴をグランプリウィーク金曜日のフリー走行1回目セッションで走らせるべく、トロ・ロッソ&レッドブル・レーシングと話し合いを進めていることがわかった。
これはイギリスの専門誌『オートスポーツ』誌が報じたもの。

長くホンダ系ドライバーとして活躍の山本尚貴は、昨シーズン日本のスーパー・フォーミュラとスーパーGT(ジェンソン・バトン)両方のシリーズ・チャンピオンとなり、スーパーライセンスの資格を獲得している。
ただ年令が31歳になるうえに、ヨーロッパでのレース経験がないためこれがF1シートに繋がるとは考えにくいのが現実だ。

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アルド・コスタ氏、跳ね馬復帰の噂広がる

Aldo Costa (C)Ferrari S.p.A
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元フェラーリ・チームのエンジニアリング・ディレクター、アルド・コスタ氏が2011年以来8年ぶりに古巣に復帰するかも知れない。

これはドイツの専門誌『アウト・ビルト』誌が報じたもので、現在のメルセデスAMGチームではF1の現場から離れ、アドバイザーの位置に就いているコスタ氏が、再びイタリアのチームに戻る可能性を伝えたもの。

今年58歳になるコスタ氏は、以前にも家族との時間を大切にしたいとしてイタリアでの勤務を優先させた経緯がある。
また現在チームを率いるマッティア・ビノット代表は、かねて技術部門の拡充を図りたいとしていて、その方針にも合致する。

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マクラーレン、メルセデス・エンジンに秋波

Carlos Sainz (C)Renault Sport F1
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現在、ワークスチームとしてF1参戦しているルノー・チームだが、将来の参戦についてはまったくの白紙であるとしている。

これはルノー・スポールのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターが語ったもので、それによれば目下制定が急がれている2021年以降の新しいレギュレーションについて不満があるということで、F1参戦が継続できるかどうかは白紙としたばかりか来年の参戦についても保証はできないと開き直った形。

ただルノーは自身による参戦の他、マクラーレン・チームにもエンジン供給しており、万一撤退ということになれば、他チームにまで大きな混乱を及ぼしかねないことになる。
こうした不確実な状況を察してか、マクラーレンはすでにメルセデス製パワーユニットの供給を打診しているとも伝えられ、その場合はウィリアムズ・チームが現在のメルセデス・エンジンからルノー・エンジンにスイッチを余儀なくされるという筋書きまでささやかれている。

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ドイツGPの週末は日曜日に一時雨も

Hockenheimring (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われる2019年F1第11戦ドイツGPの舞台地であるホッケンハイム地方の天気について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選の土曜日はいずれも晴れ時々曇りて゜雨の心配はないが、決勝レースが行われる日曜日は一時雨のになる可能性があるとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
7月26日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 22- 39度 0%
7月27日(土) 公式予選 晴れ時々曇り 21- 34度 20%
7月14日(日) 決勝レース 曇り一時雨 18- 28度 60%

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2019/07/24

苦戦続くレーシング・ポイント、『スペックB』前倒し

Lance Stroll (C)Racing Point F1
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今シーズン、昨季までのフォース・インディアから名称も変更して戦うレーシング・ポイント・チームだが、そのどたばたも影響してか今季はここまで思うような戦績を残せていない。
昨年の第10戦イギリスGP終了時点でランキングは49点の6位だったものが、今季は同じ時点でわずか17点の8位に留まっているのが現状だ。

そこでチームは今季マシン『RP19』に大幅アップデートを施した『スペックB』を前倒しで投入する構えという。
これはドイツの専門誌『アウトモーター・ウント・スポルト』が報じたもので、それによればアップデートは大掛かりになるもので、夏休み前と後の2回に分けて行われるとのこと。
いまでも大混戦の中団グループだが、これによりまた勢力図に変化が生じることになるかも知れない。

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トロ・ロッソに新スポンサー『ムース』

『Moose』 (C)Scuderia Toro Rosso
トロ・ロッソに新スポンサー『ムース』が付いたことが明らかになった。
ムースといっても化粧品ではなく、タイで人気の高級アップル・サイダーとのこと。

今回の契約により、ムースのロゴが同チームのマシン『STR14』やドライバーのスーツ、またアルボンのヘルメット等に掲出されるという。

飲料ブランドというとチームの母体であるレッドブルとの兼ね合いに懸念が及ぶが、とりあえず問題はない模様。
なおタイは同チームのレースドライバーであるアレクサンダー・アルボンの母国の一つでもある。

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リカルド(ルノー)、それでも「レッドブル離脱は正解」

Daniel Ricciardo (C)Redbull Racing
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昨シーズン2勝を挙げ、レッドブル・レーシングのドライバーとしてメルセデスAMG&フェラーリの2強を脅かす存在だったダニエル・リカルドだが、ルノー・チームに電撃移籍した今季はすっかり中団グループに埋もれ存在感をなくしている。
しかしリカルド本人は、それでも「移籍は後悔していない」と、強気なコメントをしている。

「ひとはみんなレッドブルが今年戦闘力を上げているのに離脱したのは誤りだったと言うけれど、そうじゃない、これは正しい判断だったんだ。
なぜならレッドブルのF1へのアプローチは依然として変わっていない。
僕は今のやり方ではタイトル争いなんかできないと思ったから出たんだ。
実際に彼らは2013年を最後にタイトルから遠ざかったままじゃないか。
今年何回か表彰台に上がったとしても、手離しで喜べるようなものじゃないよ」と、辛辣。

ただ昨年10戦を終えた段階で4位106ポイントだった成績は今年ルノーで14位14ポイントに留まっているのは厳しい事実だ。

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2019/07/23

メルセデス、次戦ドイツGPで特別カラーリング

Mercedes 『W10』 (C)Mercedes Motorsport
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メルセデスAMGチームは、次戦ドイツGPで同チームのマシン『W10』に特別なカラーリングを施す意向を明らかにした。
ドイツは当然のことながらメルセデスのホームということになる。

これは、メルセデス・チームにとって今年がモーターレーシング活動125周年の節目にあたるため。
なお同社にとって最初に参加したレースは1894年7月20日の『パリ~ルーアン』となっている。

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F1、レース中の燃料給油復活の動きみせる

Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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かつてF1で行われていたレース中の燃料給油について、これを復活させる動きが出て来た。
これは以前フェラーリ・チームを率いた経験を持つFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッドFIA会長自らが示唆したもの。

F1の燃料給油はこれに関わる設備や人員のコスト、そして付きものの事故を巡る安全性確保のため2009年シーズンを最後に中止された。
しかし燃料補給がないと、マシンは軽量化のためレースを走り切るぎりぎりの燃料しか搭載せず、レース終盤になるとドライバーは燃料セーブのためペースを落とさざるを得ないケースがみられ、不興を買っていたもの。

トッド会長は、「安全性についてはその後研究が進んでより進化しているのは間違いない。
また燃料補給があればドライバーは最後までフル・パフォーマンスで戦うことができ、F1の魅力をまた引き出すことができる」と、自身のアイデアを自讃した。

実際のルール変更には今後F1ストラテジーグループでの検討や各チームの賛同、WMSC(世界モータースポーツ評議会)での評決など、待ち受ける途は長い。

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ドイツGP、各チームのタイヤ選択

German GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われるF1第11戦ドイツGPに持ち込まれる3種類のタイヤと各ドライバーによる選択がピレリから発表された。

今回の舞台であるシルバーストーン・サーキットはクローズド・サーキットということで、ヒレリはハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC2、C3、そしてC4という中間の部類の3種類のコンパウンドを選択した。
このうち予選Q3ではC4を必ず使用しなければならない
また決勝レースではC2とC3のいずれか1セットを使用しなければならないことになっている。

今回も主力はソフトタイヤのC4だが、ルノー、トロ・ロッソらが10セットの多きを選択しているのに対し、フェラーリは9セット、メルセデスやレッドブルらは8セットに留めている。
それに合わせてC3は多くが2から3セットだが、ハミルトンとレッドブル勢は4セット、逆にヒュルケンバーグ(ルノー)やクビアト(トロ・ロッソ)はわずか1セットと作戦を分けている。
ドイツGPは7月28日(日)決勝レースという日程で開催される。

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2019/07/22

ピレリ、今年も鈴鹿サーキットでタイヤテストへ

Pirelli 2019 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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まだ正式発表はないものの、今年も鈴鹿サーキットでのピレリタイヤの公式テストが行われる見通しだ。

これは一部メディアが報じたもので、それによれば10月13日の日本GP終了後、翌週の火・水曜日の2日間、当地鈴鹿サーキットを舞台にして行われるというもの。
昨年はルノー・チームがテストを行ったが、今回はまだ担当するチーム名は明らかにされていない。

なお10月27日のメキシコGP終了後にもロドリゲス・サーキットを舞台に同様のテストが行われるとみられる。

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ベッテル(フェラーリ)、「ロンドン市街地GP案なんて必要ない」

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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伝統であるシルバーストーン・サーキットでの開催契約が2024年まで延長が決まったにも関わらず、依然としてくすぶる『ロンドン市街地コース案』について、4回のF1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が否定的な見解を表して注目されている。

「シルバーストーンはグランプリ開催地として素晴らしい舞台だよ。
コースもチャレンジングでF1らしいし多くの観客を満足させられる。
毎年クルマでここに駆け付けるファンはどんな年でも10万人は超える。
グランプリ発祥の地としてここの観客は円熟で公正。
ドイツ人の僕がイタリアのマシンで来ても、ここではすべて公平に扱ってくれるよ。
こんな最高のコースがあるのに、なんでロンドン市街地でもやる必要があるのか僕には理解できないな」と、市街地案にはあくまでも後ろ向き。

ただプロモーターとしてのリバティ・メディアには興業上の別の思惑がありそうだ。

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レッドブル、「パワーアップのためならグリッド降格もやむなし」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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今シーズン、レッドブル・レーシングと初めてのパートナーシップを組んだホンダF1だが、ここまで想定を上廻るペースで改良型を投入、パワーアップだけでなく信頼性も確実に向上と評価され、実際に成績もそれを裏付けるものとなっている。

ホンダではさらに新たなバージョンアップを予定しているとされるが、ここに来て危惧されるのがコンポーネンツ交換よるグリッド降格のペナルティだ。
今年の規則ではCE(コントロール・エレクトロニクス)やES(エネルギー・ストア)は年間3基以上、ICE(エンジン)、TC(ターボチャージャー)、MGU-H(熱エネルギー回生システム)、MGU-K(運動エネルギー回生システム)らについては年間4基以上に達すると10グリッド(初回)降格になることが決まっている。

ただこれについてレッドブル・ホンダ躍進の立役者でもあるフェルスタッペンは、「チャンピオンシップを戦う上で何よりも必須なのはパワー。
その過程で何戦かグリッド降格になることは覚悟している。
それでもバージョンアップしてくれたほうがいい」と、陣営への熱い期待を顕わにした。

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2019/07/21

ザイドル/マクラーレン首脳、「F1最大の過ちはコスト増加」

Andreas Seidl (C)Porsche AG
今年、新たにマクラーレン・チーム代表に就いたアンドレアス・ザイドル氏がF1の現状について言及、最大の過ちは増加したコストにあると指摘した。

「F1は昔からいちファンとして見続けてきたよ。
そこには他のカテゴリーにはない魅力がいまもあると信じている。
ただ一つ誤りがあったとすれば、それはあまりに増加させてしまったコストだろう。
われわれはワークス以外のチームとしては潤沢な資金があるほうだと思っているが、それでもタイトルを争うにはほど遠い有り様だ。
これを正常化させるにはコスト削減が必須のことだ」

そのマクラーレンは今シーズン、古豪復活の勢いを示しているが、同代表がその原動力とされることには明確に首を振った。
「自分が代表に就いたのは今年の5月になってから。
ファクトリーではそのずっと前から復活のためにスタッフ全員が全力で働き続けてきていて、チームの戦績が上向きになったのはその成果」と、断言した。

同氏はそれまでポルシェWECチームの代表を務めていたが、それ以前のBMW時代にF1に携わった経験があるという。

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ボタス(メルセデス)、トヨタ・ヤリスWRカーをテスト

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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イギリスGPと次戦ドイツGPとの束の間のインターバルに、メルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスがトヨタ・ヤリスWRカーをテストしたことがわかった。

北欧フィンランド人らしく、ボタスはこれまでもラリーカーのドライブ経験は豊富。
今年1月には母国で行われた『アークティック・ラリー』に参戦している。
その時のマシンは『フォード・フィエスタWRカー』だったが、今回は『トヨタ・ヤリスWRカー』となっている。

8月に行われる次戦フィンランドラリーのためのテストをしていたというトヨタ・チームだが、ボタスのためにわざわざテストを1日延長するという厚遇。
目下、世界最高峰のWRCマシンをボタスは堪能したようだ。

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グロージャン(ハース)に厳しい風当たり

Romain Grosjean (C)Haas F1 Team
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今シーズン、思わぬ不振を託つハースF1チームだが、トラブルはすべてがマシンやチームのものとは言えず、ドライバーに対しても風当たりが強くなっているようだ。
特にイギリスGPのオープニングラップで起きた同士討ちにはチーム首脳部もお冠。
ただ批難の声は、とりわけリタイヤが多いロマン・グロージャンの不甲斐ない戦いぶりに多く寄せられているという。

そうした中、チーム代表のギュンター・シュタイナー氏がグロージャン解雇の許可をオーナーに求めたという噂が駆け巡って騒動となった。
しかしチームのスポークスマンは「シーズン末までドライバー変更の予定はまったくない」と、噂を完全否定。
それでも折悪しくタイトル・スポンサーである『リッチ・エナジー』の去就が揉めたこともあり、外部からもハースF1チームの混迷ぶりに拍車が掛けられている。

