P Zeroレッド・スーパーソフトが2014年デビュー (ピレリ)
モナコグランプリ プレビュー: モナコ 2014年5月22-25日
・P Zeroイエロー・ソフトとの組み合わせ
・シーズン中最も低速なサーキットで、タイヤが全てのメカニカルグリップを供給
・ランオフエリアの無い市街地サーキットで、正確性とマシンコントロールが不可欠となる
2014年5月19日、ミラノ
ピレリのP Zeroレッド・スーパーソフトタイヤが、モナコで2014年のデビューを飾ります。組み合わせとなるタイヤは、今シーズンここまでの5戦中3戦で使用されているP Zeroイエロー・ソフトタイヤです。モナコは、シーズン中で最も平均ラップスピードが遅く、また、最も低速なコーナーが存在するため、マシンは空力グリップではなく、タイヤによって生成されるメカニカルグリップに大きく依存します。コンパウンドが可能な限り迅速に最大限のアドヒージョンを供給するためには、急速なタイヤ・ウォームアップが不可欠です。市街地サーキットにつきものの白線、マンホールカバー、バンプなどを伴う滑りやすい路面は、タイヤへの厳しさをさらに増加させます。今年、トンネル出口付近のサーキットの一部が再舗装されています。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「モナコは、言うまでもなくFormula Oneに関わる全ての人々にとってのショーケースイベントであり、特有の雰囲気と比類のない特別な厳しさがあるグランプリです。スーパーソフトタイヤがモナコで今シーズン初めて登場します。スーパーソフトは、他の2014年型スリックタイヤ同様、耐久性を改善するために設計された新型のコンパウンドとタイヤ構造で構成されています。モナコでは、伝統的に摩耗とデグラデーションが非常に低いため、1ストップによるレースも可能です。しかし、必ずしも1ストップが最速の戦略とは限りません。特にモナコではオーバーテイクが困難なため、戦略が常に重要な役割を演じます。同様に予選の重要性も大きくなります。道幅が狭いサーキットではセーフティーカー導入率も高いため、どんなレース戦略も柔軟でなければなりません。また、起こり得るあらゆるチャンスを活用するために、それらが発生した際に正確にレースの状況を読むことがモナコでも成功への鍵となるでしょう」
ピレリ・コンサルタント ジャン・アレジのコメント:
「私はモナコでのレースを12回経験しています。モナコは、ドライバーが力の差を見せつけることができる場所だと思います。常に思い出すのは、1990年、ピレリタイヤを装着したティレル・フォードで臨んだモナコでの初レースです。このレースでは、いいペースで走ることができ、優勝したアイルトン・セナとわずか1秒差の2位でフィニッシュしました。翌年はフェラーリで、セナとナイジェル・マンセルに次いで3位を獲得しました。モナコは、エンジンパワーよりもマシンセットアップとドライバーのスキルが報われるサーキットです。全長3.3kmのサーキットの大部分を構成するコーナーを、最大限のダウンフォースで通過することになります。明らかにタイヤが重要となり、スーパーソフトの登場によって、マシンがその性能を最大限に引き出すことができるでしょう。モナコでは、木曜日の路面が非常にダーティーな状態のため、路面の改善が大幅に進みます。したがって、速いラップタイムが見られるのは、土曜日に路面にラバーが十分乗ってからになります。戦略が興味深いところです。レース終盤の新品スーパーソフトが大きな差を生むでしょう。」
タイヤから見たサーキット:
モナコグランプリの開催方式はユニークで、木曜日にフリー走行が行われ、金曜日にはFormula Oneの走行は行われず、午後、路面は公道として開放されます。このため、通常の路面改善のパターンに影響を及ぼします。すなわち、木曜日に路面上に乗ったラバーが金曜日には消えてしまい、公道での走行が埃やデブリを路面上にもたらすことになります。
モナコの特徴である低速コーナーからの出口では、常にホイールスピンのリスクがあります。今年は、ターボエンジンによるトルクの増大によって、そのリスクはさらに高くなっています。したがって、ホイールスピンを回避することによってタイヤをケアすることがより重要になります。
空力グリップよりもメカニカルグリップが重要なため、タイヤを理想的な作動温度領域に入れ、その状態をキープすることが極めて重要となります。そのためには、適正なタイヤ・ウォームアップを伴った一貫したスムーズなドライビングスタイルが不可欠です。
スーパーソフトタイヤは作動温度領域が低く、低温下でも最適な性能を発揮できるコンパウンドです。ソフトタイヤは、作動温度領域が高く、高温のコンディションや厳しい路面状態に適したコンパウンドです。モナコの天候は変わりやすい可能性があります。
モナコではフロントロー以外からの優勝は稀であるため、予選が重要になります。しかし、速いマシンでもタイトなトラックでのトラフィックに捕まってしまう可能性があるため、予選では、クリアな空間を見つけることがペース同様に重要になります。
昨年は、ポールポジションを獲得したメルセデスのニコ・ロズベルグが優勝しました。ロズベルグは、スーパーソフト - ソフト - スーパーソフトと繋いだ2ストップ戦略で勝利を掴みました。しかし、レースは、ドライバーたちに‘フリー’なストップを効果的に促した2回のセーフティーカー導入による影響も受けました。
P Zeroマガジンの紹介: 今年、ピレリは新しい P Zeroマガジンというサイトを立ち上げました。ここでは、モナコグランプリの豆知識やモナコについて、またピレリに関する世界の出来事を、過去、現在、未来に渡って紹介しています。週末を通してアップデートされるビデオやその他インタラクティブなコンテンツを含む、このダイナミックな新しいマガジンは、ピレリのウェブサイトから、もしくは右のリンクからアクセスできます。http://magazine.pzero.com
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