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2011年4月

2011/04/30

バトン、「マクラーレンでF1キャリア終えたい」

Jenson Button (C)McLaren Group
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2000年、当時まだ20歳の若さでウィリアムズ・チームからF1デビューを果たしたジェンソン・バトン(31歳:イギリス)は、2009年に当時のブラウンGPでタイトル獲得を果たした後、翌年から現在のマクラーレン・チームに所属しているが、チームメイトであるルイス・ハミルトンに移籍の噂が起きているのに対し、「僕はここでF1キャリアを終えたい」とチームへの忠誠心を露わにしている。

バトンのマクラーレン・チームとの契約は2012年までの3年間であるとみられているが、早くも以降の契約更新について近く交渉が始められる予定なのだという。

バトンは「僕はこのチームに満足しているので、移籍することは選択肢にない。
ここでキャリアの最後を終えたいと考えているから、このチームで走ることを辞めたらもうF1でレースをすることはないと思っているよ」と、英『オートスポーツ』に語っている。

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職人ハイドフェルド(ルノー)、「人工的な細工に違和感」

Nick Heidfeld (C)Lotus Renault GP
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今シーズン、F1は「KERS」(運動エネルギー回収システム)や可変リヤウィング(DRS:ドラッグ・リダクション・システム)らの導入により、オーバーテイク・シーンが増えたと評価されているが、その一方でここまで通算176戦というベテランのニック・ハイドフェルド(33歳:ドイツ)は、「人工的な装置でレースを面白くしようというのは好きじゃない」と、苦言を呈した。

「確かにこの装置を使えばオーバーテイクは容易になるので見ている分には面白いかも知れない。
でもドライバーの立場からすると、こういう人工的なものでオーバーテイクって、長いことレースをしてきた僕としては何か違和感がある。
こうした装置を有効に機能させるために余分な試行錯誤を強いられているというのは、本来のレースへの準備とは違う気がするんだよ。
それでも今はトルコで僕等のマシンがコンペティティブであるよう、一生懸命準備をしているんだけどね」

これまで最高位が2位のハイドフェルドにとって、もちろん今年の願いは優勝しかない。

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苦闘ウィリアムズ・チーム、空力責任者にも北風

Rubens Barrichello (C)Williams F1
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2011年シーズン、思わぬ不振にあえぐウィリアムズ・チームでは、技術部門の責任者であるテクニカル・ディレクターのサム・マイケル氏に更迭の噂がささやかれているが、ここに来てさらにもう一人の名前が浮上している。

それは同チームでエアロダイナミックス(空力)を担当したジョン・トムリンソン氏で、ドイツの『アウトモーター・ウント・スポルト』誌によれば次戦トルコGPを前にも更迭がありそうだとのこと。
トムリンソン氏はかつてジョーダンやルノー・チームでも働いた経験があるが、今季マシンである『FW33』不振の直接的な責任を問われているようだ。

同チームでは今季の成績不振に伴いフランクフルト証券取引所に上場した株式価格も低下していて、その影響は深刻なものになっている。

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2011/04/29

エクレストン氏、バーレーンGPの期日設定さらに先送り

Bahrain Circuit (C)Mercedes Motorsports
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FOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)のバーニー・エクレストン代表は、今季開幕戦とされながらも国内の政情不安から中止とされたバーレーンGPの復活開催について、これまで示していた5月というタイムリミットをさらに延期するよう周囲に働き掛けたことを明らかにした。

それによれば、首都マナマなどバーレーン国内の情勢はまだ完全に落ち着いたとはいえず、またF1グランプリのような国際イベントはさらに標的にされやすいことから、まだ結論を出せる状況にないというもの。

同代表は「仮に結論を出すのは6月でも開催には問題ない。
肝心なことは状況を正確に判断することで、もう1か月結論を待つというのは間違ったことではない」と、英『ロイター』に説明している。

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三菱自動車社長、「電気自動車F1なら参戦したい」

Colt F2C Formula (C)Mitsubishi Motor Co Ltd.
FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が先に示した電気自動車によるF1シリーズの設立について、日本の三菱自動車工業が意欲を示していることがわかった。
これは同社の益子修社長が、28日(木)『ジャパン・トゥデー』で明らかにしたもの。

「私がモータースポーツに熱心でないと言われているようだが、そんなことはない。
モータースポーツでの三菱自動車といえば、ラリーやパリダカというイメージが強いようだがかつてはフォーミュラ・レースで活躍した時代もある。
もし電気自動車で、ということになるのなら、現行のものよりコストはかなり低いようだし、われわれ三菱自動車は喜んでこれに取り組みたいと思っている」

かつて1960年代、日本GPでは三菱自動車製のフォーミュラカーが輝いた時代がある。
なお、現社長の益子修氏は三菱商事出身の実業家で、当時『コルトF2C』を操ったドライバーの益子治氏とはもちろん別人。

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ニコ・ロズベルグ、DTMメルセデス初体験へ

DTM Image (C)Mercedes Motorsport
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メルセデスGPのニコ・ロズベルグ(25歳:ドイツ)が、今週ホッケンハイムで開幕するDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で、メルセデス・モータースポーツ自慢の『AMG Mercedes C-Class』を初体験することがわかった。

もちろんレースに出るのではなく、メルセデス・モータースポーツのゲストとしてドライブするという。
DTMツーリングカー初体験となるロズベルグは、「僕はDTMを観ながら育ったんだ。
すごい観客の声援の中、信じられないほどパワフルなツーリングカーが激走するのはたまらない魅力。
もう今からドライブが楽しみでしかたないよ」と、チームのサイトで期待を表した。

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2011/04/28

エクレストン氏、F1に意欲のマードック氏とは対決姿勢

Image (C)Sauber Motorsports
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アメリカのメディア王として知られるルパート・マードック氏が、傘下のニューズ・コープ社を使いF1シリーズ運営権の買収を検討していると英『ガーディアン』紙が報じている。

しかしこれに対しFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)の代表であるバーニー・エクレストン氏は、対決姿勢を表明した。

「相手がどういう姿勢でF1に関わってくるのか、見極める必要がある。
私と一緒にやりたいというのでなければ、こっちはいつだって辞める覚悟はあるよ。
なに、もう十分働いたし、年金があるので生活は大丈夫」と、エクレストン氏。

もちろん現在でも英国長者番付の常連である同氏、もし売却となればそれこそ巨万の富を手にすることは確実だ。
なお、マードック氏はかねてF1に関心を示していて、同氏率いるスカイ・イタリアが過去イタリア国内のF1放映権を獲得したこともある。

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チーム・ロータス『ケータハム・カーズ』買収で活路

Lotus Seven (C)Team Lotus
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チーム・ロータス(前ロータスF1レーシング)の母体であるチーム・ロータス・エンタープライズは、イギリスの『ケータハム・カーズ』を買収したことを発表した。

ケータハム・カーズは、1973年に英国サリー州ケーターハム(公式代理店の国内表記はケータハム)に設立された小規模自動車メーカーで、ロータスの名車の一つ『セブン』の生産と販売を行っていることで知られる会社。

チーム・ロータスは今季ロータス・ルノーGPとの間でロータス名称について訴訟を抱えているが、これにより来月に予定される判決でもし敗訴となった場合でも、トニー・フェルナンデス代表は新たな活路を見出すことができたと言えそうだ。

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アレッサンドロ・ナニーニ氏、シエナ市長に立候補

1989 Monaco GP Scene (C)Williams F1
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先に『アウトスプリント』誌が報じた通り、元F1ドライバーであるアレッサンドロ・ナニーニ氏(51歳:イタリア)が、地元イタリア・シエナ市の市長選挙に立候補したことがわかった。
シエナ市長選挙の投票は、5月15日(日)と16日(月)に実施される。

著名菓子店の子息でも知られたナニーニ氏は元ベネトンなどのF1ドライバーで、1989年の日本GP(鈴鹿)ウィナーとして日本にも親しみ深い。
後年、同店の別荘敷地内でヘリコプター事故に遭い、右手を切断する大事故に見舞われたが、その後DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に奇跡的なドライバー復帰を果たしている。

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2011/04/27

モンテツェモロ社長、再び『サードカー案』提言

L.Montezemolo & M.Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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チーム間でタイム差が広がったことにより、今シーズンF1ではいわゆる『107%ルール』が再び導入され、開幕戦では早くもHRT(ヒスパニア・レーシング)の2台が脱落というシーンを演じているが、こうした状況にフェラーリ陣営の総帥ルカ・モンテツェモロ社長が再び『サードカー案』をドイツの『アウトモーター・ウント・スポルト』誌で提言している。

「今年のF1における問題の一つはチーム間でさらに広がったタイム差だ。
グリッド後方にいるのはいずれもF1の台数を増やすためエクレストンの配慮で参加を許されたチームたちだが、規模が小さいことはともかく、著しく遅いことは深刻な問題だ。
上位のマシンは、彼らがサーキット上にいることにより危険にさらされているのだから。
安全に台数を増やすというのであれば、かねて自分が主張しているようにサードカーを導入するのがベストな方法なんだ」

同社長が最初にこの案を提示した当時、「引退後のシューマッハを再びフェラーリに乗せられる」というものだったが、そのシューマッハは現在ライバル陣営(メルセデスGP)のドライバーになっている。

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エクレストン氏、日本GPへの震災の影響憂慮

Bernie Ecclestone (C)Renault F1 UK
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FOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)の代表であるバーニー・エクレストン氏が、今回の東日本大震災による日本GPへの影響を口にした。
日本GPが行われる鈴鹿サーキットは西日本の三重県にあり今回の震災で直接被害を受けた訳ではないが、エクレストン氏が心配するのは日本経済全体が萎縮し、F1グランプリへの関心が薄れることにあるようだ。

「今年の日本GPはスポンサー企業がいずれも顧客へのホスピタリティの経費を節減しようとしている。
また、グランプリへの観客自体が減少することになれば、来年のチケット価格や、さらには開催自体にも影響を及ぼしかねないよ」

同氏は「以前にも日本には地震の際に援助したことがある」と強調するが(?)、一方、かつてロンドン五輪へのアドバイスを求められた際に「地震にでも見舞われればいい」と発言し、物議を醸したことがある。

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ハミルトン(マクラーレン)に移籍話浮上

L.Hamilton & R.Dennis (C)McLaren Group
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ロン・デニス前代表に見出されて少年時代から支援を受け続け、言わば「マクラーレンの申し子」ともみられたルイス・ハミルトン(26歳:イギリス)だが、イギリスの『デイリー・ミラー』紙が移籍話が起きていることを報じた。
ハミルトンのマクラーレンとの現在の契約は2012年末まで。

かねて同選手のマネージメントを行ってきた父親のアンソニー氏とは関係を解除していて、現在は専門の大手マネージメント会社に委託している。
こうしたことから、マクラーレンとの呪縛を解いて他チームに移籍するのでは、というもので、マーク・ウェバーの後任としてレッドブル・レーシングの名前が早くも伝えられている。

ただ、マクラーレン・チームのマーティン・ウィットマーシュ代表は「われわれは彼を信じているし、彼もこのチームを信頼してくれている」と、残留を強調している。

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2011/04/26

ラルフ・シューマッハ、現在親ばか中

David Schumacher (C)Express
兄のミハエルが現役のF1ドライバーとして戦う一方で、すでに引退した弟ラルフはそのF1への夢をすでに息子のデビッド君(9歳)に託しているようだ。

それによればデビッド君はミハエルやベッテル(レッドブル)をも見出した名門チームに在籍。
将来を嘱望されているという。

「モータースポーツをやるかどうかは本人次第」と、あくまでも息子の自主性を強調するラルフだが、その親ばかぶりは明白。
地元ケルンの『エキスプレス紙』によるデビッド君の雄姿掲載を容認、「ウチのファミリーから3人目のF1ウィナーが出るかも」と、期待を寄せているという。

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ガスコインT/D(T-ロータス)、次の照準はウィリアムズ

Mike Gascoyne (C)Lotus F1 Racing
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第3戦中国GPを16位(コバライネン)-19位(トゥルーリ)でフィニッシュしたチーム・ロータス(前ロータスF1レーシング)のマイク・ガスコイン/チーフ・テクニカル・オフィサーは、次の照準がウィリアムズ・チームにあることを認めた。

「ここまでの3戦で、わがチームは間違いなく大幅な進化を遂げたと言える。
正直言って、シーズン前のわれわれは大変な状態だったのだから。
それに、われわれは何かを相続してこの成績を得た訳ではないし、誰かの脱落でラッキーな目にあった訳でもない。
われわれ自身の進歩により、ここまでアップしてきたんだ。
そして次なる照準は……
あの(名門の)ウィリアムズ・チームということになるだろう。
それはある意味悲しいことでもあるがね」

ケンブリッジ大学で流体力学を専攻、マクラーレン・チームでF1キャリアをスタートさせたガスコイン氏、ルノー・チームでは黄金時代を築いた立役者の一人でもある。

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苦戦のカーティケヤン、「ヒスパニアは小さなチームだから」

Narain Karthikeyan (C)Williams F1
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今シーズン、2005年以来となるF1復帰を果たしたHRT(ヒスパニア・レーシング)のナレイン・カーティケヤン(34歳:インド)だが、苦戦が続く同チームについて「ヒスパニアはほんとに小さなチーム」と、苦しい状況をメディアに吐露した。

「前にいたウィリアムズとは違い、ヒスパニアはホントに小さなチームで、マシンはほとんど寄せ集めという感じなんだ。
オフテストも十分にはできなかったし、シーズンはスタートからして僕たちはかなり後方からという気持ちだったよ。
いまだにウチのマシンには、今年威力を発揮している「KERS」(運動エネルギー回収システム)がないし。
それでも早くバージョンアップを重ね、(母国グランプリである)インドGPまでには戦闘力を上げて臨みたいね」

2005年のウィリアムズ時代には最高4位になる活躍をみせたカーティケヤンだが、今季は最高23位というものだ。

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2011/04/25

アロンソ(フェラーリ)、「それでもチームの力を信じてる」

Fernaodo Alonso (C)Ferrari S.p.A
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今シーズン、開幕から思わぬ不振を続けるフェラーリ・チームだが、2005-6年のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソは、「それでも僕はチームの力を信じてる」とその復活を強調した。

「確かにシーズンがスタートしてここまでの成績は、われわれチームとわれわれのファン、そして何より僕自身も望んでいたようなものじゃない。
3戦を終えてわずかに50ポイントというのは、フェラーリとしてパフォーマンスが不足していることの証明だよ。
(1位のレッドブルは105ポイント)
長いF1の歴史の上で、フェラーリは何度か著しくその戦闘力を後退させたこともある。
でも跳ね馬はその度に力強い復活を遂げてきたんだ。
今回だって、僕は早い時期にまたトップグループに舞い戻ると確信しているよ。
いつまでもベッテルに親指を立たせてはいられないからね」

アロンソのここまで3戦は4位-6位-7位と、まだ一度も表彰台にすら上がれていない。

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退院クビサ、「さらに強くなってF1に戻ってくる」

Robert Kubica (C)BMW Sauber F1
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周囲の予想より早く退院が実現したロータス・ルノーGPのロバート・クビサが、意欲を示すF1復帰に向けて次のようにチームの公式サイトでコメントを語った。