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2019/07/20

ノリス(マクラーレン)、「ハミルトン強いうちに倒したい」

Lando Norris (C)McLaren Group
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今季F1デビューしてそのパフォーマンスに高い評価を得ているランド・ノリス(19歳:イギリス)が、共にマクラーレンのジュニア育成ドライバーとして実績を踏み、そして同じマクラーレン・チームからF1デビューを果たした同じ経歴を持つルイス・ハミルトンに挑戦状を叩きつけている。

「僕にとってハミルトンは大先輩だけど、子供の頃から憧れていた存在。
同じイギリスということもあり、親近感を持っているんだ。
いまこうしてF1という最高の舞台で彼と戦えるのはほんと光栄なことだよ。
できればマクラーレンがもっと戦闘力のあるマシンを僕に用意してくれて、彼とまったく同じレベルでの戦いができれば理想だね。
せめてあと2年、それまでF1から引退して欲しくないよ」と、若者。

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オーストラリアGP、2025年まで開催契約延長

Albert Park Circuit (C)Pirelli Motorsport
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2023年まで開催契約を結んでいるとされる現在のアルバートパーク特設コース(メルボルン)でのオーストラリアGPだが、さらに2025年までの2年間契約が延長されることがわかった。

これは同グランプリの主催者であるAGPC(オーストラリア・グランプリ株式会社)との間で合意に至ったものだが、早期にこれだけ長期の契約が約束されたことにより、サーキット側も安定した設備投資が可能になるというメリットが考えられそうだ。
同グランプリにはかつての開催地であるアデレードも一時候補地として挙げられていた経緯がある。

なお新しい契約には引き続き開幕戦としての開催が条項に記載されているものとみられる。

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2020年のメルセデスAMG候補にエステバン・オコン浮上

Esteban Ocon (C)Mercedes Motorsport
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まだ正式発表されていない2020年のメルセデスAMGチームのレースドライバー候補に、メルセデス・モータースポーツのジュニア育成ドライバー出身であるエステバン・オコン(22歳:フランス)の名前が報道で流れた。
これはドイツ・ケルンの『エキスプレス』紙が報じたもの。
それによればオコンはバルテリ・ボタスの後任としてほぼ確定ということだ。

FIA・F3ヨーロピアン選手権やGP3でタイトルを獲得したオコンは2016年に当時のマノーからF1デビュー。
2017・2018年はフォース・インディアから参戦、今季はルノー・チームへの移籍が確定していたものの、直前になってレッドブルからダニエル・リカルドが移籍したため行き場をなくしていた。

オコンがメルセデスAMGに加入した場合、ボタスがフェラーリに移籍するなど大規模なドライバー移動のきっかけになるかも知れない。

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2019/07/19

ハミルトン(メルセデス)の最速ラップに、ボタス呆れ顔

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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今シーズンから決勝レース中のファステストラップを記録したドライバーに対し、1ポイントが与えられるようになった。
これまでは多くの場合、後続とのギャップが(ピットインしても逆転されない)レース終盤に、フレッシュ・タイヤに履き替えてベストタイムを出して獲得するというのが定番となった。

今回その戦略に出たとみられるのが2位走行中だったメルセデスAMGチームのボタス。
ボタスはレースが残り7周となったところでピットインし、タイムの出やすいソフトタイヤに履き替え、思惑通り1'27.406のファステストラップタイムを記録してみせた。

ところがレース最終周、トップのハミルトンがタイヤを履き替えることなくベストタイムにチャレンジ。
すでに32周を走ったボロボロのハードタイヤでボタスのタイムを塗り替える1'27.369を記録、このレースのファステストラップ・ポイントをもぎ取ったのだ。
これにはボタスも「ホームのハミルトンはどこか近道を知っているようだ」と呆れるしかなかった。

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2021年F1新レギュレーション、概要が公表される

FIA
F1はFIA(国際自動車連盟)、各チームと共に2021年から導入される新しいレギュレーションの策定を進めてきたが、予定より遅れたもののその概要がやっと公表された。

それによれば18インチ径タイヤへの変更やグランドエフェクト(床底面の気流)などの導入、ウィングの小型化等エアロダイナミックスの見直しによりオーバーテイクの増加を目論む。
またコスト削減を目標に向けPU(パワーユニット)コンポーネンツの一部やブレーキ、ギヤボックス、さらに車からピットへのテレメトリーも共通化を図るとのこと。

当初、6月に発表される予定だったものがやっと今回概要が公開、さらに10月を最終期限として詳細を詰めるということだがなかなか合意には障害が多いようだ。

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ストロール(レーシング・ポイント)、捨てバイザーに泣く

Lance Stroll (C)Racing Point F1
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イギリスGP決勝レース、13位フィニッシュで入賞を逃がしたレーシング・ポイントのランス・ストロールだが、10位のヒュルケンバーグ(ルノー)とのタイム差はわずか8秒余りと言う僅差だった。

これについてストロールは次のようにその背景を説明している。
「2度目のピットストップをする前までは、とてもいいペースで走れていたんだ。
これなら入賞(10位以内)も可能だと思っていたからね。
そしたら予定よりも早く『ボックス!』(ピットインの意味)の指示が来たんだ。
タイヤはまだ生きていたし、調子良く走れている時にはドライバーというのは走行を邪魔されたくないんだよ。
みすみす順位を落とすことになるからね。
ところが後で聞いたら、ピットに戻ったのはタイヤのせいでなく、ブレーキのオーバーヒートのためだったって。
誰かの捨てバイザーがブレキダクトに詰まってしまって、それを取り除くためだったんだね。
ほんとツイてないよ」

F1で使われるカーボン・ブレーキはよく効く反面、温度管理が超シビア。
空気抵抗の問題もあり、冷却のためのダクトもぎりぎりであるとされる。

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2019/07/18

ボタス(メルセデス)、「来季も同じ体制が理想」

Mercedes Duo (C)Mercedes Motorsports
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今シーズン、ここまで2勝と王者ルイス・ハミルトンに次ぐ成績を収めているメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスが、早くも来季の体制について言及、「いまの体制が続くのがベスト」と理想を語った。

これはフランスのテレビ局である『カナル・プリュス』の取材で明らかにしたもの。
その中でこのフィンランド人は、「僕もずいぶんと頑張っているつもりだけれど、チームメイトが強すぎてそのせいで目立たないというところもあるよ。
もしもチームメイトがハミルトンでなかったならもっと多くのレースで勝てていた筈だからね。
でもそれが嫌なんじゃない。
むしろ彼のお陰で僕は成長できていると思うのでこれは僕にとっても理想の形。
来年も同じ体制で行けたら最高だよ」と、強調。

それでももしも契約延長が叶わないとしたら、その場合はフェラーリの一員になるのが魅力と明かした。

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株式売却&社名も変更の『リッチ・エナジー』

Haas 『VF-19』 (C)Haas F1 Team
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混乱が続くハースF1チームのタイトル・スポンサーである『リッチ・エナジー』だが、オーナーでトップを務めていたCEO(最高経営責任者)のウィリアム・ストーリー氏が株式を手放して経営から手を引いたことが確認された。

タイトル・スポンサーから突然の離脱はストーリー氏が表明したもので、一方その後の残留宣言は新経営陣によるものとわかった。
なおこれにより社名も『リッチ・エナジー』から『ライトニングボルト』(Lightning Volt)へと変更されたとのこと。
ただハースF1チームへのスポンサー名は引き続きリッチ・エナジーで行われる見通しだ。

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「ライバルはレッドブルに」と、フェラーリ・チーム代表

Mattia Binotto (C)Ferrari S.p.A
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シーズン当初、王者メルセデスAMGチームとタイトル争いをするとみられたフェラーリ・チームだが、いまや戦うべき相手はレッドブル・ホンダであると変化しつつある。

これは同チームのマッティア・ビノット代表が語ったもの。
「彼ら(レッドブル・ホンダ)は明らかに戦闘力をアップさせつつある。
その改善ぶりはおそらくわれわれのペースを上回っていることだろう。
オーストリアでは実際に優勝して見せたし、今回のイギリスでも十分なスピードをみせていたね。
正直いって、メルセデスとはまだ開きがあるものの、レッドブルとは非常に接近していると言わざるを得ない。
つまりわれわれのライバルはいま、レッドブルであるということだよ」と、警戒心をみせた。

ビジネス界出身だった前任者のマウリツィオ・アリバベーネ氏とは異なり、ビノット氏はテクニカル・ディレクター等を経験したレーシング・エンジニア上がりの技術者だ。

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2019/07/17

ハースF1チーム、再び起きた同士討ちに呆れ顔

Haas Duo (C)Haas F1 Team
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ほぼ平穏に過ぎたイギリスGPのオープニングラップで唯一特筆すべきは、ウェリントン・ストレート手前の5コーナの出口で起きた接触事故だった。
これはレーシング・インシデント(出来事)として処理されペナルティを受けることはなかったが、その当事者はロマン・グロージャン&ケビン・マグヌッセンといういずれもハースF1チームという皮肉なものだった。

これについて同チームのギュンター・シュタイナー代表は次のように断じて二人のドライバーを非難した。

「チームメイト同士でポジションを争って衝突するなんて余りに馬鹿げた行為だ。
そんなことをしているのはウチのチームだけじゃないか。
こんなことでドライバーに説教をしなければならないななんて、まったく情けないよ」と、呆れ顔。

関係者によれば、今回同チームは異なるセットアップでレースに臨み、それを比較する目的だったがマシンの損傷はひどく、いずれも完走することすら叶わなかったという。
度重なるチーム内の「不祥事」に、オーナーであるジーン・ハース氏の忍耐も限界が近づいていると危惧されている。

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去就が二転三転の『リッチ・エナジー』

Haas 『VF-19』 (C)Haas F1 Team
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ハースF1チームのタイトル・スポンサーである『リッチ・エナジー』は、イギリスGPを前に突然契約解消を表明して驚かせたが、その後一転これが取り消されたということでさらに混乱に拍車を掛けている。

これは同チームのギュンター・シュタイナー代表が明らかにしたもので、それによれば契約解消はリッチ・エナジーのF1担当者が個人的に先走ったもので、同社の経営陣はこれを否定しているとのこと。

解約の理由も明確でなかったことから、同チームの関係者は「まるでミステリー。それでも解約されるよりはいい」と、胸をなで下ろしているとのことだ。
いまのところ同チームのマシン『VF-19』からリッチ・エナジーのロゴは外されていない。

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ベッテル(フェラーリ)のミスに代表がプレッシャー

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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今回のイギリスGP決勝レースでの追突事故によりペナルティと共に期待されたポイントも逸したフェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルについて、同チーム代表であるマッティア・ビノット氏が苦言を呈している。

「ベッテルは言うまでもなく世界最高レベルのドライバーに間違いないが、しかしそれでも時にはミスを犯す。
今回がまさにそれだった。
あのバトルは今回のレースの一つのハイライトともいえる重要な場面だったが、そこでのミスは結果も大きなものだった。
彼自身、自分が犯したミスの重さは十分に理解しているだろうが、われわれはこれから話し合わなくてはならない」と、スイス出身の代表。

口さがないイタリア・メディアの中には、早くも「これで跳ね馬チームのナンバーワンが入れ替わる」と、厳しい見方を報じ始めている。
イギリスGPを終え、ベッテルはついにポイント・ランキングでチームメイト(ルクレール)の後塵を拝すことになった。

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2019/07/16

2019 イギリスグランプリ 決勝 (ピレリ)

ルイス・ハミルトン (C)Pirelli Motorspotrs
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2019年7月14日、シルバーストン
メルセデスのルイス・ハミルトンが、スリリングなイギリスグランプリを制し、同グランプリ6度目の優勝を達成しました。ハミルトンは、レース中盤のセーフティーカー導入周回中、ミディアムからハードへ交換し、当初の予定とは異なる1ストップ戦略を採りました。トップ3で唯一の1ストッパーだったハミルトンは、2位を20秒以上引き離し、ファイナルラップでファステストラップレコードを更新しました。レース全般を通じて、各 P Zero コンパウンドは非常に良く機能していました。

キーポイント
• トップ5で4種類の戦略が見られたように、52周のレースで広範囲に渡る戦略が展開されました。
• トップ10グリッド中、メルセデスとレッドブルの4台がミディアムタイヤでスタートしました。メルセデスは1位と2位を、レッドブルは 4 位と 5 位を獲得しました。
• ソフトタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、3位を獲得したフェラーリのシャルル・ルクレールでした。
• セーフティーカー導入がターニングポイントとなりました。メルセデスのバルテリ・ボッタスを除く上位勢が、このタイミングを活かしてピットストップを行いました。
• レース中、ドライでクールなコンディションが続きました。過去2日間とは異なり、雨は全く降りませんでした。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C1: 驚くべきことに、32周走行済みの2019年型 P Zero レンジ中最も硬いコンパウンドが、ファイナルラップで、シルバーストンの昨年までのラップレコードを 3.3短縮しました。
• ミディアム C2: ミディアムでのスタートが勝利戦略となりました。さらに、優勝ドライバーを含む6名が、ミディアムを使用した1ストップ戦略を実行しました。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ミディアムでスタート後、2ストップ戦略で5位を獲得しました。ボッタスも、ミディアムでスタートした2ストッパーでした。
• ソフト C3: ボッタスとレーシング・ポイントの両ドライバーのみが、ソフトタイヤでフィニッシュしました。オープニングスティントでは、多くのドライバーがソフトを使用しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「今日の素晴らしいレースで、全3種類のコンパウンドは、それぞれ重要な役割を演じました。最も注目すべきパフォーマンスは、ハードタイヤを使用したルイス・ハミルトンによるものだと思います。ハミルトンは、既に32周を走行したタイヤで、ファイナルラップでファステストラップを更新しました。しかも、4Gを超える負荷を課すコーナーが存在する、シーズン中屈指の厳しいサーキットにおいてです。終始、アクション満載の接戦が展開された、レベルの高いレースが見られました。セーフティーカーが決定的な要素となりました。多くのドライバーが、この機を活かしてピットストップを行い、レースの様相が変わりました。セーフティーカー導入周回中にミディアムからハードへ交換したハミルトンの決断は、優勝の鍵となりました。我々は、レッドブルとウィリアムズとともにシルバーストンに留まり、2020年型コンパウンド開発の2日間テストに臨みます」

