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2016/06/21

「楽しいレースだったが、改善が必要」 (ホンダ)

ヨーロッパGP 決勝
バクー・シティ・サーキット、6月19日(日)

ジェンソン・バトン (C)Honda Motor Co Ltd.
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難易度の高い、バクーの市街地サーキットで開催された初のレース。今日はチーム全員が最善を尽くしたものの、McLaren-Hondaにとって残念な結果となりました。

実力より劣る19番グリッドからスタートしたジェンソン・バトンは、いつも通り統制の取れた走りをみせ、特に最終スティントでは着実に順位を上げ、11位で完走しました。バトンはレースの大半にわたってフェルナンド・アロンソとテール・トゥー・ノーズで競い合いました。しかし、アロンソのマシンにギアボックスの不具合が発生し、それが原因となり42周目でリタイアに追い込まれました。

今日は、ポイント獲得とならなかったものの、チームの努力は称賛に値します。戦略担当者は、有効な2ストップ戦略を採用して両マシンが徐々に順位を上げることに貢献しました。一方、メカニックのメンバーは、合計4回のピットストップをすべて3秒以下で実施しました。

フェルナンド・アロンソ

MP4-31-04
スタート 13番手   
レース結果 DNF ※ギアボックスの不具合のためリタイア 
ファステストラップ 1分49.101秒 27周目(トップとの差 +2.616秒、18番手) 
ピットストップ 14番手 2回:
5周目(ピットストップ時間 2.51秒)および
24周目(ピットストップ時間 2.69秒)
[オプション→プライム→プライム] 

「今回は我々にとって難しいレースになることは分かっていましたが、今日は(リタイアによって)チェッカーフラッグを受けることができなかったため、さらに厳しい内容となりました。

我々はギアボックスに問題を抱えていましたが、それが悪化する一方だったため、パワーユニットや他の部分への損傷を防ぐために、マシンをリタイアさせることにしました。残念ではありますが、ポイント圏外で走行していたので、リタイアによる痛みはそれほど大きくありません。

チームにとっての最重要課題は、予選および決勝の両方で、マシンのスピードをもう少し上げることです」

ジェンソン・バトン

MP4-31-03
スタート 19番手
レース結果 11位
ファステストラップ 1分47.622秒 50周目(トップとの差 +1.137秒、10番手)
ピットストップ 2回:
6周目(ピットストップ時間 2.46秒)および
25周目(ピットストップ時間 2.93秒)
[オプション→プライム→プライム]

「今日は19番手からのスタートだったので、当然のことながら、容易ではありませんでした。私はレースを楽しみ、マシンの実力を最大限に引き出しましたが、今週末はマシンに速さがなかったので、それが精一杯でした。

今日の自分のパフォーマンスには満足しています。戦略に関しては、どれがベストなのかを理解するのは難しかったのですが、スーパーソフトタイヤの摩耗に悩まされていたので、比較的に早い段階でピットインすることを選択しました。その後、プライムタイヤを装着した際のペースはよかったです。私自身も満足しています。また、コース上で他のマシンとバトルを繰り広げられてよかったです。特に競い合っている相手が自分と同じマシンに乗っている場合には、なおさらのことです。

全体的なパフォーマンスについては、我々にはまだ十分な速さがあるとは言えません。特に我々のマシンにはストレートでのスピードが不足しているため、19番手からスタートして11位で完走したことは、それほど悪い結果ではありませんでした。

今日はレースを楽しむことができましたが、我々のパフォーマンスレベルを上げるには、まだいくつか改善すべき点があります。私は苦しいときにはいつも耐えますし、今日も耐えながらの走りとなりましたが、我々の状況が好転することを願っています」

ホンダモータースポーツリリース

エリック・ブーリエ

MCLAREN-HONDA RACING DIRECTOR
「2戦連続であと一歩のところで入賞を逃し、フライアウェイで臨んだここ2戦は、残念な結果に終わったため、我々の苦しみを癒すものはほとんどありません。

ただ、ポジティブな点に目を向けてみましょう。19番グリッドからスタートしたジェンソンは、いつも通り落ち着きのあるコントロールされた走りと、勇気ある決断で徐々に順位を上げ、11位で完走しました。ジェンソンは残り10周余りで前方を走っていたフェリペ・マッサ選手(Williams)との差を5秒つめることに成功しましたが、チェッカーフラッグを受けるまでに、最後の1ポイントをかけて戦いを挑むほど接近することはできませんでした。

また、今日は戦略担当者が両ドライバー用に力強いレースプランを打ち出してくれました。それに加えて、メカニックのメンバーが4回のピットストップを非常に効率よく実施してくれたおかげで、両ドライバーがレース全体を通して中団で力強い走りをみせてくれました。今日は我々の努力がワールドチャンピオンシップポイントというかたちで報われることはなかったものの、チームが成し遂げた仕事については満足すべきです。

最後に、今日はフェルナンドにはツキがありませんでした。ギアボックスの不具合によって徐々に思うような走りができなくなり、チームとしてマシンをリタイアさせることにしました。

常にトップ10に入るには、マシン本来のスピードをもう少し上げる必要があることは明らかです。来月初めに開催されるオーストリアGPに向けてヨーロッパに戻った際には、その差を縮めることを目標にします」

長谷川 祐介

(株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「本日は、我々が持っているマシンの実力をほぼ発揮できました。レースペースは決して悪くなかったものの、2レース続けて11位とポイント圏内まであと一歩届かなかったことは残念でした。

このサーキットでは、波乱も想定されたものの、上位陣が全車完走し、現状の実力を示した結果となりました。ただ、懸案だったロングストレートに関しては、ローダウンフォースセッティングのリアウイングの影響で中団では十分に戦う競争力を見せ、いいレースができたと思います。

アロンソ選手はレース終盤にギアボックスと思われるメカニカルトラブルによってペースを維持することができなくなったため、今後の影響も考えリタイアを選択しました」

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