F1第18戦ブラジルGP 公式練習初日
J.トゥルーリとT.グロックがシーズン最終戦に挑む
天候:曇りおよび両セッションにおいて一時的に小雨
気温:16-17℃、路面温度:20-23℃
ブラジルGP予選最高位:2006年 ヤルノ・トゥルーリ 3位
ブラジルGP決勝最高位:2002年 ミカ・サロ 6位
2008年のF1世界選手権最後のレースとなる第18戦ブラジルGPの公式練習第1回目と第2回目がインテルラゴス(サーキットの正式名はアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ)で行われた。
天候は曇りだったが、両セッションで一時的に小雨が降った。
公式練習1回目でヤルノ・トゥルーリは11番手、ティモ・グロックは10番手のタイムを刻んだ。
午後に行われた公式練習2回目では、ヤルノ・トゥルーリが3番手、ティモ・グロックが14番手でセッションを終えた。
明日は、公式練習3回目と予選が行われる。
Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
公式練習1回目:11番手 1分13秒600(トップと1.295秒差) 24周
公式練習2回目:3番手 1分12秒435(トップと0.139秒差) 44周
「風邪を引いてしまい具合が悪かったから、昨日は身体を回復させるために休んでいたんだ。
おかげで、今日は体調が良くなっていて、何の問題もなくドライブできた。
セットアップ作業とレース用のタイヤ選択などを行い、滑り出しの良い金曜日になったよ。
また、クルマのバランスに関する作業を行い、良い結果を出すことができた。
まだやるべきことは残っているけれど、ここまでのところハッピーだし、車の競争力もいいレベルになっているよ。
まだ金曜日だし、理想をいえば路面温度がもっと高くなってほしいとは思うけど、全体的に見て、今日は良い一日だったね」
ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/06
公式練習1回目:10番手 1分13秒466(トップと1.161秒差) 33周
公式練習2回目:14番手 1分13秒041(トップと0.745秒差) 39周
「今日は、とても大変な一日だったよ。
ジョーダン時代にブラジルGPでレースをしたことがあるから、ここの路面は経験したことがあるんだ。
その時のレースはやりにくかったけど、今年の路面はそれほどバンピーじゃなくなったね。
クルマの感覚に少し違和感があるから、われわれがどのレベルにいるのかを述べるのは難しい。
データを分析して、明日に向けた解決策を探さなければならない。
良い方向性を見つけられることを願っているよ。
もしくは、雨が降ってくれればいいね!天候がどうであれ、中国GPの時のように、ポイントを獲得するのがわれわれの目標だよ」
ディーター・ガス:レース&テスト チーフエンジニア
「両方のセッションにおいて、技術的な問題は何も起きなかったので、喜んでもいいだろう。
用意してあったプログラムをスムーズに行い、タイヤに関しては今後この週末で何をすればよいか明確に把握することができた。
しかし、クルマのバランスに関する作業がまだ残っている。
特にティモは、ブレーキングにかなり手こずっていたので、明日彼にもっと良いバランスのクルマを用意するために、今夜中に原因を調べなくてはならない。
しかし、全体的に見て、今週末は良いスタートを切ることができた。
今シーズン最後のレースで、強いパフォーマンスを発揮できるようにしたい」
新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「変わりやすい風に加え、時折雨粒が落ちてくる、不安定で、気温、路面温度も低いコンディションだったが、十分手ごたえを感じられるブラジルグランプリ初日だった。
ティモは満足するセットアップが見出せなかったが、ヤルノの方は順調であり、2台の車の走行データを比較することで、解決策を見出せる。
今日のプラクティスでダウンフォースのチェックとタイヤロングランを済ませ、また昨年より1ステップ硬いタイヤについても特性を掴むことが出来、予選、レースに向けて非常にいい準備が出来た。
明日の予選では好位置を獲得し、今シーズン最後のレースをいい形で迎えられるようにしたい」
On The Right Track: Solid Progress for Panasonic Toyota Racing
パナソニック・トヨタ・レーシングがF1に参戦してからの短い歴史の中で、2008年は2番目に結果の良いシーズンとなった。
ここまで17戦で、前2シーズンの結果を合算したよりも好成績となる、2度の表彰台と52ポイントを獲得し、チームは確実な進歩を遂げている。
この進歩は、2006年12月にTF108の最初の設計方針が決まってから、ドイツ・ケルンの技術 センターに所属する650人の頼もしいチームメンバー全員が幾月にも及び重ねてきたハードな作業の成果である。
「トヨタウェイ」を取り入れ、情熱を注ぎ、チームはコンセプトを作り上げ、シーズン前の冬季テスト迄に改良を進めていき、2008年のほぼあらゆるレースにおいてアップグレードを行っていった。
しかし、チームはさらなる高みを目指しており、TMG社長のジョン・ハウエットは以下のように述べている。
「2人のドライバーのおかげで、表彰台に戻ってくることができたのは素晴らしいことだ。
しかし、われわれの目標は表彰台の真ん中に立つこと、つまりナンバーワンになることだ。
将来、われわれがレースに勝利し、世界チャンピオンになることを心から
望んでいる」
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