ピレリジャパン・プレスリリース

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リヤウィングに亀裂でフェルスタッペンらあわや

Starting Grid (C)RedBull Racing
イギリスGP決勝レースでは、すでにグリッドに着いたレッドブルのマシン後部にメカニックたちが緊張した面持ちで集まっているところが国際映像で流された。
これについてイギリスの専門誌『オートスポーツ』は、「フェルスタッペンのリヤウィングの一部に小さなひび割れが発見されたため、応急作業が進められていた」と報じた。

ただこの段階でマシンはパルクフェルメ状態にあったため、対応するには作業の許可をオフィシャルから得なければならず、加えて念のため点検したガスリーのマシンにも同様の症状が確認されたということで一時チームはパニック状態に陥ったという。

幸い修復は間に合って両者共無事スタートできたが、場合によってはレッドブル・レーシングは大混乱に陥る可能性があったことになる。

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レッドブル、イギリスGPで最速ピットストップを記録

Pitstop Scene (C)RedBull Racing
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このところピットストップの最速タイムで話題になっていたのはウィリアムズ・チームの素早い作業時間だったが、今回のイギリスGPではレッドブル・レーシングがこれを上回ったことがわかった。

それによればピエール・ガスリーのマシンのタイヤ交換を行ったレッドブル・レーシングのピットクルーは、マシンが静止してから作業を終えて再び発進するまで1.91秒しか掛からず終了。
これはウィリアムズ・チームが記録していた今季最速の1.97秒を上廻るだけでなく、これまで最速とされた2016年アゼルバイジャンGPでの同チームの記録である1.92秒をも書き換える史上最短記録であるということだ。

その甲斐あってか、ガスリーは今回自身の最高位となる4位フィニッシュを達成している。

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レッドブル首脳、「ベッテル(フェラーリ)は過大評価」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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イギリスGP決勝レース終盤、バトルを演じていたフェラーリのセバスチャン・ベッテルに追突されて順位を落としたマックス・フェルスタッペンのチーム、レッドブルではレーシング・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士が憤懣やるかたない表情を隠せなかった。

「あれは明らかにアクシデントだ。
それもすこぶるレベルの低い、ね。
ブレーキングが間に合わないだなんて。
ベッテルは自分の能力を課題に評価していたのではないか。
あるいは自身が考えているほどにはマシンにポテンシャルがないかだ。
終盤のレース展開次第では、フェルスタッペンには2位フィニッシュも見えていたんだからね。
彼はわれわれから表彰台を奪ったということだよ」

自由に走らせれば、メルセデスAMG勢のペースにも負けなかった筈と、マルコ博士は豪語している。

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2019/07/15

危険だったアルボン(トロ・ロッソ・ホンダ)のトラブル

Alexander Albon (C)Scuderia Toro Rosso
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イギリスGP決勝レース終盤、ポイント圏内の10位を走りながらもファイナルラップに12位まで順位を落としたトロ・ロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンだったが、スローダウンの原因は推察されたタイヤが原因ではなく、PU(パワーユニット)の電気系のトラブルだったことがわかった。

これはホンダF1の田辺豊治/テクニカルディレクターが明らかにしたもので、トラブルがハイブリッド仕様の高圧電力系だったため、安全面のリスクを考慮して2度目のピットストップが行えなかったとのこと。
そのためアルボンは痛んだタイヤのままで孤独の走りを続けざるを得なかったようだ。

予選9位からのスタートということでポイント獲得が期待されたアルボンだったが、残念ながら今季4回目の入賞はならなかった。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(7/14)

Pierre Gasly (C)Redbull Racing
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フェルスタッペンとピエール・ガスリーは、序盤からトップ6のポジションでレースを進めます。フェルスタッペンは前を行くシャルル・ルクレール(フェラーリ)をパスしようと仕掛ける間に、ガスリーはターン3でベッテルをオーバーテイクして5番手に浮上。
その後、1度目のピットストップでは、Red Bullのメカニックが見事な作業によって、ルクレールより前の3番手でフェルスタッペンを送り出します。

コース上でルクレールに再度先行されたものの、その後数周でセーフティカー(SC)が出動。
このタイミングでフェルスタッペン、さらにその後ルクレールが2度目のピットインを行ったため、ベッテルが3番手、ガスリーが4番手に浮上し、フェルスタッペン、ルクレールというオーダーとなります。

ガスリーの前に出たフェルスタッペンは、ベッテルにも迫り、残り15周となった37周目にターン15のストウコーナーでアウトサイドからオーバーテイク。
しかし、その次のコーナーのブレーキング時にベッテルに後方から追突されてコースアウトを喫しました。
大きなクラッシュでしたがそのまま走行を継続。
5番手までポジションを下げる結果となりました。チームとして表彰台は逃したものの、ガスリー、フェルスタッペンともに競争力を発揮してトップ3争いを展開。
ガスリーは、F1での自己ベストリザルトに並ぶ4位でフィニッシュしました。

ポイント圏内にいたRed Bull Toro Rosso Hondaのアレクサンダー・アルボンは、SC導入時点でスタート時のソフトタイヤからミディアムタイヤに交換を済ませていましたが、戦略的にはもう1度タイヤ交換が必要でした。
しかし、不運にもパワーユニットの高圧電力系に問題が発生し、安全面を考慮して2度目のピットストップを行うことができませんでした。
それにもかかわらず、アルボンは最終ラップにパスされるまでポジションをキープし、あと一歩でポイント獲得という健闘を見せました。

チームメートのダニール・クビアトは、後方グリッドから着実に順位を上げ、力強いレース運びを披露しました。
序盤でミディアムタイヤに交換した後、SC導入のタイミングでハードに履き替え、そこからポイント圏内までポジションアップ。
9位でチェッカーフラッグを受けました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(5位)

「マシンの調子はとてもよく、速さも見せられていたレースウイークであっただけに、表彰台を逃してしまったことはとても残念です。
ルクレール選手とのバトルは手強いものではありましたが、とてもフェアであり、彼も上手にブロックして応戦したと思います。
まだレースの先は長かったので、あまりリスクを負うような無理はせずにいました。
明らかに僕たちのほうが速かったため、仕掛ける正しいタイミングを探りながらのバトルはとても楽しかったです。
ハードタイヤに交換するためにチームが下した2回目のピットストップのタイミングの判断は正しく、ルクレール選手に対してアドバンテージを得ることに成功しました。
それからはベッテル選手に追いつくのに十分なペースで走行することができたのですが、彼をオーバーテイクした後、ブロックをしたターン17で、ブレーキのタイミングが遅れたベッテル選手に後方から追突されてしまいました。
その結果、縁石とグラベルを飛び越えてしまい、その瞬間『レースは終了してしまった』と思ったほどでした。
パワステに違和感があり、フロアもダメージを負ったような感覚の中、自分がどうやって最後まで走らせることができたのか正直分かりません。
そんな状況の中、5番手でポイントを獲得してレースを終えることができたので、この結果に十分満足しています。
これはレーシングアクシデントであり、ベッテル選手の故意で起きたことではないので、怒っているわけではありませんが非常に残念です。
マシンから降りた直後に、ベッテル選手は謝罪に来てくれました。
ファンの皆さんに『モータースポーツは面白い』と改めて感じてもらえるシーンを見せられたのではないでしょうか」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(4位)

「このレースウイークは初日から今日まで常に力強い走りができ、僕にとって今年一番のレースとなりました。
本来僕たちがいるべき上位の中でバトルし、4位という結果でレースを終えることができて、とても喜ばしく思います。
もちろん、表彰台まであと一歩であるポジションは“悔しくない”筈がありませんが、このレースウイークでチームとして正しい方向への大きな一歩を踏み出すことができました。
ベッテル選手やルクレール選手とのバトルなど、レースを通してたくさん見応えのあるアクションを見せられたと思います。
表彰台に立つためにまだ改善すべき点は残っているのですが、そう遠い現実ではないと感じているので、引き続き全力を尽くします。
今日のようなレースが毎回できれば、さらに盛り上がるシーズンとなる筈です」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(9位)

「今日のレースにはとても満足しています。
正直、後方グリッドからのスタートだったため、あまり期待はしていませんでした。
このレースウイークを通して思ったようにリズムがつかめず、マシンのバランスにも苦戦をしていましたが、今日は必要なときにマシンのポテンシャルをすべて引き出すことができました。
昨日セットアップの方向性を見出すことができたおかげで、マシンの感触が著しく改善しました。
レース後半は、ライコネン選手と8番手争いのバトルを楽しむことができました。
残念ながら残り周回数が足りず、仕掛けるチャンスがあまりないまま終わってしまいました。
ここ最近悔しいレースが続いていたので、この大会で2ポイントを獲得できたことはとてもいい結果となりました」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(12位)

「タイヤのマネージメントが難しい一戦でした。
あのセーフティカーのタイミングがラッキーに働いたドライバーもいれば、そうでなかったドライバーもいました。
マシンに問題を抱えており、ピットインもできなければマシンにも触れず、他チームがタイヤ交換をする中で走行を続けなくてはならない状況でした。
フラストレーションのたまるレースでしたが、そういうときもあるのだと自分に言い聞かせて、次戦に向けて気持ちを切り替えたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日の決勝ではフェルスタッペン選手が素晴らしい走りを見せ、2戦連続の表彰台が間近だっただけに、あのようなクラッシュでポジションを失ったことは非常に残念です。

一方で、ガスリー選手が今季最高かつ自身のベストに並ぶ4位というリザルトを獲得したことはポジティブに捉えています。これをきっかけにさらなる上位争いに絡んでいってほしいと思います。

Toro Rossoについてはクビアト選手が粘り強い走りとチームの的確な戦略により、17番グリッドからの入賞を果たしました。
アルボン選手についてはレース中にPUの高圧電力系に問題が発生し、安全面のリスクを考慮したために2度目のピットストップを行えず、2台同時入賞を逃す形になってしまいました。ここから早急に問題の分析を進めていきます。

我々としては残念な部分もありましたが、今日はオーストリアに続き、ファンにとっては見応えのあるレースになりました。
この先のレースでもいい戦いを続けられるよう、懸命にプッシュを続けていきます」

提供:本田技研工業(株)

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ベッテル(フェラーリ)にペナルティ・ポイント

FIA
イギリスGPのレーススチュワード(競技審査委員)は、14日(日)行われた決勝レース中、16コーナーで起きたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のアクシデントについて、ブレーキングの際ホイールをロックさせ前車に追突したとしてベッテルにペナルティ・ポイント2点を科したことを明らかにした。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになる。
ベッテルはこれで通算6点ということになった。

なおベッテルにはすでにレース中、10秒のタイムペナルティが科せられている。

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2019/07/14

イギリスGPはハミルトン(メルセデス)がホーム優勝飾る

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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14日(日)14時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第10戦イギリスGPの決勝レースがシルバーストーン・サーキットを舞台に行われた。
スタート前の天候は曇り、気温は18度、路面温度28度、路面はドライコンディションと報告されている。
ピレリはC1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という最も堅い部類の3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
Q2の結果、すでにメルセデスとレッドブルの4台はミディアムタイヤでのスタート、フェラーリの2台はソフトタイヤでのスタートが決まっている。
なおペナルティ等によるグリッドの変更、またピットレーンスタートは報告されていない。

予選4番手のフェルスタッペン(レッドブル)がリヤウィングあたりの作業をグリッドでなお行っているのが気掛かりだ。
スタートではベッテルがガスリーの前に出たくらいで上位の変動はなし。
オープニングラップでグロージャンとマグヌッセンのハースどうしが接触した模様で両者ピットインを余儀なくされる。
4周目にいったんハミルトンが首位に立つがすぐさまボタスが抜き返す超バトル。
8周目、マグヌッセンが再度ピットインして遅れる。
12周目、ガスリーがベッテルをかわして5位に上がるが直後にピットイン、ハードタイヤに換え、10位まで落ちる。
14周目にはルクレールとフェルスタッペンが同時ピットイン、共にミディアムタイヤに。
これでベッテルが3位に上がる。
20周目、ジョビナッツィ(アルファロメオ)がコースアウトしたためイエローコーション&セーフティカーに。
まだタイヤ交換を終えていない1位のハミルトンと2位のベッテルには好チャンスとなった。
各車ピットイン、この時点で首位ハミルトン、以下ボタス、ベッテル、ルクレール、ガスリー、フェルスタッペンの順。
ただボタスは連続ミディアムタイヤなのでもう1回ピットインの必要がある。
24周目にレース再開。
28周目、レッドブルはタイヤの新しいフェルスタッペンをガスリーの前に出す。
38周目、3位を争っていたフェルスタッペンにベッテルが追突するアクシデント。
両者コースアウト、ベッテルはフロントノーズ交換のため緊急ピットイン、フェルスタッペンは今のところ5位で留まっている。
その後ベッテルには10秒のタイムペナルティがスチュワードから通告された。
46周目、2位のボタスがタイヤ交換、その後ファステストラップを記録。

