ハミルトン、ピレリとともに今季3勝目を飾る
(C)Pirelli Motorsport
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2011年11月13日、アブダビ
ルイス・ハミルトンが、ピレリのP Zeroタイヤを使用して、アブダビで今シーズン3勝目を飾りました。ハミルトンは、P Zeroイエロー・ソフト・タイヤで2スティント、そしてP Zeroホワイト・ミディアム・タイヤで1スティントを走る2回ストップ作戦を実行しました。今年の中国、ドイツに続き、キャリア通算17勝目を飾りました。
トップ3は全員が同じような作戦を採りましたが、レッドブル・レーシングのマーク・ウェバーは、残り1周の時点でハード側タイヤに交換する3回ストップ作戦に挑戦しました。フォースインディアのポール・ディ・レスタは、1ストップ作戦による唯一の完走者で、27周目にミディアム・タイヤからソフト・タイヤに交換し、P Zeroイエローでフィニッシュまで28周を走りました。大半のドライバーは、55周のレースに2回ストップ作戦を採用しました。
今シーズンのチャンピオンとなったセバスチャン・ベッテルは、1周目でリアタイヤの空気が抜け、マシンにダメージを受けてリタイアしました。ハミルトンは、その後トップの座を奪いました。タイヤの空気が突然抜けてしまった原因は、ピレリのエンジニアによって究明中です。これにより、レッドブル・レーシングの19戦連続の表彰台フィニッシュ記録に終止符が打たれ、ベッテルがリタイアしたのも19戦ぶりのこととなりました。
ピレリジャパン・プレスリリース
いつものように、アブダビのレースは夕暮れ時に始まって夜にフィニッシュを迎えました。路面温度は、レースの最後まで28℃前後で安定していました。これによってタイヤの寿命は長くなり、ソフト・タイヤは25周前後、ミディアム・タイヤは30周前後パフォーマンスが持続しました。レースは、ハミルトンとフェラーリのフェルナンド・アロンソの激しい優勝争いになりました。アロンソは、1周目に5番グリッドから2位まで浮上しました。最後のピットストップ戦略において、アロンソはハミルトンより2周長くコース上に留まり、2台は追い越しが可能なほどに接近する場面もありました。しかし、アロンソは2位でフィニッシュとなり、2011年シーズン10回目の、そして彼にとって初めてのアブダビの表彰台を手に入れました。現在レースが行なわれているサーキットの中では、表彰台に乗ったことのない唯一のレースだったのです。
ルーベンス・バリチェロは、予選中のメカニカルトラブルのため、最後尾グリッドからのレースを強いられたにもかかわらず12位まで浮上しました。彼は、ミディアム・タイヤでスタートし、ソフト・タイヤの2スティントを続けるという2回ストップ作戦を採りました。ザウバーの小林可夢偉も、同じような戦略で8戦ぶりのポイントを獲得しました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「何が起きたのかを導き出すために、我々はレッドブル・レーシングとともに、セバスチャン・ベッテルのホイールに残ったタイヤを調査しているところです。間違いなく、非常に稀な事故であり、セバスチャンとともに現場もチェックしに行きましたが、一見して原因だと考えられる要素は見つかっていません。また、そのタイヤは、彼がすでに予選で使用したセットでした。はっきりとした結果が把握できるまで、憶測を語っても意味はありません。温度が下がっていく中で、我々のソフト・タイヤもミディアム・タイヤも、通常とはやや異なる状況に直面しました。そのような状況下、各チームは、1回から3回ストップまで、非常に幅広い戦略の選択肢を試しました。昨年は11回しかオーバーテイクが見られなかったと聞きましたが、今年は対照的な結果になったと言えます。いつもなら荷物をまとめて帰路につく頃ですが、今回は今週行なわれる若手ドライバー・テストを楽しみにしています。そこでは、2012年に向けたいくつかのタイヤを初めてテストする予定です」
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