プレビュー - 2014年Formula One公式テスト バーレーン(2月27-3月2日) (ピレリ)
(C)Pirelli Motorsport
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・最終プレシーズンテストがバーレーンで開催: マシンあたり30セットのタイヤが供給される
・ピレリは、P ZeroレンジとCinturatoレンジを提供
・2013年型と同等の性能でありながらデグラデーションは小さく
・新型Cinturatoブルー・フルウェット:排水性能が毎秒60リッターから毎秒65リッターへ(8%増)
2014年2月26日、ミラノ
各チームは、Formula Oneシーズンの開幕へ向けて、今週、バーレーンで行われる4日間の最終プレシーズンテストで、2014年型P Zeroタイヤをテストする最後の機会へ臨みます。先週のバーレーンでの4日間のテストから連続して行われるため、各チームは、テストの勢いを維持しつつ、ピレリの4種類の新型スリックコンパウンド(P Zeroオレンジ・ハード、P Zeroホワイト・ミディアム、P Zeroイエロー・ソフト、P Zeroレッド・スーパーソフト)を評価することができます。ヘレスでの今年最初のテストでは、各チームは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットもテストすることができました。
ピレリジャパン・プレスリリース
以下、2014年型ピレリFormula Oneタイヤレンジの紹介です。
P Zeroオレンジ・ハード
レンジ中で最も硬いハードタイヤは、高温のコンディションとなるサーキット、高速コーナーや粗い路面などによって高い負荷を課すサーキット用に設計されています。このコンパウンドはウォームアップに時間を要しますが、最大限の耐久性を提供します。耐久性はレース戦略において、しばしば主要な役割を演じます。作動温度領域が高いコンパウンドです。増大したトルク、強化された回生システム、減少した空力などを特徴とする最新型マシンの要求に応えるべく、他の2014年型タイヤ同様、新型コンパウンドと新型タイヤ構造を採用しています。
P Zeroホワイト・ミディアム
理論的に、このタイヤは、今回のレンジ中で、性能と耐久性の理想的な妥協点を見出した最もバランスの取れたタイヤです。したがって、非常に汎用性の高いタイヤですが、高速で負荷の高いサーキットでより本領を発揮します。作動温度領域が低いコンパウンドです。他の2014年型タイヤ同様、変化したビークルダイナミクスに対応し、ハンドリングを改善するために、フロントタイヤには新型のプロファイルが採用されています。
P Zeroイエロー・ソフト
このタイヤもレンジ中で最も使用されることの多いタイヤのひとつです。性能と耐久性の良好な妥協点を維持しつつ、より性能面を重視しています。ロングランよりもスピードに重きを置いていますが、燃料満タンのレース序盤と‘スプリント’タイヤとして使用されるレース終盤の両方で競争力を持たせています。作動温度領域が高いコンパウンドです。タイヤへの増大した負荷の下で昨年と同等の性能を提供できるように、すべてのコンパウンドは昨年よりも全体的にわずかに硬くなっています。
P Zeroレッド・スーパーソフト
レンジ中で最も軟らかいこのコンパウンドは、最大限のメカニカルグリップが求められる低速でツイスティなサーキットで、特に低温のコンディションでの使用が理想的です。スーパーソフトは非常に迅速にウォームアップが可能であり、予選用としても理想的です。しかし、その反面、デグラデーションが大きいという重要な特徴を持っています。作動温度領域が低いコンパウンドです。今年の鍵となる進化のひとつに接地圧分布と温度分布の最適化があります。これによって、アスファルトへの接地がより均一となり、グリップとハンドリングを改善します。
Cinturatoグリーン・インターミディエイト
インターミディエイトは、汎用性の高い雨天用タイヤであり、フルスピード走行時、毎秒約25リッターを排水します。ウェット路面のみならず乾きつつある路面でも使用可能です。多くの開発要素が導入されたフルウェットタイヤ同様、今年のCinturatoグリーンも新しいコンセプトとなっています。
Cinturatoブルー・フルウェット
フルウェットタイヤは、フルスピード走行時、毎秒65リッター(昨年の60リッターから増大)を排水することが可能で、激しい雨のコンディションにおける最も効果的なソリューションとなっています。Cinturatoブルーの最新の進化は、耐久性が強化されたことで、乾きつつある路面でも競争力を持つという点です。フルウェットタイヤは、新型コンパウンドを採用し、アクアプレーニングを一層抑制するためにリアタイヤのトレッドパターンが再設計されました。その結果、多様なコンディション下での活用範囲が広がっています。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「先週のバーレーンテストでは、ヘレスでの最初のテストよりも多くのタイヤに関する作業が見られました。そして今週、各チームは、グランプリ開幕戦へ向けて、より多くの予選およびレースのシミュレーションを試みると思われます。今回のバーレーンでの4日間の最終テストを通じて、タイヤ関連作業は継続して増加するでしょう。まだ初期段階ではありますが、ここまでのところ、最新世代のマシンの新たなパワー特性を最大限にするための新しいコンパウンドとタイヤ構造を持った我々の最新P Zeroタイヤは、性能および耐久性の両方を発揮してくれています。そして、さらなるトルクをサポートするために接地面は大きくなり、デグラデーションを抑制するために作動温度領域が広くなっています。先週のバーレーンでのラップタイムを見る限り、エンジンのキャパシティが小さくなって全く新しい技術的チャレンジがあるにも関わらず、我々は既に2013年の性能レベルに非常に接近しています」
テストの概要:
各チームには、インシーズンテストを含む今シーズンのテスト用として、合計135セットのタイヤが供給されます。3回のプレシーズンテスト用として85セットが供給されます。ヘレス用に25セット、バーレーンでの2回のテスト用にそれぞれ30セットが供給されます。
各チームには、下記に示すマシンあたり22セットのコンパウンドが供給されます。これに加えて、各チームはバーレーンでのテスト用に8セットを選択することができました。‘ベース’となるスリックコンパウンド(ハード、’winter’ハード、ミディアム、ソフト)は、ピレリがバーレーンの特性を考慮した上でチームとともに選択したものです。
テストの概要その2:
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