結局イギリスGPはここがホームグランプリであるハミルトン(メルセデス)で、フランスGP以来の今季6勝目、自身通算80回目の勝利、またここイギリスGPでは単独首位の6勝目となった。
さらにファイナルラップでファステストラップを更新、しかもすり減ったハードタイヤでの快挙にボタスは面目を失う形。
2位はそのボタスで再びメルセデスAMG勢による1-2フィニッシュ。
3位ルクレール(フェラーリ)、4位ガスリー(レッドブル)、5位フェルスタッペン(レッドブル)、6位サインツ(マクラーレン)、7位リカルド(ルノー)、8位ライコネン(アルファロメオ)、9位クビアト(トロ・ロッソ)、10位ヒュルケンバーグ(ルノー)までが入賞。
以下11位ノリス(マクラーレン)、12位アルボン(トロ・ロッソ)、アルボンはミディアムタイヤが限界でファイナルラップに力尽き10位から転落した。
13位ストロール(レーシング・ポイント)、14氏ラッセル(ウィリアムズ)、15位ベッテル(フェラーリ)、16位クビサ(ウィリアムズ)、そして17位のペレス(レーシング・ポイント)までが完走。
リタイヤはジョビナッツィ(アルファロメオ)、グロージャン(ハース)、マグヌッセン(ハース)の3台だった。
F1次戦は再来週の7月28日、第11戦ドイツGP(ホッケンハイム)ということになる。

イギリスGP決勝レースの結果はこちら
イギリスGPの画像はこちら

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イギリスGP、スターティンググリッドはそのまま

イギリスGPのスターティンググリッドは、13日(土)に行われた公式予選の通りであることがわかった。
これはグリッド降格に繋がるようなレギュレーション違反やコンポーネンツ交換が1件もなかったためで、最近では珍しいケースとなった。

イギリスGPの予選結果はこちら

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ベッテル(フェラーリ)、「ロングランのペースに期待」

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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フランスでは7位、オーストリアでは10位、そして今回のイギリスでも6位と予選で苦戦しているフェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルは、「せめてロングランのペースに期待する」と、いささか意気消沈の体だ。

「この週末もどたばたしてしまったね。
マシンのバランスも良かったり悪かったりを繰り返していて、なかなかいいフィーリングを掴むことができないんだ。
ただ少なくともルクレールを見ればわかるように、マシンのパフォーマンスはこんなものじゃない。
僕の場合、一周のペースに苦労しているんだ。
タイヤからもいいフィードバックが得られないしね。
それでも予選より決勝レースのロングランのほうがまだ良いようだから、明日はこれに期待するしかないな」

とはいえフェラーリの2台はソフトタイヤでのスタートが決まっていて、これが共にミディアムタイヤでスタートのメルセデス&レッドブルにどこまで対抗できるか注目だ。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(7/13)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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マシンバランスの最適化に苦戦したRed Bull Toro Rosso Hondaのクビアト選手は、惜しくも0.072秒足りずQ1にて敗退。17番グリッドという結果となりました。
一方、チームメートのアルボン選手とAston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手、ガスリー選手はQ2でもすばらしいパフォーマンスを発揮し、トップ10を決めるQ3へと進出。
フェルスタッペン選手はQ3でポールポジションに迫る速さをみせ、トップとわずか0.179秒差のタイムをマークしチェッカーを受けました。
激しい接戦となった予選でフェルスタッペン選手は決勝4番グリッドを獲得し、すべてのセッションにおいてフェルスタッペン選手に迫る勢いを見せたガスリー選手が5番グリッドに続く結果となりました。

Aston Martin Red Bull Racingの両選手は、ベストタイムを出したQ2で使用したミディアムタイヤで明日の決勝レースをスタートすることになります。

アルボン選手はQ3の2回目のアタックで、すべてのセクターで自己ベストタイムを0.15秒ずつ更新する走りを見せ、ルノーのヒュルケンベルグ選手を抑えて9番グリッドを獲得しました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選4位)

「明日の決勝は2列目グリッドからスタートとなり、満足しています。
予選の前はあまり納得がいかず、いいマシンのバランスを探していました。
高速コーナーが続くこのサーキットでは、いいラップタイムを出すにはマシンに十分な自信が必要です。
予選までにすばらしい改善を見せ、いいセットアップを見つけることができました。
残念なことに、ラグの問題があり低速コーナーでタイムロスをしてしまいましたが、ポールポジションとのタイム差は本当にわずかだったので、『すべてパーフェクトだったらポールポジション争いもできたかもしれない』と思うと歯がゆい結果ではあります。
このコースのストレートに最適なウイング角を見つけられていると思います。
今日の予選でのマシンのバランスには手応えを感じているので、普段からよりよいパフォーマンスを発揮できている決勝レースには自信があります。
タイヤへの負担が大きいコースのため、戦略が重要となりますが、決勝でいい戦いができるよう全力を尽くします」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(予選5位)

「いいグリッドポジションを予選で獲得できましたし、チームとして大きく前進することができたのではないでしょうか。
フリー走行での感触はよく、レースウイークを通してチーム一丸となって改善に努めたおかげで、予選には万全な体制で臨めたと思います。
Q3では完ぺきなラップとはなりませんでしたが、ミディアムタイヤで5番グリッドから決勝をスタートできることに満足しています。
このレースウイークを通してポジティブな結果を出せていますし、これまでより大きく改善できている手応えもあるので、あとは明日の決勝に集中するだけです。
金曜日でのレースペースの手応えはよく、マシンの仕上がりにも十分自信があるので、明日のレースがとても楽しみです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選17位)

「マシンのバランスにあまり納得がいかず、正しい方向性を見出せなかったように感じました。
この週末で自分のリズムがつかめずにいるので、明日の決勝でなにができるか十分に解析する必要があると思います。
P3では著しい改善が見られたのですが、予選では思ったようなマシンのパフォーマンスは発揮されませんでした。
今日のように中団が僅差であると、たった0.1、2秒でもQ2進出を逃す大きな差となってしまうようです」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(予選9位)

「今日の結果にとても満足しています。
このレースウイークではどのセッションでもトップ10入りすることができましたが、他のどのチームも予選では手強い相手になると予想していました。
しかし走れば走るほどマシンのバランスもよくなり、予選をうまくまとめることができたのではないかと思います。
タフなレースが続きましたが、再びQ3に進出することができました。
マシンの仕上がりにはとても満足していますし、このサーキットが大好きです。
レースウイークを通してマシンの感触はよく、路面が次第にグリップし始めると、さらにマシンのパフォーマンスを引き出して走行することができました。
P2の結果からレースでのペースはよかったですし、タイヤとの相性もよさそうなので、明日はどんなレースを見せることができるかとても楽しみです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日の予選では、3台のマシンがQ3に進出することができました。
Aston Martin Red Bull Racingの2台はフェルスタッペン選手が4番手、ガスリー選手が5番手といいポジションですので、明日のレースで表彰台争いに絡めるよう、きっちりと準備を進めます。

Red Bull Toro Rosso Hondaのアルボン選手もモナコ以来のQ3進出を果たし9番手ですので、明日は確実にポイント獲得につなげたいと思います。
クビアト選手については0.07秒という非常に僅差でQ2進出を逃したことは残念でしたが、ロングランペースは悪くありませんので、ポイント圏内を目指してチャレンジを続けていければと考えています」

提供:本田技研工業(株)

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かつてない混戦模様のイギリスGP予選結果

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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予選順位だけみると、これまでのグランプリと同じメルセデスAMG勢のフロントロウ、そしてフェラーリとレッドブルがこれに続くというものだが、そのタイム差はかつてないほど接近したものとなった。

ポールポジションを獲得したボタス(メルセデス)と2番手ハミルトン(メルセデス)との差が0.006秒というものだったのは同じマシンゆえ別としても、3番手ルクレール(フェラーリ)とトップとの差が0.079秒、4番手フェルスタッペン(レッドブル)とトップとの差も0.183秒という僅差。
しかもここは一周が5.891キロと今のグランプリコースとしては長いサーキットである上に、PU(パワーユニット)の差が如実に表れるパワー・サーキットということもそれを際立たせた。

つまりメルセデス、フェラーリ、そしてホンダらの出力差がこれまでにないほど接近したとみられるからだ。
いよいよメルセデスAMG勢の牙城が崩される日が近づいたのか、注目が集まる。

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2019/07/13

公式予選、ボタス(メルセデス)がイギリス初ポール

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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13日(土)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2019年F1第10戦イギリスGPの公式予選セッションが行われた。
全20台によるQ1、15台によるQ2に続き、10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。
ピレリは今回、最も堅い分野に位置する3種類のタイヤを持ち込んでいる。
なおQ2の結果、すでにメルセデスとレッドブルの4台はミディアムタイヤでのスタート、フェラーリの2台はソフトタイヤでのスタートが決まっている。

全車ソフトタイヤでのアタック1回目はボタス(メルセデス)が暫定トップに。
わずかに姿勢を崩したハミルトン(メルセデス)は2番手、フェルスタッペン(レッドブル)が3番手に付けた。

結局ポールポジションはタイム更新ならなかったものの1回目のタイムでボタス(メルセデス)が獲得。
スペインGP以来で、今季4回目、自身通算10回目、ここイギリスでは初の快挙ということになる。
2番手ハミルトン(メルセデス)とはわずか0.006秒という僅差だった。
3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手ガスリー(レッドブル)、6番手ベッテル(フェラーリ)、7番手リカルド(ルノー)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手アルボン(トロ・ロッソ)、10番手ヒュルケンバーグ(ルノー)となった。
アルボンの予選9位は自己最高位になるもの。

明日の決勝レースは日曜日14時10分(日本時間:22時10分)から行われる。
ハミルトンとノリス、そしてラッセルにとってはホームグランプリということになる。

イギリスGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、ルクレール(フェラーリ)がソフトで最速

引き続きイギリスGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

メルセデス、ベッテルを除くフェラーリ、レッドブルの3チームはミディアムタイヤ、他はすべてソフトタイヤでのアタックとなっている。
最初のアタックでルクレール(フェラーリ)がトップに立つ。
上位5台はミディアムタイヤ組、ソフトのベッテルは8番手に。
上位はソフトタイヤに換えてコースインしたが、タイムアップは考えていない模様。
ベッテルは結局ソフトタイヤのまま。

トップはルクレール(フェラーリ)でソフトで1'25.546。
2番手ボタス(メルセデス)、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手ソフトのベッテル(フェラーリ)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手リカルド(ルノー)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、10番手アルボン(トロ・ロッソ)。

ここでの敗退はジョビナッツィ(アルファロメオ)、ライコネン(アルファロメオ)、サインツ(マクラーレン)、グロージャン(ハース)、そしてペレス(レーシング・ポイント)の5台となった。

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予選Q1、ハミルトン(メルセデス)が最速

13日(土)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2019年F1第10戦イギリスGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は曇り、気温は18度、路面温度31度、コースはドライコンディションとなっている。

フェラーリの2台だけがミディアムタイヤ、他はすべてソフトタイヤでのアタック。
トップはハミルトン(メルセデス)で1'25.513。
2番手0.020秒差でルクレール(フェラーリ)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ボタス(メルセデス)、5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手ガスリー(レッドブル)、9番手グロージャン(ハース)、10番手リカルド(ルノー)。
トロ・ロッソのアルボンは12番手。

ここでの敗退はマグヌッセン(ハース)、クビアト(トロ・ロッソ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ラッセル(ウィリアムズ)。そしてクビサ(ウィリアムズ)の5台となった。

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一転涼しくなったフリー3回目、フェラーリ勢が1-2タイム

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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13日(土)11時(日本時間:19時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2019年F1第10戦イギリスGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は曇り、セッション開始時の気温は17度、路面温度は23度と低い。
路面は引き続きドライコンディションと報告されている。

しかしセッション開始わずか10分で雨粒が。
この時点でまだタイムを記録したのはラッセル(ウィリアムズ)だけ。
心配された雨はほどなく上がる。
各車本格走行に入り、上位のフェラーリ勢はついに1分25秒台に突入した。
60分のセッションを終え、トップタイムはルクレール(フェラーリ)の1'25.905。
これに0.026秒差でベッテル(フェラーリ)が2番手。以下3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手ガスリー(レッドブル)、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手ボタス(メルセデス)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、9番手リカルド(ルノー)、10番手アルボン(トロ・ロッソ)。
トロ・ロッソのクビアトは13番手だった。
この後14時(日本時間:22時)から公式予選が行われる。

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シルバーストーン攻略のカギは「気まぐれな風」

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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路面の再舗装も終わり、よりチャレンジングなアタックが可能になったとみられたシルバーストーン・サーキットだが、初日のフリー走行では午前、午後いずれのセッションでも風によるコースオフが多くみられた。

その洗礼を受けたひとり、ウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルは次のようにその様子を語っている。
「ただ風が吹くだけならいいんだ。
ここの問題はそれがとても気まぐれだということ。
とにかく、毎ラップ異なる場所で異なる吹き方をするんだから怖い。
僕以外にもたくさんコースアウトしているクルマを見たよ」

とりわけハースF1チームのロマン・グロージャンは、せっかくチームが用意した新設計のフロントウィングを、評価できる前にコースアウトし損傷させてしまったということだ。

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レッドブル・ホンダに『007』

『007』 (C)Honda Racing
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今週行われているイギリスGPに、レッドブル・レーシングは『007』の特別仕様マシンで参加している。

これは同チームが、英国の秘密情報部『M16』に所属する主人公が使うボンドカーに、レッドブル・レーシングのタイトル・スポンサーであるアストンマーティンのクルマが使われた経緯によるもの。
今回同チームのマシン『RB15』のカウルには『007』のロゴが各所に配置された。

レッドブル・ホンダは前戦オーストリアGPでパートナーシップ締結後、初の勝利を飾っていて、ボンドの母国ここイギリスでも歓喜の再現が期待されている。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(7/12)

