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2019年5月

2019/05/31

フェラーリ最高首脳が戦略ミスでルクレールに謝罪

Louis Camilleri (C)Ferrari S.p.A
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<フェラーリ・チームは、シャルル・ルクレールに対し、モナコGPでの『失態』について同陣営の最高首脳であるルイス・カミレッリ/CEOが異例の謝罪をしたことを明らかにした。

今季フェラーリ・チームに抜擢されたルクレールにとって、モナコGPは跳ね馬チームの一員として初の母国グランプリとなるもの。
実際、一部は通学時に通ったコースというルクレールは、地元の熱い声援を背中に受けて気合い十分でこのグランプリに臨んでいた。
ところが予選Q1で、チームの戦略ミスからまさかの脱落。
予選順位が超・重要とされるモナコGP予選で16番グリッドというのは受け入れ難いものだった。

レース後、不満を露わにしたというルクレールに、現地を訪れていたカミレッリ/CEOは自ら「われわれは彼に対し心から謝罪しなければならない。
これは明らかにチームのミスで、彼の期待を裏切ってしまった。
いまわれわれが果たすべきことは、この失敗を糧として、さらにライバルとの差を縮めるべく全員で働かなくてはならないということだ」と、詫びた。

同じQ1で再度アタツクに出たチームメイト(ベッテル)のほうはQ3まで進出して予選4位、決勝レースでは最終的に2位表彰台まで達してみせている。

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ホンダF1のビジネスアドバイザー、死去

Honda Logo (C)Honda Racing
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5月29日、ホンダF1のビジネスアドバイザーを務めた海野勝氏が死去したことがわかった。

元々本田技研の社員だった海野氏はスイス支社長などを経たあと独立、コンサルタント事務所を設立。
ホンダとの密接な関係を維持してモビリティランド(鈴鹿サーキット)でのF1日本GPの契約交渉、また現在のホンダF1に於いてはマクラーレンやトロ・ロッソ、レッドブルらとのパワーユニット供給契約にも深く携わったとされる。
しかしこのところは同時に闘病生活とも戦っていたという。

モビリティランドランドやホンダF1関係者から多くの弔意が示されている。

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カナダGP、各チームのタイヤ選択

Canada GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われるF1第7戦カナダGPに持ち込まれる3種類のタイヤがピレリから発表された。
今回の舞台であるジル・ビルニューブ・サーキットも基本、市街地特設コースということで、ヒレリは前戦モナコGPと同じくハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC3、C4、そしてC5というそれぞれ路面グリップに長けた最も柔らかい3種類のコンパウンドを選択した。

今回もメインになるとみられるソフトタイヤを、マクラーレン、レーシング・ポイント、アルファロメオらはいずれも最多の9セット選択。
開幕から6連勝を記録するメルセデスは、ソフト8セット、トロ・ロッソも同様。
一方、フェラーリとレッドブルはソフト7セットに留め、その分フェラーリはミディアムを他より多い5セットに、レッドブルはハードを2セットにするなど戦略を分けた。

昨年のウィナー、ベッテル(フェラーリ)は70周レースの37周目にユーズドのウルトラソフトからスーパーソフトに換える1ストップ作戦で勝利を手にした。

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2019/05/30

レッドブル、ガスリーの後任にヒュルケンバーグの名前

Nico Hulkenberg (C)Renault Sport F1
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先のモナコGPでは5位入賞とレッドブル・レーシング移籍後最高の成績を収めたピエール・ガスリーだが、それでも依然として首脳部は満足していないとれる。
シーズン前テストで手痛いクラッシュを演じたガスリーには、開幕でつまづいた「戦犯」とのレッテルがいまだに否めないところ。

そうした中、今度は現ルノーのニコ・ヒュルケンバーグの名前がガスリーの後任候補として挙げられているようだ。
ルノーとレッドブルとはダニエル・リカルドの電撃移籍で関係が悪化していて、そのルノーのドライバーであるヒュルケンバーグの引き抜きはルノーへの意趣返しという「効果」も期待できる。

ただ現実には実現は難しそうで、結局のところガスリーの尻を叩く意味合いともみられる。

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故ニキ・ラウダ氏の葬儀が母国で営まれる

Niki Lauda (C)Mercedes Motorsport
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去る20日(月)、逝去した元3回のF1チャンピオンであるニキ・ラウダ氏の葬儀が5月29日(水)、同氏の故郷であるオーストリア・シュテフアン大聖堂で雨の中しめやかに営まれた。

棺は大聖堂の中心にキャンドルに囲まれて安置され、遺族らの手により遺品の赤いヘルメットが据えられた。
続いて午後開かれた鎮魂ミサには、最後に在籍したメルセデスの関係者、またルイス・ハミルトン、バルテリ・ボッタス、ニコ・ロズベルグらドライバーらも追悼に加わった。
弔辞を読んだのは、マクラーレン時代にチームメイトだったアラン・プロスト氏。
また多くの現役ドライバーらも参列して偉大な元チャンピオンの死を悼んだ。

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ベッテル(フェラーリ)、今季限りでF1引退検討か

D.Mateschitz & S.Vettel (C)Redbull Racing
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フェラーリ・チームのエース、セバスチャン・ベッテル(31歳:ドイツ)が、今季限りでの引退を検討していると報じられ注目を集めている。

王者メルセデスAMGチームに対抗する筆頭とされるフェラーリに移籍してからの5年のうち、2回シリーズ・ランキング2位につけたベッテルだが、王座獲得には数字以上に隔たりがあるのが真の様相だ。
過去5年でハミルトン(メルセデス)が計51勝したのに対し、ベッテルは13勝に留まり、今季に至ってはハミルトンが4勝、ベッテルはいまだ勝利がない。

こうした不本意な状況に加えてメディアからの非難。
ベッテルはもうF1に対するモチベーションを失っているのでは、と考えるメディアもある。
実際、ベッテルが勝利を逸したいくつかのレースでは彼自身による「ドライバー・エラー」があったと指摘されているのも事実だ。
今季、しばしばチームメイト(ルクレール)やフェルスタッペン(レッドブル)に後れを取っていることもあるのか知れない。

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2019/05/29

マグヌッセン(ハース)、「エンジンブロー願っていた」

Kevin Magnussen (C)Haas F1 Team
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5番グリッドからのスタートと、今季最上位の条件で発進したモナコGPのケビン・マグヌッセンだったが、思わぬ低迷で、「レース中、いっそエンジンブローしてしまえばいいとさえ願っていた」と、過激な発言で今回のレースを振り返った。

「まずスタートでリカルド(ルノー)に抜かれてしまったのが最初の想定外。
序盤にセーフティカーが入って、チームは僕を呼び戻してタイヤ交換したけれど、ライバルたちがステイアウトしたのも想定外。
おまけにマシンはうまく機能せず、さらにズルズルと順位を落としてしまって……。
正直、こんな後方に埋もれて苦痛に耐えているならエンジンが壊れてしまえばいいとさえ思ったよ。
チームはみんな頑張ってくれたけどね」

それでも「レース中、ドライバーを適切なタイミングで呼び戻すというのはいつだって難しいことさ」と、不振の主要原因が何であったかを言外に示唆した。

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フェラーリ、再び『ミッション・ウィノウ』取り外し

Ferrari 『SF90』 (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリ・チームは今シーズン、主要スポンサーであるフィリップモリス社と共同で同社のコーポレイテッド・メッセージである『ミッション・ウィノウ』を展開、マシンにもそのロゴが掲出されているが、次戦カナダGPとフランスGPでは再びこれを取り外すことを明らかにした。

両者否定するものの、ヨーロッパ地域で強い一部の禁煙運動家から「禁止されているタバコ広告に繋がるものだ」として反対運動が行われ、開幕戦のオーストラリアGPでもいったん取り外した経緯があるが、次のアゼルバイジャンGかPらは復活させていたもの。

反発を避けるための一時的なものとみられるが、根本的な問題解決になるとは考えにくく、単に問題を先送りしているだけとの指摘も多い。

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ルノー、開発プログラム前倒しへ

Renault 『R.S.19』 (C)Redbull Racing
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全20台中、19台が完走という市街地特設コースとしては異例の完走率となった今回のモナコGPで、ルノー・チームは最高のリカルドでも9位、ヒュルケンバーグのほうは13位と明らかに戦前の期待を裏切る結果に終わった。
こうした状況を受け、ルノーはカナダへの遠征を挟んだ2戦後のフランスGP(6月23日)を目途としてかなりの規模のアップデートをマシンに施すことを明言した。

ルノー・スポールのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは、「これまでパワーユニットの問題ばかりが指摘されてきたが、実はマシンの側にも早急に改善を図らなければならないことが判明している。
フランスGPではエアロダイナミックス面でも前倒しで大幅な進化が行われる筈だ」と、指摘している。

同じパワーユニットを搭載するマクラーレン・チームに今回も後れを取ったことはワークスチームとして面目が立たないもの。
ルノーにとってのホームグランプリとなるフランスGPでまた同じ結果の繰り返しは許されない。

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2019/05/28

ハミルトン(メルセデス)、「ニキ・ラウダに捧げる勝利」

Monaco GP Scene (C)Scuderia Toro Rosso
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グランプリウィーク直前に公表されたニキ・ラウダ氏の死去を受け、各チームが追悼のトリビュートでモナコGPを戦った。

中でもメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンは、「ニキ・ラウダのために戦った」と、『師』への弔意を隠さなかった。
というのも2013年、当時F1デビューから6年に渡って在籍し、タイトル獲得も果たしたマクラーレン・チームからハミルトンは重大な決意を持って移籍したが、そのときハミルトンの説得に当たり決意させたのがニキ・ラウダ氏(メルセデス)だったからだ。

「タイヤ選択のミスでとても苦しい場面が続いたけれど、このレースばかりはニキのために勝たなくては、と思って走りきった。
きっとニキが僕を後押ししてくれたんだと思うな」と、ハミルトン。

どこよりもドライバーズ・サーキットと言われるモンテカルロでハミルトンはみごと悲願のポールTOウィンを果たしてみせた。

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ペレス(レーシング・ポイント)、人身事故の危険性投稿

Sergio Perez
今回のモナコGPにレーシング・ポイント・チームから参戦したベテランのセルジオ・ペレスが、コースマーシャルとの事故の危険性について訴えた。
これは、同選手が今回のレースで体験したケースとして自身のオンボードカメラ映像をSNSに投稿したもの。

それによればレース序盤、セーフティカー導入のタイミングでピットインしたペレスはコースに戻る際、デブリ(破片)を清掃中のコースマーシャル二人とコース上で遭遇、危うく人身事故を起こすところだったという。

「モナコのオフィシャルはいつも素晴らしい働きで知られているけれど、身の安全は何より優先されるべきこと」と、訴えた。

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『32年ぶりの快挙』だった、ホンダ・パワー勢

Nigel Mansell/Williams Honda (C)Honda Racing
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今シーズン、明らかに信頼性を増した感のあるホンダ・パワーだが、今回のモナコGPでついにそれが成績として実証された。

今回ホンダ製パワーユニットを搭載するレッドブル2台とトロ・ロッソの2台は、いずれもウィナーと同じ78周を走りきっての完走。
それもフェルスタッペン(レッドブル)が4位、ガスリー(レッドブル)が5位、クビアト(トロ・ロッソ)7位でアルボン(トロ・ロッソ)8位とすべて10位以内のシングル・フィニッシュでチャンピオンシップ・ポイントを獲得してみせたもの。

ホンダF1エンジンが4台揃って入賞したのは1987年のイギリスGP以来32年ぶりのことで、この時はウィリアムズ(マンセル&ピケ)、ロータス(セナ&中嶋悟)という顔ぶれでなんと1位から4位までを独占した。
内容を比べると圧勝だった当時にはまだ及びもつかないが、ホンダ・パワーが着実に進化を遂げつつあるのは間違いない。

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2019/05/27

2019 モナコグランプリ 決勝 (ピレリ)

ルイス・ハミルトン (C)Pirelli Motorspotrs
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2019年5月26日、モナコ
優勝したルイス・ハミルトンは、「これまでで最もハードなレースだった」とコメントしました。ソフトでスタートしたハミルトンは、セーフティーカー導入周回中の 11 周目にミディアムへ交換する 1ストップ戦略を採りました。その後、78 周のフィニッシュまで、より耐久性の高いハードタイヤで走行するライバルに猛追されながら、終始ミディアムでのペースコントロールを余儀なくされました。

キーポイント
• フェラーリのシャルル・ルクレールは、後方のスタートからの追い上げを計り、ライバルのマシンに接触しました。この影響によるデブリを取り除くために、11 周目にセーフティーカーが導入されました。上位勢の多くが、このセーフティーカー導入周回中にピットストップを行いました。
• トップ走行中のハミルトンは、ミディアムタイヤへ交換しました。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、同じタイミングでハードタイヤへ交換するピットストップで 2 位へ浮上しましたが、アンセーフリリースによる 5 秒加算ペナルティーを課されました。
• 3 位を獲得したメルセデスのバルテリ・ボッタスは、1 回目のピットストップ時のフェルスタッペンとの接触によるホイールダメージにより、セーフティーカー導入周回中に 2 回目のピットストップを強いられました。
• ハミルトンは、フェルスタッペンに猛追されながら、ミディアムタイヤのライフを最大限にすべく、ペースをマネージしました。
• レッドブルのピエール・ガスリーは、5 位のままポジションを落とすことなく、終盤にソフトタイヤへ交換し、ファステストラップポイントを獲得しました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C3: ハードは、ハミルトンを除く表彰台ドライバーに使用され、性能と耐久性の良好なバランスを示し、長い第 2 スティントの最適な選択となりました。
• ミディアム C4: ハミルトンがレースの大半で使用したミディアムは、フロントにグレイニングが発生しつつも、ライバルの追い上げを抑えるリアの強力なトラクションを維持していました。
• ソフト C5: 大半のドライバーがソフトタイヤでスタートしました。中でも、ハースのロマン・グロージャンは、ソフトでのオープニングスティントで 50 周を走行しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「不安定な天候状態の下、レースの大半でハミルトンとフェルスタッペンとの闘いが展開されるなど、スリリングなグランプリが見られました。ハミルトンとフェルスタッペンは僅差であったため、終盤の残り数周の時点では接触も発生しました。ハミルトンは、セーフティーカー導入周回中にミディアムへ交換するピットストップを行い、ライバルたちよりも軟らかいこのコンパウンドを非常に効果的にマネージし、レースの残り 66 周を走行してフィニッシュしました。この点が、レースの決定的なポイントとなりました。フェラーリは、ベッテルにハードタイヤを装着させる戦略で表彰台を獲得しました。優勝へ導いたハミルトンのタイヤ管理能力を、ニキ・ラウダも誇りに思っていることでしょう」

ピレリジャパンプレスリリース

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佐藤琢磨(ホンダ)、インディ500で3位フィニッシュ

Indy 500 Race Scene (C)Honda Racing
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F1モナコGP、ルマン24時間レースと並んで『世界三大レース』の一つとされるインディ500の決勝レースが26日(日)行われ、ポールポジションからスタートのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー/シボレー)が初優勝を遂げた。

14番グリッドからスタートした2017年のウィナーである元F1ドライバーの佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)はタイヤのトラブルから一時31位まで順位を落とすが挽回し、最終的に3位でフィニッシュした。

2位も元F1ドライバーであるアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポーツ/ホンダ)。
なおマクラーレン・レーシングからエントリーしたフェルナンド・アロンソは予選で敗退、決勝レースには出走していない。

レース結果はこちら

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ホンダ系チーム、決勝レースコメント(5/26)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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3番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、2番手奪取に向けて好スタートを切り、オーバーテイクを仕掛けましたが惜しくも成功には至らず、結果的には3番手のままレースを続ける形になりました。
他車のクラッシュにより9周目にセーフティカーが導入されると、上位を走るマシンが一斉にピットイン。3番手を走るフェルスタッペンも前後のマシンと同じタイミングでピットインします。
タイヤ交換を終えて1つポジションを上げた2番手で復帰しますが、タイヤ交換終了後の発進時、後方からライバルが走行してくるタイミングでの発車が危険ということで、5秒加算のペナルティーという裁定が下されました。
その後は2番手のポジションから終始トップを走るハミルトンにアタックを続けますが、結果的に2番手でフィニッシュ。3番手、4番手のマシンもフェルスタッペンから5秒以内のタイムでフィニッシュしたため、ペナルティー加算後は4位でレースを終えました。

8番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは、セーフティカー導入時にピットインしない戦略を選択。
その後力強い走りを見せてポジションを5番手に上げます。
レース終盤には後続との距離を離し、ニュータイヤに交換。
5番手のポジションのまま復帰すると、そこからファステストラップを記録してレースを終えました。

一方のRed Bull Toro Rosso Hondaの2台も、セーフティカー導入時にガスリーと同じ戦略を取りました。
クビアトが7番グリッド、アルボンが10番グリッドからスタートし、すべてのマシンがピットストップを終えたレース後半にはそれぞれ7番手と8番手の位置で走行します。
2台ともに6番手を走行する前のマシンに迫りますが、オーバーテイクが極めて難しいモンテカルロ市街地コースではポジションを上げることは叶わず、そのまま7位と8位でレースをフィニッシュし、2台同時入賞を果たしました。

なお、Hondaエンジンを搭載するマシンの4台同時入賞は1987年のイギリスGP以来、4台揃っての8位以内でのフィニッシュは1991年のイギリスGP以来になります。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(4位)

「今日は全力を尽くしましたし、楽しいレースになりました。
僕らはすごく競争力がありましたし、前のマシンにプレッシャーをかけ続けて、優勝争いを楽しむことができました。
ルイス(ハミルトン選手)と戦うのはとても大変ですが、僕はプッシュし続け、彼がミスをするように攻め続けました。
彼のタイヤを少しでも消耗させれば、仕掛けるチャンスはあると見ていました。
いくつかのコーナーではすごく遅くなっていたので、そこで行けるかと思ったのですが、十分に近づくことができませんでした。
残り数周になったとき、ここで行くしかないと仕掛けてみました。

やや接触してしまいましたが、ダメージがなくてよかったです。
ピットストップでのペナルティーは不運でしたが、チームは何も間違ったことをしていないし、あのように狭いピットレーンでは起こり得ることだと思います。
もちろん、表彰台に上りたかったのですが、レースは楽しめましたし、こうした展開では勝つことも負けることもあるものです。
もう数周あれば捉えられたと言われるかもしれませんが、僕は全力を尽くしましたし、できることはすべてやりきったつもりです。
レースウイークを通じて、チームは最高の仕事を成し遂げてくれましたし、全員が勝つためにすべてを出し尽くしました」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(5位)

「今日はとてもいい一日で、ポジションを上げるのが難しいモナコで8番手スタートから5位でフィニッシュできたことに満足しています。
僕らには、優れた戦略とすばらしいマシンがありました。
このコースをこれだけ速いマシンで走るのは楽しかったですし、終盤でもハードにプッシュできて、かなり速いタイムをマークしたことで、8番手からでもトップと10秒以内の差でフィニッシュすることができました。
今日はとてもうれしいですし、今後のレースウイークでも同じようなパフォーマンスを発揮していけるよう、取り組みを継続していきます」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(7位)

