トヨタ ブラジルGP公式予選の模様
第16戦ブラジルGP 予選
J.トゥルーリ、セカンドローから決勝スタート
パナソニック・トヨタ・レーシング17日、サンパウロのインテルラゴスで、ブラジルGPの予選を行い、激しい雨に見舞われたものの、好結果を収めた。
ヤルノ・トゥルーリは、セカンドローからの決勝スタートを獲得し、怪我で欠場したティモ・グロックに代わり参加した小林可夢偉も、力強い走りで、11番手グリッドからF1決勝デビューを果たす。
強い雨のため、予定された各セッションの時間が大幅に変更され、午前中のフリー走行はわずか18分間で終了した。
嵐のような雨が、予選直前にも降り出し、8分遅れで第1セッションが始まり、両ドライバーはブリヂストンのウェット(深溝)タイヤを装着し、コースへ飛び出した。
かなりのウェット路面で、両ドライバーは素晴らしいパフォーマンスを見せ、第2セッションへ進出。
第2セッションでは、雨のために16分遅れで、予選が開始されたが、そのわずか2分後に中断、セッションが再開したのは1時間11分後だった。
ようやく雨が止み、再開された予選で、小林はトップ10に届くかと思われたが、最後の数秒で逃し、11位でセッションを終了。
一方、小林と同じく、インターミディエイト(浅溝)タイヤに履き変えたトゥルーリは、トップ3で最終予選に進んだ。
路面コンディションが向上し続けた第3セッションで、トゥルーリはインターミディエイトタイヤを履き、最後にかけたアタックで4番手グリッドからの決勝スタートを獲得した。
Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
拡大します
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
フリー走行3回目:8番手 1分24秒859(トップと1.677秒差) 5周
予選第1セッション:11番手 1分24秒621(トップと1.793秒差) 11周
予選第2セッション:3番手 1分20秒635(トップと0.267秒差) 10周
予選第3セッション:4番手 1分20秒097(トップと0.521秒差) 8周
グリッド:4番手 (暫定)
「非常にハードな予選だった。
第1セッションでは、あちこちでハイドロプレーニング現象が起こる、ひどいコンディションだったので、ただクルマをトラック上にキープすることだけを考え、その上で、出来る限り良いラップタイムを出すようにした。
とても厳しい予選で、大切なことは集中し続けることだった。
とにかくセッションを無事に終えることが大事だったから。予選の第2と第3セッションの状況はずっと良くなり、クルマも好調に走ったので、私も懸命にプッシュすることができた。
適切なタイヤで、速いラップタイムをいくつか出せたので、良い予選となり、セカンドローからのスタートはとてもうれしい。
日本GPのように表彰台をまた獲得できたら最高だと思うので、ベストを尽くしたい」
小林可夢偉:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/04
フリー走行3回目:20番手 1分30秒259(トップと7.077秒差) 4周
予選第1セッション:7番手 1分24秒335(トップと1.507秒差) 11周
予選第2セッション: 11番手 1分21秒960(トップと1.592秒差) 11周
グリッド:11番手 (暫定)
「F1の予選を初めて体験したが、非常に難しいセッションだった。
ラップ毎に、状況が変わり、ハイドロプレーニング現象がよく起きる、とても厳しいコンディションだった。
このコースは初めてで、更にこんな悪条件だったため、走行は簡単ではなかったが、クルマの調子は良かった。
第2セッションの終盤、最後のラップで、小さなミスをして、トップ10入りを逃したのは残念だった。
しかし、全体的には、今日のようなひどいコンディションの中で迎えた初めてのF1の予選で、11位という成績は予想より良く、うれしく思う。
明日のレースが楽しみだ。
ポイントを稼げたら最高なので、そのためにベストを尽くしたい」
パスカル・バセロン:シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「約3時間にも及ぶ予選は非常にユニークで、これまでF1でこんなことを経験したことがない。
チームもドライバーも集中を切らさず、とても混乱した状況の中、非常に良く準備をしてくれた。
フロントローを狙っていたが、終わってみれば、結果には満足している。
不安定で難しい状況で、ドライバーは2人とも、非常に良い仕事をした。
ヤルノは、明日、多くのポイントを稼いでくれそうなポテンシャルを見せ、可夢偉も大変良かった。
可夢偉はあと少しというところで、トップ10入りができなかったが、初めてのF1の予選で、特に天候の悪さを考えれば、11位は素晴らしい成績だ。
明日の決勝を楽しみにしている。
再び天候がカギになりそうなので、面白いレースになるだろう」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「雨と赤旗で何度も中断、延期が繰り返され、今まで経験したことがない、3時間近いたいへん長い予選となった。
しかしこの変わりやすいコンディションの中、ヤルノが素晴らしい走りで、4番手グリッドを確保してくれた。
また可夢偉は最終予選進出かと思えたが、最後の最後にかわされて11番となった。
しかし、初めてのコース、しかも午前のフリー走行は雨と赤旗でほとんど走れなかったことを考えると、可夢偉は非常によく頑張った。
またチームも長時間に及んだ予選の間、一瞬も集中を切らすことなく、両ドライバーを支えてくれた。
明日のレースも雨の可能性があり、難しいコンディションが予想されるが、チーム一丸で表彰台を目指す」
| 固定リンク
最近のコメント