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2019年6月

2019/06/30

オーストリアGPはフェルスタッペン(レッドブル)が今季初優勝

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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30日(日)15時10分(日本時間:22時10分)から今季F1第9戦オーストリアGPの決勝レースがレッドブルリンクを舞台に行われた。
スタート前の天候は晴れ、気温は33度、路面温度は52度と高め、路面はドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回も前戦フランスGPと同じく、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なお18番グリッドのラッセル(ウィリアムズ)はピットレーンスタートを選択している。

スタートは混乱なく行われたが、フロントロウスタートのフェルスタッペン(レッドブル)が失速、大きく順位を落として満員の観客のため息を誘った。
13周目、マグヌッセン(ハース)にスタート位置の誤りでドライブスルー・ペナルティーが通告される。
最初のタイヤ交換に入ったベッテルは、なんとクルー側の準備が間に合わない失態に見舞われる。
30周目、トップのハミルトンがタイヤ交換と同時に傷めたフロントウィングの交換を行う。
50周目、フェルスタッペンがベッテルを抜いて3位に上がり、大歓声を受ける。
56周目、フェルスタッペンはさらにボタスをオーバーテイクし2位に上がってみせた。
69周目、ついにルクレールをオーバーテイクして首位に立つ。
ただ両者はわずかに接触していて、審議対象とされた模様。
その一方でベッテルがハミルトンを抜いて4位に上がる。
フェルスタッペンが71周を先頭で駆け抜けて最初のチェッカーフラッグを受け満場の喝采を浴びた。

フェルスタッペンの優勝は今季初。
昨年のメキシコGP以来で自身通算6回目、ここオーストリアGPでは2連勝となった。
2位ルクレール(フェラーリ)で首位とは2.724秒差、惜しくも初優勝を逃がした。
3位ボタス(メルセデス)、4位ベッテル(フェラーリ)、5位ハミルトン(メルセデス)、6位ノリス(マクラーレン)でこれは自己最高位タイ、7位ガスリー(レッドブル)、8位サインツ(マクラーレン)、9位ライコネン(アルファロメオ)、10位ジョビナッツィ(アルファロメオ)までが入賞。
以下、11位ペレス(レーシング・ポイント)、12位リカルド(ルノー)、13位ヒュルケンバーグ(ルノー)、14位ストロール(レーシング・ポイント)、15位アルボン(トロ・ロッソ)、16位グロージャン(ハース)、17位クビアト(トロ・ロッソ)、18位ラッセル(ウィリアムズ)、19位マグヌッセン(ハース)、そして20位にクビサ(ウィリアムズ)、リタイヤは一台もなかった。
ホンダの優勝は2006年ハンガリーGPのジェンソン・バトン以来。
表彰台には優勝したフェルスタッペンのスタッフとしてホンダの田辺豊治/テクニカルディレクターが上がった。

なおフェルスタッペンとルクレールの接触は審議対象とされ、まだ結論は伝えられていない。
次戦は再来週の7月14日、第10戦のイギリスGP(シルバーストーン)ということになる。

オーストリアGP決勝レースの結果はこちら
オーストリアGPの画像はこちら

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オーストリアGPスターティンググリッド(修正版)

オーストリアGPのレーススチュワード(競技委員)は、次のようにスターティンググリッドの修正を発表した。
それによれば規定数以上の複数パワーユニット・エレメント交換をしたとしてサインツ(マクラーレン)、アルボン(トロ・ロッソ)にそれぞれ最後尾グリッドを、またヒュルケンバーグ(ルノー)がエンジン交換で5グリッド降格、マグヌッセン(ハース)にギヤボックス交換で5グリッド降格、クビサ(ウィリアムズ)に進路妨害で3グリッド降格、同じくハミルトン(メルセデス)にも3グリッド降格を通知している。

1. ルクレール(フェラーリ)
2. フェルスタッペン(レッドブル) *
3. ボタス(メルセデス) *
4. ハミルトン(メルセデス) *
5. ノリス(マクラーレン) *
6. ライコネン(アルファロメオ) *
7. ジョビナッツィ(アルファロメオ) *
8. ガスリー(レッドブル) *
9. ベッテル(フェラーリ) *
10. マグヌッセン(ハース) *
11. グロージャン(ハース)
12. リカルド(ルノー) *
13. ペレス(レーシング・ポイント) *
14. ストロール(レーシング・ポイント) *
15. ヒュルケンバーグ(ルノー) *
16. クビアト(トロ・ロッソ) *
17. クビサ(ウィリアムズ) *
18. ラッセル(ウィリアムズ) *
19. アルボン(トロ・ロッソ) *
20. サインツ(マクラーレン) *

* 印は変更のあったドライバー

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/29)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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フェルスタッペンは予選後に他車のペナルティーにより決勝を2番グリッドからスタートすることが確定しました。
Honda F1としては2006年以来のフロントローになります。
一方、残りの3台は思うような結果を残した1日にはなりませんでした。

Q1の最終アタックでRed Bull Toro Rosso Hondaのクビアトはトラフィックに阻まれ、避けるためにコーナーでワイドに膨らんだ結果、18番手でフィニッシュしました。
セッション後に審議があり、該当のマシンはペナルティーを受けましたが、クビアトの順位が変わることはありませんでした。

同じくRed Bull Toro Rosso HondaのアルボンはQ2に進出し、13番手タイムを記録しました。
PU交換のペナルティーにより、決勝では同じくペナルティーを受けたサインツ選手の前方からスタートします。

フェルスタッペンとガスリーはともにいいラップタイムを出しQ3に進出。フェルスタッペンはハミルトン選手に次ぐ3番手でフィニッシュしました。
ハミルトン選手はレース後に審議の対象になり、その後グリッドダウンの裁定が確定。
フェルスタッペンは2番グリッドからのスタートになります。

ガスリーはQ3最終ラップのターン1でミスをし、タイムを伸ばすことができず、9番手で終わりました。
先行する選手のペナルティーで、決勝は8番グリッドからスタートします。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選3位→2位)

「予選の結果に満足しています。
週末をとおしてマシンに競争力を感じていますし、HondaのPUからできる限りのパワーを引き出すためにHondaと一緒に懸命に作業をしています。
3番手という素晴らしい結果を出せて、笑顔でフィニッシュラインを通過できました。
今日は力を出し切ることができ、コーナーでは特に速かったです。
トップとの差を縮められたのは大きな前進です。
マシンを止めてエンジンを切るとファンの声援が聞こえました。
オランダやオーストリアのRed Bullファンの応援が大きな力になっています。
あまりロングランはできていませんが、いつも予選より決勝のほうがいい走りができているので問題ありません。
優勝への道のりは簡単ではないと思っていますがいいスタートを切ることができましたし、明日は全力を出し切ります」

※ ハミルトン選手のペナルティーにより、フェルスタッペンは2番グリッドから決勝をスタートします。

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(予選9位→8位)

「肝心なところでいいラップタイムを出すことができず、自分自身にがっかりしています。
Q3でやるべきことができませんでした。
全体的にはいいペースを出せていて、進歩していると思います。
フリー走行ではいい走りができていましたし、Q1からQ2にかけてもいい点がたくさんありました。
Q3の2回目と最後のアタックは悪くなかったのですが、ターン1とターン3でミスをして0.3~0.4秒をロスしました。
あれがなければ5番手になれていたと思います。
今は明日の決勝に集中する必要があります。決勝でできるだけのことをやれば、挽回できると思います。
マシンは競争力があるので、効果的な戦略をとる必要があります」

※ マグヌッセン選手のペナルティーにより、ガスリーは8番グリッドから決勝をスタートします。

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選18位→16位)

「最後から2番目のコーナーでトラフィックに行く手を阻まれ、予選は残念な結果になってしまいました。
とてもフラストレーションが溜まる結果です。
セッションをとおしてマシンのフィーリングはよかったですし、Q2に進出できるだけのラップタイムを出せていました。
自分ではどうにもできないことですが、マシンの実力をみせられなかったのは残念です。
挽回を目指しますが、難しいレースになるでしょう。
Q3進出に近い走りができていたので、決勝のグリッドは不本意ですがベストを尽くします」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(予選13位→19位)

「PU交換によるペナルティーを考えて、できるだけのことはしたので、満足しています。
決勝は後方からのスタートになりますが、この週末でロングランをこなしペースもいいので、ポイント獲得を目指します。
オーバーテイクのしやすいサーキットなので挑戦したいです。
ここ数レースで予選の走りがよくなっていると思います。
うまくいかない時期もありましたが、今はリズムを取り戻しています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日はこれまでの2レースと同様に、気温が上がった中での予選になりました。
そのようなコンディションの中、フェルスタッペン選手が素晴らしいパフォーマンスでモナコと並ぶ今期ベストリザルトとなる3番グリッドを獲得しました。
明日の決勝に向けていいポジションだと思っています。

Red Bull Toro Rosso Hondaについてはクビアト選手が不運な形でQ2進出を逃したことは残念です。
スペック3投入のペナルティーでグリッド後方からのスタートになるアルボン選手と揃って、確実にポジションを上げていくレース展開になることを期待します。
明日はさらに気温が上がりドライバーにとってもタフなコンディションになりますが、Red Bullのホームグランプリでいい結果を得られるよう準備を続けます」

提供:本田技研工業(株)

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ヒュルケンバーグ(ルノー)、ICE(エンジン)交換でペナルティ

FIA
オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、29日(土)行われたフリー走行3回目セッションで、ルノー・チームのニコ・ヒュルケンバーグに対し、5基目のICE(エンジン)交換が行われたため、規定により5グリッド降格のペナルティを科したことを明らかにした。
ハミルトンは予選12位だったのでこれにより日曜日の決勝レースでは17番グリッドということになる。

今年のレギュレーションでは、ICE(エンジン)は年間3基までとされている。

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マグヌッセン(ハース)、ギヤボックス交換でペナルティ

FIA
オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、29日(土)行われた公式予選セッションで、ハースF1チームのケビン・マグヌッセンに対し、制限数以上のギヤボックス交換が行われたため、規定により5グリッド降格のペナルティを科したことを明らかにした。
ハミルトンは予選5位だったのでこれにより日曜日の決勝レースでは10番グリッドということになる。

今年のレギュレーションでは、ギヤボックスは6戦連続で使用しなければならないことになっている。

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ラッセル(ウィリアムズ)にもグリッド降格のペナルティ

FIA
オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、29日(土)行われた公式予選セッションの際、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)に妨害行為があったとして3グリッド降格のペナルティを科したことを明らかにした。
ラッセルは予選19位だったのでこれにより日曜日の決勝レースでは最後尾グリッドということになる。

それによればラッセルは自身のラップで不必要にレコードライン上でスロー走行し、9コーナー先においてクビアト(トロ・ロッソ)のマシンのアタックを妨害したと裁定されたもの。

またラッセルには別途ペナルティ・ポイント1点が科せられた。
ペナルティ・ポイントは1年間の累計で12点に達した場合、スーパーライセンスが停止され出場停止となるが、ラッセルの場合これが初なのでトータルも1点となった。

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ハミルトン(メルセデス)にグリッド降格のペナルティ

FIA
オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、29日(土)行われた公式予選セッションの際、ハミルトン(メルセデス)に妨害行為があったとして3グリッド降格のペナルティを科したことを明らかにした。
ハミルトンは予選2位だったのでこれにより日曜日の決勝レースでは5番グリッドということになる。

それによればハミルトンは自身のアタックのためコースインした直後のラップで不必要にレコードライン上でスロー走行し、3コーナーにおいてライコネン(アルファロメオ)のマシンのアタックを妨害したと裁定されたもの。

またハミルトンには別途ペナルティ・ポイント1点が科せられた。
ペナルティ・ポイントは1年間の累計で12点に達した場合、スーパーライセンスが停止され出場停止となるが、ハミルトンの場合これが初なのでトータルも1点となった。

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2019/06/29

オーストリアGP予選、ルクレール(フェラーリ)が2度目のPP獲得

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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29日(土)15時(日本時間:22時)からシュピールベルクのレッドブルリンクを舞台に2019年F1第9戦オーストリアGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
全20台によるQ1、15台によるQ2に続き、10台12分間で行われるQ3では決勝レースのトップ10グリッドが決定する。
ピレリは今回、中間に位置する3種類のタイヤを持ち込んでいる。

まずライコネン&ジョビナッツィのアルファロメオ勢2台がコースインしたものの他の各車は様子見が続く。
その後メルセデスAMG勢を先頭にアタックに入ったが、やはりベッテル(フェラーリ)のマシンは何か作業が続く。
僚友ルクレールがトップタイムをマークする中、ガレージでベッテルがステアリングを外しマシンを降りた。
この段階でルクレール、ボタス、フェルスタッペン、ハミルトン、ガスリー、ライコネン、ジョビナッツィ、ノリス、マグヌッセンの順。

結局ポールポジションはフェラーリのシャルル・ルクレールがコースレコードで獲得、今季バーレーンGPに続く自身2度目の快挙を掴んだ。
2番手に0.259秒差でハミルトン(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ボタス(メルセデス)、5番手マグヌッセン(ハース)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手ライコネン(アルファロメオ)、8番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9番手ガスリー(レッドブル)、そして10番手は走れずに終えたベッテル(フェラーリ)という結果になった。

なおフェルスタッペンとメルセデスの2台は決勝レースをミディアムタイヤでのスタートとなる。
また奇数グリッドが有利とみられることからフェルスタッペンにチャンスがありそうだ。
明日の決勝レースは日曜日15時10分(日本時間:22時10分)から行われる。

オーストリアGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、ソフトタイヤのフェラーリ勢が上位占める

引き続きオーストリアGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでも15台中、Q1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

最初のアタックでソフトタイヤのルクレール&ベッテルのフェラーリ勢が最速。
これにミディアムタイヤを履いたフェルスタッペン(レッドブル)とボタス&ハミルトンのメルセデスAMG勢が続いた。
この5台がいずれも1分03秒台をマークした。

フェラーリ勢はそのまま待機で1-2を決めた。
3番手にハミルトン(メルセデス)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手ボタス(メルセデス)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手ライコネン(アルファロメオ)、8番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9番手ノリス(マクラーレン)、10番手マグヌッセン(ハース)。

ここでの敗退はグロージャン(ハース)、ヒュルケンバーグ(ルノー)、アルボン(トロ・ロッソ)、リカルド(ルノー)、そしてサインツ(マクラーレン)の5台となった。
何かトラブルかベッテル(フェラーリ)のガレージが慌ただしくなっているのが気掛かりだ。

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公式予選Q1、フェルスタッペン(レッドブル)が最速

29日(土)15時(日本時間:22時)からレッドブルリンクを舞台に今季F1第9戦オーストリアGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は晴れ、気温は29度、路面温度は52度、路面はドライコンディションとなっている。

トップタイムはフェルスタッペン(レッドブル)で1'03.807。
0.011秒差でハミルトン(メルセデス)、3番手にボタス(メルセデス)、4番手ルクレール(フェラーリ)、5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手ガスリー(レッドブル)、8番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9番手サインツ(マクラーレン)、10番手にグロージャン(ハース)。
アルボン(トロ・ロッソ)は13番手。

ここでの敗退はペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢、クビアト(トロ・ロッソ)、そしてラッセル&クビサのウィリアムズ勢の5台となった。

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フリー3回目、ルクレール(フェラーリ)が最速タイム

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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29日(土)12時(日本時間:19時)からシュピールベルクのレッドブルリンクを舞台に2019年F1第9戦オーストリアGPのフリー走行3回目セッションが60分間で行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は25度、路面温度46度と高め、路面は引き続きドライコンディションと報告されている。

途中、前日3番手タイムを記録したガスリー(レッドブル)が「パワー低下」を無線で訴えてガレージに戻った。
そのガレージではストロール(レーシング・ポイント)のマシンも長い時間作業が行われていた。
またブレーキングに掛かったグロージャン(ハース)のアタックをスロー走行のハミルトン(メルセデス)が邪魔する形になって緊張が走るシーンも。
その後ストロールもガスリーもコースに復帰。

このセッションのトップはルクレール(フェラーリ)で1'03.987とただ一人1分03秒台に入れてみせた。
2番手ハミルトン(メルセデス)でトップと0.143秒差。
3番手ボタス(メルセデス)、4番手ベッテル(フェラーリ)、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手ガスリー(レッドブル)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、10番手クビアト(トロ・ロッソ)となった。
アルボン(トロ・ロッソ)は11番手となっている。
このあと公式予選セッションが15時(日本時間:22時)から行われる。

オーストリアGPフリー走行3回目の結果はこちら
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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(6/28)

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
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FP1ではAston Martin Red Bull Racingの2台がそろってトップ6に入り、マックス・フェルスタッペンはトップから0.5秒以内に迫るタイムで5番手、ピエール・ガスリーはフェルスタッペンと0.118秒差の6番手につけます。

Red Bull Toro Rosso Hondaの2台のタイムはさらに接近したものとなり、12番手のダニール・クビアトと13番手のアレクサンダー・アルボンのタイム差は0.013秒でした。

FP2ではクラッシュが多発し、2度の赤旗が出されました。
1度目の赤旗の原因となってしまったのはフェルスタッペンでした。
最終コーナーでスピンすると、タイヤバリアに向かってクラッシュ。
マシンの後部にダメージを負ってしまいます。
GPの初日をスペック2のPUで走行し、その後スペック3のPUに交換する予定だったため、レースウイークには影響がないものでした。
しかし、今後PUが使用できなくなるような損傷があるかどうか、解析を進める予定です。

フェルスタッペンはこのトラブルに見舞われたため9番手となりましたが、ガスリーは2番手のバルテッリ・ボッタスと0.07秒差の3番手。Red Bullのマシンにも慣れ、トップ集団の中で力強い走りをみせました。

アルボンは、今回のレースからスペック3のPUを投入しますが、PU交換のペナルティーにより、グリッド後方からの戦いとなります。
それでも粘り強く走行を重ね、トップとのタイム差は1秒以内となる13番手でFP2を終えました。
クビアトはここでもアルボンに迫るタイムで走行。
アルボンと0.1秒差の15番手となりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(5-9番手)

「マシンのフィーリングはよく、それなりに競争力があると思います。
もちろん、もっといい走りがしたいですし、クラッシュする前まではよかったと思います。
トラフィックの中でベストタイムを記録できたので、ラップタイム以上に上位に近づけると思います。
マシンはよかったですが、コーナーとストレートのどちらにフォーカスしていくか、もう少しバランスを考える必要があるので、今晩分析していきます。
最終コーナーでクラッシュしたときは、非常に風が強く、風向きも不安定なところに巻き込まれる形になってしまいました。
そこでリアのグリップを失い、バリアに当たってしまいました。
幸いなことに、クラッシュしたのは修理ができる箇所で、金曜日だったのでレース用のパーツばかりという状況でもありませんでした。
ただ、チームにとってはこの後の仕事がたくさんあるので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
メルセデスが全開アタックをしていなかったので、僕らのパフォーマンスがどれほどのものか、端的に言うのは難しいですし、僕自身も慎重になっています。
ただ、今日はマシン全体がうまく機能していて、これはポジティブな点だったと言えるでしょう」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(6-3番手)

「FP1からマシンのフィーリングがよく、プッシュすることができてよかったです。
フランスGPの時よりかなりマシンがよくなっているように思います。
FP2ではいろいろありましたが、僕らとしてはやりたかったテストをすべてできました。
今日は本当に暑く、風が強かったのでトリッキーなコンディションでした。
決勝で上位に進出するにはこの暑さへの対応が最も重要だと思います。
縁石では多くのマシンが壊れたので、ライン取り次第では大きな代償を払うことになると思います。
タイムでは3番手とかなりよさそうに見えますが、トップのフェラーリからは0.4秒離されているので、明日も集中を続けてもっとペースを上げなくてはなりません。
ロングランではコースがクリーンなところで走れなかったので、今日の結果を分析して、決勝に向けて最適な戦略を決めていきたいです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(12-15番手)

