ミディアムとソフト、シーズン中でも短いながら最も緊張感を伴うサーキットに登場
(C)Pirelli Motorsport
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ブラジルグランプリ プレビュー: サンパウロ 2014年11月6-9日
・サンパウロでは変わりやすい天候が予想される
・Formula Oneにとって伝統的な開催地であるブラジルは、 ピレリにとって鍵となる市場
2014年11月3日、ミラノ
サンパウロの中心部に位置するインテルラゴス・サーキットは、シーズン中でモナコに次いで2番目に短いサーキットで、そのツイスティな連続コーナーや高低差は、ドライバー、マシン、そしてタイヤに魅力的なチャレンジを課します。
インテルラゴス用として選択されているタイヤは、ミディアムとソフトコンパウンドですが、ここは伝統的に雨の確率が高く、長期予報によれば、レース週末中のどこかで雨になる可能性がありそうです。このトラックでは、わずか4.309kmのラップ中に存在する非常に多くのコーナーによって、タイヤは絶えず酷使されることになります。また、比較的長いストレートが無いことで、タイヤがクールダウンされる機会もありません。さらに、バンピーでありながら、高速コーナーがあり、ランオフエリアが狭いことも相まって、ドライバーは最大限の集中力を発揮しなければなりません。
インテルラゴスは、とりわけ熱狂的なファンと独特の雰囲気で知られています。過去には、多くのタイトルがこのサーキットで決定しました。しかし、2014年シーズンは、最終戦のアブダビでダブルポイントが加算されるため、今週末にタイトルが決定することはありません。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「ブラジルは、ピレリにとって世界で最大の市場のひとつであり、多くの友人やサポーターに囲まれてこの地を訪れることは大変嬉しいことです。ここは、多くの高速およびノンストップのコーナーで構成されるため、タイヤにとっては過酷な状況となります。したがって、タイヤを最大限に活用することと戦略が必要不可欠です。インテルラゴスでは、過去に多くのウェットレースが行われましたが、今年もまたその可能性が高くなりそうです。これらのウェットレースは、展開が予想できないドラマティックなレースとしてブラジルグランプリの名声を高めています。今年もまた、Formula Oneの熱いファンの前で展開されるエキサイティングなレースが期待できると思います」
ピレリ・コンサルタント ジャン・アレジのコメント:
「私はインテルラゴスで12回のレース経験があります。マシンが絶えずコーナリングし、大きな負荷に晒されるため、ドライバーにとっては肉体的に非常に厳しいサーキットですが、私は大好きな場所です。特に、首の筋肉にかかる負荷は大きく、過去、ブラジルグランプリがシーズン序盤に行われていた頃は、体がまだ慣れていないこともあって、非常にトリッキーな状況でした。トラックがバンピーなことと、非常に粗いアスファルトが記憶に残っています。金曜日の路面は滑りやすく、レース週末の進行とともに徐々にグリップが増していきました。今年も同様かどうか興味深いです」
タイヤから見たサーキット:
インテルラゴスは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズやヤス・マリーナ・サーキットとともにシーズン中で数少ない反時計回りのサーキットですので、今シーズンのラスト3戦は、反時計回りのサーキットで行われることになります。
ミディアムタイヤは作動温度領域が低く、広範囲の低い温度条件下でも最適な性能を発揮できるコンパウンドです。ソフトタイヤは、対照的に作動温度領域が高く、高温のコンディションに適したコンパウンドです。この特性がレース戦略に影響を与えます。
インテルラゴスでは、タイヤはしばしば複合された負荷に晒されます。すなわち、横方向と縦方向の負荷を同時に課されることによって、コンパウンドの温度が上昇します。ダウンフォースのレベルは高く、空力グリップとメカニカルグリップの配分は、ほぼ均等です。
昨年の勝利戦略は2ストッパーでした。レッドブルのセバスチャン・ベッテルは、ミディアムタイヤでスタートし、24周でミディアムへ、47周でハードコンパウンドへ交換しました。決勝前にドライ走行の機会が無かったことが戦略の計算を複雑にしました。
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