F1世界選手権第6戦モナコGP フリー走行初日
モナコの特設コースでTF109の感触を確認
パナソニック・トヨタ・レーシングは21日、モナコ公国のモンテカルロ市街地特設コースで、2009年のF1世界選手権第6戦に向け、フリー走行を開始した。
伝統的にモナコGPでは、フリー走行は木曜日に開催される。
ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは、曲がりくねった3.340キロメートルのコースでのTF109の初感触を得る為に日が差して暖かくなった公道へ走り出した。
チームはメカニカルなセットアップ調整同様、TF109が最大のダウンフォースを得られるよう作業を行った。
気温26℃、路面温度44℃になった午後のフリー走行2回目では、ブリヂストンのソフトタイヤとスーパーソフトタイヤの評価に焦点を移した。
トゥルーリとグロックの両ドライバーは、慌しく、しかしトラブルはなく、評価セッションを終えた。
フリー走行3回目は、土曜日の午前に行われる。
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
フリー走行1回目:20番手 1分19秒831(トップと2.642秒差) 28周
フリー走行2回目:14番手 1分16秒915(トップと1.672秒差) 43周
「今日は、セットアップや、クルマの良いバランスを探すなど、通常の作業を行った。
今朝は、路面が当然汚れていたので、グリップがあまり得られなかった。
フリー走行2回目は、タイヤ、特にタイヤのタレの問題が出たので、これから調べて、解決しなければならない。
やらなければならない作業がたくさんあるが、ここモナコではデータを解析し、セットアップの改良に当てられる日が一日多い。
明日、休む訳にはいかないだろう」
ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
フリー走行1回目:19番手 1分19秒698(トップと2.509秒差) 24周
フリー走行2回目:18番手 1分17秒207(トップと1.964秒差) 45周
「今日は良い日ではなかった。
午前のフリー走行では、メカニカルと空力のセットアップを色々と行い、午後のフリー走行2回目は、タイヤの評価に時間をかけた。
われわれがどの辺りにいるかを、現時点で言うことは難しい。
ラップタイムからすると、素晴らしい結果は出せなかったけれど、フリー走行後に判断をすることは常に難しい。
今日の午後、少し苦しんだ駆動力を向上させ、タイヤを最大限に生かせるようにしなければならない。
簡単ではないが、参考になる情報はたくさんあるから、予選までに良くなると思う」
Dieter Gass (C)Panasonic Toyota Racing
拡大します
ディーター・ガス:レース&テスト・チーフ・エンジニア
「クルマに関して大きな技術的なトラブルはなく、多くの周回をこなしたが、慌しいフリー走行だった。
フリー走行1回目は、主にセットアップと、今回のレースのために準備した新しいパーツの評価を行い、2回目はタイヤに重点を置いた。
ロングランでのタイムの安定性に少し苦労したので、これから調べないといけない。
タイムシートについてはあまり気にしていない。
なぜなら、2回目のフリー走行では、早い段階にスーパーソフトタイヤでわれわれの最速ラップを出したし、モナコでは週末になればなるほど速いラップが出ること分かっている。
今夜だけでなく明日もデータを分析し、土曜と日曜にはベストなパッケージで臨みたい」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「非常に厳しいモナコGP初日といわざるを得ない。
低速コーナーの多い、モナコでは立ち上がりの加速性能が非常に大切だ。
しかし午前も午後も、色々なセットアップを試みたが、その加速時のグリップが十分に得られず、終始苦しんだ。
その為、タイヤの痛みも大きく、ロングランでもタイムを安定させる事ができなかった。
幸いなことに、普段と異なり明日は走行がなく、予選まで1日の余裕がある。
ドイツ・ケルンのファクトリーの仲間と協力して、なんとしても解決策を見つけ出し、モナコでは他のGP以上にグリッドポジションが重要なので、良い予選結果を目指す」
最近のコメント