「今日のマシンは少し走らせづらかったので、明日に向けて改善をしていこうと思います。
マシンをよりよくするために、今晩多くの作業が必要になります。
今日はエンジニアと協力していくつか異なる種類のセットアップを試しました。
うまくいったものとそうでないものとがあったので、今日の走行で学んだすべてを明日以降に活かしたいと思います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(13-13番手)

「後方からのスタートになることが分かっているので、通常と考え方を変えて週末を戦っています。
ポール・リカールの結果を受けて、マシンの方向性を決めるためのテストを続けています。
改善されたところもありますが、まだまだ上位進出には足りていないところもあると思います。
一方で、(ペナルティーのために)いま僕がフォーカスしなければいけないロングランのペースは非常に力強いものがありました。
マシンにはまずまず満足していますが、さらに習熟を深めて、ショートランでも上位に行けるよう、可能性を切り開きたいです」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日は風の影響によりコースオフしてマシンにダメージを受けるマシンが多くありました。
Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手も不運にもFP2でダメージを負ってしまいました。
なお、本日は金曜日用のPUを使用していたので、当初の予定通り今晩の作業でフランスGPにて投入したスペック3への交換を行います。
クラッシュの影響を受けたPUについては早急にさくらに送り返し、ダメージ度合いを確認します。
今回から4台全てのマシンにスペック3を適用することになりましたが、フェルスタッペン選手以外の3台についてはロングランも含めてセッティングの確認を進めることができました。
明日も予選と決勝に向けて最適化を継続していきます」

提供:本田技研工業(株)

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クラッシュのフェルスタッペン(レッドブル)、それでも楽観的

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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28日(金)行われたフリー走行2回目セッションで、マシン後部を大破されるクラッシュに見舞われたレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンだが、幸い心配されたギヤボックス等のペナルティは免れた模様だ。

「クラッシュは助けにはならないけれど、起きてしまったものはしかたない。
おそらく突然のトリッキーな風に吹かれたためではないか。
それまでにも何回か見舞われていたからね。
でもマシンのフィーリング時タイトルを獲得は悪くない。
サスペンションなんかは修復できるものだし、ギヤボックスも金曜日の走行に向けたものだったからペナルティなんかはないよ」と、前向き。

その上でスピンの直接の発端となった、今回設置の黄色い縁石については「いい考えじゃないね」と、否定的だった。

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アルファロメオ・レーシングに燃料違反で罰金

FIA
オーストリアGPのレーススチュワード(審査委員)は、28日(金)行われたフリー走行2回目セッションの際、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)のむマシンに燃料規定違反があったとして罰金5千ユーロ(約61万5千円)を科したことを明らかにした。

それによればジョビナッツィのマシンの燃料温度が、レギュレーションにより定められた温度より低かったと認められたもの。
スチュワードはチームに通知したあと関連するデータ等の提出を求め、審議した結果違反の事実があったと認定したもの。
なおドライバー本人へのペナルティはない。

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2019/06/28

クラッシュ相次いだフリー走行2回目、ガスリー3番手

Redbull Ring (C)Redbull Racing
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28日(金)15時(日本時間:22時)からシュピールベルクのレッドブルリンクを舞台に2019年F1第9戦オーストリアGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
このセッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は30度、路面温度は52度まで上昇、引き続きドライコンディションと報告されている。
このフリー走行2回目セッションは明日行われる公式予選と同じ時間帯になるため、ここでのパフォーマンスに注目が集まる。

開始まもなく、午前のヒュルケンバーグ(ルノー)と同じ最終コーナーで今度はストロール(レーシング・ポイント)がフロントウィングを破損させた。
35分過ぎ、なんとフェルスタッペン(レッドブル)がコースアウト・クラッシュ、赤旗中断に。
マシンは右後部などかなり損傷していて、場合によってはギヤボックスも交換を強いられるかも知れない。
セッション再開まもなく、今度はこの時点でトップだったボタス(メルセデス)も大きなクラッシュ、こちらはフロント部を大破させ再度赤旗中断を導いた。

再開後、ルクレール(フェラーリ)がボタスのタイムを上回る1'05.086をマークしてトップに。
2番手ボタス、3番手ガスリー(レッドブル)、4番手ハミルトン(メルセデス)、5番手サインツ(マクラーレン)、6番手グロージャン(ハース)、7番手ライコネン(アルファロメオ)、8番手ベッテル(フェラーリ)、9番手フェルスタッペン(レッドブル)、10番手がノリス(マクラーレン)だった。
トロ・ロッソ勢はアルボン13番手、クビアトが15番手。
セッション終了後は各車スタート練習を行った。
明日土曜日はフリー走行3回目と公式予選が行われる。

オーストリアGPフリー走行2回目の結果はこちら
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オーストリアGPフリー1回目、ハミルトンが最速タイム

Redbull Ring (C)Redbull Racing
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28日(金)11時(日本時間:18時)からシュピールベルクのレッドブルリンクを舞台に2019年F1第9戦オーストリアGPPのフリー走行1回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は26度、路面温度44度、ドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回も前戦フランスGPと同じく、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおこのセッションでドライバーの変更はない。

90分間のセッション終盤にヒュルケンバーグ(ルノー)のマシンが縁石に乗ってフロントウィングを大きく破損。
コース上に撒かれたデブリ(破片)回収のためセッションは赤旗中断、そのまま終了となった。
トップタイムはハミルトン(メルセデス)がマークした1'04.838。
これに0.144秒の差でベッテル(フェラーリ)が続いた。
2番手ボタス(メルセデス)、4番手ルクレール(フェラーリ)、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手リカルド(ルノー)、5番手マグヌッセン(ハース)、10番手ノリス(マクラーレン)となった。
トロ・ロッソ勢はクビアト12番手、アルボンは13番手。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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エリクソン(前ザウバー)、ピレリのF1タイヤテストへ

Marcus Ericsson (C)Sauber Motorsport
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F1にタイヤを独占供給するピレリでは、シーズン中にも複数回のタイヤテストを各チームの持ち回りで行っているが、これに前ザウバー・チームのレースドライバーであるマーカス・エリクソン(28歳:スウェーデン)が参加する方向であることがわかった。

それによればエリクソンは、オーストリアGP終了後に当地レッドブルリンクでザウバー・チームの後継であるアルファロメオ・レーシングから参加するとのこと。
エリクソンのF1マシン・ドライブは昨年11月以来のことになる。

2014年に日本の小林可夢偉のチームメイトとして当時のケータハムからF1デビューを果たしたエリクソンは、翌年ザウバー・チームに移籍すると昨シーズン末までフル参戦。
今季はインディカー・シリーズに転向し、デビューシーズンからベテランらしい活躍をみせている。

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オーストリアGPのスチュワードにトム・クリステンセン氏

Tom Kristensen (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるオーストリアGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元スポーツカー・ドライバーのトム・クリステンセン氏(51歳:デンマーク)を起用することを明らかにした。
クリステンセン氏がスチュワードを務めるのは昨季第17戦の日本GP以来で、これが通算20回目ということになる。

同氏はテストの経験は豊富だがF1レース出場はなし。
1993年には全日本F3選手権でチャンピオン、またスポーツカーレース界ではALMSチャンピオンや、ルマン24時間レースでは史上最多となる通算9回もの総合優勝を遂げ、2013年にはFIA世界耐久選手権タイトルを獲得している。
なおWMSC(世界モータースポーツ評議会)のメンバーでもある。

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オーストリアGPの週末は3日間とも雨の心配なし

Redbull Ring (C)Redbull Racing
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今週末行われる2019年F1第9戦オーストリアGPの舞台地であるシュピールベルク地方の天気について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選の土曜日、そして決勝レースが行われる日曜日、3日間いずれも雨の降る可能性はほとんどないと予報している。
ただ安定しない天候で知られる地域でもあり、気は許すことはできないという。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
6月28日(金) フリー走行 晴れ 12- 29度 0%
6月29日(土) 公式予選 晴れ 13- 28度 10%
6月30日(日) 決勝レース 晴れ 17- 32度 10%

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2019/06/27

2020年メルセデスのシート窺うフェルナンド・アロンソ

Fernando Alonso (C)Toyota Gazoo Racing
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目下『無職状態』のフェルナンド・アロンソが、2020年メルセデスAMGチームのレースシート獲得を窺っていると伝えられ注目を集めている。
これは、イタリアの『コリエーレ・デロ・スポルト』紙が報じたもの。

それによればアロンソはルイス・ハミルトンと再びコンビを組むことを期待しているとのこと。
アロンソ&ハミルトンというドライバー・ラインナップは2007年にマクラーレン・チームで実現された形だが、この時は共に4勝ずつと戦績を分け、翌年アロンソはルノー・チームへと移籍している。

今年、悲願の『世界三大レース』制覇のため残るインディ500レースに挑んだものの予選敗退。
2度目の『ルマン24時間レース』優勝を果たしたトヨタWECチームでのプログラムは終了。
いまのところ来年のレース活動の予定は白紙とみられている。

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ホンダ、アルボン(トロ・ロッソ)にも『スペック3』投入

Powered by Honda (C)Scuderia Toro Rosso
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ホンダF1は、今週行われるオーストリアGPで、トロ・ロッソのアレクサンダー・アルボンのマシンにも『スペック3』と呼ばれるバージョンアップされたPU(パワーユニット)を投入することを明らかにした。

ホンダ・パワー勢では前戦フランスGPで一斉に『スペック3』を投入したが、トロ・ロッソではクビアトが規定数以上に達してグリッド降格ペナルティを受けることが決まったため、同時ペナルティのリスクを避ける為ためアルボンだけ投入を見送っていたもの。

残念ながら今回アルボンは入れ替わってグリッド降格ペナルティを受けることになる。

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オーストリアGP、各チームのタイヤ選択

Austria GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われるF1第9戦オーストリアGPに持ち込まれる3種類のタイヤがピレリから発表された。

今回の舞台であるレッドブルリンクも専用のクローズド・サーキットということで、ヒレリは前戦に続きハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC2、C3、そしてC4という中間の3種類のコンパウンドを選択した。
このうち予選Q3ではC4を使用しなければならない
また決勝レースではC2とC3のいずれか1セットを使用されなければならないことになっている。

今回、メルセデスとレッドブルはほぼ同じくソフトタイヤを中心に選択、9セットずつを用意しているが、フェルスタッペン(レッドブル)だけは8セットに留め、またフェラーリもソフトを7セットにしてその分ミディアムタイヤを増やしている。
他チームではペレス&ストロールのレーシング・ポイント勢も同じ考えのようだ。
オーストリアGPは6月30日(日)決勝レースという日程で開催される。

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2019/06/26

ウィリアムズ、ピットストップでは全チーム最速!

Pitstop Scene (C)Williams F1
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今シーズン、新型車開発の遅れから、どのグランプリにおいてもグリッド最後尾が定位置になってしまったウィリアムズ・チームだが、ことピットストップ作業時間については全チームの中で最速であることがわかった。

今回のフランスGPの場合、最速の1.97秒の記録を叩き出したのはロバート・クビサ(ウィリアムズ)。
2秒を切ったのはクビサだけという快挙だった。
ちなみに2位がガスリー(レッドブル)で2.18秒、3位ハミルトン(メルセデス)で2.24秒、3位がベッテル(フェラーリ)の2.29秒、すべてが当然のようにトップ3チームによるものだった。

チームの戦績は不満が残るものだが、現場のクルーは頑張っていた。

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パディ・ロウ氏、ウィリアムズ・チームから離脱

Paddy Lowe (C)Mercedes Motorsports
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ウィリアムズ・チームは、同チームでテクニカル・エグゼクティブディレクターを務めたパディ・ロウ氏(55歳:イギリス)がチームから離脱したことを明らかにした。
これは2019年新型車『FW42』完成の遅れについて、責任を取らされる形になったもの。

今シーズン開幕から戦闘力不足が露呈し、3月には「プライベートな理由」から休職が続いていたがこれはこの業界で常とする『ガーデニング休暇』であるとみられていた。
同氏の今後についてはまだ明らかにされていない。

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グロージャン(ハース)、「ホームでリタイヤは無念」

Romain Grosjean (C)Haas F1 Team
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レッドブルのガスリーと共に、今回のフランスGPが『ホームグランプリ』の凱旋レースになったハースF1チームのロマン・グロージャンだったが、結果は全20台中、唯一のリタイヤと望まない残念なリザルトに終わった。

「もちろんもっと走りたかったよ。
誰にとっても一番大事なホームグランプリだもの、途中でクルマを止めなくてはならないというのはつらいことだ。
原因はまだわからないけれど、早めに止めたおかげで救われたコンポーネンツもあったから良かったんじゃないかな。
無理して走り続ければ被害は拡大しただろうからね」と、肩を落とすスイス生まれのフランス人。

チームメイト(マグヌッセン)が8戦すべで完走しているのに対し、グロージャンはトラブルが多く早くも半分の4戦でリタイヤ、昨シーズンの計5回に迫っている。

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2019/06/25

降格処分のリカルド(ルノー)、「後悔するより最大限攻める」

Daniel Ricciardo (C)Renault Sport F1
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あまリスクを犯すことなくオーバーテイクを演じるダニエル・リカルド(ルノー)の玄人受けする華麗なテクニックには定評があるが、今回はどうやらレーススチュワード(審査委員)の不興を買ったようだ。

フランスGPのスチュワードは、決勝レース最終盤に起きたリカルドによる一連のコース外走行と復帰について、5秒のタイム・ペナルティ2回という判断を裁定、これによりリカルドは7位から入賞圏外の11位にまで降格するという困難な結果を突きつけられた。

レース直後にリカルドは自身のSNS(ソーシャルメディア)に「本気で攻めないで後退するより、最大限攻めたほうがいい。
結果的にこうなったことに何の悔いもない」と、強気なコメントを書き込んだという。
しかしさすがに炎上することを怖れたか、すぐに書き込みは削除されたとのことだ。

その後、このペナルティを伝えたF1公式ツイッターに、リカルドは「炎上するかも知れないね。
でも今は黙っておこう。みんなが楽しんでくれていることを願っているよ」とリツイートしている。

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マクラーレン、新たに風洞設備建設へ

McLaren Technology Center (C)McLaren Group
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マクラーレン・チームのアンドレアス・ザイドル/マネージング・ディレクターが、同チームのファクトリーがあるウォーキングに新たな風洞設備を建設することを明らかにした。

同チームではMTC(マクラーレン・テクノロジー・センター)と呼ばれる巨大ファクトリーの一環として自前の風洞設備を持っているが、性能の関係からか実際にはドイツ・ケルンにあるTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)の風洞設備をレンタルして使用しているとのこと。

新施設は建設に必要とされている株主の承認が得られたということで、今後2年間の予定で建設が計画されている。
もちろん風洞設備はF1だけでなく、同グループが開発する市販のスポーツカー開発にも活用される見通しという。

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復調マクラーレン、しかしアロンソの復帰は完全否定

Race Scene (C)Honda Racing
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フランスGPでも変わらず目立ったのが王者メルセデスAMG勢の強さだったが、今回、後続グループで驚かせたのは明らかにマクラーレン・チームのスピードだった。

同チームにパワーユニットを供給するルノー・スポールでは、このフランスGPがホームグランプリということで力を入れていることは衆知のことだった。
しかし実際にはカスタマー・チームであるマクラーレンが本家ルノー・チームをも凌ぐスピードをみせたのだ。
予選ではルノーの8-13番手に対し、マクラーレンは5-6番手。
決勝レースでもサインツ(マクラーレン)はルノー勢を上廻る6位フィニッシュを遂げてみせた。

こうなると関心を呼ぶのがフェルナンド・アロンソのF1復帰ということになるが、元ポルシェ・チーム代表で、現在マクラーレンでマネージング・ディレクターを務めるアンドレアス・ザイドル氏は、「サインツ&ノリスという現在のドライバーは素晴らしい仕事をしている。
われわれは彼らに100%満足している。
したがってアロンソを呼び戻す予定など全くないね」と、明言した。

トヨタWECチームから離れ、インディカー・シリーズ・フル参戦も消えたアロンソはいまのところフリーだ。

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2019/06/24

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(6/23)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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今日もポール・リカール・サーキットは気温が上がり、暑い一日になりました。
フェルスタッペンはスタートですばらしい動きを見せ、3番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に迫ります。
4番手を走行中の20周目にこの日唯一のピットストップを行いましたが、フェラーリをアンダーカットするには至りませんでした。

背後にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が迫る中、ペースを守りきったフェルスタッペンは、接近を許さずにフィニッシュ。
4位入賞で今季の獲得ポイントを100まで伸ばしました。

チームメートのピエール・ガスリーは、9番グリッドからソフトタイヤでスタート。
タイヤに厳しいコンディションの中で奮闘を見せると、17周目にピットインしてハードタイヤに交換。
そのままフィニッシュまで走行しました。
ハードタイヤで走行した第2スティント目のペースが上がらず、後でピットインしたマシンに先行を許すなど、11位でフィニッシュとなりました。
(レース後の裁定により公式結果は10位)

Toro Rossoも、難しい戦いを強いられます。
11番グリッドのアレクサンダー・アルボンは、スタートで16番手までポジションダウン。
タイヤを労わって走行せざるを得ず、順位の回復が難しいままレースが進行します。
それでも、25周目のピットストップまでに多くのオーバーテイクを披露しました。

ダニール・クビアトは、アルボンと反対の戦略で、ハードタイヤでスタートして残り21周までピットストップを引っ張ります。
最後列からのスタートにもかかわらず、残り5周でアルボンをパスし、クビアトが14位、アルボンが15位でレースを終えました。

次戦は2週連戦となるオーストリアGP。
今回アップデートを投入したPUから得られたデータを分析し、Red Bullのホームレースへと挑みます。

※ガスリーは、レース後の他車のペナルティー裁定により10位へ繰り上がりました

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(4位)

「レースは一人旅が続きましたが、退屈することはなく、ルクレール選手がいつも視界に入っていたので、彼のラップタイムに合わせながらモチベーションを上げて走行できました。
レースではたとえバトルをするマシンがいないときでも、プッシュし続けなければなりません。
僕はいつでも自分がどれだけの速さで走れるのか知りたいので、限界までプッシュして走行しています。
第2スティントでいい感触だったのですが、残り6~7周でリアのグリップが無くなり、リアタイヤに頼ることができなくなってしまいました。
レース前半でルクレール選手についていこうとしたことにより、タイヤを少し使いすぎたのかもしれません。
しかし僕たちにとって相性のいいコースではなかったにもかかわらず、フェラーリの1台より前の4位でレースを終えることができ、満足のいく結果となりました。
目指しているのはいつも勝つことに変わりありません。
ただ、今日のレースでそれを叶えるのは難しかったのですが、マシンパッケージからできる限りの力を引き出して戦いました。
このレースウイークで少し前進はできましたが、勝つためにはすべての面でまだやるべきことがあります」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(11位→10位)

「地元フランスでの一戦でもあり、長く困難な一日になりました。
とても残念に思っています。
予選からグリップをつかむのに苦戦しましたが、それは決勝でも同じでした。
現時点で明確な答えは見つかっていませんが、なぜペースが不足していたのか理解するためにすべてを解析していく予定です。
コックピットの中からできることはすべて試しましたが、マシンがスライドしてしまい、思ったようにプッシュすることができませんでした。
このようなマシンの感覚は初めてだったので、チームと共に早急に解決策を見つけ出し、次戦のオーストリアGPまでにまとめ上げなくてはなりません。
Hondaは懸命にプッシュしてくれて進化を感じたので、その点はポジティブに捉えています」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(14位)

「今日のレースはそんなに悪くなかったと思っています。
できる限りのことはしましたし、コース上でいくつかいいバトルも繰り広げることができました。
特にグロージャン選手とのバトルではアウト側から上手くオーバーテイクすることができたし、レース終盤のアレックス(アルボン)とのバトルはとても楽しかったです!
ペナルティーがなく、もう少し上位のグリッドからスタートしていたらどの位置で終われたかは分かりませんが、ポイント獲得圏内に食い込むのは少し難しかったかもしれません。
ここから、オーストリアGPへさらに強いチームとして戻ってこられるよう、チーム一丸となって取り組んでいきます」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(15位)

