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2013/06/05

モントリオールにミディアムとスーパーソフトが登場、フリー走行にプロトタイプを供給 (ピレリ)

カナダグランプリ プレビュー:モントリオール 2013年 6月7-9日
(C)Pirelli Motorsport
拡大します
2013年6月3日、ミラノ


モントリオールのジル・ヴィルヌーヴサーキットは、長い高速ストレートと低速コーナーが混在する興味深いサーキットです。ピレリは、モントリオールにP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroレッド・スーパーソフトを持ち込みます。両コンパウンドともに作動温度領域が低いため、半常設サーキットで予想される天候状態にパーフェクトにマッチします。通常、気温は非常に冷涼で、過去には数々のウェットレースが展開されているため、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・ウェットタイヤが登場する可能性もあります。また、ピレリは、金曜日のみの限定使用として、マシンあたり2セットのプロトタイプのミディアムタイヤを持ち込みます。今後のグランプリで使用される予定のこのタイヤは、リアの構造に変更が加えられています。

ピレリジャパン・プレスリリース

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「カナダは、ヘビーブレーキングやトラクション要求がタイヤに大きなチャレンジを課すこともあり、シーズン中で最も予測不可能なレースのひとつとされています。1970年代後半のサーキット創設以来、週末を通しての大幅な路面の改善と共に、効果的なタイヤマネージメントが、常にモントリオールでの成功の鍵となっています。ピットストップは2~3回を予想していますが、金曜日のフリー走行の結果を見るまでは正確な予測は立ちません。このサーキットでは、天候状態がしばしば主要な役割を演じます。我々がFormula

Oneに復帰後初めての2011年カナダグランプリは、激しい雨と度々の中断によって、Formula One史上最長のレースとなりました。昨年はドライのレースでしたが、開幕7戦で7人目の優勝者の誕生の瞬間に立ち会うことになりました。タイヤの摩耗とデグラデーションのレベルが高いため、昨年同様、多様な戦略が展開されるでしょう。各チームは、スプリント戦略を採るか、あるいは、より少ないピットストップ回数で耐久性に重きを置くかを選択することになると思います。昨年は、スプリント戦略が勝利を収めました。しかし、非常に多くの要素が作用するため、各チームは、特定の戦略を決定する前に、天気予報は言うまでもなく、多くのデータを注意深く分析しなければなりません。カナダでは、柔軟なアプローチが功を奏することが多いため、多くのチームがオプションの余地を残しておくことによって、ドライバーがそれをうまく活用するのではないかと期待しています」

ピレリ・ブランド・アンバサダージャン・アレジのコメント:
「1995年にフェラーリでジル・ヴィルヌーヴと同じカーナンバー 27で優勝したこともあり、私にとってのカナダは大変特別な場所です。レース後にファンがトラックに殺到した時は、とても言葉にはできないほどの感動的な雰囲気につつまれました。カナダは、常にファンが素晴らしいところです。Formula

Oneを熱狂的に迎えてくれる国を訪れることは、この上ない喜びです。ドライバーにとっては、大きなチャレンジの場でもあります。グランドスタンドの大部分がトラックに近く、ウォールも非常に接近しているため、ある意味でモナコのような感覚です。しかし、もちろんモナコより非常に高速なため、タイヤにとってもチャレンジングであると言えます。主な特徴は加速と減速であり、ストレート上のアクセル全開から低速コーナーまで、非常に幅広いスピードレンジをカバーすることになり、適切なタイヤマネージメントとタイヤへの要求に対応する戦略が重要になります。きっとファンタスティックなレースになるでしょうし、これこそが、私がいつも楽しみにしているグランプリです」

サーキットから見たタイヤ:
シンガポール、韓国、モナコと並んで、カナダではセーフティーカー導入の可能性が非常に高く、しばしば柔軟な戦略が報われる理由のひとつとなっています。セーフティーカーにより、レースの様相が一変する可能性があります。2週間前のモナコとは異なり、カナダでは多くのオーバーテイク機会が存在します。
昨年の優勝者(ルイス・ハミルトン)は2ストップを行い、2位と3位のドライバーは1ストップでした。トップ10のドライバーでは、2ストップが5名、1ストップが5名と半々の結果でした。昨年のタイヤ選択は今年とは異なり、ソフトとスーパーソフトでした。

