ピレリタイヤ、4日間14,949kmのテストを完了
(C)Pirelli Motorsport
拡大します 2012年2月10日、ヘレス
ピレリは、4日間に渡って南スペインのヘレス・サーキットで開催された、2012年シーズン最初のF1テストに1176本のタイヤを供給しました。23人のドライバーによる総ラップ数は3380周、距離に換算すると14,949kmになります。
新型P Zeroホワイト・ミディアムタイヤが最も多く使用され、1776周を走行しました(91セットを使用)。続いて、新型P Zeroイエロー・ソフトタイヤの1010周(57セットを使用)、新型P Zeroシルバー・ハードタイヤの594周(33セットを使用)となっています。気温が2℃まで低下したものの、ドライウェザーが保たれたため、新型Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤとCinturatoブルー・フルウェットタイヤの登場の機会はありませんでした。
2012年型タイヤは、ヘレスにおいて期待通りの性能を発揮しましたが、各チームの新型マシンの仕上がり状態がまちまちのため、相対的な性能について確固たる結論を導き出すのは困難と言えます。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「ここヘレスにおいて、我々のタイヤは、まさに期待通りの性能を発揮してくれました。これまでにドライバーや各チームから、リアタイヤのグリップの向上、’マーブル’の減少、コンパウンド間の性能差の縮小、全体的なスピード向上などが確認されたという、非常にポジティブな反応を得ています。これは、我々がまさに望んでいたものでした。デグラデーションレベルにも満足していますし、昨年同様、何も問題はありません。ただ、ヘレスの気温が非常に低かったことと、各チームがタイヤ以外の調整に集中していたため、詳細な結論を導き出すのは早計かと思います。我々は、各チームとともに、最新ルールの意味するところを十分に理解していますので、次回のバルセロナでのテストで、より多くの開発作業に直面するでしょう。しかし、今回、我々の3つのスリックタイヤは、いずれも最速タイムを記録しています。これは、我々が目的通りに進んでいる確かなサインと言えます」
ロータスのドライバー、キミ・ライコネン(彼が最後にピレリタイヤで走行したのは、2010年の世界ラリー選手権です)は、テスト初日、最速タイムを記録しました。P Zeroホワイト・ミディアムタイヤで1分19秒670をマークし、見事なF1への復帰をアピールしました。
メルセデスは、2011年型マシンを使用して、テスト2日目、3日目で最速タイムを記録しました。ミハエル・シューマッハは、2日目、P Zeroシルバー・ハードタイヤで1分18秒561をマークし、ニコ・ロズベルグは、3日目、P Zeroイエロー・ソフトタイヤで1分17秒631(4日間を通じての最速タイム)を叩き出しています。
ヘレスでのテスト最終日の最速タイムは、フェラーリのフェルナンド・アロンソによる1分18秒877でした。このタイムもP Zeroイエロー・ソフトタイヤで記録されています。
テストで見られたこと:
- 一日目の新型ミディアムタイヤと新型ハードタイヤの比較走行において、ラップ当りの性能差は、0.4~0.5秒。グリップの向上と摩耗率の低下も見られた。これは、特にリアタイヤに顕著であった。
- 最多ラップを走行したのは、キミ・ライコネン。最初の2日間で、ソフト、ミディアム、ハードを使用して192周を走行。これは、ほぼグランプリ3回分に相当。
- ほとんどのチームがショートランでテストを開始。その後、開発プログラムを拡張し、ロングランと初のレースシミュレーションを試した。
- 4日間それぞれのトップタイムは、いずれも昨年のヘレスでのベンチマークである、ウィリアムズのルーベンス・バリチェロによる1分19秒832を上回った。
テストで見られた数値:
- ヘレスに持ち込まれたタイヤ総数:
* 294セット(1176本)
* ソフトタイヤ:71セット
* ミディアムタイヤ:105セット
* ハードタイヤ:43セット
* インターミディエイトタイヤ:38セット
* フルウェットタイヤ:37セット
- 使用タイヤ総数:181セット
* ソフトタイヤ:57セット
* ミディアムタイヤ:91セット
* ハードタイヤ:33セット
* インターミディエイトタイヤ:0セット
* フルウェットタイヤ:0セット
- 最長走行 ハードタイヤ:26周 ミディアムタイヤ:27周 ソフトタイヤ:20周
- 4日間を通じた最高/最低気温 20℃/-2℃
- 4日間を通じた最高/最低路面温度 26℃/0℃
タイヤサマリー(トップ3タイムと使用タイヤ):
Day 1
1. ライコネン 1分19秒670 ミディアム
2. ディ・レスタ 1分19秒772 ミディアム
3. ロズベルグ 1分20秒219 ソフト
Day 2 1. シューマッハ 1分18秒561 ハード
2. ウェバー 1分19秒184 ソフト
3. リカルド 1分19秒587 ソフト
Day 3 1. ロズベルグ 1分17秒631 ソフト
2. ライコネン 1分18秒419 ミディアム
3. ベッテル 1分19秒297 ソフト
Day 4 1. アロンソ 1分18秒877 ソフト
2. ベルニュ 1分19秒597 ソフト
3. ベッテル 1分19秒606 ミディアム
タイヤは全て新品を使用
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