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2016/04/06

「完ぺきで落ち着いたパフォーマンス」 (ホンダ)

ストフェル・バンドーン (C)Honda Motor Co Ltd.
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バーレーンGP 決勝 レポート
バーレーン・インターナショナル・サーキット、4月3日(日)

ストフェル・バンドーンは、本日のグランプリデビューで10位入賞となる完ぺきな走りをみせ、McLaren-Hondaにとって今季初のワールドチャンピオンシップポイントを獲得しました。

今週末にフェルナンド・アロンソの代役として出場した若手ベルギー人ドライバーは、12番グリッドからスタートしました。1コーナーへの進入時に複数のマシンが接触する中、バンドーンはオープニングラップでのトラブルをなんとか回避。それ以降も、4つのすべてのスティントにおいてトラブルに巻き込まれることなく、自信に満ちたオーバーテイクを何度か行い、チェッカーフラッグを受けるまで問題なく走りきりました。

一方、ジェンソン・バトンのレースは、早い段階で終了してしまいました。トップ10圏内を力強く走行していた際に、突然パワーユニットの不具合に見舞われ、避難エリアにマシンを止めて、7周目でリタイアせざるを得なくなりました。

ホンダモータースポーツリリース

ストフェル・バンドーン
MP4-31-02
スタート            12番手
レース結果        10位
ファステストラップ    1分36.121秒 44周目(トップとの差 +1.639秒、12番手)
ピットストップ        3回:9周目(ピットストップ時間 2.92秒)、25周目(ピットストップ時間 2.78秒)、41周目(ピットストップ時間 3.62秒)[オプション→プライム→プライム→オプション]

「今日の結果は、おおよそ予想通りでした。チャンスを最大限に生かすことができましたし、かなり満足しています。

スタートは少し難しかったです。(スタート直後に接触した他チームのマシンの)破片が左右に散らばっていて、実際、その破片を避けるだけでもたいへんでした。それに加えて、オープニングラップではポジション争いも多数ありました。

今週末の初めから、マシンに乗りながら非常に自信を持てた気がしていましたし、いい仕事ができるという、心地よい気持ちもありました。操作面でなにもミスをしなくてよかったです。レースではそのことに一番集中していましたが、ポイントを獲得できたのは、うれしいボーナスでした。

今週末は私にとって大きなチャンスでした。私はそれを最大限に生かし、自分の実力を示すことができました。ですから、次になにが起こるのかを静観するだけです。それは私が決断することではないので、今後どうなるのか見ていましょう」

ジェンソン・バトン
MP4-31-03
スタート            14番手
レース結果        DNF ※パワーユニットの不具合により完走せず(7周目)
ファステストラップ    1分39.427秒 3周目(トップとの差 +4.945秒、20番手)
ピットストップ        なし[オプションタイヤでスタート]

「今週末、我々のマシンは真の進化を遂げました。

予選は計画通りにはいかなかったものの、マシンには速さがありました。今日はもっとポイントを獲得できたと思うので、そういう意味では難しい週末となりました。それでも、全体的なペースに関しては、ポジティブな点がいくつかあったと思います。

レース中に突然パワーを失い、マシンがストップしました。実際なにが問題だったのかはまだ分かりませんが、マシンが急にストップしたのです。2コーナーの出口で最初にその感触があったのですが、結局、10コーナーでストップしてしまいました。

今日は残念でした。非常にいいスタートを切ったことで一気にポジションを上げ、10コーナーではブレーキをしながら3台のマシンを追い越しました。それについては、かなりうれしかったです。ですから、本当に残念でした。マシンがストップするまでは、燃料を大量にセーブして、タイヤもいい状態でした。前方のマシンに連なって、一定の速度で走行していました。

我々は戦略面でライバルチームとは少し違うことをしようと考えていました。私たちのすぐ前を走っていた他チームのマシンは、5位および6位で完走しました。今日はそれらのマシンといい戦いを繰り広げることができたのではないかと思います。

今週末、ストフェルは堅実な仕事をし、チームにとって今年初となるポイントを獲得しました。ストフェルも私もコース上で起きたアクシデントに助けられましたが、みんなが口をそろえて言うように、今日はストフェルがいい仕事をしました」

エリック・ブーリエ
MCLAREN-HONDA RACING DIRECTOR
「今夜、ここバーレーンの砂漠でフラッドライトが点灯する中、曲がりくねったコースとコーナーからなる、このすばらしいバーレーン・インターナショナル・サーキットで、ストフェルは見事な、そして注目に値することを成し遂げました。F1のデビュー戦でワールドチャンピオンシップポイントを獲得したのです。

それを達成することで、ストフェルは非常にすばらしい週末を締めくくりました。今回、彼は直前に今週末のレースに出場するよう電話で指示を受け、日本から長いフライトを2本乗り継いで現地に到着。そして、完ぺきで落ち着いたパフォーマンスとしか表現しようのないレースをして、週末を締めくくったのです。

一方、ジェンソンはトラブルに見舞われた昨日の予選を経て、今日はすばらしいスタートを切りました。その後も懸命にいい走りをみせてくれていましたが、本人のせいではない原因によってレースを終えることになりました。我々と同様に、本人もがっかりしていましたが、今夜のレースでは、ジェンソンもストフェルもそこそこいいスピードをみせてくれました。そのため、我々はある程度前向きな気持ちで、上海で開催される次のグランプリを見据えています。

ただ、我々はここバーレーンで、今年初のワールドチャンピオンシップポイントを獲得しました。それだけでは特筆すべきことではありませんが、ポイントを獲得したのが今日がグランプリデビューとなったドライバーだという事実は、シャンパンを開ける理由になるはずです。ストフ、よくやった!」

長谷川 祐介
株式会社本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「バンドーン選手の、初レースでポイント獲得というすばらしい結果を喜んでいます。一方で、バトン選手はパワーユニット系のトラブルにより、早いタイミングでのリタイアとなってしまい、昨年から課題として取り組んできた信頼性の問題が出てしまったことを残念に思います。

週末を通して、マシンのパフォーマンスは安定して中団を走行できており、レースもポイント圏内を狙える位置で両ドライバーが走行したことは前向きに評価したいと思います。バトン選手のパワーユニットに関しては、これからマシンが戻ってきたところで確認をし、次戦に対する対策を検討します」

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