「チームには開幕から迷惑を掛けて申し訳なく思っている。
今年のマシンには、バレンシアで初めて乗った時からそのポテンシャルを感じていたんだ。
だからいま自分が乗れないのは残念に思うけれど、今回の経験を活かし、さらに強くなってF1には戻るつもりでいるよ。
僕のいない間、頑張ってくれているハイドフェルドやペトロフには心から感謝している」

クビサのF1復帰について、同チームのエリック・ブイユ代表は「夏頃に具体的な見通しが示せるだろう」との見解を示している。

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クビサ(ロータス・ルノーGP)退院、自宅療養へ

Robert Kubica (C)Lotus Renault GP
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2月に行われたラリーでのアクシデントで重傷を負い、イタリアのサンタコロナ病院に入院・治療を続けてきたロータス・ルノーGPのロバート・クビサ(26歳:ポーランド)が、同病院を退院した模様だ。

これは地元紙が伝えたもので、それによれば「クビサはサンタコロナ病院を退院し、自宅(モンテカルロ)に戻った」とのこと。
今後はしばらく自宅で静養したあと、再びイタリアに赴き、リカルド・セカレッリ医師の指導のもと現場復帰に向けリハビリテーションに励む予定という。

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2011/04/24

今年もF1パレード? モナコGP

Monaco Image (C)BMW Sauber F1
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狭い市街地特設コースという特性のため、以前からオーバーテイクが難しいことで定評があるF1モナコGPだが、残念ながらそうしたシーンは今年も繰り返されそうだ。

今シーズン、可変リヤウィング(DRS:ドラッグ・リダクション・システム)の導入もあってこれまでの3戦では従来より大幅にオーバーテイクのシーンが増し、レースはエキサイティングなものとなり観客からも好評を得ている。

しかしFIA(国際自動車連盟)はストレートの短いモンテカルロのコースではDRS区間の設定が困難と判断、今年の導入は見送られる見込みという。
もし無理にDRS区間を設けた場合、逆にコーナリングが不安定となりアクシデントを誘発しかねないとの理由からだ。

なおもう一つ今年のレースを盛り上げているのがピレリタイヤの早い消耗だが、同社はこのモナコGPで今季初めて注目のスーパーソフトタイヤを投入することになっている。

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「クビサF1復帰」の先走り報道に担当医師は慎重姿勢

Robert Kubica (C)Lotus Renault GP
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母国ポーランドで沸騰したロータス・ルノーGPのロバート・クビサ(26歳)F1復帰報道だが、現在もなお同選手が入院を続けるサンタコロナ病院では、「復帰できるかどうかの判断について言及するには時期尚早」とし、慎重な姿勢を崩さないでいる。

これはクビサの担当医であるリカルド・チェッカレッリ医師がイタリアの『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙に語ったもので、「もう10日以内にも退院して復帰するような報道がされているが、これには私自身驚いている。
そうであればうれしいとは思うが、しかし医師の立場としては安易に楽観的な見通しを示す訳にはいかない。
彼は足や手ばかりでなく、肩にも大きな損傷を負っていて、医師からみれば3人分の怪我を一人で背負っているようなもの。
彼の回復が一般的な例よりも早いことは認めるが、まだ事故から4か月という今の時点で甘い見通しを広言することは良くない」と、釈明した。

今シーズン、開幕3戦ですでに同チームのドライバーが2度も表彰台に上がる活躍をみせているだけに、クビサが復帰に思いを馳せる心理は理解できそうだ。

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リチャード・ブランソン会長の『搭乗勤務』、再度延期に

Richard Branson (C)Lotus Racing
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予定外の負傷というアクシデントで5月1日(日)に延期されていたヴァージン・レーシングのリチャード・ブランソン会長の『搭乗勤務』が、再度延期されることが明らかにされた。

これは、同代表とロータス・レーシングのトニー・フェルナンデス代表とで行った2010年シーズン・コンストラクターズ・ランキングでの賭けでヴァージンが負けたため、ブランソン会長がライバルであるエア・アジアCA(スチュワーデス)の制服を着て機内サービスを行う罰になったものだが、イギリス王室のロイヤルウェディングが4月29日(金)になったことでフライトとロンドン市内の宿泊を確保するのが困難になったためという。

なおこのCA変更に伴い、エア・アジアではすでに当該便のフライトを予約済みの乗客に全額返金か新しいフライトへの変更をすると「公式アナウンス」している。

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2011/04/23

マクラーレン首脳、「今年はレース戦略が勝利のカギ」

McLaren Team Pitin (C)McLaren Group
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先の中国GPではルイス・ハミルトンが今季初勝利、昨年のベルギーGP以来となるチーム通算170勝目を飾ったマクラーレン・チームが、「今年はレース戦略が勝利のカギになる」との見解を示している。

そう語るのは同チームを率いるマーティン・ウィットマーシュ代表。
「今シーズンがこれまでと異なるのは可変リヤウィング(DRS:ドラッグ・リダクション・システム)の採用や「KERS」(運動エネルギー回収システム)の再導入などいろいろあるが、われわれはタイヤがピレリに変更されたことが大きいと思っているよ。
つまり今年の戦いにおいてはタイヤ・マネージメントについてのレース戦略がとても重要なものになっているんだ。
例えばわれわれ自身について言えば、最初の二つのレースではこれがうまくいかなくて勝利を逸してしまった。
しかし第3戦ではこれがカギとなって勝利をつかむことができたんだからね」

実際、中国GPの終盤51周目にベッテル(レッドブル)がハミルトン(マクラーレン)に交わされたのは、2ストップだったベッテルと3ストップを選択したハミルトンとの戦略の差だったとみられている。

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ピレリ、オブションタイヤ識別にさらなるトライ

Pirell Soft Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今季第2戦のマレーシアGPから、オブションタイヤ(ソフト側:軟らかいほうのコンパウンド)にゴールドのラインを加え走行中にも判別がしやすいように改善したピレリタイヤだが、すでに予告していた通り次戦トルコGPからはさらなる抜本的な改良を施すことを明らかにした。

同社のポール・ヘンベリー/モータースポーツ部門ディレクターによれば、トルコGPではオブションタイヤのサイドウォール部分をすべてペイントするというもの。
まだ実際のイメージ等は発表されていないが、実際にサイドウォール全体がペイントされることになればこれまでとは比較にならないほど判別は容易になる筈だ。

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トルコGP、FOMとの交渉決裂で開催は今季限り

Turkey GP (C)Ex.Super Aguri F1
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今年は5月8日(日)に決勝レースが行われるトルコGPだが、どうやら開催は今年限りになってしまうとの見通しを地元トルコの英字紙『ハリエット』らが報じた。

開催地イスタンブールの商工会議所会頭であるムラート・ヤルキンタス氏によれば、開催契約を担当するFOMのバーニー・エクレストン氏が、グランプリ開催料を現行の1300万ドルから一気に倍の2600万ドル(約21億3千万円)に引き上げることを主張、しかしこれまで開催を支援してきたトルコ政府財務省はこれを拒否、交渉は決裂した状況になっているという。

交渉がまとまらなければ、2005年にスタートしたトルコGPの開催は今年で最後ということになる。

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2011/04/22

不調ウィリアムズ・チーム、トルコGPでは挽回期す

Rubens Barrichello (C)Williams F1
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今季開幕から思わぬ不振が続くウィリアムズ・チームでは、次戦トルコGP(5月8日決勝)での挽回を期し、広範なバージョンアップを図ることを明らかにした。

メディアからそのポジションが危ういとまで指摘されるテクニカル・ディレクターのサム・マイケル氏は、「中国でもすでにわれわれは新たな試みにトライしたが、例えば新エクゾーストシステムによるフロアの損傷など、新機軸故のトラブルにも見舞われた。
今回はそうした部分を改善した上で、さらにエアロダイナミックスパーツやブレーキなど、様々な分野でバージョンアップを考えている。
これにより、二人のドライバーがトップ10を争えるようになると確信しているね」と、語っている。

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「タイヤに優しい」ザウバー・チーム、ピレリの仕事評価

Pitstop Image (C)Sauber Motorsport
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開幕からこれまでの3戦ですっかり「タイヤに優しい」との評価を受けているザウバー・チームだが、同チームのペーター・ザウバー代表はこれについて次のようにスイス『ブリック』紙で語っている。

「ピレリは極めて短時間に、要求された厳しい仕事をこなしたと思うよ。
タイヤの摩耗が激しいことが指摘されているが、これはFIA(国際自動車連盟)の側から指示されたものなのだから、非難されるべきものじゃない。
彼らはむしろ称賛されて然るべきなんだ。
また、われわれのマシンがタイヤに優しいとの評価を受けているが、これは決して偶然の産物などではない。
ウチのエンジニアは、早くからこれについて検討を重ね、対策を採ってきたのだから。
レース全体の戦略も含め、タイヤについての作戦は今シーズン間違いなく重要なものになるだろうね」

昨シーズン、3戦を終えてまだノーポイントだったザウバー・チーム(9位以下)、今季はすでに7ポイントを獲得して堂々ランキング6位に位置している。

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インテルラゴス(ブラジルGP開催地)で再び死亡事故

Interlagos Circuit (C)Honda Racing
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ブラジルGPの開催地としてF1ファンにも親しまれているサンパウロ市内のインテルラゴス・サーキット(アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ)だが、再び死亡事故が起きたことが伝えられている。

同サーキットでは、今年4月に起きたストックカーレースでの死亡事故を受け、ストレート手前にある高速コーナー「スピダ・ドス・ボセクセス」外側の観客スタンドを撤去、ランオフエリアを拡大するなど改修が決まっているが、今回再び同じくストックカーレースで死亡事故が起きたもの。

場所は異なるということだが、これを受け地元のCBA(ブラジル自動車連盟)は再度FIA(国際自動車連盟)と安全面の改善について協議に入るとしている。

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2011/04/21

スピード不足に悩むフェラーリ、旧トヨタF1の施設も活用?

Toyota Factory Image (C)Panasonic Toyota Racing
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開幕からレッドブルやマクラーレン勢らに後れを取っているとされるフェラーリ・チーム、依然として『150°Italia』のポテンシャルアップに苦慮しているとされるが、地元イタリアの『アウトスプリント』誌によれば旧トヨタF1の本拠であったドイツ・ケルンの大型風洞も開発基地の候補になっているということだ。

同チームのステファーノ・ドメニカリ代表は、「マシンにはエアロダイナミックスに支障があると考えられるが、問題なのは風洞で得られたデータが実際の走行では機能しないということだ。
もし風洞そのものに欠陥があるのなら、われわれは緊急にその対策を考えなければならない」としていて、そこからトヨタ自慢の施設活用が噂されているもの。

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ザウバーもレッドブル式エクゾーストでスピードアップ図る

Sauber Ferrari 『C30』(C)Sauber Motorsport
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独『アウトモーター・ウント・スポルト』誌によれば、今季実質的に3戦連続入賞(開幕戦はレース後失格)と快進撃を続けるザウバー・チームでは、さらなるマシンのスピードアップを図るため、ヨーロッパ・ラウンドの幕開けとなるスペインGP(5月22日決勝)を目途に、レッドブル・レーシング方式のエクゾーストシステムを導入する方針であるという。

ただこれについて同チームのペーター・ザウバー代表は、「スピードアップは期待できるが、われわれはこれが安全に確実に機能するものかどうか、検証を重ねた上でしか導入はしない」と、慎重な姿勢をみせている。

同じくプライベートの雄であるウィリアムズ・チームでは、やはりレッドブルのような新機軸のブロウン・ディフューザーにトライしたものの、その熱でフロアに損傷が出るなど対策に苦慮しているという。

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「クビサまもなく退院」と、母国ポーランドで報道も

Gerard Lopez (C)Renault F1 UK
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シーズン開幕前に出場したラリーでクラッシュ、大怪我を負い入院を続けているロータス・ルノーGPのロバート・クビサについて、クビサの地元ポーランドの『ポルスカ・プラソワ通信社』が「容態はすこぶる順調で近く退院の運び」と伝えている。

ただこれについては同チームのジェラール・ロペス代表は、「クビサの状況については彼のマネージャーを通じて逐一知らされているので承知している。
ただ、通常の生活に戻ることとF1マシンをドライブすることでは相当な違いがある。
われわれはまだ楽観はしていない」と、慎重な考えであることを強調した。

クビサの代役として起用されたニック・ハイドフェルドは、第2戦のマレーシアで早くも表彰台に上がる活躍をみせている。

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2011/04/20

レッドブル陣営からはバトン(マクラーレン)に非難の声も

Jenson Button (C)McLaren Group
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中国GP決勝レースでは、今季ここまで圧倒的なスピードを見せ続けてきたセバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング)の連勝をついにマクラーレンのハミルトンが止めたことで話題を呼んだが、その裏には同選手のチームメイトであるバトンの「貢献」があったと指摘されている。

そう主張するのはベッテルのメカニックたちで、今回のレースにおける14周目の最初のピットストップの際、この時点でベッテルより前にいたバトンも同時にピットに向かったものの間違えてレッドブルの位置にいったんストップ。
メカニックの誘導で直ちに移動したものの、これがベッテルの作業に影響したというものだ。

バトン自身は「スイッチの操作に気を取られて停まる位置を間違えてしまった。
僕自身はこれで2秒くらい損をしたと思うけれど、ベッテルには影響なかったのでは」と語るものの、レッドブルのメカニックたちの腹は収まってはいないようだ。
(ドライバーの獲得ポイントは通常メカニックらへの報酬に直接影響する)

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不振続くウィリアムズ・チーム、首脳陣リストラ覚悟

Sam Michael (C)Williams F1
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今シーズン、ここまで3戦を終えていまだノーポイント。
チーム設立以来の不振を続けるウィリアムズ・チームで、首脳陣の大リストラの噂が広まっている。

しかしそう語ったのはその真っ只中にいるテクニカル・ディレクターのサム・マイケル氏(39歳:オーストラリア)自身。
同氏は、「現在のチームの状況は明らかに周囲の期待を裏切ったもの。
その理由についてはいろいろあるのが事実だが、しかし技術部門の最終責任はこれをとりまとめる自分にあると言わざるを得ない。
今後、自分自身も含め、わがチーム首脳陣のリストラは避けられないことだろう」と、語っている。

マイケル氏は、2004年にまだ33歳の若さでこの歴史あるプライベート・チームのテクニカル・ディレクターに起用された逸材だが、チーム自体が不振に陥ったことと合わせ、ここまで期待された好成績を残せないでいる。

ちなみに今シーズン3戦でウィリアムズ・チームはリタイヤ4回。
最高位もバリチェッロの13位(中国GP)という大不振に陥っている。

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FIA(国際自動車連盟)、トロ・ロッソのタイヤ脱落事故に罰金