「残念なことに僕たちのこのレースウイークでの決勝は、1周目のターン2でコースアウトしたことにより、妥協せざるを得ない一戦となってしまいました。
アウト側がどれだけグリップするのか分かっていなかったため、ポジションをいくつか下げてしまうことになりました。
前方にいるマシンよりも速さはあったのですが、DRS圏内でマシンが連なり、隊列状態になっている集団を抜くのに苦戦してしまい、レース中のほとんどの時間を誰かの後ろで走っていました。
今日は少しペースが足りておらず、その原因の追究と改善をしていかなければなりません。
ダニー(クビアト)とのバトルはとても楽しかったのですが、ポイント圏外のポジション争いは、僕たちが本来望んでいた位置ではなかった筈です」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日はわれわれにとって苦しい戦いになりましたが、そんな中でもフェルスタッペン選手が力強い走りを見せ、予選で得た4位のポジションを守ってくれました。
残りの3台も完走は果たしたものの、ガスリー選手、アルボン選手、クビアト選手はポイント圏外と残念な結果に終わりました。
今回投入したスペック3のPUについては週末を通して問題なく機能していました。
しかし、今日の結果を受け一段と強力に開発を進める必要性を感じています。
来週末には次のオーストリアGPが控えています、今回のデータの見直しを行い、早急に準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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リカルド(ルノー)にさらにペナルティ・ポイント3点

FIA
フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、26日(日)に行われた決勝レースでルノー・チームのダニエル・リカルドに対し5秒のタイム・ペナルティ2回を科したが、さらにそれぞれに2点と1点のペナルティ・ポイントも科したことを明らかにした。

ペナルティ・ポイントは1年間の累計で12点に達した場合、スーパーライセンスが停止され出場停止となるが、リカルドの場合今回3点が加わりこれでトータル5点となった。

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リカルド(ルノー)にコース外走行でペナルティ、 降格に

FIA
フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、23日(日)行われた決勝レース中、7位でフィニッシュしたルノー・チームのダニエル・リカルドに対し計10秒のタイムペナルティを科したことを明らかにした。

それによればリカルドはライコネン(アルファロメオ)とバトルを演じていた際、9コーナーでコース外を走行、不当なアドバンテージを得たとして5秒加算のペナルティ。
さらにコースに復帰する際にはノリス(マクラーレン)の走行を妨害、すでにコントロールを取り戻していたリカルドにはこれをかわすことが可能であったとしてこちらも5秒、合わせて計10秒のタイムペナルティとしたもの。

リカルドはこれにより11位まで降格、ライコネン(アルファロメオ)、ヒュルケンバーグ(ルノー)、ノリス(マクラーレン)らがそれぞれ順位を一つずつ上げると共にガスリー(レッドブル)は10位となりポイント獲得を果たすこととなった。
ちなみにガスリーはリカルドがレッドブルを離脱したことにより後任に昇格したという皮肉な巡り合わせとなった。

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2019/06/23

フランスGPはハミルトン(メルセデス)のポールTOウィン

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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23日(日)15時10分(日本時間:22時10分)からキャスレーのポールリカール・サーキットを舞台に、2019年F1第8戦フランスGPの決勝レースが行われた。
スタート前の天候は晴れ、気温26度、路面温度は54度と高温、路面はこの日もドライコンディションと報告されている。
なおピレリは今回、C1からC5まで5種類のコンパウンドのうちホワイトのハードにC2、イエローのミディアムにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間に位置する3種類のタイヤを持ち込んでいるが、ソフトタイヤは耐久性に難があるということで、レースでの各車の戦略が注目される。

スタートは大きな順位変動もなく、グリッドの順でオープニングラップを終える。
6番手スタートのベッテル(フェラーリ)がマクラーレン勢を抜き次第に順位を上げていく。
10周目、コース外を走行したとしてペレス(レーシング・ポイント)に5秒のタイムペナルティが通告される。
47周目、グロージャン(ハース)がピットガレージに戻ってそのままリタイヤに。
50周目、アルボン(トロ・ロッソ)がボラードを損傷させコースの障害になったためバーチャル・セーフティカーに。
52周目、5位のベッテル(フェラーリ)がタイヤ交換してファステストラップ・ポイントを狙いにいく。
ファイナルラップの53周目、トップのハミルトンが最速タイム記録。
直後にベッテルがこれをわずかに上回り、目論見通りポイント1を獲得した。

優勝はハミルトン(メルセデス)でスペインGPから4連勝、直近の7レースで6勝、自身通算79勝目。
2位にチームメイトのボタス(メルセデス)、3位ルクレール(フェラーリ)、4位フェルスタッペン(レッドブル)でここまで予選通りの順。
5位ベッテル(フェラーリ)、6位サインツ(マクラーレン)、7位リカルド(ルノー)、8位ライコネン(アルファロメオ)、9位ヒュルケンバーグ(ルノー)、そして10位にノリス(マクラーレン)。
ノリスは終盤ハイドロリック系のトラブルということで入賞圏内で踏み留まった走りは「マン・オブ・デイ」として評価された。

以下、11位ガスリー(レッドブル)、12位ペレス(レーシング・ポイント)、13位ストロール(レーシング・ポイント)、14位クビアト(トロ・ロッソ)、15位アルボン(トロ・ロッソ)、16位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、17位マグヌッセン(ハース)、18位クビサ(ウィリアムズ)、19位ラッセル(ウィリアムズ)までが完走。
リタイヤはグロージャン(ハース)だけ。
バージョンアップを施して臨んだホンダ・パワー勢だったが、入賞はフェルスタッペン(レッドブル)だけといささか精彩を欠いた。

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フランスGPスターティンググリッド(修正版)

FIA

フランスGPのレーススチュワードは、決勝レースのスターティンググリッドが次のように変更されたことを明らかにした。
それによれば予選16番手だったダニール・クビアト(トロ・ロッソ)、そして19番手だったジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)のいずれも規定数以上のエンジン・コンポーネンツを投入したとしてグリッド最後尾としたもの。

1. ハミルトン(メルセデス)
2. ボタス(メルセデス)
3. ルクレール(フェラーリ)
4. フェルスタッペン(レッドブル)
5. ノリス(マクラーレン)
6. サインツ(マクラーレン)
7. ベッテル(フェラーリ)
8. リカルド(ルノー)
9. ガスリー(レッドブル)
10. ジョビナッツィ(アルファロメオ)
11. アルボン(トロ・ロッソ)
12. ライコネン(アルファロメオ)
13. ヒュルケンバーグ(ルノー)
14. ペレス(レーシング・ポイント)
15. マグヌッセン(ハース)
16. グロージャン(ハース) *
17. ストロール(レーシング・ポイント) *
18. クビサ(ウィリアムズ) *
19. クビアト(トロ・ロッソ) *
20. ラッセル(ウィリアムズ) *

* 印は変更のあったドライバー

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「セットアップが進歩した」と、ルクレール(フェラーリ)

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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今季バーレーンGPに続き、再び予選でチームメイトのベッテルを上回ってみせたフェラーリ・チームのシャルル・ルクレールは、「セットアップが進歩した」と、自身の成長ぶりを自讃した。

今回の予選で7番手に終わり、「マシンからうまくバランスを引き出せていない」と首を傾げるベッテルを尻目に、3番グリッドを得たルクレールは、「ここ数戦、予選でQ1からQ3へとコンディションの変化にマシンのセットアップを合わせることを研究したんだ。
その成果が表れたと思う。
今日の出来には個人的には満足しているけれど、でもライバル(メルセデスAMG勢)とのギャップを考えるとこんなことではまだまだだね」と、意識はさらに高いことを示した。

「まだやるべきことは多いけれど、明日のレースで彼らにチャレンジできるのが楽しみだ」と、ルクレールは意欲をみせている。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/22)

Max Verstappen (C)Honda Racing
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Red Bull Toro Rosso Hondaのダニール・クビアトは、スペック3のPU投入によるペナルティーのために最後尾スタートが事前に決まっていたこともあり、Honda勢で唯一Q1敗退となりましたが、残り3選手はQ2への進出を決めています。

また、将来的なペナルティーを最小限に抑える目的で、クビアトについては本日新たに2つのPUコンポーネントを戦略的に投入しています。

続くQ2では、アレックス・アルボンがわずか0.04秒差でトップ10に入ることができず、11番手で予選を終了。Q3進出を逃す形になりました。
ただし、Q2で予選を終えているために決勝のスタートタイヤを自由に選択した上でレースを開始することとなります。

Q3へ進出したAston Martin Red Bull Racingの2台は、Q2で使用したタイヤをスタート時に履くことになりました。
明日はフェルスタッペンがミディアムタイヤ、ピエール・ガスリーがソフトタイヤで決勝レースをスタートすることとなります。

予選Q3では激しい僅差の争いを見せ、フェルスタッペンは後方との差わずか0.009秒差で4番グリッドを獲得。
ガスリーは9番グリッドとなりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選4位)

「FPと比べてマシンを改善することができ、予選でいい結果を出すことができました。
Q3ではもっとフェラーリとの差を縮めることができたはずでしたが、最後の周は十分にアタックすることができませんでした。
最後のいくつかのコーナーで“なにか”が起こり、マシンの挙動が乱れたのを感じたので、なにが原因だったかを調べなければなりませんが、それが起こらなければもっとフェラーリに近づくことができたと思います。
現状、マクラーレンが僅差で迫ってきているようですが、0.3~4秒ほど僕たちのほうがリードしているようです。
今日のこの予選結果もこれまでと同じく、できる限りのグリッドポジションだったと思いますし、ミディアムタイヤで2列目からレースをスタートできることはいいことです。
表彰台に上がるには、昨年のように、少しの運を味方につけなければならなそうです。
このサーキットは僕たちにとって最適のコースとはいえないレイアウトですが、明日のキーはタイヤマネージメントだと思います。
メルセデスと戦えるかは疑問ですが、フェラーリといい争いができることを願っています。
最善を尽くし、どれだけいい結果につなげられるかが楽しみです」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(予選9位)

「今日の予選は難しいセッションでした。
FP3では6番手ともっと速さを見せていたのですが、いくつかセットアップを変更して臨んだ予選ではグリップを得るのに苦戦してしまいました。
もっとポテンシャルがあったはずなので、9番手という結果はとても悔しいです。
しかしこれが今の僕たちの現状であり、明日の決勝はできる限りの力を発揮して戦わなくてはなりません。
決勝はソフトタイヤでのスタートなので簡単にはいかない一戦となりそうですが、プラクティスでのロングランでのペースは悪くはなかったので、タイヤをできるだけ保たせるためにできることを含め作戦を練り、ポジションを上げていい争いができるよう準備しなければなりません。
明日は最大限までプッシュして戦います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選16位)

「今日の予選の運びには満足しています。
Q1でうまくまとめられた周回は、走っていてとても楽しかったです。
ペナルティーのためこのレースウイークは妥協しなければいけないことが分かっていたので、レースのセットアップを重視して走行し、日曜のレースを準備万端で迎えられるよう走行をしました。
これをいい機会と捉え、このレースに向けて行った数々の作業がいつか報われると信じています。
後方グリッドからスタートしいいレースができたことも過去にはあるので、明日も同じくいい結果で終えられるよう最後まで走ります!」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(予選11位)

「予選の序盤はうまくペースがつかめず、Q1を15番手で終えることとなりました。
マシンにはもっとポテンシャルがあることは分かっていましたし、風の影響を受けわずかな差でQ3への進出を逃してしまいましたが、Q2ではQ1よりもいい走りをすることができました。
今日のマシンの調子はとてもよく、トップ10入りも叶うほどの改善を見せてくれました。
もちろんQ3へ進出を決めたかったのですが、レースのスタートタイヤを自由に選択できるので、11番手からのスタートはいい結果だと思います。
金曜のFP1の結果から、ショートランよりロングランでのペースのほうが調子がよさそうなので、明日のレースでポイントを獲得するチャンスは十分にあると信じています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「金曜から今日に向けてパッケージとしてのセットアップを進め、予選ではフェルスタッペン選手が4番手という、いいグリッドを獲得できました。
Red Bull Toro Rosso Hondaについては、アルボン選手が僅差でQ3進出を逃しましたが、明日のスタート時にタイヤを選択できる11番手は悪くないポジションだと思います。
今回から投入した3台のスペック3のPUは、問題なくスムーズに機能しています。
明日に向けてさらにデータの分析を進め、レースに臨みたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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ラッセル(ウィリアムズ)、機器交換でグリッド最後尾に

FIA

フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、ウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルがエンジン・コンポーネンツの交換により26日(日)の決勝レースでグリッド最後尾になることを明らかにした。

それによればラッセルのマシンは公式予選を前に3基目のES(エネルギー・ストア)、同じく3基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)を交換したとのことだ。
なお今回のフランスGPではクビアト(トロ・ロッソ)も同じくグリッド最後尾のペナルティを受けている。

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FIA、フェラーリ・チームの再審査申請を棄却

FIA
FIA(国際自動車連盟)は、フェラーリ・チームから出されていたカナダGPにおける同チームのセバスチャン・ベッテルへのペナルティについての再審査申請について、これを棄却したことを明らかにした。

それによればFIAはカナダGP時のレーススチュワード(審査委員)をポールリカールに再招集、フェラーリ・チームからは再審査に必要な「新たな証拠」として出されていた当時のレース映像やテレメトリー画像など7つの証拠について検討したものの、いずれも既出のものであったり公的なものと認められなかったとしている。

これによりカナダGPのリザルトが変更されることはなくなった。

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2019/06/22

フランスGPポールはハミルトン(メルセデス)の手に

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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22日(土)15時(日本時間:22時)から2019年F1第8戦フランスGPの公式予選が行われた。
注目のQ3、最初のアタックでメルセデスAMG勢が1-2を占めたが、3番手ルクレール(フェラーリ)とは実に丸1秒以上の大差をつけて驚かせた。
ベッテル(フェラーリ)はミスをしたため1回目のアタックを中団してピットに戻った。
ポールリカール名物の強風が災いしたようだ。

ポールポジションはさらにタイム短縮を果たしたハミルトン(メルセデス)で、ベストタイム1'28.319。
モナコGP以来のポールで今季3回目、自身通算86回目の快挙ということになった。

2番手は最後のアタックで挽回ならなかった僚友のボタス(メルセデス)。
ハミルトンとは0.286秒の差だった。
3番手ルクレール(フェラーリ)でこちらは0.645秒差まで詰めてみせた。
4番手は辛くもマクラーレンやルノー勢の追撃をかわしたレッドブルのフェルスタッペン。
5番手ノリス(マクラーレン)、新人がみごとに期待に応えてみせた。
6番手サインツ(マクラーレン)、ベッテル(フェラーリ)は7番手に沈んだ。
8番手リカルド(ルノー)、9番手にガスリー(レッドブル)、10番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)というトップ10グリッドになった。
なおジョビナッツィの予選10位は公式記録で自身最高位になるものだ。

フランスGP公式予選の結果はこちら
フランスGPの画像はこちら

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予選Q2、レッドブル勢はQ3進出決める

引き続きフランスGP予選は15分間のQ2が行われた。
15台中、ここでもQ1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。
またここでベストタイムを記録したタイヤが決勝レースのスタートタイヤになるため、ソフトなのかミディアムなのかタイヤ戦略もカギになる。

フェルスタッペン(レッドブル)がはらんだためコース外走行でその周のタイムを抹消とされたが、幸い現在4番手のベストタイムは有効。
トップタイムはボタス(メルセデス)、これにハミルトン(メルセデス)が続く。
以下、ルクレール(フェラーリ)、ノリス(マクラーレン)、フェルスタッペン(レッドブル)、サインツ(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、そしてガスリー(レッドブル)の10台がQ3進出を決めた。

ここでの敗退はアルボン(トロ・ロッソ)、ライコネン(アルファロメオ)、ヒュルケンバーグ(ルノー)、ペレス(レーシング・ポイント)、そしてマグヌッセン(ハース)の5台となった。

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予選Q1、ホンダ・パワー勢思わぬ苦戦

22日(土)15時(日本時間:22時)からフランスGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は晴れ、気温26度、路面温度は56度まで上昇、路面は引き続きドライコンディションと報告されている。

まずは全車ソフトタイヤでアタック、最初のトップはボタス(メルセデス)となった。
これにルクレール(フェラーリ)が続いた。
結局ボタス(メルセデス)がそのままトップタイム。
2番手ハミルトン(メルセデス)、3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、5番手リカルド(ルノー)、6番手ペレス(レーシング・ポイント)、7番手ライコネン(アルファロメオ)、8番手ノリス(マクラーレン)、9番手サインツ(マクラーレン)、10番手ベッテル(フェラーリ)。

レッドブル勢はガスリノー11番手、フェルスタッペン14番手。
トロ・ロッソはアルボン15番手、クビアト16番手。
なおクビアトはエンジン等交換のペナルティによりグリッド最後尾が決まっている。
またライコネン(アルファロメオ)はコースオフした際の戻り方について審議対象とされた。

ここでの敗退はクビアト、グロージャン(ハース)、ストロール(レーシング・ポイント)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてクビサ(ウィリアムズ)の5台となった。

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フランスGPフリー3回目、再びボタス(メルセデス)最速

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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22日(土)12時(日本時間:19時)から、公式予選を前にF1第8戦フランスGPのフリー走行3回目セッションがポールリカール・サーキットを舞台に行われた。
セッション開始時の天候は曇り、気温は25度、路面温度48度、ドライコンディションと報告されている。

こここまで想定よりソフトタイヤの持ちが悪く、各チームともにミディアムタイヤをメインに戦略の見直しを迫られているようだ。
トップはここでもメルセデスAMGチームのボタスで、1'30.159のベストタイム。
これに0.041秒差で僚友ハミルトン(メルセデス)が続いた。
3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手ベッテル(フェラーリ)、5-6番手レッドブルのフェルスタッペン&ガスリーと3チーム6人が並んだが、上位2チームとレッドブル勢との差はほぼ1秒と大きい。
7番手ノリス(マクラーレン)、8番手リカルド(ルノー)、9番手サインツ(マクラーレン)、10番手ライコネン(アルファロメオ)という順。
トロ・ロッソ勢はアルボンが13番手、クビアト17番手。
なおラッセル(ウィリアムズ)はギヤボックスにトラブルかほとんど走行できていない。
またストロール(レーシング・ポイント)も終盤ガレージに留まったままだった。
このあと注目の公式予選セッションが15時(日本時間:22時)から行われる。

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ホンダ系チーム、フリー走行コメント(6/21)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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Aston Martin Red Bull Racingの2台とRed Bull Toro Rosso Hondaのダニール・クビアトは、新しくアップデートされたPUを使用しての走行となりました。
新しいPUの仕様に問題はなく、このレースウイーク初日から力強さを見せました。
FP1ではAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが4番手、ピエール・ガスリーが6番手、そして旧スペックのPUを使用していたRed Bull Toro Rosso Hondaのアレクサンダー・アルボンが10番手と、Honda PUを搭載した4台中3台がトップ10に入るという好発進を見せました。

クビアトはFP1を14番手、そしてFP2は全体で一番の走行距離を走りきり15番手となりました。
アルボンはFP2で13番手となりましたが、11番手のアントニオ・ジョヴィナッツィとわずか0.05秒差と中団争いは接戦となりました。
8番手のガスリーと7番手のカルロス・サインツの差はさらに僅差の0.016秒差と大激戦。
フェルスタッペンは6番手に入りました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(4-6番手)

「まだやるべきことは残っていますが、フェラーリと互角に戦えるパフォーマンスはあると思います。
メルセデスは速すぎますが、明日に向けてなにが改善できるかデータを解析したいと思います。
タイヤがどのように作用するか予測するのが難しく、ソフトタイヤがミディアムタイヤより断然速いかといえばそうでもなさそうなので、きっと予選はおもしろくなるでしょう。
今朝はこのレースウイークに合わせていいセッティングも見つけられたので、一日を通してチームとして総合的に悪くない日となりました」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(6-8番手)

