ライコネン、1ストップでピレリでの初勝利を飾る
(C)Pirelli Motorsport
拡大します 2012年11月4日、アブダビ
ロータスのキミ・ライコネンが、通算19回目、Formula Oneへの復帰後初優勝をピレリタイヤで果たしました。ライコネンは1ストップ戦略を採り、31周目にP Zeroイエロー・ソフトタイヤからP Zeroホワイト・ミディアムタイヤへ交換しました。4番グリッドからスタートしたライコネンは、マクラーレンのルイス・ハミルトンが19周目にリタイアした後首位に立ち、フィニッシュまでその座を譲りませんでした。ライコネンと同じ戦略で3周早くピットストップを行ったフェラーリのフェルナンド・アロンソは、2位を獲得し、残り2戦の時点でドライバーズ選手権首位との差を10ポイントに縮めました。アロンソは、チェッカーフラッグまで終始ライコネンを猛追しました。
24名のドライバー中、メルセデスのミハエル・シューマッハ、ウィリアムズのブルーノ・セナ、そして予選結果から除外されピットレーンからスタートしたレッドブルのセバスチャン・ベッテル以外のドライバーは、ソフトコンパウンドを装着して決勝のスタートを切りました。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピットレーンからスタートしたベッテルは、異なる戦略で最後尾から追い上げ、3位でフィニッシュしました。ベッテルは7周目までに既に13位に浮上し、フロントウィングのエンドプレートにダメージを負ったものの、タイヤ戦略に影響を与えたセーフティーカー導入によるメリットを得ました。トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュ、フォース・インディアのポール・ディ・レスタ、ロータスのロマン・グロージャンは、セーフティーカー導入中にタイヤ交換を行いました。ベルニュとディ・レスタはミディアムタイヤへ、グロージャンはソフトタイヤへ交換しました。(グロージャンは、スタート直後の接触によって、オープニングラップでソフトからミディアムへ交換する1回目のピットストップを行っていました。)ベッテルもセーフティーカー導入中の13周目にミディアムからソフトへ交換し、ノーズ交換も行いました。その後ベッテルは、ミディアムよりもラップあたり約0.5秒速いソフトコンパウンドのスピードを活かし、2位まで浮上しました。そして37周目の最終ピットストップで再度ソフトタイヤへ交換し、4位でコースへ戻りました。その直後に再びセーフティーカーが導入されました。
アロンソは、トップ6のドライバーで最初にピットストップを行い、28周目にソフトからミディアムへ交換しました。続いてマクラーレンのジェンソン・バトンとウィリアムズのパストール・マルドナードが、次の周にピットストップを行いました。最後にピットストップを行った1ストッパーは、ウィリアムズのブルーノ・セナでした。彼は32周目にミディアムからソフトへ交換し、8位でフィニッシュしました。
決勝は、気温と路面温度がともに30℃前後のコンディションの下でスタートし、レースが進むにつれて温度は徐々に下降してタイヤの摩耗は最小限に抑えられました。アブダビのスムーズな路面もタイヤの摩耗を抑制し、各チームはシーズンを通して蓄積したピレリコンパウンドの知識を最大限に活用しました。大半のドライバーが1ストップ戦略を実行した中、2ストッパー中の最上位は3位を獲得したベッテルでした。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「今シーズン8人目の異なる優勝者となったキミ、そして、ロータスおよびチーム代表として初優勝を挙げたエリック・ブーリエを祝福します。2回のセーフティーカー導入もあり、今シーズンで最もエキサイティングなグランプリのひとつでした。最初のセーフティーカー導入は、ソフトタイヤで走行していたドライバーに、より長い走行を可能にさせたため全ドライバーの戦略に影響を与えました。この間2名がミディアムタイヤへ交換しました。そして、セバスチャン・ベッテルはソフトタイヤへの交換後、驚くべき走りを披露しました。また、セーフティーカー導入中の5周は、もともと低かったレース中のタイヤの摩耗をさらに低下させることとなり、1ストップ戦略が明らかに大半のドライバーにとっての選択肢となりました。また、早めのピットストップを行い、残り30周近くをミディアムコンパウンドで走行していたドライバーのアンダーカットによるポジションアップも可能にしました。多様な戦略が入り混じったレースとなり、ファンにとってはスタートからフィニッシュまで見応えのある展開になったと思います」
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