Jaime Alguersuari (C)Scuderia Toro Rosso
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FIA(国際自動車連盟)は、先に行われた中国GP決勝レースで、ハイメ・アルグエルスアリのマシンの右リヤタイヤが走行中に脱落した事故について、スクーデリア・トロ・ロッソに対し罰金を科したことを明らかにした。
金額は1万ユーユーロ(約118万円)ということだ。

一方、審議とされていたポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)とニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP)との接触については通常のレーシング・インシデント(出来事)として不問にした。

なお、この中国GPでは初開催の2004年のレースではジャンマリア・ブルーニ(イタリア)のマシンからタイヤ脱落事故があったが、この時のミナルディ・チームもトロ・ロッソの前身という皮肉になった。

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2011/04/19

初敗北のベッテル(レッドブル)、「敗因はスタート、KERS、レース戦略……」

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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今シーズン、ここまで圧巻の勝利を続けながら、中国GPでは初めてマクラーレンのハミルトンに敗北を喫したレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルは、次のようにその「敗因」を語っている。

「まずはスタートが悪かった。
グリッドの側のせいかも知れないけれど、あるいは「KERS」(運動エネルギー回収システム)のせいかも知れない。
また2ストップ作戦だったので心してタイヤを労ったんだけれど、結局最後はハミルトン(3ストップ)に抜かれてしまった。
結果的に僕らは2-3位になったんだから良かったのかもわからないけれど、敗因を聞かれれば、スタート、KERS、レース戦略……
いろいろなんだろうね」

しかしベッテルはすでに次のトルコGPでの巻き返しを見据えている。

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ピレリ、モナコGPではいよいよスーパーソフト投入へ

Pirell Tyre (C)Redbull Racing
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ピレリタイヤは、次戦(第3戦)のトルコGPから第6戦モナコGPまでの供給タイヤを発表した。

それによれば第5戦まではこれまでの3戦と同様、プライムタイヤにハード、オブションタイヤにソフトという組み合わせは変わらないが、市街地コースで行われるモナコGPではプライムにソフトを、そしてオブションにはいよいよスーパーソフトを投入することがわかった。

FIA(国際自動車連盟)の指導によるという、これまでのブリヂストンより早い消耗については一部に憂慮する超えもあるが、これについても「中国GPではかつてないスリリングなレースをピレリタイヤが演出した」と、同社のポール・ヘンベリー/モータースポーツ部門ディレクターは自賛している。

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FIAがアロンソ(フェラーリ)のリヤウィングを調査

Fernaodo Alonso (C)Ferrari S.p.A
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FIA(国際自動車連盟)は、17日(日)行われた中国GP決勝レースで、アロンソ(フェラーリ)のマシンが想定外の所で可変リヤウィング(DRS:ドラッグ・リダクション・システム)が作動したことを確認し、調査に入った。

本来、この作動はFIAが電子的にコントロールしていて、あらかじめ作動を設定された場所以外で作動することはない筈だが、今回はシューマッハ(メルセデスGP)とのバトル中に誤作動した模様。
これでアロンソがアドバンテージを受けた事実はないためペナルティ等はない。

なおアロンソのマシンはマレーシアGP時にも同様の誤作動がみられている。

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2011/04/18

タイヤ戦略が鍵を握った、中国GPのスリリングなバトル

(C)Pirelli Motorsport
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2011年4月17日、上海(中国)

中国GPは最後の6周に渡ってレッドブルのセバスチャン・ベッテルとマクラーレンのルイス・ハミルトンによるスリリングなバトルが展開されました。これはタイヤ戦略によって生み出されたものです。ハミルトンは残り4周でベッテルを抜き去ってトップに立ち、ベッテルはもう1台のマクラーレン、ジェンソン・バトンとチームメイトのマーク・ウェーバーからの追い上げに遭うことになりました。

今週もエキサイティングなフィナーレとともにハミルトンが勝利を挙げ、ベッテルは2番手を死守し、チャンピオンシップのリードを守りました。マクラーレン勢が3回ストップ作戦を採用して2回ストップのベッテルを打ち負かしたように、今回もタイヤ戦略がレースの鍵を握っていることが証明されました。なお、ウェーバーは3回ストップ作戦で土曜のフリー走行と予選で抱えた問題によって沈んでしまった18番グリッドから反撃を見せました。

ウェーバーはQ1で敗退してしまったため、決勝に向けて3セットのPZeroタイヤをセーブすることができました。これは非常に大きな意味があったと言えます。ウェーバーは3回ストップ作戦で下位集団をかき分け、最後から2回目のピットストップではバトンまで抜いて表彰台にまで上りました。

ベッテルはレース終盤まで2回ストップ作戦を上手く進めましたが、ハード・タイヤでライバルよりも長い周回数を走らざるを得ず、上位6台が15秒以内にひしめくスリリングな結末になりました。7度の王者ミハエル・シューマッハとフェルナンド・アロンソ、セルジオ・ペレスや小林可夢偉といった若い才能たちによるバトルなど、レースの初めから終わりまで数多くのオーバーテイクが生まれました。

今週もまたドライのままでレースが終わりました。決勝開始時の気温は22度、路面温度は30度でした。ウェーバー以外の全車がソフト・タイヤでスタートしましたが、レース戦略は2回ストップと3回ストップに別れました。注目に値する例外はHRTのナレイン・カーティケヤンで、23周目に行なった1回のタイヤ交換のみで走り切って23位で完走しました。ウェーバーが記録したレース中の最速タイム(1分38秒993)は、昨年は小雨交じりのレースだったとは言え、ハミルトンが記録した昨年の決勝最速タイム(1分42秒061)に比べて驚異的に速いものとなっています。

ピレリジャパン・プレスリリース

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ピレリ、今後3戦の供給タイヤを発表

(C)Pirelli Motorsport
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2011年4月16日、上海(中国)

ピレリは2011年F1世界選手権の今後3戦、トルコGP、スペインGP、モナコGPに供給するタイヤのコンパウンド選択を発表しました。

トルコとスペインでは、プライムとしてハード、オプションとしてソフトを供給します。モナコではソフト・タイヤがプライムとなり、スーパーソフト・タイヤがオプションとなります。これが初投入となるスーパーソフトには、赤いロゴが刻印されます。

トルコGPからは新たなロゴが採用され、PZeroタイヤの各スペックには視認性が向上した計6色のロゴが刻印されます。

イスタンブール・パークで行なわれるトルコGPは、高い気温と摩擦力の高い路面が待ち構えています。それゆえに、耐久性を高めるためにはハード・タイヤが、そして速いラップタイムを刻むためにはソフト・タイヤが必要となります。

バルセロナで行なわれるスペインGPは、開幕前のテストで使用された地であり、ハード・タイヤとソフト・タイヤの組み合わせが最良と言えるサーキットです。

しかしモナコGPはシーズン中でも最も低速のサーキットであり、その特性は他とは全く異なります。狭く曲がりくねった市街地サーキットではスーパーソフト・タイヤが最速タイムを可能にし、決勝レースではソフト・タイヤが長いスティントを走り切るだけの耐久性をもたらします。

ピレリジャパン・プレスリリース

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今季初優勝ハミルトン(マクラーレン)、「ベストレースかも」

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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目下最大のライバルであるレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルを、堂々とコース上でオーバーテイクして今季初勝利を飾ったマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンは、「僕のベストレースになるかも知れない」と、この勝利を喜んだ。

「今でもなんて言ったらいいのかわからない。
それくらい、今日の勝利を喜んでいるんだ。
スタート直前、ガレージからマシンが出られない時には驚いたけれど、でもそれでもチームの力を信じていたからね。
なんとか無事スタートに間に合ってほっとしたよ。
今日の勝利は素晴らしいバトルを演じた上でつかんだもの。
そうした意味で、僕のこれまでのベストレースの一つになるかも知れないな」

ハミルトン(マクラーレン)はその他の記憶に残るレースとして、2008年のシルバーストーンとモンテカルロを上げている。

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小林可夢偉(ザウバー)、ノーズ損傷も「性能に影響なし」

小林 可夢偉 (C)Sauber Motorsport
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中国GP決勝レースでも10位入賞、みごと2戦連続ポイント獲得を果たしたザウバー・チームの小林可夢偉だったが、国際映像で放映されるマシンはノーズに穴を開けたまま走り続ける無残な姿だった。
これについて小林は次のようにレース後説明した。

「昨日の予選では期待したほどのポジションが得られなかったので、今日こうしてポイント獲得できたことには満足しているよ。
スタートでうまくジャンプアップできたことが良かったね。
アクシデントに遭ったのは14周目、スーティルを追い掛けていた時に別のマシンが突然前を横切ったので接触してしまったんだ。
おそらくそのドライバーは僕に気が付いていなかったんだと思う。
そのせいでレース中、すごい量の砂や誇りがコクピットに入ってきてしまったけれど、でもタイムをみれば(ノーズの損傷は)マシンのパフォーマンスには影響を与えなかったんだろうね。
ただ、作戦の影響で最後の数周はほんとうにタイヤ(グリップ)がなくて辛かったよ」と、ダストですっかり汚れた白いレーシングスーツで語った。

しかしそのラスト3周というところで小林は前車ディ・レスタ(フォース・インディア)をオーバーテイク、ポイント獲得を果たしている。

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フェラーリ・チーム代表、チームの不振より気掛かりなこと

Stefano Domenicali (C)Ferrari S.p.A
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開幕から不振が伝えられ、今回の中国GP決勝レースでもマッサ&アロンソは6-7位と今回はメルセデスGPにも先を行かれるなど光明が見えないフェラーリ・チームだが、レース後取材に応じた同チームのステファーノ・ドメニカリ代表は、「もっと気掛かりなことがあった」と、明かした。

それによれば、同チームのベテラン・メカニックであるパオロ・サンタルシエロ氏が、この週末動脈瘤で倒れ、緊急入院して手術を受けたのだという。

「このようなことが起きると、人間にとって人生で何が大事なことなのか、考えさせられる」と、哲学的な感想を語っている。

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2011/04/17

中国GP、ハミルトン今季初優勝! 小林可夢偉10位に

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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中国GP決勝は、予選3番手からスタートしたマクラーレンのハミルトンが3ストップ戦略で大バトルを制し、みごと今季初勝利を飾った。
ハミルトンの優勝は2010年のベルギーGP以来となる自身通算15勝目。

2ストップ作戦を採った大本命のベッテル(レッドブル)は、最後にペースが落ちてハミルトンに抜かれ、2位となった。
3位はやはり3ストップ戦略でオーバーテイクを繰り返したレッドブルのウェバーが、18番手スタートからみごとに表彰台を勝ち取った。

以下、4位バトン(マクラーレン)、5位ロズベルグ(メルセデスGP)、6-7位フェラーリのマッサ&アロンソ、8位シューマッハ(メルセデスGP)、9位ペトロフ(ルノー)、そして10位にはこれまたバトルを繰り返したザウバーの小林可夢偉が入り、これで2戦連続のポイント獲得を果たした。

トロ・ロッソのアルグエルスアリはピットアウト直後に右リヤタイヤが脱落してリタイヤ。
その他ヒスパニアのリウッツィはジャンプスタート(フライング)でペナルティ、また小林可夢偉の同僚ペレス(ザウバー)もスーティルとのバトルの際にスライドして接触し、ドライブスルー・ペナルティーを受けた。

またバトン(マクラーレン)がピット位置を間違えたり、マッサ(フェラーリ)がコースインの際に白線を超えるなどしたが、これらに現時点でペナルティは科されていない。

中国GP決勝レースの結果はこちら
中国GP画像はこちら

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ベッテルの記録達成とピレリの成長

(C)Pirelli Motorsport
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2011年4月16日、上海(中国)

レッドブルのセバスチャン・ベッテルは、ピレリタイヤで3回連続、昨年の最終戦から数えて4回連続となるポールポジションを獲得しました。彼にとって中国で3回目のポール獲得でもあります。

ベッテルはQ1でハード・タイヤを使ってQ2進出を決め、最後のQ3ではソフト・タイヤで1分33秒706の最速タイムを記録しました。これは彼自身が記録した昨年のポールタイム1分34秒558を0.8秒も上回るものでした。

残る予選トップ3のマクラーレンのジェンソン・バトン(1分34秒421)とルイス・ハミルトン(1分34秒463)の全員が昨年のポールタイムよりも速いラップタイムを記録しました。

Q2、Q3に残ったドライバーのほぼ全員がソフト・タイヤを使用しました。上海の冷涼な気候には非常に効果的だったからです。気温は17度、路面温度は22度しかありませんでした。それに加えて、風速5mの突風も吹くコンディションでした。

ベッテルは予選の戦略を完璧にやり遂げました。決勝の戦略に必要なタイヤを新品の状態で残すため、予選でのタイヤマネージメントは今や非常に大きな意味を持っているのです。「一番重要なのはタイヤを上手く使うことだ。そういう意味で、僕らは良い仕事ができた」と、午前に行なわれたフリー走行3回目でもトップタイムを記録したベッテルは語りました。

予想通り、タイヤのデグラデーションは小さく、ソフト・タイヤとハード・タイヤのラップタイム差は1.5秒ほどでした。ソフト・タイヤは13~14周、ハード・タイヤは19~20周はもつと予想されます。上位勢はおそらく2回ストップ作戦を採るでしょうが、中には1回ストップや3回ストップを試みるチームも出てくるかもしれません。

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小林可夢偉&ペレス(ザウバー)、「赤旗中断が悪影響」

小林 可夢偉 (C)Sauber Motorsport
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中国GP公式予選で、Q3進出を賭けQ2に臨んだザウバー・チームの小林可夢偉&ペレスだったが、ペトロフのストップによる赤旗中断という思わぬハプニングにより、結局ペレスが12番手、小林可夢偉も13番手という結果になった。

今季初となるQ2敗退を受けて小林可夢偉は、「Q2では最初のソフトタイヤのセットに問題を抱えてしまい、十分なグリップを得ることができなかったんだ。
この原因を詳しく突き止める必要があるね。
赤旗中断後のアタックでは、チームが早くマシンを送り出してくれたんだけど待つ時間が長くてタイヤが冷えてしまったようだ」と、語っている。

前回のレースでシャシーを損傷するというダメージを受けたペレスは、今回のレースのため急きょファクトリーから上海まで空輸したが、その経費が3万ユーロ(約360万円)にも達したと伝えられている。
なおその原因について当初は他車の落としたバラストと報じられたが該当チームはなく、現在は排水口のカバーだったのでは、と推測されているという。

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佐藤琢磨(元スーパー・アグリ)、大震災支援活動本格開始

佐藤 琢磨 (C)takumasato.com
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元スーパー・アグリなどのF1ドライバーで、現在は米インディカー・シリーズで活躍する佐藤琢磨が、東日本大震災で被災した子どもたちを支援する活動『ウィズ・ユー・ジャパン』を本格的に始めることを明らかにした。

活動の詳細ニュースはこちら

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Q1敗退のウェバー(レッドブル)、「自分の作戦じゃない」

Mark Webber (C)Redbull Racing
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チームメイトのベッテルが圧倒的なスピードでポールポジションを獲得する一方、まさかの予選Q1敗退という屈辱を喫したレッドブル・レーシングのマーク・ウェバーは、次のようにその背景を英『BBCスポーツ』に語っている。

