2016 F1 第3戦 中国GP 決勝:波乱のレースで、入賞まであと一歩に迫る (ホンダ)
フェルナンド・アロンソ (C)Honda Motor Co Ltd.
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中国GP 決勝
上海インターナショナル・サーキット、4月17日(日)
「今日は他チームの速いマシンと競い合うことができて楽しかったです」
今週末を通してマシンに速さがあることを示し、両ドライバーともトップ10圏内で懸命にプッシュしました。しかし、我々はわずかの差で入賞を逃し、中国GPを12位(フェルナンド・アロンソ)および13位(ジェンソン・バトン)で完走しました。
レースが進むにつれて、MP4-31 にはトップ10圏内の他チームのマシンほどのペースを発揮できなくなっていきました。チームは完ぺきなピットストップを合わせて5回行い、各ドライバーにそれぞれ別の戦略を採用したにもかかわらず(アロンソは2ストップ、バトンは3ストップを実施)、両ドライバーは数秒差でフィニッシュ。これは、午後のレースで2人のドライバーがそれぞれ最大限のパフォーマンスをしたことを示すものです。
残念な気持ちはあるものの、今週末はいくつかポジティブな点が得られました。両マシンとも各セッションで完ぺきな走りをみせ、アロンソは今シーズン初めてレースディスタンスを走り切りました。また、チームはMP4-31の強みと弱みをさらに学ぶことができました。
ホンダモータースポーツリリース
Fernando Alonso
フェルナンド・アロンソ
MP4-31-02
スタート 11番手
レース結果 12位
ファステストラップ 1分42.226秒 36周目(トップとの差 +2.402秒、19番手)
ピットストップ 2回: 16周目(ピットストップ時間 2.76秒)および32周目(ピットストップ時間 3.05秒)[プライム→バックアップ→バックアップ]
「今日は難しい一日となりました。いい結果を出し、ポイント圏内で完走するほどの十分な速さはありませんでした。我々は2ストップ戦略を選択し、その恩恵を得ようとしました。ただ、レース序盤でセーフティカーが導入されたことで我々にとっては不利な状況になり、それ以降は計画通りのレース運びをすることができませんでした。仕方ないことですが、残念です。
我々が改善すべきエリアについては、より詳しく見てみる必要があります。午後の決勝ではたくさんの異なるマシンの中でレースをしていたので、我々のマシンの強みと弱みを測るための有効な指標が見つかるはずです。
一方、ポジティブな点は、今日のレースが私にとっては今年のマシンで走る初のロングランとなったことです。開幕前テストでも50周ものスティントを走行したことはなかったですし、(開幕戦の)メルボルンではアクシデントにより早々にリタイアしました。
まだ道のりは長いですが、我々は改善し続けます。すでに次のレースを楽しみにしています」
Jenson Button
ジェンソン・バトン
MP4-31-03
スタート 12番手
レース結果 13位
ファステストラップ 1分40.298秒 46周目(トップとの差 +0.474秒、3番手)
ピットストップ 3回: 4周目(ピットストップ時間 2.58秒)、27周目(ピットストップ時間 2.86秒)および44周目(ピットストップ時間 2.49秒)[オプション→バックアップ→バックアップ→オプション]
「スタートはよかったです。私はポジションを一気に上げ、他チームのマシンとバトルを繰り広げることができました。最初のスティントでオプションタイヤを装着したときのペースも、かなりよかったです。ライバルチームの速いマシンと競い合うことができて楽しかったです。
セーフティカーが導入された際には、ピットレーンで混乱がありました。ニコ・ヒュルケンベルグ選手(Force India)がチームメートを手助けするために、他のみんなが減速せざるを得ない状況を作り出していたからです。そのピットストップ後は、いい位置につけていたものの、我々はミディアムコンパウンドのタイヤを履いて走行しており、他のマシンに比べて、同じポジションにただとどまっているような状況でした。
2ストップ戦略を試すつもりでしたが、それはうまくいきませんでした。そこで、最終スティントはオプションタイヤを装着することにしました。ポイント圏内をわずかに外れる位置で走行していたので、それをやってみようと思ったわけです。
最後にオプションタイヤを装着したことは、間違った選択だったのかもしれません。レース終了までミディアムコンパウンドのタイヤで走行を続けることもできましたが、スピードの出るソフトタイヤを履いて楽しむことにしました。ただ、そのパフォーマンスを最後まで継続することができなかったのです。それでも、やってみる価値はあったと思います」
Eric Boilier
エリック・ブーリエ
McLaren-Honda Racing Director
「結局、今日はポイントを獲得できるほどの十分なレースペースが我々にはありませんでした。我々より前のポジションにいた他チームのマシンが高い信頼性を備えている状態では、それはなおさらのことです。
それでも、今日はフェルナンドもジェンソンも、それぞれのレース戦略を最大限に活かすことができました。両ドライバーが56周を懸命に走行し、テール・トゥ・ノーズというわずかな差で完走したことは、フェルナンドが2ストップ戦略を効率的かつ最大限に活かしたのに対し、ジェンソンはさらに攻めに出る内容となった3ストップ戦略を最大限に利用したことを裏付けるものです。
ストレートでのスピードはまだ改善する必要があるものの、両マシンのパワーユニットは、この3日間、今日の決勝、昨日の予選、およびその前に実施されたすべてのフリー走行において、高い信頼性を示しました。ですから、Hondaにいる我々の仲間がそれを成し遂げたことは称賛に値します。また、我々はHondaが現在進めているパワーユニットの開発には勇気付けられる思いであり、その結果として、我々の全体的なパフォーマンスが早急な改善を続けることに自信を持っています。
オペレーション面では、今週末に我々がミスをすることはありませんでしたし、ピットクルーはいつも通り冷静に対処してくれました。みんな、よくやった!
最後になりますが、4つ目かつ最後のスティントでジェンソンのマシンにオプションタイヤを装着すると、彼はすぐに飛ぶようなスピードで走り始め、46周目にはその時点での最速ラップタイムをたたき出しました。これは励みになる結果でしたし、それ以降に、上海インターナショナル・サーキットを元気に走り抜けるジェンソンがオーバーテイクされたのは、他チームのドライバー2人だけでした」
Yusuke Hasgawa
長谷川 祐介
株式会社本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「週末を通して、天候の変化や赤旗による予選の中断など不測の事態があったにもかかわらず、チームの堅実なオペレーションとバトン選手、アロンソ選手のベテランらしいドライビングで2台とも完走し、実力を発揮できました。
レース結果は悔しいながら現状のポジションを表したもので、ポイント獲得に繋がらなかったのは残念ですが、皆が素晴らしい仕事を行い、次につながるレースだったと思います」
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