「今日は実りある一日にすることができました。
たくさんの新しいパーツを使用しテストしたので、これからチームと共になにが作用したか、なにがうまくいかなかったかを解析していく必要があります。
新しいHondaのPUについては、まだはっきりとフィードバックできるほど時間をかけて走行できていないのですが、さらにポテンシャルを引き出せるよう今夜努めていきたいと思います。
現状の感触はよく、信頼性も問題ないので、あとはパフォーマンス面でチームが求めていることを発揮できているかを調べる必要があります。
コースのコンディションとターマックがタイヤとグリップの問題を難しくさせているのではないでしょうか。
このレースウイークに予想していたコンディションとは少し違いましたが、これはどのチームにも言えることだと思います。
最初FP1ではグリップ力が低かったのですが、午後には少し改善が見られたので、さらに状態が上がっていくことに期待したいです。
ソフトタイヤにあまり期待ができなさそうなので、どの作戦がベストか、そして日曜日に向けてなにができるか見つけ出したいと思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(14-15番手)

「有益な一日となり、総合的には悪くない初日だったのではないでしょうか。
タイヤに関して理解をするのは簡単ではありませんでしたが、多くのことを学ぶことができました。
FP2は特に問題なく走行することができ、マシンが今どのような状態であるかを知ることができました。
僕にとっては決勝に向けた準備にフォーカスして行いたかったのですが、今日はショートランでのマシンの挙動を調べるための走行をメインに行いました。
チームにとって必要なことはほぼカバーできたので、あとはどれだけ改善していけるかが重要だと思います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(10-13番手)

「今日はすべてが順調にいったという日ではありませんでした。
路面温度がとても高くタイヤをどううまく使えるのかを探るのに苦戦しましたが、FP1からFP2にかけて大きく改善することができました。
今日得たデータをよく解析し、予選に向けてなにが改善できるか見つけたいと思います。
いつものように中団争いは僅差なので、0.1秒でもタイムを縮める策を見つけてQ3進出を目指します」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「本日のフランスGP初日には、Aston Martin Red Bull Racingの2台と、Red Bull Toro Rosso Hondaのクビアト選手のマシンにスペック3のPUを投入しました。
アルボン選手に投入しなかった理由としては、Toro Rossoの2台が同時にペナルティーを受けることを避けるためです。
今日は大きなトラブルもなく、スムーズな一日となり、新しく投入したスペック3のセッティングも順調に進めることができました。
今晩、さらに細かい部分のデータを分析し、明日の予選とレースに備えます」

提供:本田技研工業(株)

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ハミルトン(メルセデス)のコース復帰は「問題なし」に

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、メルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンがフリー走行2回目セッションでのコース復帰した行為について調査した結果、安全確認に問題はなかったとして処分なしとしたことを明らかにした。

それによればハミルトンは5コーナーでスピンアウトした後にコース復帰した際、フェルスタッペン(レッドブル)のマシンと交錯する「事故」を引き起こしたとされたもの。
スチュワードはドライバー本人やチーム代表への聴取に加え、ビデオ、車載カメラ映像等を確認した結果、後方視界が限られる中、ハミルトンが少なくとも2回ミラーを確認したこと、十分に速度を落としてコースに戻ったとし安全性に問題はなかったと認定したとのことだ。

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ルノー・チームの2台にピットレーン速度違反で罰金

FIA
フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、21日(金)行われたフリー走行1回目セッションで、ニコ・ヒュルケンバーグ及びダニエル・リカルドの二人にピットレーン速度違反があったとしていずれもルノー・チームに対し罰金900ユーロ(約11万円)及び400ユーロ(約4万8千円)のペナルティを科したことを明らかにした。

それによればヒュルケンバーグは制限60キロのところ68.4キロで、リカルドは63.8キロで走行したとされる。
今回フランスGPのピットレーンは通常の80キロでなく60キロの制限速度が通知されていた。

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クビアト(トロ・ロッソ)はグリッド最後尾に

FIA
フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、トロ・ロッソのダニール・クビアトについて複数のエンジン・コンポーネンツの交換により日曜日の決勝レースのグリッドが最後尾になることを明らかにした。

それによればクビアトは金曜日のフリー走行を前に、4基目のICE(エンジン)、3基目のMGU-K(運動エネルギー回生システム)、3基目のES(エネルギー・ストア)、そして同じく3基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)を投入したというもの。
(ICE、MGU-Kは年間4基以上、またES、CEは年間3基以上に達すると10ないし5グリッド降格となるが、合わせて計15グリッド以上になる場合にはグリッド最後尾となる)

ホンダ・パワー勢はレッドブル・レーシングでも今回『スペック3』と呼ばれるバージョンアップしたものを投入と伝えられている。

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2019/06/21

フランスGPフリー2回目、マクラーレン勢が上昇気流

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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引き続きフランスGPは15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われた。
このセッション開始時の天候は晴れでドライコンディション、セッション開始時の気温は26度、路面温度55度まで上昇と報告されている。

ランオフエリアが広いためクラッシュこそないが、相変わらずスピンアウトするクルマは多く、それはハミルトンでも例外ではなく、あわや接触事故というシーンが多くみられた。

トップに立ったのはボタス(メルセデス)で1'30.937のベストタイム。
これに0.424秒差で僚友ハミルトン(メルセデス)が続いた。
3-4番手はいつものフェラーリ勢でルクレール&ベッテルとなったが、5番手には新人のノリス(マクラーレン)が食い込んだ。
マクラーレンはフェルスタッペン(レッドブル)を挟んでサインツ(マクラーレン)も7番手に入り、着実な戦闘力アップを窺わせた。
8番手ガスリー(レッドブル)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手マグヌッセン(ハース)だった。
トロ・ロッソ勢はアルボン13番手、クビアト15番手だった。
明日土曜日はフリー走行3回目と注目の公式予選が行われる。

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フランスGPフリー1回目、グロージャン(ハース)にトラブル

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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21日(金)11時(日本時間:18時)からキャスレーのポールリカール・サーキットを舞台に2019年F1第8戦フランスGPのフリー走行1回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は26度、路面温度43度、ドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC2、ミディアムのイエローにC3、そしてレッドのソフトにC4という中間に位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおウィリアムズ・チームは予定通りリザーブドライバーのニコラス・ラティフィ(23歳:カナダ)を起用。
今回はクビサではなくジョージ・ラッセルのマシンをドライブしている。

終盤のガスリー(レッドブル)などスピンするマシンは多くみられたが、ランオフエリアの広いポールリカールのこと、ウォールにヒットするようなケースはみられなかった。
トップタイムはハミルトン(メルセデス)が記録した1'32.738。
これに0.069秒差でチームメイトのボタスが続いた。
3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手ノリス(マクラーレン)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手リカルド(ルノー)、10番手がアルボン(トロ・ロッソ)となった。
クビアト(トロ・ロッソ)は14番手、マシントラブルでほとんど走れなかったグロージャン(ハース)は最後尾タイムに留まった。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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フランスGP、ピットレーン制限速度を60キロに

FIA
フランスGPのレーススチュワード(審査委員)は、今週行われるすべてのセッションで、ピットレーン制限を60キロにすることを全チームに通知した。

これは、FIA(国際自動車連盟)のF1安全部門から勧告を受けたためという。
本来、モナコGP以外すべてのグランプリは基本的に80キロとされている。

なおフランスGPでは昨年の大会でもフリー走行2回目以降を80キロから60キロに引き下げた経緯がある。

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トロ・ロッソ、日本の『RDS社』とパートナーシップ契約

『RDS』 (C)Scuderia Toro Rosso
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今シーズン、ホンダ製パワーユニットを搭載して戦っているスクーデリア・トロ・ロッソは、日本のテクノロジー企業である『RDS社』と技術パートナーシップ契約を結んだことを明らかにした。
これにより今週のフランスGPから同社のロゴがトロ・ロッソ・ホンダ『STR14』のフロントウィングに掲出されることになる。

埼玉と東京にデザイン・オフィスを構える『RDS社』は、工業デザイン・クレイモデルの分野を得意とする先端テクノロジー企業。
医療・福祉等のロボット工学による製品開発等を行っているとのこと。

同社の杉原行里/CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。
「今回、Red Bull Toro Rosso Honda F1チームのスポンサー契約を結び、F1という最高峰の舞台で新たなチャレンジがスタートすることを非常にワクワクしています。
幼い頃から強く憧れていたF1に関われることは、僕にとって、そしてRDSのスタッフ皆にとって、大きな喜びです。
RDSはまだまだ多くの方々に知られていない小さな企業です。
けれど多くの人々の役に立つという大きな夢があります。
今回の契約は僕らにとって新たな一歩の始まりです。F1の最新技術が一般社会に役立っている様に、自分たちが持っている技術と多くの人々の想いで協業し、新たなプロダクトを生み出していきたい、そして少しでも一歩先の未来を照らす選択肢になれるよう、頑張って行きたいと思います」

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FIA、フェラーリの再審査申請にヒアリング

FIA
フェラーリ・チームは同チームのセバスチャン・ベッテルのカナダGPでのペナルティについて、FIA(国際自動車連盟)に対し再審査を申請したとされるが、これを受けFIAは21日(金)に再審査が必要かどうかを判断するためヒアリングを行うことを明らかにした。

再審査には「新たな証拠」の提出が必要とされているが、フェラーリ・チームはその内容を明確にしていない。
ヒアリングは当時のカナダGPのレーススチュワード(競技審査委員)を再びポールリカールに招集し、詳細な判断を行うとしている。

カナダGPでベッテルは5秒のタイムペナルティを受け、トップでフィニッシュしたものの正式順位は2位に降格となっている。

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フランスGPの週末は3日間とも雨の心配なし

Paul Ricard Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われる2019年F1第8戦フランスGPの舞台地であるポールリカール地方の天気について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選の土曜日、決勝レースが行われる日曜日の3日間いずれも雲は多いものの雨の降る可能性はほとんどないと予報している。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
6月21日(金) フリー走行 曇り 15- 27度 10%
6月22日(土) 公式予選 晴れ時々曇り 15- 28度 10%
6月23日(日) 決勝レース 曇り 16- 29度 0%

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2019/06/20

ホンダ・パワー勢、フランスGPでアップグレードへ

Powered by Honda (C)Scuderia Toro Rosso
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レッドブル&トロ・ロッソのホンダ・パワー勢が、今回のフランスGPに揃って『スペック3』と呼ばれる最新仕様のバージョンアップ版を投入する方針であることがわかった。

ホンダは第4戦のアゼルバイジャンGPですでに『スペック2』を投入していて、次のアップグレードは早くても次戦でレッドブルのホームでもあるオーストリアGPとみられていただけに予定より早い挑戦ということになりそうだ。

これは言うまでもなくまだメルセデス&フェラーリというトップチームにパワーが追い付いていないという現実がある。
ただ今年のF1レギュレーションでは一人あたりパワーユニットは年間3基までとされていて、今後グリッド降格のペナルティが待ち受けていることから、個々のやり繰りにも戦略が要求されることになる。
中でもクビアト(トロ・ロッソ)はこれにより今回のフランスGPでペナルティを受けることになるため、チームとしての事情からアルボン(トロ・ロッソ)への投入は遅らすことになるかも知れない。

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フランスGPのスチュワードにヤニック・ダルマス氏

Yannik Dalmas (C)LeMans Org.
FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる第8戦フランスGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、地元フランス出身の元F1ドライバーであるヤニック・ダルマス氏(57歳)を指名したことを明らかにした。

ダルマス氏は1987年から1994年に掛けてローラやラルースからF1に出走、1987年のオーストラリアGPでは5位フィニッシュを果たしているが当時の年間エントリーに関する規定から公式なポイント獲得は認められていない。
その後参戦したスポーツカーレースではルマン24時間レースに4回もの勝利という偉業を成し遂げている。

なおダルマス氏がスチュワードを務めるのは今回が2度目で、最初もこの同じフランスGPだった。

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ピレリタイヤ、「メルセデス依怙贔屓」の噂を否定

Marco Tronchetti Provera (C)Pirelli Motorsport
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今シーズン、タイヤ構造の一部を変更したピレリのF1タイヤについて、各チームから「適切な作動温度領域に持って行くことが難しい」との指摘がされているが、そんな中王者メルセデスAMGチームは堂々の連勝劇を続けている。
これについてライバルのフェラーリ・チームから「メルセデスだけを不当に優遇しているのではないか」との疑念が叫ばれて話題を呼んでいる。

これについてピレリでCEO(最高経営責任者)を務めるマルコ・トロンケッティ・プロベラ氏は、噂を全面的に否定した。
「メルセデスとは市販車で取引関係があるのは事実だが、それをスポーツの世界に持ち込むほど卑怯ではない。
われわれが望むのはこのスポーツの成功で、そのためにもむしろフェラーリに勝って欲しいと願っているくらいだ」と、いなす。

一方この騒動に対してレッドブルのヘルムート・マルコ博士は、「残念ながらわれわれのドリンク缶にはタイヤはついていないので」と、高みの見物を決め込んだ。

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2019/06/19

メルセデス、『フェーズ2』エンジンのトラブル原因特定

Lance Stroll (C)Racing Point
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メルセデス・モータースポーツは、先のカナダGPの際に投入された『フェーズ2』と呼ばれる改良型エンジンに起きたトラブルについて、スパークプラグに製造上の問題があったと報告した。

『フェーズ2』はメルセデスが供給するカスタマーのレーシング・ポイント&ウィリアムズらを含め3チーム6台すべてに投入されたが、フリー走行でストロール(レーシング・ポイント)のマシンにエンジントラブルが発生、原因不明だったため全体の信頼性が懸念されていたもの。
メルセデス・モータースポーツのスポークスマンは「スパークプラグに発生したトラブルがさらにエンジン本体のトラブルに繋がった」と説明した。

F1で使用されるメルセデスのパワーユニットにはペトロナス(マレーシア)のバッジが付いているが、もちろんメルセデス本社(ドイツ)製。
ただスパークプラグなど個々の使用部品について製造メーカー等は公表されていない。

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フェラーリ、カナダGPのペナルティ再審査を申請

FIA
フェラーリ・チームは、先のカナダGP決勝レースでのセバスチャン・ベッテルに対するペナルティについて、正式な再審査の手続をFIA(国際自動車連盟)に行ったことを明らかにした。
ベッテルはこのレースをトップでフィニッシュしたもののコースオフから戻った際のドライビングについて5秒加算のペナルティを受け、2位に降格となった。

このペナルティに対する抗議は96時間(4日)以内ですでに期限が終わっているが、フェラーリは別途最高機関であるFIAに正式な再審査を求めたもの。
再審査の申請については「新たな証拠」の提出が必要とされているが、フェラーリが何を発見したのかは不明。

また正式受理するかどうかは当時のレーススチュワード(審査委員)など関係者が再検討した上であらためて結論が出される予定になっている。

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ハミルトン、「世界スポーツ選手長者番付」で13位に

Lewis Hamilton (C)AUTOSPORT
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アメリカの経済誌『フォーブス』が発表した「世界スポーツ選手長者番付100」で、モータースポーツ界からはメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンが最高の13位にランクされていることがわかった。

ハミルトンはチームとの契約金の他、個人的なスポンサー料等も合わせて計5,500万ドル(約59億7千万円)とされた。
モータースポーツ界の2番目は30位のベッテル(フェラーリ)で、計4,030万ドル(約43億7千万円)となっている。

ちなみに全体のトップはサッカー・バルセロナのメッシ選手(アルゼンチン)。
こちらは計1億2,700万(約137億8千万円)となっている。
なお2位、3位もロナウド(ポルトガル)、ネイマール(ブラジル)と、いずれもサッカー選手が長者番付上位を占めた。

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2019/06/18

ピレリタイヤ、今年中に「規格変更の予定」はなし

Pirelli 2019 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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F1にタイヤを独占供給するピレリは、今年タイヤ表面の厚さを昨年までのものより0.4ミリ薄くする変更を行った。
これは昨シーズン、チーム側から指摘が相次いだタイヤのオーバーヒートやトレッド表面に起きるブリスター(火ぶくれ)の問題を解決するため、行われたもの。

しかしその一方で、今度はそのせいでさらに温度にセンシティブになり、適切な作動温度領域に持っていくことが困難というマイナス面が現れてしまった。
このため、フェラーリやレッドブルなど複数のチームから不満の声が高まっているという。

シーズン中の仕様変更は、各チームの同意やFIA(国際自動車連盟)の了承があれば可能ではあるものの、現在のところピレリは「安全に問題はないし、そうした動きも計画もない」と、全面否定しているとのことだ。

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2020年復活のオランダGP、主催者は日程に懸念

Redbull Zandvoort Demo (C)Redbull Racing
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2020年、実に35年ぶりにザンドフールト・サーキットに帰ってくるオランダGPだが、ここに来て主催者はその日程について心配しているという。

というのも、その一方でオランダGP復活の一方でF1カレンダーからはスペインGPの消滅が予想されていて、その場合代替グランプリの日程は5月上旬を継承する可能性が高い。
(今年のスペインGPは5月12日だった)
ところがオランダではこの時期、第二次世界大戦での「戦没者追悼記念日」や、ドイツからの支配を脱した「解放記念日」等の行事が例年恒例になっていることからそれらとのバッティングが懸念されているもの。

もちろんそれぞれの国の事情は考慮されるものの、基本的にカレンダーは全体のバランスを考えてFIA(国際自動車連盟)により調整・決定されるため、オランダGPの主催者は今から頭を痛めているということだ。

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ラッセル(ウィリアムズ)、「フィーリングは良くなっている」

George Russell (C)Williams F1
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開幕から゜戦闘力不足に泣かされているウィリアムズ・チームだが、同チームのレースドライバーであるジョージ・ラッセルによれば、確実に進化をしているとのことだ。

「僕らが停滞しているというのは正確ではない。
少しずつ、でも着実に進んでいることはな間違いないよ。
テストだって、おそらく他のチームの倍は走っている筈だ。
でも、ライバルだってもちろん進化しているから、相対的にそれが感じ取れないだけなんだ。
これまでこの『FW42』を理解することから始まって様々な分野で改善を進めてきた。
今度必要なのは小さなアップデートではなく、おそらく大幅なバージョンアップということになるだろう。
そうしたら状況は変わる筈。まだその時期はわからないけどね。
速さはまだにしても、ドライブのフィーリングは明らかに改善されているよ」と、まだ20歳のイギリス人。

グリッド最後尾というポジションは同じでも、シーズン当初よりそのタイム差は確実に縮まりつつある。

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2019/06/17

マクラーレン、アロンソ勝利祝福も「帰るシートはナシ」

Lemans 24 Race Scene (C)Toyota Gazoo Racing
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マクラーレン・レーシングのフェルナンド・アロンソにとって、今回のルマン24時間レースがスポーツカーレース挑戦への最後のレースだったが、ライバルのトラブルもありみごと2年連続優勝という栄誉に輝いた。

アロンソはインディカー・シリーズへのフル参戦も否定しているため、当面やるべき仕事はなくなったことになる。
これについてマクラーレンのザク・ブロウン/エクゼクティブ・ディレクターは次のように語った。

「ルマン24時間レースに連続で優勝するというのは素晴らしい、讃えられるべきことだ。心から祝福したい。
ただ残念ながら、彼がわれわれのF1チームへ復帰することはない。
なぜなら現在のドライバー・ラインナップは契約に基づいた確固たるものだし、彼らはここまで半分のレースで予選Q3に進出する期待通りの活躍をみせているからね。
3台目のマシンでも許可されない限り、アロンソを迎え入れるのは難しいよ」

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フェルスタッペン(レッドブル)、「マシンは彼女じゃない」

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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フェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルはかねてマシンが自分の彼女だとして、女性の名前を付けるのを恒例としているが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は「自分は違う」と明確に否定した。

