タイヤ戦略がスペインGPのグリッドを左右する
(C)Pirelli Motorsport
拡大します
2011年5月21日、バルセロナ
ピレリのPZeroイエロー、ソフト・タイヤは5戦連続となるポールポジションをもたらしました。レッドブルのマーク・ウェバーが1分20秒981の最速タイムを記録し、チームメイトのセバスチャン・ベッテルを押さえて2010年8月のベルギーGP以来となるポールポジションを獲得しました。
ウェバーは決勝に向けてPZeroイエローを温存するために、最後のQ3で1度しかアタックを行ないませんでした。これはベッテルやマクラーレンの2台も同様です。ルイス・ハミルトンは3番手を獲得し、フェラーリのフェルナンド・アロンソは地元レースで今季の予選最高位となる4番手を獲得する最高のパフォーマンスを見せました。
ウイリアムズのパストール・マルドナドは、PZeroイエローを使って自身初となるQ3への進出を果たしました。しかし最も興味深い戦略は、メルセデスGPのミハエル・シューマッハです。彼はQ3でPZeroシルバーを履いてわずか1周だけ走行し、10位グリッドからこのタイヤを履いて決勝に臨むのです。
Q3に進んだそれ以外のドライバーは、全員PZeroイエローで最速タイムを記録し、今回がデビューとなったPZeroシルバーが多く使われたのはQ1とQ2の序盤でした。このタイヤは従来型ほどの速さはありませんが、ほとんどのドライバーが従来型よりも10周以上長く走ることのできる耐久性を持っています。それによって、レース戦略の幅に広がりが出るのです。
今週末のバルセロナは暖かい気候が続き、路面温度は40度まで上がりました。これによってPZeroタイヤにかかる負荷は大きくなり、特に長いターン3は左フロントタイヤにとって大きなチャレンジになります。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「マーク・ウェバーにとって、初のピレリタイヤでのポールポジションに賛辞を贈りたいと思います。多くのドライバーがPZeroシルバーでQ1を突破することができ、決勝に向けてPZeroイエローを温存することができましたが、今のところそれがベストな戦略だと言えるでしょう。しかしメルセデスGPは、ミハエル・シューマッハにQ3をPZeroシルバーで走らせるという非常に興味深い戦略を採ってきました。明日の決勝でどうなるか、非常に楽しみです。我々の期待通り、各チームがタイヤで様々な戦略を生み出すことで、明日のレースはまた面白いものになるでしょう。ウイリアムズについても述べておきたいと思います。パストール・マルドナドのトップ10入りは素晴らしい走りでした」
ピレリジャパン・プレスリリース
| 固定リンク
最近のコメント