第14戦シンガポールGP フリー走行初日
好感触でフリー走行1日目を終了
パナソニック・トヨタ・レーシングは25日、マリーナベイ市街地サーキットでシンガポールGPのフリー走行を行い、暮れゆく街を走り抜けた。
日中の光の中で、フリー走行1回目を走り出し、舗装や縁石が変更されたトラックの初感触を確かめたヤルノ・トゥルーリとティモ・グロック。
セッション中に陽が沈み始め、終わるころには暗闇に包まれた。
気候31℃、湿度71%に達した1回目のセッションでは、赤旗が出されたためにセッションが12分間遅れたが、セットアップの分析と空力の比較作業には、ほとんど影響せず。
マリーナベイがレースに使用されるのは年に1度のため、2回のセッションを通じ、走行ラインが確立し、タイヤのラバーが乗るにつれて、路面状況は急激に向上した。
両ドライバーは、フリー走行1回目でブリヂストンのソフトタイヤだけを試し、2回目には、モナコとバレンシアの市街地サーキットで使った組み合わせと同じ、ソフトタイヤとスーパーソフトタイヤの2種類の比較を行った。
フリー走行2回目も、赤旗のため、セッションが10分間中断したが、チームはトラブルもなく、予定していた全てのプログラムを順調にこなした。
Toyota Gal (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
フリー走行1回目:15番手 1分52秒083(トップと1.904秒差) 20周
フリー走行2回目:8番手 1分49秒342(トップと0.692秒差) 30周
「今日のセッションがうまく行き、大変うれしい。
フリー走行1回目では、クルマの正確な分析は少し難しく、悪い路面状況も味方してくれなかった。
クルマの調子は悪くなかったが、ラップタイムが出なかった。
しかし、フリー走行2回目では、全体的にずっと良くなった。
クルマがまとまり、路面状況も非常に良くなり、全プログラムをこなすことができた。
2回のフリー走行を終えた時点では、クルマにはとても満足しているが、予選と決勝の前に、クルマからもっとパフォーマンスを引き出したい。
変更の方向性を決め、少しセットアップを精査し、明日の予選に臨みたい」
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
フリー走行1回目:16番手 1分52秒135(トップと1.956秒差) 20周
フリー走行2回目:13番手 1分49秒795(トップと1.145秒差) 29周
「今日は、タイヤとセットアップの評価をできた、いつもの金曜日のセッションだった。
クルマは、まだまだハンドリングとセットアップを改善しなければならない。
トラックにグリップはほとんどなく、路面がとてもほこりっぽかったフリー走行1回目は特にそうだった。
そのため、駆動力をうまく引き出せず、オーバーステアリング気味になった。
しかし、週末にかけて、状況は良くなるので、クルマの性能を最大限に引き出せるように変更しなければならない。
全ての情報を分析し、うまく調整をしていきたい」
ディーター・ガス:レース&テスト・チーフ・エンジニア
「全体的にポジティブな日だった。
昨年のシンガポールGPでもそうだったように、市街地サーキットではよくあることだが、フリー走行を2回行ううちにトラックの状況はどんどん良くなり、残りの週末を通じても向上するだろう。
特にこのトラックで走行テストをしていないことを含めても、新しいパッケージについては順調だった。
改良したパーツを、今日初めてクルマに装着したが、全て上手く機能し、アップデートのために一生懸命働いてくれた全員の功績だ。
今回のように新しいパッケージの場合、分析すべきデータがより多く、予選に向けて、次のステップを踏むために、より長い時間をかけ本当に注意深くデータをチェックしなければならない。
まだたくさんやることがあるが、週末のレースに期待している」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「新しい空力パッケージを持ち込んでの初めての走行であり、いろいろ心配もあったが、まずは順調に走り出すことができた。
特に新しいサスペンションであり、バンピーなこのコースで、セッティング面での難しさも覚悟していたが、フリー走行1回目の走り始めから、ポジティブな反応で、安心することができた。
明日の予選では、アップデートの効果をお見せできることを楽しみにしている」
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