「僕らは昨日の予選でとても力強く、その勢いのままいいレースができたので、とてもいい気分です。
スタートではなす術がありませんでした。
ガスリー選手がクリーンなブレーキングでアウト側から抜いてきたので、イン側にいた僕はラインを外すことができませんでした。
それでも、今日は力強いレースができてとてもうれしいです。
獲得できたポイント数にも満足していますし、チームワークも最高で、いいレースマネージメントができました。
みんなからの声援もすごかったです!モナコで7位という結果はすばらしいことです。
この数週間、どこを改善すべきか、僕はどうしたら速く走れるのかを解明するために懸命に取り組み、それが実りました。
これを毎週継続していく必要がありますし、そうすればポイントをさらに重ねていけるはずです。
マシンのパフォーマンスはいいので、このままの方向性で改善を続けていくことが必要です」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(8位)

「今日の戦略はすばらしく、チームには本当に感謝しています!
今日はポイント獲得のチャンスがあるのは分かっていましたが、僕ら全員がいい仕事をして、しっかりと実現できました。
ブレーキングが遅れたり、ロックアップしたりすればレースを終えることになってしまうので、どんなときでも、前のマシンに接近して走るのは難しいものです。
今日一番苦労したのはタイヤマネージメントで、ソフトタイヤはあまり持たずにデグラデーションが始まって振動が起きてしまいました。
それでも、ここでのレースは楽しかったですし、チームの2台ともポイントを獲得できたことはよかったです!」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日のレースでは、Aston Martin Red Bull Racing とRed Bull Toro Rosso Hondaのすべてのマシンが完走し、4台同時入賞を果たしたことはポジティブにとらえています。
一方で、フェルスタッペン選手がピットアウト時に5秒加算のペナルティーを受けてしまったことは残念に思っています。
4台入賞という今日の結果からも分かるように、週末を通して両チームともいいパフォーマンスを見せ、レースも上手くまとめることができました。
次のカナダGPは今回とはまた異なるタイプのサーキットになります。
引き続きPUの開発をプッシュしていきたいと思います」

提供:本田技研工業(株)

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フェルスタッペンにペナルティ・ポイント

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)は26日(日)の決勝レース中、ピットレーンで起きたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の危険なリリースについて、フェルスタッペンにペナルティ・ポイント2点を科したことを明らかにした。

ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになる。
フェルスタッペンはこれで通算7点ということになった。

なおフェルスタッペンにはレース中すでに5秒のタイムペナルティが科せられていて、最終順位を2位から4位に落としている。

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ハミルトン&フェルスタッペンの接触はお咎めなしに

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)は26日(日)の決勝レース中、10コーナーで起きたハミルトン(メルセデス)とフェルスタッペン(レッドブル)の接触事故についてビデオや車載カメラの映像やテレメトリーデータ等を検証した結果、通常のレーシング・インシデント(出来事)であるとしてペナルティを科さないことを明らかにした。

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モナコGPはハミルトン(メルセデス)がポールTOウィン

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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26日(日)15時10分(日本時間:22時10分)からモンテカルロ市街地特設コースを舞台に、2019年F1第6戦モナコGPの決勝レースが行われた。
スタート前の天候は曇り、気温22度、路面温度は35度、路面はドライコンディションと報告されているが、急速に降雨確率は高まりつつある。
なおピレリは今回、C1からC5まで5種類のコンパウンドのうちホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という最も柔らかい3種類のタイヤを持ち込んでいる。

心配されたオープニングラップも特にアクシデント等はなし。
順位もリカルド(ルノー)がマグヌッセン(ハース)をかわした程度で上位はハミルトン、ボタス、フェルスタッペン、ベッテルの順。
そんな中、後方グリッドを強いられたルクレールがかなり無理なオーバーテイクを仕掛けて順位を上げる。
しかし接触もあり、さらに右リヤタイヤをバーストさせて後退、ピットインを余儀なくされる。
11周目、デブリ(破片)の始末のためセーフティカーに。
各車タイヤ交換に入るが、WストップのメルセデスAMG勢の間隙を付き、フェルスタッペンがボタスをかわして2位に上がる。
フェルスタッペンとボタスのピットレーンでの接触について審議対象とされた。

19周目、ルクレール(フェラーリ)がマシン不調を訴えてピットに戻りリタイヤした。
フェルスタッペンに5秒のタイムペナルティが通知される。
さらにストロール(レーシング・ポイント)にもカジノでの多重事故の件で5秒のタイムペナルティ。
66周目、5位を走るガスリー(レッドブル)がタイヤを換えてファステストラップを更新。
フィニッシュまであと1周というところでトンネル出口でフェルスタッペンがハミルトンに挑みタイヤが接触、オーバーテイクはならなかった。
ただこれも審議対象とされた。

77周のレースを制したのはポールポジションからスタートしたハミルトン(メルセデス)。
前戦スペインに続くもので今季4勝目、今季初のポールTOウィンで自身通算77勝目を記録した。
2位フェルスタッペン(レッドブル)だったが、5秒のタイム・ペナルティがあるため4位に転落となった。
2位ベッテル(フェラーリ)、3位ボタス(メルセデス)、4位フェルスタッペン、5位ガスリー(レッドブル)、6位サインツ(マクラーレン)、7位クビアト(トロ・ロッソ)、8位アルボン(トロ・ロッソ)でホンダ・パワー勢が4台すべてトップ10圏内フィニッシュを果たした。
9位グロージャン(ハース)、10位リカルド(ルノー)、11位ノリス(マクラーレン)、12位マグヌッセン(ハース)、13位ペレス(レーシング・ポイント)、14位ヒュルケンバーグ(ルノー)、15位ラッセル(ウィリアムズ)、16位ストロール(レーシング・ポイント)、17位ライコネン(アルファロメオ)、18位クビサ(ウィリアムズ)、19位ジョビナッツィ(アルファロメオ)までが完走。
リタイヤはルクレール(フェラーリ)1台だけだった。

モナコGPのレース結果はこちら
モナコGPの画像はこちら

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2019/05/26

モナコGPスターティンググリッド(修正版)

FIA

モナコGPのレーススチュワードは、決勝レースのスターティンググリッドが次のように変更されたことを明らかにした。
それによれば予選5番手だったピエール・ガスリー(レッドブル)が走路妨害のペナルティにより予選グリッド3番降格で8番手に。
また予選15番手だったアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)も同じペナルティでやはり予選グリッド3番降格で18番手となっている。

1. ハミルトン(メルセデス)
2. バルテリ・ボタス
3. フェルスタッペン(レッドブル)
4. ベッテル(フェラーリ)
5. マグヌッセン(ハース) *
6. リカルド(ルノー) *
7. クビアト(トロ・ロッソ) *
8. ガスリー(レッドブル) *
9. サインツ(マクラーレン)
10. アルボン(トロ・ロッソ)
11. ヒュルケンバーグ(ルノー)
12. ノリス(マクラーレン)
13. グロージャン(ハース)
14. ライコネン(アルファロメオ)
15. ルクレール(フェラーリ) *
16. ペレス(レーシング・ポイント) *
17. ストロール(レーシング・ポイント) *
18. ジョビナッツィ(アルファロメオ) *
19. クビサ(ウィリアムズ)
20. ラッセル(ウィリアムズ)

* 印は変更のあったドライバー

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フェラーリ、異例の『釈明会見』開く

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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モナコGP予選終了後、フェラーリ・チームが予定になかった記者会見を開いて話題になっている。
これは、同チームのシャルル・ルクレールが予選Q1で敗退という凡ミスを演じたことから、その『釈明』のためにマッティア・ビノット代表自らが開いたもの。

それによればルクレールがQ2進出は確実として再度のアタックに出なかったのは、担当スタッフがカットオフタイムの想定を誤ったため起きたという。
一つは路面の改善が猛スピードで進行したこと、そしてもう一つはドライバーの習熟が想定よりも早かったことにあるとのこと。

当時最初のアタックを失敗していたベッテルが2度目のアタックに出て4番手タイムを記録していたことからも、ルクレールももう一度コースに出ていれば突破は間違いないところだった。

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(5/25)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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Aston Martin Red Bull Racingはトップに近いところで予選を続け、Q2ではマックス・フェルスタッペンがトップタイムを記録。
しかしながら、Q3では若干のトラフィックなどの影響もあり、明日のレースはメルセデスの2台に次ぐ3番グリッドからスタートすることになりました。

一方のピエール・ガスリーは4番手のセバスティアン・ベッテルからわずか0.1秒及ばず5番手を獲得しましたが、Q2にて他車の走行を妨害したことによるペナルティで予選後に3グリッド降格が決定。
明日は8番グリッドからスタートします。

週末を通していいパフォーマンスを見せてきたRed Bull Toro Rosso HondaはQ1とQ2でも力強い走りを見せ、2台がQ3進出。
ダニール・クビアトのQ3のタイムは5番手のガスリーに対して0.2秒及ばないのみでしたが、僅差の争いだったために8番手タイム。
その後のガスリーのグリッド降格によりレースは7番グリッドからスタートします。

初めてのQ3進出となったアレックス・アルボンは10番グリッドを獲得しました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選3位 )

「エキサイティングな予選でしたし、3番グリッドは今の僕たちの力を最大限に出し切った上でのリザルトでした。
チーム全員が非常に頑張って仕事をしてくれていたので、この結果を喜んでくれていたらと思いますし特にメカニックはすばらしい仕事をしてくれました。
もちろん、レーシングドライバーとしてはポールポジションをとりたいところですが、現実をしっかり見なくてはいけません。
Q2ではトップタイムになれてよかったですが、メルセデス勢にはまだ余裕があると分かっていました。
Q3ではタイヤを温めきれず、タイムロスをしてしまいました。
ただ、どちらにせよフロントローに並ぶには実力が足りていなかったと思います。
全体的にマシンの調子はいですし、さらなる改善のためにプッシュし続けていきます。
このコースでオーバーテイクをするのは難しいので、レースで順位を上げることは非常に困難でしょう。
しかし、メルセデス勢の近くにとどまっていられれば、戦略しだいでチャンスがあると思います。
レースでどんな展開になろうと、最高の結果を得るために一生懸命努力します」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(予選5位*)

「5番手に入れて、かなりいい予選だったと思います。
あと0.1秒で4番手のセバスチャン(ベッテル)を超えられたのですが、すべてのセクターをうまくまとめることができず、予選のラップにはあまり満足していません。
パフォーマンスがよくなっているように見えますし、まだまだ上を目指せると思います。
エンジニアと協力して、限界まで攻められるマシンのバランスを見つけられるよう努力しています。
明日は雨が降る可能性がありますが、本当に降るならば降ってくれてもいいかなと思っています。
ここで雨が降れば面白い展開になるでしょう。
ロングランではかなりいいペースなのですが、このサーキットで順位を上げる最大のチャンスはスタートだと思うので、そこで上位に上がれればと考えています」

※ ピエール・ガスリーは予選後の裁定により3グリッド降格で決勝をスタートします

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選8位)

「今日の予選にはとても満足しています。
僕とエンジニア達との間で、すばらしいチームワークを発揮できた結果だと思います。
木曜日のフリー走行で感触がよくなかった部分をチームがしっかり分析し、僕がいいパフォーマンスを発揮できるよう、求めていた通りのセットアップにしてくれました。
3戦連続でQ3進出となったので、自分のパフォーマンスに満足しています。
明日も予選の結果を活かして、ポイントを獲得できたらと思います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(予選10位)

「初めてのQ3進出はうれしいのですが、木曜のフリー走行のようにいいリズムで走ることができず、簡単ではありませんでした。
タイヤをうまく温められず、セッションの大部分で後方にいました。
セクター3で遅れてしまったことでタイヤが冷えてしまい、1コーナーの飛び込みに自信がありませんでした。
しかし、モナコで10番手というのはいい結果につながると思うので、満足しています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「グリッドポジションが重要となるモナコGPで、今年初めての4台全てQ3進出、フェルスタッペン選手の3番グリッド獲得など、レースに向けてポジティブな予選結果になりました。
いいパフォーマンスを見せたドライバーはもちろんですが、ここまでマシンを仕上げてくれた両チームに感謝しています。
PUとしてもドライバビリティが重要になるこのサーキットでセッティングを合わせ込むことができました。

明日は78周と長いレースになりますし、ストリートサーキットですので様々なことが起こりうるため、今晩さらに分析を進めてあらゆる事態に備えます。
レースでは、まずは4台がきちんと完走し、いいレース結果を得られればと思っています」

提供:本田技研工業(株)

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重量測定無視のルクレールとペレスにお咎めなし

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)はシャルル・ルクレール(フェラーリ)とセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)に対し、重量測定の指示に従わなかったとして審議対象としたが、いずれも止むを得なかったとして処分対象としなかったことを明らかにした。

両車についてビデオや車載カメラの映像等を確認した結果、狭隘なモナコGPのピットエリアの特殊性から、ドライバーからは確認が難しかったと判断したものとみられる。
同様のケースで過去にはペナルティとしてピットレーンスタートになったものもある。

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ジョビナッツィ(アルファロメオ)も3グリッド降格ペナルティ

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)は同じくアルファロメオ・レーシングのアントニオ・ジョビナッツィに対しても、予選グリッド3番降格のペナルティを科したことを明らかにした。
これにより予選15位だったジョビナッツィはグリッド18位に降格となる。

これは25日(土)行われた公式予選セッション中、不必要にスロー走行し他車(ヒュルケンバーグ)のアタックを妨害したと判断されたもの。
ジョビナッツィにはさらにペナルティ・ポイント1点が科せられた。
ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになる。

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ガスリー(レッドブル)に3グリッド降格ペナルティ

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)はレッドブル・レーシングのピエール・ガスリーに対し、予選グリッド3番降格のペナルティを科したことを明らかにした。
これにより予選5位だったガスリーはグリッド8位に降格となる。

これは25日(土)行われた公式予選セッション中、不必要にスロー走行し他車(ロマン・グロージャン)のアタックを妨害したと判断されたもの。
ガスリーにはさらにペナルティ・ポイント1点が科せられた。
ペナルティ・ポイントは連続する12か月で累積12点に達した場合、当該ドライバーのスーパーライセンスが次戦まで停止されるため次のレースに出場できないことになる。

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2019/05/25

モナコGPポールシッターはハミルトン(メルセデス)に

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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25日(土)15時(日本時間:22時)から2019年F1第6戦モナコGPの公式予選が行われた。
予選Q3はQ2で残った10台によって争われた。

Q3最初のアタックラップではボタス、ハミルトン、フェルスタッペン、ベッテル、ガスリーの順。
各車タイヤを換えて勝負の最終アタックに入った。
最初に出たベッテルはしかしまたもわずかにガードレールに接触。
直後にハミルトンがベストタイムを書き換え、一方ボタスはアタックをすることなくピットに戻った。

これでポールポジションはハミルトン(メルセデス)が獲得、1'10166のベストタイム。
ハミルトンのポールは今季開幕戦のオーストラリアGP以来で、ここモナコでは2015年以来の2度目、自身通算85回目となった。
0.086秒遅れてチームメイトのボタス(メルセデス)、3番手フェルスタッペン(レッドブル)、4番手ベッテル(フェラーリ)、5番手ガスリー(レッドブル)、6番手マグヌッセン(ハース)、7番手リカルド(ルノー)、8番手クビアト(トロ・ロッソ)、9番手サインツ(マクラーレン)、そして10番手にアルボン(トロ・ロッソ)。

ホンダ・パワー勢はこの予選が重要なモナコGPで4台すべてがトップ10以内のグリッドからのスタートとなった。
ただガスリーは他車のアタックを妨害したとして審議対象になっているのが気掛かりだ。

モナコGPの画像はこちら

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予選Q2、ホンダ・パワー勢全車Q3進出に

引き続きモナコGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでもQ1と同じく15台中、下位の5台がノックアウトとなる。
ただここに地元期待のルクレール(フェラーリ)の姿はない。

他のグランプリと異なり、すべてのマシンがソフトタイヤでのアタック。
トップタイムはフェルスタッペン(レッドブル)の1'10618、2番手0.083秒差でボタス(メルセデス)、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手ベッテル(フェラーリ)、5番手マグヌッセン(ハース)、6番手クビアト(トロ・ロッソ)、7番手アルボン(トロ・ロッソ)、8番手ガスリー(レッドブル)、9番手リカルド(ルノー)、10番手サインツ(マクラーレン)となった。

ここでの敗退はヒュルケンバーグ(ルノー)、ノリス(マクラーレン)、グロージャン(ハース)、ライコネン(アルファロメオ)、そしてジョビナッツィ(アルファロメオ)の5台となった。

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予選Q1、なんとルクレール(フェラーリ)が脱落に

25日(土)15時(日本時間:22時)からモナコGPの公式予選Q1が始められた。
とりわけここでは日曜日の決勝レースに向け予選順位の重要性が指摘される。

18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は曇り、気温21度、路面温度は44度まで上昇、路面は引き続きドライコンディションと報告されている。
なおフリー走行中のバーチャル・セーフティカー時のスピードが審議対象とされた地元のルクレール(フェラーリ)だが、幸い今回はお咎めなしとされた。
またその原因となったクラッシュを演じたベッテル(フェラーリ)のマシンは無事修復されて予選に臨んでいる。

挽回期すベッテル(フェラーリ)はわずかだが再びガードレールに接触、ピットインを余儀なくされた。
トツプは1'11.434ベッテル(フェラーリ)、2番手0.108秒差でハミルトン(メルセデス)、3番手ボタス(メルセデス)、4番手フェルスタッペン(レッドブル)、5番手クビアト(トロ・ロッソ)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手リカルド(ルノー)、8番手グロージャン(ハース)、9番手ノリス(マクラーレン)、10番手マグヌッセン(ハース)。
アルボン(トロ・ロッソ)は14番手。

ここでの敗退はなにんとポールシッター候補だったルクレール(フェラーリ)、ここを得意とするペレス(レーシング・ポイント)、ストロール(レーシング・ポイント)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてクビサ(ウィリアムズ)の5台となった。

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モナコGPフリー3回目、ベッテルがクラッシュ

Charles Leclerc (C)Ferrari S.p.A
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25日(土)12時(日本時間:19時)から、公式予選を前にF1第6戦モナコGPのフリー走行3回目セッションがモンテカルロ市街地特設コースを舞台に行われた。
セッション開始時の天候は曇り、気温は20度、路面温度32度、ドライコンディションと報告されている。

セッション開始17分ほどのところでフェラーリのベッテルが1コーナーで曲がりきれずにガードレールにクラッシュ、バーチャル・セーフティカーとなった。
マシンは左フロント部にかなりのダメージを負った模様。
不運はチームメイトのルクレールにも。
このバーチャル・セーフティカー時に十分スピードを落とさなかったとしてセッション終了後の審議対象とされたもの。