「そりゃあ、結果から言えばあと一つ(ポジション)だったんだから、オブションタイヤ(ソフト)を使っていればQ1はクリアできていたことだろう。
それはチームが正しいと思って立てた戦略であって僕が決めたことじゃない。
でもそれに応えられるだけのタイムを出せなかった僕が悪い。
「KERS」(運動エネルギー回収システム)云々については、僕から言うことはないよ」

ことKERSについてはレッドブルは他チームより後れを取っているとされる。
ただ今回の予選で、チームメイトどうしでこれだけ明暗が分かれたのはメルセデスGP以上(4番手と14番手)ということになるだろう。

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ピレリ2ストップを予想、ならばザウバーは1ストップか

Pitstop Image (C)McLaren Group
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今回の中国GPについて、これまで多くのチームが3ストップ戦略になると予想していたピレリタイヤだが、前週のマレーシアGP時に比べ気温がかなり低いことなどから、2ストップ作戦が主流になるだろうとの予想をあらためて示した。

これは同タイヤで現場の指揮を執るポール・ヘンベリー/モータースポーツ部門ディレクターが明らかにしたもので、「マレーシアGPであれだけタイヤ交換が多かったのは気温が著しく高かったため。
今回の中国GPではそのようなことはなく、多くのチームは2ストップになる筈だ」との見方を示した。

そうなるとこれまでの2戦、いずれもタイヤをセーブすることによって好成績を収めてきたザウバー・チームでは、開幕戦ペレス以来となる1ストップという戦略があるかも知れない。

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2011/04/16

中国GPもポールポジションはベッテル(レッドブル)の手に

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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中国GPの公式予選が終了。
ここでもやはりポールポジションは若き王者セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が獲得。
それも最後のアタックは他のタイムを見ながら取り止めるという余裕の獲得。
ベッテルのポールポジションはこれで自身通算18回目、昨年のアブダビGPから連続4回目で、今シーズンは開幕からすべてという他の追随を許さない圧巻。
また、1'33.706というタイムはかつてフェラーリ時代にバリチェッロ(現ウィリアムズ)が持っていた記録1'34.012を上廻るコースレコードだ。

2番手にはマクラーレンのバトンが入り、2009年のイタリアGP以来となるフロントロウ獲得。
またチームメイトであるハミルトン(3番手)を予選で凌駕したのも同イタリアGP以来ということになった。
4番手はメルセデスGPのロズベルグが入り、チームメイトでQ2落ちをしたシューマッハ(14番手)とは対照的な予選結果となった。
5-6番手にはアロンソ&マッサのフェラーリ勢が続いたが、上位との差は再び歴然としたものになった。

7番手はトロ・ロッソのアルグエルスアリ、8番手はフォース・インディアのディ・レスタが獲得。
わずか3戦目、これまでは予選14位が最高で、Q3進出すら果たしたことのない新人が快挙を成し遂げた。
9番手はトロ・ロッソのブエミ、そして最後はQ2でマシントラブルに見舞われたルノーのペトロフが出走できないので10番手にランクされた。

中国GP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、マクラーレン勢上位、ザウバー勢は脱落

予選Q2は残りわずか2分というところ、この時点での4番手タイムを出した直後ルノーのペトロフがコース上でストップ、セッションは赤旗中断となった。
この段階で上位はハミルトン&バトンのマクラーレン勢、これにレッドブルのベッテルが3番手。

再開後、各車最後のアタックを並んで行った結果、上位4台は変わらず、以下、5-6番手にフェラーリのアロンソ&マッサ、7-8番手に前半のタイムでトロ・ロッソのブエミ&アルグエルスアリ、9番手ロズベルグ(メルセデスGP)、そして10番手に最後のアタックでフォース・インディアのディ・レスタが飛び込み、チームメイトであるスーティルを弾き落とした。

ここで脱落したのはザウバーのペレス&小林可夢偉、シューマッハ(メルセデスGP)、バリチェッロ(ウィリアムズ)、ハイドフェルド(ルノー)、そしてマルドナド(ウィリアムズ)の7台。
ハイドフェルドはチームメイトのストップで迷惑を被った形となった。

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予選Q1、ウェバー(レッドブル)Q2に進めず

中国GPの公式予選タイヤQ1が終了。
ここでなんとオブションタイヤでのアタックを行わなかったウェバー(レッドブル)が18番手となって驚きのQ1敗退。

トップはロズベルグ(メルセデスGP)、2番手ペトロフ(ルノー)、3-4番手フェラーリのアロンソ&マッサ、5番手シューマッハ(メルセデスGP)と続いた。
ベッテル(レッドブル)は6番手、マクラーレンのバトン10番手、ハミルトン12番手だが、これらはプライムタイヤのままのアタックで出したタイム。

ザウバー・チームはペレスが11番手、小林可夢偉はギリギリの17番手通過だったが、わずか1回だけのアタックに留めてタイヤをセーブし生き残った。

ここで脱落したのはウェバー(レッドブル)、ロータスのコバライネン&トゥルーリ、ヴァージンのダンブロジオ&グロック、そしてヒスパニアのリウッツィ&カーティケヤンで、いずれも107%となる1'41.941のタイムはクリアした。

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フリー走行3回目もベッテル(レッドブル)の独壇場

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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中国GPはフリー走行3回目セッションまで終了。
ここでもトップタイムはこれまで盤石のベッテル(レッドブル)だった。
ただ一人ベストタイムを1分34秒台に入れて気を吐いた。
一方、チームメイトであるウェバーのほうは依然としてマシンの具合が完調でないようで、ピットで作業する時間が長く、最後は予選を前にしたオブションタイヤでの走行もしないままにコクピットを降りて15番手タイム。

2-3番手は調子を上げているマクラーレンのバトン&ハミルトン。
そして今回スピードをみせているメルセデスGPのロズベルグが4番手。
フェラーリのアロンソ&マッサは5-6番手とまずまず。
7番手にルノーのペトロフ、8番手スーティル(フォース・インディア)、9番手シューマッハ(メルセデスGP)、10番手もフォース・インディアのディ・レスタがつけた。

ルノーのハイドフェルドは11番手。
ザウバーの小林可夢偉&ペレスが12-13番手に続いた。
このセッションの最下位はヒスパニア勢で、リウッツィ&カーティケヤンが占めたが、そのタイムはなんとかトップから107%以内に収まっている。

中国GPフリー走行3回目の結果はこちら
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小林可夢偉(ザウバー)、また2ストップ作戦狙う?

小林 可夢偉 (C)Sauber Motorsport
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開幕戦オーストラリアGPではセルジオ・ペレスが1ストップで完走、2戦目のマレーシアGPでは小林可夢偉が2ストップ作戦で入賞するなど、ここまで「タイヤいたわり作戦」が功を奏しているザウバー・チームだが、今回も「3匹目のドジョウ」を狙っているようだ。

初日のフリー走行を終えた小林可夢偉は、「まだバランス改善の余地はあるけれど、全体にはここでも良いペースがつかめていると思うよ。
僕は今日、とりわけロングランをトライしていたんだ」と語り、再びタイヤの扱いににポイントを置いていることを窺わせている。

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ベッテル、ピレリタイヤでトップタイムを刻む

(C)Pirelli Motorsport
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2011年4月15日、上海

12のF1チームは今日、上海サーキットにおいて2回のフリー走行を行ない、ピレリPZeroタイヤの有益なデータ収集を行ないました。しかし明日は気温が低く雨も予想されていることから、まだまだ数多くの驚きが待ち構えているはずです。今日のセッションは2回とも気温27度、路面温度30度というコンディションで行なわれました。

各チームはフリー走行で様々なセットアップを試したり、中には新しいパーツを試すチームもあれば、レース戦略を見定めるためにロングランで情報収集に専念するチームもありました。コースはダスティで汚れていましたが、開幕2連勝を飾っているレッドブルのセバスチャン・ベッテルはセッション開始直後から好ペースで走り始め、午前・午後の両セッションでトップタイムを記録しています。

ベッテルが記録した午前中の最速タイム1分38秒739は、2位につけたチームメイトのマーク・ウェバーに0.6秒の差を付けるものでした。全ドライバーがハード・タイヤを使用し、追加供給された1セットも最大限に利用しました。午後のセッションでベッテルはソフト・タイヤを使って1分37秒688までタイムを縮めました。2位はマクラーレンのルイス・ハミルトンで、同じくソフト・タイヤで0.166秒遅れのタイムを記録しています。

午後も気温27度、路面温度30度というコンディションのままで行なわれ、1分37秒688のタイムでベッテルがトップ。最初にソフト・タイヤを履いたのはウイリアムズのパストール・マルドナドで、セッション開始から23分経過したその時点で最速のタイムを記録。ソフト・タイヤの方がハード・タイヤより1周あたり1.5~2.0秒速いタイムを記録できることが確認されました。

全長5.451kmのこのサーキットで、全ドライバー総計で1098周の周回が記録されました。フリー走行1回目が458周、フリー走行2回目が640周でした。

ピレリジャパン・プレスリリース

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今度はヴァージン・レーシングに予選敗退の危機感

今シーズンから再び導入された公式予選での『107%ルール』だが、開幕戦ではこれによってヒスパニア・レーシングが2台共にF1ではひさしぶりとなる「予選落ち」となってしまった。
第2戦のマレーシアGPではクリアしたものの、今回の中国GP、今度はその脅威がヒスパニアではなくヴァージン・レーシングに襲い掛かっているという。

Timo Glock (C)Virgin Racing
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15日(金)行われた中国GPのフリー走行初日セッションでは、そのヴァージンのティモ・グロックがトップ・ベッテル(レッドブル)のタイムの107%をオーバー。
もちろんこれが直接予選通過に関わるものではないが、万一予選で107%のタイムがクリアできなかった場合、フリー走行でのタイムが勘案されたケースがあることから当事者にとっては大きな問題だ。

これについてグロック自身は、「とにかく『MVR-02』にはスピードがない。
前のマレーシアから何も進歩していないし、このコースでは特に他より遅いんだ」と、ドイツ『アウトモーター・ウント・スポルト』誌に訴える。

もし予選Q1から上位チームがオブションタイヤを投入した場合、ギリギリのグループにとっては恐怖の予選落ちが現実味を帯びることだろう。
(決勝レースに出られなかった場合、FOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)からの分配金が大きく減額されるとみられる)

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2011/04/15

フリー走行2回目もベッテル(レッドブル)最速 可夢偉11番手

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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中国GPのフリー走行2回目セッションが終了。
相変わらず曇りではあるものの雨はなく、終始ドライコンディションで行われた。

トップタイムを記録したのはここでもレッドブルのセバスチャン・ベッテルだったが、午前のセッションで他チームを2秒以上圧倒していたのに比べると、2-3番手になったハミルトン&バトンのマクラーレン勢、4-5番手ロズベルグ&シューマッハのメルセデスGP勢、そして6番手のマッサ(フェラーリ)まで、いずれも1秒以内という接近ぶりとなった。
これがほんとうであれば、レースはたいへん興味深いものになりそうだが、ここはまだフリー走行。
真のチーム関係は土曜日の公式予選にならないと判断できないだろう。

7番手はスーティル(フォース・インディア)、8-9番手にルノーのハイドフェルド&ペトロフ。
ハイドフェルドはこのセッションでもコースアウトしてフロント部を損傷させたが、今回はうまくコース復帰を果たし、修復後にまた再走している。
ベッテルのチームメイト、ウェバーは10番手。
ザウバー・チームは小林可夢偉が11番手、ペレスのほうは17番手だった。
前戦まで「ライバル」だったメルセデスGP勢がスピードを取り戻しているのがザウバーにとっては気掛かりなこと。

フェラーリのアロンソはハイドロリック系のトラブルがあったとされて14番手に留まった。

再びトラブルで時間を失った最後尾となったヴァージンのグロックはトップから7.059秒遅れのタイムを記録したものの、これが予選であれば『107%ルール』に引っ掛かることになる。
なおフォース・インディアのディ・レスタのマシンはガレージでエンジンを降ろすなど大掛かりな作業が行われていて、結局このセッションは1ラップもできずに終えた。

中国GPフリー走行2回目の結果はこちら
中国GP画像はこちら

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タイヤから見た中国GP

(C)Pirelli Motorsport
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タイヤから見た中国GP

マレーシアGPのフィニッシュから72時間も経たないうちに、ピレリはF1世界選手権の第3戦、中国GPの準備を進めています。オーストラリアGPと同様に、各チームには追加で金曜フリー走行のみで使用が可能な1セットのハード・タイヤが供給されます。それ以降のタイヤ供給数に変更はありません。

タイヤの“マーブル”について:

中国GPにはハードとソフトのPZeroタイヤが供給されます。これはピレリの哲学でもあるオーバーテイクの増加をコース上でもピットストップでも果たすためのもので、決勝では少なくとも2回のピットストップが予想されています。

従来よりもタイヤの摩耗が速く進むことで、タイヤ表面のゴムかすがコース上に積もることになります。時と場合によって多少の違いはありますが、基本的にキャラメルほどの大きさで10〜20グラムほどです。まさにキャラメルのように、熱を持っている時は柔軟性がありますが、冷えると硬化します。このタイヤかすは“マーブル”と呼ばれ、F1の世界では常に存在してきたものです。しかしピレリタイヤの場合はその特性ゆえに従来よりも大きく、柔らかいマーブルが発生することも事実です。

新品時のF1用タイヤは8.5kgの重量がありますが、1スティントあたり1.5Kg分ほど摩耗します。従来よりもピットストップ回数が増えたこともあって、これまでよりも多くのゴムかすがコース上に積もることになります。

こうした現象はF1にとって目新しいことではありません。しかしマレーシアのようにタイヤ摩耗が大きなサーキットでは、この傾向が顕著になります。ピレリは将来に向けてこのタイヤかすの発生量を減らす方策を模索していますが、デグラデーションが大きくなるよう設計されたタイヤの副産物としては避けようのないものであることもまた事実なのです。なお、コース上に積もったマーブルがドライバーや観客にとって危険を生むということはありません。

中国GPが行なわれる上海サーキットは路面も気候もマレーシアほどアグレッシブではなく、オーストラリアと似たような条件です。従って、最初から最後までスリリングなバトルが展開されたマレーシアGPよりもタイヤの摩耗は30%ほど少なく、ピットストップの回数も少なくなると予想されます。

サーキットについて:
上海インターナショナル・サーキットは高速のストレートと非常に長いコーナーが特徴で、タイヤにとっては厳しいテストの場となります。全長5.451kmのサーキットを56周して総距離305.066kmで争われます。路面はスムーズです。ターン1は徐々にきつくなっていくコーナーで、左フロントタイヤに大きな負荷がかかります。タイヤが冷えているレース序盤は特に厳しいものとなるはずです。カーブがきつくなると、空力によるグリップは減ってメカニカルグリップに頼ることになります。コース序盤の複合セクションを抜けると、ドライバーは素早くシフトアップしてこのサーキットの最高速となる時速280kmまで一気に加速していきます。

