高温で路面の粗いマレーシアに P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroオレンジ・ハードが登場 (ピレリ)
(C)Pirelli Motorsport
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マレーシアグランプリ プレビュー:2015年3月26-29日 セパン
・熱帯気候により、2015年型Cinturato(インターミディエイトとフルウェット)タイヤが デビューとなる可能性も
・セパンでは、ラップタイムの向上によってタイヤがさらに酷使される
2015年3月23日、ミラノ
高温、高湿度を伴う粗い路面で行われるマレーシアグランプリは、ドライバー、マシン、タイヤにとって、まさに試練の場です。ほぼ毎日、夕刻には強い雨が降ることから、Cinturatoタイヤが今年初めてグランプリに登場する可能性もあります。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「2週間前に行われたオーストラリアグランプリは、テストでの結果をあらためて確認する場となり、全てのセッションで昨年よりも2秒以上速いラップタイムが見られました。このラップタイムの向上は、タイヤへの負荷を一層大きくすることを意味します。特に、高温も相俟って、数多くの高速コーナーがタイヤから大量のエネルギーを奪うシーズン中でも屈指の粗い路面のセパンでは、この傾向はより顕著になるでしょう。これら全てを加味した上で、今週末用として、我々のタイヤレンジ中で最も硬い組み合わせであるP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムを選択しました。この組み合わせは、我々がFormula Oneに復帰した2011年以降、マレーシアグランプリで使用されているものです。オーストラリアでは、レース序盤のセーフティーカー導入もあって、意外にも1ストップが主流となりましたが、マレーシアでは、少なくとも2ストップ、気候によってはより多くのストップ回数になると思います。セパンでは、例年摩耗とデグラデーションのレベルが高くなりますから、タイヤマネージメントと入念な戦略が成功への鍵となるでしょう」
ピレリジャパン・プレスリリース
タイヤにとってのチャレンジ:
マレーシアは、大きな横方向への荷重を伴う高速コーナー、粗いアスファルト、高い気温、(もともと沼地だったところに建設されたトラックであるため)バンピーな路面など、タイヤのライフを短くするあらゆる要素を持っています。したがって、メカニカルなデグラデーション、熱によるデグラデーションには、ともに注意が必要です。マレーシアでは、マシンはハイ・ダウンフォースのセットアップで走行する傾向にあり、様々な厳しさに直面するタイヤに垂直方向の負荷が加わります。
セパンでの雨は日常茶飯事であるため、サーキット上に乗ったラバーは、各セッション間に洗い流されてしまいがちです。したがって、路面の改善パターンを予測することが困難となり、レースの中断やセーフティーカーの導入のリスクを高めることになります(マレーシアグランプリ史上、レース序盤での中断は度々発生しています)。水溜りを作ってしまう排水も問題です。
もし雨が降れば、クロスオーバーポイントの見極めが勝敗を左右します。クロスオーバーポイントとは、交換後に装着するタイヤの方が走行中のタイヤよりも速くなるポイントのことです。今シーズンここまで、ウェットでの走行が極めて限られているため、各チームは、もしフリー走行中に雨が降れば、クロスオーバーポイントに関する情報収集に優先度を置くでしょう。ここで得たデータは、決勝で極めて重要になります。
マレーシアで最も酷使されるタイヤは、左フロントタイヤです。このため、ドライバーは、特に燃料満タンでロックアップによってタイヤのライフを短くしてしまうレースの序盤に、左フロントタイヤをケアする必要があります。
昨年の戦略とレースの概要:
昨年の上位2名(ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグ)は、全く同じ3ストップ戦略を採り、最初の3スティントをミディアムタイヤで、短い最終スティントをハードタイヤで走行しました。タイヤ戦略が重要となったバトルで、彼らは熾烈な優勝争いを演じました。2ストッパー中の最上位は、5位に入賞したニコ・ヒュルケンベルグでした。決勝は56周で行われました。
予想される両コンパウンド間の性能差:ラップあたり1.0 - 1.2秒
予想される決勝時の天候:気温24~34℃、湿度80%、夕方に高い確率で豪雨の予想
ピレリチームが選ぶレースナンバー:
#27 マリオ・イーゾラ(ピレリ・レーシング・マネージャー)
「私は27を選びます。このナンバーは、私が11歳で初めてFormula Oneを見た1980年の終盤、ジル・ヴィルヌーブが付けていたナンバーです。その時以降、父に執拗にせがんでカートを買ってもらい、27を付けてレースしていました。その頃から27は私のラッキーナンバーなのです」
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