トヨタ ヨーロッパGP公式予選の模様
第11戦ヨーロッパGP予選
T.グロック、僅差で最終予選進出を逃す
パナソニック・トヨタ・レーシングは、スペインのバレンシア市街地コースで22日、ヨーロッパGPの予選を行った。
午前中のフリー走行3回目は、コースに油が漏れ、レッドフラッグが出されたため、セッションが一時中断し、約28分間に渡り、走行の機会を失った。
その後の予選は、青空が広がり、気温31℃、路面温度47℃のコンディションで、始まった。
最近の予選の傾向から、接戦が予想された今日のセッション。
アメリカス・カップが開催されるバレンシアの港近くに設けられた、5.419キロメートルに及ぶ市街地コースでのコンディションのように、“熱い”戦いが行われた。
ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックの両ドライバーは、ブリヂストンのソフトタイヤで最初の予選をスタート。
その後、少なめの燃料を積んだ最終アタックで、スーパーソフトに履き替えた。
グロックは、最後のアタックでバトルを繰り広げ、終了直前に、このセッションでの自己ベストを記録した。
しかし、グロックより先にフィニッシュラインを超えたトゥルーリは、第2セッション進出を逃した。
予選第2セッションで、引き続きスーパーソフトタイヤを使用し、自己の最速ラップを刻んだグロック。
トップ10まで0.209秒と迫ったが、13位で惜しくも最終予選進出はならなかった。
Toyota Team (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
フリー走行3回目:16番手 1分40秒443(トップと1.300秒差) 10周
予選第1セッション:15番手 1分39秒459(トップと0.928秒差) 9周
予選第2セッション: 13番手 1分38秒991(トップと0.915秒差) 6周
グリッド:13番手 (暫定)
「あまり良い結果ではなかった。
短時間となった午前中のフリー走行3回目では、ペースを刻むのに少し苦労し、その結果、あとほんの少しと迫りながらも、トップ10入りを逃したのは残念だ。
最初の予選セッションでトラブルを抱えた。
しかし、リアタイヤがグリップ不足になり、一時的にラップタイムが落ち込んだ最終コーナーまで、第2セッションでのクルマの感触は、それほど悪くなかった。
精一杯やったが、タイヤはもたなかった。
明日は、ハンガリーGPと同じ13番手からの決勝スタート。
ハンガリーでできたように、ポイントを獲得するにはどうすれば良いか考えたい。
大変なタスクかもしれないが、ベストを尽くしたい」
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
フリー走行3回目:9番手 1分40秒017(トップと0.874秒差) 11周
予選第1セッション:18番手 1分39秒807(トップと1.276秒差) 10周
グリッド:18番手(暫定)
「少し難しい予選になると予想していたが、ここまで悪いとは思っていなかった。
午前中のセッションでは、グリップ不足をほんの少々感じたものの、クルマの調子は普通だった。
しかし、午後の予選で状況が悪くなり、グリップが全くなくなり、どうすることもできなかった。
一生懸命に走行し、いつもよりリスクを感じるほど攻めたが、上手く行かなかった。
私たちがなぜ、こんなに苦戦しているか分からない。
明日の決勝では、ベストを尽くし、好結果を出したい」
パスカル・バセロン:シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「納得が行かない予選結果に再びなり、非常にがっかりしている。
過去の数レースを見れば、私たちのレースのペースは良くなっているので、簡単にはいかないとは思うが、順位を上げるチャンスはある。
ハンガリーの時と同じくよい戦いができるよう、これから、あらゆる可能性を精査しなければならない。
路面のコンディションは常に変わり続けるので、決勝に向けて、タイヤにどんな影響を及ぼすかを考え、決勝に最大限に活かしたい」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「非常に僅差の予選を覚悟していたが、2台揃ってトップ10に残れないとは思いもしなかった。
午前のフリー走行までは車のバランスに満足していたヤルノが、予選では全くグリップがなくなってしまった。
またティモは最終アタック途中まで十分に予選第2セッションをクリアできるペースだったが、その後タイヤのドロップオフに苦しんでしまった。
レースでの挽回を目指す」
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