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
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先日のオーストリアGPでのRed Bullのマックス・フェルスタッペンの優勝に続くかたちで、今日はピエール・ガスリーがFP1で後続と約0.5秒もの差をつけてトップタイムをマーク。
フェルスタッペンも3番手となりましたが、セッション自体は何人かのドライバーがコースオフのために赤旗中断となるなど、難しい状況でした。

Toro Rossoのアレクサンダー・アルボンも芝生を横切りコースオフしてしまった選手の一人ではありましたが、FP1をチームメートのダニール・クビアトより4つ上の9番手で終え、力強さをみせました。

午後のセッションもHonda勢4台中3台がトップ10入りを決めるポジティブな結果となりました。
ガスリーがトップとわずか0.5秒差で5番手となり、風によるマシンのバランスに苦戦したフェルスタッペンが7番手に続きました。
アルボンはFP2も9番手のタイムをマークし、クビアトはわずか0.011秒差の11番手。

Toro RossoとしてはFP1よりもいいかたちでFP2を終えました

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3-7番手)

「FP1・FP2ともいいバランスを見つけだすことができず、今日は僕にとってあまり満足のいく日ではありませんでした。
風の影響でスライドし、リアタイヤがうまくグリップしなかったので、改善の策を見つけなければなりません。
とても満足しているとは言えないですが、タイム間はとても僅差なのでポジティブにとらえています。
新しい路面はとてもグリップするので、どのドライバーも気に入っていると思います。
舗装自体はいいのですが、特にコース上のターン6とターン9の進入部分に、バンプのある部分があります。
高速コーナーのあるこのサーキットはタイヤに厳しいコースなので、明日と決勝でみんながどのタイヤを使うのかがおもしろいポイントとなりそうです。
メルセデスとフェラーリとの差は僅差なので、このレースウイークに期待できるポテンシャルは僕たちも持ち合わせていると感じています」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(1-5番手)

「今シーズン一番のレースウイーク初日の金曜日となり、とてもうれしいです。
オーストリアGPのあとにいくつか変更を行い、どう改善していけるか計画を立ててきました。
改善できる点はまだあると思いますし、FP2は完ぺきな走りをした上でのベストタイムではなかったですが、総合的には満足しています。
まだ初日なので喜ぶのには早いかもしれませんが、今の方向性で進歩を続けていく必要があると思います。
明日は重要なときにミスをせず、パフォーマンスをみせることが大切ですが、今日の感触としては以前より大きく改善されていると感じました。
ここは高速サーキットですし、今日のような風ではマシンのバランスが逐一変わり、難しいコンディションですが、それは全員にとって同じです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(13-11番手)

「セッション開始直後は、路面が汚れていたため、ターマックの感触が違うように感じましたが、周を重ねるごとにコンディションは改善していきました。
今日は多くの周回を走行したおかげでマシンへの理解も深めることができたので、さらに先へ進むためにベストを尽くすだけです。
中団のタイムはいつも通り僅差なので、マシンのポテンシャルをすべて引き出せるよう努力し、明日の予選を戦います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(9-9番手)

「今日は僕たちにとってとてもいい結果で終えられた一日となりました。
直近の2戦ではなかなかつかめなかったマシンのバランスも見つけることができ、正しい方向性に進んでいると感じています。
中団ポジションでの結果となりましたが、ロングランとショートランのどちらでも安定した走りをすることができました。
まだ改善できる点はあるので、明日はQ3への進出を果たすために万全に準備をして挑みたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のイギリスGP初日は、新しいトラック舗装や、強い風の影響などを少々受けましたが、大きなトラブルなく順調な一日となりました。
特にここ数戦やや苦しんでいたRed Bull Toro Rosso Hondaの2台がまずまずのポジションにいることは、ポジティブだと思っています。

先日、シルバーストーンサーキットでのグランプリ開催について、新たに5年契約の締結が発表されましたが、ここはHondaにとって数々のすばらしい思い出があるサーキットですし、喜ばしいことだと感じています」

提供:本田技研工業(株)

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2019/07/12

フリー走行2回目はメルセデスAMG勢が制す

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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引き続き、12日(金)14時(日本時間:22時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2019年F1第10戦イギリスGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
このセッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は22度、路面温度は37度まで上昇、ドライコンディションと報告されている。

午前のセッションでエンジントラブルを訴えたライコネン(アルファロメオ)が真っ先にコースイン、インターバルの間にPU(パワーユニット)を載せ替えたとみられる。
ボタス(メルセデス)が早くも1'26秒台にベストタイムを入れた。
そんな中、グロージャン(ハース)だけがガレージに留まったままになっている。
一通り、タイムが出そろうと、後半は各車とも燃料を入れてのロングランに挑んだ。
前戦より路面温度は低いが、左フロントタイヤにブリスターが出ているクルマが多いようだ。
セッション終了後は恒例のスタート練習がグリッド上で行われた。

ここでのトップタイムはボタス(メルセデス)で1'26.732、0.069秒遅れてハミルトン(メルセデス)、3-4番手にフェラーリのルクレール&ベッテル、5番手ガスリー(レッドブル)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手フェルスタッペン(レッドブル)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手アルボン(トロ・ロッソ)、10番手ペレス(レーシング・ポイント)の順。
クビアト(トロ・ロッソ)は11番手。
上位はメルセデス、フェラーリに続きレッドブル、そしてマクラーレンという顔ぶれが定着してきたようだ。
明日土曜日はフリー走行3回目と公式予選が行われる。

イギリスGPフリー走行2回目の結果はこちら
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フリー1回目、ガスリー(レッドブル)が初となる最速タイム

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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12日(金)10時(日本時間:18時)からシルバーストーン・サーキットを舞台に2019年F1第10戦イギリスGPのフリー走行1回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は曇り、セッション開始時の気温は20度、路面温度32度、ドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という最も堅い部類に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
このセッション、各チームともドライバーの変更はない。

事前の予報では3日間とも雨の心配はないとされていたが、ここに来て分厚い雲が空を侵食してきている。
そして60分過ぎにはとうとう一部コースに雨粒が落ちてきた。
路面が再舗装されたこともあり、滑りやすいコンディションに各チームとも慎重に走るようドライバーに伝えている。
しかしその後はまた晴れ間も。
それにつけてもブリティッシュ・ウェザーの気まぐれなことか。

セッションの多くはボタス(メルセデス)がタイミングモニターの最上位を占めていたが、最後にレッドブルのピエール・ガスリーが3つのセクターすべてで最速となるファステストラップを記録。
(プレッシャーの掛かる)ガスリーに向けてのチームの配慮が感じられた1シーンとなった。
2番手にボタス(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ハミルトン(メルセデス)、5-6番手にフェラーリのルクレール&ベッテル、7番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、8番手リカルド(ルノー)、9番手アルボン(トロ・ロッソ)、10番手にサインツ(マクラーレン)、クビアト(トロ・ロッソ)は13番手。
このあと14時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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ウィリアムズ、『ロキット』との冠スポンサー契約延長

『ROKiT』 (C)Williams F1
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ホームグランプリとなるイギリスGP開幕を前に、ウィリアムズ・チームはタイトル・スポンサーである『ロキット』との契約を3年間延長することで合意したことを正式発表した。

昨シーズンまでタイトル・スポンサーだった『マルティーニ』との契約が終了したあと、タイミングよく後任としてロキットが就いたものの、著しい戦闘力不足からその行く末に不安の声が囁かれていたが、長期の契約締結はチームの一線復帰へ弾みになりそうだ。

ロキットはアメリカに本拠を置く大手通信会社。
以前、グッドイヤー社で関係があったとする同社のジョナサン・ケンドリック会長は、「ウィリアムズ・チームは苦戦しているが、明らかに上昇気流の上にある」と、讃えた。

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シルバーストーン契約も、なお「ロンドン市街地コース案」

Silverstone Circuit (C)Ferrari S.p.A
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イギリスGPの開催地は現在のシルバーストーン・サーキットが新たな2020年からの5年開催契約を結んだことで結着がついたが、やはり候補地の一つとして挙げられていたロンドンはまだ諦めていないと気を吐いている。

これについてF1のチェイス・キャリー/CEOは、次のように語っている。
「イギリスGPについてはシルバーストーン以外にも有力な候補地があったのは事実だ。
それらの中には今もなお交渉が続いているのもある。
共存もあり得るのではないか、たとえば専用のサーキット開催でなく市街地特設コースであるとかね。
われわれはフレキシブルに捉えているよ」

ただシルバーストーン・サーキット側は、「理屈として可能であるというだけで現実性のない話だ。
過去にも一国2グランプリを行って成功したケースはほとんどない。
商業的な成功を優先させなければ、イギリスだってまた同じ二の舞になってしまう」と、警戒感を顕わにしている。

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イギリスGPの週末は3日間とも雨の心配なし

Silverstone Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われる2019年F1第10戦イギリスGPの舞台地であるイングランド・シルバーストーン地方の天気について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選の土曜日、そして決勝レースが行われる日曜日、3日間いずれも概ね曇りの予報で、雨の降る心配はいまのところほとんどないとしている。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
7月12日(金) フリー走行 曇り 12- 22度 20%
7月13日(土) 公式予選 曇り 11- 23度 20%
7月14日(日) 決勝レース 曇り 10- 21度 10%

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2019/07/11

ハースF1チーム、タイトル・スポンサー失う

Haas 『VF-19』 (C)Haas F1 Team
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ハースF1チームのタイトル・スポンサーを務めていたイギリスの新興エネルギー・ドリンク会社『リッチ・エナジー』が、この契約を解消したことを明らかにした。
同社は今シーズンから複数年契約を結んでいたが、同チームの成績不振により、契約を解除したとしている。

同社は同じエネルギー・ドリンク会社ということでレッドブル・レーシングを相手に、これに勝つことを目標としていたものの、実意の戦績は期待を大きく裏切るものだったと解約の理由を説明している。

同チームの成績が振るわないのは事実だが、しかしこれは表向きの釈明で、実際にはロゴ使用の裁判で敗訴したりなど経営状況が悪化したため、との見方が強そうだ。
いずれにせよ、ハースF1チームにとっては打撃となるのは間違いないところ。

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イギリスGPのスチュワードにビタントニオ・リウッツィ氏

Vitantonio Liuzzi (C)Ex.Hispania Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週行われるイギリスGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元F1ドライバーのビタントニオ・リウッツィ氏(37歳:イタリア)を指名した。

世界カート選手権を制したリウッツィ氏はその後ジュニア・フォーミュラを経て2005年にレッドブル・レーシングからF1デビュー。
トロ・ロッソやフォース・インディア、HRTと渡り、2011年にF1から引退、現在FIAのフォーミュラEでスチュワードを務めている。
さらに日本のスーパーGTに参戦するなど日本にも関係が深いドライバーだった。

同氏のF1スチュワード就任は今回が初のことで、「新人」がこのポジションに就くのは2018年のヤニック・ダルマス氏(フランスGP)以来ということになる。

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シルバーストーン、新たな5年のイギリスGP開催契約結ぶ

Silverstone Circuit (C)Ferrari S.p.A
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イギリスGPの開催地であるシルバーストーン・サーキットの保有者であるBRDC(ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ)は、F1の現オーナーであるリバティ・メディアとの間で新たな2020年からの5開催契約を結んだことを発表した。
契約は2024年までの5年間。

同サーキットでは前のF1権能者であったFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)のバーニー・エクレストン氏との間で2027年までという長期契約を結んでいたが、その内容が
高額損失を強いる実施不可能なものであるとして解除条項を使って今年を最後とする変更を行っていたもの。

F1代表であるチェイス・キャリー/CEOは「1950年からの伝統あるイギリスGPをこのシルバーストーン・サーキットで行えることを誇りに思う。
ここはまさにF1グランプリにとって歴史的な聖地と言える。
いま5大陸まで広がったこのグローバルなスポーツのまさに象徴だ」と、語った。

歴史的グランプリの次の契約更改地はイタリアGPということになる。

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マルコ博士、「アロンソのレッドブル加入説」を一蹴

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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レッドブル・グループでドライバー起用に大きな影響力を持つヘルムート・マルコ博士が、一部に伝えられたレッドブル・レーシングに加入するという説を一蹴した。

レッドブル・レーシングではピエール・ガスリーのパフォーマンスについて疑問視する声が依然として止まない状況。
一方アロンソはF1復帰に未練をみせるものの関係のあるマクラーレン・チームは早々と来季のドライバー・ラインナップを発表してその道を絶った形。
そこでアロンソがガスリーの後任として名前が上がったもの。

しかしこれについてマルコ博士は、「アロンソから打診があったことは否定しない。
だが、彼がレッドブル・ホンダに乗ることなど誰が考える?
ホンダにとって彼は『出禁』だろう。
そんなことあり得ないよ」と、完全否定。

ホンダがそうしたことを表明した事実はないが、パドックでは誰もがうなずくに違いないことだ。

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2019/07/10

フェルスタッペン(レッドブル)、「英国でもオーストリアGPの再現を」

2016 Scene (C)Redbull Racing
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チームの母体であるレッドブル・グループの本拠地オーストリアで今季初優勝を記録したレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが、今週のイギリスGPにも前回と同じく闘志を燃やしている。

「いまマシンもチームの雰囲気も絶好調だから、今回も僕らが台風の目になる自信があるよ。
シルバーストーン・サーキットは高速サーキットだけど、コーナリングはシビアでチャレンジング。
今週も気温は高そうだし、そうなればまたマシンにとっても厳しいところだ。
それにイギリスはチームもホンダもファクトリーを構えているところだから、ここもまた僕らにとって第二のホームグランプリのようなものさ。
観客の声援は熱いし、一層頑張れるというもの。
ぜひともオーストリアの再現を果たしたいものだね」