しかしこのセッションでトップタイムとなったのはそのルクレールが記録した1'11.265というものだった。
これに0.053秒差でボタス(メルセデス)が、0.213秒差でハミルトン(メルセデス)が続いたが、この二人が全力を傾注していたかは例によって不明だ。
4番手はフェルスタッペン(レッドブル)、5番手ガスリー(レッドブル)、6番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、7番手クビアト(トロ・ロッソ)、8番手マグヌッセン(ハース)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手がアルボン(トロ・ロッソ)と、ホンダ・パワー勢4台すべてがトップ10に入った。
ほとんどの時間を走れなかったベッテルは14番手に留まったが、それよりもマシンの損害程度が気掛かりなことだろう。
このあと注目の公式予選セッションが15時(日本時間:22時)から行われる。

モナコGPフリー走行3回目の結果はこちら
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松下信治、モンテカルロF2で2位入賞

Montecarlo Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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F1モナコGPと同じくモンテカルロ市街地特設コースを舞台に行われる『FIA・F2選手権』第4戦で、日本の松下信治(23歳:カーリン・モータースポーツ)が2位入賞を果たした。
松下信治のF2表彰台は今季初。

予選9番手からスタートした松下信治はスタートでポジションを上げ、赤旗中断など混乱のレースを3位でフィニッシュ。
その後上位選手の失格処分もあり最終的に2位の成績を収めたもの。
なお松下はこのレースのファステストラップも記録、ランキングを15位から8位まで上げた。

ホンダ・パワーが着実にF1で戦闘力を増す中、次に期待されるのが日本人F1ドライバーの出現。
目下その最短距離に位置すると目されるのが松下信治だが、そのためにはここ『F2シリーズ』で好成績を挙げ、スーパーライセンスを獲得するのがまず必須の条件だ。

レース結果はこちら

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ルノー・スポール首脳、「信頼性の問題は解決」

Cyril Abiteboul (C)Renault Sport F1
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かねてMGU-K(運動エネルギー回生システム)に問題があるとされてきた今季のルノー製パワーユニットだったが、実はコンロッドというエンジン本体の中枢部に関わる部分でも信頼性に問題を抱えていたことが明かされた。
しかしこれについて、ルノーは解決したと強調している。

そう語るのはルノーとマクラーレン両チームにPU(パワーユニット)を供給するルノー・スポールのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクター。
「コンロッドのトラブルは第2戦のバーレーンでルノーの2台が揃ってリタイヤしたときに発覚した。
ヒュルケンバーグのエンジントラブルが本体に関わるものであることがわかったからだ。
直ちに対策に傾注したが、完全に解決するまではエンジンのパフォーマンスを制限せざるを得なかった。
しかしスペインでもう問題がないことが確認されたので、今回のモナコではフルパワーで行ける」と、自信をみせた。

土曜日の午後にはそのルノー製パワーユニットの実力の程度が衆目に晒される。

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フリー走行でハースF1チームに『想定外のトラブル』

Kevin Magnussen (C)Haas F1 Team
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表面的には平穏に終わった感のフリー走行1日目だったが、実はハースF1チームに『想定外のトラブル』が起きていたことがわかった。

これは1回目のフリー走行セッション開始まもなく、チームのIT機器のトラブルから双方向の通信ができなくなり、具体的にはコクピット内のドライバーとの無線交信、またマシンからピット・ギャントリーへのテレメトリーデータ通信などができなくなっていたのだという。

チームはマシンにピットインさせるべく、サインボードを出すと共にコントロールタワーに連絡、黒旗を提示して帰還させるべく依頼したという。
(黒旗はマシンに異常がある場合などオフィシャルからピットインを強制するもの)

幸いドライバーらは無事ピットイン、またIT機器のトラブルもその後解消されたとのことだが、サインボードが直ちに十分な役割を果たさなかった点は今後反省されるべきことだ。

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2019/05/24

ホンダ系チーム、フリー走行コメント(5/23)

Honda Staff (C)RedBull Racing
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モナコでは、カレンダー中で唯一、木曜日にフリー走行が行われます。PUは終日順調に機能し、Aston Martin Red Bull Racing、Red Bull Toro Rosso Hondaともに力強いパフォーマンスを発揮しました。

Red Bullのマックス・フェルスタッペンは、FP1でトップと0.059秒差の2番手タイムをマーク。FP2では車体側に水漏れが見つかり、修復に時間を取られますが、セッション終盤で走行を再開し、6番手で終えています。

チームメートのピエール・ガスリーはFP1で6番手につけると、FP2では4番手へポジションアップ。
Toro Rossoのアレクサンダー・アルボンも好調なペースを見せ、FP2では51周を走行して、Red Bullの2人に割って入る5番手となりました。

ダニール・クビアトは、FP1で13番手。FP2ではコースに合わせたセットアップ作業に取り組み、14番手となりました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(2-6番手)

「マシンのバランスにはとても満足していますし、今日はまあまあな一日でした。
FP2で皆が2セット目のタイヤでの走行を始めていたとき、デブリがエアボックスに飛んできたのが原因でラジエーターにダメージを負ってしまい、水漏れのトラブルが起きてしまいました。
修復するのに走行時間を削ってしまうことになりましたが、全体的には問題なく、ペースもかなりよかったです。
マシンに自信が持てるだけの周回を走ることはできました。
両セッションで大幅に違ったセットアップを試すことができ、現状とても満足いく手応えを感じています。
メルセデスは相変わらず速さを見せているので、ポールポジション獲得は難しいかもしれませんが、2番手と3番手の差が大きく開いているので、明日の予選ではその間に割って入ることは十分に期待できそうです」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(6-4番手)

「今日の結果にはとても満足しています。
FP1は少し苦戦していましたが、FP2で行った変更によってマシンの感触が改善され、ロングランもすごくよかったです。
予想していた通り、メルセデスはとても速く、追いつくのに遠い存在ではあるのですが、フェラーリとは戦える位置にいると思います。
もし土曜日に雨が降れば、皆にチャンスはあると思うのですが、チームはここモナコでいつも強さを発揮しています。
まだ改善できることはあるので、予選でいいグリッドを獲得するために、土曜日にはさらなるパフォーマンスを発揮できるよう準備していきます。
チーム一丸となって全力を尽くします」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(13-14番手)

「僕にとっては、なかなかいい感触を得られた一日でした。
予定していたテスト項目をすべてこなすことができましたが、まだなにかが足りないと感じており、それを解明するにはわずかな時間しかありません。
改善に向けてなにができるかをチーム一丸となって見つけだし、土曜日まで取り組み続けます」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(14-5番手)

「今日はチームにとっていい初日を迎えることができました。
このサーキットはとても楽しくて大好きなコースです。
マシンは正しい方向へ持ってこられていると思うので、今日得たデータからさらに理解を深めていければ、土曜日に向けてよりよいセッティングが見つけられる筈です。
午後のセッションはいくつか調整をして臨んだのですが、マシンの感触はとてもよかったです。
土曜日に向けて他のチームも改善してくるはずなので気は抜けませんが、トップ5で一日を終えることができて、とても満足しています!」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「今日は通常の金曜日のセッションと同じく、このサーキットにあわせた最適化を進め、PUとしては順調な一日になりました。
フェルスタッペン選手がFP2でのトラブルにより走行時間をいくらか失ったことは残念でしたが、それ以外は大きなトラブルなく4台とも無事にセッションを終えることができました。
両チームともいいスタートが切れたのではないかと感じています。
明日の金曜はモナコの伝統通り、セッションのない一日になります。
分析の時間はたっぷりあるので、土曜の予選に向けて万全の準備を進めます」

提供:本田技研工業(株)

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フェルスタッペン(レッドブル)のトラブルはラジエター

Redbull 『RB15』 (C)RedBull Racing
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得意の市街地特設コースであるモナコGPだったが、23日(木)行われたフリー走行初日では思わぬマシントラブルで走行を阻害された。

チームによればトラブルは、他車のデブリ(破片)がクーリングダクトから飛び込み、片側のラジエターを損傷したことによる冷却水漏れだったとのこと。
幸いセッション終了前に損傷したラジエターの交換作業が終了したため、再度走行することができたという。
今回レッドブルはノーズ部分のダクト穴を閉口させている。

ただ交換作業中に施したセットアップの変更は功を奏せず、再度戻す羽目になったと笑顔で説明した。
結局このセットアップでは17周しかできなかったものの、それでもトラブル前に記録したフェルスタッペンのタイムはまだ総合6番手で残っていた。

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ピットレーン速度違反でルクレール(フェラーリ)にも罰金

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)は、23日(木)に行われたフリー走行1回目セッションで、シャルル・ルクレールにピットレーン速度違反があったとして、フェラーリ・チームに対し罰金300ユーロ(約4万2千円)のペナルティを科したことを明らかにした。

それによればベッテルは制限60キロのところを62.6キロで走行したとのこと。
なおフェラーリはベッテルも同じくピットレーン速度違反で罰金を科せられている。

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ピットレーン速度違反でベッテル(フェラーリ)に罰金

FIA
モナコGPのレーススチュワード(審査委員)は、23日(木)に行われたフリー走行1回目セッションで、セバスチャン・ベッテルにピットレーン速度違反があったとして、フェラーリ・チームに対し罰金300ユーロ(約4万2千円)のペナルティを科したことを明らかにした。

それによればベッテルは制限60キロのところを62.6キロで走行したとのこと。
F1のピットレーンは通常80キロ制限だが、モナコは狭いため従来から60キロとされている。

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2019/05/23

モナコGPフリー2回目、再びハミルトン(メルセデス)最速

Pirelli Tyre (C)Pirelli Motorsport
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引き続きモナコGPは15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われた。
このセッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は19度、路面温度33度、引き続きドライコンディション。
なお午前のセッションでサインツ(マクラーレン)を襲ったトラブルはバッテリー関連のものだったと報告されている。

午後のセッションはそのマクラーレン勢から走行が始められた。
序盤、F1でこのコースを走るのは初体験のアルボン(トロ・ロッソ)がフェラーリ勢を抑えてトップに立つなど存在感をみせた。
さらに後半に入るとハミルトン&ボタスのメルセデスAMG勢どうしが最速ラップの応酬。
さながらすでに公式予選の雰囲気をみせた。
ガスリー(レッドブル)やアルボン(トロ・ロッソ)らホンダ・パワー勢が4-5番手と上位を争う中、期待のフェルスタッペン(レッドブル)はトラブルがあったようでガレージ内で長時間作業が進められた。

終盤は燃料を積んでのロングランが主体となり、結佐曲その前にタイムを出したハミルトンが1'11.118でトップに。
2番手は0.081秒差でボタス(メルセデス)、3番手にベッテル(フェラーリ)。
4番手ガスリー(レッドブル)、続いてトロ・ロッソの新人アルボンが5番手、6番手フェルスタッペン(レッドブル)、7番手マグヌッセン(ハース)、8番手ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手が地元のルクレール(フェラーリ)だった。
なおクビアト(トロ・ロッソ)は14番手。
セッション終了後は各車クリッドについてスタート練習が行われた。
フリー走行3回目と公式予選は翌々日・土曜日に行われる。

モナコGPフリー走行2回目の結果はこちら
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モナコGPのスチュワードはミカ・サロ氏

Mika Salo (C)Redbull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるモナコGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元フェラーリ等のF1ドライバーであるミカ・サロ氏(52歳:フィンランド)を指名したことを明らかにした。

サロ氏がスチュワードを務めるのは今年のアゼルバイジャンGPに続くもので今季2度目、自身通算17回目ということになる。

日本女性と結婚するなど親日家として知られるサロ氏は1994年に当時のロータス・チームからF1デビュー、その後ティレルやアロウズ、フェラーリ、ザウバー等を経て、最後はトヨタまで100戦以上出走。
最高位はフェラーリ時代に記録した1999年ドイツGPの2位(フェラーリ)、またトヨタ時代には2回のポイント獲得をもたらせた。
(フェラーリの2位は首位走行中、チームオーダーに従ったもの)

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モナコGPフリー1回目、フェルスタッペン(レッドブル)2番手に

Montecarlo Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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23日(木)11時(日本時間:18時)からモンテカルロ市街地特設コースを舞台に2019年F1第6戦モナコGPのフリー走行1回目セッションが行われた。
例年のようにここだけ木・土・日曜日というイベントスケジュールとなっている。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は18度、路面温度42度、ドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC3、ミディアムのイエローにC4、そしてレッドのソフトにC5という最も柔らかいグループに位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおこのセッションでのドライバー変更はない。

途中、クビサ(ウィリアムズ)がスピンして緊張が走ったが大事には至らず。
ここでもやはりスピードを見せたのはメルセデスAMG勢で、ボタス&ハミルトンが1-2タイムを刻んでいたが、最後はハミルトンがトップに、そして2台の間にフェルスタッペン(レッドブル)が割って入ってみせた。

3番手ボタス(メルセデス)、4-5番手にルクレール&ベッテルのフェラーリ勢、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手ヒュルケンバーグ(ルノー)、8番手マグヌッセン(ハース)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手がグロージャン(ハース)となった。
トロ・ロッソはクビアト13番手、アルボン14番手。
サインツ(マクラーレン)はセッション序盤からガレージに留まっていて、終了間際に復帰したものの結局わずか4周しか記録されなかった。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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ジャン・トッドFIA会長、フェルスタッペン人気を歓迎

N.Lauda & J.Todt (C)Mercedes Motorsports
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現FIA(国際自動車連盟)会長で、かつてはフェラーリの黄金時代を率いたジャン・トッド氏が、このところ高まるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)人気に言及した。

「ヨーロッパ・ラウンドのグランプリがいずれも力を落としている中、オランダGPが復活するというのは勇気づけられるニュースだ。
コースが古き良き時代を象徴するザンドフールトであるというのも個人的には喜ばしいことだと思っている。
言うまでもなくオランダGP復活の原動力となったのにはフェルスタッペン(レッドブル)人気がある。
いまのF1にとって、彼のような存在は絶対に欠かせないものだよ」と、喜びをみせた。

なおここザンドフールトでの最後のウィナー(1985年)が今回急逝したニキ・ラウダ氏だったというのも運命的なものを感じさせることだ。

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ニキ・ラウダ氏死去で複数のチームがトリビュート

L.Hamilton & N.Lauda (C)Mercedes Motorsports
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F1モナコGPを前に、突然伝えられたニキ・ラウダ氏(メルセデス)逝去のニュースは複数のチームでトリビュート(賛辞)の対応を引き出すことになりそうだ。

水曜日のFIA(国際自動車連盟)公式会見に指名されていたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、ラウダ氏との個人的関係が深かったことを考慮され、チームの要請に基づきチームメイトであるバルテリ・ボタスとの入れ替えが認められた。

またラウダ氏と関係があった複数のチーム、とりわけフェラーリとマクラーレンはそれぞれ今週のモナコGPで独自のトリビュートを準備しているとされる。
最後はメルセデス・モータースポーツで非常勤会長の職にあったラウダ氏だが、現役時タイトルを獲得したのはフェラーリ(2回)とマクラーレン(1回)でのものだった。

なおラウダ氏はここモナコでは1975年と1976年の2回、いずれもフェラーリのマシンでポールTOウィンを飾っている。

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モナコGPの週末は土曜日に雨の可能性

Montecarlo Street Circuit (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われる2019年F1第6戦モナコGPの舞台地であるモンテカルロ地方の天気について、地元気象台はフリー走行の木曜日、決勝レースが行われる日曜日は晴れないし曇りのものの、公式予選の土曜日は一時にわか雨の可能性があると予報している。

期 日 種 目 気 候 気 温 降水確率
5月23日(木) フリー走行 晴れ時々曇り 13- 18度 10%
5月25日(土) 公式予選 曇り一時にわか雨 14- 18度 40%
5月26日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 15- 19度 77%

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2019/05/22

F1、2021年から燃料システムも標準化へ

Renault V6 Turbo Engine (C)Renault Sport
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コスト削減を目標に、F1の各重要コンポーネンツの標準化を進めているFIA(国際自動車連盟)は、新たにエンジンの燃料システムについても追加することを明らかにした。
これに伴いシステムの入札を6月15日(土)から開始、7月15日に締め切って応札内容を公表するとしている。

PU(パワーユニット)の出力や燃費に密接な関係がある燃料システムについてはこれまでもグレーな部分が囁かれてきたもので、FIAはこの際一気にその疑いを解消したい意向のようだがエンジン・サプライヤーからは疑問の声も聞かれる。

なおF1ではすでにタイヤやECU(エンジン・コントロール・ユニット)などが標準化されていて、さらに2021年のレギュレーション改訂ではギヤボックス、ディスクホイール、ブレーキシステムも追加されることが決まっている。

こうした性急な動きには「コンストラクターズ・チャンピオンシップとしてのF1が存在意義を失う」との懸念も関係者からは示されている。

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ジェイミー・チャドウィック、ウィリアムズの開発ドライバーに

Jamie Chadwick
ウィリアムズ・チームは、同チームの開発ドライバーとしてイギリスの女性ドライバー、ジェイミー・チャドウィック(21歳)を起用したことを明らかにした。

チャドウィックは2018年、イギリスF3選手権に女性ドライバーとして初めて優勝を飾るなど期待の逸材。
今年新たにスタートした女性だけによるフォーミュラカー・レースである『Wシリーズ』初戦ホッケンハイム戦でいきなり優勝、実力の片鱗をみせている。

今後はファクトリーでシミュレーターによるマシン開発を行うと共に、イギリスGPなどヨーロッパでのグランプリ3戦でチームに帯同するとしてフリー走行での出走が期待されている。

ウィリアムズは現在女性幹部(クレア・ウィリアムズ副代表)がチームを率いる唯一のチームで、以前もスージー・ウォルフ(トト・ウォルフ氏/現メルセデスの妻)を起用するなど女性ドライバー起用には実績がある。

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N.マンセルの歴史的優勝マシンがオークションに

Williams Renault FW14 (C)Williams F1
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F1ドライバーの中でも超人気者だったナイジェル・マンセル氏(65歳:イギリス)が1992年にタイトルを獲得した時のチャンピオン・マシンであるウィリアムズ・ルノー『FW14』が、オークションに掛けられることがわかった。

FW14は現レッドブルの鬼才エイドリアン・ニューイ氏の設計になるもので、この年マンセル氏は16戦中14回のポールポジション獲得、9勝を記録するなど圧倒的な強さをみせた。
なお実際に出品されるのはFW14Bという後期型で、この年7戦を戦ったとされるものという。
もちろんエンジン付きの実動車だ。

オークションは恒例の人気イベントである今年の『グッドウッド・オブ・スピード』モータースポーツ・フェスティバルで行われる予定。

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2019/05/21

ニキ・ラウダ氏(メルセデス)死去

Niki Lauda (C)Mercedes Motorsport
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元3回のF1チャンピオンであるニキ・ラウダ氏が、20日(月)家族に見守られながら死去したことが明らかとなった。
享年70歳。

ニキ・ラウダ氏はメルセデスF1の非常勤取締役としてチーム運営の役割を果たしてきたが、昨年8月に肺の不調を訴え、肺移植の手術を受けていた。
2ヵ月の入院とリハビリに取り組んでいたためその後はF1バドックに姿を見せることはなかった。
その後、インフルエンザに罹り、ウィーン総合病院の集中治療室に入院していたという。