これはフェルスタッペンの母国オランダのケーブルテレビ局『ジッゴ・スポーツ』のインタビューで語ったもの。
その中で同選手は次のように主張している。

「ベッテルとは違って僕は女性の名前を付けたりはしない。
なぜなら僕のマシンは男性だからね、彼女なんかじゃないんだ。
あるいはウチでもエンジニアは美しい女性だと感じるのかも知れないけれど、僕は意見が違うよ。
男として、共に戦っているんだ」と、明快。

ベッテルはF1キャリアをスタートさせたトロ・ロッソ時代からマシンに女性の名前を付けるのを常としてきた。

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フランスGP、各チームのタイヤ選択

French GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われるF1第8戦フランスGPに持ち込まれる3種類のタイヤがピレリから発表された。
今回の舞台であるポールリカール・サーキットは専用のクローズド・サーキットということで、ヒレリはハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC2、C3、そしてC4というそれぞれ中間の3種類のコンパウンドを選択した。

このうち予選Q3ではC4を使用しなければならない。
また決勝レースではC2とC3のいずれか1セットを使用されなければならないことになっている。

今回フランスGPでは、3強チームを含め、ほぼ全チームがソフトタイヤを中心に選択。
いずれもハード×1、ミディアム×3、ソフト×9という構成になっているが、唯一フェルスタッペン(レッドブル)だけがミディアム4セット、ソフトを8セットとなっている。
フランスGPは6月23日(日)決勝レースという日程で開催される。

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2019/06/16

「カナダGPの結果を深刻に受け止める」ボタス(メルセデス)

Merrcedes Duo (C)Mercedes Motorsports
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チームメイトであるハミルトンが今季7戦で早くも5勝目を挙げる一方で、カナダGPでは3位表彰台にも上がれなかったボタス(メルセデス)は、「この結果を深刻に受け止めている」と、あらためて引き締めた。

スタートから終始トップのベッテル(フェラーリ)を追い、最後はライバルへのペナルティにより優勝まで勝ち取ったハミルトンに比べ、今回ボタスは6位スタートで4位フィニッシュ、ハミルトンのような「特別ボーナス」も得ることなく静かにレースを終えた。
ランキング2位は動かないものの、これでシーズン当初は拮抗していたハミルトンとのポイント差は1レースでは取り返せない29点まで拡大することとなった。

「この状況は自分自身が招いたものだから、謙虚に受け止めなければいけない。
ミスをした自分にフラストレーションは感じるけれど、ここでは冷静になる必要がある。
シーズンはまだ長いし、取り返すチャンスは十分にあると思っている。
それでもハミルトンの5勝に対し、僕のまだ2勝というのは数字以上に大きな開きが感じられるね」と、フィンランド人。

「プレッシャーは感じていない」とするボタスだが、静かに、そして徐々に追い詰められつつあるのは間違いない。

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来季から金曜フリー出走にもスーパーライセンスポイント

FIA
14日(金)、パリのFIA(国際自動車連盟)本部で行われたWMSC(世界モータースポーツ評議会)の会合で、新たなスーパーライセンス獲得の要項を変更することで合意されたことがわかった。

それによればこれまで下位の各選手権でのみ認められていたスーパーライセンスポイントについて、グランプリウィーク金曜日のフリー走行出走に対してもこれが認められることになった。
これによるポイントは一グランプリについて1点。
ただしそれには「100キロ以上の距離を走行すること」、「この走行でペナルティ・ポイントを科せられなかったこと」が条件で、これによるポイント獲得は「最大3年間で10ポイントまで」とされている。

なお、F1レースに出走するめたには40点のスーパーライセンスポイントが必要だが、フリー走行のみであれば25点で出走可能となった。

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マクラーレン、ノリスのトラブル原因解明できず

Lando Norris
マクラーレン・チームの新人ランド・ノリス(19歳:イギリス)は、カナダGP決勝レース8周目、ポイント圏内を走りながら右リヤサスペンション部から炎を上げてストップ、無念のリタイヤを喫した。
しかしこれについてチームではまだトラブルの完全な原因究明ができていないことを明らかにした。

モントリオールのコースは市街地コース特有のウォールとの近さが指摘されるが、ノリスが直前にマシンを接触させた事実はなし。
リヤブレーキの過熱も疑われたが、サスペンションアームが曲がるほど高温をいきなり出すことは考えにくいという。
いずれにせよメカニカルなトラブルとされるが、せっかくルノー製パワーユニットに戦闘力が戻ってきたいま、シャシー側に解明できない問題があるとちぐはぐな戦いを余儀なくされてしまうことになる。

チームは、「次戦フランスGPまでには原因究明を果たさなくてはならない」と、いささか困惑気味だ。

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2019/06/15

ミカ・ハッキネン氏、「今のF1はまるで監視社会」

Mika Hakkinen (C)Mercedes Motorsport
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元F1チャンピオンのミカ・ハッキネン氏(50歳:フィンランド)が、「今のF1はまるで監視社会だ」との、ユニークな見方を披露した。

これはハッキネン氏がコラム欄を持つ大手ブックメーカー『ユニベット』で明らかにしたもの。
その中で同氏は、カナダGPでのベッテルとハミルトンとのバトルについて「僕が現役当時はあんなこと日常茶飯事のことだったよ。
僕とシューマッハなんか、しょっちゅうあのくらいのことやっていたからね。
でもあの頃はそんなにカメラがなかったから、さしておおごとになることもなかった、
いまスチュワードが見たら、みんなペナルティだろう。
それに比べると、今のF1はまるで監視社会のようだ。
ただスチュワードもが難しい立場に追い込まれたと言える。
今回もあの裁定で満足したものはおらず、ただ非難だけが湧き起こった。
必要なのは判断基準が統一されることで、そのためにはスチュワードが今のように毎レース替わるのではなく、常勤にすべきなんじゃないか」と、指摘している。

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「両刃の剣」か、フェラーリが目論むレース結果への抗議

S.Vettel & C.Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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カナダGPでのセバスチャン・ベッテルに対するペナルティへの抗議が規定の96時間(4日)を過ぎ、フェラーリ・チームによる当初の抗議はなくなったが、同チームではカナダGPのレース結果に対して14日以内の正式抗議を検討していると伝えられている。

ただ、これは新たな証拠が見つかった場合にのみ許されるもので、同チームが検討しているとされるビデオやテレメトリーデータらはすでに確認されていて客観的効力が薄いとみられる。
さらに関係者の間では、同チームが新たな抗議提出に封戸切った場合、逆にレース後のベッテルの非紳士的な振る舞いについて処分が下されるのではないか、とみる向きも多い。
ベッテルはフィニッシュ後、規定のインタビューを拒否したばかりかパルクフェルメにマシンを止めなかったうえに順位表示板を勝手に移動させたりしていた。

新たな抗議はチームとベッテルにとって「両刃の剣」になりかねないようだ。

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レッドブル、「次のホンダのアップデートはイタリアGP」

Honda Logo (C)Honda Racing
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ホンダ・パワー勢では、次戦フランスGPでバージョンアップが施されるとの期待が囁かれているが、今回の変更は大きなものでなく、本格的なアップグレードは第12戦のイタリアGPになるとの見通しがレッドブル・レーシングから伝えられた。

これは同陣営でレーシング・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士がドイツの専門誌『スピード・ウィーク』に語ったもの。
それによればホンダ・エンジンはまだメルセデスやフェラーリのレベルには届いておらず、それがここ数戦追い詰め切れていない原因であるとのこと。
ただ、フランスGPに投入されるのはまだ過渡的なもので、大幅なパワーアップではないという。
本格的なパワーアップはヨーロッパ・ラウンド最後となるイタリアGPが目標。
パワー・サーキットとされるモンツァこそ『スペック4』のデビューにふさわしいと語調を強めた。
ただ例年モンツァはライバルチームも最大限パワーアップを図る場所。
厳しい条件になるのは間違いないところだ。

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2019/06/14

F1、2021年のルール改正の決定を10月まで延期

FIA
F1は、今月が期限となっていた2021年シーズンからのレギュレーション改正の最終決定を、今年の10月末まで延期することで合意した。
これは13日(木)にパリのFIA(国際自動車連盟)本部で行われた関係者の会議で合意されたもの。

会議にはFIA、F1、全10チームの代表とテクニカル・ディレクター、またタイヤの独占サプライヤーであるピレリ、ドライバーとしてハミルトン(メルセデス)、ヒュルケンバーグ(ルノー)の二人、そしてF1ドライバーの集まりであるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)代表のアレクサンダー・ブルツ氏らが参加して行われた。

F1の将来を決めるルール改訂には、関係者による十分な審議と合意が必要であるとし、今回はいったん延期するものの、今後追加の会議を集中させるとしている。

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メルセデス、薄氷だったハミルトンのトラブル修復作業

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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ベッテル(フェラーリ)へのペナルティもあり、カナダGPで今季5勝目を飾ったルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だが、前日の予選後にマシントラブルが見つかり、日曜日のスタートまで慌ただしい作業が繰り広げられていたことがわかった。

これは同チームのトラックエンジニアリング責任者が明かしたもの。
それによれば予選後、ハミルトンのマシンからオイル漏れがあることを確認。
しかしマシンは規定によりパルクフェルメにあり、日曜日の朝まで作業が許されなかった。
その結果、決勝レースまでのわずか数時間で原因をスロットルのアクチュエータと特定、直ちにその交換作業に取り掛かったという。

ただもしも作業が間に合わなかった場合、あるいはトラブル原因が他にもあった場合など優勝どころかレースを完走できなかったことも考えられ、まさに薄氷を渡る思いだったという。

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エマニュエル・ピロ氏、「何より安全性が優先されるべき」

Emanuele Pirro (C)Audi Motorsport
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今季初となる筈だったフェラーリによる勝利を奪い取る結果となったカナダGP・レーススチュワード(審査委員)の裁定には非難の声が収まらないが、中でもドライバー出身枠のスチュワードであるエマニュエル・ピロ氏(57歳:イタリア)への風当たりは強いようだ。
スチュワードが下した5秒のタイムペナルティがせっかくの好レースを台無しにしたというもので、「被害者」であるフェラーリ・チームは正式抗議の準備を進めているとさえ伝えられている。

これについて当のピロ氏は、「私もいちモータースポーツ・フアンとしてはレースがこのような形になったことを残念に思っている。
たしかにスチュワードの間でもこの結論を下すのは決して容易なことではなかった。
しかしこのスポーツでは何より安全性が優先されなければならない。
判断は難しかったが、求められるレースの安全性こそが今回レースの魅力を上回った最大の、そして最も正当な理由なんだ」と、胸を張った。

ちなみにベテランのピロ氏がF1のレーススチュワードを務めるのは今回が通算28回目のことで、これは全体でも最多となるものだ。

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2019/06/13

ニキータ・マゼピン、マルコ博士(レッドブル)に反論も

Nikita Mazepin (C)Mercedes Motorsport
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メルセデスAMGチームのテストドライバーであるニキータ・マゼピン(20歳:ロシア)の周囲が騒がしくなっている。
というのも、レッドブルでレーシング・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士との間でバトルが繰り広げられているからだ。

先のバルセロナ合同テストで全体のトップタイムをマークする活躍をみせ、一躍「時の人」になったマゼピンだが、これについてマルコ博士はドイツの専門誌に「二流のF2ドライバーがすぐに最速タイムをマークできるという事実はメルセデスのマシンがいかに優れているかを示している」と語ったもの。
事実、この時はマゼピンにベストタイムをマークさせるべくのスペシャル・ラップだったとされる。

「二流のF2ドライバー」呼ばわりされたマゼピンだが、実際問題まだ0勝でランキング17位というのでは反論にも迫力を欠く。
父親でロシアの大富豪であるドミトリー・マゼピン氏の威光という噂を封じるにはもっと戦績を上げなければならないところだ。

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ロマン・グロージャン(ハース)、『真の英雄』になる

Romain Grosjean (C)Haas F1 Team
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ハースF1チームのロマン・グロージャン(33歳:フランス)が家族から『真の英雄』と、讃えられた。
これは、同選手の妻であるマリオンさんが自身のインスタグラムで被害に遭ったドアの写真と共に明らかにしたもの。

それによればカナダGP後のグロージャン家に二人組の強盗が侵入。
しかし家にいたグロージャンは家族を守るため犯人らの前に立ち塞がり、廊下まで追いやり撃退したという。

マリオンさんは「幸い誰も怪我することなく済みました。
子供たちは怖かったと思いますが、主人は勇敢に家族を守りました。
彼は私はたちにとって真の英雄です」と、讃えた。
ちなみにマリオンさんは結婚前、F1のリポーターだったという。

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トト・ウォルフ氏(メルセデス)、「スチュワード非難は誤り」

Toto Wolff (C)Mercedes Motorsports
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世界中のF1フアンに大きな波紋を呼んでいるカナダGP決勝レースでのベッテル(フェラーリ)に対する裁定だが、メルセデス・モータースポーツのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは「レーススチュワード(審査委員)を非難するのは間違いだ」と、加熱する騒動に釘を刺した。

「このようなインシデント(出来事)については、常に騒動の種になるものだ。
なぜなら、誰もが満足する裁定などあり得ないものだから。
誰もがクリーンなやり方で勝ちたいと思っているのは当たり前で、だからわれわれも最後まで諦めることなくコース上のバトルで結着を付けたかったんだ。
二人のドライバーは共に全力で戦ったのであり、この結果に非難されるべきではない。
ましてやスチュワードを非難するなど完全に間違ったことだ。
彼らにとっても今回は非常に難しい判断だったろうし、時間も限られていた。
それに文句を言うのは筋違いというものだよ」

カナダGPの4人のスチュワードの中にはドライバー出身枠としてエマニュエル・ピロ氏も加わっていたが、彼を名指しで「口撃」するフアンもいるようだ。

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2019/06/12

ヒュルケンバーグ(ルノー)、「チームオーダー」に不機嫌

Nico Hulkenberg (C)Renault Sport F1
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カナダGPではリカルドが6位、ヒュルケンバーグが7位と今季初のW入賞を決めるなど戦闘力アップが実感されたルノー・チームだが、レース後のピットガレージの雰囲気はただならないものだったようだ。

今回、予選こそ後塵を拝したものの決勝レースでチームメイトよりペースが良かったのはむしろヒュルケンバーグのほうだったとされる。
しかしチームは無線でそのままポジションをキープするよう指示を出したということで、実際ヒュルケンバーグのゴールタイムは6位リカルドのわずか0.402秒後方という「際どいもの」だった。
チーム関係者によれば、ゴール後のヒュルケンバーグは明らかに不機嫌で、怒りを押し隠しているようだったという。

これについて同チームのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは、「ヒュルケンバーグの気持ちはわかるが、優先すべきはまずチームとしての成績。
われわれの判断に誤りはない」と、胸を張った。

ただ、先にはガスリー(レッドブル)との入れ替え話も浮上したヒュルケンバーグのこと、騒動はこの後も尾を引きそうだ。

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フェルスタッペンのレッドブル離脱話が再燃

Helmut Marko (C)RedBull Racing
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過去にも伝えられたマックス・フェルスタッペン(21歳:オランダ)のレッドブル・レーシング離脱話だが、ここに来てまた喧しくなっているようだ。

今回これを示唆するのはレッドブル・グループでドライバーの人事に大きな影響力を持つレーシング・アドバイザーのヘルムート・マルコ博士。
同氏によれば、移籍話は父親のヨス・フェルスタッペン氏が火元のようで、マックス・フェルスタッペン自身は現状に不満は持っていないとされる。

マルコ博士は、「今年のF1を見るがいい。
レースに勝てるクルマはただ1台、メルセデスだけ。
誰もがメルセデスのシートを求めるのは誰においても当然こと。
ヨス氏が移籍を望んでも別におかしな話ではない」と、余裕の構え。

フェルスタッペンのレッドブルとの契約は2020年末までとされるが、契約には『パフォーマンス条項』があるとされ、一定の戦績が残せない場合、いずれかの側からも契約解消が持ち出せるようになっていると目されている。

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クビサ(ウィリアムズ)、「不振打開に魔法はない」

Robert Kubica (C)Williams F1
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今回のカナダGPでも予選、決勝レースともにほぼ最後尾と相変わらずマシンの戦闘力不足に苦しむウィリアムズ・チームのロバート・クビサだが、今回は金曜日のフリー走行でコクピットをリザーブドライバーであるニコラス・ラティフィ(23歳:カナダ)に譲る場面もあり、心中穏やかでなかった筈だ。
もちろんこれはカナダGPがラティフィにとってのホームだから、という意味合いもあるが、巷では秘かにシート喪失の噂も囁かれていたためだ。

結果的に今回も他チームに大きな後れを取ったクビサだが、次のように釈明した。
「今回も苦しんでいるのは見ての通りだけれど、残念ながら不振を打開するのに魔法はない。
燃料が軽くても重くても、また路面温度が高くても低くても、ロングランでもショートランでも、とにかくグリップがないんだ。
結果的にアクセルを踏むことができないから、こういう結果になることはわかっているんだけれど……」

次のフランスGPでも最初のフリー走行はラティフィにシートを譲る予定になっているとのことだ。

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2019/06/11

非難&声援受けるベッテルにハミルトンは同情も

Race Scene (C)Ferrari S.p.A
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カナダGP決勝レースで痛恨の逸勝を喰らったフェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテル。
その裁定には世界中から様々な声が寄せられているが、元メルセデスAMGチームのニコ・ロズベルグ氏らからはベッテルに苦言が呈されている。

後輩チャンピオンである同氏は、「タイヤがグリップしなかったせいでコースオフしてしまったのはベッテル自身の問題だ。
あわててコースに戻ろうとした彼にはもうハミルトンのことが頭になかったんだろう。
コース端まで右へとスライドした結果、後続のハミルトンにはもうスペースが残されていなかった。
もしも彼が引かなかったなら、大変な惨事が起きていたことだろう。
だからスチュワードが今回下した5秒加算という裁定は決して誤ってはいないということだよ」と、解説。

一方、突然『被害』を受けたハミルトン(メルセデス)は、「リプレイも見たけれど、ほんとうにあわやだったというのは間違いないようだね。
でも、もしも僕がベッテルの立場だったなら、やはり同じことをしたんじゃないかと思うよ。
なせならF1ドライバーというのは死ぬ気でポジションを守ろうとするものだから。
ましてや僕たちは勝利を掛けて争っていたんだもの。
ただこのスポーツにはルールというものがあるから、それに従わなければならないというのは当然のことなんだ」と、難しい対応をみせた。

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ルクレール(フェラーリ)、今度は「情報・蚊帳の外」

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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今年のカナダGPはスチュワードが下した5秒加算のペナルティにより勝者が入れ替わるという椿事となったが、この件について僅差で3位を走っていたルクレール(フェラーリ)に対してチームは情報を知らせていなかったことが判明、話題を呼んでいる。

これについて当のルクレールは、「僕はベッテルに下されたペナルティについてゴールするまで何も知らされていなかったんだ。
僕だって(3位走行中だった)表彰台を掛けて争っていたのだし、そういう大事な無線で教えて欲しかったな」と、控え目に抗議。

これについてチーム側は、「当時ギャントリーがドタバタしていたので単純に連絡を忘れただけ」と、釈明。
ルクレール本人も「知らされていても基本的にレースへの姿勢は変わらなかった」とは言うものの、モナコでの予選Q1敗退に続くチームの失態に周囲からは同情と非難の声が止まらない。

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ハミルトン(メルセデス)、「ベッテルを抜いて決めたかった」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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カナダGP決勝レースの終盤に起きた首位ベッテル(フェラーリ)のコースオフ事件は、レースの勝者がライバルであるハミルトン(メルセデス)に変わるという大きな騒動になったが、最終盤の両者のせめぎ合いはチャンピオンシップ争いとして十分なものだった。

これについてハミルトンは次のように語っている。
「5秒以内の差でフィニッシュすれば優勝できるのはわかっていたよ。
でも僕は実際にコース上で彼を抜いて勝利を決めたかったんだ。
でもこのコースで前車のすぐ後ろを走るのは容易なことじゃなかったし、終盤はもう僕のタイヤが限界だったのでとても苦しかった。
それに今朝はエンジントラブルもあったのでちょっぴり不安でもあったからね」