2016年には2位表彰台に上がったこともあるイギリスGP。
今回はそれを上廻るリザルトに期待が高まっている。

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マクラーレン、サインツ&ノリス体制継続を発表

McLaren Team (C)McLaren Group
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マクラーレン・チームは、来シーズンも事と同じくカルロス・サインツ&ランド・ノリスというドライバー・ラインナップが継続されることをチームの公式ツイッターで明らかにした。

2019年シーズン、同チームはそれまでのフェルナンド・アロンソ&ストッフェル・バンドーンというコンビから顔ぶれを一新、ルノー・チームから獲得したサインツと、ジュニアから育成を続けて来た新人のノリスを昇格させるというフレッシュな体制に転換させていた。
新しいコンビはマシンの戦闘力回復もあり着実にパフォーマンスを発揮。
いまや中団グループのトップとしてグリッド上位が定位置となっていた。

シルバーストーン・サーキットで行われるイギリスGPはチームのホームグランプリということもあり、この機会に発表されたようだ。

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ベッテル(フェラーリ)、「意欲なくしたなんて誰が言った」

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン、ここまで思ったような戦績が残せていないことから、フェラーリ&セバスチャン・ベッテルを取り巻く環境は厳しいものになっているが、そんな中ベッテルがすでにやる気をなくしているとの報道に本人が強く反発している。

「今年のF1に少し混乱しているのは事実だよ。
シーズン前に予想していたのとはだいぶ異なるものだからね。
最近のグランプリは少しおかしいんじゃないか、と思うこともある。
でも僕らは引き続き全力でこのシチュエーションを打開すべく働き続けているところ。
僕がやる気をなくしているなんてとんでもないよ」と、ベッテル。

この発言に同チームのマッティア・ビノット代表も、またチームメイトであるシャルル・ルクレールも100%同意の姿勢をみせている。
今シーズン、ポールは3回あるもののまだ未勝利の跳ね馬チーム、残りは12戦となっている。

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2019/07/09

今度はグロージャン(ハース)にシート喪失の危機

Romain Grosjean (C)Haas F1 Team
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2019年シーズンも10戦目を迎えるこの時期、いくつかのチームでは早くもレースドライバーのシート交代の噂が伝えられている。
それはこれまでガスリー(レッドブル)であったりクビサ(ウィリアムズ)であったりしたが、今回名前が挙げられたのはハースF1チームのロマン・グロージャンだ。

まだ優勝こそないものの、ロータス時代には表彰台の常連でもあったグロージャンだが、今シーズンは明らかにチームメイトであるマグヌッセンのほうが優勢。
それはとりわけ予選において顕著で、目下グロージャンの2勝7敗という始末。
またすべてがドライバーの責任ではないが、グロージャンはこれまでリタイヤ4回。
これに対してマグヌッセンは9戦のすべてで完走を誇っている。

すでに2020年の契約更新はないとされるばかりか、今シーズンも最後まで走れるかグロージャンには不安の声が聞かれている。

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イギリスGP(シルバーストーン)、新契約締結間近の報

2006 British GP Scene (C)Renault F1
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現行のシルバーストーン・サーキットでの開催が危ぶまれていたイギリスGPについて、新しい契約の締結が近づいていると英国内で報じられている。
これは、元B.A.Rチーム代表で、現在は英国モータースポーツ協会の代表を務めるデビッド・リチャーズ氏が明かしたもの。
それによればまだ詳細は公表できないものの、これまでより好条件での契約により、新たなイギリスGPがスタートされるということだ。

本来、ドライバーの団体であるBRDC(ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ)が保有するという珍しい形態の同サーキットでは、現在2027年までの長期開催契約を結んでいるとされるが、実際には赤字が続いていてその対応に苦慮している状況という。
その契約内容には「解除条項」が盛り込まれているとされ、同サーキットではすでにこれを通達、2019年の開催が最後とも伝えられていた。

現代グランプリ発祥の象徴とも言えるイギリスGPはイタリアGPと並んでこれまで1950年の黎明期から欠かさず行われてきた地。
一時はブランズハッチ等での開催もあったが、1987年からは現在のシルバーストーン・サーキットでの開催が定着、ファンから親しまれてきたもの。

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ホンダF1、「次の改善課題は予選モード」と意欲

Powered by Honda (C)Scuderia Toro Rosso
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信頼性の向上と決勝レースでのパフォーマンスアップを狙ってホンダ製パワーユニットの仕様は現在『スペック3』まで来ているとされるが、当然のことながらホンダはまださらなるアップグレードを追求して止むところを知らない。
ホンダF1の田辺豊治/テクニカルディレクターによれば、次に克服すべきテーマは「予選モードの改善」であるとのことだ。

「もちろんパワーユニット自体の信頼性やパワーアップは引き続き重要な課題だが、われわれに課せられた喫緊の要事は予選モードの改善にあると考えている。
レース仕様でまだライバルに後れを取っているのは事実であるものの、予選ほどではないと受け止めているからだ。
予選モードが良くなれば必然的に高位置のグリッド獲得に繋がる訳で、それはまた勝利への近道になるに違いない」

予選モードとは言っても現代のハイブリッド仕様では、かつてのターボ時代のようにただ過給圧を高めるというような単純なものではない。

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2019/07/08

オーストラリアGP(メルボルン)、2020年も開幕戦が確定

Albert Park Circuit (C)Pirelli Motorsport
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2020年のF1カレンダーはまだ正式発表されていないが、いち早くその開幕戦にこれまで通りメルボルンのアルバートパーク特設コースを舞台としたオーストラリアGPになることが確定しているようだ。

これはリバティ・メディアの元でF1会長を務めるチェイス・キャリー/CEOが明らかにしたもの。
それによれば同会長は、「アルバートパークでのオーストラリアGPはもう長くF1の開幕戦として定着している。
地元のサポートも熱く、観客の人気も高い。
これを変える理由は私には見あたらないね」と、語っている。

2020年のオーストラリアGPもすでに世界的時計メーカーである『ロレックス』がイベントのタイトル・スポンサーに付くことが確定している。
3月15日(日)が決勝レースの期日となっている。

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『エクソンモービル』、「オーストリアGP勝利は3者提携成功の証し」

David Tsurusaki/Exxon Mobil (C)RedBull Racing
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先のオーストリアGPにおけるマックス・フェルスタッペンによる劇的勝利は、レッドブル&ホンダ両者にとっての初勝利であるだけでなく、やはり今年新たにパートナーシップ契約を結んだ石油会社『エクソンモービル』にとってもうれしい成果となった。

昨季までルノー製パワーユニットを搭載していたレッドブル・レーシングは、本家ルノーが『BPカストロール』の燃料やオイル等を使用しているため開発に支障が生じていたとのこと。
しかしエクソンモービルでグローバル・モータースポーツ・テクノロジーマネージャーを務めるデビッド・ツルサキ氏によれば、今シーズンからはホンダと共に3者が一体となって開発が進められていることから今回の勝利もその成果であるというものだ。

現代のF1では燃料やオイル等もPU(パワーユニット)のパフォーマンス発揮に密接な関係を持っているが、供給する石油会社は各陣営によって異なり、メルセデスはペトロナス、フェラーリはシェル、ルノーはBPカストロールとそれぞれ契約している。

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マクラーレン&アロンソ、契約終了報道を否定

F.Alonso (C)McLaren Group
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先に報じられたマクラーレンとフェルナンド・アロンソとの関係終了のニュースについて、その後両者共にこれを否定する異例の騒動になっている。

それによればアロンソはインディカー・シリーズ参戦やF1テスト参加などの計画はないものの、依然としてグループのアンバサダーとして関係が続いているというもの。
しかし関係者の歯切れは悪く、実際に関係継続のメリットもみられないことから、両者による「完全否定」に、逆に首を傾げる向きも多い。

アロンソの夢である『世界三大レース制覇』の実現に不可欠なインディ500優勝への途はいまのところ見えていない。

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2019/07/07

ウィリアムズ・チーム、ルノー・エンジンに変更の噂

Williams Renault FW14 (C)Williams F1
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今季開幕から大不振が続くウィリアムズ・チーム。
その原因がエンジン(メルセデス)にあるとは考えにくいが、ここに来てエンジン変更を目論んでいるとの噂が聞こえてきた。
どうやらその元はドイツの専門誌である『アウト・ビルト』の記事にあるようだ。

それによれば変更はウィリアムズがメルセデスからルノーにするというだけでなく、マクラーレン・チームが現在のルノーからメルセデスに変更するというもの。
ウィリアムズ単独の変更は考えにくいが、マクラーレンが絡んでくると信憑性は高まりそうだ。
マクラーレンがルノー製パワーユニットの戦闘力に不満を感じているのは明らかで、契約を破棄してでも現在最強のメルセデス製パワーユニットに切り換えようとしていて、そのために裏でウィリアムズも巻き込んで画策しているという説になる。

なおウィリアムズとルノー、またマクラーレンとメルセデスという組み合わせは共にかつて黄金時代を築いた歴史がある。
ただ関係者はすべて否定、この噂を裏付けるものはいまのところみられない。

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F3伝統のマカオGP、ついにコース変更か

Stefano Domenicali (C)Ferrari S.p.A
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F3におけるF1モナコGP版とも言われるスリリングな市街地特設コースが売り物のマカオGPだが、その舞台であるコース(ギア・サーキット)がついにレイアウトの変更を余儀なくされるようだ。

かつてミハエル・シューマッハとミカ・ハッキネンの壮絶バトルや、またアイルトン・セナや佐藤琢磨の勝利など多くのF1ドライバーが巣立ったこの特色あるコースは、一方で大クラッシュが頻繁に起きることでも知られ、昨年も名物コーナーであるリスボアでマシンが宙を舞う大事故が起きている。
さらに新しいFIA・F3規格のマシンはこれまでよりストレートスピードが増しているとされ、さらなる安全性の確保が急務となっているもの。

かつてF1で活躍した元フェラーリのステファーノ・ドメニカリ/FIAシングルシーター委員会・委員長は、「若い有能なドライバーの登竜門としての位置をキープしながら、より安全性を向上させていきたい」と、変更に前向き姿勢をみせている。

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イギリスGP、各チームのタイヤ選択

British GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われるF1第10戦イギリスGPに持ち込まれる3種類のタイヤがピレリから発表された。

今回の舞台であるシルバーストーン・サーキットは舗装も良く完全な専のクローズド・サーキットということで、ヒレリはハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC1、C2、そしてC3という最も堅い3種類のコンパウンドを選択した。
このうち予選Q3ではC3を必ず使用しなければならない
また決勝レースではC1とC2のいずれか1セットを使用しなければならないことになっている。

今回、C1はほとんどのチームが抑えで1セットか2セットだが、C2に関しては大きく選択が分かれ、メルセデスが4セット、フェラーリやレッドブルらが3セットずつなのに対し、ルノーのリカルドなどはわずか1セットと、その分C3を増やすなど戦略を大きく分けた。
イギリスGPは7月14日(日)決勝レースという日程で開催される。

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2019/07/06

フェルナンド・アロンソ、マクラーレンとの関係を解消

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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2015年に復帰したマクラーレン・チームだが、フェルナンド・アロンソはアンバサダー兼開発ドライバーという同チームでの職務をこのほど終了させたことがわかった。
これについてマクラーレン・チームのスポークスウーマンは、「契約は解消となりましたが、両者の友好的な関係は今後も継続されます」と、あくまでも円満であることを強調している。

これに先駈けアロンソはマクラーレンとのインディ500参戦プロジェクトも終了していて、2度目のルマン制覇を果たしたWEC(世界耐久選手権)もトヨタWECチームとの契約を終えたことから、これによりF1、WEC共に参戦の場をなくしたことになる。

いまアロンソのモチベーションは衆知のように「世界三大レース制覇」とみられ、その場合残されたのはインディ500優勝だけ。
しかし専用チームまで用意したマクラーレンとの関係が解消となると、アロンソは新たに自身でそれなりの所属チームを探さなければならないことになる。

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レッドブル、ガスリーにいよいよ『最後通告』か

Pierre Gasly (C)Honda Racing
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チームメイトによるオーストリアGP優勝で、逆に追い込まれた感のあるのがレッドブル・レーシングのピエール・ガスリー(23歳:フランス)だ。
今季、突然チームを去ったダニエル・リカルド(現ルノー)の後任に抜擢されたガスリーだが、ここまでしばしばそのパフォーマンスにチーム首脳から注文が付けられてきた。
今回はさらにそれが『激化』した形だ。

これについてレッドブル・グループでドライバー起用に大きな影響力を持つレーシング・アドバイザーのヘルムート・マルコ博士は、ドイツの専門誌『アウト・ビルト』の取材に次のように語った。
「二人のパフォーマンス差については説明がつくものもあればそうでないものもある。
例えば新しいウィングが一つしかなかったケースとかね。
しかしそういった事情を考慮してもまだわれわれの期待値には届いていない」

チーム関係者によれば、ガスリーは夏休み前の3レース(第10戦:イギリスGP、第11戦:ドイツGP、第12戦:ハンガリーGP)で結果を出すことが求められているとのことだ。
そのパフォーマンス如何ではこれがほんとうの最後通告だということになりかねない様相だ。

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混迷さ増す、クビサ(ウィリアムズ)のレースシート

PKN Orlen (C)Williams F1
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今シーズンのF1でいまもっとも苦しんでいるのは、おそらく9年ぶりの復帰となったロバート・クビサだろう。
開幕前の開発遅れから著しく戦闘力を欠いたウィリアムズ・チームのマシンはグリッド最後尾が定位置となっているが、そうした中でも予選・決勝レース共にクビサは明らかにチームメイトに後れを取っているからだ。

そのためシーズン当初からクビサにはドライバー交代の噂が絶えない状況が続いている。
さらにその場合の候補として、メルセデス系ドライバーの一人であるエステバン・オコン(22歳:フランス)の名前が早くも浮上する始末。

