ピレリとボッタス、奇跡の走り
(C)Pirelli Motorsport
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2014年4月23日、ミラノ
中国グランプリの予選において、ウィリアムズのバルテッリ・ボッタスが、カレンダー中で最長の上海サーキットのバックストレートで316km/hに達しました。
周囲を走行するマシンからの水しぶきによって視界が非常に悪い中、ボッタスは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤでこの速度を計測しました。ボッタスが通常使用するFormula Oneタイヤは、乗用車用タイヤと異なり、幅が非常に広いため、アクアプレーニングを抑制することが難しいタイヤです。
さらに、Formula Oneデビューからわずか2年目のボッタスは、この離れ業をフルウェット用のタイヤではないピレリタイヤで成し遂げました。ボッタスが実践した通り、トレッドの溝の深さが2.5mmしかないインターミディエイトタイヤは、フルスピード走行時、タイヤあたり1秒間で25リッターを排水することができます。(すなわち、1台のマシンで秒あたり100リッターを排水することが可能です。)このため、タイヤと路面間の最適な接地面が維持されます。フルウェットコンディション用のタイヤとして、Cinturatoブルー・フルウェットタイヤが供給されています。このタイヤは、フルスピード走行時、タイヤあたり1秒間に65リッターを排水することができます。
ピレリジャパン・プレスリリース
この技術は、ピレリの乗用車用タイヤにも受け継がれています。特に雨天時の性能に重きを置いた乗用車用タイヤであるCinturato P7 Blueは、Cinturato Formula Oneタイヤのエクストリームな雨天性能から学んだ教訓を活かして開発されたものです。
結果として、Cinturato P7 Blueは、競合製品と比較して、ウェット時のブレーキ制動距離を9%短縮しました。また、Cinturato P7 Blueは、新しいタイヤの性能を格付けする新ヨーロッパタイヤラベリング制度によって、初の’AA’認定を受けたタイヤでもあります。
今シーズンのFormula Oneレギュレーションはダウンフォースを削減したため、マシンのドラッグが減少し、トップスピードが昨年よりも速くなっています。したがって、モンツァのような長いストレートが特徴の高速サーキットにおいて、今シーズンのマシンはラップレコードを更新し、同時にストレートでの最高速度記録を樹立する可能性があります。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「中国でのウェットコンディションの下、ボッタスが計測したスピードには鳥肌が立ちました。これこそが、Formula Oneです。Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤは、我々のタイヤレンジ中で、2013年型から変更されていない唯一のタイヤですが、限界に近いコンディション下でも完璧なコントロールを可能にしました。今回のパフォーマンスは、今日のFormula Oneドライバーの真の勇気と才能を示しています。そして、それは誰もが期待しているものです」
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