それでも5秒でいいタイム差を、ハミルトンは1.342秒まで削り取ってフィニッシュしてみせた。

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2019/06/10

2019カナダグランプリ決勝

(C)Pirelli Motorspotrs
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2019年6月9日、モントリオール
フェラーリのセバスチャン・ベッテルがトップでフィニッシュしましたが、ベッテルには 5 秒ペナルティーが課されたことから、カナダグランプリの優勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンとなりました。トップ 4 を占めたフェラーリとメルセデスのドライバーは、4 位のバルテリ・ボッタスを除き、我々が最速戦略と予測したミディアムからハードへ繋ぐ 1 ストップ戦略を採りました。

キーポイント
• 近年で最も高温下でのカナダグランプリ決勝となり、スタート時の気温は 30℃、路面温度は 50℃を上回っていました。
• ポールポジションからスタートしたベッテルは 26 周目に、ハミルトンは 28 周目にそれぞれピットストップを行いました。両ドライバーは、僅差の中で終始トップ争いを繰り広げました。その闘いは、ベッテルに対してレース・スチュワードから課された「アンセーフ・リエントリー」ペナルティーによって決着しました。
• 9 番グリッドからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ハードタイヤでの長いオープニングスティント後、ミディアムでのファイナルスティントを走行しました。これと同じ戦略を採ったレーシング・ポイントのランス・ストロールは 9 位を獲得しました。
• 高温のコンディション下にもかかわらず、1 ストップが主流のレースとなりました。注目すべき例外は、メルセデスのバルテリ・ボッタスでした。ボッタスは、終盤にソフトタイヤへ交換する 2 回目のピットストップを行い、ファステストラップポイントを獲得しました。
• ルノーは、ソフト – ハードと繋ぐ 1 ストップ戦略で、今シーズン初めてとなる両ドライバー入賞を果たしました。トップ 6 で 4 種類の異なる戦略が実行されました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C3: その耐久性が高温下のレースに適応したハードは、全般的に積極的に使用されました。スタートから 48 周をハードで走行したフェルスタッペンは、4 つのポジションアップに成功しました。
• ミディアム C4: ミディアムは、勝利の鍵を握るタイヤとなりました。トップ 10 グリッド中、ミディアムでスタートしたドライバーが、フィニッシュ時のトップ 4 を占めました。レースの序盤、高速のペースにもかかわらず、ミディアムのデグラレーションは予測よりも小さいものでした。
• ソフト C5: 高温のコンディションがソフトのサーマルデグラデーションを誘発したことから、ソフトでのスティントは比較的短くなりました。終盤にソフトで計測されたファステストラップは、これまでのラップレコードを更新しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「スタート時の路面温度が 52℃という非常に高温なコンディション下、両ドライバー合わせて 9回のタイトルを獲得している 2 人のチャンピオンによる見応えある闘いが終始展開されました。今日のコンディションは、明らかにソフトコンパウンドに影響を及ぼしましたが、ミディアムのサーマルデグラデーションは予測よりも小さいものでした。全体的に、タイヤはコンディションの厳しさに対応し、大半のドライバーが 1 ストップを実行しました。ミディアムからハードへ交換する 1ストップ戦略が、今日の最適な戦略でした。また、ハードで長いオープニングスティントを走行したマックス・フェルスタッペンとランス・ストロールは、ハードを上手く活用し、価値あるポイントを獲得しました」

ピレリジャパン・プレスリリース

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フェラーリ・チーム、ベッテルへのペナルティに抗議の構え

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームは、9日(日)行われたカナダGP決勝レースで受けた同チームのセバスチャン・ベッテルへのペナルティについて、スチュワードが下した裁定は不当なものであるとして正式に抗議する準備を始めたことを明らかにした。
正式に抗議するかどうかは今後関係する資料等を検討し、96時間(4日間)以内に決定するとしている。

今回ベッテルはコースオフした際に後続のハミルトン(メルセデス)に対し危険なコース復帰をしたとされ、レース結果に5秒加算のタイム・ペナルティ、ベッテル自身にはペナルティ・ポイント2点を科している。
ただこれまでの例をみると、ペナルティの裁定が覆ることは難しそうだ。

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(6/09)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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Aston Martin Red Bull Racingは、マックス・フェルスタッペンが予選で不運にもQ2敗退を喫したことから、2台で異なる戦略を採用。
予選でQ3へ進出し、5番手となったピエール・ガスリーが、Q2で使用したソフトタイヤでスタートする一方で、フェルスタッペンはハードタイヤを選択しました。

今日のジル・ヴィルヌーブ・サーキットは気温が高く、レース序盤でのソフトタイヤはあまり長く持たなかったため、ガスリーは7周目でピットインし、ハードタイヤに交換して残り63周を走りきる戦略に出ます。
一方、ハードタイヤでスタートしたフェルスタッペンは、第1スティントを長くする戦略で、序盤にランド・ノリス選手(マクラーレン)をパスすると、他車のピットインによって順位を上げていきました。

フェルスタッペンは、48周目にピットへ入り、ミディアムタイヤに交換。
7番手でレースへ復帰すると、新しいタイヤの強みを活かして前方のルノー勢2台を立て続けにオーバーテイクし、5位でフィニッシュしました。

ガスリーは、タイヤ交換後に前を走るマシンに接近しながらも、前車の排気などが混ざる高温の空気を受けることによるブレーキの加熱や吸気温度の上昇に苦しみ、ペースが上がらないライバルを抜けない展開が続きます。
その後も最後までタイヤを持たせるための走りを強いられましたが、8位でチェッカーを受けて3ポイントを獲得しました。

Red Bull Toro Rosso Hondaのダニール・クビアトは、レース残り4周のターン1で、前方のカルロス・サインツ選手(マクラーレン)を見事なオーバーテイクで交わし、10位にポジションを上げてチームにポイントをもたらしました。
ミディアムタイヤでスタートしたクビアトでしたが、12周目にハードタイヤへ交換。
そこから安定したペースを刻み、入賞を果たしました。

チームメートのアレクサンダー・アルボンは、スタート直後のターン1で2台に挟まれる形となってフロントウイングを破損。
ピットストップせざるを得ずに大きくポジションを落とし、その後挽回を目指して走り続けましたが、残り11周を残す時点でリタイアとなりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(5位)

「今日のレースは計算通りに進められた一戦になりました。
トラブルを避ける為にレース序盤は無理をしない選択をしましたし、後半もあれ以上はできることがなかったと思います。
トラフィックを避けるために最初のスティントは長くコースに留まりましたがうまくいったと思いますし、ピットイン後はすぐにルノーをオーバーテイクできました。
その後は自分の走行に集中しレースを進めることができましたが、トップ争いに食い込めるほどの速さはありませんでした。
何度かオーバーテイクをすることができたし、ポイント獲得という結果で締めくくれたのはよかったですが、5位というのが現実的に可能な結果だったと思います。
この週末は“僕たちのレースウイーク”とは言えないものでしたし、よりよい結果を望んでいました。
次戦のレースでトップとの差を更に縮められるようチーム一丸となって取り組んでいきます」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(8位)

「とても難しい一戦ではありましたが、マシンの手ごたえはよかっただけに、今日の結果は残念でした。
もっと戦えるポテンシャルはあったはずです。
トラフィックに苦しみ、(熱により高温になる)ブレーキをいたわらなければなりませんでしたが、今日の結果以上の位置を望んでいました。
次戦までになにが改善できるか全てを解析し、僕自身も更に努力する必要があると思います。
もっといいペースで走れるように改善し、更に競争力のあるかたちで次戦の母国グランプリを迎えたいです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(10位)

「とても楽しいレースでした。ポイントを獲得できずレースを終えるのはどうしても避けたかったので、11番手でレースを終えたくありませんでした。
レース終盤でサインツ選手といいバトルができました。
彼とはよく限界ギリギリのバトルになり、いつも楽しんでいますが、最終的にオーバーテイクできるのはいい気分です。
決勝ではマシンのポテンシャル全てを引き出すことができたので、結果にとても満足しています。
次戦では更に多くのポイントが獲得できるよう、これからも最善を尽くして取り組んでいきます」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(リタイヤ)

「今日の決勝はとても厳しい一戦になりました。
スタート直後にフロントウイングのダメージを負った時点で、僕のレースはほとんど終わってしまいました。
僕がブレーキを踏むタイミングを遅らせていれば、ペレス選手がインに入り接触を避けられたかもしれませんが、起こってしまったことは仕方がありません。
正直なところ、その後もあまりペースがよくはなかったので、原因を解明しなければなりません。
このレースウイークでロングランでの走行に少し苦戦をしたので、原因を見つけ出し改善したいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のレースでは、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が昨日の不運な予選による9番グリッドという位置から、5位までポジションアップしてくれました。
ただ、レース序盤に他車の後ろで大きくタイムロスをしたことが響き、残念ながら表彰台を争うには至りませんでした。

Red Bull Toro Rosso Hondaのアルボン選手は、レース1周目の他車との接触でフロントウイングを失なう残念なレースとなりましたが、クビアト選手は粘り強い走りでレース残り2周で前車をパスして入賞を果たし、Aston Martin Red Bull Racingのガスリー選手と共に、4台中3台がポイントを獲得できました。

これから欧州に戻り、フランス、オーストリアと連戦になります。さらなる競争力の向上に向け、Aston Martin Red Bull Racing、Red Bull Toro Rosso Hondaの両チームとともに懸命に開発を続けていきます」

提供:本田技研工業(株)

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ベッテルの危険コース復帰にペナルティ・ポイント

FIA
カナダGPのレーススチュワード(競技審査委員)は、9日(日)行われた決勝レース中、4コーナーでコースオフした際、危険なコース復帰をしたとしてペナルティ・ポイント2点を科したことを明らかにした。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになる。
ベッテルはこれで通算7点ということになった。

なおベッテルにはすでにレース中、5秒のタイムペナルティが科せられていて、これにより1位でフィニッシュしたベッテルは2位降格になっている。

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カナダGPは異例のペナルティ裁定でハミルトン逆転勝利

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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9日(日)14時10分(日本時間:翌3時10分)からモントリオールのジル・ビルニューブ・サーキットを舞台に、通算50回目となる2019年F1第7戦カナダGPの決勝レースが行われた。
スタート前の天候は晴れ、気温29度、路面温度は51度と高温、引き続き路面はドライコンディションと報告されている。
なおピレリは今回、C1からC5まで5種類のコンパウンドのうちホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という最も柔らかい3種類のタイヤを持ち込んでいてレースでの戦略が注目される。

上位に大きな変動はなくスタート。
オープニングラップで接触があったかフロントウィング交換のためピットイン、最後尾に順位を落とした。
9周目、ノリス(マクラーレン)がブレーキの加熱か右リヤタイヤ部から炎を上げてピットレーン脇にストップ、イエローコーションに。
48周目、4コーナーの進入でトップのベッテルがバランスを崩したところをハミルトンが突いたがウォールに寄せられてオーバーテイクできず、この件は審議対象に。
58周目、スチュワードはベッテルに対し、5秒のタイム・ペナルティが通告された。
これによりベッテルは現在2位のハミルトンに5秒以上の差を付けなければ勝利することはできないことになった。
しかし逆にハミルトンは僅差でベッテルを追いたてる状況が続く。
63周目、ピットインしたアルボン(トロ・ロッソ)がそのままガレージに入ってリタイヤとなった。
67周目、ファステストラップ・ポイントを獲得させるべく後続とタイム差がある4位のボタス(メルセデス)にタイヤ交換の指示が伝えられる。
地元のストロール(レーシング・ポイント)がサインツ(マクラーレン)を抜いて9位に上がり観客から歓声が上がる。
最終ラップ、期待通りボタスがファステストラップを記録。
70周を終え、ベッテルがトツプでチェッカーフラッグを受ける。
本来ならポールTOウィンの筈だが、ウィナーは2位のハミルトン(メルセデス)。
しかし観客の多くはこれを理解していないようだ。
抗議の姿勢か、ベッテルは所定のパルクフェルメにマシンを持ち込まずのインタビューも拒否、さらにマシンの前に立てられた順位看板を入れ替える『ご乱行』。
さらなるペナルティが科せられるかも知れない。

ハミルトンはスペイン、モナコに続く3連勝で今季5勝目、自身通算78回目の優勝となった。
2位ベッテル(フェラーリ)、3位ルクレール(フェラーリ)、4位ボタス(メルセデス)、5位フェルスタッペン(レッドブル)、6位リカルド(ルノー)、7位ヒュルケンバーグ(ルノー)、8位ガスリー(レッドブル)、9位ストロール(レーシング・ポイント)、10位クビアト(トロ・ロッソ)までが入賞。
以下、11位サインツ(マクラーレン)、12位ペレス(レーシング・ポイント)、13位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、14位グロージャン(ハース)、15位ライコネン(アルファロメオ)、16位ラッセル(ウィリアムズ)、17位マグヌッセン(ハース)、18位クビサ(ウィリアムズ)までが完走。
リタイヤはアルボン(トロ・ロッソ)とノリス(マクラーレン)の2台だった。

カナダGPのレース結果はこちら
カナダGPの画像はこちら

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カナダGPスターティンググリッド(修正版)

FIA

カナダGPのレーススチュワードは、決勝レースのスターティンググリッドが次のように変更されたことを明らかにした。
それによれば予選9番手だったカルロス・サインツ(マクラーレン)が走路妨害のペナルティによりグリッド3番降格で12番手となった。
またクラッシュしたマグヌッセン(ハース)はピットレーンスタートとなっている。

1. ベッテル(フェラーリ)
2. ハミルトン(メルセデス)
3. ルクレール(フェラーリ)
4. リカルド(ルノー)
5. ガスリー(レッドブル)
6. ボタス(メルセデス)
7. ヒュルケンバーグ(ルノー)
8. ノリス(マクラーレン)
9. マグヌッセン(ハース) **
10. フェルスタッペン(レッドブル) *
11. クビアト(トロ・ロッソ) *
12. サインツ(マクラーレン) *
13. ジョビナッツィ(アルファロメオ)
14. アルボン(トロ・ロッソ)
15. グロージャン(ハース)
16. ペレス(レーシング・ポイント)
17. ライコネン(アルファロメオ)
18. ストロール(レーシング・ポイント)
19. ラッセル(ウィリアムズ)
20. クビサ(ウィリアムズ)

* 印は変更のあったドライバー

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2019/06/09

ホンダ系チーム、公式予選コメント(6/08)

Pierre Gasly (C)Redbull Racing
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4台のHonda PUを搭載したマシンは、Aston Martin Red Bull Racingの2台がトップ10内、そしてRed Bull Toro Rosso Hondaのダニール・クビアトが10番手、アレックス・アルボンが11番手にてQ1を通過しました。
フェルスタッペンは決勝のスタートタイヤを考慮し、Q2のアタック1回目はミディアムタイヤを使用して走行しました。

1回目の走行でトラフィックなどの影響により11番手をマークしたフェルスタッペンはピットに戻りソフトタイヤを装着。
2回目のアタックでよりラップタイムを更新していたところで、HAASのケビン・マグヌッセン選手の最終コーナーでのクラッシュが発生しました。
不運のタイミングで発生してしまったこのクラッシュにより、Q2終了直前に赤旗が提示され、最終アタック中のドライバーすべてがアタックのチャンスを失うことになってしまいました。

よってフェルスタッペン選手は11番手にてQ2敗退となりましたが、不幸中の幸いか、決勝のスタートタイヤを自由に選択できることとなります。

Red Bull Toro Rosso Honda の2台も、残念ながら同じくQ3進出を決めることがでませんでした。
なお、予選後にサインツ選手に3グリッド降格のペナルティーが下され、土曜の終了時点ではフェルスタッペン選手は10番手、そしてクビアト選手は11番手のグリッドポジションとなっています。

唯一Q3への進出を決めたガスリー選手は、決勝セカンドロースタートを争う激しいバトルを繰り広げました。
3番手のルクレール選手にわずか0.159秒届かずでしたが、決勝グリッド5番手という前向きな結果で予選を終えました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(11位)

「F1では起こってしまうことですが、今日は不運な出来事が重なってしまいました。
ミディアムタイヤでQ3進出を狙いましたが、思った手ごたえは感じられず、コース上のトラフィックもあり上手く機能させることができませんでした。
ソフトタイヤに変更しQ3に進出可能なタイムで走行していましたが、赤旗によりアタックラップを完了することができませんでした。
HAASのペナルティー次第で10番手もしくは11番手のスタートになりますが(※コメント時点ではサインツのグリッド降格が確定していませんでした)、いずれにせよトップとの差を縮めるために中団を上手くかわさなければなりませんので、難しいレースになると思います。
誰がいつクラッシュするかなど、誰も予想することはできませんし、今日のような展開も仕方なかったと感じています。
もちろんトップ争いをしたかったので、このポジションは望んだ結果はありませんが、明日の決勝は追い上げを見せられるはずですし、いいレースにしたいと思います」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(5位)

「とてもいい予選にできたのではないでしょうか。
使えるスリップはなく、できること全てを出し尽くした走行でした。
3番手に僅かな差で届きませんでしたが、明日の決勝を5番グリッドからスタートできることに満足しています。
本当に僅差の争いではありましたが、あと一歩が足りませんでした。
決勝はソフトタイヤでスタートしなければならず、明日は今日より暑くなると予想されているため、少し難しいスタートとなるかもしれませんが、レース自体はエキサイティングな一戦となることでしょう。
明日の決勝でもこのペースをキープし、トップ3の争いに食い込めるようプッシュして戦います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(12位)

「土曜日はチームにとって堅実なセッションになったと思いますし、僕も自分の走行には満足しているので、この結果はそこまで悪いものだとは思っていません。
昨日よりマシンは改善されましたしトップ10に入れればよかったのですが、余裕を持ってトップ10に入るためにはあとコンマ数秒が足りていなかったと思います。
なにかが足りておらず、あともう一歩のペースを掴むことができなかったので、Q3に向けた争いは(最後まで走りきれていたら)非常に僅差になっていたはずです。
明日のレースは長い一戦となるので今日の予選の結果が悪いとは捉えていません。決勝に向けて多くのオプションを準備し、最善を尽くして明日を迎えたいと思います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(14位)

「今日はQ3進出に非常に近いところにいたと思います。
昨日のパフォーマンスを考えるとこのポジションにいることは予想できませんでしたが、昨晩の作業で多くの改善を行ったため、今日は争いの中に入っていけました。
マシン計量の際にタイヤのボルトを締め直した後に2回目の走行に出なくてはならなかったので、自分たちのタイミングで始められることができず残念でした。
クリーンラップを取れなかったことは悔しかったですが、面白いサーキットではありますし、決勝でベストが尽くせるよう気を取り直して明日を迎えたいと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日は不運もあり、Honda勢のうち3台がQ2敗退となってしまいましたが、Aston Martin Red Bull Racingのガスリー選手が孤軍奮闘し、後ろのマシンを0.2 秒差で制して5番グリッドを獲得してくれました。
前の4番手とのマシンとも0.008秒差の非常に僅差の争いをしていました。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手、Red Bull Toro Rosso Hondaのクビアト選手、アルボン選手ともに、Q2最後のアタックラップを残すところで赤旗になってしまいましたが、それぞれQ3に進むポテンシャルはあったと思います。
FP3の感触は両チームとも悪くなかったと思いますし、そのセットアップを生かし、明日のレースではいい結果に結び付けたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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今季初PPベッテル(フェラーリ)、「最高にうれしい」

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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8日(土)行われたカナダGP公式予選で、とうとうフェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルががポールポジションを獲得した。
信じにくいことだが、これが今季初ということになる。
最後のアタックラップ終了直後、無線でポールを確認したベッテルはコクピットの中で喜びを爆発させたという。

