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2014/07/07

ピレリ、来週シルバーストンで新型18インチ・コンセプトタイヤをテスト

(C)Pirelli Motorsport
拡大します

・F1界の合意があれば、Formula Oneへの提供案が前進
・大径サイズの採用は、F1と乗用車用タイヤ間の技術転用を加速させる

2014年7月4日、ミラノ

ピレリは、新型18インチタイヤの設計コンセプトを紹介し、近い将来、Formula Oneへの展開方法を具体的に示します。これは抽象的なデザインによるものではなく、来週火曜日~水曜日(7月8~9日)にシルバーストンで行われるインシーズンテストにおいて、デモ走行が可能なプロトタイプタイヤとして紹介されます。

18インチタイヤは、ピレリがFormula Oneの公式タイヤサプライヤーに復帰した2010年から提案しているアイデアです。より大きなサイズのホイールとタイヤは、現代のマーケットのトレンドを反映しています。現状よりも大きなサイズの採用によって、Formula Oneタイヤから乗用車用タイヤへの技術の転用が加速されます。

各チーム、運営者および他のステークホルダーがタイヤサイズ拡大の方向へ向かう真の意向があれば、ピレリは18インチタイヤの開発を推進します。これは、Formula One全体としての見応えを提供するために、各チームおよびFormula Oneの技術パートナーとして、またスポンサーとして活動するピレリの一貫した哲学に基づく姿勢を示すものです。

ピレリジャパン・プレスリリース

ピレリのプレミアム戦略の一環として、ピレリのエンジニアが開発・製造した18インチタイヤは、あくまでも実現可能な例として示すためのものです。しかし、現行の13インチタイヤと同水準の性能および信頼性を持つ18インチタイヤを製造する技術は、既に現実のものとなっています。実際、新型タイヤのコンセプトは、開発カーブの端緒に就いたばかりであり、その可能性は無限に近いものです。将来的には、より大きなタイヤサイズが登場する可能性もあります。

新型18インチタイヤの開発には技術的な課題も伴いますが、サイドウォールの柔軟性が減少することによってさらなる剛性が得られるというメリットがあります。タイヤサイズ拡大の流れは、現行Formula Oneマシンのサスペンションとダンピングの重要な部分を形成することになります。

サイドウォールが狭くなることによって、ピレリのブランド表示用のスペースが減少することは避けられません。ピレリは、それにも関わらず、各チームが実現を希望すると思われる18インチタイヤの開発へ向かって前進する用意を整わせています。その積極的な証として、来週、シルバーストンで新型タイヤによる走行を行います。

来週水曜日、シルバーストンにおいて、ロータスが2014 E22にピレリのP Zero18インチ・コンセプトタイヤを装着して走行する予定です。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「最近は標準的な乗用車でも18インチタイヤを装着していますので、13インチタイヤは、もはや乗用車のユーザーにとっては馴染みのないものになっています。Formula Oneにとって、18インチタイヤの採用は大きな一歩となるでしょうが、18インチタイヤを採用しているモータースポーツは、既に数多く存在しています。したがって、Formula Oneでは、さらに大きなサイズを採用する日が来る可能性もあります。将来のモビリティ・ソリューションをテストする場としてのF1の役割を強調するために、乗用車用タイヤとレース用タイヤができるだけ密接な繋がりを持つことは、全ての人々にメリットのあることだと確信しています。この確信は、我々が1970年代にレース用タイヤから生まれた扁平タイヤを乗用車用タイヤに導入した時から持ち続けているものです。しかし、Formula Oneにおける我々の役割は変化を促進することではありませんので、我々は、タイヤサイズ拡大の動きを煽る意向ではないことを強調しておきたいと思います。Formula Oneの枠組みがどのようなものになろうと、我々の役割は、各チームおよびドライバーが、タイヤ、レギュレーション、その他のリソースを最大限に活用できるようにサポートすることです」

シルバーストンで画期的なプロトタイプタイヤのデモ走行を行うことは、ピレリの適応能力と技術的知見を示すために、ピレリの経営トップの判断によって決定されました。

ピレリR&D統括責任者 マウリツィオ・ボイオッキのコメント:「我々のレースキャリアは、1907年、ボルゲーゼ侯爵がイターラを駆り北京パリレースで優勝した際、公道との直接的な関連性を伴ってスタートしました。100年以上を経て、我々は再度このコンセプトを取り入れようとしています。来週登場するタイヤは、主として性能面よりも美観をデモするために設計されたものです。しかし、もし必要となれば、数か月以内に製品レベルのサンプルを提供することが可能です。まずは、我々の最新のコンセプトについてのフィードバックを楽しみにしています。そして、人々がトラック上で少し目新しいものを見て楽しむことを期待しています」

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