これについてクビサのシート獲得に貢献したとされる母国ポーランドのスポンサーである『PKNオーレン』は「シーズン中にクビサがシートを失うことはない」と、言明。
ただ一部メディアが伝えるところでは肝心なそのスポンサー料の払い込みが滞っているのでは、とのマイナスな噂まで聞かれていてクビサを取り巻く事態はすこぶる不透明だ。

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2019/07/05

「裁定に時間が掛かりすぎる」と、フェルスタッペン

Podium scene (C)Honda Racing
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今回のオーストリアGPは、審議対象とされたフェルスタッペン(レッドブル)とルクレール(フェラーリ)のオーバーテイクについて裁定に時間が掛かり、レース結果が確定するまで約4時間を要する有り様だった。
これについては当のフェルスタッペンも、「結果が出ないまま長時間待たなければならないのはレースを終えたドライバーにとって大きなストレスだね。
出来ればもっと早く結論を出した欲しかったな。
だいたいあれがレースでなくてペナルティの対象になるようなアクシデントだというならもうF1レースの存在価値はないよ」と、述懐。

前回騒動になったベッテル(フェラーリ)とハミルトン(メルセデス)とのアクシデントの場合には、タイム・ペナルティだったということもあり、レース中にスチュワードの結論は出されていた。
ただ、もちろん早ければ良いという問題ではないし、今回はチーム側の事情もあってドライバーからの聴取が遅れたとも伝えられている。

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ハースF1チームのスポンサー、ロゴ使用で敗訴

Haas 『VF-19』 (C)Haas F1 Team
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ハースF1チームの主要スポンサーである『リッチ・エナジー』だが、そのロゴが使えなくなることが確定した。
これはイギリスの自転車メーカーが提訴していた裁判に、高等裁判所が判決を下したもの。

それによればリッチ・エナジーが使用していた雄鹿をイメージしたロゴマークが、同社のものと酷似しているとして訴えられていたもの。
一審に続きリッチ・エナジー側が敗訴したことでこの判決が確定した。
なおハースF1チームはカナダGP時点からすでにロゴを外しているという。

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オーストリアGP優勝でベッテルのレッドブル復帰説が再燃

S.Vettel & C.Horner (C)Redbull Racing
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ついに実現したレッドブル・ホンダの優勝により急速に現実味が増しているのがセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)のレッドブル・レーシング復帰説だ。

同チームでは昨シーズンオフ、ダニエル・リカルドの突然の離脱を受け、傘下のトロ・ロッソから急きょピエール・ガスリーを昇格させたが、いまのところ厳しい評価を受けることが多い。
そこでそのガスリーの後任として、かつてこのチームで4年連続タイトル獲得という華々しい実績を残したベッテルを復帰させというもの。
ベッテルには2020年末までフェラーリ・チームとの契約があるとされるが、昨今の不振でこのチームらしい不協和音が絶えず、中途離脱があってもおかしくない状況だ。

これについて聞かれたレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、「ベッテルとわれわれとは今も友好関係にあるし、スタッフも顔見知りばかりだ」と、含みを持たせている。
なおその場合のフェラーリの空いたシートにはリカルドの名前が上げられているという。

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2019/07/04

苦戦のルノー勢、いずれも「マシンの挙動が不安定」

Nico Hulkenberg (C)Renault Sport F1
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今回のオーストリアGPでは想定外の「不振」に見舞われたルノー・チームのダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンバーグの二人は、いずれもマシンの挙動が不安定であると訴えている。
今回、ルノー勢はいずれも予選Q2敗退、決勝レースでは完走したものの上位争いすることもなくポイント圏外で終えている。

これについてヒュルケンバーグは次のように説明している。
「ストレートを走っている時でさえ、マシンは不安定だったんだ。
他のマシンの直後に付いた時みたいにダウンフォースがなく、フワフワしていた。
さらにブレーキングでも安定さがなく、マシンをコントロールすることが難しかった。
結局のところ、ここではライバルとバトルができる状態になかったね。
できればこれがここ特有のものであって欲しいと思っているよ」

チームでは現在、マシン不調の原因究明に取り組んでいるという。

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僚友の優勝でガスリー(レッドブル)にプレッシャー

Pierre Gasly (C)Redbull Racing
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待望の今季初優勝、それもチームの本拠であるオーストリアのレッドブルリンクが舞台とあって、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の優勝は想像以上の盛り上がりをみせた。
しかしその一方で、これによりさらなるプレッシャーにさらされそうなのがチームメイトであるピエール・ガスリーだ。
フェルスタッペンが予選で2位、決勝レースではこれまでの9戦すべてで5位以上なのに対し、ガスリーは予選で5位、決勝レースでも最高が5位となっているからだ。
両者のポイント差はさらに顕著で、フェルスタッペンの128点(ランキング3位)に比べガスリーは40点(同6位)に留まっている。

これまでも度々話題になったこの事態だが、オーストリアGPの結果を受け、同グループのヘルムート・マルコ/レーシング・アドバイザーはあらためて「ガスリーのスピードとリザルトは受け入れがたいもの」と言及した。
ドライバーを鼓舞するのがマルコ博士の『仕事』とはいえ、ガスリーにとっては厳しい状況と言えそうだ。

ちなみに昨年の同じ9戦終了の段階で、フェルスタッペンは93点のランキング5位だったのに比べ、当時の僚友だったダニエル・リカルドはこれを上廻るランキング4位98点だった。

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2019/07/03

初入賞ジョビナッツィ(アルファ)を待っていた「断髪式」

Antonio Giovinazzi (C)Alfaromeo Racing
今シーズン、ここまで入賞・ポイント獲得をしているのは全20人中17人。
著しく戦闘力を欠いたウィリアムズの2人を除けばあと一人はアルファロメオ・レーシングのアントニオ・ジョビナッツィただ一人となっていた。

そうした中、そのジョビナッツィが今回のオーストリアGPでみごと10位フィニッシュとなる初入賞を遂げてみせた。
しかしレースを終えたジョビナッツィを待っていたのはなんと同チームのフレデリック・バッサー代表による『断髪式』だった。

実はこれは事前に二人が約束していたもの。
それによれば「ジョビナッツィがF1で初めてポイント獲得したら髪を切る」ことだったという。
髪を切られたジョビナッツィはそれでも「最高の気分」と満足気だったという。

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田辺豊治氏(ホンダ)、「レッドブルも冷却は限界だった」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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2位のボタス(メルセデス)、1位のルクレール(フェラーリ)を相次いでオーバーテイクして今季初勝利をもぎ取ったレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが、大きなカギになったのはボタスとのバトルだったという。

これはホンダF1の田辺豊治/テクニカルディレクターがレース後、明らかにしたもの。
「メルセデスはボタスのマシンが冷却面で厳しい状況だったとしているが、それについてはわれわれも苦しんでいた。
実際、PU(パワーユニット)をセーブするためにパワーモードを制限せざるを得なかったからね。
そんな状況の中、メルセデスをオーバーテイクできたことは誇りに思う。
しかし彼らとの差はまだまだ大きいのは認めるけれどね」

日曜日のレーススタート時、気温33度、路面温度は52度まで上昇と報告されていた。
なお、トップのフェラーリ(ルクレール)とのバトルで決め手となったのはタイヤの状態だったとみられている。

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「冷却に難抱えていた」、ボタス(メルセデス)明かす

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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今季、開幕から続けていた連勝記録が8で途絶える結果となったメルセデスAMGチームだが、実は冷却に問題を抱えていたことがわかった。
なんとか3位表彰台に上がって面目を保った同チームのバルテリ・ボタスは、レース後次のようにその状況を説明している。

「日曜日のこの時間に気温が上昇するだろうことはわかっていたんだ。
でも、それがわれわれが想定した以上だったということだね。
そのためスタートから終始PU(パワーユニット)の温度管理を優先させなければならなくて、モードが制限されてしまった。
そのため思うように攻めることができなかったということ。
今年これまでのレースで一番厳しかったんじゃないかな。
無理してエンジンを傷める訳にもいかなかったからね。
ま、たまにはこういうレースもあるさ」と、クールな気候のフィンランド人。

日曜日はレーススタート前、気温33度、路面温度は52度まで上昇していた。
それでもボタスにすればわずかでもチームメイトとのポイント差を縮められたのが救いか。

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2019/07/02

優勝フェルスタッペン(レッドブル)、「ホンダのために良かった」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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昨年に続いてグループのホームでもあるオーストリアで勝利を記録したレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン(21歳:オランダ)だが、レース後強調したのはホンダのことだった。

「これでいくつかの噂話は封じることができたんじゃないかな。
チームがホンダとのパートナーシップを決めた時、多くの人はそれは間違いだと指摘したよね。
僕がこれを理由にチームを離れるなんて言う人すらいたよ。
でも今回の結果はそんなものを吹き飛ばすものになった筈。
ホンダの人たちにとっても勇気づけられることになった思うな。
でも僕たちの目標はこんなものじゃない。
これからもっともっと高みを見据えていかなければならないんだよ」

ゴール後、フェルスタッペンが繰り返し胸に貼られたホンダのロゴを誇らしげに指していたのが印象的だった。

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2019オーストリアグランプリ 決勝 (ピレリ)

マックス・フェルスタッペン (C)Pirelli Motorspotrs
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2019年6月30日、シュピールベルク
オーストリアグランプリは、先週のフランスグランプリよりも暑い、路面温度が58℃に達した中で行われました。この厳しいコンディション下で、2 番グリッドのレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、スタートでの失敗にもかかわらず、ミディアム – ハードと繋ぐ 1 ストップ戦略でオーストリアグランプリ連覇を達成しました。

キーポイント
• ポールポジションからスタートし、レースの大半でトップを走ったフェラーリのシャルル・ルクレールは、ソフト – ハードと繋ぐ 1 ストップ戦略で2位フィニッシュしました。メルセデスのバルテリ・ボッタスは、フェルスタッペンと同じ戦略で3位を獲得しました。
• トップ 10 グリッド中の 3 名がミディアムタイヤでスタートしました。グリッド全体では、7名を除く全ドライバーがスタート時にミディアムを装着しました。
• レッドブル、ハース、マクラーレンの3チームがチーム内で戦略を分け、1 台がソフトで、もう 1 台がミディアムでスタートしました。
• ソフトでスタートしたフェラーリと、ミディアムでスタートしたメルセデスとの間で、興味深い戦略的な闘いが展開されました。しかし、フェラーリのピットストップ失敗が、この闘いに影響を及ぼしました。
• 数多くのグリッドペナルティーが課されていた中、戦略によってポジションをアップしたドライバーも見られました。19番グリッドからスタートしたマクラーレンのカルロス・サインツは、ミディアムによる長いオープニングスティント後、ハードへ繋ぐ戦略で8位を獲得しました。
• レース後、スチュワードによって、フェルスタッペンとルクレール両名を召喚した審議が行われ、最終的なレース結果が確定しました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C2: 大半のドライバーが第 2 スティントで使用したハードは、オーストリアの高い路面温度に効果的に対応し、1ストップ戦略に貢献しました。
• ミディアム C3: マクラーレンのランド・ノリスのみが、ソフト – ミディアムと繋ぐ1ストップ戦略を採り、6位を獲得しました。
• ソフト C4: ベッテルのみが上位勢でただ一人 2 ストップ戦略を採り、21周のファイナルスティントでソフトを使用しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「今日は、エキサイティングで見応えある闘いが才能豊かな若いドライバー間で繰り広げられ、終始スリリングなレース展開となりました。この偉大な2人のドライバー、マックスとシャルルの両名を祝福します。タイヤのパフォーマンスに関しては満足しています。全 3種類のコンパウンドは、今シーズンで最も高い路面温度にもかかわらず、レースにおけるそれぞれの重要な役割を果たしていました。大半のドライバーが1ストッパーだった中、6位を獲得したランド・ノリスは、ハードタイヤを用いることなく1ストップ戦略を実行しました。我々は、このままシュピールベルクに留まり、今日ポイントを獲得した2台のアルファ・ロメオとともに、2020年型タイヤの 2日間テストに臨みます」

ピレリジャパン・プレスリリース

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初優勝逸したルクレール(フェラーリ)、「望んだ結末じゃない」

Podium Scene (C)Honda Racing
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オーストリアGP決勝レースをポールポジションからスタート、71周に渡るレースの68周目までリードし続けたシャルル・ルクレール(フェラーリ)だったが、最終的に勝ち取ったのはF1初優勝という栄冠ではなく、2番目に高い表彰台だった。

これについてルクレールは、「全体としてはポジティブな週末だったと言えるんじゃないかな。
残念ながら僕たちが望んだような結末にはならなかったけれどね。
スタートから順調で最初のスティントはペースがあったので、ポジションを失わないよう予定より早くタイヤ交換に入ったんだ。
でもこれで第2スティントが長くなり、終盤に向けてタイヤのデグラデーションが進んでしまい、このレース結果に繋がったと思う。
良い経験にはなったけれど、欲しかったのは2位じゃない。
次のレースでは成功してみせるよ」と、前向きな姿勢をみせた。

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レッドブル代表、「スチュワードの判断に敬意」

C.Horner & T.Tanabe (C)Honda Racing
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今季初優勝を遂げたレッドブル・レーシングだが、一時はこの快挙をブチ壊すかも知れなかったレーススチュワード(審査委員)による「審議」について、同チームのクリスチャン・ホーナー代表が次のように言及した。

「トム・クリステンセンとオーストリアGPのスチュワードは完全に正しい判断をしたね。
ビデオを見れば、明らかにフェルスタッペンのほうが先にコーナーの頂点に達していたのだから、われわれはそういう判断がくだされると確信していたよ。
この判断はF1にとって当然のこと。
でも、しばしばそれが危ういこともあるのが現実からね。
今回はそれがあるべき姿になったと言えるんだろう、敬意を表するよ」

