F1ハンガリーGP フリー走行初日
J.トゥルーリ、T.グロックともにトップ10入り
パナソニック・トヨタ・レーシングは24日、ハンガロリンクにおけるハンガリーGPの初日を迎え、ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックが3時間のフリー走行を終えた。
ブダペスト郊外に位置するカーブの多いトラックの表面は、フリー走行開始直後はたいてい埃っぽい。
今日も同様の状態でフリー走行が始まったが、セッション中にコンディションは確実に向上した。
直前の2つのグランプリではひんやりとした気候が続いたものの、ハンガリーはF1のGPの中で最も暑いレースの1つという評判の通り、気候29℃、路面温度は47℃になった。
フリー走行1回目でチームは、改良したリアウィングの比較に加え、様々なセットアップを試し、残りのセッションのセットアップのベースを確立するための作業をこなした。
フリー走行2回目は、モナコGP以来となるブリヂストンのスーパーソフトとソフトの組み合わせのタイヤの作業に焦点を合わせた。
残念ながら、トゥルーリは高温によって生じた電気系統のトラブルのため、コース上でクルマを停止しなければならず、一度セッションを中断した。
しかし、チームが迅速に問題を解決し、30分の遅れだけで、フリー走行を再開。
トップ10以内で走行するグロックにすぐに追いつきセッションを終えた。
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
フリー走行1回目:6番手 1分22秒705(トップと0.427秒差) 17周
フリー走行2回目:8番手 1分22秒663(トップと0.584秒差) 28周
「少しトラブルがあり、手間取った。
フリー走行2回目では、トラブルのために予定していた作業を全てこなすということができず、残念だったが、チームが素晴らしい仕事をしてくれ、迅速にクルマを直して、走行できるようになった。
いつもほどスムーズな走行ができなかったので、競争力の高さやセットアップの観点から、自分たちがどの辺の位置にいるのかはつかみにくい。
思った通り、日中に、トラックの状況は、格段に良くなった。
フリー走行2回目の終盤までには、午前中の1回目のセッションよりグリップがずっと高まった。
予選に充分に備えるため、明日のフリー走行3回目をいかに有効に使うかが重要だ」
ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
フリー走行1回目:14番手 1分23秒234(トップと0.956秒差) 30周
フリー走行2回目:10番手 1分22秒751(トップと0.672秒差) 45周
「今日はとても上手く行った。
おおむね、ニュルブルクリンクでの週末の時より、今のほうが、ずっとハッピーだ。
路面にさらにラバーが乗ってきたフリー走行2回目の時は、クルマは特にとても調子が良かった。
午前中の1回目のフリー走行と午後の2回目のセッションの最初の数周では、グリップがあまりなく、少し走行が難しかったが、その後、良くなった。
今日のセッションが順調に行ったことに満足しているが、もちろん、もっとセットアップを改善しなければならない。
正しい方向に向け大きく前進した。
明日の予選で好結果を出したい」
Dieter Gass (C)Panasonic Toyota Racing
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ディーター・ガス:レース&テスト・チーフ・エンジニア
「ハンガリーではいつもそうだが、最初は路面のグリップがとても低かったが、セッションを通じ、どんどん良くなった。
午後、ヤルノのクルマにオーバーヒートによる問題が起き、ヤルノは一時、コース上で停止しなければならなかった。
また、ヤルノの午前中のセッションも全く問題がなかったわけでなく、少し時間をかけて、いくつかパーツを交換しなければならなかった。
そのため、彼は走行時間をロスし、プログラムをこなすのが少々予定より遅れた。
ティモは問題なくスムーズに走行。
ティモのセッションから得た情報をヤルノのクルマにも生かせる。
今日は、ほとんどのドライバーのタイム差が1秒以内と、お互いの速さが拮抗していることを見るのは興味深い。
予選を全て順調に進め、できるだけ上位グリッドを獲得することが大変重要になる」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「午前も午後もヤルノの車に些細なトラブルがあり、良いグランプリ初日とは言えない。
しかしティモがカバーしてくれた部分もあり、プログラムはほぼ消化する事ができた。
暑いブダペストではタイヤをどう使うかが勝負のポイントになるが、今日のロングランの結果からしっかりした手ごたえをつかむ事ができた。
明日の予選に向かっては、小さなことも見逃さず万全の準備で、表彰台争いの出来るポジションを獲得する」
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