決勝では2~3回のピットストップが予想される (ピレリ)
(C)Pirelli Motorsport
拡大します2013年シンガポールグランプリ 予選
2013年9月21日、シンガポール
レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、P Zeroレッド・スーパーソフトを使用して、シンガポールで自身通算41回目のポールポジションを獲得しました。シンガポールグランプリ用として、P Zeroレッド・スーパーソフトとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択されています。両コンパウンド間の性能差がラップあたり約2秒となっているため、決勝での戦略は多岐に渡ります。ベッテルにとってシンガポールでの2回目のポールポジションを決めたタイム1分42秒841と、2番手となったメルセデスのニコ・ロズベルグとのタイム差は、0.1秒を切る僅差でした。
気温31℃の高温で湿度の高いコンディションの下、大半のドライバーがミディアムタイヤでQ1を開始しました。その後、上位勢の多くは、スーパーソフトを使用してセッション終盤での1回のランに照準を合わせました。レッドブルの両ドライバーとロータスのロマン・グロージャンのみが、Q1をミディアムタイヤだけで終え、マーク・ウェバーがミディアム勢では最上位の6番手となりました。Q1でのトップは、スーパーソフトを使用したメルセデスのルイス・ハミルトンでした。
Q2に進出した全ドライバーがスーパーソフトタイヤでセッションを開始しました。そのほとんどがQ1で1回使用した中古のタイヤを使用しました。ベッテルは、スーパーソフトを使用した1回のランで最速タイムを記録しました。ベッテルのタイムは、同様の戦略を採って2番手となったチームメイトのウェバーのタイムより0.8秒速いものでした。メルセデスの両ドライバーも、スーパーソフトでの1回のランでQ3へ進出しました。
マクラーレンのジェンソン・バトンを除く全ドライバーがスーパーソフトでQ3を開始しました。バトンは、ミディアムタイヤでコースへ出たもののタイムは記録せず、その後の2回目のランをスーパーソフトで行いました。ベッテルは、スーパーソフトを使用した1回のランでポールタイムを叩き出しました。フェラーリの両ドライバーも、スーパーソフトでの1回のランのみでセッションを終えました。ザウバーのエステバン・グティエレスは、Q3でタイムを計測しませんでしたが、今シーズン自己ベストとなる10番グリッドを獲得しました。
ベッテルは午前中の最終フリー走行でも最速となり、2番手にはグロージャンが続きました。レッドブルの両ドライバーがセッションの大半でワンツーを独占する中、ベッテルはスーパーソフトでセッション最速タイムを記録しました。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「レース週末の開始時点から、今回のグランプリの決勝がタイヤ戦略中心の展開になることは明らかでしたが、戦略に関する決断が予選にも影響を及ぼし、既にQ1からレース戦略が始まっていたようです。過去の結果から見ても、シンガポールではオーバーテイクが難しいので、予選で上位グリッドを獲得することは常に重要です。そして、両コンパウンド間のタイム差により、スーパーソフトが予選での選択となりました。しかし、決勝用の両コンパウンドの使用についても考えておく必要があります。決勝同様、予選も夜間に行われるため、他のグランプリとは異なる路面の改善や気温の進行パターンが見られます。摩耗に関しては特に厳しいトラックではありませんが、熱によるデグラデーションレベルが非常に高く、長いストレートの無いシーズン中でも極めて多いコーナー数が、タイヤにとって過酷な条件となります。また、このトラックのもうひとつの特徴であるヘビーブレーキングもタイヤ温度を上昇させます。明日の決勝では、2~3回のピットストップを予測していますが、気温やセーテフィーカーなどの外部要因に左右されることもあるでしょう。戦略の機会は豊富ですので、決勝の行方は極めてオープンです」
ピレリの戦略予測:
シンガポールは、統計的にセーフティーカー導入率が高く、戦略予測が難しいレースのひとつです。理論上の最速戦略は3ストッパーですが、現実的には、トラフィックやコンディションの影響を受けるため、大半のチームが2ストップ戦略を採るでしょう。
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