ターン13は最もチャレンジングなコーナーで、左リアタイヤのカーカスには大きな縦方向の加速負荷がかかります。これは路面のキャンバーによって負荷が高まるせいで、通常の3倍という大きな負荷です。また、サーキットには地盤沈下によって路面がうねっている箇所も見受けられます。

ストレートの最後には、タイトな右ヘアピン(ターン14)に向けたハードブレーキングが待ち受けています。ここでは1速ギアまで落とし、830馬力のエンジンによって生み出された最高速から3秒も経たないうちに急減速します。
ここからメインストレートへと続く複合セクションでは、ホイールスピンを抑えるため最大限のグリップが要求されますが、このグリップ力はどちらのコンパウンドを使うかによって大きく変わってきます。

ピレリジャパン・プレスリリース

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中国GPフリー1回目、レッドブル勢席巻 ペレス(ザウバー)7番手

先週のマレーシアGPに続き、今週は中国GP、今シーズン最初となる2週連続開催だ。
FIA(国際自動車連盟)から指摘されていたコース路面の改修も無事終了。
ただかなり広範に霧(スモッグ?)が漂って視界は良好ではなかった。

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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15日(金)午前にスタートしたフリー走行1回目セッションは、ベッテル&ウェバーのレッドブルが次元の違うスピードをみせ、3-4番手となったハミルトン&バトンのライバル・マクラーレン勢に丸2秒以上もの大差をつけてみせた。
ただバトンのマシンにはKERSの問題があったとも伝えられている。

これに続いてタイミングモニターの5番手には前回表彰台に上がる活躍をみせたルノーのハイドフェルドが位置したものの、10コーナーでコースアウトしマシンのフロント部を損傷してわずか5ラップのみで早々に終えている。
6番手にはフェラーリのマッサがつけたがアロンソのほうは12番手。
まだ様々なセットアップのトライに苦しんでいるようだ。
7番手はザウバーのペレスが入ったが、こちらも僚友の小林可夢偉はマシンに問題もあったようで早めにマシンを降りて19番手となっている。
8番手はウィリアムズのマルドナドだが、5コーナーでマシンストップ。

トゥルーリのマシンを駆ったロータスのルイス・レイジァは、しかしコースアウトして軽いクラッシュ、9周でマシンを止めている。
またヒスパニアのリウッツィはマシントラブルでストップ、21番手。
ヴァージンのグロックもマシンにトラブルがあった模様でセッション終了間際になってやっとコースに出て22番手となった。

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ペトロフ(ルノー)のシャシーもダメージ大きく交換へ

V.Petrov & A.Komatsu (C)Renault F1 UK
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ロータス・ルノーGPは、ヴィタリー・ペトロフのシャシーを開幕戦のオーストラリアGPで使われたものに戻すことを明らかにした。

ペトロフは先週行われたマレーシアGP決勝レース中にコースオフした際、コースと芝生との境にある縁石に乗り上げてジャンプ、大きなダメージを負ったもの。
チェックしたところ、修復は困難と判断したものとみられる。

なお同グランプリではザウバー・チームのペレスのマシンも他車の落としたバラストを踏んでシャシーを大きく損傷させ、やはり交換を余儀なくされている。

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インドGP主催者、「8月までに準備終えたい」

India circuit Image (C)Jaypee Sports International
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今年10月30日初開催が予定されるインドGPだが、昨年の韓国GPがグランプリウィークにまで工事が遅れるなどして問題化したことを踏まえ、主催者は「8月までには準備を終えたい」と語った。

これは主催者であるJPSI(ジャイピー・スポーツ・インターナショナル)のサミール・ガウアー/マネージング・ディレクターが明らかにしたもので、「現在急ピッチで工事を進めている。
夏までに完成させなければ、モンスーンで工事が妨げられる可能性もある。
かつて1983年のクリケット(W杯)がそうであったように、2011年はインドにとって歴史に残るモータースポーツ転換期になることだろう」とした。

なお、同グランプリのスタート時刻は午後3時(日本時間:午後6時半)が予定されている。

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2011/04/14

2011年 中国GP ピレリ、上海での新たなサプライズに備える

(C)Pirelli Motorsport
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2011年4月12日、ミラノ

グランプリ概略
マレーシアGPでは数々のオーバーテイクが生まれ、まさに最終ラップまで表彰台争いが続くなど、見どころに富んだレースとなりました。ピレリは中国GPでもそれ以上のレースが展開されるものと期待しています。
上海サーキットは最新F1マシンの性能が極限まで試されるように設計され、特にタイヤに最も大きな負荷がかかるトラクション性能とブレーキング性能が重要となります。中国の気温はマレーシアに比べて格段に低く、湿度もそれほど高くはありません。路面もセパンよりスムーズで、理論的にはデグラデーションも小さくなるはずです。しかし中国では雨が降ることも少なくなく、マレーシアではドライのレースとなりましたが、今週こそはインターミディエイトとウエットのPZeroタイヤがデビューを果たすかもしれません。
ドライタイヤについては、オーストラリア、マレーシアに続いて再びハード・タイヤとソフト・ソフトタイヤが用意されています。特にソフト・タイヤはこの全長5.451kmの上海サーキットに適していているはずです。しかし中国でのレースはいつも予想外の展開になります。2004年の初開催から、毎年のように異なる勝者が生まれているのです。様々な特性、複雑な変化が中国GPの特徴だと言えます。

ピレリジャパン・プレスリリース

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T-ロータス、中国GPのP1では二人ともテストドライバーに

Team Lotus Driver (C)Team Lotus
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チーム・ロータスは、今週15日(金)に行われるP1(フリー走行1回目セッション)で、レースドライバーのトゥルーリ&コバライネンに代えてルイス・レイジァ(20歳:ブラジル)&ダビデ・バルセッキ(24歳:イタリア)と、いずれもレギュラーではないテストドライバーを起用する方針であることを明らかにした。

同セッションで新しいコンポーネンツを導入するとしている同チームがそのテストをいずれも新人ドライバーの手に託すというのは異例なこと。
もちろん、最初のセッションで二人共にドライバー交代するというのはこれまでに例のないないことだ。

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浮上のきっかけつかめぬフェラーリ、首脳陣が緊急帰国

Ferrari Factory Image (C)Ferrari S.p.A
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4月10日のマレーシアGP、そして続いて行われる17日の中国GPとは同じ東アジア地域での連続開催とあって、多くのF1チーム関係者は遠征のまま当地域に滞在しているのがほとんどだ。

しかしこれまでの2戦、予選では前2列にも入れず、決勝レースでもまだ一度も表彰台に上がれていないフェラーリ・チームでは、ステファーノ・ドメニカリ代表を始めとする首脳陣が本拠地イタリアへの緊急帰国を強いられていることがわかった。

伝えられるところでは、これはマラネロのファクトリーで仕事を進める開発陣に対して檄を入れるためとのことだが、わずか1週間のインターバルで工場のマシン開発が進捗する筈もなく、逆にこれは現場の責任者が本社の上層部に呼ばれて実質的に叱責されたものとの見方が強い。

同チームの当面の課題は予選での1ラップのタイム向上とされるが、上海サーキットで直ちに大幅改善が図られる見込みは低いようだ。

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エマニュエル・ピロ氏、中国GPでもスチュワード継続

Emanuele Pirro/Malaysia GP
FIA(国際自動車連盟)は、今週末行われる中国GPにおいてもドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)として元ベネトン・チーム等のF1ドライバー、エマニュエル・ピロ氏(49歳:イタリア)を指名した。

同氏は先週のマレーシアGPでもスチュワードを経験。
他のスチュワードと共にハミルトン(マクラーレン)&バトン(マクラーレン)らのペナルティを裁定した。
なお昨年のアブダビGPから数えればこれで通算3回目となる。

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2011/04/13

非常にエキサイティングなマレーシアGP 、ピレリタイヤが重要な役割を果たす

(C)Pirelli Motorsport 拡大します

クアラルンプール、2011年4月10日

開幕戦に続いて第2戦もレッドブルのチャンピオン、セバスチャン・ベッテルがポールポジションから勝利を収めました。マレーシアGPの決勝ではタイヤ戦略が非常に重要でした。厳しいコンディションの下で最も上手くタイヤをいたわることのできたドライバーが、上位にランクインしたのです。開幕戦オーストラリアGPと同じく、マクラーレンが2位、ロータス・ルノーが3位に入りましたが、今回の表彰台に上ったのはジェンソン・バトンとニック・ハイドフェルドの2人でした。ハイドフェルドは6カ月前までピレリのテストドライバーを務めていた人物です。

決勝のスタートを迎えた時点で、気温は29度、路面温度は35度。スタート前にバトンは「タイヤのおかげで非常にエキサイティングなレースになるだろう」と予想していました。
バトンはそれが正しかったことを証明しました。ピレリタイヤは最初から最後まで数々のバトルとオーバーテイクを演出したのです。誰が表彰台に上るのかは最後の最後まで分かりませんでした。ベッテルはわずか3秒差で勝利を収め、3位のハイドフェルドは4位のマーク・ウェーバーを抑え込んで最後まで接戦を演じました。

上位3名はいずれも似たような3回ストップ作戦を選びました。いずれも第2スティントまでをソフト・タイヤで走り、最終スティントはハード・タイヤでした。そのうち最も効率よくタイヤを使ったのはバトンで、38周目にピットインをしてからレースの最後56周目まで走り切りました。

ハイドフェルドもタイヤマネージメントの上手さを見せつけました。4回ストップ作戦のウェーバーを抑え込みながら、ハード・タイヤで18周に渡って走ったのです。その結果、ハイドフェルドは2009年のマレーシアGP以来となる表彰台に上がりました。

たった2回のピットストップ作戦で上位入賞を果たしたのはザウバーの小林可夢偉で、36周目にピットインしてからハード・タイヤを20周も保たせました。そして8位でフィニッシュし、今シーズン初のポイントを獲得しています(レース後の審議でフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンに20秒加算のペナルティが科されたため、7位に繰り上がりました)。

全ドライバーがソフト・タイヤでレースをスタートしました。途中で時折、雨粒が落ちてきた場面もあったものの、路面コンディションはドライのままでレースは進み、ピレリのPZeroタイヤのパフォーマンスが遺憾なく発揮されました。

接戦となった最終結果だけでなく、様々なオーバーテイクが見られたことによって決勝レースは印象深いものになりました。17周目のアロンソとバトン、27周目のベッテルとフェリペ・マッサ、45周目のハミルトンとアロンソなど、素晴らしいバトルが数多く見られました。

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王者レッドブル・レーシングの弱点はKERSの開発遅れか

Malaysia GP Image (C)Sauber Motorsport
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開幕からこれまでの2戦、圧倒的な勝利を続けているレッドブル・レーシングだが、いずれもポールTOウィンを飾ったベッテルに対し、チームメイトであるウェバーのほうは苦戦を強いられているようだ。

これについてウェバーは、「僕のマシンは「KERS」(運動エネルギー回収システム)がまったく使えなかった。
ウチのシステムにはまだ他のような信頼性がない」と、こぼしている。

2009年に導入されながらもいったん禁止となったKERSだが、マクラーレンやフェラーリが開発を継続したのに比べ、レッドブルやメルセデスGPらは開発を中止したため今シーズンその遅れが表れているとされる。

次戦中国GPの舞台である上海サーキットでもKERSの威力は大きいと見込まれていて、案外この辺りに王者レッドブルの弱点はあるかも知れない。

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インテルラゴス、安全のためランオフエリア改修へ

Interlagos Circuit (C)Honda Racing
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1973年にサンパウロで初開催、その後は一時リオデジャネイロに場所を移したりしながらも、現在まで連続開催を誇るブラジルGPだが、その人気のサンパウロ・インテルラゴス・サーキットが今シーズンの最終戦を前に一部改修されることがわかった。

地元の『グローボ』によれば、ストレート手前にある高速コーナー「スピダ・ドス・ボセクセス」外側の観客スタンドを撤去、ランオフエリアを拡大するというもの。
これは、先週末同サーキットで行われたストックカーレースで死亡事故が起きたためということだ。

なおこれによるコース距離の変更はなく、公式記録には影響を及ぼさない見通しという。
ちなみにブラジルGP最多優勝者は、ミハエル・シューマッハ(現メルセデスGP)の4回。
地元で人気のルーベンス・バリチェッロ(現ウィリアムズ)はこれまで最多3回のポールポジションを誇るが、残念ながら悲願の栄冠を獲得したことはこれまで一度もない。

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『ロータス名称問題』の混乱も中国GPまで?

Team Lotus logo (C)Team Lotus

今シーズンのF1には『ロータス・ルノーGP』と『チーム・ロータス』、二つの『ロータス』が混在していて関係者ばかりでなくメディアやファンを混乱させている。
加えて両チームのマシンはカラーリングまで似ていて事態をさらに複雑なものにしている。
ロータス・ルノーGPの前身がルノー・チームであるため、一般的にはこちらをルノー、昨シーズンまでロータスF1レーシングだったチーム・ロータスのほうをロータスとするのが一般的になっているが、いずれの言い方も正式ではないのは明らかだ。

しかしこれについてドイツの『スピードウィーク』誌は、法廷闘争の結論が来週の4月20日(水)に下されるとし、名称問題が混乱するのは中国GPまでになると報じた。
果たしてどちらのチームにこの名門の名称が与えられるのか、注目だ。

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2011/04/12

ペトロフ(ルノー)のアクシデントにチーム首脳も衝撃

V.Petrov & A.Komatsu (C)Renault F1 UK
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マレーシアGP終盤、8コーナーでコースオフしたロータス・ルノーGPのヴィタリー・ペトロフは、コースと芝生との境にある縁石に乗り上げてジャンプ。
激しく着地した際になんとステアリングホイールのコラム(ハンドルのシャフト)が折損し、まったくステアリングがコントロールできないままマシンを止めて大事に至らなかったことがオンボードカメラでも確認された。

これについて同チームのエリック・ブイユ代表は、「怖ろしいアクシデントだった。
彼が無事にマシンを止めたのが信じられないくらいだよ」と、驚きを隠せない表情。

なお、今季開幕戦でいきなり3位表彰台をゲットするなど躍進するペトロフのエンジニアは、日本人である小松礼雄氏だ。
(今回の東日本震災で小松氏の家族が罹災したことをペトロフが明かしている)

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ジャン・トッドFIA会長、アブダビGPのコースに不満示す

2010 Abu Dhabi GP Scene (C)Force India F1
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昨シーズン、F1カレンダーの最終戦(今年はラスト前)を飾ったアブダビGPの開催地ヤス・マリーナ・サーキットだが、タイトル争いが掛かっていたにも関わらず、オーバーテイク・シーンがみられなかったことについて、FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が不満であるところを示した。

これは独『アウトモーター・ウント・スポルト』誌に語ったもので、その中でこの元フェラーリ・チーム監督は、「昨年のアブダビGPのレースはまるでF1パレードのようだった。
オーバーテイクができないようなレイアウトは戦っているドライバー自身にとってもフラストレーションが溜まるし、観客からも不評を買う。
何か改善しなければ、今後F1サーキットとして存続は難しくなるだろう」と、厳しい考えを示した。

