トヨタ 日本GP決勝レースの模様
第15戦日本GP 決勝
シンガポールに続き、母国グランプリで連続2位表彰台
パナソニック・トヨタ・レーシングは4日、鈴鹿サーキットで行われた日本GPの決勝で、ヤルノ・トゥルーリの素晴らしいレース運びで2位フィニッシュし、チームは前回のシンガポールから2戦連続で表彰台を獲得した。
先週日曜日、チームメイトのティモ・グロックが表彰台に上ったが、ヤルノ・トゥルーリもチームのF1最高タイの成績を収め、今シーズン、自身にとって3度目でチームにとっては5度目となる表彰台獲得となった。
グロックが前日の予選の事故で左足を負傷し、出走できなかったため、グリッドに並んだTF109はトゥルーリだけ。
ブリヂストンのハードタイヤを装着して、2番手グリッドからスタートしたトゥルーリは、ルイス・ハミルトンの後方について3位で1周目を終えた。
その後、トゥルーリは、常に2番手の位置を狙い、限界ぎりぎりまで攻めた。
再度ハードタイヤした最初のピットストップでは、ポジションを上げられず。
しかし、さらに速いラップを刻み、タイヤをソフトに替えた2度目のピットストップで、クルーの完璧なピット作業で、順位をあげることに見事に成功した。
45周目のアクシデントにより導入されたセーフティーカーの走行が終了すると、他のクルマとの差を広げた。
そして、4周後にレースが再開するとポジションを維持し、ホームレースに集まった多くのファン前でチェッカーを受け、価値ある2位を獲得した。
F1日本GPにおいて、日本のチームが表彰台を獲得したのは初めてである。
Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
グリッド:2番手
決勝:2位(トップと4.877秒差)
ピットストップ:16周目、39周目
「チームのホームグランプリで表彰台に立つのは、本当に良い気分で、この素晴らしい結果は、ティモを含め、エンジニア、メカニック、そのほか全員からなるチーム全体のおかげだ。
素晴らしいチームの一員として、私たちは一緒に働いているので、ティモが今日、レースに出ることができなくて残念。
新しいパッケージを積んだクルマは、今週末、とても競争力が高かったので、決勝で一番難しいポイントはスタートだと思っていた。
力強いスタートを決め、ポジションを維持できそうだったが、ルイスが前に入ってきて、その後ほとんど最後まで、彼と戦うことになった。
彼との差を縮め、毎周回ベストのラップを出すように集中した。
大変面白く、すごく楽しむことができた。
激しく攻めるのは容易いことではなかったが、戦い続け、1回目のピットストップの後はまた、ルイスの後にぴったりつき走行した。
どれだけプレッシャーをかけられるかがカギで、良い戦略をたて、素早いピットストップを行ってくれたチームのおかげで、最後のピットストップでルイスを捕まえることができた。
その後、終盤にセーフティーカーが入ったものの、彼を引き離し、リードを保てた。チームに感謝している。
シンガポールでティモが2位という好成績を収めてから日本に来て、ここでもまた、クルマはすぐに競争力を出してくれた。
心から勝ちたかったが、私たちは精一杯やった。日本で表彰台に上ることができて非常にうれしい」
ティモ・グロック:カー・ナンバー10
出走せず
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「日本GPで2位表彰台を取れて本当にうれしい。
勝負どころの第2スティントでヤルノがすばらしい追い上げをしてくれ、またピットクルーも完璧な作業でヤルノをコースに送り出してくれた。
ドライバー、チーム全員で勝ち取った表彰台といえる。
これでまた一歩、優勝実現に近づいたと感じる。残る2レースも全力で戦う」
山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「たった1台出走したトヨタのクルマで、ヤルノはよくやってくれた。
ホームグランプリでこういう成績が取れて、非常にうれしい。
いつもお世話になっているパートナーとファンのみなさんも、今日のパフォーマンスを楽しんでくれたと思う。
ティモも出走できたら、力強い結果を残せたはずなので、決勝に出ることができなかったのは残念だが、ヤルノが表彰台を獲得できて満足している。
戦略は完璧だったので、ヤルノとチームの頑張りのおかげで、2回目のピットストップの後、ハミルトンを抜くことができた。
2戦続けて2位を獲得したことは、シーズンを通じて一生懸命やってきたチームの功績だ。
これまでの頑張りは、賞賛に値する。
まだ2レース残っているので、次のGPに向けてすぐに準備をし、ティモもヤルノも今季また表彰台に立てることを信じている」
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