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フェルスタッペン父、来季でレッドブル離脱も視野に

Max & Jos Verstappen (C)Redbull Racing
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マックス・フェルスタッペン(21歳:オランダ)の父で、自身も元F1ドライバーであるヨス氏が、2020年で切れる契約満了を待って、フェルスタッペンがレッドブル・レーシングから離脱する可能性を示唆した。
これはヨス氏が母国オランダの『テレグラーフ』紙の取材に対し、次のように語ったもの。

「今年われわれはホンダ・エンジンを得て、もっと戦えると考えていた。
ところがメルセデスはさらに進化し、彼らはいまわれわれの手間の届かないレベルにまで行ってしまっている。
残念ながら、現状では今年1勝を挙げるのも難しいかも知れない。
そうなると息子の契約も含めて検討しなければならない。
ただ今後さらに展開を見極める必要があるので、いまは注意深く観察を続けている」

今シーズンすでに2回表彰台に上がってランキング3位につけるフェルスタッペンだが、その上には常にメルセデスAMG勢が立ちはだかっているのが実状だ。
ただ現在すでに他チームとコンタクトを取っているという報道は否定した。

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ジル・ド・フェラン氏、アロンソのインディ500予選落ち謝罪

Fernando Alonso (C)indycar media
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『世界三大レース』制覇を掛けて、注目を集めていた元F1チャンピオン、フェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)のインディ500挑戦が不首尾に終わり、現場でプロジェクトの責任者を務めていたマクラーレン・レーシングのジル・ド・フェラン/スポーティング・ディレクターが会見した。

フェラン氏は「アロンソは最大限ののものを引き出してくれたが、残念ながらわれわれは彼の期待に応えるだけのマシンを用意することができなかった。
今日は私自身においても35年間のレース生活で最も悲しい日になった。
アロンソには心からお詫びしたい」と、謝罪した。

自身レーシングドライバーであるフェラン氏は前身であるCARTで連続チャンピオンに、またこのインディ500レースでの優勝経験も持つ。
今回マクラーレンはホンダと袂を分かっていたのでシボレー・エンジン搭載となっていたが、フェラン氏はかつてB.A.R・ホンダ・チームではホンダと仕事をした。

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フェルスタッペン(レッドブル)、オランダGP気運盛り上げ

Redbull Zandvoort Demo (C)Redbull Racing
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マックス・フェルスタッペン(21歳:オランダ)人気が実を結び、2020年からのオランダGP復活開催が決まったそのオランダで、レッドブル・レーシングによるデモンストレーションランが行われた。

レッドブルはこれまても世界各地でデモンストレーションを行っているが、今回は時期もタイムリー、また同チームのレースドライバーであるフェルスタッペンの母国とあって多くの観客がデモの舞台であるザンドフールト・サーキットに詰め掛けた。

マシンは旧型のレッドブル・ルノー『RB7』2台。
ステアリングを握ったのはフェルスタッペン自身と、今年のチームメイトであるピエール・ガスリーで、派手なパフォーマンスに観客から喝采を浴びた。

2020年には35年ぶりのF1グランプリが、ここザンドフールトに帰ってくる。

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2019/05/20

インディ500最終予選、アロンソ(マクラーレン)予選落ち確定

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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19日(日)インディカー・シリーズの最重要イベントであるインディ500の最終予選が行われ、1位から9位までの上位3列9台と31位から33位までの最終列3台の顔ぶれが確定した。
ポールポジションは前戦に続いてチーム・ペンスキーのシモン・パジェノー(シボレー)が獲得。

またマクラーレン・レーシングから参戦の注目フェルナンド・アロンソ(シボレー)は痛恨の34番手でバンプアウト、予選落ちが決まった。
これにより悲願である『世界三大レース』制覇の夢は来年以降に持ち越しとなった。
なお日本の佐藤琢磨(ホンダ)は前日の予選初日で5列目14番グリッドがすでに確定している。

インディ500総合予選結果はこちら

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モナコGPのタイヤは全体にソフト重視

Monaco GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今週末行われるF1第6戦モナコGPに持ち込まれる3種類のタイヤがピレリから発表された。
今回の舞台であるモンテカルロは典型的な市街地特設コースということで、ヒレリはハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC3、C4、そしてC5というそれぞれ路面グリップに長けた最も柔らかい3種類のコンパウンドが用意されている。

各チーム、ここではミディアムやハードよりもソフトタイヤを多めに用意する戦略を採る。
中でもフェラーリとレッドルはソフトタイヤを全チーム中で最多となる11セット選択、ハードとミディアムそれぞれ1セットずつで、この2チーム4台はまったく同じタイヤ選択となっている。

一方メルセデスは、他の多くのチームと同様にソフトタイヤを10セット、ミディアム2セット、ハード1セットを選択している。

なお規定で予選Q3ではC5を、また決勝レースではC3とC4のいずれか1セットを必ず使用しなければならないことになっている。

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インディ500予選、佐藤琢磨14番手、アロンソは予選落ちの危機

Indy 500 Image (C)Honda Racing
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F1モナコGP、ルマン24時間レースと並んで『世界三大レース』の一つとされるインディ500の予選1日目が行われ、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨(ホンダ)は上位9台に入れず14番グリッドが確定した。
この日の上位9台はあらためてポールポジションと3列目までを掛けて争われる。
(10番手から30番手まではこの日に決定)

一方マクラーレン・レーシングからスポット参戦のフェルナンド・アロンソ(シボレー)は上位30台までに入れず、残りの最後列1列(3つ)のシートを掛けて、一発勝負のラストロウ・シュートアウトに廻ることになった。
これに入れなければ今年は予選落ちということになる。
プラクティスでは大クラッシュも経験した元F1チャンピオンに危機が迫ってきた。

予選1日目結果はこちら

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インテルラゴス、ブラジルGP開催継続に一歩前進か

Interlagos Circuit (C)Pirelli Motorsport
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ライバルであるリオデジャネイロに「開催は今年(2019年)限り」と宣言された現在のブラジルGP開催地インテルラゴスが、来年以降の開催継続に向けて一歩前進したようだ。

これはインテルラゴス・サーキットがあるサンパウロ市が、資金難による同サーキットの売却(民営化)案を市議会で否決したというもの。
正式にはまだブルーノ・コヴァス市長の承認が必要とのことだが、事実上決定とみられる。
同市ではかねて2020年まで有効な開催契約があるとしていた。

ブラジルGPについては先にシャイール・ボルソナーロ大統領が2020年以降、リオデジャネイロに建設される新サーキットでの開催を主張していて、逆にこうしたて姿勢がサンパウロ側の結束を促してしまったのかも知れない。

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2019/05/19

ザンドフールト、バンクコーナー設置で迫力増加へ

Zandvoort Circuit
1985年以来、実に35年ぶりのF1グランプリ復活が決まったオランダGPだが、その開催地であるザンドフールトについては施設の老朽化や安全性などを理由に大幅な施設改修が求められている。
これについて同グランプリのスポーティング・ディレクターを務める地元出身の元F1ドライバー、ヤン・ラマース氏(62歳:オランダ)は次のように説明している。

「サーキットは全面的に改修されるのでこれまでのイメージを一新するものになることだろう。
心配されるコースだが、各所でランオフエリアをワイドに拡大するので挑戦的になり、一列のパレードになることなく緊迫したバトルが繰り広げられる筈だ。
何より象徴的なのは、最終コーナーがインディアナポリスのようにバンク化されること。
これによりDRS(可変リヤウィング)が開いたまま高速の状態でストレートを抜け、1コーナーへと飛び込むことになる。
ここでオーバーテイク・シーンが増加するのは間違いないところだろう」

主に1980年代にF1を戦ったラマース氏は非力なマシンで確たる戦績は残せなかったが、今はフェルスタッペン(レッドブル)に大きな期待が掛かっている。

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『ペトロブラス』、マクラーレンとの契約解消を模索

Petrobras (C)McLaren Group
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マクラーレン・チームの主要スポンサーで燃料やオイル等のオフィシャル・サプライヤーでもある大手石油会社『ペトロブラス』が、同チームとの契約を終了すべく動いていることがわかった。

ペトロブラスはブラジルの国営会社で、現在の契約は2018年から5年間で総額1億5千万ポンド(約210億円)という大型のものと伝えられる。
しかし昨年10月の選挙で大統領の座に就いた極右のボルソナーロ氏は、この契約の見直しを関係筋に指示したというもの。

契約の金額にはペトロブラス自身の研究開発費も含まれるとみられるが、それでも解消となればマクラーレン・チームにとって大きな打撃になることは間違いない。
また当然のこと契約解消には多額の違約金が定められている筈で、ペトロブラス側にとっても容易ではない筈だ。

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『ブレンボ』、2021年標準ブレーキに名乗り

Brembo Brake
F1ではかねて課題となっているコスト削減を図るため、種々のパーツ、コンポーネンツについて2021年シーズンを目途に標準化を進めている。
それらはギヤボックスであり、ディスクホイール、そしてブレーキもその一つだ。
そしてその標準化ブレーキに、スポーツカーやモータースポーツ界ブレーキの名門『ブレンボ』が応札したことがわかった。

これは同社でパフォーマンス責任者を務めるマリオ・アルモンド氏が明かしたもので、ブレーキのハードそのものとディスクローターやパッドなど消耗品双方に応札しているとのこと。
「F1で標準採用されることは、われわれのブレーキがその性能と安全性において抜きん出ていること、さらにはコスト面でも優れていることの証明になる」と、採用に意欲をみせている。

ブレンボは1961年に創業されたイタリアの専門メーカー。
ハイパフォーマンスカーに長けていて、4輪ではメルセデスやフェラーリ、ポルシェなど、また2輪ではホンダ、スズキ、ハーレーダビッドソンなど多くのメーカーに採用されている。

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2019/05/18

リバティ・メディア、今後はアフリカ大陸での開催窺う

2020年には新たにアジアの新興国ベトナムでその名も『ベトナムGP』の開催を決めたF1だが、リバティ・メディアは今後さらにアフリカ大陸での新規開催を窺っていることがわかった。
これは同じく2020年からの開催が決まった欧州・オランダ(こちらは代わりにいずれかのヨーロッパ・ラウンドが脱落するとされる)のメディア『フォーミュレ1』が報じたもの。

それによればリバティ・メディアでF1コマーシャルオペレーション担当のマネジングディレクターを務めるショーン・ブラッチス氏は、「アフリカ大陸での開催がなければ、ほんとうの世界選手権とは言えない」と、意欲を燃やしているとのこと。

アフリカでは1962年から1993年にかけて南アフリカGPが計23回開催されたが、その後は途絶えたまま。
今回候補として挙げられているのは南アフリカではなくヨーロッパからほど近い北部アフリカ地域で、かつて1958年に1度だけ開催があったモロッコを念頭に置いているとみられる。
(この時はイギリスのレジェンド、スターリング・モス氏(89歳:イギリス)がヴァンウォールで優勝している)

S.Moss & L.Hamilton (C)Mercedes Motorsport
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代表の「指導」にもめげない、マグヌッセン(ハース)

Haas Duo (C)Haas F1 Team 拡大します スペインGP決勝レースでは、チームメイトどうしのバトルが演じられ、あわやのシーンもみられたハースF1チームのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセン。
レース後エキサイトするグロージャンをなだめてギュンター・シュタイナー代表がマグヌッセンを「指導」したという。
しかし、チームが心配するほど本人は悪びれていないようだ。

「代表は心配性だから、いつもあんな風だよ。
別にそんな心配することじゃない。
入賞圏内で争っていたんだから、チームメイトどうしだってバトルするのは当然さ。
レース中はお互い熱くなっているから無線でちょっとヒートアップしたことを言ったかも知れないけれど、もう何も問題ない。
それにグロージャンが順位を落としたのは僕のせいじゃない。
彼はもう少し上位でフィニッシュできたとしても、それは彼自身のことだろう」

ヤンチャすぎるマグヌッセンには、シュタイナー代表もお手上げのようだ。
今回、今季初入賞で1ポイントのグロージャンに対し、それでもマグヌッセンは計14ポイント獲得など結果を出しているのは間違いない。

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F1関係者を驚かせたメルセデスAMGチームの新人

Nikita Mazepin (C)Mercedes Motorsport
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スペインGP終了後に行われたバルセロナ合同テスト最終日、F1界の強者共を抑えてみごとトップタイムを記録したのはメルセデスの新人ニキータ・マゼピン(20歳:ロシア)だった。
『C5』という柔らかいタイヤを履いていたとはいえ、マゼピンの記録した1'15.775というタイムは、数日前のスペインGPポールポジションの1'15.406にほぼ匹敵するものでフロントロウが得られた筈のものになる。

これについてマゼピンは、「僕にとってはまさに信じられないような一日だった。
たった一日だったとしてもF1チャンピオンチームで走れたのは掛け替えのない経験だったよ。
若手ドライバーなら誰もが夢見る体験ができたんだもの。
マシンは素晴らしく、スタッフの仕事ぶりも尊敬に値するものだった。
あなたもこのチームに来てコクピットに座ればそれがわかるよ」と、手離しの感激ぶりをみせた。

マゼピンの父親ドミトリー氏はロシアの大富豪で、テスト参加にあたり巨額の資金を投じたとも言われたが、息子の実力も伴うなら鬼に金棒だ。

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2019/05/17

メルセデス、「ボタスの出遅れは路面のグリップ」

Race Scene (C)Mercedes Motorsports
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スペインGP決勝レースをポールポジションからスタートしたメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスだったが、スタートで出遅れ結局最後までチームメイトの後塵を拝する結果となった

レース後ボタスはこれについてクラッチがバイトとリリースを繰り返すような、これまでにない異常な挙動したと訴えていた。
しかしこれについて同チームのロン・メドーズ/スポーティング・ディレクターは次のように否定している。

「チームはレース後ボタスのマシンを詳細にチェックしたが異常はみられなかった。
また今回の2日間に渡るテストでも、そうしたトラブルはまったく再現されていない」

その上でメドーズ氏はさらに「今回は他のサポートレースでもポールシッターが出遅れるというケースが多くみられた。
これは路面のグリップに起因した可能性が考えられる」と、マシン以外の問題である可能性を示唆している。

それにつけてもたった数秒の出来事が66周にも渡るレース結果を決めてしまったのはボタスにとって痛恨のことだった。

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ファン・モントーヤ、レーシング・ポイント入りの報

Juan Montoya/NASCAR (C)Chip Ganassi Racing
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元ウィリアムズ等のF1ドライバー、ファン・モントーヤ氏(43歳:コロンビア)がレーシング・ポイント・チーム入りしたとの報道があり、注目を集めている。

これを報じたのはドイツの専門誌『アウトモーター・ウント・スポルト』で、それによれば先のスペインGPの際に、モントーヤ氏が同チームのスタッフ・ウェアを身につけモーターホームに出入りしていたのが目撃されていたとのこと。
同誌はモントーヤ氏が同チームのドライバーであるランス・ストロール(20歳:カナダ)の専任コーチのような職務に就くのでは、と予想している。

カナダの大富豪であるストロールの父親が参入して資金面では大幅に充実した同チームだが、スペインGPでは戦闘力を欠き、ストロール&ペレスのいずれもノーポイントに留まっている。

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ホンダ製パワーユニット、信頼性に目途付ける

Honda F1 Staff (C)Honda Racing
拡大します スペインGPに続きバルセロナ合同テストをも順調に終え、ホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクターは、かねて課題だったPU(パワーユニット)の信頼性の確保について自信をみせた。

かつてマクラーレン・チームとのパートナーシップ時代には信頼性がなく糾弾されたホンダ製パワーユニットだったが、昨年のトロ・ロッソ時代を経て今年の2チーム4台体制になってからはすべてのセッションでほぼ満足のいく信頼性をみせている。

これについて山本雅史氏は、「ホンダにとってレースに参加することのゴールは常に勝つことにある。
そのためにはまず信頼性の確保が不可欠になるが、われわれは現在ほぼこの課題をクリアしつつある。
これまでは正直、信頼性とパワーとの兼ね合いを図りながら進めてきた。
次は当然のことながらパフォーマンスということで、パワーアップに焦点を当てることになるだろう」と、意欲をみせた。

これまでモータースポーツ担当部長としてホンダの全モータースポーツに目を配ってきた山本氏はいま、F1専任として全社内の期待を背負い奮迅の活躍をしている。

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2019/05/16

アロンソ(マクラーレン)、インディ500公式練習でクラッシュ

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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今年のインディ500レース制覇に向け、マクラーレン・レーシングからエントリーしている前F1ドライバーのフェルナンド・アロンソだが、15日(水)に行われた公式練習で大きなクラッシュに見舞われた。

午後に入ってまもなく、コースに出たカーナンバー66のマクラーレン・レーシング・シボレーは、ターン3の出口でスライド、コントロールを失って外側のバリヤにクラッシュ、さらにコースを横切って内側のバリヤで停止したもの。
「アンダーステアが強かったため壁に近づきすぎた」と語るアロンソだが、クラッシュした直後はチームの無線に応えず心配されたものの身体は無事だったという。

『世界三大レース』制覇を狙うアロンソにとって、残るはこのインディ500だけとなっている。

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ニコラス・ラティフィ、ウィリアムズの候補に浮上

Nicholas Latifi (C)Williams F1
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マシン開発の遅れやチーム財政など運営の混乱から今シーズン、記録的な不振を続けているプライベートチームの名門ウィリアムズ・チーム。
ここに来てレースドライバーの一人であるロバート・クビサ(34歳:ポーランド)について、シート喪失の噂も囁かれ始めている。
クビサについては完全復活と伝えられた、ここまでチームの期待に応えていないという評価があるのも事実だ。

これに拍車を掛けるように、同チームのテストドライバーで今回のバルセロナ合同テストでも起用されたニコラス・ラティフィ(23歳:カナダ)に、金曜日のフリー走行への出走が決まった。
最初に登場するのは地元のカナダGP、続くフランスGPでの出走も決まっていて、その後さらに複数のグランプリで調整中とのことだ。
クビサに掛かるプレッシャーは大きくなっている。

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バルセロナ合同テスト2日目タイム(5/15)

Pos. Driver Nat. Car TestTime Lap Tyre
1 N.マゼピン RUS Mercedes 1'15.775 128 C5
2 A.アルボン THI Toro Rosso Honda 1'17.079 109 C4
3 A.フーコ ITA Ferrari 1'17.284 120 C4
4 C.ルクレール MON Ferrari 1'17.349 127 Pi
5 K.ライコネン FIN Alfaromeo Ferrari 1'17.393 110 C5
6 J.エイトケン GBR Renault 1'17.621 75 C4
7 K.マグヌッセン DEN Haas Ferrari 1'18.101 75 C3
8 N.イエロリー GBR Racing Point Mercedes 1'18.212 83 C5
9 N.ラティフィ CAN Williams Mercedes 1'18.573 88 C5
10 D.ティクトゥム GBR Redbull Honda 1'19.458 79 C3
11 O.ターベイ GBR McLaren Renault 1'20.712 52 C3
12 L.ストロール CAN Racing Point Mrercedes 1'20.745 119 Pi
13 S.カマラ BRA McLaren Renault 1'21.565 19 C2

   * 2019 PP-Time:1'15.406 V.ボタス/Mercedes (5/11)
   * 2019 TestTime : 1'15.511 V.ボタス/Mercedes (5/14)
   * ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です