ただ、現実問題オーバーテイクの困難なF1コースは多く、そうした目的のために今季から可変リヤウィング(DRS:ドラッグ・リダクション・システム)が導入された経緯もあり、一概にサーキットだけの責任とは言い難い部分もある。
加えて、最近のF1コースはそのほとんどがエクレストン氏(FOM)と親しいヘルマン・ティルケ事務所のデザインとなっている。

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レースできる状態ではない? ヒスパニアの2台

Hispania Racing『F111』 (C)Hispania Racing F1 Team
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現在のF1レギュレーションでは、シーズン中のテストが禁止されているが、マレーシアGPではこれが悪影響をみせたことが明らかとなった。

指摘されているのは開幕から最後尾が指定席のHRT(ヒスパニア・レーシング)で、2011年用のマシンはついにシーズン前にテストをするまで準備が出来ず。
開幕戦のオーストラリアGPでは2010年用のフロントウィングを無理矢理つけてなんとか走らせたものの今季から導入された『107%ルール』であえなく予選落ち。

今回はやっと2011年マシンの形ができ、予選では2台とも107%ルールをクリアして決勝レースに出走したが、同チームのコリン・コレス代表は「いずれも安全上の問題から事前にストップさせた」と語り、まだ準備不足であることを認めた。

それによればカーティケヤンのほうは水温が上がったため、またリウッツィのほうはリヤウィングに問題がみつかってそれぞれストップ・リタイヤになったという。

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2011/04/11

インドGP開催地は『仏陀国際サーキット』に名称変更へ

India circuit Image (C)Jaypee Sports International
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これまでジャイピー・グループ・サーキットとされてきた2011年初開催インドGPの開催地だが、主催者であるJPSI(ジャイピー・スポーツ・インターナショナル)のサミール・ガウアー/マネージング・ディレクターはその名称を『仏陀国際サーキット』に変更することを明らかにした。

英語表記は『Buddh International Circuit』となり、これは正式には仏陀を表す『Buddha』とは異なるが、同氏は「言うまでもなくこれは仏教の聖語である仏陀であり、平和と静けさを尊ぶインド人民の願いを表したもの」と、マレーシアの『スター紙』で説明した。

念願のインドGPは10月30日(日)に決勝レースが行われる。
12万人以上収容できるという同サーキットは8月に完成予定という。

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降格ペナルティのハミルトン(マクラーレン)、「受け入れる」

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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マレーシアGP決勝レース後、アロンソ(フェラーリ)とのバトルの際に「ポジションを守るため必要以上に進路を変更した」として、レースタイムに20秒加算のペナルティを受け、これにより7位から8位に降格(小林可夢偉が8位から7位に昇格)したマクラーレン・チームのルイス・ハミルトンだが、「処分は受け入れる」と、冷静に語った。

「レース後スチュワードから事情聴取と聞いた時、僕はすでに最悪のケースを覚悟していたからこのペナルティについては何も驚いていない。
処分が公正なものかどうか聞かれても、それは僕が判断することじゃないし、意見を言うつもりもないよ。
それに7位だろうが、8位だろうが、この週末全体の出来を考えれば大きなことじゃない」

ただ同じく20秒加算のペナルティを受けたアロンソに対しては、「彼もそうした処分を受けたことについてはただ同情するね。
彼は別に悪いことはしていないよ。
だって、これはレースなんだ。バトルなんだもの」と、衝突したライバルに気配りをみせた。

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ハミルトンに降格ペナルティ、小林可夢偉が7位にアップ

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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マレーシアGP決勝レース後、審議対象となっていたハミルトン(マクラーレン)&アロンソ(フェラーリ)の接触アクシデントについて、同グランプリのレーススチュワードはそれぞれレース結果に20秒を加算するペナルティを科すことを決めた。

それによればハミルトンはバトル中、2回以上明らかな進路変更をして妨害したこと、またアロンソは直接ハミルトンのマシンに衝突したことの責任を問われたもの。

これによりアロンソの6位は変更されないが、ハミルトンは7位から8位に降格。
逆に8位だったザウバー・チームの小林可夢偉がさらに7位にアップすることとなった。

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2011/04/10

8位入賞小林可夢偉(ザウバー)、「厳しかったが入賞はうれしい」

異例の2ストップ作戦を採りながら、みごと8位入賞を果たしたザウバー・チームの小林可夢偉は次のようにレース後語っている。

「クルマの調子は良かったし、チームがグレートな仕事をしてくれた。
とりわけ、ここでチームが初ポイント獲得を果たせたことがうれしいよ。
僕等が採った2ストップ作戦はきわめてリスキーなものだったけれど、なんとかうまく走り切ることができた。
他と違う作戦だとペースが違うので難しいんだ。
でも、ウェバーやシューマッハとはとてもナイスでフェアなバトルをすることができたよ」

Monisha Kaltenborn (C)Sauber Motorsport
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またチームのモニシャ・カルテンボーン/CEOも、「シーズン最初のレースがあんな結果(共に失格)になってしまった後だけに、今日のレースで可夢偉が入賞してくれたことはとてもうれしい。
私たちのクルマが他と争えるだけコンペティティブであるということの証明だし、可能性があるということだから。
これからもこうしたレースを続けたいものね」と、語った。

なお、チームメイトのペレスは(ブエミ?)の残骸に乗り上げたことによるとみられる突然の電気系ストップで戦線離脱を余儀なくされた。

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3位表彰台のハイドフェルド(ルノー)、「スタートがすべて」

Nick Heidfeld (C)Lotus Renault GP
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開幕戦オーストラリアGPでは、若き僚友ヴィタリー・ペトロフに新生ロータス・ルノーGPチームとしての初表彰台を持って行かれたベテランのニック・ハイドフェルドだが、今日のマレーシアGP決勝レースでは会心のスタート。
結果的に、その好スタートが3位表彰台ゲットに実を結んだ形となった。

「今日の好結果はスタートがすべてだったね。
いきなり2位を走るというのは最高に気持ちのいいものだったよ。
なにしろ、ベッテルがミラーで僕をウォッチしているのが見えるんだから。
ペトロフのアクシデントは残念だったけれど、こうして僕が表彰台に上がるというのはチームにとっても大きなステップになる筈さ」

ハイドフェルドにとって最後の表彰台は2009年、BMWチームでの2位で、やはりここセパン・サーキットだった。
なお、ルノーは以前から好スタートに定評があるが、これは日産の開発によるものと言われている。

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ベッテル(レッドブル)開幕2連勝! 小林可夢偉(ザウバー)8位入賞

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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結局決勝レースもドライコンディションのまま行われたマレーシアGPは、ポールポジションからスタートしたレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテル(23歳:ドイツ)が終始レースをコントロールし、56周を走りきって優勝。
自身通算12勝目、今季はこれで開幕から2連勝、昨年のブラジルGPからは実に4連勝という快挙を演じた。

2位にはやはりフロントロウからスタートしたマクラーレンのハミルトンが迫る追撃をみせていたものの、フェラーリのアロンソに右後部を接触され、スローパンクチャーとみられるトラブルで後退、結局はチームメイトであるバトンが3.2秒の差で入った。
3位はスタートから躍進したロータス・ルノーGPのハイドフェルドが入り、これで同チームは開幕から連続で表彰台をものにしたことになる。

以下、4位ウェバー(レッドブル)、5-6位にフェラーリのマッサ&アロンソ、アロンソもまたハミルトンとの接触後、余分のピットストップを余儀なくされている。
7位は上記ハミルトン、8位にザウバーの小林可夢偉、9位シューマッハ(メルセデスGP)、10位ディ・レスタ(フォース・インディア)とここまでが入賞となった。

開幕戦、ポイント獲得を果たしながらもレース後にマシン違反で失格となった小林だが、今回その欝憤を自らの手で晴らした形。
なお小林は入賞者の中で唯一の2ストップ作戦(他は3回)。
一方4回のピットストップを行ったのはウェバーら3人だが、ハミルトンとアロンソは接触による予定外のものだった。

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フェラーリ首脳、「スピード不足は解決されていない」

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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開幕戦の結果から、1ラップでのスピード不足が課題であると指摘されていたフェラーリ・チームだが、今回もレッドブル&マクラーレンの2強には及ばず、アロンソの5番グリッドが最高(マッサは7番手)、しかもトップとのタイム差は依然として約1秒にも及ぶものだった。

これについて同チームのアルド・コスタ/テクニカル・ディレクターは、「この予選結果をみれば、まだわれわれのマシンにスピードが不足していることは明らかだ。
原因はシャシー自体にもあればエアロダイナミックスにもあり、またタイヤの使い方にもあるとみられていて単純なことではない。
もっとも簡単なことだったなら、とっくに対処できていただろうしね。
しかしパフォーマンスが不足しているのは明白なのだから、次戦の中国GPはともかく、少なくとも5月のトルコGPまでには追いつき、さらに進化していなければならないよ。
それがわれわれのF1における使命なのだから」

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マクラーレン勢、予想以上のレッドブル肉薄に自信みせる

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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マレーシアGPの予選結果は、1位から4位まで顔ぶれだけみるとベッテル(レッドブル)、ハミルトン(マクラーレン)、ウェバー(レッドブル)、そしてバトン(マクラーレン)と2チーム4人のドライバーによる同じもの。
しかし両チームのタイム差は大きく縮まっていて、追い上げを図るマクラーレン勢は意気を上げている。

2番手のハミルトンは、「ほとんど完璧なラップができたのでポールを逃がしたのは残念。
でもフロントロウならハッピーさ。
決勝レースではスタートがカギになるよ」と、「KERS」(運動エネルギー回収システム)では一日の長があるとみられる自信をみせた。

また4番手に留まったバトンのほうも、「Q2とQ3が入れ替わったら良かったと思うけど、セットアップの変更を決めたのは自分なんだからしようがないよね。
それでも誰もが想像したより2チームは接近しているから、明日のレースはわからないさ」と、こちらもポジティブだ。

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佐藤琢磨(インディカー)予選11位、アメリカからエール

佐藤 琢磨 (C)IRL Media
元F1ドライバーで、現在は米インディカー・シリーズで活躍する佐藤琢磨(KVレーシング)からも、海の向こうから力強いエールが届いている。

すでに他のインディカー・ドライバーと「With you Japan」のロゴと共に日本への支援活動を続けている佐藤琢磨は、9日(土)行われたIRL(インディ・レーシング・リーグ)第2戦バーバー公式予選で11位にランク。
開幕戦のセントピータースバーグでも予選11位からIRL自己最高位となる5位を得た11番グリッドはすこぶる縁起が良さそうだ。

F1マレーシアGP予選10位に入った小林可夢偉(ザウバー)と共に、海外の日本人ドライバーから日本の被災者に力強いエールが贈られている。

バーバー公式予選の結果はこちら

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予選10位小林可夢偉(ザウバー)、「マシンのすべて出し切った」

小林 可夢偉 (C)Sauber Motorsport
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僚友のペレスが予選Q2で脱落する中、ベストタイムを連発してQ3まで進出し予選10番グリッドを獲得したザウバー・チームの小林可夢偉は、次のように予選の走りを振り返った。

「Q3まで新品のオブションタイヤを温存していたので最後のアタックには賭けていたけれど、結果には満足している。
いまのウチのマシンではこれがベストだと思うからね。
今日はチームもいい仕事をしてくれたし、すべてを引き出せたと思っているよ。
明日は気温も高くなると思うので、タイヤの戦略がカギになるだろうね。
もちろん(前回果たせなかった)ポイント獲得を狙っているよ」

またジェームズ・キー/テクニカル・ディレクターは、「Q3ではたった一度のアタックというリスキーな作戦を選んだ。
新品タイヤを残していたのでもっと上を、という希望はあったのは事実だが、今日可夢偉が果たした素晴らしい仕事ぶりを考えれば文句なんて言う筈ないじゃないか」と、讃えた。

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2011/04/09

マレーシアGPポールポジションもベッテル(レッドブル)の手に

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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最後に残った10台のマシンによって熾烈な争いが行われたマレーシアGP公式予選は、最後にレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルが1'34.870というみごとなタイムを叩き出して開幕戦のオーストラリアGPに続き、自身通算17回目となるポールポジションを獲得した。

最後に逆転されたものの2番手にはマクラーレンのハミルトンで、両車のタイム差はわずかに0.104秒という僅差。
初戦と顔ぶれは同じだが、メルボルンの時のタイム差が0.778秒という大きなものであったことを考えれば、レッドブルとマクラーレンの戦いは確実に拮抗してきたようだ。

3番手はウェバー(レッドブル)、4番手バトン(マクラーレン)、5番手アロンソ(フェラーリ)でここまでは開幕戦とまったく同じ順位となっている。
以下、6番手ハイドフェルド(ルノー)、7番手マッサ(フェラーリ)、8番手ペトロフ(ルノー)、9番手ロズベルグ(メルセデスGP)、そして10番手に小林可夢偉(ザウバー)というトップ10グリッドとなった。

なお結局2日目の公式予選まで雨に見舞われることなく行われたが、日曜日の決勝レースはまだ予断を許さない状況という。

マレーシアGP公式予選の結果はこちら
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予選Q2、小林可夢偉(ザウバー)再び突破 Q3へ

予選Q2が終了。
トップタイムを記録したのはバトン&ハミルトンのマクラーレン勢で、これにベッテル&ウェバーのレッドブル勢が続いた。
以下、5番手アロンソ(フェラーリ)、6番手ロズベルグ(メルセデスGP)、7番手マッサ(フェラーリ)、8番手ペトロフ(ルノー)、9番手小林可夢偉(ザウバー)、そして10番手がハイドフェルド(ルノー)だった。

ここで脱落したのはシューマッハ(メルセデスGP)、トロ・ロッソのブエミ&アルグエルスアリ、ディ・レスタ(フォース・インディア)、ペレス(ザウバー)、そしてスーティル(フォース・インディア)の7台になった。

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予選Q1マッサ(フェラーリ)トップ、小林可夢偉は5番手で通過

マレーシアGPの公式予選Q1が終了。
トップはフェラーリのマッサで、ベストタイム1'36.744を記録。
以下、2番手にハミルトン(マクラーレン)、アロンソ(フェラーリ)、シューマッハ(メルセデスGP)、小林可夢偉(ザウバー)、バトン(マクラーレン)、ペトロフ&ハイドフェルドのルノー勢、ロズベルグ(メルセデスGP)、そしてベッテル(レッドブル)というトップ10。
ただしフェラーリやメルセデスGP、ザウバーらはいずれもオブションタイヤでアタックしているが、レッドブルやマクラーレンはプライムタイヤのままとみられる。
ザウバーのペレスは14番手で通過。

ここで脱落したのはマルドナド(ウィリアムズ)、ルノーのコバライネン&トゥルーリ、グロック&ダンブロジオのヴァージン勢、そしてリウッツィ&カーティケヤンのヒスパニア勢の計7台となった。
『107%ルール』のタイムは1'43.516で、今回は全車これはクリアしている。

