ベッテル、2ストップ戦略で完勝 (ピレリ)
(C)Pirelli Motorsport
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2013年カナダグランプリ 決勝
2013年6月9日、モントリオール
セバスチャン・ベッテルが、カナダのジル・ヴィルヌーヴサーキットで通算29勝目を挙げ、レッドブル・レーシングに、このサーキットでの初勝利をもたらしました。ベッテルは、P Zeroレッド・スーパーソフトでスタートし、その後の2スティントをP Zeroホワイト・ミディアムタイヤで走行する2ストップ戦略でレースを制し、チャンピオンシップのリードを広げました。
ウェットコンディションでの予選後、今日の決勝は完全なドライとなりました。スタート時に装着するスリックタイヤを自由に選択できる状況下で、トップ10ドライバー全員がスーパーソフトを装着してスタートを切りました。ピレリのFormula Oneタイヤレンジで最も軟らかいスーパーソフトは、迅速なウォームアップを提供し、ミディアムよりもラップあたり1秒程速いスピードを示し、ベッテルのスプリント戦略の主要な要素となりました。
フォース・インディアのポール・ディ・レスタは、17番グリッドからミディアムタイヤでスタートし、独自性ある戦略にトライした中で最上位のドライバーとなりました。ディ・レスタは、ミディアムコンパウンドで56周走行後、1回のみのストップを行い、7位入賞を果たしました。その他では、ロータスのロマン・グロージャンとマルシャの両ドライバーのみが、ミディアムコンパウンドでスタートしました。
ピレリジャパン・プレスリリース
ウェットウェザーによって決勝前のスリックコンパウンドによる走行が非常に限定的だったため、摩耗やデグラデーションに関する情報が乏しい中、各チームは戦略に対して柔軟なアプローチを取らざるを得ませんでした。予測通り、摩耗とデグラデーションのレートはともに低いままでした。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「路面温度が昨日の予選時よりもかなり高くなり、カナダグランプリは、少し未知の領域に入った感じでした。カナダは、高いトラクション要求によって、リアタイヤにとって最もチャレンジングなサーキットのひとつです。特に、レース前に雨が降ると、水分がトラック上に乗ったラバーを洗い流してしまい、グリップレベルを減少させるため、その厳しさが顕著になります。このような状況にも関わらず、摩耗とデグラデーションは上位勢にとって想定の範囲内にあり、このレースの特徴でもあるグレイニングの発生もわずかでした。ニコ・ロズベルグがトップ10ドライバー中でただ一人3ストップ戦略を採ったことからも、メルセデスは高いレベルのデグラデーションに苦しんでいたようです。明らかに2ストップが順当な戦略でしたが、ポール・ディ・レスタは56周の第1スティントをミディアムタイヤで走行し、1ストッパーが可能なことを示す素晴らしい走りを見せてくれました」
Truth-O-Meter:
我々は、スーパーソフトでスタートし、20周でスーパーソフトへ、40周でミディアムへ交換する2ストッパーを予測していました。ベッテルが採った戦略はこれと異なり、16周でミディアムへ、49周で再度ミディアムへ交換するものでした。
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