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単純に比較できないテストのタイム

Pirelli 2019 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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グランプリウィークの公式予選等とは異なり、各チーム、各ドライバーによってその目的や内容が異なるのがテスト、一概にそのベストタイムだけを比べても真実は見えないこともある。

14日(火)に行われたバルセロナ合同テスト初日の場合、トップはボタス(メルセデス)で2番手になったルクレール(フェラーリ)とは、実に1.422秒もの大差を付けた。
しかしベストタイムを記録した時の装着タイヤをみると、ボタスは『C5』と呼ばれる最も柔らかいもので、一方ルクレールのタイヤは『C2』の中間タイヤ、当然ボタスのほうが一発のタイムは速い筈だ。

加えてテストはピレリのタイヤ開発が主要目的ということもあって、今回の担当チームであるフェラーリとレーシング・ポイントは2台のマシンが走行。
それぞれ担当のベッテル(フェラーリ)とペレス(レーシング・ポイント)はその開発タイヤでの走行に限られていた。

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2019/05/15

苦いF1デビューとなったカラム・アイロット(アルファロメオ)

Callum Ilott (C)Alfaromeo Racing
14日(火)、まだスペインGPの熱気が醒めやらぬ中で始められたバルセロナ合同テスト初日。
テストということもあってここにはフレッシュな若手ドライバーの顔も多くみられた。
それはレーシング・ポイントのイエロリーであったりウィリアムズのラティフィであったり、そしてアルファロメオはカーリン所属でマカオGPで表彰台に上がったカラム・アイロット(20歳:イギリス)だった。

F3では鈴鹿サーキットの経験もあるアイロットは、当然のごとくこのチャンスに張り切ったが、しかしわずか40周をしたところで3コーナーでコースアウト・クラッシュ、マシンを大破させるアクシデントでこの日を終える羽目となった。
スペインGPで不振だったアルファロメオ・レーシングにさらに追い討ちを掛ける結果になり、アイロットは恐縮しきりだった。

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バルセロナ合同テスト1日目タイム(5/14)

Pos. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 V.ボタス FIN Mercedes 1'15.511 131
2 C.ルクレール MON Ferrari 1'16.933 131
3 D.クビアト RUS Toro Rosso Honda 1'17.679 121
4 N.ヒュルケンバーグ GER Renault 1'18.051 68
5 P.ガスリー FRA Redbull Honda 1'18.140 118
6 C.サインツ ESP McLaren Renault 1'18.263 64
7 P.フィティパルディ BRA Haas Ferrari 1'18.326 98
8 N.イエロリー GBR Racing Point Mercedes 1'18.361 111
9 S.ベッテル GER Ferrari 1'18.425 132
10 L.ノリス GBR McLaren Renault 1'18.567 44
11 S.ペレス MEX Racing Point Mrercedes 1'19.719 118
12 C.アイロット GBR Alfaromeo Ferrari 1'19.819 31
13 N.ラティフィ CAN Williams Mercedes 1'20.670 133

   * 2019 PP-Time:1'15.406 V.ボタス/Mercedes (5/11)
   * 2019 TestTime : 1'16.221 S.ベッテル/Ferrari (3/01)
   * ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です

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2020年、オランダGPの復活が決定

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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F1は2020年からオランダGPの開催で合意したことを正式発表した。
開催場所はかつての開催地で同国を代表するサーキットであるザンドフールト。

オランダで最後にグランプリが開催されたのは1985年のことで、実に35年ぶりのF1カレンダー復活ということになる。
ヨーロッパ地域での開催実現は珍しいが、現在レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(21歳:オランダ)の人気が高まっていて、開催の気運が盛り上がっていたもの。

ただ老朽化した同サーキットについてはF1開催にはコースや各施設の改修が求められていて、巨額改修費用の捻出が必要になる。
また2020年にはベトナムGPの新規開催もあり、オランダGP復活にの一方でいずれかのグランプリ脱落の可能性が高く、現段階ではスペインGPがその対象として名前が挙げられているという。

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ペレス(レーシング・ポイント)、「もう意識は次のモナコ」

Sergio Perez (C)Racing Point
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今シーズン、財政的なバックアップも得た新生レーシング・ポイントの一員として参戦するセルジオ・ペレス(29歳:メキシコ)だが、今回のスペインGPは今シーズン最悪とも言える不振を囲った。
予選15位は今シーズン最悪、そして決勝レースの15位フィニッシュというのもここまで3戦連続入賞を続けたペレスにとって最悪になるものだった。

「今回は始めからタフな週末だった。
とりわけ予選でこれだけ苦しんだのは今年になって初めてのことだよ。
あんなグリッドからじゃ、タフな日曜日になることは最初から見えてたし。
予想通りペースが上がらなかったから、オーバーテイクもままならなかった。
この後テストもあるけれど、早くここのことは忘れて次のモナコに切り換えなくちゃ」

市街地コースが得意のペレス、次のモナコはフォース・インディア時代に3位入賞したこともあるお気に入りのコースで期待が掛かる。

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2019/05/14

2019 スペイングランプリ 決勝 (ピレリ

ルイス・ハミルトン (C)Pirelli Motorspotrs
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2019年5月12日、バルセロナ
ルイス・ハミルトンが優勝し、メルセデスによるワンツーフィニッシュ記録は、開幕以来5戦連続へと更新されました。レースは、1ストップと2ストップが入り混じる様相を呈していましたが、後半のセーフティーカー導入が影響を及ぼし、上位勢は「フリー」ピットストップの機会を得ました。

キーポイント
• 1名を除くドライバーが2ストッパーとなりましたが、その大半はセーフティーカー導入後に2回目のピットストップを行いました。また、トップ5が4種類の異なる戦略を実行しました。
• 最初に2ストッパーを明確に意思表示したドライバーは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンでした。フェルスタッペンの直前にピットストップを行なったフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、スタート直後の第1コーナーでの争いでフラットスポットを生成してしまったことから、戦略への妥協を余儀なくされていました。メルセデスのバルテリ・ボッタスは、セーフティーカー導入中に2回目のピットストップを行いました。これら3名のドライバーは、それぞれ異なる戦略を実行しました。
• ハミルトンは、トップの座を譲ることなく1回目のピットストップを行なっていましたが、セーフティーカー導入によって、トップを維持したまま2回目のピットストップも可能となりました。数名のドライバーが、ハミルトンに続いて、長いセーフティーカー導入周回中にピットストップを行いました。
• ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは1ストップ戦略を採りました。ピットレーンからミディアムタイヤでスタートしたヒュルケンベルグは、ソフトタイヤへ交換後13位でフィニッシュしました。
• 変動が大きかった前日までの気候を受け、決勝時は、路面温度が40℃を超える温暖なコンディションとなりました。

各コンパウンドのパフォーマンス
• ハード C1: フェラーリのシャルル・ルクレール、ルノーのダニエル・リカルド、アルファロメオのキミ・ライコネンとアントニオ・ジョヴィナッツィの4名のドライバーのみが、ハードを使用しました。ハードは、1ストップ戦略にとって鍵となる要素でしたが、セーフティーカーによって1ストップ戦略は機能しなくなりました。
• ミディアム C2: ミディアムは、セーフティーカーの導入がなければファイナルスティントになった可能性もある第2スティントでの主流となりました。ミディアムでの長いスティントも見られましたが、予測された通りの摩耗状況を示した例も見られました。
• ソフト C3: ソフトは、レースを通して積極的に使用されました。中でも、セーフティーカー導入後のファイナルスティントにおいて、ハミルトンがソフトでファステストラップを記録しました。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「レース終盤のセーフティーカー導入が、タイヤ戦略に関して重要なポイントとなりました。結果的に、大半のドライバーが2ストッパーとなり、ギャップがリセットされてフィニッシュまでのスプリントレースとなりました。スタート直後から、3種類のコンパウンドが機能する多様な1ストップと2ストップ戦略が期待されました。タイヤへの負荷が大きいこのサーキットで、ある程度の摩耗がソフトとミディアムに見られたことから、1ストップには少し厳しかったかもしれません。我々
は、火曜日と水曜日に行われるインシーズンテストのためにバスセロナに留まり、フェラーリとレーシングポイントが供給するマシンを使用して、2020年向けのプロトタイプタイヤをテストする予定です」

ピレリジャパン・プレスリリース

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初ノーポイントのアルファロメオに試練

Kimi Raikkonen (C)Alfaromeo Racing
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14番手という位置からいつものようにポイント獲得を狙ったキミ・ライコネン(アルファロメオ)だったが、残念ながら今回は10位以内の完走が果たせず、スタート・ポジションと同じ14位でフィニッシュ、ノーポイントに終わった。
フェラーリから技術供与を受けるアルファロメオ・レーシングは開幕戦からここまで4戦連続で入賞してきたが、今回初めて無得点ということになる。

これについてキミ・ライコネンは、「見ての通りだよ。
他チームのような進化に僕達は取り残されているようだ。
終盤はライバルと同じペースで走れたとはいえ、オーバーテイクできるほどの力はなかった。
それにそもそもオープニングラップで飛び出しちゃったからね。
あんなことしていては入賞なんか覚束ないということ」と、自嘲気味。

ライコネンはさらに「今週同サーキットで行われるテストが重要」とし、他チームと比べて開発ペースが劣っていると指摘される不安を吐露した。

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G.シュタイナー代表(ハースF1)、「チーム内遺恨」を否定

Haas Duo (C)Haas F1 Team
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今シーズン初となるW入賞をやっと果たしたハースF1チームだが、その裏には壮絶なチーム内バトルが繰り広げられた。

これは決勝レース終盤、セーフティカー・コントロールが解除になった後、互いに7番手のポジションを争っていたロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンは、サイド・バイ・サイドで接触、グロージャンがコース外に押し出されるバトルを演じたもの。
最終的にマグヌッセンが7位、タイヤの問題から後退を余儀なくされたグロージャンも10位で踏みとどまり、念願だった今季初のW入賞が実現された。

これまで同チームは予選ではQ3の常連に名を連ねるなどスピードをみせたものの、レースではなかなかこれを反映できないでいた。
しかし今回はチーム内で無用のバトルがあったとして、ギュンター・シュタイナー代表が両者を呼んで事態の沈静化を強く図ったとみられる。

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ボタス(メルセデス)、「1コーナーでレースは終わり」

Race Scene (C)Mercedes Motorsports
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せっかく3戦連続という速さをみせてポールポジションからスタートしたバルテリ・ボタス(メルセデス)だったが、1コーナーでチームメイト(ハミルトン)に交わされると、結局そのままの順位でレースを終えることとなった。

「あれはかなりタイトな出来事だったね。
66周という長いレースだったけれど、僕にとっては最初の1コーナーでもうレースが終わってしまった感じだ。
ハミルトンとベッテルに両側から攻められて、僕には行き場がなかったんだ。
あのまま無理していたら、誰かを巻き添えにしてすべてが終わっていただろうからね。
そりゃ、僕がポールシッターだもの悔しいけれど、仕方ない。
敢えて理由を探すなら、クラッチにちょっぴり違和感があった。
バイトとリリースを繰り返していて、それでわずかに出遅れてしまったんだ。
これまでに経験しなかった不思議な挙動だよ。
今後のレースのためにも、いったい何が起きたのか解明しなくてはならないな」

今のエアロダイナミックスでは、いっんたん後続につくとペースをコントロールするのが難しいという。

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2019/05/13

ホンダ系チーム、決勝レースコメント(5/12)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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Aston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンは4番グリッドからスタートするとしすばらしい動きで3番グリッドスタートのセバスチャン・ベッテルをかわし3番手に浮上。
果敢な2ストップ作戦を敢行し、最初のピットインの後には2番手を行くバルテリ・ボッタスとの差を詰める走りを見せました。
ただ、2回目のタイヤ交換直後、2番手奪取に向けてさらにアタック開始をしようとした46周目に、他車のクラッシュによってセーフティカーの導入となり、ライバルたちが軒並みニュータイヤに履き替えることになりました。
セーフティカーが明けた後も3番手でリスタートすると、そのままそのポジションをキープし、今シーズン2度目の表彰台を獲得しました。

チームメートのピエール・ガスリーも力強い走りを見せ、フェラーリの2台に次ぐ6位でフィニッシュ。フェルスタッペンとは異なる1ストップの戦略を取りますが、ライバルと同様にセーフティカー導入時に2度目のタイヤ交換を実施。
セーフティカー明けで前を行くフェラーリのシャルル・ルクレールを抜きかけますが惜しくも順位を上げるには至らず。
その後は後ろから迫るライバルの追い上げをかわし、6位入賞となりました。

Red Bull Toro Rosso Hondaではダニール・クビアトが9位に入賞し、チームとして今シーズン4度目のポイント獲得となりました。
結果的にグリッド順と同じ位置でのフィニッシュとなったクビアトは、レース中はHAASの2台やルノーとのバトルを続け、いくつかのオーバーテイクも見せました。
セーフティカー導入時に10番手にポジションを下げたものの、ポジションを奪い返す形で9位入賞となりました。
クビアト同様に終始トップ10でレースを続けたアレクサンダー・アルボンですが、こちらもピットのタイミングで順位を落としました。
懸命の走りで最後は入賞圏内まで0.1秒差に迫るも一歩届かず、11位でレースを終えました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(3位)

「マシンのパフォーマンスを最大限に引き出すことができ、今日のレースの結果にはとても満足しています。
ふたたび3位表彰台を獲得できましたし、この順位は今の僕たちの実力をあらわしているものだと思います。
ポイントを積み重ねることができた点もチームとしては喜ばしい結果になりました。
決勝ではフェラーリとバトルできるチャンスがあると確信していましたし、その通りになりました。
スタートでは上位3台が1コーナーで同時に突っ込むという荒れた展開となり、接触を避けるためにその争いから一歩引くことにしましたが、結果ターン2からターン3へのベストなライン取りができました。
そのコーナーで3番手へオーバーテイクが成功したことは、そこから自分のペースと戦略で残りのレースを戦うためにとても重要でした。
トップ2台のメルセデスには届きませんでしたが、安定したラップタイムで走ることができたし、表彰台獲得はとても喜ばしい結果です。
みんながタイム差を縮めるためにてもモチベーション高く開発に取り組んでいます。
僕たちも正しい方向性をつかむために、来週のテストでいくつか新しいことをテストする予定です」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(6位)

「最初のスティントは調子がよかったのですが、後半に向かうにつれてタイヤのグリップと摩耗に苦戦してしまいました。
フロントウイングにたくさんのデブリが付着してしまいマシンがスライドし、セカンドスティント以降のペースが落ちてしまいました。
できる限りプッシュしたのですが、前を走るフェラーリのマシンに十分についていくことができませんでした。
セーフティカーが解除になった瞬間、ルクレール選手をオーバーテイクしようと試みましたが成功には至りませんでした。
いいバトルはできたのですが、ターン3では少し接触があったと思います。
結果ポイントが獲得できたいい一戦になりました。
来週の火曜日にはテストがあるので、さらにいくつか新しいことを試しながら引き続き上を目指してプッシュしていきます。
今後の開催サーキットの中には僕たちのマシンにより合ったコースがあるので、これからのレースがさらに楽しみです」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(9位)

「今日の決勝はいいポジションでレースができていたときもありましたが、タイヤ交換のためのピットインをした際にタイヤが用意されておらず、時間をロスしてしまいました。
急きょ決まったピットインでしたし、このようなことは今回のように急な対応を迫られた際には起こり得ます。
チームとしてこの失敗から学ばなくてはいけないと思います。
ピットレーンでの失敗がなければ、7位でレースを終えられたと思います。
しかし喜ばしことにポイントを獲得することができました。
マシンのパフォーマンスも向上しつつあり僕もいい手応えを感じています。
この先のレースではいい結果を得られると信じています」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(11位)

「ポイント獲得圏内まであとわずかという位置でしたが、ノーポイントでレースを終えたことが、非常に悔しい一戦となりました。
しかし、レース中のグロージャン選手とのバトルはとても楽しかったです。
僕たちがちょうど同じタイミングで攻めようとした時、接触を避けるために僕が引いたために彼の後方へ回ることになりました。
ブレーキを踏まなくてはならずターン1への進入のタイミングを逃してしまいましたが、もしここで引いていなければオーバーテイクできていたかもしれません。
僕のレースはピットストップの失敗により失われてしまったので、なにが起こったか詳しく検証する必要があります。
2台ともトップ10入りも可能だった大事な機会を逃してしまった原因となったからです。
とても残念な結果でしたが、僕自身のパフォーマンスには満足していますし、モナコではまたポイント獲得となるよう精一杯戦います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「チームがアップデートを投入したこのレースで、開幕戦以来の表彰台を獲得できたことはうれしく思っています。
フェルスタッペン選手は今日も安定した速さを見せ、万全にレースを進めてくれました。
また、2台のフェラーリに続きガスリー選手が6位入賞と、Aston Martin Red Bull Racingがフェラーリといい勝負ができたことも前向きに捉えています。
ただ、4台同時入賞をあと一歩のところで逃した点は、非常に悔しく感じています。
予選、レースとメルセデスの2台との戦闘力の差はまだ歴然としています。
ここで得た勢いを維持しながら、今後さらにいい結果を得るべく、懸命に開発を続けます」

提供:本田技研工業(株)

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ノリス&ストロールのアクシデントは「お咎めなし」に

FIA
スペインGPのレーススチュワード(審査委員)は、12日(日)行われた決勝レース中に起きたランド・ノリス(マクラーレン)とランス・ストロール(レーシング・ポイント)の接触事故についてビデオや走行データ等を検証した結果、どちらも故意でなく通常のレーシング・インシデント(出来事)であるとして、いずれにもペナルティを科さないことを明らかにした。

両者はアクシデント後いずれもリタイヤしたが、事故については『審議対象』とされていたもの。

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クビサ(ウィリアムズ)にシート喪失の危機

Robert Kubica (C)Williams F1
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今シーズン、ウィリアムズ・チームから8年ぶりのF1復活を遂げたロバート・クビサ(34歳:ポーランド)だが苦戦が続き、早くもシート喪失の危機が伝えられている。

かつて21歳でザウバー・チームからF1デビューを果たしたクビサは、わずか3戦目で表彰台、実質2年目にはBMWワークスとなった同チームでポールポジションや初優勝を遂げるなど華々しい活躍をみせたが、今年の予選ではここまでの5戦すべてでチームメイト(ラッセル)に後れを取るなど苦戦が続き、グリッド最後方が指定席になりつつある。
チームではマシン自体に問題がある可能性があるとして、今回のスペインGPでは両者のマシンを入れ替える措置を採ったが、結果はマシンではないと判断されたようだ。

同チームにはリザーブドライバーとしてニコラス・ラティフィ(23歳:カナダ)が控えていて、場合によってはシーズン終了を待たずしてクビサと交代することがあるかも知れない。
なお財政難に苦しむウィリアムズ・チームにとって、大富豪であるラティフィの父親の存在は決して小さくない。