さらに「ホンダに復帰後初の勝利をプレゼントできてうれしい」とも付け加えた。
レッドブルは表彰台に通常のチームスタッフではなく、ホンダの田辺豊治/テクニカルディレクターを上げる粋な配慮をみせた。

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フェラーリ代表、「フェルスタッペンの勝利祝福する」

Podium Scene (C)Honda Racing
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先のカナダGPではメルセデスAMGとの間で、また今回はレッドブルとの間で勝利を分かつ騒動に見舞われたフェラーリ・チームだが、今回は抗議をすることなくレーススチュワード(審査委員)の裁定を受け入れることを明かした。

この件について同チームのマッティア・ビノット代表は次のように説明したもの。
「スチュワードの裁定にはわれわれは決して納得していない。
しかしここで事を荒立てて、また騒動を引き起こすことは望んでいない。
なぜならそれはF1のためにならないからね。
今回はスチュワードの裁定を素直に受け入れ、フェルスタッペンとレッドブル・ホンダの勝利を祝福したいと思っている。
いずれルクレールにもまた機会はあることだろう」と、大人の対応をみせた。

ただ初優勝のチャンスをあと3周というところで逸したルクレールは、無念の表情をレース後も隠さなかった。

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2019/07/01

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(6/30)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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2番グリッドからスタートしたフェルスタッペンでしたが、スタートでチームメートのピエール・ガスリーの前方となる7番手まで順位を落とします。
そこから追い上げを見せ、ランド・ノリス(マクラーレン)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)を早々にオーバーテイク。
5番手までポジションを戻しました。

ミディアムタイヤでスタートしたフェルスタッペンは、第1スティントを長く走る戦略を採り、31周目にピットインしてハードタイヤに交換。
4番手となってコースへ復帰し、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の前方に出ました。
ここから、前を行くセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)をとらえるべく、猛チャージをかけます。

フェルスタッペンは、見事なバトルを見せ、前方の3台をコース上で次々とオーバーテイク。
残り3周で首位に躍り出ると、チェッカーまでリードを保ち、Honda にとってはF1復帰後初、さらにRed Bullとの提携後の初優勝を果たしました。

ガスリーは、ソフトタイヤでのスタートとなり、レース前半の25周目にピットイン。
この戦略では、なかなかポジションを上げられない状態が続きます。
ライコネンの前には出られたものの、2台のマクラーレンに挟まれた状態でペースを上げられず、7位でフィニッシュ。
6ポイントを獲得しました。

レースは出走した全20台が完走し、Red Bull Toro Rosso Hondaの2台は中団の混戦の中で苦戦を強いられます。
アレクサンダー・アルボンは、ミディアムタイヤでスタートし、35周目にタイヤ交換を行うと、その後はチェッカーまでランス・ストロール(レーシングポイント)の追い上げに費やし、15位となりました。

ダニール・クビアトは、ダウンフォースを増したマシンセットアップだったにもかかわらず、前日の予選でアタックを妨害されて後方からのスタートとなったことが影響し、苦しいレースとなりました。
アルボンと似たような戦略で32周目にピットインしてハードタイヤに交換しましたが、17位でのフィニッシュとなりました。

Toro Rosso勢は、前戦でクビアトが、今回アルボンがスペック3のPUを投入したことで、それぞれグリッドペナルティーを受けて厳しい戦いとなりました。
2週間後のイギリスGPでは、ペナルティーなしでのレースになるため、中団での戦いで優位に立つべく準備を進めていきます。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(1位)

「最高のレースができましたし、チームに2度目のホームGP優勝を届けられてうれしいです。

スタートではアンチストールを作動させてしまい、7番手までポジションを落とすという残念な形になりました。
ただ、そこからのペースは本当によくて、冷静になるよう努めながらプッシュし続けました。
第2スティントでは、マシンが素晴らしい力を発揮し、これが勝利の決め手になりました。
そうは見えなかったと思いますが、バルテリをパスしてから、かなり力強いペースがあるので勝てるかもしれないと思うようになりました。
とにかくプッシュして全力で走り、決してあきらめませんでした。
残り数周でシャルルをパスしたときは、最高にハッピーな気分でした。
かなりの接近戦になりましたが、もしあのようなバトルができないのなら、家にいた方がましだと思います。

Aston Martin Red Bull Racingのみんなに大きな感謝を伝えたいです。
どんな週末でもみんな本当によくやってくれましたし、アップグレードもうまく機能したと思います。
ここにいるクルーやファクトリーのスタッフ、そしてもちろんHondaのみんなにも感謝しています。
彼らにとっては、ここまでの間、簡単な道のりではなかったと思います。
彼らのためにも、今日勝利できたことは本当に最高だったと思います」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(7位)

「今日は厳しく、難しいレースでした。
第1スティントではソフトタイヤで思うようなペースがなく、前のマシンにも引っかかってしまいました。
第2スティントでは序盤にプッシュしすぎて、ピットアウト後の2周を終えた時点でタイヤを傷めて大きなブリスターができてしまいました。
そこからはペースを上げられず、ランド(ノリス)を捕らえることができませんでした。

新たなアップグレードによりマックスがうまくいってよかったです。
素晴らしい仕事を成し遂げてくれたことがポジティブですし、次のシルバーストーンが楽しみです。
僕自身については、パフォーマンスに満足できていませんし、もっとレースをうまく進められればと思っています。
僕には競争力がありますが、まだやるべきことが残っています。
マシンから何を引き出せるのかをきちんと見つけられていないので、プッシュし続けていかなければなりませんが、マシンがうまく機能しているのは分かりましたし、今後のレースに向けて、僕らの方向性は正しいと思います。
もっとたくさんのことを学ばなければなりませんし、チームメートのマックスからも得ることがある筈です。
もっと結果を出したいですし、僕にはそれができる筈ですから、取り組み続けていきます」

【クリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング代表)】

「今日のマックスのパフォーマンスは驚異的でした。
ここオーストリアで勝てて、HondaにF1復帰後初の勝利をプレゼントできて、信じられない気分です。
ホームレースでの優勝は、Red Bullファミリーの全員にとってすごく大きな意味があります。
(Red Bull創業者の一人である)マテシッツ氏は、Aston Martin Red Bull RacingとToro Rossoを通じて、F1というスポーツへ多くのリソースを投じてくれていますから、ホームグランプリ2年連続優勝には大きな意味があると思います。

レース後、正式に勝利が決まるまで少し待たなければなりませんでしたが、スチュワードは正しい判断をしてくれました。
シャルルとマックスの間に起こったのは、激しいレースであり、2人の若いドライバーのバトルは、F1というスポーツを象徴するような場面だったと思います。
F1は、近年さまざまな批判にさらされていますが、今日のレースはオーバーテイクやタイヤのデグラデーションによるドラマが起こり、とてもエキサイティングで、これぞ求められている姿だったのではないでしょうか。

オーストリアに来た時点では優勝候補ではなかったのに、ここで勝てるなんて夢が叶ったような気分ですし、今日はマックスの勝利の中でも最高の形だと思います。
ピエールにとっては厳しいレースでしたが、少しでも順位を上げようとして、ライコネンをパスすることもできました。
ベンチマークとなるチームメートがこのパフォーマンスをすると、目標がものすごく高くなってしまいますが、時間が経って彼に自信が着いてくれば、その差は縮められる筈です。
われわれのコンストラクターズ選手権での目標はフェラーリなので、2台のマシンができるだけ多くのポイントを獲得していかなければなりません」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(17位)

「昨日の予選後にこうなることが分かっていたとはいえ、今日は楽しめるレースではなかったことは確かです。
ダウンフォースを増やしていたので、レースではなす術なしの状態でした。
今日は僕らの日ではなく、すべてがうまくいかないレースウイークとなってしまいました。
ただ、これが真の実力でないことは分かっていますから、リセットして前へ進まなければなりません。
この2戦のことは忘れて、次戦からまたマシンのすべての力を引き出せるように取り組んでいきます」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(15位)

「残念ながら、今日の僕らには十分なペースがなく、特に第1スティントでは厳しかったです。
レース後半は悪くなかったのですが、第1スティントでかなりの差ができてしまっていました。
金曜日の段階では、ロングランはかなりいい手応えがあったので、この結果には納得がいっていません。
この2戦ともにマシンバランスに苦しんでおり、どこが改善できるかを見つけて向上させていく必要があります」

【フランツ・トスト(トロ・ロッソ代表)】

「まず初めに、HondaとRed Bull Racingを祝福します。
マックス・フェルスタッペンは最高の走りを見せ、ここレッドブルリンクで素晴らしい勝利をつかみ取りました。
Hondaの仲間たちは、この結果を出すために、さくらで驚異的な仕事を続けてくれていましたし、チームの働きぶりも最高でした。
Toro Rossoについては、今日はあまり言うことがありません。
いいパフォーマンスができませんでした」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「まず最初に、昼夜を問わず懸命にPU開発を続けてくれた、HRD-Sakura、HRD-MKの仲間たち、そしてそれを支えてくれた家族に、『やったよ!ありがとう!』と伝えたいです。

今日の力強い走りで我々に優勝をもたらしてくれたフェルスタッペン選手、素晴らしいマシンを作ってくれたAston Martin Red Bull Racing、そしてここまで一緒に一歩ずつ前進を続けてきたRed Bull Toro Ross Hondaの仲間たちにも感謝の言葉を送ります。
これまで色々と応援、サポートいただいたHondaの同僚、サプライヤーの皆様にも御礼申し上げます。
そしてなにより、ここまでどんなときでも温かく応援していただいた世界中のHondaファンの皆様、本当にありがとうございました!
今日の優勝により、2015年の復帰以来、ようやく本当の意味での一歩を踏み出すことができました。
まだまだここから、さらに戦闘力を上げて戦っていきます」

【八郷 隆弘(本田技研工業 社長)】

― 勝利を支えて下さった皆様に感謝を
「ついにF1での優勝を果たすことができました。
2015年の復帰以降の道のりを考えると、大変感慨深く、また心からの喜びを感じています。
まず、勝利を勝ち取ったマックス・フェルスタッペン選手とAston Martin Red Bull Racingに感謝いたします。
また、これまでHondaのF1プロジェクトに対し多大なるサポートを頂いた各ドライバーやScudeiria Toro Rossoは言うまでもなく、サプライヤー様や関係者の皆様も含め、支えてくださったすべての方々に、御礼を申し上げます」

― 夢に向かって、これからもファンの皆様とともに
「そして、どんなときも熱い応援を送ってくださるファンの皆様へ、心からの感謝をお伝えしたいです。
皆様の応援は、夢に向かって走る私たちを力強く後押ししてくれるエネルギーです。
これからも皆様とともに挑戦し、喜びを共有したい、そう考えています」」

― 走り続けることでしか、叶えられないことがある
「HondaにとってF1は創業者の夢であり、大切なDNAの一つです。
この5年間、開発やレースの現場では、数多くの困難に直面してきました。
自分たちの力を信じ、諦めずに走り続けてきた従業員たちの努力がこうして実を結んだことを考えると、万感の想いです。
私たちHondaの”The Power of Dreams”を一つ、体現することができました。

今日の勝利を第一歩として、最終目標であるシリーズチャンピオンを目指し、私たちはさらに一丸となってチャレンジを続けていきます。
これからも引き続きご声援のほど、よろしくお願いいたします」

提供:本田技研工業(株)

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フェルスタッペン(レッドブル)、スチュワード裁定の行方に強気

Tom Kristensen (C)Redbull Racing
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オーストリアGP決勝レースでみせたフェルスタッペン(レッドブル)とルクレール(フェラーリ)との勝利を賭けた壮絶バトルは、結果的にレーシング・インシデント(出来事)として「お咎めなし」となり、フェルスタッペンの優勝が確定したが、結論が出るまではパドックの関係者の間でも予断を許さないものだった。

しかし最大の当事者であるフェルスタッペンは、マシンを降りた時からペナルティに該当するようなものではないと自信をみせていた。

「これは『ハードレーシング』というもの。
そしてこれこそがF1グランプリにふさわしいバトルというものだよ。
もしこれがレースで許されないというなら、F1の意味はない。
みんな家に帰って『お寝んね』していたほうがましというものさ」と、相変わらずの強気コメント。

今回のドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)は元スポーツカー・ドライバーのトム・クリステンセン氏(51歳:デンマーク)。
ルマン24時間レース制覇等では華々しい戦績を誇るが、F1レースの経験はなし。
その采配ぶりへの評価はこれからだ。

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マグヌッセン(ハース)にペナルティ・ポイント科される

FIA
オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、30日(日)行われた決勝レースのスタート時、ハースF1チームのケビン・マグヌッセンがシグナルが変わる前にグリッド位置がずれたままスタートした件についてペナルティ・ポイント2点を科したことを明らかにした。

ペナルティ・ポイントは1年間の累計で12点に達した場合、スーパーライセンスが停止され出場停止となるが、マグヌッセンの場合これでトータル3点となった。
なお、マグヌッセンにはレース中すでにドライブスルー・ペナルティーが科せられている。

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フェルスタッペン(レッドブル)への審議対象、「お咎めなし」に

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、30日(日)行われた決勝レース終盤、3コーナーで起きたフェルスタッペン(レッドブル)とルクレール(フェラーリ)の事故の疑いについて審議した結果、ドライバーの責任を問わないことを明らかにした。

それによればこの接触事故は故意によるものではなく、通常のレーシング・インシデント(出来事)であると認定したもの。
これによりフェルスタッペン1位、ルクレールが2位というレース結果は変更ないことが確認された。
なおこの結果について両チーム共に抗議する権限を持つが、いまのところ動きはない模様。

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