なおこのセッションでは途中、ブエミ(トロ・ロッソ)のボディパーツが外れて4分間ほど赤旗中断があった。

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フリー走行3回目はハミルトン最速 小林可夢偉9番手

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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金曜日午後、公式予選を前にしたフリー走行3回目セッションが終了。
心配された天候は、曇りながらも雨粒が落ちることは最後までなくドライコンディションで行われた。

ここで最速タイムを記録したのはマクラーレンのハミルトンで、これまでトップを続けてきたレッドブルのウェバーを初めて凌駕した。
3番手もマクラーレンの同僚バトン、4番手にはルノーのハイドフェルドが入り、こちらもやっとその本領を発揮し始めたようだ。
大本命のベッテル(レッドブル)はまだ5番手。
しかしライバルからは本気で走っていないのでは、との見方が有力だ。
6番手にアロンソ(フェラーリ)、7番手ペトロフ(ルノー)、8番手マッサ(フェラーリ)、9番手はザウバーの小林可夢偉が時間切れ最後のラップで食い込み、メルセデスGP勢のシューマッハ&ロズベルグを10-11番手に蹴落としてみせた。
小林のチームメイト、ペレスは12番手。

このセッションで大きなトラブルやアクシデント等はなかったが、今回のタイムで計算すると107%はプラス6.743秒。
これを当てはめるとリウッツィ&カーティケヤンのヒスパニア勢はまたも脱落ということになってしまう。
なお依然として雨が心配される公式予選は、このあと現地時間の午後4時(日本時間:午後5時)から行われる。

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ピレリタイヤのストライプ作戦、好評

Pirell Soft Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今シーズンからF1タイヤを独占供給メーカーするピレリでは、今回のマレーシアGPからオブションタイヤ(ソフト側:軟らかいほうのコンパウンド)にゴールドのラインを加え、走行中にも判別がしやすいように改善したが、この作戦はすっかり好評のようだ。

回転してしまうロゴとは異なり、連続して見えるストライプは観客からもよくわかるうえに、ショルダー部に描かれたことからマシンオンボードからでさえ判別できる優れものとなっている。

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ピレリタイヤ、マレーシアの熱を体感。新ハードコンパウンドのテストに成功

(C)Pirelli Motorsport
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セパン、2011年4月8日
ピレリと全F1チームは今日、グランプリレーシングの厳しさを味わうことになりました。路面温度は51度まで上がり、気温も37度まで上がったのです。
レッドブル・レーシングはオーストラリアGPから引き続いて首位の座を守り、マーク・ウェーバーが午前中のフリー走行1回目のセッションでトップタイムを記録しました。1分37秒651というそのラップタイムは、他車を1.5秒以上引き離すほどでした。午後のフリー走行2回目のセッションでもウェーバーは1分36秒876でトップに立ちましたが、今度はマクラーレンのジェンソン・バトンも0.005秒差でこれに続きました。
各ドライバーには2セットのハード・タイヤと1セットのソフト・タイヤが供給され、2回のセッションで全ドライバーが走行したのは総計1255周。今回はそれに加えて試験型ハードコンパウンドのタイヤが2セットずつ供給されました。これは作動温度領域の隅々まで安定した性能を発揮するよう、従来とはやや異なるフィロソフィーで設計されたものです。

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ザウバー勢も「ブレーキング時の安定性がカギ」と口を揃える

マレーシアGPフリー走行初日をそれぞれ14-15番手で終えたザウバー・チームの小林可夢偉&ペレスの二人は、いずれも「ブレーキング時の安定性がカギになる」と口を揃えた。

小林 可夢偉 (C)Sauber Motorsport
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シャシー番号03の『C30』を駆った小林可夢偉は「僕自身のフィジカルとしてはここが高温であるというのは関係ないけれど、マシン自体のコンディションという意味ではここはやはり厳しいサーキット。
セットアップには難しいものがあるよ。
とりわけ、ブレーキング時の安定性が重要になるので今晩またその辺りを詰めなくては」と、語った。

また僚友でシャシー番号01の新人のペレスも、「メルボルンの時とは違ってコクピットの中がメチャクチャ熱いのに閉口したよ。
決勝レースは長い勝負になるので、体力的に大変だろうね。
明日の公式予選に向け、これからブレーキなどいろいろと作業しなければならないことがあるよ」と、語っている。

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ウェット路面の予想にピレリが装着指導

Pirell Wet Tyre (C)Pirelli Motorsport
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公式予選が行われる今日・土曜日、そして決勝レースの日曜日はいずれもクアラルムプールは雨の予報が出ていて、ピレリF1タイヤとしては初の本格的なウェット路面セッションの走行が予想されている。

これを受け、同社のポール・ヘンベリー/モータースポーツ部門ディレクターは、「ウェットタイヤはあくまでも濡れた路面を想定して開発されたもので、もしも路面が乾いてきた場合にそのまま走り続けることは推奨しない。
安全という観点からも、路面の状態に合ったタイヤをすみやかに選択すべきだ」と、AP通信に語っている。

シーズン前のテストではあまりウェットの機会がなかったピレリのF1タイヤだが、関係者によればピレリのフルウェットタイヤは路面が乾くと急速にトレッド面がボロボロになってしまい、ブリヂストンタイヤの時のようにドライになっても走り続けるのは困難とされている。

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鬼に金棒? レッドブル勢も今回はKERS搭載へ

Sebastian Vettel (C)Redbull Racing
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開幕戦のオーストラリアGPではみごとなポールTOウィンを飾りながら、「KERS」(運動エネルギー回収システム)を搭載していなかったことが明らかになったレッドブル・レーシングだが、ここマレーシアGPではいよいよ王者もこのシステムを使用する方向だ。

これは同チームのクリスチャン・ホーナー代表が示唆したもので、「実はオーストラリアでも金曜日にはわれわれもこれを試しているんだ。
だが土・日はリスクを避けるため、金曜日の晩に2台共に外させた。
しかしここセパンはサーキットの特性からいってメルボルンよりもKERSの効果があるのは確実な所。
最終決定は今夜のミーティングで行われることになるだろうが、システムはよく働いているよ」と、前向きの姿勢をみせている。

これについて他チームからは、「KERSなしでも一番速かったマシンが、これでさらに速くなる」と、警戒感をつのらせている。

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2011/04/08

フリー走行は2回目もウェバー(レッドブル)が最速タイム

Mark Webber (C)Redbull Racing
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マレーシアGPの初日2回目のフリー走行が終了。
事前には雨も予想された金曜日だったが、結局この日は最後までドライのままで行われた。
ここでもトップタイムをマークしたのは午前と同じくレッドブルのウェバーだったが、違うのはライバルとのタイム差だった。
午前は2番手と1.665秒、3番手以下とは丸2秒以上の大差があったのに比べ、午後のセッションでは2番手バトン(マクラーレン)とはわずかに0.005秒差、3番手のハミルトン(マクラーレン)とも0.134秒の僅差。
丸2秒以上差が付いたのは11番手のマルドナド(ウィリアムズ)以下という結果になっている。

4番手にチームメイトのベッテル、5番手は一時コースオフしてヒヤリとさせたメルセデスGPのシューマッハ、6番手フェラーリのマッサ、7番手ロズベルグ(メルセデスGP)、8番手ハイドフェルド(ルノー)、9番手アロンソ(フェラーリ)、そしてトロ・ロッソのアルグエルスアリが10番手に入った。

好調な走りをみせていた新人マルドナド(ウィリアムズ)はコースアウトしてセッションを早めに終えた。
回ザウバー・チームは小林可夢偉が14番手、同僚ペレスが15番手に続いた。
ヒスパニアのリウッツィ(ヒスパニア)はエンジントラブルか、途中でマシンを止めている。
またコバライネンのロータスは多くの時間をピット内の作業に費やされた。
午前のセッションでクラッシュしたダンブロジオ(ヴァージン)は、結局最後までコースに出られずに終えている。

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マレーシアGPフリー走行1回目はウェバー(レッドブル)が席巻

Mark Webber (C)Redbull Racing
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舞台をアジアに移したF1は、8日(金)午前マレーシアGPのフリー走行1回目が行われた。

このセッションを2番手に1.665秒という大差をつけてトップに立ったのはレッドブルのウェバー、ただ一人ベストタイムを1分37秒台に入れ、開幕戦の鬱憤を晴らした形。
2番手にはマクラーレンのハミルトンがつけたものの、こちらのタイムは1分39秒台。
3番手はメルセデスGPのシューマッハだったが、4番手には前ウィリアムズのレースドライバーで、今季はフォース・インディアの第3ドライバーとして走るニコ・ヒュルケンバーグが入ってみせた。
その後任であるウィリアムズのマルドナドも大健闘の5番手。
以下、マッサ(フェラーリ)、ハイドフェルド(ルノー)、バリチェッロ(ウィリアムズ)、アロンソ(フェラーリ)、そしてロズベルグ(メルセデスGP)と10番手まで続いた。
ザウバー・チームは小林可夢偉が14番手、僚友のペレスは18番手。

このセッションではブレーキに起因するとみられるマシントラブルが続出。
いずれもタイヤないしフロント・サスペンションまで破損するような形で派手にコースアウトを喫した。
最初に見舞われたのはルノーのハイドフェルド。
さらに同じマシンを駆るチームメイトのペトロフも同様のアクシデントに遭い、マシンを止めている。
続いてヴァージン・レーシングの新人ダンブロジオも高速からのブレーキングでマシン破損した。


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『デル』、チーム・ロータスのテクニカル・パートナーに

Team Lotus (C)Lotus Racing
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8日(金)、マレーシアGPの会場でチーム・ロータス(前ロータスF1レーシング)はコンピュータ大手の『デル』との間でテクニカル・パートナーシップ契約を結んだことを発表した。

同社のアンディ・ラーク/マーケティング・オフィサーは、「F1は言うまでもなく最高のテクノロジーの場。
われわれはチーム設立の当初からこれに関わってきたが、今回強力なパートナーシップ契約が結ばれたことは、さらにこの関係を後押しすることになるだろう」と、語った。

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韓国企業がHRT(ヒスパニア・レーシング)を買収か

Hispania Racing『F111』 (C)Hispania Racing Team
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開幕戦ではマシンの準備が遅れ、2台共が『107%ルール』により予選落ちするという不名誉を喫してしまったHRT(ヒスパニア・レーシング)が、チームそのものが韓国の企業グループにより買収されるのでは、との見方がイタリア国内で報道され話題を呼んでいる。

同チームのコリン・コレス代表は「マシンが本格的に改良を受けるセパンではメルボルンの時のような無様なところを繰り返すことは決してない」と、『F111』の戦闘力アップに自信をみせるが、同チームの事実的な経営者であるホセ・ラモン・カラバンテ氏はすでに他企業に売却価格を提示するなどチーム売却の可能性を否定していないという。

同チームは本来元F1ドライバーであるエイドリアン・カンポス氏が設立したスペイン系のチームだが、度重なる不振でその方向性を見失ってしまっているようだ。

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ピレリタイヤ、タイヤスペックの識別にストライプ追加へ

Pirell Tyre (C)Pirelli Motorsport
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今シーズンからF1タイヤの独占供給メーカーとなったピレリでは、開幕戦のオーストラリアGPから観客にも識別が容易に判別できるよう、スペックによるロゴの違いを導入、自信満々でアピールしたものの、実際の現場では白とシルバーの区別がつきにくいなど不評を買ってしまった。

これを受け同タイヤでは、今週末の第2戦にはオブションタイヤ(ソフト側:軟らかいほうのコンパウンド)にさらにゴールドのラインを加え、走行中にも判別がしやすいように改善するとの方針を示したもの。
連続開催となる第3戦の中国GPでは同じ措置になるとのことだが、5月になって行われるトルコGPからはさらに抜本的な改良を施したいとしている。

なお、昨シーズンまでの独占供給者であるブリヂストンタイヤでは当初からストライプによる識別をメインに行っていた。

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マレーシアGP、今週末は雨の可能性

今日からいよいよF1は第2戦。
南半球オーストラリアから舞台を東南アジアのマレーシアに舞台を移して行われる。
しかし地元クアラルムプール気象台によれば、この週末はなんと3日間共に雨となる可能性が高いとのこと。
なお、もし決勝レースがウェット宣言された場合、今シーズンから導入の新システムである可変リヤウィング(DRS:ドラッグ・リダクション・システム)は使用できないことになる。

期 日 種 目 気 候 気 温 湿 度
4月08日(金) フリー走行 曇り時々雨 23-34度 87%
4月09日(土) 公式予選 23-33度 90%
4月10日(日) 決勝レース 23-30度 95%

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2011/04/07

フェラーリ・デュオ、「予選での1ラップスピードがカギ」

Ferrari Duo (C)Ferrari S.p.A
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新しいシーズンとなり、今週末その第2戦目を迎えるF1だが、タイトル奪還を狙うフェラーリ・チームの二人は「予選での1ラップスピードがカギになる」と、口を揃えた。

開幕戦のオーストラリアGPでは、決勝レースでのファステストラップをみるとマッサが1位、チームメイトのアロンソが2位とライバル勢を圧倒したものの、しかし公式予選での順位はアロンソが6番手、マッサに至っては8番手と、レッドブルばかりかマクラーレン、やルノー、メルセデスGPらにも後れを取ったのが現実。

これについてオーストラリアGPで4位に留まったアロンソは、「抜きにくいセパンのコースでは、さらにスタート位置が重要なものになる。
そのためには予選でのスピード改善が僕たちの緊急課題だよ」と、指摘した。

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NASCAR参戦のK.ライコネン、極秘に初テストを終了

Toyota Tundra (C)Toyota Racing
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2007年のF1チャンピオンで、現在シトロエンのマシンを駆ってWRC(世界ラリー選手権)に参戦するキミ・ライコネン(31歳:フィンランド)が、近くスタートする米NASCARシリーズ挑戦への第一歩として無事極秘テストを完了したことが伝えられた。

NASCARの人気度であるカイル・ブッシュのチームでの挑戦が決まっているが、規定によりまず下位カテゴリーであるNCWTS(キャンピングワールド・トラックシリーズ)からの参戦になるため、マシンはトヨタのタンドラが使用されたという。
ライコネンは非公開とされたグレシャム・モータースポーツ・パークでブッシュのアドバイスも受けながら周回を重ねたということだ。
デビュー戦はすでに来たる5月20日(金)シャーロットとなることが報告されている。

なおカイル・ブッシュ自身は同シリーズを史上最年少(20歳)で勝利した記録を持っている。
ただ、過去F1ドライバーとしてはファン・モントーヤ(コロンビア)やジャック・ビルニューブ(カナダ)らのNASCAR参戦が話題になったが、大きな成功は残していない。

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マレーシアGPのスチュワードにエマニュエル・ピロ氏

Audi R10/2007 (C)Audi Motorsport
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今週行われる第2戦マレーシアGPのドライバー出身枠レーススチュワード(競技審査委員)に、FIA(国際自動車連盟)は元ベネトン・チーム等のF1ドライバー、エマニュエル・ピロ氏(49歳:イタリア)を指名した。
同氏のF1レーススチュワードは昨年のアブダビGPに続く2回目。

