新型PZeroシルバー、スペインでGPデビューを果たす
(C)Pirelli Motorsport
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2011年5月20日、バルセロナ
今日バルセロナで行なわれた2度のフリー走行では、気温25度、路面温度35度というレース週末のコンディションの中でピレリの新型PZeroシルバー、ハード・タイヤを試す機会が各チームに与えられました。
各チームはPZeroイエロー、ソフト・タイヤも使用することができましたが、こちらは開幕からの全戦でポールポジションを獲得しているものと同様のスペックです。このソフト・タイヤには、テレビ映像上で判別が容易になるように、サイドウォールに黄色のマークが追加で刻印されています。
午前のセッションではレッドブルのマーク・ウェバーが、PZeroシルバーで1分25秒142の最速タイムを記録しました。これはチームメイトのセバスチャン・ベッテルに1秒以上の差を付けるタイムで、そのベッテルが2番手タイムでした。
ウェバーはPZeroイエローを使って午後のセッションでも最速タイム1分22秒470を記録しました。今週末はレッドブル同士の優勝争いになりそうです。2番手はマクラーレンのルイス・ハミルトンで、やはりPZeroソフトで記録したタイムは僅か0.039秒差でした。ハード・タイヤとソフト・タイヤの差は、想定通り1周あたり2秒前後でした。
ウイリアムズのパストール・マルドナドは午後のセッションでPZeroシルバーで大きなタイムの低下もなく19周を走行し、新コンパウンドの耐久性が向上していることを証明しました。
ピレリジャパン・プレスリリース
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「新型PZeroシルバータイヤを開発した目的のひとつが、PZeroイエローとの差を大きくすることでした。今日のフリー走行で得られた初期段階のデータを見る限り、我々の予想通りこれは達成されたようです。従来型ハード・タイヤよりも10周ほど長く走る耐久性があり、当然ながらその反面、パフォーマンスは抑えられています。それが全チームに当てはまるわけではありませんが、ハード・タイヤとソフト・タイヤの性能差を強調する形になっているのは事実です。両者の差が大きくなることで、チームとしてはレース戦略をさらに効果的なものにすることができるのです。しかしここまでのレースを見ても分かるように、レース戦略は日曜日だけでなく土曜日から始まっています。ですから、今日学んだデータを元に各チームが明日どのような戦略を採用してくるか、非常に興味深いところです。明日も暖かくドライのコンディションが予想されています。天候に左右されることなく、純粋な競争の機会が与えられるはずです」
タイヤに関して:
ピレリのPZeroシルバータイヤは今週末のバルセロナでデビューを果たしましたが、すでにヘレス、バルセロナ、イスタンブールで膨大なテストが行なわれてきました。テストカーのトヨタTF109を使用し、ペドロ・デ・ラ・ロサとルーカス・ディ・グラッシがドライブを担当しました。
チャンピオンシップをリードするセバスチャン・ベッテルは、ここまでの4戦で93ポイントを獲得しています。タイトルを獲得した昨年は、それだけのポイントを獲得するまでに8戦を要していました。
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