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スペインGPはハミルトン(メルセデス)が今季3勝目記録

V.Bottas & L.Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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12日(日)15時10分(日本時間:22時10分)からカタロニア・サーキットを舞台に、2019年F1第5戦スペインGPの決勝レースが行われた。
スタート前の天候は晴れ、気温20度、路面温度は42度と高め、路面はドライコンディションと報告されている。
ピレリは今回、C1からC5まで5種類のコンパウンドのうちホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という堅めの3種類のタイヤを持ち込んでいる。
スタートタイヤは全車ソフトタイヤ。
なお規定で決勝レースではハードかミディアムのいずれか1セットを含む2セット以上を必ず使用しなければならないことになっている。
なお既報のようにリカルド(ルノー)とラッセル(ウィリアムズ)の2台はそれぞれグリッド降格のペナルティを受けていが、ジョビナッツィ(アルファロメオ)もペナルティの模様。
別途ヒュルケンバーグ(ルノー)はピットレーンスタートを選択している。

スタートでハミルトンがボタスをかわして首位に立つ。
3番手はベッテルを抜いたフェルスタッペンだ。
ホンダ・パワー勢はガスリーが6番手、クビアト&アルボンは9-10番手とすべて10位以内で戦いを始めている。
20周目には早くもベッテルが、続いてフェルスタッペンもタイヤ交換に入る。
一連のピットストップが終わった37周目の段階で、ハミルトン、ボタス、フェルスタッペン、ベッテル、ルクレール、ガスリー、グロージャン、クビアト、マグヌッセン、アルボンの順。
あとは1ストップか2ストップかによって順位がまた変動することになる。
フェルスタッペンだけは再びソフトタイヤを装着なのでもう1回タイヤ交換に入ることが前提になる。
46周目、ストロール(レーシング・ポイント)とノリス(マクラーレン)がオーバーテイクの際に接触、共にコースアウト、セーフティカーが導入される。
この間に首位のハミルトンが余裕でタイヤ交換に。
Wストップを行ったトロ・ロッソ勢はしかしタイヤの準備が間に合わず大幅なタイムロス。

53周目にレース再開。
幾多の攻防がみられたが上位の順位は動かず。
結局ハミルトン(メルセデス)が最初にチェッカーフラッグを受けて66周のレースを制覇。
今季バーレーン、中国に続く3勝目、自身通算76回目の優勝となった。
2位にポールからスタートのボタス(メルセデス)で、メルセデスAMGチームはこれで今季すべて1-2フィニッシュとなった。
3位はフェルスタッペン(レッドブル)で開幕戦以来の表彰台獲得となった。
4-5位にフェラーリのベッテル&ルクレール、6位ガスリー(レッドブル)でこちらは中国GP以来の好成績。
7位マグヌッセン(ハース)、8位サインツ(マクラーレン)、9位クビアト(トロ・ロッソ)、10位グロージャン(ハース)まで゛か入賞。
以下、11位に惜しくもあと一歩ポイント獲得に届かなかったアルボン(トロ・ロッソ)、12位リカルド(ルノー)、13位ヒュルケンバーグ(ルノー)、14位ライコネン(アルファロメオ)、15位ペレス(レーシング・ポイント)、16位ジョビナッツィ(アルファロメオ)、17位ラッセル(ウィリアムズ)、18位クビアト(トロ・ロッソ)。
リタイヤはストロール(レーシング・ポイント)とノリス(マクラーレン)の2台だった。
なお表彰台にはメルセデスでF1活動を推進してきたディーター・ツェッチェ会長が上がり、自身の退任に華を添えた。

スペインGPのレース結果はこちら
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2019/05/12

スペインGPスターティンググリッド(修正版)

FIA

スペインGPのレーススチュワードは、決勝レースのスターティンググリッドが次のように変更されたことを明らかにした。
それによれば予選10番手だったダニエル・リカルド(ルノー)が前戦のペナルティにより予選グリッド3番降格で13番手に。
また予選19番手だったジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)はギヤボックス交換により予選グリッド5番降格のペナルティを受け最後尾の20番手となっている。

1. ボタス(メルセデス)
2. ハミルトン(メルセデス)
3. ベッテル(フェラーリ)
4. フェルスタッペン(レッドブル)
5. ルクレール(フェラーリ)
6. ガスリー(レッドブル)
7. グロージャン(ハース)
8. マグヌッセン(ハース)
9. クビアト(トロ・ロッソ)
10. ノリス(マクラーレン) *
11. アルボン(トロ・ロッソ) *
12. サインツ(マクラーレン) *
13. リカルド(ルノー) *
14. ライコネン(アルファロメオ)
15. ペレス(レーシング・ポイント)
16. ヒュルケンバーグ(ルノー)
17. ストロール(レーシング・ポイント)
18. ジョビナッツィ(アルファロメオ)
19. クビサ(ウィリアムズ) *
20. ラッセル(ウィリアムズ) *

* 印は変更のあったドライバー

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ホンダ系チーム、公式予選コメント(5/11)

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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Q1で予選落ちしたマシン5台の顔ぶれが4チームから構成されていることからも分かる通り、中団の争いは今回も非常に僅差となりました。
そのような中でもHonda PUを搭載した4台は問題なくQ1を突破。
Q2ではターン5で膨らんだことが影響し、わずか0.146秒差でToro Rossoのアレクサンダー・アルボンがQ3進出を逃す形になりました。
予選12番手となったアルボンですが、他車のペナルティーにより明日は11番グリッドからのスタートになる予定です。

3台が進出したQ3では、Red Bullのマックス・フェルスタッペンが、3番手のセバスチャン・ベッテル選手にわずか0.1秒差に迫る4番手、2列目を確保。
同じくRed Bull のピエール・ガスリーはフェルスタッペンの後ろの6番グリッド、2戦連続でのQ3進出を果たしたToro Rossoのダニール・クビアトは9番グリッドを獲得し、今日の予選を終えました。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(予選4位)

「今日の予選は最大限の力を発揮できた素晴らしいセッションとなりました。
ベッテル選手と僅差のタイムをマークしましたし、フェラーリの間に割って入ることができ、とても満足しています。
メルセデスのマシン、特にボッタス選手は速すぎるように見えますが、僕たちのマシンのバランスも以前と比べると改善され、うまくまとめられたと思います。
もちろん、もっと前方のグリッドポジションであればよかったですし、もう少しタイムを上げなくてはいけませんが、ロングランでのペースに手応えを感じていますし、いつも決勝には強いので、明日のレースには前向きな気持ちで臨めそうです。
メルセデスは速いですが、僕たちも十分に表彰台争いをできる自信があります」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】予選(6位)

「予選6番手という手堅い結果で締めくくれた今日は、まずまずポジティブな一日となりました。
FP3の結果から、フェラーリが大きくリードするタフな予選セッションになるだろうと予想していましたが、マックス(フェルスタッペン選手)はベッテル選手にわずか0.1秒差に迫り、僕もルクレール選手と約0.1秒差と、思っていたよりも僅差となりました。
メルセデスが飛び抜けた速さを見せていますが、フェラーリとは対等に戦えるマシンが準備できていると思います。
決勝は1ストップか2ストップの戦略で、面白い一戦となる筈です。
スタートがとても重要なこのサーキットですし、レースではあらゆることが起こり得ますので、明日は全力を尽くすだけです。
まだまだやるべきことは多くありますが、いい方向に向かっていますし、シーズン当初からここまで取り組んできたことが段々といい形で現れてきていると感じています。
明日の決勝ではより多くのポイント獲得を目指して戦います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(予選9位)

「満足のいく予選結果を出すことができ、今日はとてもいい一日になりました。
シーズン開始から比べると、予選でのパフォーマンスに大きな進歩が見られ、自分自身、そしてチームのパフォーマンスにもとても満足しています。
2戦連続でQ3へ進むことができました。
特にここバルセロナでは、ドライバーとマシンの力を発揮するために、予選がとても重要となります。
FP3の始めはあまり調子が出なかったのですが、マシンと僕自身になにが足りないかをすぐに見出し、その後セッションをうまくまとめることができました。
今日のマシンの挙動や感触はとてもよかったので、明日の決勝では引き続きベストを尽くして戦います」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(予選12位)

「実は、今日はたくさんのミスをしてしまいました。
予選セッション中の調子はとてもよかったのですが、ターン5の入り口で違うことをトライしてみようとプッシュしすぎてしまい、コーナー出口で大きくはみ出てしまいました。
タイヤはとても繊細なので、残りのラップではスライドしてしまうリアタイヤを制御するのが大変でした。
自分のやるべきことがきちんとできなかったので、自分自身にフラストレーションを感じています。
Q3に進めるだけの力はあったはずです。
ただ、昨日のセッションでのレースペースの手応えはよかったので、予選12番手、決勝スタートは11番グリッドという結果は、なかなかいい位置ではないかと思います」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「明日のレース向けてすべてのマシンがスペック2のPUを搭載し、本日の予選に臨みました。
3台のマシンがQ3に進出し、4番手と6番手、9番手のスターティングポジションを獲得。
Q3進出は逃したものの、11番グリッドとなるアルボン選手も、スタート時のタイヤを選択できるポジションですので、明日はいいレース展開が見られるのではと期待しています。
両チーム共にロングランでのペースは悪くなかったので、最後まできちんと走りきり、できる限り上位でフィニッシュできればと思っています。
今回のスペインGPには我々を含む多くのチームがアップデートを持ち込んできましたが、戦闘力の位置付けはこれまでと大きく変わらない予選結果になりました。
ここに留まることなく、トップとの差を縮めるための改善を一歩一歩進めていきます」

提供:本田技研工業(株)

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ハミルトン(メルセデス)、「クルマの速さ引き出せなかった」

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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現役チャンピオンとして臨みながら、これで3戦連続でチームメイトにポールポジションを奪われたメルセデスAMGチームのルイス・ハミルトンは、「クルマの速さを引き出せなかった」と、「敗因」を明らかにした。

「今日の僕は十分な速さがなかったし、クルマの持つポテンシャルを最大限に引き出すことができなかったんだ。
この週末はずっとセットアップに苦しんでいるから、どうすればペースを上げられるのか詳細に調べていく必要があるね。
一方ボタスはいい週末だったし、予選でもきっちり仕事をしてみせた。
だからポールポジションは彼にふさわしいものだよ」

それでも「ここはオーバーテイクが難しいコースだから、明日はスタートにすべてを賭ける」と、逆転に意欲をみせた。

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ラッセル(ウィリアムズ)、ギヤボックス交換でペナルティ

FIA
スペインGPのレーススチュワード(審査委員)は、ウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルのマシンについて、11日(土)の公式予選を前にギヤボックスを交換したとして日曜日に行われる決勝レースのスターティンググリッドで5番降格のペナルティを科したことを明らかにした。

ラッセルは公式予選の前に行われたフリー走行3回目セッションでクラッシュ、ギヤボックスの交換を余儀なくされたもの。
今シーズンのF1レギュレーションではギヤボックスは連続6レースについて同じものを使用しなくてはならないことになっていて、これに反したことによる。
なおラッセルのグリッドは19番手だったため、これにより最後方(20番手)ということになる。

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2019/05/11

スペインGP予選、ボタス(メルセデス)が3戦連続となるPP獲得

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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11日(土)15時(日本時間:22時)から2019年F1第5戦スペインGPの公式予選が行われた。
予選Q3はQ2で残った10台によって争われた。

最初のアタックでボタス(メルセデス)がチームメイトに0.634秒もの差をつけてトップに立ち、驚かせた。
その後路面温度が上がったせいか、2度目のアタツクでは各車タイム短縮ならず、ボタスの3戦連続のポールポジションが決まった。
自身通算9回目になるポールだが、昨季2度しか獲れなかったPP回数を今季早くも塗り替えてみせた。
なおメルセデスAMGがここスペインGPでポールを獲るのはこれで7年連続ということになった。
2位ハミルトン(メルセデス)、ここで4年連続のポールとはならなかった。
3位ベッテル(フェラーリ)、4位フェルスタッペン(レッドブル)、5位ルクレール(フェラーリ)、6位ガスリー(レッドブル)、7位グロージャン(ハース)、8位マグヌッセン(ハース)、9位クビアト(トロ・ロッソ)、そして10位にリカルド(ルノー)となった。
なおリカルドは前戦アゼルバイジャンGPでのペナルティにより、予選グリッド3番降格となることが決まっている。

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予選Q2、ホンダ勢3台がQ3進出を決める

引き続きスペインGP予選は15分間のQ2が行われた。
ここでもQ1と同じく15台中、下位の5台がノックアウトとなる。
なお陽差しの復活と共に路面温度はQ1時の30度から35度近くまで上昇している。

タイムはさらに短縮され、トップに立ったのはまたもボタス(メルセデス)で1'15.924まで削り取った。
2番手ハミルトン(メルセデス)で0.114秒差、3番手ベッテル(フェラーリ)、4番手ルクレール(フェラーリ)、5番手フェルスタッペン(レッドブル)、6番手ガスリー(レッドブル)、7番手グロージャン(ハース)、8番手クビアト(トロ・ロッソ)、9番手マグヌッセン(ハース)、10番手リカルド(ルノー)。

ここでの敗退はノリス(マクラーレン)、アルボン(トロ・ロッソ)、サインツ(マクラーレン)、ライコネン(アルファロメオ)、そしてペレス(レーシング・ポイント)の5台となった。

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予選Q1、ここでもボタス(メルセデス)が最速に

11日(土)15時(日本時間:22時)からスペインGPの公式予選Q1が始められた。
18分間で争われるここでは全20台中、下位の5台がノックアウトとなる。
セッション開始時の天候は曇り、気温は20度、路面温度30度、路面は引き続きドライコンディションと報告されている。

いきなりヒュルケンバーグ(ルノー)が4コナーでコースアウトしフロントウィングに損傷を負ったものの、なんとか復帰、ピットまで戻れたがコースはイエローコーションに。
最初のアタックではボタスがトップ、フェルスタッペン、ハミルトンが続いた。

結局トップはボタス(メルセデス)、2番手フェルスタッペン(レッドブル)、3番手ハミルトン(メルセデス)、4番手ルクレール(フェラーリ)、む5番手ベッテル(フェラーリ)、6番手ノリス(マクラーレン)、7番手マグヌッセン(ハース)、8番手サインツ(マクラーレン)、9番手アルボン(トロ・ロッソ)、10番手ガスリー(レッドブル)。
クビアト(トロ・ロッソ)は11番手。

ここでの敗退はヒュルケンバーグ(ルノー)、ストロール(レーシング・ポイント)、ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ラッセル(ウィリアムズ)、そしてクビサ(ウィリアムズ)の5台となった。

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フリー走行3回目、クラッシュ相次ぎ赤旗中断繰り返される

Lewis Hamilton (C)Mercedes Motorsports
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11日(土)12時(日本時間:19時)から、公式予選を前にF1第5戦スペインGPのフリー走行3回目セッションが行われた。
今日のバルセロナ県の天候は曇り、セッション開始時の気温は21度、路面温度28度、ドライコンディションと報告されている。

セッション序盤、ソフトタイヤを履いて出ていたベッテル(フェラーリ)が逸ったかセクター3のシケインでスピンする場面がみられた。
その後にコースインしたボタス(メルセデス)がスピンアウトしてグラベルベッドにはまり、セッションは赤旗中断となった。
ボタスはまだノータイム、コースに戻れたのはセッション残りも15分程のところだった。
残り約5分になってラッセル(ウィリアムズ)がコースアウト・クラッシュして再びセッションは赤旗中断。
残り時間も少ないことからそのままフリー走行3回目セッションは終了となった。

トップタイムはハミルトン(メルセデス)の1'16.568、ただ一人1分16秒台に入れた。
2番手に0.531秒差でルクレール(フェラーリ)、3番手再走なったボタス(メルセデス)、4番手ベッテル(フェラーリ)5-6番手にグロージャン&マグヌッセンのハースF1勢、7番手フェルスタッペン(レッドブル)、8番手アルボン(トロ・ロッソ)、9番手ライコネン(アルファロメオ)、10番手サインツ(マクラーレン)だった。
残りのホンダ勢はクビアト(トロ・ロッソ)が11番手、ガスリー(レッドブル)14番手。
なおリカルド(ルノー)は17番手に留まった。
このあと注目の公式予選セッションが15時(日本時間:22時)から行われる。

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ボタス(メルセデス)、「マシンは着実に進化している」

Valterri Bottas (C)Mercedes Motorsports
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目下のチャンピオンシップ・リーダーにふさわしく、10日(金)行われた『スペック2』フリー走行では1-2回目共にトップタイムを記録したメルセデスAMGチームのバルテリ・ボタスは次のようにその感触を語った。

「どこのチームもそうだろうけど、ここではいよいよヨーロッパ・ラウンドの幕開けということで数々の開発パーツにトライしたんだ。
期待通りのものもあれば、そうではないものもあるけれど、次々とパーツをトライするのはわくわくするものさ。
舞台はシーズン前テストの時と同じバルセロナ・サーキットだけど、僕たちのマシンももうずっと進化してまるで別物になったよ。
今日の感触はとても良かったけれど、まだ金曜日だからね。
明日の予選をみてみないとほんとうのことはまだわからないな」

2回目、現在のポイント差(1点)を表すようにチームメイト(ハミルトン)とは0.049秒という僅差だった。

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ホンダ系チーム、フリー走行初日コメント(5/10)

Honda Staff (C)RedBull Racing
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Aston Martin Red Bull RacingはFP1で出したベストタイム時ではソフトタイヤを使用していませんでしたが、ピエール・ガスリーがセッション8番手のタイムをマーク。
9番手にRed Bull Toro Rosso Hondaで最速だったダニール・クビアトが続きました。
マックス・フェルスタッペンは12番手、アレクサンダー・アルボンが15番手をマーク。
しかしながらフェルスタッペンはマシンのセッション終盤のオイル漏れのトラブルにより、すべてのプログラムを消化しない状態で最初のセッションを終えることとなりました。

このオイル漏れのトラブルにより、フェルスタッペンのPU交換を予定より前倒しする決断が下されました。
計画ではスペック2のPUに金曜夜のタイミングで載せ替える予定でしたが、プログラムへの影響を最小にすべく、FP2前に変更すべく早急に作業を行うこととなりました。

メカニックたちによるすばらしい作業により、フェルスタッペンはFP2に遅れをとることなく走行開始。
セッションでは5番手のタイムをマークし、ガスリーも7番手でFP2を終えました。
クビアトとアルボンはそれぞれ10番手と12番手でセッションを終えましたが、Toro Rossoの2台のラップタイムがわずか0.057秒差と、今回も中団の争いは非常に僅差となっています。

フェルスタッペンのスペック1のPUで起きたトラブルの原因の分析はまだ続きますが、Honda PU搭載の残り3台のマシンも土曜日のFP3と予選に向け、今夜中にスペック2への交換が予定されています。

【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】(5番手)

