トヨタ 中国GP決勝レースの模様
F1第3戦中国GP決勝
ティモ・グロックが7位入賞
パナソニック・トヨタ・レーシングは、マレーシアに続き雨のレースになったF1第3戦中国GPで2ポイントを獲得した。
レースの数時間前に突然ひどい雨が降り始め、セーフティカーに先導され、ウェットコンディションでレース開始。
燃料を多く積み、ウェットタイヤを履いたティモ・グロックはピットレーンからのスタート。
前半、何度もオーバーテイクをし、2度目のセーフティカー導入の際には11位まで順位を上げた。
残念なことに、フロントウィングにダメージを受け、その交換のために、予定より早い24週目でピットストップを行った。
ピットクルーは素早く作業を終了。残りのレース分の燃料を積んだグロックは、果敢に攻め、さらに数台をオーバーテイクし、7位でフィニッシュし、チームは2ポイントを得た。
6番手グリッドでスタートしたヤルノ・トゥルーリは、ウェットコンディションでグリップを得るのに苦しみ、17周目では、BMWザウバーのロベルト・クビサに後方から追突された。
トゥルーリはピットに入ったものの、ダメージが大きく、リタイアした。
China GP Scene (C)Panasonic Toyota Racing
拡大します
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/04
グリッド:6番手
決勝:リタイア
ピットストップ:18周目
「ついていない日だった。
水たまりがたくさんでき、タイヤが浮いてクルマの操作がきかず、難しいコンディションのレースだった。
セーフティカーに先導されたスタートはうまく行き、初めの数周はペースも良かった。
だんだんグリップを得るのに苦労するようになり、ペースがつかめず、走れば走るほど、路面をつかめなくなった。
17周目で後ろから衝撃を感じ、リアウィングがなくなってしまった。
ピットに戻ったが、レースを続けるにはダメージが大きすぎた。
昨日までの状況から分かるとおり、われわれのクルマは先頭集団の中にいるので、次のバーレーンに期待したい」
ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
グリッド:19番手
決勝:7位(トップと1分14.476秒差)
ピットストップ:24周目
「ピットレーンからのスタートになったが、最後にはポイントを稼ぐことができてうれしい。
特にスタート直後が厳しいレースだった。
後方で走っていると、何も見えず、まるで目隠しして運転しているようだった。
数台を追い越したが、ニック・ハイドフェルトと接触したとき、フロントウィングにダメージを負ってしまった。
視界が悪く、ブレーキングポイントをミスして、彼のクルマの後ろにぶつかってしまった。
フロントウィングの修理のため、数周早くピットに入った。
その後、前方にクルマがいない状態での5、6周は、とても早く走ったが、キミ・ライコネンの後方につけたときには、追い抜けずにペースダウンした。
また、オ-バーテイクポイントの水たまりが見えず、苦労した。
最終的には7位まで追い上げることができた」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「レース直前に、天候を見て作戦を変更したティモが、ピットスタートから力強い
走りで、7位に入賞してくれ、何とかポイント獲得ができた。
しかしヤルノは追突され、リアウィングが壊れて、ピットで修復を試みたがリタイアせざるを得なかった。
来週のバーレーンでは、フリー走行、予選を完璧にこなして、レースで表彰台を獲得し、ぜひ今回の悔しさを晴らしたい」
山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「昨日の予選はあまり上手くまとめられなかったが、ティモはあきらめず戦った。
スタートの時と、ピットストップから戻ったとき、後方からのスタートになったにも関わらず、何台をも追い抜き、チームは2ポイントを得ることができた。
ヤルノは6番手グリッドの順位を生かすことがあまりできなかったので、何が問題なのかデータを分析しなければならない。
ヤルノの予選は良かったので、次のレースでも表彰台を狙ってくれると信じている。
勝利を目指し、チーム全員、バーレーンでも頑張りたい」
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