昨年より暖かい韓国グランプリで2ストップが主流か (ピレリ)
S.ベッテル (C)Pirelli Motorsport
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2012年10月12日、木浦
ピレリのP Zeroイエロー・ソフトとP Zeroレッド・スーパーソフトタイヤが今シーズン初めて韓国に登場し、全長5.615kmのヨンアム・サーキットで行われた2回のフリー走行セッションで使用されました。
気温21℃、路面温度は約31℃となり、昨年よりも高温のコンディションとなりました。
ラップ序盤の高速でオープンなセクションと、市街地サーキットを思い起こさせるような終盤のテクニカルでタイトなセクションなどの多様な特性を併せ持つこのサーキットでは、各チームは通常通り、予選と決勝へ向けてできる限り多くのデータを収集することに集中しました。
フリー走行での走行プランは、各チームの通常パターンに沿って展開されました。フリー走行1回目(FP1)では、それぞれのチームは硬い方のコンパウンドであるソフトタイヤでの走行に専念し、大半が1セットのみを使用してヨンアム・サーキットのユニークな特性に合わせたマシンセットアップを行いました。予選や決勝と同様のコンディションとなる午後のフリー走行2回目(FP2)では、各チームはP Zeroレッド・スーパーソフトタイヤの評価も行いました。レース戦略における必須要素である摩耗率とクロスオーバーポイントを把握するため、燃料が満タンの状態とほとんど空の状態での情報収集に優先度が置かれました。
ピレリジャパン・プレスリリース
FP1では、マクラーレンのルイス・ハミルトンがP Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用して1分39秒148の最速タイムを記録しました。このタイムは、2010年と2011年の韓国グランプリFP1の最速タイムより速いものです。(ただし、昨年のフリー走行セッションは雨に見舞われていました。)ハミルトンがセッション終盤に最速タイムを記録するまでは、ドライバーズ選手権リーダーであるフェラーリのフェルナンド・アロンソがFP1のトップの位置にいました。
午後も同様の流れとなり、レッドブルのセバスチャン・ベッテルがスーパーソフトタイヤで記録したFP2の最速タイム1分38秒832は、昨年のFP2(コンディションはウェット)の最速タイムより速いものでした。FP2開始後30分時点で、トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュが最初にスーパーソフトへ交換し、他のドライバーたちもマルチアタックを行った際のスーパーソフトを評価していました。すなわち、1周をハードにプッシュし、次のラップはスローダウンし、その後、中古タイヤの状態で同様の速いラップが刻めるかどうかを見極めていました。セッション残り40分時点では、上位チームの大半がP Zeroレッド・スーパーソフトを使用していました。ベッテルが、FP2開始から1時間後に最速タイムを記録し、2番手にはチームメイトのマーク・ウェバーが続きました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「ソフトコンパウンドは昨年より軟らかくなっており、韓国の気温は昨年より高い状態だったため、我々のタイヤ、特にシーズン中で最も大きな負荷を課せられるスーパーソフトにとってはチャレンジングでした。我々の予想通り、各チームは午前中にソフトタイヤを、午後にスーパーソフトタイヤを使用するプログラムを実行していました。昨年とは対照的に、この週末はずっとドライウェザーが予測されており、短い韓国グランプリ史上最も暖かいコンディションでのグランプリとなりそうです。したがって、今日収集されたデータは、予選と決勝のために非常に意味のあるものとなるでしょう。決勝では2ストップが主流になると思われます。確固たる結論のためにはさらなるデータの分析を要しますが、コンパウンド間の性能差はラップあたり0.5秒前後と見ています。これにより、今シーズン大きな話題になっている多様な戦略の機会が提供されることでしょう」
今日の数値:
使用タイヤセット数
ソフト 48
スーパーソフト 24
インターミディエイト 0
ウェット 0
コンパウンド毎のラップ数
ソフト 839
スーパーソフト 317
インターミディエイト 0
ウェット 0
コンパウンド毎の最多ロングラン
ソフト 13 ベルニュ
スーパーソフト 13 ロズベルグ、ウェバー
インターミディエイト 0
ウェット 0
今日の豆知識:
ヨンアム・サーキットにおけるターン2と3間のメインストレートは、アジアで最長の部類に入る1.2kmの長さです。ラップの序盤にあるため、ピットアウト後のタイヤのウォームアップが難しいと言えます。したがって、各ドライバーはターン3でのグリップを非常に慎重に判断しなければなりません。特に、サーキットが‘グリーン’で滑りやすいレース週末序盤は注意が必要です。ドライバーが状況を慎重にマネージしない場合、マシンのスライドがタイヤを不規則に摩耗させるグレイニングが発生する可能性があります。メインストレートでのトップスピードは320km/h前後に達し、スーパーソフトタイヤにシーズン中で最も大きな負荷を課します。
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