ピレリタイヤ、日本GP直前記者会見の模様
(C)Jackie Yamakawa
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昨日、東京、三田のイタリア大使館でピレリタイヤによるF1日本グランプリ直前記者会見が行われた。
会場には、ヴィンチェンツォ・ペトローネ駐日イタリア大使や、ピレリジャパン(株)代表取締役社長マルコ・エッリ氏、ピレリ・モータースポーツディレクターのポール・ヘンベリー氏に、通訳としてF1解説でおなじみの小倉茂徳氏などが出席、あいにくの雨の中多くの報道陣が集まった。
F1についてはヘンベリー氏が会見を担当し、ピレリタイヤが昨年僅か6ヶ月でF1タイヤを完成させたこと、それがピレリにとってチャレンジングなものであったことを明かした。毎年世界各国で行われるF1グランプリはテレビ中継の視聴者も多く、特にアジア市場はピレリにとっても重要なものとなってきており、F1へのチャレンジはまたとないチャンスだったとしている。
ピレリがF1タイヤを供給するにあたって、FIAからタイヤライフを短くしてレースをよりエキサイティングにしたいという要望が出され、100キロから120キロ程度のレースディスタンスのタイヤを開発することに苦労したとも語る。F1レースでは12種類、24台のマシンの特性はそれぞれ違うため、すべてのマシンにフィットするタイヤを作る難しさがあるとしている。これまでのレースではピレリのタイヤによってエキサイティングなレースが展開され、テレビ視聴者も増えておりバーニー・エクレストン氏からは称賛の言葉をもらっているという。
鈴鹿のコースもピレリF1タイヤにとっては未知のサーキットであり、強い横Gのかかるコーナーも多く、タイヤにとっては厳しい場所であるとしている。鈴鹿で使用されるドライタイヤを4種類のうちの中間レンジであるミディアムとハードとしたことは、その意味では積極的な選択だったという。レースでは3回から4回のピットストップが必要だろうとしている。雨のレースとなればインターミディエイトとウエットタイヤが使用されるが、面白いレースになるだろうと予想している。
また記者の質問に答えて、来年もタイヤ開発の方向性は変わらないとし、噂されている予選タイヤについては来年の投入は否定したものの、再来年からの導入の可能性があることを認めている。
記者会見の終わりには、ピレリのタイヤ開発にマシンを提供したTMGの永島勉氏がインタビューに答えて、昨年6月にオファーを受けて8月のムジェロでのテストを皮切りに21万キロ、700レース分のマイルを半年でこなしたことを明らかにした。テストで使用されたTF109改は近々TMGのあるケルンの博物館に展示されることになったとしている。
最後に、昨年からピレリのウインタータイヤのCMキャラクターを務める女子フィギアスケートの安藤美姫さんが艶やかな和服姿で登場し、会見に華をそえている。
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