トヨタ 豪GP決勝レースの模様
F1第1戦オーストラリアGP決勝
パナソニック・トヨタ・レーシングは、2009年F1シーズン初戦に臨んだ。
ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは、ピットレーンからのスタートとなったが、レース序盤で順位を上げるために奮闘した。
ヤルノは、スタート時にブリヂストン・ポテンザ・タイヤのスーパーソフト・コンパウンドを選択したが、早めのピットストップを行いミディアム・コンパウンドに履き替えた。
その間、ティモは長めの第1スティントを重要視し、レース開始時からミディアム・コンパウンドを選択した。
コース上で数多くのアクシデントが発生している中、トヨタの2台は何台もオーバーテイクし、息を飲むようなレース後半ではトップ10以内に進んでいた。
他のクルマが最後のピットストップを行っている時、ヤルノの最後の長いスティントでは、表彰台を獲得するために素晴らしいペースを見せた。
そして、レース後半に発生した2人のライバルのアクシデントにより、ヤルノは3位でチェッカーを受けた。
ティモは、スーパーソフト・コンパウンドタイヤでレースを終えることを選択し、最後の短いスティントでもオーバーテイクし5位まで順位を上げ、セーフティカーでレース終了を迎える中、そのまま入賞した。
レース終了後、大会審査委員会はセーフティカー先導中のオーバーテイクにより、ヤルノに25秒加算のペナルティを課した。
この件に関してチームは、控訴の手続きを取った。
Toyota Team (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー9 シャシー:TF109/04
グリッド:ペナルティによりピットスタート
決勝:12位(トップと26.604秒差) (*)25秒加算ペナルティ
ピットストップ:10周目、33周目 (*)日本時間18:30の裁定
「3位でレースを終えたのにペナルティが課され、どれだけ失望しているか言い表せない。
レース終了間際にセーフティカーが導入され、ルイス・ハミルトンが私を追い越した後、突然減速してコースの端にクルマを寄せた。
彼に何か問題が発生したと思い、他に選択肢はなかったので、私は彼をオーバーテイクした。
今日まで大きな努力を払ってくれたチームに感謝を述べたい。
ピットレーンからのスタートだったにも関わらず、われわれには表彰台を争える力があったのは事実だ」
ティモ・グロック:カー・ナンバー10 シャシー:TF109/03
グリッド:ペナルティによりピットスタート
決勝:4位(トップと4.435秒差)
ピットストップ:18周目、50周目
「4位に入賞できてうれしいが、ヤルノにはとても残念な結果となった。
ピットレーンからのスタートの後に、われわれは上位に進めることが出来たので、われわれの力強いパフォーマンスを見せることが出来た。
われわれのクルマは本当の速さを持っていることが証明された。
とても良いレースとなった。
今日の結果のために厳しい作業を行ってくれたチームに感謝を捧げたい。
レースはとてもエキサイティングだったけど、ルノーのアロンソの後ろでなかなかオーバーテイクできずに、しばらくの間手こずってしまった。
前方に車がいない際に、2番目に速いラップタイムを出せたから、パフォーマンスは確かに良くなっている。
週末が始まる前に、冬季テストのパフォーマンスから判断してわれわれは力強く見えると述べたとおり、レースにおいてそれを見せることができたのは素晴らしいことだ」
新居章年:シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「ヤルノが25秒のペナルティを課され、12位となり大変残念だ。
ただし、ピットからのスタートにもかかわらず、上位を狙えたことは大いに評価できる。
また、ドライバー、チーム全員で作り上げてきた新型車TF109が、良い車である事をこのレースで示すこともできたこともうれしい。
様々なことがあったシーズン開幕戦だったが、シーズンを戦っていく上で、とても大きな自信となった。
第2戦のマレーシアは、初めて表彰台を獲得したサーキットであり、来週は表彰台を狙っていきたい」
山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「チャレンジングな週末を終えるにあたって、非常にすっきりしない状況だ。
リアウィングに関してペナルティを課され、残念なピットレーンからのスタートとなって
しまった。
それに対して、素晴らしいレースを行い、われわれのクルマは本当の力強さを持っていることを証明した。
コース上のスタッフのみならず、ファクトリーにいるチーム全員、われわれを応援してくれるパートナーやファン全員に感謝を述べたい。
今日の結果に関してペナルティを課されたのは残念であり、データと状況を確認するために控訴の手続きを取った」
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