「僕にとって最高の日だし、何よりチームにとってとてもいい一日になった。
ここ数か月、上手くいかないレースが続いて苦しい時期を過ごしてきたからね。
僕らが努力してきた方向が間違っていなかったことが示せてうれしいよ。
でもこれはまだ予選。
大事なのは明日のレースだからね。
明日はきっとタイヤが重要な戦略になる筈。
具体的にはミディアムタイヤの使い方がカギになることだろう。
ライバルたちがロングランでも強いのはわかっているけれど、少なくとも僕のほうが数メートルは前からスタートするんだ。
それは今年これまでなかったことさ」

明日目指すは、もちろん今季初優勝だ。

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サインツ(マクラーレン)、進路妨害でグリッド3番降格に

FIA
カナダGPのレーススチュワード(競技審査委員)は、8日(土)行われた公式予選セッション中、マクラーレン・チームのカルロス・サインツがスクーデリア・トロ・ロッソのアレクサンダー・アルボンのアタックを妨害したとして予選グリッド3番降格と、ペナルティ・ポイント1点を科したことを明らかにした。
予選9番手だったサインツはこれで12番手に後退することになる。

それによればサインツは、2コーナーでアタックラップ中のアルボンが接近した際、チームは無線でサインツとタイヤについて交信中だったため、接近の連絡が遅れ、結果的に意図せずアルボンのアタックを妨害する形になったという。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになる。
サインツはこれで通算4点ということになった。

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マグヌッセン(ハース)、ボラード無視はお咎めなしに

FIA
カナダGPのレーススチュワード(競技審査委員)は、7日(金)行われたフリー走行2回目セッション中、ハースF1チームのケビン・マグヌッセンが13コーナーから14コーナーに掛けて、事前に指示されたボラードを経由するラインを通らなかったことについて審議対象としていたが、8日(土)ペナルティを科さないとしたことを明らかにした。

マシンの車載カメラや外部の記録映像を検討した結果、その理由としてコース外走行が止むを得なかったこと、マグヌッセンが十分に減速したこと、またこれによって利益を得られた事実がないことなどを挙げた。

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カナダGP予選はベッテル(フェラーリ)が最後に逆転ポール

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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8日(土)14時(日本時間:翌3時)から2019年F1第7戦カナダGPの公式予選が行われた。
予選Q3はQ2で残った10台によって争われるが、ハースF1のマグヌッセンはQ2でクラッシュ・大破したため出走できず、実質残り9台によるトップ9グリッド争いとなった。

赤旗中断で定刻より大幅に遅れてQ3がスタート、ホンダ・パワー勢で唯一残ったガスリー(レッドブル)が真っ先にコースインした。
ボタス(メルセデス)がスピン、観客から悲鳴が上がったが幸いウォールにヒットすることなく復帰、ピット・ギャントリーは胸をなで下ろした。

最後のアタックでベッテル(フェラーリ)がハミルトン(メルセデス)のタイムを逆転、1'10.240をマークして今季初、昨季のドイツGP以来となるポールポジションを獲得してみせた。
これは自身通算56回目の快挙となる。
このコースはスタートから1コーナーまで近いためアドバンテージとなりそうだ。

2番手はハミルトン(メルセデス)でトップとは0.206秒の差。
3番手ルクレール(フェラーリ)、4番手さすがのリカルド(ルノー)、5番手ガスリー(レッドブル)でこれは自己最高位に並ぶもの。
6番手は1回目のアタックをフイにしたためのあせりなのか、少々ミスの目立ったボタス(メルセデス)、7番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、8番手新鋭のノリス(マクラーレン)、9番手サインツ(マクラーレン)、そして10番手に今回走れなかったマグヌッセン(ハース)という結果になった。

カナダGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、マグヌッセン(ハース)が大クラッシュ劇演じる

引き続きカナダGP予選は15分間のQ2が行われた。
15台中、ここでもQ1と同じく下位の5台がノックアウトとなる。

多くがソフトタイヤの中、ここでのアタックタイヤが決勝レースのスタートタイヤとなるため上位が見込まれるフェラーリやメルセデス、フェルスタッペンらの5台はいずれもミディアムタイヤを装着してコースイン。

最初のアタックでソフトのガスリー(レッドブル)が2番手になる一方、ミディアムのフェルスタッペン(レッドブル)はトラフィックにも見舞われ11番手に低迷、止むなく2セット目はソフトタイヤに履き替えてトライとなった。
最後のアタック中、マグヌッセン(ハース)゛か激しくクラッシュ赤旗中断、セッションはそのまま終了に。
11番手で挽回中だったフェルスタッペン(レッドブル)はこのためタイム更新ならず。

トップタイムはハミルトン(メルセデス)、2番手ボタス(メルセデス)、3番手ベッテル(フェラーリ)、4番手ガスリー(レッドブル)、5番手ルクレール(フェラーリ)、6番手リカルド(ルノー)、7番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手ノリス(マクラーレン)、10番手マグヌッセン(ハース)の順。
ルノー・エンジン勢は4台すべてがQ3進出を果たした。

ここでの敗退はフェルスタッペン(レッドブル)、クビアト(トロ・ロッソ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、アルボン(トロ・ロッソ)、そしてグロージャン(ハース)の5台となった。
マグヌッセンのマシンの損傷は大きく、決勝レースのピットレーンスタートは必至とみられる。

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予選Q1、フェラーリ勢がトップ、ホンダ・パワー勢クリア

8日(土)14時(日本時間:翌3時)からカナダGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は晴れ、気温22度、路面温度は47度まで上昇、路面は引き続きドライコンディションと報告されている。
なお午前のフリー走行でエンジントラブルに見舞われたストロール(レーシング・ポイント)はモナコGPまで使用した『スペック1』に戻したと伝えられている。
(今回メルセデス・エンジン陣営は3チームすべて『スペック2』に積み替えていた)

コースにはいつものウィリアムズの2台とそのストロールが真っ先に出て始められた。
サインツ(マクラーレン)がアルボン(トロ・ロッソ)の走行を邪魔したとしてセッション終了後に審議対象との表示がなされた。
最初のセットのアタックではベッテル&ルクレールのフェラーリ勢がトップに立った。

結局このセッションでのトップはベッテル(フェラーリ)、2番手ルクレール(フェラーリ)、以下ボタス(メルセデス)、ハミルトン(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、ヒュルケンバーグ(ルノー)、サインツ(マクラーレン)、ノリス(マクラーレン)、リカルド(ルノー)、クビアト(トロ・ロッソ)、アルボン(トロ・ロッソ)、ガスリー(レッドブル)の順。

ここでの敗退はペレス(レーシング・ポイント)、ライコネン(アルファロメオ)、ストロール(レーシング・ポイント)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてクビアト(トロ・ロッソ)の5台となった。

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カナダGPフリー3回目、ベッテル(フェラーリ)が最速タイム

Sebastian Vettel (C)Ferrari S.p.A
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8日(土)11時(日本時間:24時)から、公式予選を前にF1第7戦カナダGPのフリー走行3回目セッションがモントリオールのジル・ビルニューブ・サーキットを舞台に行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、気温は19度、路面温度37度、ドライコンディションと報告されている。

初コースに意欲をみせるノリス(マクラーレン)からコースイン。
しかし相変わらず最初は路面コンディションがダスティーなため各車の動きは鈍い。
やっと夢想公式予選が本格的になった30分過ぎ、地元ストロール(レーシング・ポイント)のマシンから炎。
エンジントラブルとみられ、今回6台すべてに『スペック2』を投入したとされるメルセデスに緊張が走る。

ロングランの後、各チームとも予選を見据えたショートランに入る。む
結果、トップはベッテル(フェラーリ)の記録した1'10.843に。
これにチームメイトのルクレール(フェラーリ)が0.139秒差で続く。
以下、ハミルトン(メルセデス)、ボタス(メルセデス)、フェルスタッペン(レッドブル)、ガスリー(レッドブル)、リカルド(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、ペレス(レーシング・ポイント)、クビアト(トロ・ロッソ)と続いた。
アルボン(トロ・ロッソ)は14番手、ストロールは結局ノータイムで終えた。
このあと注目の公式予選セッションが14時(日本時間:翌3時)から行われる。

カナダGPフリー走行3回目の結果はこちら
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2019/06/08

FIA、新たなF1予選制限案をチーム側に提示

Image (C)Scuderia Toro Rosso
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かねてF1のコスト削減に腐心するFIA(国際自動車連盟)が、2021年から導入したいとする新たなF1予選制限案をチーム側に提示したことがわかった。

これはドイツの専門誌『アウトモーター・ウント・スポルト』が報じたもので、それによれば2021年からの5年間、F1チームの年間予算は最大で1億7500万ドル(約189億円)に制限されるというもの。
これまでは初年度こそ同額であるものの、次年度からは段階的にさらに減額していくとされていた。

しかしこうした新たな提案についてもメルセデスAMGやフェラーリなど潤沢な予算を持つチームと資金的に苦しいプライベートチームとの間では考えが大きく相違していて一致点を見出すのは難しい状況。
ちなみにこの額にはドライバーの契約金やパワーユニットに関する費用は含まれていないため、プライベートチーム側からは反発を買っているという。

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佐藤琢磨(ホンダ)、インディカー・テキサス予選でPP獲得

佐藤 琢磨 (C)Indycar Media
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7日(金)行われたインディカー第8戦テキサス予選で、元F1ドライバーの佐藤琢磨(ホンダ)/レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングが今季2度目となるポールポジションを獲得した。

佐藤琢磨は、「クルマに素晴らしいスピードを与えてくれたのはチームのおかげ。
とりわけエディ・ジョーンズ(エンジニア)の大きな功績だ。とてもハッピー」と、喜びをみせた。
それでも「あくまでも大事なのは決勝レース、明日は新たなシナリオを作りたい」と、引き締めた。
なお佐藤琢磨は現在シリーズ・ランキング5位に位置している。

テキサス予選結果はこちら

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ホンダ系チーム、フリー走行1日目コメント(6/08)

Pierre Gasly (C)Honda Racing
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P1は例年にも増して路面にほこりが舞い、グリップが低い路面状況下でセッションが行われました。

Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペンは3番手のマシンに0.035秒差に迫る4番手、ガスリーは13番手、一方Red Bull Toro Rosso Hondaのアルボンは14番手、クビアトは18番手でP1を終えました。

P2ではフェルスタッペンがベストラップを刻んでいる最中に、最終シケインの「ウォールオブチャンピオン」にマシンをヒット。
その後の走行時間を一部失う形となり、12番手のガスリーに次ぐ13番手でセッションが終了。
Red Bull Toro Rosso Hondaの2台もAston Martin Red Bull Racingの2台に続く形でアルボンが14番手、クビアトが15番手というP2の結果になりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(4-13番手)

「僕自身P1は悪くなく、マシンにもいい手ごたえを感じていました。
傍から見ていると簡単ではないように見えたかもしれませんが、P2もマシンの感触はよかったです。
P2でのアタックラップを最後までプッシュできずに終わってしまったのは残念でした。
ピエールの後に続いた最終シケインで、アンダーステアでコース外のウォールまで出てしまいました。
走行のチャンスが短くなってしまったのは残念ですが、走行中のペースは悪くありませんでした。
もちろんよりいい状態を望んではいるのですが、この滑りやすいトラックはチームとしてあまり得意としていないと今日は感じました。
しかし、ロングランでは悪くなかったと思うので、その点に関しては満足しています。
今日のセッション中に走行を中断しなくてはならない時間もありましたが、明日のために調整できることは多いでしょう。
特にライン上ではない場所ではコース上がとても汚れが多く、普段は一度も変えないバイザーを4、5回変えなくてはなりませんでした。
少し回数が多すぎるので、明日にはコースのコンディションが改善されていることを願います」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(13-12番手)

「今日のフリー走行では多くのことをテストしましたが、現時点では良いペースで走れていないと思うので、今晩の作業で明日に向た解決策を見つけなくてはなりません。
タイヤの磨耗が激しかったのですが、他チームも同じようにタイヤに苦しんでいたようなので、日曜のレースはタイヤ戦略次第でさらにおもしろいレースになるかもしれません。
(P2で)マックスになにが起こったのかは、(前を走っていたために)はっきり見えていません。
次のアタックラップの準備をしていた時、フェルスタッペン選手が後ろから来ていると知らされたので、彼の邪魔にならないようさらにプッシュしていました。
明日はP3もあるので予選結果を予想するにはまだ早いですが、今夜やるべきことはたくさんあるはずです。
メルセデスとフェラーリと互角に戦えるかどうかは分かりませんが、チーム一丸となり最善を尽くして戦います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(18-15番手)

「今日のセッションは興味深い結果になりました。
このサーキットではいつも、金曜の夜に予選日のために多くの作業が必要となります。
ですので、今日のP1とP2から『なにが足りなかったのか」を明日のよりよい結果のために見出さなければなりません。
小さいことが大きな違いにつながるので、他チームと比べて何が足りていないのかを今夜中に解明できれば明日は大丈夫でしょう。
このサーキットは前回のように僕たちに合ったサーキットではないかもしれませんが、残りのレースウイークをよりよいものにできればと思っています」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(16-14番手)

「チームにとって、厳しい一日となりました。
明日のために今夜は課題を持ち帰り、解決策を見つけだすために最善を尽くさなければなりません。
マシンのバランスはそれほど悪くないのですが、いいペースがつかめていないので、その理由を見つけださなければなりません。
これまでもシーズンの中でタフなセッションはありましたし、今日得たデータから明日のためへの解決策を見出すことができると信じています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日はPUとしては4台ともに問題のない一日となりました。
ただ、結果から見ると明日の予選、日曜のレースに向けてさらに改善するために、やらなければいけないことがたくさんあると感じています。
ここからデータをきっちり見直し、さらに戦闘力を上げていければと思います。

また、このサーキットを最初に訪れてから30年近くが経ちますが、今回のガレージ棟の改修により非常に働きやすい環境になりました。
すばらしい仕事をしてくれた主催者の皆さんには感謝をしています」

提供:本田技研工業(株)

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サインツ(マクラーレン)、エリクソンを引き合いにF1改革提言

Marcus Ericsson (C)Sauber Motorsport
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マクラーレン・チームのカルロス・サインツ(スペイン)は、昨季までザウバー・チームに在籍、今季はインディカー・シリーズに新天地を求めて渡米したマーカス・エリクソン(スウェーデン)を引き合いに、F1の構造改革を提言した。

「F1はマシン・チームによって戦闘力に差がありすぎるんだ。
僕を含め、ほとんどのドライバーは最高でもただ7番手を争っているような始末だもの。
でもインディカーは全然違う。
それは昨年までF1を戦っていたエリクソンが、いきなり初年度で優勝争いをしていることでもわかるよね。
F1をほんとうに魅力あるものにしたいなら、緊急に何かを変えていかなければならない筈だ」

F1時代には戦闘力に欠けるチームでグリッド後方を埋めるのが常だったエリクソンだが、先週末行われたデトロイト戦ではベテランのスコット・ディクソンと最後まで勝利を争い、わずか2秒足らずのタイム差で2位フィニッシュする活躍をみせている。

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マグヌッセン(ハース)、ボラード無視で審議対象に

FIA
カナダGPのレーススチュワード(競技審査委員)は、7日(金)行われたフリー走行2回目セッション中、ハースF1チームのケビン・マグヌッセンが13コーナーから14コーナーに掛けて、事前に指示されたボラードを経由するラインを通らなかったとして、その理由について報告するよう通達した。

場合によってはペナルティが科せられる可能性がある。

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カナダGPフリー2回目、なんとハミルトン(メルセデス)クラッシュ

Gilles Villeneuve Circuit (C)Pirelli Motorsport
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引き続きモナコGPは14時(日本時間:翌03時)からフリー走行2回目セッションが行われた。
このセッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は25度、路面温度48度まで上昇、引き続きドライコンディションとなっている。

ここでも最初から全体のトップタイムを記録するなどパーフェクトな展開をみせていたハミルトン(メルセデス)が30分ほど経過したところでなんとコンクリートウォールにクラッシュ、右リヤタイヤ部分をかなり損傷させたがなんとかピットまで自力走行で戻った。
ただサスペンションやギヤボックス等の損傷チェックに追われた。
その後、2度目のアタックに出たフェルスタッペン(レッドブル)が最終コーナーのウォールにヒット、アタックを断念ピットへの帰還を余儀なくされた。
直前を走っていたチームメイト(ガスリー)による気流の影響を受けたようだ。
55分ほど経過したところで午前のセッションでクラッシュしたジョビナッツィ(アルファロメオ)がマシンの修復を終えやっとコースに復帰。
ギヤボックスの交換を行ったようだ。

路面温度は50度まで上昇、ソフトタイヤのグリップ低下が訴えられている。
シケイン進入でグロージャン(ハース)のインを突いたストロール(レーシング・ポイント)がわずかに接触、セッション後の審議対象とされた。
終盤は各車ロングランに入ったが、路面温度のせいかみなタイヤ管理に苦戦、同時刻に行われる土曜日の公式予選が注目される。

トップタイムはルクレール(フェラーリ)で1'12.177、0.074秒差の2番手にチームメイトのベッテル(フェラーリ)。
3番手ボタス(メルセデス)、4番手サインツ(マクラーレン)、5番手マグヌッセン(ハース)、6番手はクラッシュ後修復のためまったく走れなかったハミルトン(メルセデス)。
7番手ペレス(レーシング・ポイント)、8番手リカルド(ルノー)、9番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、10番手ストロール(レーシング・ポイント)。
ホンダ・パワー勢は12番手のガスリー(レッドブル)からフェルスタッペン(レッドブル)、アルボン(トロ・ロッソ)、クビアト(トロ・ロッソ)と15番手まで並ぶ結果になった。
明日土曜日はフリー走行3回目と注目の公式予選が行われる。

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カナダGPフリー1回目、ジョビナッツィがウォールの餌食に

Gilles Villeneuve Circuit (C)Pirelli Motorsport
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7日(金)10時(日本時間:23時)からモントリオールのジル・ビルニューブ・サーキットを舞台に2019年F1第7戦カナダGPのフリー走行1回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は18度、路面温度27度、ドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回も前戦モナコGPと同じく、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という最も柔らかいグループに位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおこのセッションでは予定通りウィリアムズ・チームがロバート・クビサに換えてリザーブドライバーのニコラス・ラティフィ(23歳:カナダ)を起用している。

市街地コースということでダステイな路面コンディションになかなか周回が重ねられず、スローな出だしになった。
そんな中、90分のセッションが残り約30分となったところでジョビナッツィ(アルファロメオ)がウォールの餌食となってクラッシュ、走行を終える羽目となった。
トップタイムは目下絶好調のハミルトン(メルセデス)が記録、1'12.767は2番手のチームメイト・ボタスに0.147秒の差を付けるものだった。
3番手はルクレール(フェラーリ)になったが、ハミルトン0.953秒の大差がついた。4番手は新しいエアロダイナミックスをトライとされるフェルスタッペン(レッドブル)、5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手ライコネン(アルファロメオ)、7番手サインツ(マクラーレン)、8番手リカルド(ルノー)、9番手ペレス(レーシング・ポイント)、10番手マグヌッセン(ハース)となった。

ホンダ・パワー勢゛はガスリー(レッドブル)が13番手、トロ・ロッソ勢はアルボン16番手、クビアト18番手に留まった。
注目のラティフィは20番手ながらチームメイトのラッセルとは0.210秒差に食い下がってみせた。
このあと14時(日本時間:翌03時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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2019/06/07

カナダGPの施設改修、チーム関係者らから好評価

Gilles Villeneuve Circuit (C)Pirelli Motorsport
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カナダGPの開催地であるモントリオールのジル・ビルニューブ・サーキットは、市街地コースということもあり必ずしも施設の面で高い評価を受けていた訳ではなかった。
しかし今回、サーキットはパドックやピットを一新したのを始め、すべての施設を対象に見直しを行ったという。

金曜日から始まる公式フリー走行セッションを前に現地に入ったドライバーやスタッフらは、いずれも「これまでより格段に良くなった」と、好印象であることを明らかにした。

地元のモントリオール市の日刊紙『ジャーナル・ド・モントリオール』は、「もちろんもっと費用を掛けた豪華なものは他にもあるが、限られた予算内でわれわれは最大限の良質な環境を作り出した」と、胸を張っている。

