ベッテル、もうひとつの記録へピレリとともに邁進
(C)Pirelli Motorsport
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2011年10月30日、デリー
今シーズン11勝目を挙げ、レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルは、ミハエル・シューマッハが2004年に打ち立てた年間13勝というシーズン最多勝記録に並ぶ可能性を残しました。
デリー郊外の真新しいブッダ・インターナショナル・サーキットは、週末の間に大幅な路面の良質化が進み、路面がクリーンになりラバーが乗るにしたがって、ラップタイムは速くなっていきました。今週のレースには、P Zeroイエロー・ソフト・タイヤとP Zeroシルバー・ハード・タイヤが供給されましたが、ソフト・タイヤはハード・コンパウンドよりも1周につき2秒ほど速いことが証明されました。
そのため、どのドライバーもハード・タイヤでの走行距離をできるだけ短くしようとし、中には興味深い戦略が見られました。フォース・インディアのポール・ディ・レスタやロータス・ルノーのビタリー・ペトロフ、そしてザウバーのセルジオ・ペレスだけがハード・タイヤでスタートし、5周以内にソフト・タイヤへ交換しました。
ベッテルは、スタートからフィニッシュまでリードを守り、スタートでグリッドポジションから2つ順位を上げたマクラーレンのジェンソン・バトンを2回ストップ作戦で破って、勝利を獲得しました。上位6台は全て2回ストップ作戦で、3回ストップ作戦の最上位は、接触で順位を落とし7位でフィニッシュしたルイス・ハミルトンです。
ピレリジャパン・プレスリリース
ハミルトンとの接触でトップ10圏外に落ちたフェリペ・マッサは、31周目に上位勢では最初にハード・タイヤを装着しました。しかしマッサは、サスペンションを壊してレースを完走できませんでした。チームメイトのフェルナンド・アロンソは、レッドブル・レーシングのマーク・ウェバーが37周目にハード・タイヤへと交換した2周後にピットインし、ピットストップ戦略で表彰台フィニッシュを手に入れました。この2人はフィニッシュまで終始2秒以内で競い合っていました。
土曜日にポールポジションを獲得したベッテルは、レースが残り13周となった時点で最後のピットストップを行ない、ハード・タイヤを装着しました。ベッテルはこのP Zeroシルバー・ハード・タイヤで最終ラップに最速ラップライムを記録して、バトンに8.433秒差を付けて優勝しました。
ロータス・ルノーのブルーノ・セナは、34周というソフト・タイヤで最長となるスティントを走り切り、ウイリアムズのルーベンス・バリチェロは、ハード・タイヤで最多の34周を走っています。
気温31度、路面温度は37度のかすみがかった空の下でスタートを迎えたコンディションは、レースを通じてドライで暖かいままでした。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:「サーキットがどのようなものか、正確には分からない状態であったため、我々はインドにハード・タイヤを持ち込むことに決めました。敢えて、保守的な選択にしたのです。これによって、いくつか非常に興味深い戦略が見られることになりました。レースの序盤にハード・タイヤを使ったドライバーはほとんどおらず、多くはレースの最後に使用しました。トップ争いを演じる2台にとって、レース終盤の鍵は、どのタイミングで新品のハード・タイヤが中古のソフト・タイヤよりも速くなるかを読み切ることでした。タフなレースでしたが、両コンパウンドとも素晴らしい性能であると同時に、非常に良い耐久性を見せてくれました。ベッテルがP Zeroシルバー・タイヤで最後にファステストラップを記録したことがその証です。また、我々は非常に多くのデータを収集することができ、これは来年のタイヤ選択に向けて非常に有益なものとなるはずです」
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