「今日の2回に渡るフリー走行では、アップデートされたマシンアップデートへの理解をより深めようと試み、それが十分にできたセッションとなりました。
アップデートがうまく機能している手応えを感じましたし、同時にタイヤもうまく作用しているようです。
ロングランはまあまあと言った感触ですが、今夜一晩時間があるので、もう少しペースを改善できる部分があると思います。
FP1中にPUのオイル漏れのトラブルが見つかり、FP2前にPUを載せ換える作業を行うこととなったため、少し走行時間を失ってしまいました。
そのせいもあったのか、FP2ではマシンのバランス的に求めていたセットアップとはなりませんでした。
しかし明日までに改善できるような十分なデータは取れたはずです。
ここは僕の好きなサーキットですし、チームにとっても快適な“ホーム”である新しいエナジーステーションが建てられているので、さらに楽しみなレースウイークになりそうです」

【ピエール・ガスリー(レッドブル)】(7番手)

「一日を終え、初日の今日は前向きな結果を残せたいい日でした。
マシンの最初の感触はとてもよく、一歩前進したような手応えを感じました。
もちろん、ドライバーとしては常にもっとグリップ力を求めますが、マシンのバランスの面ではとてもいい感触を受けたので満足しています。
とはいえ、まだ走行初日を終えたばかりなので、結論を出すにはまだ早く、もっとマシンについて理解を深める必要があります。
メルセデスとフェラーリの速さが際立っているのは一目瞭然ですが、僕たちも今日は多くのテストを行うことができたので、今夜中にデータを解析をし、明日に十分に備えることに集中する必要があると思います」

【ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)】(10番手)

「成果のあるレースウイークの金曜日となりました。
多くの周回を大きなトラブルなくこなし、明日へ最適なセットアップを見つけるために、今夜解析するべき有益なデータを得ることができました。
中団の争いは0.1秒も重要なほど僅差ですが、今日の結果からチームとしてさらに一歩先へステップを踏める自信を感じています」

【アレクサンダー・アルボン(トロ・ロッソ)】(12番手)

「アップデートをしたということは、どうすれば最適な状態で作用するのかを見出すために時間を費やすかもしれないということであり、今日のFP1はまさにその時間だったようです。
FP2前にすべてのデータを解析したため、午後はより成果のあるセッションになりましたし、大きな一歩を踏み出すことができました。
改善は見られましたが、明日のためにするべきことはまだあるはずです。
混戦になっていますが、マシンのペースには強い手応えを感じています」

【田辺 豊治(テクニカルディレクター)】

「残念ながら4台そろって順調なバルセロナ初日にはなりませんでした。
Scuderia Toro Rosso側のPUについては大きな問題はなく、スムーズな一日となりましたが、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手のPUにオイル漏れを確認しました。
FP1終盤に発見されたため、FP2までの時間を考慮し、PU交換を選択しました。
結果として無事にFP2のスタートに間に合わせることができましたし、Red Bull、Hondaのメカニックの迅速な交換作業に感謝します。
フェルスタッペン選手がFP1で走行時間を失ったことは残念でしたが、今週末は金曜にスペック1のPUを使用し、土曜からは前戦使用したスペック2に交換するのが当初からの予定でした。
フェルスタッペン選手のみ、交換タイミングがやや早まったかたちにはなりましたが、レースに向けて、引き続きセッティングを進めます」

提供:本田技研工業(株)

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フェルスタッペン(レッドブル)、1セッション早いPU交換

Max Verstappen (C)Redbull Racing
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2016年、自身初勝利を飾ったグランプリということで期待を以って臨んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だったが、フリー走行1回目セッションでいきなりオイル漏れというトラブルに見舞われた。

当初トラブルを起こしたのは前戦初投入されて好感触だった『スペック2』とみられたが、実は旧バージョンのパワーユニットを搭載していたことがわかった。

ホンダでは4台とも最初から金曜日のフリー走行には旧バージョンで臨み、その後土曜日のフリー走行の前に『スペック2』に換装する予定だったとのこと。
従ってフェルスタッペンがトラブルに見舞われたPU(パワーユニット)は予定よりただ1セッション早く換装になったということになる。

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2019/05/10

フリー走行2回目、メルセデスAMG勢が1-2タイム

Barcelona Circuit (C)Pirelli Motorsport
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引き続き10日(金)15時(日本時間:22時)からF1第5戦スペインGPのフリー走行2回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は23度、路面温度42度、路面は引き続きドライコンディションと報告されている。

オイル漏れに見舞われたフェルスタッペン(レッドブル)はコースに復帰しているが、前のセッションでクラッシュしたストロール(レーシング・ポイント)のマシンはまだガレージ内で修復中となっている。

このセッションではメルセデスAMG勢が速く、ボタスが1'17.284でトップ、0.049秒差でハミルトンが続いた。
3-4番手はルクレール&ベッテルのフェラーリ勢、5番手にフェルスタッペン(レッドブル)、6番手グロージャン(ハース)、7番手ガスリー(レッドブル)、8番手マグヌッセン(ハース)、9番手サインツ(マクラーレン)、10番手にクビアト(トロ・ロッソ)となった。
アルボン(トロ・ロッソ)は12番手、修復なったストロール(レーシング・ポイント)は13番手だった。
明日は注目の公式予選が15時(日本時間:22時)から行われる。

スペインGPフリー走行2回目の結果はこちら
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フリー走行1回目、フェルスタッペン(レッドブル)にオイル漏れ

Barcelona Circuit (C)Pirelli Motorsport
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10日(金)11時(日本時間:18時)からバルセロナ・サーキットを舞台に2019年F1第5戦スペインGPのフリー走行1回目セッションが行われた。
セッション開始時の天候は晴れ、セッション開始時の気温は22度、路面温度32度、路面はドライコンディションとなっている。
ピレリは今回、C1からC5まで5種類用意されたコンパウンドのうち、ホワイトのハードにC1、ミディアムのイエローにC2、そしてレッドのソフトにC3という最も堅いグループに位置する3種類のタイヤを選択・持ち込んでいる。
なおこのセッションでのドライバー変更はない。

各チーム共にテストで走り込んだサーキットということで順調と思われたセッションだったが、その最後にアクシデントが起きた。
レーシング・ポイントのランス・ストロールがコースアウト、+グラベルでどうすることもできずにそのまま頭からバリアにクラッシュ、赤旗中断になったままセッションは打ち切られる結果となった。

トップタイムはボタス(メルセデス)の1'17.951、これに0.115秒差でベッテル、そしてルクレールのフェラーリ勢が続いた。
4番手にハミルトン(メルセデス)、5番手グロージャン(ハース)、6番手サインツ(マクラーレン)、7番手マグヌッセン(ハース)、8番手ガスリー(レッドブル)、9番手クビアト(トロ・ロッソ)、10番手ヒュルケンバーグ(ルノー)となった。
フェルスタッペン(レッドブル)は12番手タイムを残したが、後半オイル漏れでガレージに留まったため、周回数も最少の14ラップに留まった。
アルボン(トロ・ロッソ)は15番手になっている。
このあと15時(日本時間:22時)からフリー走行2回目セッションが行われる。

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スペインGPの週末はいずれも曇りで雨の心配なし

Barcelona Circuit (C)Ferrari S.p.A
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今週末行われる2019年F1第5戦スペインGPの舞台地であるバルセロナ地方の天気について、地元気象台はフリー走行の金曜日、公式予選の土曜日、決勝レースが行われる日曜日いずれも概ね晴れないし曇りで雨の心配はないと予報している。

期 日 種 目 気 候 気 温
5月10日(金) フリー走行 晴れ時々曇り 15- 20度 10%
5月11日(土) 公式予選 曇り 13- 19度 10%
5月12日(日) 決勝レース 曇り 12- 19度 10%

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スペインGPのスチュワードにダニー・サリバン氏

Danny Sullivan (C)Sauber Motorsport AG 拡大します FIA(国際自動車連盟)は今週末行われるスペインGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、元F1ドライバーであるダニー・サリバン氏(69歳:アメリカ)を指名した。
同氏のスチュワードは今年開幕戦オーストラリアGP以来になるもので、自身通算23回目。これはエマニュエル・ピロ氏の27回に次ぐものということになる。

 

サリバン氏は1983年シーズンに当時のティレル・チームから1年間F1に参戦、最高位はモナコGPの5位。
その後アメリカに戻って参戦したインディカー・シリーズで活躍。
1988年にはシリーズ・チャンピオン、1985年のインディ500レースで優勝したことで知られる。

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ブラジル大統領、来季リオ開催を表明

Interlagos Circuit (C)Pirelli Motorsport
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ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領が軍隊の式典で来年のブラジルGP開催地がリオデジャネイロになることを表明、波紋を呼んでいる。

それによれば現在リオデジャネイロ市の北西部デオドロ地区に新サーキットを建設中で、あと半年余りで完成予定、2020年からはそこが開催地になるとのこと。
インテルラゴスは2020年まで有効な開催契約があると主張しているが、大統領によれば同地は赤字が続いていて来年の開催は無理と断じている。

1973年に初開催となったブラジルGPはそのほとんどが現在のインテルラゴス(サンパウロ)で行われているが、1989年まではリオデジャネイロでの開催が続いていた。
なお新サーキットにはブラジルの英雄である故アイルトン・セナの名前が付けられるとも伝えられている。

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2019/05/09

レッドブルに新エネルギー・ステーション登場

Energy Station (C)RedBull Racing
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レッドブル・グループは、今週からヨーロッパ・ラウンドがスタートするのに合わせ、自慢のモーターホーム『エネルギー・ステーション』を新しいものに切り換えることを明らかにした。

トランスポーターでの移動が可能なヨーロッパ・ラウンドでは、各チームとも自前のモーターホームを設営、スタッフの会議やゲストのもてなし等に使われているが、とりわけレッドブルのものは大型で2005年から『エネルギー・ステーション』の名前で知られていた。

今回レッドブルは2輪のモトGPで使われてきた『ホルツハウス』スタイルのものをさらに充実させた形で新造、スペインGPから初めて投入されることとなった。
向かって右側にレッドブル、左にトロ・ロッソ、中央にホンダのロゴがそれぞれあしらわれ、現在のパートナーシップを象徴したものになっている。

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フェラーリ、予定を早め次戦で『スペック2』投入

Mattia Binotto (C)Ferrari S.p.A
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前戦アゼルバイジャンGPにはアップデートされたエアロダイナミックスを注ぎ込んだフェラーリ・チームだが、今週末のスペインGPではさらにPU(パワーユニット)でもバージョンアップされたものを投入する予定であることがわかった。

これは同チームのマッティア・ビノット代表が語ったもので、それによれば本来2戦後のカナダGPで投入予定だった『スペック2』と呼ばれるものを予定を早めてスペインに持ち込むとのこと。

同代表は「ライバルに後れを取っているわれわれにはすべての面でやるべきことがある」と陣営を鼓舞。
現在わずか4戦を終えた段階でフェラーリはコンストラクターズ・チャンピオンシップでメルセデスに74点差をつけられ、またドライバーズ・チャンピオンシップでも首位ボタス(メルセデス)とベッテル(フェラーリ)には35ポイントもの大差がある。

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「山を越した」、2021年のF1ルール改定案

Image (C)Redbull Racing
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まだ正式発表はないものの、FIA(国際自動車連盟)が進めている2021年に向けての大規模ルール改定が大枠で合意に達したということだ。

これはF1の長年の懸念であるコスト削減、また人気の回復や長期に渡る安定した継続性等を求め、F1オーナーであるリバティ・メディアも含め、各チームと共にFIAがかねて協議を重ねてきたもの。

F1のチェイス・キャリー/CEOは「ここまでの道のりは長かった。
まだすべての課題が解決した訳ではないが、大きな山は越したと言えるのではないか。
われわれにはもう出口が見えているよ」と、前向きな見解。

あと最終部分を詰め、今年半ば(6月?)には合意内容が示されるというのが現段階の希望的観測だが、この世界では最後まで油断はできない。

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2019/05/08

H.マルコ博士(レッドブル)、「ルノー移籍のリカルドに同情」

Helmut Marko (C)RedBull Racing
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レッドブル・グループでレーシング・アドバイザーのポジションにあり、とりわけドライバー選定に影響力があるとされるヘルムート・マルコ博士が昨季限りでチームを去ったダニエル・リカルド(29歳:オーストラリア)について次のように言及した。

「リカルドはレッドブルに留まる以外に、メルセデスかフェラーリに行くという選択肢があると考えていたのだろう。
ウチでは若いフェルスタッペンとの間でしばしば軋轢を起こしていたからね、そういった事情もあったのだろうと思うよ。
ところが移籍はうまくいかず、そうしたところへルノーがうまく入り込んできたんだ。
実際にはルノーはリカルドが描いていたような内情ではなかったんだが、彼らはいつもうまく立ち回るのが得意だからね。
われわれもルノーには「来年のエンジンはこれだけ良くなる」と青写真を見せられては失望を重ねてきたものだ。
つまりある意味リカルドは彼らの犠牲になってしまった面が否定できないよ」

今年のリカルドはここまでまだ7位入賞が1回だけだが、昨年の同時期レッドブルではすでに優勝(中国GP)を果たしていた。

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ピレリ、「ハースF1の不振はシャシーの問題」

Haas Ferrari VF-19』(C)Haas F1 Team
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ハースF1チームは、今シーズン予選で好ポジションを獲得しながらも決勝レースになるとペースが上がらない展開が続いていて、その原因が適温領域の狭い今年のタイヤ性能にあることを指摘した。
しかしこれに対しF1タイヤを独占供給するピレリ・モータースポーツでは「ハースの不振はシャシーの側の問題」と斬って捨てた。
そう語るのは同モータースポーツで責任者を務めるマリオ・イゾーラ/ヘッド・オブ・カーレーシングだ。

「ハースの問題がタイヤにあるというのは正しくない。
他のチームではちゃんと温度管理ができているのだから、原因はタイヤ自身ではなくチームの管理の問題だ。
ハースは予選ではいいが、決勝レースになると適温を維持することかできずグリップが得られないでいる。
解決するにはシャシーの側で管理対策を講じるべきケースと言うしかない」

今年のハースF1は、予選ではQ3(トップ10)の常連でありながら決勝レースで入賞できたのは開幕戦のただ1回(マグヌッセン)しかない。

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F1日本GPのサポートレースは初の『F4』に

Japanese F4 Championship
今年のF1日本GPは10月13日(日)に決勝レースが行われるが、そのサポートレースに今回『FIA-F4レース』が採用されることになった。
これまでサポートレースは全日本F3レースやS-FJ特別戦等が開催されてきたが、F4は初めてとなる。
正式名は『2019 FIA-F4ドリームカップレース』になる見通し。

F4は、F1、F2、F3と続くピラミッド・カテゴリーの基礎部分にあたるジュニアフォーミュラカテゴリーで、日本では人気のスーパーGTシリーズのサポートレースとして行われ2015年のシリーズ発足以来、毎戦30台以上のエントリーがある。
元ラルースのF1ドライバー、野田英樹氏の娘である樹潤選手(13歳)が活躍したことでも知られる。

なおF4は10月11日(金)に公式予選、12日(土)と13日(日)に決勝レースがそれぞれ行われる予定という。

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2019/05/07

C.ホーナー代表(レッドブル)、フェルスタッペンの移籍懸念

Max Verstappen (C)Mercedes Motorsports
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一部で根強く囁かれるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の他チーム移籍について、同チームのクリスチャン・ホーナー代表が警戒の構えを崩していない。

同代表によれば、レッドブルとフェルスタッペンとは2020年シーズンまで有効な契約があるいうことで、心配していないことを強調。
しかしそれでも安心できないのがF1の契約だ。
関係者が明かすところによれば、フェルスタッペンの契約にはいわゆる『パフォーマンス条項』が設定されていて、一定の成績に達しない場合にはドライバーのほうから契約を解除できる文面があるとのこと。

噂になっているのはメルセデスAMGチームで、同陣営のトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターがフェルスタッペンの父親で元F1ドライバーとしても知られるヨス・フェルスタッペン氏(47歳:オランダ)に直接コンタクトを取っているというもの。
フェルスタッペン親子は現在の『第三のチーム』というポジションに満足していないとみられ、レッドブル・ホンダにとって早急な好成績が望まれるところだ。

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サインツ(マクラーレン)、現状のポイントに満足せず

Carlos Sainz (C)Renault Sport F1
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開幕から4戦を終え、チームは実に2012年以来となるランキング4位に位置するマクラーレン・チームのカルロス・サインツ(24歳:スペイン)だが、本人は不満を隠せていないようだ。

「マクラーレンがランキング4位というのは決して満足できる状況じゃないよ。
僕らは中団グループのトップを目指している訳じゃないんだから。
それにマシンはまだ改善すべきところだらけ。
実際、自分たちのマシンをメルセデスやフェラーリのものと比べるべくもない。
ほんとうに上位を目指すなら、少々のステップアップじゃとても追い付かないんだよ」と、檄を飛ばした。

ただ厳しいスペイン・メディアの中にはサインツ自身の発憤を指摘するものもある。
チームの総得点18ポイントのうち、新人のチームメイト(ノリス)が12ポイントを記録しているからだ。

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『エクソンモービル』、レッドブル&トロ・ロッソ相乗効果

David Tsurusaki/Exxon Mobil (C)RedBull Racing
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今シーズン、レッドブル・レーシングもトロ・ロッソ同様ホンダ製パワーユニットを搭載することになって最もその『恩恵』を享受しているのは同陣営に燃料やオイルを供給するアメリカ・テキサス州に本拠を置く大手石油会社『エクソンモービル』かも知れない。

というのも、昨年のエクソンモービルは、ルノーを使用するレッドブル、ホンダを使用するトロロッソのために異なる燃料/潤滑油を用意しなければならなかったのだが、今シーズンはいずれもホンダ・エンジンになったため、同時に開発が進められることになっているからだ。

エクソンモービルでグローバル・モータースポーツ・テクノロジーマネージャーを務めるデビッド・ツルサキ氏によれば、ホンダは石油会社が評価を依頼した際の仕事がきわめてスピーディで開発の進捗に大きく貢献しているのだという。
その試料は、これまですでに燃料が40種類、オイルが36種類にも及んでいるというから大仕事に違いない。

現在F1で燃料・オイルを供給する石油会社は各陣営によって異なり、たとえばメルセデスはペトロナス、フェラーリはシェル、そしてルノーはBPカストロールとそれぞれ契約している。

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2019/05/06

ガスリー(レッドブル)、「マシンが快適になりつつある」

Pierre Gasly (C)Redbull Racing
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今シーズン、トロ・ロッソでの活躍からわずか実質1年の経験でレッドブル・レーシングというトップチームに抜擢されたピエール・ガスリー(23歳:フランス)だったが、シーズン序盤に掛けては必ずしも納得のいくドライビングができたとは言い難い状況が続いた。
しかしいよいよヨーロッパ・ラウンドという本格的なF1シーズンが始まるのを期し、ガスリーは自身の持てるパフォーマンスを最高に発揮すると意欲をみせている。

「移籍が実現してから、必ずしも順調だったとは言えなかった。
マシンを思うように操ることができなかったし、その他にも新しいチームでは僕の望み通りには進まないことも多かったからね。
でもここに来てやっと『RB15』をドライブして快適に感じられるようになってきたんだ」と、ガスリー。

これについては同チームのクリスチャン・ホーナー代表も、「彼はやっと自分の能力を結果として出すことができるようになりつつある」と、評価。
スタッフによれば『RB15』に合わせたドライビング・スタイルを会得したのではないかということだ。

