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2011/11/12

P Zeroイエローの試験型タイヤ、アブダビでデビュー

(C)Pirelli Motorsport
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2011年11月11日、アブダビ

2012年シーズンに向けた準備の一環として、ピレリは、本日行われたアブダビGPの2回のフリー走行において、試験型P Zeroイエロー・ソフト・タイヤをデビューさせました。フリー走行では、マクラーレンのルイス・ハミルトンが1分39秒586を記録し、最速の座を掴み取りました。このタイムは、2回目のセッションにおいて、現行型P Zeroイエロー・ソフト・タイヤを使用して記録されたものです。セバスチャン・ベッテルが記録した昨年のポールタイム1分39秒394に肉薄しています。

各ドライバーには、試験型のソフト・コンパウンド・タイヤが2セットずつ追加供給され、今日のみ使用が許されました。この新型タイヤは、現行のソフトとスーパーソフトの中間に位置するものです。マクラーレンのジェンソン・バトンが、フリー走行1回目において、試験型タイヤを使用して1分40秒263という最速タイムを記録しています。マクラーレンは、セッションの大半でトップの座を守り、1-2でセッションを終えるかと思われましたが、最後にレッドブル・レーシングのマーク・ウェバーがハミルトンを3番手に押し下げました。この3名のタイムは、いずれも試験型タイヤで記録されたものです。

このタイヤは、本日の2回のセッションで使用されました。各チームは、1日で5セットのタイヤが使用できたことになります。試験型タイヤは今夜返却され、土曜と日曜は通常通りのタイヤ供給数となります。

各チームは、フリー走行2回目の最後の1時間、燃料搭載量を変化させながら、決勝で使用される2つのコンパウンドの評価作業に専念しました。現行型のP Zeroイエローを使用して、マクラーレンのルイス・ハミルトンが最速、ジェンソン・バトンが2位のタイムを記録しています。

ピレリジャパン・プレスリリース

決勝では、P Zeroイエロー・ソフト・タイヤは約20周、P Zeroホワイト・ミディアム・タイヤは約30周、それぞれ十分な性能を発揮するものと考えられます。つまり、多くのドライバーが2~3回のピットストップを行なうことになります。ソフトとミディアムの間には、ラップタイムあたり約1.2秒の差があり、ソフト-ソフト-ミディアムというタイヤ交換が、一般的な戦略になるものと考えられます。

アブダビのレースは、夕方に始まり夜間に終了するため、今日の2回のフリー走行は、通常よりも遅い時間に行なわれました。これは、ドライバーたちが光と路面コンディションの変化に慣れることができようにするためです。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「試験型タイヤについて、詳細な結論を導き出すのは時期尚早かと思います。しかし、我々は大量のデータを収集することができましたし、すでに非常に速いペースも証明され、充分に昨年のフリー走行のタイムを上回ることができました。この新型タイヤは、ブリスターの発生防止に繋がる耐熱性に優れた設計となっています。これによって、タイヤの耐久性が向上し、現行と同様のペースを維持しつつ、コンパウンド間のパフォーマンス差は小さくなります。我々は、今夜からデータの解析を始めますが、来年用のコンパウンド設計が確定するまでにはまだまだ多くの作業が待ち構えています。まずは日曜のレースを楽しみにしましょう。フェラーリや特にマクラーレンが、ソフト・タイヤで非常に安定したペースを記録していたのですから」

今日の豆知識: ヤス・マリーナ・サーキットに隣接されたテーマパーク、“フェラーリ・ワールド”の目玉は、F1マシンの加速が疑似体験できるジェットコースターです。この“フォーミュラ・ロッサ”は、5秒以内に0km/hから240km/hまで、2秒以内で0km/hから100km/hまで加速するものです。乗客は、約1.7Gもの加速Gに晒されます。これは、F1ドライバーがスタート時に体感するよりもやや大きい程度のもので、世界最速のジェットコースターとなっています。

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