年間であまり使用されない半常設のサーキットのため、グレイニング発生のリスクもあります。グレイニングは、熱が入っていない冷えたタイヤがグリップを見出せず過度にスライドする際に発生し、通常とは異なる摩耗パターンを形成します。この現象は、路面にラバーが全く乗っていない滑りやすい状態のレース週末の序盤に多く見られます。

テクニカルノート:
カナダがタイヤに厳しい理由のひとつは、マシンが、ストレート上でスピードを最大化するために、低いダウンフォースで走行することです。このため、空力グリップよりもメカニカルグリップが強調され、マシンがコーナリングする際の全ての働きをタイヤが担うことになります。

低速コーナーやヘアピンからの脱出時に要求されるヘビーなトラクションによって、モントリオールでは特にリアタイヤが過酷な状況に置かれます。スロットルを開きすぎると容易にホイールスピンが発生し、リアタイヤの摩耗を増大させます。路面が非常にバンピーでリアタイヤのトラクションがかかりにくいため、これがホイールスピンを招くもうひとつの要因となります。

カナダでさらにタイヤへ負荷を与えるものは、このサーキットの特徴である縁石です。カナダの縁石は高くアグレッシブであり、有名な‘Wall of champions’近くの最終コーナー通過時、マシンは約130km/hで縁石をヒットします。

Pi

ピレリF1チームの紹介:
アナ・プレイフォード(Formula Oneタイヤエンジニア)
イギリスのチチェスター出身のアナは、全てのグランプリへ赴くピレリの15名から成る強力なエンジニアチームのひとりです。今シーズン、彼女はウィリアムズへアサインされました。グランプリ週末期間中、彼女はチームとピレリ間の連携役を果たします。

トラックでのアナの主な仕事は、ピレリタイヤのケアと、設定されたパラメーター内でのタイヤの走行を確認することです。タイヤ性能と特性をリアルタイムにモニタリングする他、彼女はタイヤに関する追加データ(内圧、温度、摩耗など)を分析します。この種の全ての情報は、チームのイブニングミーティングで提出されるデイリーレポートに書き加えられます。このレポートは、レース戦略や後続のセッションのセットアップに関するチームの決断をサポートします。

レース以外では、アナは、DTC(ディドコット・テクニカル・センター)として知られる、イギリスにあるピレリの技術拠点に所属しています。そこでは、レース週末に得たデータの分析を続け、ミラノにあるピレリ本社へのレポートを作成し、次のグランプリへの準備を行います。アナは、いくつかのR&Dプロジェクトや、ピレリが各チームへ提供するサービスを絶えず向上させることを可能にするツールの開発にも携わっています。
父親の影響を受けてFormula

Oneの世界へ入ったアナは、現在ただ一人の女性エンジニアです。彼女は、大学でモータースポーツ工学を学び、2011年にピレリに入社しました。

プライベートな時間は、家族や友人と過ごす時間やショッピングなどを楽しんでいます。

その他のニュース:
ピレリが単独サプライヤーを務めるブランパン耐久シリーズの第2ラウンドが、カナダグランプリの前週にシルバーストンで開催されました。アストンマーチンのダレン・ターナー、フレデリック・マコウィッキ、ステファン・ミュッケ組が、アストンマーチンV12バンテージを駆り優勝しました。

さらに、ピレリが単独サプライヤーを務めるイギリスラリー選手権の第2ラウンド、ジム・クラーク・ラリー(伝説的なFormula One世界王者にちなんで命名されたラリー)が、先週末スコットランドで開催されました。昨年のピレリUKのスタードライバー、ユッカ・コルホネンがマルコ・サルミネンとともに、ピレリを装着したシトロエンDS3で優勝しました。

先頃、ピレリは、イタリア最大の工科大学であるミラノ工科大学との密接な提携の20周年を祝福し、多くの学生を北イタリアにあるヴィッツォーラ・サーキットで開催したドライバー・デイに招待しました。この大学からの多くの学生を採用するとともに、ピレリは、毎年、この大学との協同研究プロジェクトを引き受けています。

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