レッドブルのマシンがエースであるフェルスタッペンに合わせた方向になっているのは止むを得ないことだが、チームの目を自分に向けさせることができれば成功だ。

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レッドブル代表、PUの進化実感、「ペナルティも辞さず」

Christian Horner (C)RedBull Racing
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開幕わずか4戦目で供給先の全4台すべてにバージョンアップされた進化型PU(パワーユニット)を投入したホンダ・パワーだが、レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表はこの積極姿勢を歓迎している。

とはいえ今年のF1レギュレーションではエンジン(ICE)は年間3基までに制限されていて、これを超えた場合予選グリッド10番降格のペナルティなどが科せられることになる。
しかしホーナー代表はこれについても「ペナルティも辞さず」との前向き姿勢をみせた。

「ホンダは今回のバージョンアップを主に信頼性向上と説明しているが、パフォーマンスについても改善されていることが感じられた。
シーズン前よりも開幕が、開幕よりも今回が、と確実に進化していることは間違いない。
4基目からはペナルティを受けることになるが、それは最初から覚悟のこと。
こうした積極的な開発テンポはこれまで(ルノー時代)にはみられなかったこと。
今年のわれわれはホンダと共に、世界のトップに達するべくお互い努力を続けているんだ」

その一方でレッドブルは「エンジンだけでなくシャシー面の改善も必要」と謙虚に認めているが、こうした姿勢はマクラーレン時代にはみられなかったことだ。

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アロンソ(マクラーレン)、「F1はチャレンジングじゃない」

Fernando Alonso (C)McLaren Group
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2度目のチーム・タイトルを決めたばかりのトヨタWECチームから、ルマン24時間レースを最後に離脱することを明らかにしたフェルナンド・アロンソだが、いまのところF1に戻るつもりはないことを示唆している。

「みんなは僕がF1から離れたのは、自分が戦闘力あるマシンじゃなかったからだと思っているけれど、そうじゃない。
僕がやりたいのは自分がほんとうに意味ある戦いをしたいということなんだ。
実際にこうして、僕は毎レース1位か2位が獲れるチームにあっても(WECから)離れることを決めたんだしね。
F1は離れてからもテレビで見ているんだけど、今のF1は結果が見えているよね。
たいていメルセデスが優勝で、その次はフェラーリでレッドブルが続くんだ。
そううのは決して楽しくない。
でも何かが変わるなら、またチャレンジするかも知れないよ」と、なおもF1復帰に含みを持たせてもいる。

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2019/05/05

ニキータ・マゼピン(F2)、「チーム買収問題は別」

Nikita Mazepin (C)Ex.Force India F1
現在F1直系傘下のF2に参戦するロシアの新鋭ニキータ・マゼピン(20歳)の周辺がまた喧しくなっているようだ。

これは今季資金難と共に成績不振に陥っているウィリアムズ・チームで、またぞろ身売り話が持ち上がっているからだ。
名前が挙げられているのはロシアの大富豪であるドミトリー・マゼピン氏。
同氏は昨年にも旧フォース・インディアの買収に名乗りを挙げていたとされる人物。

ドミトリー氏は言わずと知れたニキータ・マゼピンの父親で、これまでもその影響力からフォース・インディアやメルセデスAMGチームで子息のF1テストを実現させてきた。
ただF1デビューさせるのであれば必要不可欠になるのがスーパーライセンス。
残念ながらここまでF2で2戦してまだランキング15位に留まるニキータにはスーパーライセンス獲得の目途が立っていないのが現実だ。

父親との関係でしばしば取材を受けるニキータは、「父親の動きと自分は関係ない」と、口を閉ざすが、いま一番もどかしいのは彼自身だろう。

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アゼルバイジャンGP主催者、ウィリアムズに全額補償へ

Bacu Circuit (C)Pirelli Motorsport
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アゼルバイジャンGPの主催者は、先に起きたマンホールの蓋脱落事故について、その責任を認め再発防止に努めると共にマシンを大破させたウィリアムズ・チームに対し損害額を全額補償することを明らかにした。

これは去る4月26日(金)、アゼルバイジャンGPのフリー走行1回目セッションがスタートしてまもなく、ウィリアムズ・チームのジョージ・ラッセルがストレートに差し掛かった際、路面に設けられたマンホールの蓋が脱落して浮き上がりフロア底部からリヤエンドに欠けてマシンを大破させシャシー交換を余儀なくされたもの。

両者は事故の賠償について協議を続けてきた結果、このほど主催者側が全責任を認め合意に達したとのこと。
主催者は「もちろん事故は想定外の出来事だったが、その責任はわれわれにある。
ウィリアムズ・チームやFIA(国際自動車連盟)に謝罪すると共に再発防止に努めたい」とコメントした。

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ルノー・スポール、「レッドブルの成功にはルノーが貢献」

Cyril Abiteboul (C)Renault Sport F1
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昨シーズン限りで12年間に渡ったパートナーシップを解消したルノーとレッドブルの両者だが、かつての蜜月時代を忘れたかのように、今は冷たい応酬を続けている。

かつて2010年からの4年間、タイトル獲得を欲しいままにしたルノーとレッドブルは、しかし現行のハイブリッド・システムになってからは明らかに出遅れタイトルから遠ざかったままの状況が続き、昨年ついにその関係にピリオドを打った。

ルノー・スポールのシリル・アビテブール/マネージング・ディレクターは、「正直に彼らを讃えたいのは、彼らがこの世界でのコミュニケーション戦略に長けていることだよ。
これは現代のメデイア社会ではに少なからず報道に影響を与える重要なものだからね。
ただ忘れてならないのは彼らが成長し、成功を掴んだ陰にはルノーの果たした役割が大きいということだ。
どこの世界においても評価は正しくなされなくてはいけないよ」と、皮肉。

ただルノーと決別したレッドブルがそれでも今年ランキング3位を維持しているのに比べ、ルノー自身は7位という後方に甘んじているというのは承服できかねることだろう。

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2019/05/04

ピレリタイヤの温度管理に各チーム腐心

Pirelli 2019 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今年、F1タイヤを独占供給するピレリはタイヤの設計を変更したとされているが、その影響か各チームとも適当とされる温度の管理に苦戦しているようだ。
ピレリの説明によれば、今年のタイヤはトレッド面の厚さを薄くしたということだが、これによりタイヤはさらに温度にセンシティブになったという。

実際、ハースF1チームなどは各グランプリとも予選でのスピードはみせるものの、決勝レースのロングランとなるとドライバーはグリップ不足を訴え、ずるずると後退する場面が目立っている。
これについて同チームのギュンター・シュタイナー代表は、「こんな、ワンメイクの筈のタイヤで戦闘力に差が付くなんて、本来のF1じゃない」と、不満をみせる。

しかし昨年やはり温度管理での苦労が目立ったメルセデスAMGチームはそれでもタイトル獲得を果たし、今シーズンもまた現在チャンピオンシップをリードしている。

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ガスリー(レッドブル)の失格原因は振動によるセンサー異常

Pierre Gasly (C)Redbull Racing
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レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、アゼルバイジャンGP公式予選で失格とされた同チームのピエール・ガスリーのマシンについて次のように詳細を明らかにした。

それによれば直接の原因は燃料の流量を計測するセンサーが規定を超えたというもの。
そしてこれを誘発したのはマシンの振動によるものだったという。
ガスリーのマシンは規定の流量(毎時100kg)の範囲に収まるようセットアップされていたが、現実にはわずか0.02gという微量のオーバーがあったという。

「実際にこれでガスリーがパフォーマンスで有利になった訳ではない。
しかしF1のレギュレーションではわずかなオーバーも許容されておらず、ルール違反とならざるを得なかった」と、ホーナー代表。

再度調整を受けた後はオーバーすることはなかったが、マシンはドライブシャフトの故障という別なトラブルによってリタイヤを余儀なくされた。

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2020年、『予選Q4案』の導入は断念へ

Image (C)Ferrari S.p.A
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リバティ・メディアが導入に積極姿勢をみせていた、いわゆる『予選Q4案』だが、予定した2020年シーズンからの導入は結局間に合わないこととなった。

ドイツの専門誌『アウトモーター・ウント・スポルト』らが伝えたところによれば、これは現行の予選のようにQ1で20台から15台に、Q2でさらに10台に絞り込まれるまでは変わらないが、Q3では10台から8台になり、この8台によりさらに新設されたQ4でトップ8グリッドが決定されるというもの。

リバティ・メディアはこれにより予選の緊迫感がさらに増すと説明していたが、タイヤを用意するビレリ側の事情、またチーム側の負担が増大することから、ルール改定に必要な全チームの同意が得られなかったということだ。
これにより来シーズンも予選はQ1からQ3まで、これまでと変更なく行われることになった。

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2019/05/03

オランダGP開催が前進の陰でスペインGP継続に危機説

Barcelona Circuit (C)Ferrari S.p.A
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今シーズンもF1は全21戦という史上最多のグランプリ開催が予定されているが、その一方で開催継続が難航しているとされるグランプリも、イギリス、イタリア、ドイツ、スペインなど、枚挙に暇がない。
とりわけスペイン国内ではオランダGPの開催交渉が進捗する反面、ヨーロッパ・ラウンドのいずれかが脱落の可能性が高まっており、その筆頭候補がスペインであると報じられている。

しかしこれについてスペインのメディア『ディアリオ・スポルト』は、スペインGP危機説はリバティ・メディア側の流したブラフだとしている。
それによればバルセロナ・サーキット側との交渉を有利に持ち込もうとするリバティ・メディアは、相手にプレッシャーを掛けようとする意図で故意に危機説を強調しているとのこと。
もっともこれはこれで、反対にバルセロナ側の流す逆ブラフという説もあるのだが。

なおスペインGPは一時期ハラマやヘレスを舞台としたこともあったが、1991年からは現在のバルセロナで継続するのが定番となっている。

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F1、2021年から「ブレーキ」と「ホイール」も標準化へ

Brake Image (C)Renault F1 UK
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F1では長年の課題であるコスト削減を目標に、いくつかのパーツやコンポーネンツについて標準化を図っているが、このほどそのリストに「ブレーキ」や「ホイール」も挙がっていることがわかった。

これは2021年を目途に進められているもので、これまで報じられたところでは「ステアリングホイール」や「ドライブシャフト」、「ペダル」などがある。
また別途、重要部品であるギヤボックスについてはすでに入札が行われたことがわかっている。

一方、コスト削減に関してはすでに「Bチーム」という形の回答が示されているが、こうした部品共通化が進められればウィリアムズやレーシング・ポイントなどの独立系チームには朗報になるかも知れない。
ただ、ドライバーだけでなく、コンストラクターズ・チャンピオンシップを戦うという意味でのF1の存在価値から疑問を投げ掛ける向きもあるのは事実だ。

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レッドブル、スペインGPで他と異なるタイヤ選択

Spain GP Tyre (C)Pirelli Motorsport
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来週末行われるF1第5戦スペインGPに持ち込まれる3種類のタイヤがピレリから発表された。
今回の舞台であるバルセロナ・サーキットは専用のレーシングコースということもあり路面グリップが高いことから゜ヒレリはハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)にそれぞれC1、C2、そしてという堅いほうの3種類が適用されている。

この3種類の中でフェラーリやルノーらがいずれもC3を9セットを用意するなど多くのチームが最も柔らかいソフトタイヤを中心に選択。
そんな中、レッドブルの2台はそのソフトを7セットに留め、ミディアムタイヤのC2を他よりも多い4セット用意するなど方向性にある程度違いがみられる。

なお規定で予選Q3ではC3を、また決勝レースではC1とC2のいずれか1セットを必ず使用しなければならないことになっている。

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2019/05/02

トト・ウォルフ氏(メルセデス)、「成功に特効薬などない」

Mercedes AMG Team (C)Mercedes Motorsports
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F1史上初となる開幕からの4戦すべてで1-2フィニッシュを飾るという快進撃に、メルセデスAMGチームのトト・ウォルフ/エクゼクティブ・ディレクターは「成功は積み重ね」と自讃している。

「開幕前、どこのメディアも筆を揃えてライバルたちの優位を書き立てていたことを考えれば、この快挙はなおさら誇らしい。
こんなシーズンの出だしを、いったい誰が予測していただろうか。
何を言われてもわれわれはセオリー通り、奇をてらわずに基本第一で戦力アップを進めてきた。
こうして好成績を収めることができたのは、その積み重ねなんだ。
成功に特効薬などないからね。
この成績をつかみ取ってくれたうちのドライバーやスタッフ全員を誇りに思うよ」と、オーストリア人。

ただ「良いパフォーマンスというものはいつまでも続くものではない」と、陣営を引き締めることも忘れなかった。
目下メルセデスAMGチームはライバル・フェラーリに倍近い得点差をみせつけている。

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アロンソ(トヨタ)WECはルマンまで、後任にハートリー

Fernando Alonso (C)Toyota Gazoo Racing 拡大します 元2回のF1チャンピオン、マクラーレン・チームのフェルナンド・アロンソ(38歳:スペイン)が、現在スポーツカーレースで籍を置くトヨタWECチームに、今年6月のルマン24時間レースを最後にチームを離れることを明らかにした。 今季のレース生活の主眼がインディ500制覇であることを隠していないアロンソにとって、ルマンはすでに『かつて通った道』。 耐久レースよりもむしろ戦力を回復しつつあるF1レースのほうに関心を取り戻しつつあるようだ。 すでにF1モナコGPとスポーツカーのルマン24時間レースを制覇したアロンソは、あとインディカーレースのインディ500に勝てば、念願の世界三大レース制覇に輝くことになる。 なおトヨタWECチームの後任には前トロ・ロッソのブレンドン・ハートリー(29歳:ニュージーランド)が就く。 ハートリーは2018年のF1参戦までポルシェWECチームに在籍、2017年にはルマン24時間レースを制した実力派ドライバーだ。

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スペインGP、故セナ&ラッツェンバーガーに「トリビュート」

Ayrton Senna/1990 Mexico GP (C)Honda Racing
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スペインGPの主催者は、1994年、当時のサンマリノGP(イモラ・サーキット)において相次いで事故死した故アイルトン・セナ(5月1日没)と故ローランド・ラッツェンバーガー(4月30日没)の没後25年を迎えたことで、命日後最初のグランプリであるスペインGPで『トリビュート』(称賛・感謝)を実現させることを明らかにした。

それによれば主催者は今年のスペインGP時、セナの母国であるブラジルとラッツェンバーガーの母国であるオーストリア両国の国旗を組み合わせた特別な旗を用意、表彰式の際に掲げる計画という。

なおセナは自身の事故時、前日亡くなったラッツェンバーガーのオーストリア国旗をコクピット内に忍ばせていたという逸話も伝えられている。

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リカルド(ルノー)、「ヨーロッパ・ラウンドで巻き返す」

Daniel Ricciardo (C)Redbull Racing
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トロ・ロッソ時代を含め、通算7年間在籍したレッドブルを離れ、今季から新天地であるルノー・チームで戦うダニエル・リカルド(29歳:オーストラリア)だが、今回のアクシデントが象徴するように決して順調な展開にはなっていないのが実状だ。
しかし本人は「これから巻き返しに入る」と、意欲をみせている。

「アゼルバイジャンでは見た通り、残念な結果に終わったけれど、僕がミスするまではいいリズムで走れていたんだ。
序盤に履いたソフトタイヤは僕らのマシンには合っていなくてコントロールに苦労したけれど、ミディアムタイヤに履き替えてからは極めて順調だったからね。
僕自身はポジティブだったよ。
だからそれをブチ壊してしまい、チームにはほんと申し訳ないと思っている。
でもいい材料は揃っているので次のスペインから始まるヨーロッパ・ラウンドが楽しみさ」

昨年の同じ時期、4戦を終えてランキング5位37ポイントだったことを考えると、今季の13位6ポイントというのは明らかに見劣りがするものだ。

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2019/05/01

中小チームの悲哀に直面するライコネン(アルファロメオ)

Kimi Raikkonen (C)Alfaromeo Racing
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フェラーリというトップチームから、今季はアルファロメオ・レーシング(前ザウバー)という中小チームに逆戻りしたキミ・ライコネンが、さっそくその悲哀に直面しているようだ。

ライコネンは今回のレースでも完走・入賞。
これでトップ3チーム以外のドライバーでは唯一開幕から全戦ポイント獲得しているベテランだが、今回ペナルティでピットレーンスタートとならなければさらに良い成績を挙げていたかも知れない。

ペナルティの原因となったのはフロントウィングのたわみ。
ただライコネンによれば、この件は中国GPの時点ですでにチームは把握していたのだという。
しかし遠征が続くチームは、フロントウィングのような重要部品をわずか2週間というインターバルでは新規製作することができなかったようだ。

相変わらずクールなライコネンは、「問題があることはわかっていたが、次のレースまでに完全な対策を打つことはできなかったと聞いている。
ただ、この違反によって僕らに何かメリットがあった訳じゃない。
願わくは、すべてのチームにとって規則が公平であるよう希望するよ」と、意味深なコメントで締め括った。

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イタリアGPもモンツァ開催に前進の報

Monza/Bank (C)Williams F1
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現行の開催契約が今年が最後ということで、今後の開催に黄信号が灯っていると伝えられたモンツァ・サーキットでのイタリアGPだが、主催者はリバティ・メディアとの間で基本合意に至っていると主張した。

これについて、同グランプリを主催するイタリア自動車クラブ(ACI:Automibile Club d'Italie)のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長は次のように語っている。

「知られているようにイタリアGPの現在の契約は今年が最後。
しかしわれわれはリバティ・メディアとの間で2024年まで5年間延長することで基本合意しており、今はその細部について詰めているところ。
完全な合意は近いと考えていて、近く明らかにできると受け止めている」

ただリバティ・メディアからは契約の条件としてシケインの改修やコーナーの拡幅、そしてグランドスタンドの新設等を含む総額130億円もの施設改修が要求されていると伝えられていてその資金の捻出方法などはまだ明確にされていない。

モンツァ・サーキットは、イギリスGPと並び1950年のF1黎明期から続く伝統のグランプリで、1980年の一戦(イモラ)を除きそのすべてがここモンツァを舞台に行われてきた偉大な地で、熱狂的なファンも多いことで知られる。

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オランダ地元メディア、「オランダGP復活開催」と回答

Australia GP Scene (C)Mercedes Motorsports
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かねて復活開催に向けて話題が絶えない『オランダGP』だが、地元オランダのケーブルテレビ局『ジッゴ・スポーツ』は、すでに契約合意を疑っていないようだ。

それによれば開催場所はやはり手狭な『アッセン』ではなく、1900年代に開催実績のある『ザンドフールト』になるとのこと。
課題とされてきたコース整備や施設改修に必要な2千万ユーロ(約25億円)とも言われる巨額資金についての説明はないが、グランプリ毎に高まる地元の英雄マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の人気を考えれば、サーキットの保有者であるオランダ王室家も動かざるを得ないのではないか。
地元の期待は高まっている。

オランダGPは近代F1の黎明期である1952年にザンドフールトで初開催された歴史あるグランプリだが1985年を最後に開催が途絶えている。

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