シーズン中最も厳しいサーキットでタイヤマネージメントが重要に (ピレリ)
(C)Pirelli Motorsport
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2012年10月5日、鈴鹿
日本グランプリは、シーズン中で最も大きな負荷をタイヤに課します。鈴鹿用に選択された2つのP Zeroコンパウンド、P Zeroシルバー・ハードとP Zeroイエロー・ソフトが、本日行われた2回のフリー走行セッションに初登場しました。
昨年の日本グランプリ優勝者、マクラーレンのジェンソン・バトンがフリー走行1回目の最速タイム1分34秒507を記録しました。このタイムは、チームメイトのルイス・ハミルトンより0.2秒速いものでした。フリー走行1回目(FP1)では、全ドライバーがハードタイヤのみを使用しました。バトンはFP1残り30分時点で、それまで最速だったレッドブルのマークウェバーのタイムを更新しました。
他のグランプリ同様、各ドライバーは午後のフリー走行2回目(FP2)からソフトタイヤを使用しました。路面温度は40℃近くまで上昇していました。FP2開始から約30分が経過した頃、ケータハムのヴィタリー・ペトロフが最初にP Zeroイエローを装着しました。その後、バトンがソフトタイヤでの最初のランで最速タイムを記録しましたが、FP2および金曜日の最速タイムは、FP2開始から1時間が過ぎた辺りで、ウェバーがP Zeroイエローで記録した1分32秒493でした。大半のチームがFP2残り30分を、デグラデーションを把握することが不可欠なサーキット上でロングランに費やしました。
ピレリジャパン・プレスリリース
鈴鹿の前半のセクションはノンストップの連続コーナーです。このため、タイヤ温度は急激に上昇し、コンパウンドはクールダウンする機会がないまま作動し続けることになります。後半のセクションは昨年一部が再舗装されました。ここは大半が高速で広角なコーナーで構成されています。よく見られることですが、レーシングラインにラバーが乗る前のフリー走行開始直後は、サーキット全体が‘グリーン’で滑りやすい状態でした。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「各チームは2回のフリー走行セッションを通じて大量の情報を収集しました。その結果、おそらく大半のチームがソフトタイヤを予選で使用するでしょう。いつものように今日のセッションは、タイヤ動作の把握、クロスオーバーポイントの見極め、ロングラン時のタイヤ性能の変化についての情報収集に費やされたため、非常に多くのプログラムが見られました。また、各チームは異なる燃料搭載量でのタイヤデグラデーションについても評価していました。これは決勝時に不可欠な情報となります。昨年はタイヤ戦略が決定的となりました。2番グリッドからスタートしたマクラーレンのジェンソン・バトンが、ポールポジションからスタートしたレッドブルのセバスチャン・ベッテルよりも1周遅い最初のピットストップを行い、優勝しました。2011年のトップ3はいずれも3ストップ戦略を採り、3スティントを軟らかい方のコンパウンドで走行し、最終スティントを硬い方のコンパウンドで走行しました。今年は、セーフティーカーや天候状態などの外部要因にも依存しますが、2ストップがより多く見られると思います。これから大量のデータを検証しなければなりませんが、コンパウンド間の性能差は、ラップあたり1.0~1.2秒の範囲内と見ています。
鈴鹿がタイヤに非常に厳しいサーキットであることに疑いの余地はありません。しかし、的確なタイヤマネージメント能力とレース戦略により、卓越したパフォーマンスを実践する機会は十分あります。ここ鈴鹿の最高に素晴らしく熱烈なファンの皆様は、今回も我々を最高に暖かく迎えてくれました」
今日の数値:
使用タイヤセット数
ハード 48
ソフト 23
インターミディエイト 0
ウェット 0
コンパウンド毎のラップ数
ハード 917
ソフト 314
インターミディエイト 0
ウェット 0
コンパウンド毎の最多ロングラン
ハード 17 グロック
ソフト 19 コバライネン
インターミディエイト 0
ウェット 0
今日の豆知識:
鈴鹿はシーズン中で最も選ばれたサーキットのひとつです。2003年の後は、世界王者経験者のみが優勝しています。
鈴鹿での過去10回のグランプリ中、7回がポール・トゥ・ウィンのレースとなっています。ピレリがFormula Oneに復帰した昨年、53周のレースで19台が優勝者と同一周回で完走しました。これは、優勝者と同一周回でフィニッシュした台数の最多記録です。
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