1989年のフランスGPで当時のベネトン・チームからF1デビューを果たしたピロ氏は、その後スクーデリア・イタリアで2シーズン走ったが、F1での最高位は5位(1989年オーストラリアGP)。
ただ、その後ツーリングカー、スポーツカーレースに転じてからはイタリア・ドイツでチャンピオンに輝いた他、ルマン24時間レースではアウディにより実に5回もの優勝を果たしている。

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2011/04/06

クルマに差があった? ウェバー(レッドブル)のマシンを改良

Mark Webber (C)Redbull Racing
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開幕戦オーストラリアGPをみごとなポールTOウィンで飾ったレッドブル・レーシング(ベッテル)だが、その一方で同じマシンを駆ったはずのマーク・ウェバーのほうは予選で3位、決勝レースでは5位と出遅れた。

これについて同チームのクリスチャン・ホーナー代表は、「両車にはマシンの一部エレメント(構成要素)に違いがあり、それがセットアップに影響を及ぼしたものと考えている」と、明かした。
その上で同代表は、「すべては完全に究明され今回のマレーシアGPではまったく同一の仕様になっているので、ウェバーも今度は真の力を発揮できることだろう」と、加えたが、これが逆にウェバーにプレッシャーを掛けることにもなりそうだ。

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チーム・ロータス、D.バルセッキを金曜フリー走行に起用

Team Lotus logo (C)Team Lotus

今週、準ホームグランプリとも言えるマレーシアGPを迎えるチーム・ロータス(前ロータスF1レーシング)では、金曜日に行われるフリー走行1回目セッションに、同チームのテストドライバーであるダビデ・バルセッキ(24歳:イタリア)を起用することを明らかにした。

バルセッキはGP2エア・アジアのドライバーで、2009-10年にはシリーズ・チャンピオンになっている。
当日はコバライネンのマシンを走らせる見通しということだ。

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2011/04/05

バトン(マクラーレン)、「ウチの強さは攻撃的な開発力」

Jenson Button (C)McLaren Group
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シーズン前テストでの不評を一新、始まってみれば開幕戦オーストラリアGPで王者レッドブルに迫るスピードをみせたマクラーレン・チームのマシンについて、同チームのジェンソン・バトンは「この攻撃的な開発力がウチの強さ」と、満足げな表情をみせている。

ドイツの『アウトモーター・ウント・スポルト』誌が伝えるところによれば、マクラーレンの『MP4-26』がメルボルンで突然スピードをみせた裏には、シーズン前のテストでライバル・チームであるレッドブル・レーシングのエクゾースト・システムを解析、開幕戦直前にこれをコピーして導入したことによるという。

同チームのマーティン・ウィットマーシュ代表は、「どんなに厳しい状況でもわれわれは全力を尽くす。
それがわがチームの伝統だからね。
いつの場合だってそうだが、われわれのマシンはグランプリ毎にまったく違うものなんだよ」と、その開発力に胸を張った。

それでもオーストラリアGP公式予選でのレッドブルとの差は0.778秒。
まだ1戦とはいえ、チャンピオンシップを戦う上でこれは決して小さなものではない。

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トッド(FIA会長)、電気自動車によるカテゴリー新設を模策

Jean Todt (C)Ferrari S.p.A
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自動車という乗り物自体が世界的にエコロジー政策の転換を迫られる中、FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は電気自動車による新たなモータースポーツ・カテゴリーの新設を模策していることを明らかにした。

これは大手経済紙である『フィナンシャル・タイムズ』の取材に応えたもので、その中でこの元フェラーリF1チーム代表は、「FIAは自動車団体代表としての存在価値として、世界が求めている期待に応えなければならない。
その一つとして、現在の化石燃料を使わない新たなモータースポーツというのも有効なアイデアだ。
そのため私はすでにブルクハルト・ゲッシェル(元BMWモータースポーツ)を責任者として、電気自動車のプロジェクトを立ち上げた。
ここを中心として、新しいカテゴリーのモータースポーツ・シリーズを創設することを考えている」と、高らかに宣言した。

近年、環境団体等から「モータースポーツは石油乱消費の象徴」と指弾されるケースが多くなっている。

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タイヤに自信のピレリもピットストップ4回を予想

Pirelli F1 Tyre (C)Pirelli Motorsport
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開幕戦のオーストラリアGPでは、事前に憂慮されたほどの著しいタイヤの摩耗はなく、決勝レース中は最大でも3回、とりわけザウバー・チームのペレスは1ストップでフィニッシュするなど予想を覆す展開となった。
しかし豪州とは比べものにはならないほどの高温が予想されるマレーシアGPでは、さすがに開幕戦のような訳にはいかないようだ。

同チームのポール・ヘンベリー/モータースポーツ部門ディレクターは、「マレーシアはオーストラリアとは比べものにならないほど気温が高くなるし、路面もセパンのコースはメルボルンよりずっとタイヤには厳しくなる。
われわれの予測では前回よりも早めの交換、、多くのドライバーが3回、最大では4回のピットストップを行うチームもあることだろう。
いずれにせよタイヤ自体の安全性には自信を持っているけれどね」と、語っている。

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2011/04/04

ルイス・ハミルトンの弟、レース・デビュー果たす

Nicolas Hamilton
2008年F1チャンピオンであるルイス・ハミルトン(26歳:イギリス)の弟ニコラス(19歳)がこの週末、念願のレース・デビューを果たした。

出場したのはBTCC(イギリス・ツーリングカー選手権)のサポートレースであるクリオ・カップ(ルノーのワンメイク)で、ニコラスは2つのレースをそれぞれ12位と15位でフィニッシュしたとのこと。

レースが行われたブランズハッチ・サーキットには、父親のアンソニー氏と共に兄のルイスも応援に姿をみせたということだ。

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復活狙うバーレーンGP、今季最終戦での開催をFIAに打診

Bahrain Circuit Image (C)BIC
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国内の政情不安から今季開幕戦の機会を失ったバーレーンGPだが、相変わらず落ち着かない状況の中、それでもなお復活開催の機会を窺っているようだ。

『イタリア・レーシング・ネット』が報じるところによれば、早期の開催が難しいことから一転今季最終戦として11月の開催をFIA(国際自動車連盟)に打診しているのだという。

今季のF1カレンダーでは11月13日にアブダビGPが、同月27日に最終戦としてブラジルGPが予定されているが、この2戦のスケジュールを調整した上で最終戦としての開催を計画しているというもの。
FIAではカレンダー変更のタイムリミットを最大でも5月いっぱいとしていて、いずれにせよ早期の調整が迫られている。

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チーム・ロータス、クアラルムプールでデモラン展開

Heikki Kovalainen Demo (C)Teram Lotus
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この週末、チーム・ロータス(前ロータスF1レーシング)は次戦マレーシアGPの開催地であるクアラルムプールに設けられた市街地特設コースでトゥルーリ&コバライネン両ドライバーによるデモンストレーションランを行った。

同チームはマレーシアの格安航空会社である『エア・アジア』を経営するトニー・フェルナンデス代表が運営するなどマレーシアの資本で成り立っているとみられる。
そうした意味で、4月8日(金)から始まるマレーシアGPはチームのホームグランプリとして力が入るイベントだ。

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2011/04/03

グロック(ヴァージン)、「開幕前より進化していない」

Virgin Cosworth 『VR-02』 (C)Virgin Racing
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2011年シーズンの開幕戦オーストラリアGP予選で、トップのベッテルから4.562秒遅れ。
タイム比は105.3%ということで辛くも『107%ルール』での除外を免れたヴァージン・レーシングのティモ・グロック(28歳:ドイツ)だが、その顔色は決して明るくはないようだ。

「メルボルンで感じたことは、オフテストの時と比べてウチはマシンが進化していないんじゃないかということ。
すべてのチームが熟成を進めている中で、もしも立ち止まったとしたらそれはむしろ後退を意味すること。
セパンは決して容易なコースじゃないんだから、油断したら次はウチが107%で失格になってしまうかも知れないよ」

同チームは新型車の開発にコストのかさむ風洞実験を行わず、すべて数値流体力学によるコンピュータでの計算で開発しているとされるが、これについてもグロックはかねて批判的だ。

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デ・ラ・ロサ、マクラーレン・チームの仕事に専念へ

Pedro de la Rosa (C)McLaren Group
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昨シーズン、ザウバー・チームで小林可夢偉と共に13戦を戦ったあと、このオフではピレリタイヤの開発ドライバーを務めたペドロ・デ・ラ・ロサ(39歳:スペイン)だが、今季はどうやらマクラーレン・チーム第3ドライバーの職務に復帰するようだ。

元々マクラーレン・チームとは関係が深いデ・ラ・ロサだが、チームの主要スポンサーであるスペインの大手銀行グループ『サンタンデル』からの信頼が厚いこともこの裏にはあるとみられる。

なおその場合、後任のピレリタイヤ・テストドライバーには前ヴァージン・レーシングのルーカス・ディ・グラッシ(24歳:ブラジル)が起用されるのではないかと言われている。

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ハミルトン(マクラーレン)、「マシンの真価はセパンでわかる」

2007 Malaysia GP (C)McLaren Group
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シーズン前テストの不振から、開幕戦では苦戦が予想されたマクラーレン・チームだったが、とりわけハミルトンは予選、決勝レース共にベッテルに次ぐ2番手を確保するなど思わぬ「善戦」をみせた。

これについては直前に施されたマシンの改良が功を奏したという見方が一般的だが、本人はもこれを裏付けるように次のようなコメントを語っている。

「僕等のマシンの実力は、まだ100%発揮されたとは考えてないよ。
(市街地特設コースである)メルボルンは、いいコースだけれどあまり一般的なものじゃない。
それに比べれば次のセパン(マレーシアGP)のほうが、より各マシンの力が比べられる筈。
そこでレッドブルとの差が果たしてどの程度のものなのか、注目して欲しいね」

ただマレーシアGPでのハミルトンの最高位は2位(2007年)で、まだ優勝経験はない。

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2011/04/02

ピレリタイヤ、マレーシアの高温にも自信

Sepang Circuit/Interlocking Bricks (C)RedBull Racing
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シーズン前に行われたテストの結果から、これまで経験したことのない高温になる次戦マレーシアGPでの性能に注目が集まるピレリタイヤだが、同社のポール・ヘンベリー/モータースポーツ部門ディレクターはフィンランドの『ツルン・サノマット』紙で次のように予想している。

「われわれのタイヤはこれまでブリヂストンタイヤに比べて摩耗度が激しいとの指摘を受けていたが、今回のメルボルンでのレースで決して遜色のないことが明らかとなった。
セパンのアスファルトが例え50度を超えたとしても、また例えマレーシア特有のスコールに見舞われたとしても、ピレリのF1タイヤは確実に路面を捉えられる」と、自信をみせた。

また同氏はとりわけ開幕戦でみせたペレス(ザウバー)の1ストップ・フィニッシュについて、「われわれですら驚きだった」と、そのドライビングを称賛した。

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T.フェルナンデス代表(チーム・ロータス)に大英帝国勲章

Tony Fernandes (C)Team Lotus
チーム・ロータス(前ロータスF1レーシング)の代表であるトニー・フェルナンデス氏に、英国王室のエリザベス2世女王から大英帝国勲章(3位CBE)が授与された。

フェルナンデス氏はマレーシア人だが、F1チームのオーナーとしてでだけでなく、格安航空会社『エア・アジア』を設立運営するなど英国との良好なビジネス構築に大きく貢献されたことなどが評価されたとみられる。

大英帝国勲章には「GBE:大十字騎士」、「KBE:司令官騎士」、上記「CBE:司令官」、さらに「OBE:将校」、「MBE:団員」などがあり、F1関連としてはこれまでフランク・ウィリアムズ氏(KBE)やロス・ブラウン氏やジョン・サーティーズ氏(いずれもOBE)ハミルトンやバトン(いずれもMBE)ら、多くの関係者が受賞している。

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キミ・ライコネン、5月20日にNASCAR初挑戦が確定

Kimi Raikkonen (C)RedBull Racing
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元F1チャンピオンによる米NASCAR挑戦として注目が集まるキミ・ライコネン(31歳:フィンランド)だが、その記念すべき第1戦が来たる5月20日(金)シャーロットのNCWTS(キャンピングワールド・トラックシリーズ)になることがわかった。

チームは変更されてカイル・ブッシュの『KBM』からになる。
なおシトロエンで参戦しているWRC(世界ラリー選手権)への挑戦も今季は並行して行われる。

キミ・ライコネン(31歳:フィンランド)、NASCAR参戦のニュースはこちら

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2011/04/01

レッドブル・レーシング首脳、「ハミルトンもドライバー候補」

Helmut Marko (C)RedBull Racing
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今シーズン、開幕戦でもいきなりのチャンピオンらしい強さをみせつけれて圧勝したベッテル(レッドブル)だが、地元の期待を背負いながらも影が薄かったのが僚友のウェバーだった。
これを裏付けるかのように、ベッテルがすでに2014年までという長期契約が結ばれた一方で、ウェバーのほうは不確定のままだ。

こうした中、同チームのレーシング・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ氏は、ベッテルのチームメイトとしてルイス・ハミルトンの名前を独『スポルト・ビルト』誌で挙げ、注目されている。

「ハミルトンが若く能力のあるドライバーであることは間違いない。
その彼がわれわれのベッテルと組めば、世界最強のラインナップになるのは確実だよ」

ただ、当初不振が伝えられたマクラーレンのマシンが開幕で思わぬ力強さをみせ、逆にこうした噂を鎮静化させているとみられる。

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リウッツィ(ヒスパニア)、「マレーシアGPでも状況は厳しい」

Vitantonio Liuzzi (C)Hispania Racing
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今年から再導入された予選での『107%ルール』により、いきなり初戦から予選落ちとなってしまったHRT(ヒスパニア・レーシング)だが、4月8日(金)に開幕する第2戦のマレーシアGPでも苦しい状況は変わらない、との見方を同チームに今季新加入したビタントニオ・リウッツィ(29歳:イタリア)は『ESPN』で語っている。

「僕等のチームは出だしから遅れているにもかかわらず、テストもできないままでまた次のグランプリを迎えなければならない。
さらにクアラルムプールのコースはメルボルンよりももっとわれわれにとって苛酷なものになるだろう。
できるだけの改善を示したいと考えてはいるけれど、予選通過というのはどうかな」

オーストラリアGP公式予選でのリウッツィ(ヒスパニア)のタイムは、トップのものに比べ109%というものだった。

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延期されたR.ブランソン会長の『搭乗勤務』、5月1日に決定

Richard Branson (C)Lotus Racing
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予定外の負傷というアクシデントで延期となっていたヴァージン・レーシングのリチャード・ブランソン会長に対する『罰』であるコスプレでの搭乗勤務が、最終的に5月1日(日)のロードンからクアラルムプールまでのフライトになることが決定した。

同代表とロータス・レーシングのトニー・フェルナンデス代表とは2010年シーズン・コンストラクターズ・ランキングでの賭けを行ったがヴァージンが負けたため、ブランソン会長がライバルであるエア・アジアCA(スチュワーデス)の制服を着て機内サービスを行う罰が決まっていたもの。

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