ロズベルグ、ピレリP Zeroイエロー・ソフトでトップに
(C)Pirelli Motorsport
拡大します2012年4月20日、バーレーン
メルセデスのニコ・ロズベルグは、先週の中国でのポールポジションと初優勝に続き、バーレーンの金曜フリー走行で最速タイムを記録しました。ロズベルグは、高い路面温度となったフリー走行2回目において、P Zeroイエロー・ソフトタイヤで1分32秒816の最速タイムを叩き出しました。バーレーンでは、P Zeroイエロー・ソフトタイヤとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択されています。
サクヒール・サーキットは、2010年のレース用に、ターン4とターン5の間に長い周回が加えられていましたが、2009年時のオリジナル・コースレイアウトに戻されました。これにより、コーナーの数は23から15になり、より高速で流れるようなレイアウトとなったため、特に、左フロントタイヤとトラクションが重要になります。
バーレーンの典型的な特徴は、風によって周辺の砂漠からトラックに運ばれる砂です。午前中のフリー走行1回目は、多くのチームが予想したほどのレベルではありませんでしたが、まさに、この特徴的なコンディションとなりました。ダストによって、マシンはスライドしやすくなり、摩擦熱によるデグラデーションが増大し、ラップタイムは遅くなります。マクラーレンのルイス・ハミルトンは、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤを使用して、フリー走行1回目の最速タイム1分33秒572をセッション中盤に記録しました。フォース・インディアのみが、フリー走行1回目でP Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用し、ポール・ディ・レスタが3位、ニコ・ヒュルケンベルグが6位のタイムを記録しています。
日中、気温は徐々に上昇し、フリー走行2回目は、気温31℃、路面温度40℃のコンディションで始まりました。セッションが進行し、ロズベルグが最速タイムを記録した頃、路面温度はピークから下降していました。予選と決勝も同様のコンディションが予想されるため、各チームは、フリー走行2回目において、できるだけ多くのデータを収集するために、両コンパウンドを広範囲に渡って使用しました。
ピレリジャパン・プレスリリース
ウィリアムズのパストール・マルドナードが、フリー走行2回目の20分過ぎに、最初にP Zeroイエロー・ソフトタイヤへ交換しました。その後、徐々に、他のドライバーもそれに続きました。残り30分、多くのチームは、フルタンク状態のロングランに集中しました。すべての可能性をカバーするため、1台をソフトタイヤで、もう1台をミディアムタイヤで走行させるチームもありました。
ロズベルグは、またしても、作動領域のピークでP Zeroタイヤを最大限に活用する能力を示しました。彼の最速タイムは、2位となったレッドブルのマーク・ウェバーのタイムより約0.5秒速いものでした。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「過去、バーレーンでのテストでも経験済みですが、トラック上の砂の影響で、午前中の走行は限られたものになりました。しかし、午後は、午前中の失われた機会を取り戻すために、全チームが両コンパウンドを使用した走行を行い、非常に忙しいセッションとなりました。各チームは、デグラデーションのモニタリングとともに、予選や決勝の戦略上のキーとなる、路面温度が性能に与える影響を詳細に調査していました。ここまで見た限りでは、コンパウンド間の性能差は、ラップあたり0.6秒ほどで、デグラデーションは予測の範囲内と思われます。しかし、ここでのレースは初めてなので、各タイヤがどのくらい走行可能かを正確に予測するためには、今晩大量のデータを分析する必要があります」
今日の数値:
使用タイヤセット数 ミディアム 55
ソフト 25
インターミディエイト 0
ウェット 0
コンパウンド毎の最多ラップ数
ミディアム 15
ソフト 16
インターミディエイト 0
ウェット 0
今日の豆知識:
高い気温と高速サーキットは、P Zeroタイヤの限界を試します。しかし、P Zeroタイヤは、研究所でのテストを通じて、より過酷な負荷を経験しています。テストにおいてタイヤは、時速450kmまで加速し、垂直荷重は1000kgを超え、タイヤ温度は150℃まで上昇し、時速260kmで縁石に乗ります。これらのエネルギー負荷は現実よりも4倍ほど大きなもので、タイヤは通常よりも20倍以上長い時間の負荷を受けています。
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