レーシング・ポイントのランス・ストロール(20歳:カナダ)はここモントリオールの出身で、多くの観客から熱い声援を受けることだろう。

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カナダGPのスチュワードに最多のエマニュエル・ピロ氏

Emanuele Pirro (C)Audi Motorsport
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われる第7戦カナダGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元ベネトン等のF1ドライバー、エマニュエル・ピロ氏(57歳:イタリア)を指名したことを明らかにした。
同氏のスチュワード就任は今季第2戦のバーレーンGP以来で自身通算28回目となり、全体の最多を誇る。

ピロ氏はスポーツカーレースで活躍、実に5回のルマン24時間レース優勝を記録したレジェンド。
F1では1989年オーストラリアGPの5位(ベネトン・フォード)が最高位。

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カナダGPの週末は3日間とも雨の心配なし

Gilles Villeneuve Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われる2019年F1第7戦カナダGPの舞台地であるモントリオール地方の天気について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選の土曜日に雲はあるものの、決勝レースが行われる日曜日は晴れ、3日間いずれも雨の降る可能性はほとんどないと予報している。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
6月07日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 11- 23度 10%
6月08日(土) 公式予選 曇り 13- 24度 0%
6月09日(日) 決勝レース 晴れ 16- 27度 0%

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2019/06/06

ダニール・クビアトに、ロシアでレッドブル復帰の気運

Daniil Kvyat (C)Redbull Racing
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母国ロシア国内で、現トロ・ロッソのダニール・クビアト(25歳:ロシア)にレッドブル・レーシング復帰の気運が高まっているようだ。

これはロシアの有力日刊紙『イズベスチヤ』が報じたもので、それによれば今年トロ・ロッソから抜擢したピエール・ガスリーがいまいち期待に応えていないということで、その後任にクビアトの名前が挙げられているというもの。

2017年終盤、やはりトロ・ロッソからF1デビューしたガスリーも、クビアト同様わずか1年で本家レッドブル・レーシングに抜擢されたが、残念ながら評価を下げたままだ。

それでも今季ここまでクビアトの9ポイントに対し、ガスリーの32ポイントは十分に思えるが、チームメイトであるフェルスタッペンの78ポイントと比べられてしまう上、いまだにシーズン前テストでのクラッシュが印象を下げてしまっているようだ。
クビアトのレッドブル復帰となれば2016年のロシアGP以来ということになる。

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ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)、カナダGPフリー走行へ

Nicholas Latifi (C)Williams F1
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ウィリアムズ・チームは、今週行われるカナダGPのフリー走行1回目セッションに、同チームのリザーブドライバーを務めるニコラス・ラティフィ(23歳:カナダ)の出走を確認した。

今季ラティフィはF1傘下の『FIA・F2選手権』に参戦中で目下ランキング2位る
これまでバーレーンやバルセロナで行われた合同テストにも参加するなどしていたが、グランプリウィークのフリー走行セッションへの出走はこれが初となる。
なおラティフィはさらに次のフランスGPを含め、複数のグランプリが候補に挙がっているとされる。

ただ同チームには一部でロバート・クビサのシート喪失が噂になっていて、今回ラティフィがクビサのマシンをドライブすることもこれに拍車を掛けているようだ。

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ウィリアムズ首脳、「トンネル出口、見えている」

Claire Williams (C)Williams F1
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今シーズン、開幕前のテストから躓きを見せ、その後モータースポーツ回復期の兆しをみせていないウィリアムズ・チームだが、同チームのクレア・ウィリアムズ副代表は「トンネルの出口は見えている」と、前向きな姿勢を強調した。

「みなさんの評価は厳しいですが、わたしたちにはもうトンネルの出口が見えています。
これまでも着実にタイム差を縮め、他チームに追い付くべく進化を重ねてきましたし、さらにシーズン中に大幅なアップデートを予定しています。
そこでかなりの戦闘力アップが図られることでしょう。
いまからとても楽しみですよ」と、チーム創設者の令嬢。

昨シーズンも大不振だったウィリアムズ・チーム。
最終的にポイント7点を獲得したが、今季はまだノーポイントが続く。
それでもシーズンが終わるまで、苦しくとも途中で諦めることはないと強調した。

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2019/06/05

F1、それでも化石燃料で電気自動車に対抗の構え

Formula E (C)Formula E
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年々叫ばれる環境保護の観点から、FIA(国際自動車連盟)も電気自動車のレースであるフォーミュラEに軸足を置きつつあるが、F1はさらなるアイデアの投入で現行の化石燃料自動車によるモーターレーシングを維持したい考えのようだ。

F1が今回ドイツの専門誌に示したのは、『カーボン・ニュートラル』と呼ばれる天然由来の燃料の考え方。
これはすでにインディカー・シリーズなどで導入されているものでトウモロコシなどの植物性のものを燃料に添加することにより環境への二酸化炭素(CO2)の放出量を抑えようとするものだ。
植物は本来その成長過程でCO2を排出するため、地球トータルとして環境を破壊することにはならないとのこと。

電気自動車は走行する段階ではCO2の排出はないが、現状ではそもそも電力の製造過程で火力発電所などにおいて地球環境に悪影響を与えている、されている。
なおフォーミュラEのモーターレーシングとしての迫力については、F1とは比べものにならないとの見方が定着している。

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ベッテル(フェラーリ)、広まる今季引退説を一蹴

S.Vettel & F.Alonso (C)Redbull Racing
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フェラーリ・チームのセバスチャン・ベッテルは、急速に広がりつつある今季末での引退説について、「考えたこともない」と一蹴した。
これはベッテルの母国ドイツの総合自動車情報誌『アウト・ビルト』の取材に対し、次のように語ったもの。

「僕にはまだこのフェラーリでやるべき仕事を持っている。
幸い雰囲気もいいし、気持ち良く走っているよ。
確かに今年はまだ勝利を挙げることができていないけれど、いまチーム全員が一丸となって働いているところで、もう少し時間が必要なだけ」と、まだ31歳のドイツ人。

今年ベッテルはフェラーリで5季目のシーズンを迎えているが、2回のランキング2位を記録しただけで一度もタイトル獲得には達していない。
さらに今季加入したシャルル・ルクレールの活躍にスポットが当たる一方でベツテルへの風当たりが強くなっていた。
そこへベッテルの前任者であったフェルナンド・アロンソの跳ね馬復帰説まで飛び出して当人には厳しい話題が広がっていたもの。

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ルイス・ハミルトン、「シューマッハの記録塗り替える」

Car Number 1 (C)Mercedes Motorsports
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当分塗り替えられないとされたミハエル・シューマッハの通算7回というドライバーズ・タイトル獲得の記録だが、現メルセデスのルイス・ハミルトンはすでに5回、そして今シーズンもすでにランキング1位を独走する勢いだ。
これについて聞かれたハミルトンは、「シューマッハの記録塗り替える」と、さらに記録更新にも強い意欲をみせた。

「シューマッハが現役を引退したのは38歳のとき。
僕はまだ33歳だからあと5年、彼と同じくそれまで走るつもりだからね。
そこまで現役を続ければ十分に記録更新のチャンスはあるんじゃないかな。
そのためのモチベーションももちろんあるし」と、77勝の現役チャンピオン。
(シューマッハは通算91勝)

メルセデスAMGチームとの現行の契約は2020年までとされているが、メルセデスがすでに参戦継続の意向をみせていることもあり、ハミルトン(メルセデス)自身が望めばチャンピオン・チームでの現役続行に問題はないとみられる。
そのメルセデスを脅かすコンテンダーは今年も現れて来ない。

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2019/06/04

メルセデス、2021年以降も参戦継続の意向示す

Mercedes 3 Pointed_Star (C)Mercedes Motorsport
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F1は2021年シーズンから大幅なレギュレーション改訂を予定している。
しかしF1に限らず競技の戦績に直結するのがレギュレーションだけに、F1でもご多分に漏れず合意は難航してて、当初言われた今月中とされる期限内の最終合意はほぼ絶望と伝えられている。

そんな中、現行ルールでの王者メルセデスAMGチームは早くも参戦継続の意向を示して注目を集めている。
いち早く参戦継続の意向を示したメルセデスは、現在の状況変化を求めるフェラーリなどとは思惑を異にしているようだ。

なおこれで一時はルマン24時間レースなどスポーツカーレースに関心を示しているとされたメルセデス、F1継続であればそちらの線はなくなったとみられる。

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レッドブル、「イタリアGPまでにホンダ再進化する」

Powered by Honda (C)Scuderia Toro Rosso
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まだホンダから公式コメントはないものの、PU(パワーユニット)供給を受けるレッドブル・レーシングは、ヨーロッパ・ラウンドが終わる第14戦のイタリアGPまでにホンダ・エンジンが通算3回目となるバージョンアップの方針であることを明らかにした。

こう語るのはレッドブル・グループでレーシング・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士。
それによれば第4戦アゼルバイジャンGPで投入した現在の『スペック2』はだいたい7戦のライフがあると目されており、その場合第10戦のイギリスGPあたりで再度フレッシュ・エンジンを投入する必要があることになる。
そこで改良が行われていればこれが『スペック3』に相当、さらに言葉通りイタリアGPでバージョンアップされればこれが4スペック目となり、レギュレーションによりいよいよグリッド降格ペナルティを受けることになる。

マルコ博士は、ライバルたちの進化を考えればそれでもホンダはペナルティ覚悟で再度アップデートする必要があると訴えている。

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ベッテル離脱なら、アロンソがフェラーリ復帰も

Fernando Alonso (C)Ferrari S.p.A
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昨シーズン限りでF1からの引退を表明したフェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)だが、依然としてF1に復帰するのではないか、との噂がくすぶっている。
それは当初マクラーレン・チームが戦闘力を取り戻した場合、とみられていたが、ここに来てフェラーリ・チームへの復帰という新たな可能性が生じてきたようだ。

というのも、フェラーリはここ数年タイトル獲得から離れていて、その『戦犯』の一人としてセバスチャン・ベッテルが槍玉に挙げられているからだ。
もしもベッテルが今季限りで離脱した場合、アロンソはその後任を狙っているのではないか、という噂が広がっているもの。

かつてアロンソは2010年からの5年間フェラーリ・チームで走った経験があり、タイトル獲得こそならなかったものの通算11勝を記録していて、マクラーレンよりははるかに好成績が望めると目される。
なお来季アロンソを擁してインディカーへのフル参戦を予定していたマクラーレン・レーシングの計画は今年のインディ500予選落ちですっかり瓦解したと見込まれている。

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2019/06/03

成績不振のルノー・チームに本社が『最後通告』か

Renault 『RS11』&『R25』 (C)Renault F1 UK
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2016年に当時のロータス・チームを引き継ぐ形でF1に参戦を開始したルノー・チームだが、コンストラクターズ・ランキングでは2016年が9位、2017年6位、2018年にやっと4位まで来たものの、ワークス参戦というには少々お寒い成績に沈んでいる。
またエンジン・サプライヤーとしても今季はホンダの後塵を拝するポジションというのがおおかたの評価となっている。

こうした状況に、ルノーの本社では現場に「少なくとも3位争いをすることが必須」と通知、さもなくばF1撤退との最後通告を出したとの噂が流れている。
折りしもルノーにはFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)との合併話も報じられていて、そうなればフェラーリ・チームに加えてF1チームを擁する意味合いも薄れる可能性が高い。

今シーズンも現在ランキング8位に甘んじているルノー・チーム、いよいよお尻に火が点きそうだ。

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クビサ(ウィリアムズ)、「モナコGPで身体能力証明」

Robert Kubica (C)Williams F1
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今シーズン、ウィリアムズ・チームから8年ぶりとなるF1復帰の機会を与えられたロバート・クビサ(34歳:ポーランド)だが、マシンの戦闘力不足もあいまって戦績不振にはまだ身体の障害が影響しているのではないか、と指摘されていた。

2011年にラリーのトレーニング中に大クラッシュに遭ったクビサは、懸命なリハビリテーションの結果レーシングカーのドライブまで回復したものの、まだF1カーにおいては右手が不自由と伝えられていたもの。

しかし今回ハード・ドライビングを強いられるモナコGPで1周遅れながらみごと完走。
身体的に何も問題ないことを証明したと主張しているもの。
「心配してくれる人も多いけど、僕は十分うまくやれることがわかっていた」と、クビサはコメントしている。
後はマシンのパフォーマンスアップが課題か。

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F.ブリアトーレ氏、「子供でもしないミス」とフェラーリ非難

Flavio Briatore (C)Renault F1 UK
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ポールポジションも期待されたフェラーリ・チームのシャルル・ルクレールが、フロントロウどころか予選Q1で敗退、なんと16番グリッドに転落したことについて、かつてルノー・チーム代表を務めたフラビオ・ブリアトーレ氏が「子供でもしないミス」と、指摘した。

「モナコのような特殊なコースでは、時間と共に路面状況が変化するのは衆知の事実。
どんなドライバー、マシンだって急速にラップタイムが短縮されるのは当たり前なんだ。それをフェラーリのようなトップチームがわからないなんて、到底理解できないこと。
ウチの子供だってこんなミスはしないよ」と、実業家出身のイタリア人。

ちなみにブリアトーレ氏の子息はまだ9歳とか。
ベネトンではミハエル・シューマッハと、またルノーではフェルナンド・アロンソを擁してタイトルを獲得するなどしたブリアトーレ氏だが、「クラッシュ・ゲート事件」でF1から姿を消す羽目となった。

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2019/06/02

シカゴで開催の『F1フェスティバル』に注目が集まる

Demorun Image (C)Redbull Racing
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リバティ・メディアは今年の中国GPでF1世界選手権史上、通算1000回目となるのを記念して複数回『F1フェスティバル』の開催を計画。
すでに最初の上海では中国GP時に開催され成功裡に終わっている。
次の舞台はシカゴで、6月8日に近づいている。

6月8日はカナダGPの週末であることから、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のシカゴ・ベアーズの本拠地であるソルジャー・フィールドを舞台にカナダGP公式予選の模様をパブリックビューイングで見られるようにすることも含め、F1マシンによるデモンストレーションランなどが計画されているとのこと。

注目されるのは、上海がすでにグランプリ実施地であるのに対し、シカゴは将来的にF1新規開催の候補地として挙げられていることだ。
イベントの成功如何が、F1グランプリ招致にも大きな影響を及ぼしそうだ。

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メルセデス、カナダで今季初のPUアップデートへ

Mercedes V6 F1 Engine (C)Mercedes Motorsport
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今シーズンもここまですべての勝利をモノにしているメルセデス製PU(パワーユニット)だが、来週行われる次戦カナダGPではさらにアップデート版を投入する方針を明らかにした。

カナダGPの舞台であるジル・ビルニューブはパワー・サーキットの一つとされてエンジン出力が重要な要素になるため、例年ここではバージョンアップされたPU(パワーユニット)が投じられることが多い。

ライバルであるホンダは第4戦のアゼルバイジャンGPで、またルノーとフェラーリも第5戦のスペインGPですでに改良版を投じているが、チャンピオンシップ争いで先行するメルセデス・エンジン陣営がアップデートを行うのは今季これが初ということになる。

なお全21戦で争われる今シーズンは、ドライバー一人当たりICE(エンジン)など主要コンポーネントは3基まで、ES(エネルギー・ストア)など関連コンポーネントはそれぞれ2基までに制限されていて、これを超えた場合グリッド降格ペナルティを受けることになる。

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メルセデス、「ハミルトン&モナコでなければ負けていた」

Race Battle (C)Redbull Racing
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予選結果が大きな要素になるとされるモナコGPは、その通り今年もポールTOウィンという形で終わったが、メルセデスAMGチームは「もしもハミルトンでなければ、そしてモナコでなければ今回の優勝はなかった」と、振り返った。

そう語るのはメルセデスAMGチームで戦略面を担当するチーフ・ストラテジストのジェームス・ボウルズ氏。
「木曜日のフリー走行の結果、この戦略でいくことを決めたんだけれど、セーフティカーが入ったせいで予定したよりも少しタイヤ交換の時期が早まった。
それでもミディアムでいけるギリギリの距離であると判断したんだ。
ゴールまでに雨が降り出す可能性もあったしね。
ところがライバルたちはいずれもハードタイヤで、戦略を分ける結果となった。
タイヤ寿命に心配ない彼ら、とりわけフェルスタッペンは最後までハミルトンを追いたててきたよ。
でもハミルトンは素晴らしいドライビングで最後まで耐えた。
もしもドライバーがハミルトンでなかったら、そしてコースがこのモナコでなかったら……。
今回の勝利はなかったことだろうね」

当時2位を走行していたフェルスタッペンは5秒加算のペナルティが決まっていたため、どうしてもハミルトンを抜いてリードを拡げたかったという事情もあった。

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2019/06/01

スペインGP主催者、継続開催に政府支援求める

Barcelona Circuit (C)Mercedes Motorsports
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F1開催を管理するリバティ・メディアは、2020年シーズンからF1気運が高まるオランダ(ザンドフールト)でのグランプリ復活を決めているが、その反動でヨーロッパ・ラウンド開催枠の外に追いやられそうなのが財政難に陥っているスペインGPだ。

その危機感から、スペインGPの主催者であるRACC(Reial Automobil Club de Catalunya:カタロニア・リアル・オートモビル・クラブ)が、カタロニア州政府、スペイン政府らに財政支援を求める緊急メッセージを発したことがわかった。
それによればスペインGPは観光、自動車、サービス業、運輸、レジャーなど各分野に、総額1億6,300万ユーロ(約197億円)もの経済効果をもたらし、2700人の雇用を生んでいるとし、イベントはカタロニア地方で最も重要なスポーツ施設であるこのサーキットの、核心の鍵となるとしている。

とはいえオランダがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)人気でF1人気が盛り上がっている一方で、フェルナンド・アロンソが引退したスペインはまだカルロス・サインツはいるものの年々人気に翳りをみせているのが事実。
ただバルセロナ・サーキットはF1合同テストの舞台として定着していることから、「せめてテスト地として継続させるべき」との切ない声も複数のチームから聞かれている。

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フェラーリ、シモーネ・レスタ氏を呼び戻しか

Simone Resta (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームが、昨シーズン途中まで在籍したチーフ・デザイナーのシモーネ・レスタ氏を呼び戻すのではないかと報じられて注目を集めている。

レスタ氏はイタリア・イモラ生まれの48歳、ボローニャ大学を出て当時のミナルディ・チームからF1キャリアをスタートさせた。
昨シーズン途中、ザウバー・チーム(現在のアルファロメオ・レーシング)に移籍、技術部門の責任者だったヨルグ・ザンダーの後任としてテクニカル・ディレクターに就いていた。

これについて聞かれたフェラーリ・チームのマッティア・ビノット代表は「戦闘力改善のため、あらゆる選択肢を持っている」と、具体的な否定も肯定もしなかったが、同氏の実力を高く評価していることを認めた。

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ペレス(レーシング・ポイント)、モナコ・シケインに提案

Sergio Perez(2018) (C)Force India F1
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今回は残念ながらマシンの戦闘力不足から活躍がみられなかったセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)だが、過去2回のファステストラップを記録するなどこの難コースを得意としているのは衆知のことだ。
そのペレスが、これまたモナコ名物の一つであるトンネル出口のシケインについて疑義を呈している。

オーバーテイクがほとんど不可能なモンテカルロのコースにおいて、このシケインではしばしば無理なバトルシーンが繰り広げられてきた。
しかし今回ペレス自身も経験したように後続のマシンがインに飛び込んだ場合、前車は接触事故を避けてンイをカットしてしまうケースが多い。
こうしたケースで、ペナルティを科せられ場合もあればそうでない場合もある。
しかしインをカットしたクルマは十分に減速していないので一気にスピード差が広がることになる。

そうした不公平を解消するためペレスは「シケインの先にもう一つシケインを設ける」など解決策も提案しているのだが。

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