Formula Oneシーズン後半の初戦に、 P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトが登場 (ピレリ)
ベルギーグランプリ プレビュー:
2015年8月20-23日 スパ・フランコルシャン
・ラップが長い高速のスパは、 シーズン中でも屈指のチャレンジングなサーキット
・予測不可能な天候もスパの伝統的な特徴のひとつ
2015年8月17日、ミラノ
Formula Oneの2015年シーズン後半戦は、カレンダー中で最も雄大なスパ・フランコルシャンで幕を開けます。スパの特徴は、7kmに及ぶラップ、高速コーナー、急激な高低差、変わりやすい天候などです。広範囲に渡る厳しさに対応するために、タイヤレンジ中で最も汎用的な組み合わせであるP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤが選択されました。この組み合わせは、今シーズンこれまでのレースで最も多く使用されています。局所的に変わりやすい天候により、スパのレース週末中には、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットタイヤが登場する可能性もあります。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「スパ用のタイヤ選択は、最もスリリングなレースが展開されたハンガロリンク用と同じですが、この2つのサーキットは非常に対照的です。タイトでツイスティなハンガロリンクに対して、アクセル全開で走行するスパは、ドライバーたちにも人気が高いサーキットです。複数の異なる方向からの力が同時にタイヤに加えられることで、タイヤには非常に大きな負荷がかかります。しかし、気温が低くなりそうなので、ソフトとミディアムの組み合わせは、性能と耐久性間の最適な妥協点を提供してくれると思います。セーフティーカー導入率が高く、天候が変わりやすいスパでは、あらゆることが起こり得ます。したがって、タイヤ戦略はもとより、レース状況を常に読み、直面する事態に迅速に反応する各チームの対応力が重要になります。先頃行われた、我々にとってシーズン中で最も大きなイベントであるスパ24時間レースでは、レース前半に事故やセーフティーカー導入が発生したこともあり、数えきれないくらいトップが入れ替わりました。このように、この素晴らしいサーキットでは、常に見応えのある予測不可能なレースが展開されます」
タイヤにとってのチャレンジ:
タイヤへの負荷をマネージすることが、スパで成功する鍵のひとつです。スパでのタイヤへの負荷は、コーナリング、加速、減速によるものだけではなく、有名なオー・ルージュからラディオンへと続くラインに代表される大きな高低差によって生じる負荷(タイヤ構造およびショルダーにかかる、他に類を見ない1Gの圧力)も存在します。
スパの変わりやすい天候に関する最も大きな課題は、ラップ中にさまざまな天候状態が混在することであり、雨天の場合の適正なタイヤ選択を困難にしています。サーキットのある部分が完全にウェットであっても、他の部分が100%ドライということがあり得ます。排水も課題で、ウェット時に発生するトラックを横切る川状の水の流れによってミスを誘発されやすくなります。
ミディアムタイヤは、作動温度領域が低く、スパではよくある低い気温下でも最適な性能を発揮します。対照的に、作動温度領域が高いソフトタイヤは、高温のコンディションに適しています。
昨年の戦略とレースの概要:
昨年は、5番グリッドからスタートしたレッドブルのダニエル・リカルドが、2ストップ戦略で44周のレースを制し、キャリア通算3勝目となる2連勝を達成しました。リカルドは、最初の2スティントをソフトタイヤで、最終スティントをミディアムタイヤで走行しました。ピットストップのタイミングは、11周目と26周目でした。また、リカルドは、ミディアムタイヤによる最終スティント中にファステストラップを記録し、長いスティントにおけるミディアムタイヤの一貫した性能が示されました。
予想される両コンパウンド間の性能差:
ラップあたり1.8 - 2.0秒
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