トヨタ バーレーンGP決勝レースの模様
F1世界選手権第4戦バーレーンGP決勝
J.トゥルーリ、今季2度目の3位獲得
パナソニック・トヨタ・レーシングは26日、バーレーンGP決勝を戦い、ヤルノ・トゥルーリが3位でゴールし表彰台に再び上った。
蒸し暑くなったこの日、トゥルーリはポールポジションから、グロックは2番手グリッドから、スーパーソフトタイヤでスタート。
両車は良いスタートを切り、特にグロックは第1コーナーで、際どく前に出た。
レース開始直後は、トゥルーリが当レースの最速ラップタイムを出すなど、両者揃って、3位以下に差をつけて走行。
グロックは11周目でピットに入り、トゥルーリはグロックに比べ1周余分の燃料を搭載していた為、1回目のピットストップでグロックの前に出た。
両ドライバーはミディアムタイヤに履き替え、トゥルーリは各車1回目のピットストップを終えた段階で2位を走行。
グロックは多く燃料を積んでグリップに苦労し、2回目のピットストップは予定より早い33周目、スーパーソフトに履き替えゴールまでの燃料を搭載。
トゥルーリも37周目の2度目のピットストップで、スーパーソフトタイヤに履き替え、激しいバトルの末、表彰台を獲得した。
グロックは7位に入賞し、前回に続き、2ポイントを得た。
また、昨日、サードドライバーの小林可夢偉(かむい)が、めでたくGP2アジアシリーズのタイトルを獲得した。
Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
拡大します
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
グリッド:1番手
決勝:3位(トップと9.170秒差)
ピットストップ:12周目、37周目
「今週はトヨタ初優勝のチャンスだと考えていたので、正直、少し残念だ。
厳しいレースだった。
第1コーナー進入で少しティモより遅くなり、1回目のピットストップまではティモの後方を走った。
彼より1回目のピットストップが遅いことは、知っていた。
次のピットストップまでは、長距離をミディアムタイヤで走り、他のクルマと激しく競い合ったが、ピットストップの後はセバスチャンに前に出られた。
その後、彼はミディアムタイヤ、自分はスーパーソフトタイヤを使った。
自分のほうが速かったので、頑張ったけど、結局追い抜くことはできなかった。
エンジニアやメカニックは良い仕事をしてくれたので感謝したいし、再び表彰台に上がれ良かった」
ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
グリッド:2番手
決勝:7位(トップと42.880秒差)
ピットストップ:11周目、33周目
「難しいレースだった。
スタートは良かったが、路面が汚れているサイドからスタートした自分が、ヤルノの前に出られて驚いた。
ピットに最初に入ったが、良かったのかどうか分からない。
ミディアムタイヤで走ったとき、グリップを得られず、初めの2周で、何秒失ったか分からない。
タイヤが温まらず、2度目のピットインまではいい走りができなかった。
滑りやすく、スピードはスーパーソフトの方が良かったのは明らかだ。
結局、キミを追いかけたが、オーバーテイクはできなかった。
2ポイント稼いたが、次のスペインではもっと上位を狙いたい」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「ヤルノが表彰台を獲得でき、うれしさはあるが、優勝のチャンスを逃した悔しさの方が大きい。
予想より気温も路面温度も高く、タイヤの選択が非常に難しかったが、予選までの積極的な作戦とは逆に、少しリスクを避けすぎたかもしれない。
またシーズン中一番ブレーキの厳しいサーキットであり、消耗が激しかったが、ヤルノもティモも本当にいい走りだった。
これで開幕4戦を終わり、表彰台3回と順調とも言えるが、舞台をヨーロッパに移した後も、常にトップ争いを続けて、初優勝に向かって頑張りたい」
山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「もっと上位を期待していたが、3位を獲得し喜んでいるし、ヤルノの頑張りに感謝している。
ティモはミディアムタイヤでのグリップに苦労し、安定性を確保できなかったが、それでも2ポイントを獲得した。
今季3度目の表彰台は、バーレーンに来ているスタッフだけでなく、ケルンのファクトリーにいるスタッフ全員に、そしてスポンサーの皆様に感謝したい。
今回のようなコンディションの時、表彰台の真ん中を狙わなければいけない。
次のバルセロナから、また頑張りたい」
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